JPH0976126A - 放電加工方法及びその方法を実施する装置 - Google Patents

放電加工方法及びその方法を実施する装置

Info

Publication number
JPH0976126A
JPH0976126A JP23814695A JP23814695A JPH0976126A JP H0976126 A JPH0976126 A JP H0976126A JP 23814695 A JP23814695 A JP 23814695A JP 23814695 A JP23814695 A JP 23814695A JP H0976126 A JPH0976126 A JP H0976126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
machining
depth
electric discharge
movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23814695A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Yoshida
学 吉田
Akihiro Goto
昭弘 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP23814695A priority Critical patent/JPH0976126A/ja
Publication of JPH0976126A publication Critical patent/JPH0976126A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 細線電極、特に加工液を噴出させることがで
きない棒状の中実細線電極を用いた放電加工において、
加工速度をさらに上げ、加工限界深さもさらに大きくす
ることができる放電加工方法を得る。 【解決手段】 電極と被加工物間に加工パルスを供給
し、前記被加工物を加工する放電加工方法であって、前
記電極に被加工物から遠ざけたり、近づけたりする往復
移動を与える放電加工方法において、前記電極の加工深
さ方向における位置を検出し、予め設定される前記電極
の加工深さ方向移動タイミング時の前記電極位置検出信
号を基に、前記被加工物を加工するための加工条件から
設定される前記電極の消耗比、並びに目標とする加工深
さから計算される加工送り量に従って加工深さを演算
し、その演算結果に基づいて前記電極の往復移動を制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加工用電極と被
加工物とが相対向した放電間隙に加工液を噴流介在させ
た状態で両者間に間欠的な放電パルスを印加し、発生す
る放電により加工を行う放電加工方法、およびその方法
を実施する装置の改良に関するもので、細線電極、特に
棒状の中実細線電極を用いて被加工物に細穴放電加工す
る際に、加工穴から加工屑を効果的に排出できる放電加
工方法及びその方法を実施する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、直径1.0mm程度以下の棒状
電極、特に、直径0.1mm程度以下の細線電極を用い
た細穴放電加工は、例えば引抜きダイス、ディーゼルエ
ンジンの燃料噴射ノズル、あるいはワイヤカット放電加
工における被加工物のイニシャルホ−ル等、多種多用な
方向で広く使用されているが、この細穴放電加工を実施
する場合、被加工物への加工穴が深くなるにつれて加工
穴底の放電点付近に加工屑がたまりやすく、それに伴っ
て加工が不安定になったり、加工が進行しなくなったり
する。
【0003】また、加工穴の深さに関わらず、加工速度
そのものを上げるためにも加工屑を加工穴より効率よく
排出することが必要である。
【0004】従来、細穴放電加工における加工屑を加工
穴より排出する方法として、胴パイプまたは注射針等の
パイプ状素材からなるパイプ状電極を用い、このパイプ
状電極の穴から加工液を噴出させながら放電加工する方
法、あるいは、電極にジャンプ動作を行わせるように制
御して放電加工する方法等がある。
【0005】このうち、パイプ状電極の穴から加工液を
噴出させながら放電加工する方法については、例えば特
公平2−5527号公報に、電極径0.3mmのパイプ
電極に水系加工液を噴出液圧約50kg/cm2 で供給
する方法が開示されており、また、電極にジャンプ動作
を行わせるように制御して放電加工する方法について
は、例えば特開平6ー71517号公報に、放電が不安
定となった場合、ジャンプ動作の周期にかかわりなく電
極にジャンプ動作を行わせるように制御する方法が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
放電加工における第一の課題として、パイプ状電極の穴
から加工液を噴出させながら放電加工する場合、そのパ
イプ状電極の内径が小さくなればなるほど、加工液圧を
高くしなければ加工液噴出による加工屑排出の効果が上
がらないという問題があり、加工液圧を高くすること
は、加工液供給のための配管設備や諸装置にコストがか
かる欠点があり、また安全面でも十分配慮する必要があ
る。
【0007】さらに、電極径が直径0.1mm程度以下
になるとパイプ状の電極を製作すること自体が困難とな
り、あるいはコストがかかり、中実電極を用いざるを得
ないため、加工液を噴出させることができなくなる。
【0008】また、第二の課題として、ジャンプ動作の
周期に係わりなく電極にジャンプ動作を行わせる方法
は、電極の上昇距離が小さいので加工不安定の状態から
逃れるのに時間がかかり、加工が進んで加工穴が深くな
ってくるとジャンプ運動の効果が小さくなる。
【0009】以上のような問題のため、細線電極を用い
た細穴放電加工においては、従来の加工方法だけでは加
工速度が遅く、加工限界深さ(アスペクト比)も小さい
という課題があった。
【0010】この発明は、このような問題点を解消する
ためになされたもので、細線電極、特に加工液を噴出さ
せることができない棒状の中実細線電極を用いた放電加
工において、加工速度をさらに上げ、加工限界深さもさ
らに大きくすることができる放電加工方法およびその方
法を実施する装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明による放電加工方法は、電極と被加工
物間に加工パルスを供給し、前記被加工物を加工する放
電加工方法であって、前記電極に被加工物から遠ざけた
り、近づけたりする往復移動を与える放電加工方法にお
いて、前記電極の加工深さ方向における位置を検出し、
予め設定される前記電極の加工深さ方向移動タイミング
時の前記電極位置検出信号を基に、前記被加工物を加工
するための加工条件から設定される前記電極の消耗比、
並びに目標とする加工深さから計算される加工送り量に
従って加工深さを演算し、その演算結果に基づいて前記
電極の往復移動を制御するものである。
【0012】また、第2の発明は、電極と被加工物間に
加工パルスを供給し、前記被加工物を加工する放電加工
方法であって、前記電極に被加工物から遠ざけたり、近
づけたりする往復移動を与える放電加工方法において、
前記被加工物を加工するための加工条件から設定される
前記電極の消耗比、並びに目標とする加工深さから計算
される加工送り量に従って加工深さを求め、この加工深
さにより、前記往復移動させるタイミングと往復移動回
数の少なくとも一方を決定し、前記電極の往復移動を制
御するものである。
【0013】また、第3の発明は、第1および第2のい
ずれか発明において、加工深さにより電極を往復移動さ
せるタイミングを、加工深さに従って短くなるように、
往復移動回数を、加工深さに従って多くなるように制御
するものである。
【0014】また、第4の発明は、第1の発明から第3
の発明のいずれかにおいて、加工深さにより電極を往復
移動させる移動量を、加工深さと同じに制御するもので
ある。
【0015】また、第5の発明は、電極と被加工物間に
加工パルスを供給し、前記被加工物を加工する放電加工
装置であって、前記電極に被加工物から遠ざけたり、近
づけたりする往復移動を与える放電加工装置において、
電極の位置を検出する電極位置検出部と、前記電極の加
工深さ方向移動タイミング時を予め設定する電極移動間
隔設定部と、前記電極移動間隔設定部に設定された電極
移動間隔時における前記電極位置検出部からの電極位置
検出信号を出力する比較部と、目標とする加工深さから
計算される加工送り量を設定する加工送り量設定部と、
前記被加工物を加工するための加工条件から前記電極の
消耗比を設定する電極消耗比設定部と、前記比較部の信
号を基に、前記加工送り量設定部に設定された加工送り
量と前記電極消耗比設定部に設定された電極消耗比に従
って加工深さを演算する加工深さ演算部と、前記加工深
さ演算部の演算結果により、電極の移動を制御する電極
制御部を具備するものである。
【0016】また、第6の発明は、第5の発明におい
て、加工深さ演算部が、電極の往復移動させるタイミン
グを加工深さに従って短くなるように、また、往復移動
回数を加工深さに従って多くなるように演算するもので
ある。
【0017】また、第7の発明は、電極と被加工物間に
加工パルスを供給し、前記被加工物を加工する放電加工
装置であって、前記電極に被加工物から遠ざけたり、近
づけたりする往復移動を与える放電加工装置において、
目標とする加工深から計算される加工送り量を設定する
加工送り量設定部と、前記被加工物を加工するための加
工条件から前記電極の消耗比を設定する電極消耗比設定
部と、前記加工送り量設定部に設定された加工送り量と
前記電極消耗比設定部に設定された電極消耗比により加
工深さを演算する加工深さ演算部と、前記加工深さ演算
部の演算結果により前記電極を上下移動させるタイミン
グと上下往復移動回数の少なくとも一方を決定する電極
移動方法決定部と、前記電極移動方法決定部の決定によ
って前記電極を制御する電極制御部を具備するものであ
る。
【0018】また、第8の発明は、第7の発明におい
て、電極移動方法決定部を、加工深さにより電極が上下
移動するタイミングを加工深さに従って短くなるように
機能させ、上下往復移動回数を加工深さに従って多くな
るように機能させるものである。
【0019】また、第9の発明は、第5から第8の発明
のいずれかにおいて、加工深さにより電極が上下移動す
る移動量を、加工深さと同じに制御するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明による実施の形態
を図面を参照して詳細に説明する。 発明の実施の形態1 図1は、この発明による細穴放電加工装置の一実施例の
全体構成図である。図1において、1は被加工物、2は
棒状の中実細線素材からなる細線電極(以下、棒状電極
と称する)、3は棒状電極2と被加工物1間に加工パル
スを供給する加工用電源、4はボールネジ5と加工送り
サーボモータ6により移動される加工ヘッド、7は加工
送りサーボモータ6に付設された電極位置検出用エンコ
ーダ等からなる電極位置検出部、8は電極位置検出部7
からの電極位置信号と後述する電極移動間隔設定部10
から該設定部10に初期設定された電極移動間隔とを比
較して、電極移動を行うか否かの判別信号を出力する比
較部であり、この比較部8は電極移動間隔設定部10に
より設定された電極移動タイミングになったら、加工深
さ演算部9に電極位置信号を送って後述する動作を行
い、電極移動タイミングでなければ、電極制御部13に
信号を送りそのまま加工を続ける。
【0021】また、10は初期設定として電極移動タイ
ミングを入力する電極移動間隔設定部、11は加工送り
量設定部、12は電極消耗比(長さ消耗)設定部であ
る。
【0022】なお、電極制御部13は、電極2を一定周
期で上下移動させる周知の動作をも含めた電極2の動き
の制御信号を加工送りサーボモータ6に送るものであ
り、加工深さ演算部9は、入力された電極消耗比と加工
途中の加工送り量から加工深さを演算するものである。
【0023】発明の実施の形態1に示す装置は上記のよ
うに構成されており、次にその動作を図2、図3、図4
を参照しながら説明する。図2はこの発明の実施の形態
1による一連の細穴放電加工の流れを示すフローチャー
ト、図3は電極の上下往復移動の説明図、図4は電極移
動タイミングの説明図である。
【0024】図2において、まず、目標とする加工深さ
から操作者が計算した加工送り量を加工送り量設定部1
1に入力し(ステップ1)、次に、電極材料、被加工物
材料、目的とする被加工物面の粗さ、加工液供給圧力、
加工時間等の加工条件から実験的にわかっている電極消
耗比(長さ消耗)を電極消耗比設定部12に入力する
(ステップ2)。次にどの位置で電極2を移動させるか
の電極移動タイミングを電極移動間隔設定部10に入力
する(ステップ3)。なお、このステップ1〜ステップ
3の順序は任意でよく、また、電極移動タイミングは、
例えば、加工送り量5mm毎、あるいは、加工経過時間
5分毎のように、加工送り量間隔または加工時間間隔で
設定することができる。
【0025】ところで、上記電極消耗比とは、電極が消
耗した量を加工された量で割った値を示すもので、電極
材料、被加工物材料、目的とする被加工物面の粗さ、加
工液供給圧力、加工時間等の加工条件から実験的に求め
られるものであり、該求め方は一般に周知の事項であ
る。
【0026】次に、加工用電源3を投入するとともに、
電極制御部13を動作させることによって加工を開始し
(ステップ4)、比較部8により、電極位置検出部7で
検出された電極2の位置と電極移動間隔設定部10に入
力された設定値が比較され、電極移動タイミングになっ
たか否かが確認される(ステップ5)。
【0027】電極移動タイミングでなかったら、電極制
御部13によりそのまま加工を続け、もし、電極移動タ
イミングになったら、加工深さ演算部9に加工深さを演
算させ(ステップ6)、加工深さの信号を電極制御部1
3に送り、加工を停止して(ステップ7)、電極2をそ
の時の加工深さと同程度の距離だけ上下往復移動させ
(ステップ8)、その後、加工を再開する(ステップ
9)。
【0028】ここで、加工深さ演算部9での加工深さの
演算式は、加工送り量をZmm、電極消耗比(長さ消
耗)をS%、加工深さをDmmとすると、次式で表せ
る。 D=Z/(S/100+1) このサイクル(1回の電極移動タイミング)を繰り返し
た後、設定した加工送り量まで加工したら(ステップ1
0)、加工を終了する(ステップ11)。
【0029】以上における電極2の上下往復移動の様子
は、図3に示すように、加工を途中で停止する段階と、
そのときの加工深さ分だけ電極2を上下に1回往復移動
させる段階と、さらに電極2を微小距離(0.3mm程
度)引き上げた後、加工を再開する段階とからなる。し
たがって、電極2の上昇距離は加工開始後しばらくは小
さいが、加工が進んで穴が深くなればそれに伴って大き
くなり、加工屑排出の効果を維持できる。また、加工を
再開する前に電極2を微小距離引き上げるのは、加工再
開時に電極2と被加工物1が短絡するのを防ぐためであ
る。
【0030】図4は、この発明の実施の形態1で説明し
た電極移動間隔設定部10の動作を説明するもので、初
期設定された一定の時間間隔、例えば5分間隔で電極2
の上下移動を行い、その上下往復回数は1回である。操
作者は、電極移動タイミング間の間隔を電極移動間隔と
して初期設定する。
【0031】なお、発明の実施の形態1においては、電
極上昇距離は加工深さと同じ場合について説明したが、
電極上昇距離を加工深さ以上にして加工穴から上に電極
の先端を出してしまうと、下降する途中で振動などが原
因で電極の先端が被加工物の上面に引っかかってしまう
ことがある。このため、電極が加工穴の中に戻らなくな
る危険性があり、電極の上昇距離を加工深さ以上とさせ
ないことが好ましい。
【0032】発明の実施の形態2 また、前記発明の実施の形態1では、電極の上下往復回
数が一回であったが、これを一度の電極移動タイミング
で上下に複数回往復させることもでき、図5はこの時の
電極移動間隔設定部10の動作を説明するものである。
これによって、一回の往復しか行わないジャンプ運動と
は違って加工屑の排出効果が格段によくなる。さらに、
加工の進み具合に応じて、つまり加工穴が深くなるにつ
れて、上下往復回数を増やせば加工屑がたまりにくくな
る。
【0033】発明の実施の形態3 また、前記発明の実施の形態2においては、一定のタイ
ミングで電極2を複数回往復させた場合について説明し
たが、図6に電極移動間隔設定部10の動作として説明
するように、電極2の上下往復回数は一回とし、加工が
進むにつれて電極移動タイミングを短くしても発明の実
施の形態2と同様の効果を発揮する。
【0034】発明の実施の形態4 また、発明の実施の形態2で説明したように、加工が進
むにつれて、電極の上下往復回数を増やしていくだけで
なく、電極移動タイミングの間隔を狭めていくと、加工
穴が深くなっても、加工屑排出の効果を維持することが
できる。ここでは、電極移動タイミングの時間間隔では
なく、加工送り量を狭めても同様である。
【0035】ここで、上記発明の実施の形態4の全体構
成図を図7に示す。発明の実施の形態1と異なる点は、
電極移動方法決定部14が、電極移動タイミング、上下
往復回数を加工深さに応じて決定する点である。従っ
て、初期設定項目は図8のフローチャートに示すよう
に、加工送り量と電極消耗比のみであり、電極移動間隔
は省かれる。すなわち、加工深さ演算部9で、加工送り
量設定部11に入力された加工送り量と電極消耗比設定
部12に入力された電極消耗比により、加工深さが演算
され(ステップ6)、加工深さ演算部9の演算結果は電
極移動方法決定部14に出力され、この電極移動方法決
定部14では計算された加工深さに応じて、例えば図9
の説明図に示すように、電極移動タイミングの間隔がし
だいに短くなるように決定し、また、電極上下往復回数
も加工穴が深くなるにつれて回数を多くするように決定
される。以上の決定は、電極移動方法決定部14におい
て例えばNCプログラムによって行うことができる。こ
のようにすれば、加工の進行に合わせた電極移動を行う
ので加工屑排出の効果が一層よくなる。
【0036】なお、この発明の実施の形態4において
は、図7に示す比較部8は、電極位置検出部7の信号を
受けて、加工深さ演算部9に演算結果を出力するか否か
の指令部として機能するものである。
【0037】(実施例) 図10はこの発明による細穴
放電加工の加工特性を示すグラフで、電極径0.1mm
の中実タングステン電極を回転させ、さらに加工中に一
定周期のジャンプ運動をさせながら細穴放電加工した場
合、電極の上下往復移動をさせない従来の加工に比べ、
この発明による加工方法の方が、同じ加工深さ3.2m
mを加工するのに要した時間が66分から53分に約2
0%短縮した。このグラフの加工は、電極移動間隔が加
工送り量5mm毎で、電極を一度に5往復、その時の加
工深さ分程度の距離を移動させたものである。
【0038】ところで、前記各発明の実施の形態の説明
において、細線電極として、中実棒状電極について説明
したが、この発明はこれに限定されるものでなく、中空
細線電極としてもよく、同等もしくはそれ以上の効果を
発揮するものである。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、第1および第5
の発明によれば、電極と被加工物間に加工パルスを供給
し、前記被加工物を加工する放電加工方法であって、前
記電極に被加工物から遠ざけたり、近づけたりする往復
移動を与える放電加工方法において、前記電極の加工深
さ方向における位置を検出し、予め設定される前記電極
の加工深さ方向移動タイミング時の前記電極位置検出信
号を基に、前記被加工物を加工するための加工条件から
設定される前記電極の消耗比、並びに目標とする加工深
さから計算される加工送り量に従って加工深さを演算
し、その演算結果に基づいて前記電極の往復移動を制御
するので、放電加工の途中で、電極消耗比を考慮し、加
工の進行に応じて、電極に被加工物から遠ざけたり近づ
けたりする往復移動を与えることができ、加工穴中の加
工屑を排出しやすく、加工速度を向上させ、加工限界深
さを大きくする効果がある。
【0040】また、第2および第7の発明によれば、電
極と被加工物間に加工パルスを供給し、前記被加工物を
加工する放電加工方法であって、前記電極に被加工物か
ら遠ざけたり、近づけたりする往復移動を与える放電加
工方法において、前記被加工物を加工するための加工条
件から設定される前記電極の消耗比、並びに目標とする
加工深さから計算される加工送り量に従って加工深さを
求め、この加工深さにより、前記往復移動させるタイミ
ングと往復移動回数の少なくとも一方を決定し、前記電
極の往復移動を制御するので、電極の消耗比、並びに目
標とする加工深さから計算される加工送り量を設定する
のみで放電加工の途中で、電極消耗比を考慮し、加工の
進行に応じて、電極に被加工物から遠ざけたり近づけた
りする往復移動を与えることができ、加工穴中の加工屑
を排出しやすく、加工速度を向上させ、加工限界深さを
大きくする効果がある。
【0041】また、第3および第6並びに第8の発明に
よれば、加工深さにより電極を往復移動させるタイミン
グを、加工深さに従って短く、往復移動回数を、加工深
さに従って多くするので、第1および第2の発明以上に
加工穴中の加工屑を排出しやすく、加工速度を向上さ
せ、加工限界深さを大きくする効果がある。
【0042】また、第4および第9の発明によれば、加
工深さにより電極を往復移動させる移動量を、加工深さ
と同じに制御するので、電極を下降する途中で振動など
が生じても先端が被加工物の上面に引っかかってしまう
ことがなく、このため、電極が加工穴の中に戻らなくな
る危険性がなくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による放電加工装置の第1の実施形
態を示す全体構成図である。
【図2】 この発明による放電加工装置の第1の実施形
態の動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明による放電加工装置の第1の実施形
態における電極の動きを説明する図である。
【図4】 この発明による放電加工装置の第1の実施形
態に使用される電極移動間隔設定部の動作を説明する図
である。
【図5】 この発明による放電加工装置の第2の実施形
態に使用される電極移動間隔設定部の動作を説明する図
である。
【図6】 この発明による放電加工装置の第3の実施形
態に使用される電極移動間隔設定部の動作を説明する図
である。
【図7】 この発明による放電加工装置の第4の実施形
態を示す全体構成図である。
【図8】 この発明による放電加工装置の第4の実施形
態の動作を示すフローチャートである。
【図9】 この発明による放電加工装置の第4の実施形
態の要部を構成する電極移動方法決定部の動作を説明す
る図である。
【図10】 この発明による放電加工装置の具体的実施
例による加工時間と加工深さの実験結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・被加工物、2・・・棒状電極、3・・・加工用
電源 4・・・加工ヘッド、5・・・ボールネジ、6・・・加
工送りサーボモータ 7・・・電極位置検出部、8・・・比較装置、9・・・
加工深さ演算部 10・・・電極移動間隔設定部、11・・・加工送り量
設定部、12・・・電極消耗比設定部、13・・・電極
制御装置、14・・・電極移動方法決定部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と被加工物間に加工パルスを供給
    し、前記被加工物を加工する放電加工方法であって、前
    記電極に被加工物から遠ざけたり、近づけたりする往復
    移動を与える放電加工方法において、 前記電極の加工深さ方向における位置を検出し、 予め設定される前記電極の加工深さ方向移動タイミング
    時の前記電極位置検出信号を基に、前記被加工物を加工
    するための加工条件から設定される前記電極の消耗比、
    並びに目標とする加工深さから計算される加工送り量に
    従って加工深さを演算し、 その演算結果に基づいて前記電極の往復移動を制御する
    ことを特徴とする放電加工方法。
  2. 【請求項2】 電極と被加工物間に加工パルスを供給
    し、前記被加工物を加工する放電加工方法であって、前
    記電極に被加工物から遠ざけたり、近づけたりする往復
    移動を与える放電加工方法において、 前記被加工物を加工するための加工条件から設定される
    前記電極の消耗比、並びに目標とする加工深さから計算
    される加工送り量に従って加工深さを求め、 この加工深さにより、前記往復移動させるタイミングと
    往復移動回数の少なくとも一方を決定し、前記電極の往
    復移動を制御する放電加工方法。
  3. 【請求項3】 加工深さにより電極を往復移動させるタ
    イミングは、加工深さに従って短くなり、往復移動回数
    は、加工深さに従って多くなることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の放電加工方法。
  4. 【請求項4】 加工深さにより電極を往復移動させる移
    動量は、加工深さと同じに制御されることを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の放電加工方
    法。
  5. 【請求項5】 電極と被加工物間に加工パルスを供給
    し、前記被加工物を加工する放電加工装置であって、前
    記電極に被加工物から遠ざけたり、近づけたりする往復
    移動を与える放電加工装置において、電極の位置を検出
    する電極位置検出部と、前記電極の加工深さ方向移動タ
    イミング時を予め設定する電極移動間隔設定部と、前記
    電極移動間隔設定部に設定された電極移動間隔時におけ
    る前記電極位置検出部からの電極位置検出信号を出力す
    る比較部と、目標とする加工深さから計算される加工送
    り量を設定する加工送り量設定部と、前記被加工物を加
    工するための加工条件から前記電極の消耗比を設定する
    電極消耗比設定部と、前記比較部の信号を基に、前記加
    工送り量設定部に設定された加工送り量と前記電極消耗
    比設定部に設定された電極消耗比に従って加工深さを演
    算する加工深さ演算部と、前記加工深さ演算部の演算結
    果により、電極の移動を制御する電極制御部とを具備す
    る放電加工装置。
  6. 【請求項6】 加工深さ演算部は、電極の往復移動させ
    るタイミングを加工深さに従って短くなるように演算
    し、往復移動回数を加工深さに従って多くなるように演
    算するものであることを特徴とする請求項5記載の放電
    加工装置。
  7. 【請求項7】 電極と被加工物間に加工パルスを供給
    し、前記被加工物を加工する放電加工装置であって、前
    記電極に被加工物から遠ざけたり、近づけたりする往復
    移動を与える放電加工装置において、目標とする加工深
    から計算される加工送り量を設定する加工送り量設定部
    と、前記被加工物を加工するための加工条件から前記電
    極の消耗比を設定する電極消耗比設定部と、前記加工送
    り量設定部に設定された加工送り量と前記電極消耗比設
    定部に設定された電極消耗比により加工深さを演算する
    加工深さ演算部と、前記加工深さ演算部の演算結果によ
    り前記電極を上下移動させるタイミングと上下往復移動
    回数の少なくとも一方を決定する電極移動方法決定部
    と、前記電極移動方法決定部の決定によって前記電極を
    制御する電極制御部とを具備する放電加工装置。
  8. 【請求項8】 電極移動方法決定部は、加工深さにより
    電極を上下移動させるタイミングを加工深さに従って短
    くなるように機能し、上下往復移動回数を加工深さに従
    って多くなるように機能するものであることを特徴とす
    る請求項7に記載の放電加工装置。
  9. 【請求項9】 加工深さにより電極を上下移動させる移
    動量は、加工深さと同じに制御されることを特徴とする
    請求項5から請求項8の何れかに記載の放電加工装置。
JP23814695A 1995-09-18 1995-09-18 放電加工方法及びその方法を実施する装置 Pending JPH0976126A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23814695A JPH0976126A (ja) 1995-09-18 1995-09-18 放電加工方法及びその方法を実施する装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23814695A JPH0976126A (ja) 1995-09-18 1995-09-18 放電加工方法及びその方法を実施する装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0976126A true JPH0976126A (ja) 1997-03-25

Family

ID=17025878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23814695A Pending JPH0976126A (ja) 1995-09-18 1995-09-18 放電加工方法及びその方法を実施する装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0976126A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7202438B2 (en) * 2004-03-01 2007-04-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electrical discharge machining apparatus
JP2016032944A (ja) * 2010-02-26 2016-03-10 コーニング インコーポレイテッド ダイ本体からハニカム押出ダイを作製する方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7202438B2 (en) * 2004-03-01 2007-04-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Electrical discharge machining apparatus
CN100417485C (zh) * 2004-03-01 2008-09-10 三菱电机株式会社 放电加工装置
DE112004000445B4 (de) * 2004-03-01 2009-07-23 Mitsubishi Denki K.K. Vorrichtung zur Bearbeitung eines Werkstücks durch elektrische Entladung
JP2016032944A (ja) * 2010-02-26 2016-03-10 コーニング インコーポレイテッド ダイ本体からハニカム押出ダイを作製する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106112150B (zh) 放电加工
US4700039A (en) Method and device for controlling the tool electrode in an electrical discharge machine tool
JPS646890B2 (ja)
CN1421291A (zh) 金属线放电加工装置以及金属线放电加工方法
JP2009233842A (ja) ワイヤ放電加工方法
JPH0976126A (ja) 放電加工方法及びその方法を実施する装置
CN1265932C (zh) 激光加工设备及激光加工方法
JPS622928B2 (ja)
JP4534070B2 (ja) 形彫放電加工機ジャンプ制御装置
JP3842377B2 (ja) 放電加工制御方法及びその装置
EP3785836A1 (en) Wire electrical discharge machine and control method
JP2891301B2 (ja) ワイヤカット放電加工機におけるパラメータの変化を制御する装置および方法
JP4678711B2 (ja) 形彫放電加工装置
JP3902713B2 (ja) 放電加工機及び放電加工機のジャンプ制御方法
JP2009214248A (ja) 放電加工機、放電加工機のジャンプ制御方法、放電加工方法及び放電加工プログラム。
JP2559219B2 (ja) 穿孔放電加工装置
SU1301594A1 (ru) Способ экстремального регулировани процесса электроэрозионной обработки
SU751552A1 (ru) Способ электрохимической обработки с последующей электроэрозионной калибровкой
JP3784215B2 (ja) 放電加工機及び放電加工機のジャンプ制御方法
JP3573534B2 (ja) 放電加工方法
GB2073641A (en) Controlling crater shape in electrical discharge machining
JP2007105853A (ja) 電気絶縁体包覆電極を用いた放電加工法における電気絶縁体の移動制御法およびその装置
JP2004276188A (ja) 微細穴放電加工機の制御装置および方法
JP2002307246A (ja) 形彫放電加工方法
JPH09272018A (ja) 放電加工装置