JPH09271373A - ルウの製造方法及びこれに用いる風味原料組成物 - Google Patents

ルウの製造方法及びこれに用いる風味原料組成物

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JPH09271373A JP8084866A JP8486696A JPH09271373A JP H09271373 A JPH09271373 A JP H09271373A JP 8084866 A JP8084866 A JP 8084866A JP 8486696 A JP8486696 A JP 8486696A JP H09271373 A JPH09271373 A JP H09271373A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥物の風味原料を用いる場合よりも、更に
風味が改善されたルウを製造するための新しい技術を開
発する。 【解決手段】 少なくとも油脂、澱粉系原料及び風味原
料を用い、必要によりこれらの原料を加熱処理する工程
を含むルウの製造方法において、上記風味原料に、動植
物原料の乾燥物と油脂とを混合焙煎した風味原料組成物
を含むことを特徴とするルウの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味のよいカレ
ー、シチュー等のルウの製造方法及び風味のよいルウを
製造するために用いる風味原料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、即席カレー(固形ルウ)は、
油脂と小麦粉を100°C以上に加熱混合し、これに食
塩、カレーパウダー等の風味原料を加えて、冷却固化し
て製造される。カレーの風味を改善するために各種風味
原料が用いられ、オニオンパウダーを加えて特有の甘
味、香りを引立てたり、ガーリックパウダーで風味付け
が行われていた。また、上記の乾燥物の風味原料によれ
ば、ルウの水分を引き上げることがなく、水分が上って
ルウの粘度が上昇し、加工適性が悪くなる(例えば、撹
拌しにくい)等の問題がないという利点がある。しかし
ながら、上記の乾燥物の風味原料では、ルウに引き出さ
れる風味が弱い傾向がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明者らは、先行技術における乾燥物の風味原料を用い
る場合よりも、更に風味が改善されたルウを製造するた
めの新しい技術を開発することを目的として鋭意研究を
積み重ねた結果、動植物原料の乾燥物と油脂とを混合焙
煎することで、素材の風味が好適に強く発現する風味原
料組成物となり、これを用いてルウを製造することによ
って、所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、少なくとも油脂、澱粉系原料及び風味原料
を用い、必要によりこれらの原料を加熱処理する工程を
含むルウの製造方法において、上記風味原料に、動植物
原料の乾燥物と油脂とを混合焙煎した風味原料組成物を
含むことを特徴とするルウの製造方法、である。更に、
本発明は、動植物原料の乾燥物と油脂とを混合焙煎して
得られるルウの製造に用いるための風味原料組成物を、
別の態様として含む。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明でいうルウとは、カレー、シチュー等のル
ウであって、必要により、水、各種の具材を加えて煮込
んで調理される、固形状、粉末状、ペースト状、液状等
の形態のものである。このようなルウは、一般的に油脂
と小麦粉とを100〜140℃程度に加熱混合して小麦
粉ルウを作った後に風味原料等を加えるか、あるいはこ
れらの原料を一括して上記の温度で加熱混合して製造さ
れる。
【0006】本発明では、前記のルウの製造方法におい
て、特に風味原料として、動植物原料の乾燥物と油脂と
を混合焙煎した風味原料組成物を用いることが重要であ
る。以下、本発明の風味原料組成物について説明する。
先ず、素材である動植物原料の乾燥物としては、何れの
ものを使用してもよいが、野菜類(オニオン、ガーリッ
ク、トマト等)、果実類(リンゴ、チャツネ等)、畜
肉、鶏肉、魚介類、香辛料、微生物(酵母等)の乾燥物
が挙げられる。特に、オニオンパウダー、ガーリックパ
ウダー、カレーパウダー、コリアンダーパウダー、ビー
フパウダーが、好ましい風味の組成物を得、これを用い
て風味の優れたルウを得る上で望ましい。乾燥物は、動
植物原料を単独で乾燥したもの、あるいは原料を適宜組
合せて乾燥したものの何れでもよい。乾燥方法について
も制限はなく、熱風乾燥、天日乾燥等の通常の方法によ
り乾燥処理して得たものであればよい。
【0007】乾燥物の形態は、特に制限はなく、粉末
状、粗砕物、ホール等の何れでもよい。尚、乾燥物は粉
末状であることが望ましく、この場合、粒度が約500
μm以下のものであることが好ましく、また、水分含量
が約8重量%(以下%と略称する)以下のものであるこ
とが好ましい。上記の乾燥粉末状物を油脂と混合焙煎す
ることによって、風味に優れ、均質で低水分の風味組成
物が得られ、これをそのままルウの製造に用いて、風味
改善効果を得ると共に、ルウの粘度を引き上げる等の問
題がなく、優れた加工適性が得られる。粒度が前記数値
を超えると、組成物をそのままルウに用いた場合に舌触
りが悪くなる傾向があり、また、水分が前記数値を超え
ると、ルウの粘度や保存性に影響が出ることがある。
【0008】上記の動植物原料の乾燥物と油脂とを混合
焙煎して風味原料組成物を得る。油脂としては、何れの
食用油脂を用いてもよく、通常ルウの主原料であるヘッ
ト、ラード等の一部を用いればよい。乾燥物と油脂との
使用割合は、特に制限されないが、油脂1重量部(以下
部と略称する)に対して乾燥物0.2〜4部、好ましく
は0.5〜2部を用いればよい。上記の使用割合によれ
ば、動植物原料の風味を強く引出し、これを油脂の焙煎
風味と融合させて、ルウに用いた場合に特有の風味を付
与し得る優れた品質の風味原料組成物を得ることができ
る。乾燥物の使用割合が前記下限に満たないと、動植物
原料の風味が十分に引出せず、一方上限を超えると、動
植物原料の風味が出過ぎて組成物にえぐ味が出やすい傾
向がある。
【0009】乾燥物と油脂とを混合焙煎する場合の手段
としては、何れのものを採用してもよい。開放型の焙煎
釜を用いるのが風味の良い組成物を得る上でよい。焙煎
条件としては、100〜160°C、好ましくは120
〜140°Cで5〜120分間、好ましくは60〜10
0分間行うのがよい。これらにより、動植物原料の風味
を強く引出し、これを油脂の焙煎風味と融合させて、高
品質の組成物を得ることができる。焙煎条件が前記条件
範囲の下限に満たないと、上記の効果が十分に得られ
ず、一方上限を超えると、原料が焦げたり、焦げ臭が出
る傾向がある。
【0010】本発明の風味原料組成物は、以上のように
して得られ、これを従来の風味原料と同様に用いて、ル
ウを製造すればよい。ホール等の乾燥物を用いた組成物
の場合は、適宜の手段で固形物を取り除いて用いること
ができる。尚、従来の風味原料としては、何れのものも
使用することが可能であるが、例えば、食塩、砂糖、オ
ニオンパウダー等のパウダー品、調味料(アミノ酸)、
乳製品、肉類、魚介類、野菜、果実等の汁液、エキス、
ブイヨン、香辛料、カレーパウダーが挙げられる。本発
明の風味原料組成物は、求めるルウの風味に応じて、上
記の風味原料と適宜併せて用いることができる。
【0011】また、ルウを製造する場合は、油脂と澱粉
系原料(小麦粉、澱粉等)とを100〜140℃程度に
加熱混合して小麦粉ルウを作った後に、更に仕上げ加熱
処理(例えば70〜121℃)して行うことができる。
上記の場合に、特に本発明の風味原料組成物を上記仕上
げ加熱処理の早い段階で添加することが、組成物より求
める風味を好適に引き出し、他の原料との風味の融合を
促進して、高品質のルウを製造することが可能となるの
で好ましい。
【0012】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、本発明は当該実施例によって何ら限定され
るものではない。
【実施例1】 (風味原料組成物の製造)油脂(ラード)1部、オニオ
ンパウダー1部を開放型の加熱釜で約90分間かけて約
135℃で加熱混合して風味原料組成物を製造した。上
記のオニオンパウダーは、熱風乾燥したオニオンを粉砕
したもので、粒度約300μm以下、水分含量約2.5
%のものであった。上記の組成物は、オニオンと油脂の
焙煎風味が融合した特有の風味を有するものであった。
【0013】
【実施例2】 (風味原料組成物の製造)油脂(ラード)1部、カレー
パウダー1部を開放型の加熱釜で約50分間かけて約1
45℃で加熱混合して風味原料組成物を製造した。上記
のカレーパウダーは、粒度約300μm以下、水分含量
約2.5%のものであった。上記の組成物は、カレーパ
ウダーと油脂の焙煎風味が融合した特有の風味を有する
ものであった。
【0014】
【実施例3】 (カレールウの製造)油脂(ラード)8部、小麦粉12
部を加熱釜で約35分間かけて約120℃まで加熱撹拌
した後、約70℃まで冷却して小麦粉ルウを製造した。
この小麦粉ルウに、食塩9.5部、砂糖10部、コーン
スターチ11部、カレーパウダー7.1部、アミノ酸
1.5部、水系原料5.7部、オニオン組成物(実施例
1で得たもの)1部及びカレーパウダー組成物(実施例
2で得たもの)1.2部を加えて再び加熱撹拌し、約4
0分間かけて約106℃まで加熱し、カレールウを製造
した。
【0015】上記のカレールウ(固形ルウ)を用いて、
常法により、水、具材と煮込んで調理したカレーは、特
有のオニオンの甘味、香りとカレーパウダーの風味が引
立てられ、トータルとして極めて優れた風味を有するも
のであった。
【0016】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
動植物原料の乾燥物と油脂とを混合焙煎することで、素
材の風味が好適に強く発現する風味原料組成物が得ら
れ、これを用いてルウを製造することにより、上記組成
物より求める風味を好適に引き出して、高品質のルウを
製造することが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも油脂、澱粉系原料及び風味原
    料を用い、必要によりこれらの原料を加熱処理する工程
    を含むルウの製造方法において、上記風味原料に、動植
    物原料の乾燥物と油脂とを混合焙煎した風味原料組成物
    を含むことを特徴とするルウの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記乾燥物が、オニオンパウダー、ガー
    リックパウダー、カレーパウダー、コリアンダーパウダ
    ー、ビーフパウダーから選ばれた1乃至それ以上である
    請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記風味原料組成物が、油脂1重量部に
    対して乾燥物0.2〜4重量部を用い、これらを混合焙
    煎して得たものである請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記混合焙煎を100°C〜160°C
    で5分間〜120分間行う請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 動植物原料の乾燥物と油脂とを混合焙煎
    して得られるルウの製造に用いるための風味原料組成
    物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011177098A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Kikkoman Corp 香味が増強された液体調味料
JP2013507112A (ja) * 2009-10-08 2013-03-04 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 野菜フレーバー
JP2021103943A (ja) * 2019-12-26 2021-07-26 カゴメ株式会社 タマネギ含有調味料、タマネギ含有調味料の製造方法、タマネギ含有調味料を配合した食品、タマネギ含有調味料を配合した食品の製造方法
JP2022157020A (ja) * 2021-03-31 2022-10-14 ハウス食品株式会社 ルウの製造方法並びにルウ及びソース

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