JPH09269675A - プラスチック無端ベルト - Google Patents

プラスチック無端ベルト

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JPH09269675A
JPH09269675A JP7700796A JP7700796A JPH09269675A JP H09269675 A JPH09269675 A JP H09269675A JP 7700796 A JP7700796 A JP 7700796A JP 7700796 A JP7700796 A JP 7700796A JP H09269675 A JPH09269675 A JP H09269675A
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JP
Japan
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layer
resin
endless belt
inner layer
toner
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Application number
JP7700796A
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English (en)
Inventor
Kenichi Ito
研一 伊藤
Tsukasa Fujita
司 藤田
Eiji Yasui
栄治 安井
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】引張強度が高いため転写の際トナーのずれを生
じず、しかもトナー離型性に優れ、経済的にも優れ、ま
た難燃性にも優れるプラスチック無端ベルトの提供す
る。 【解決手段】内層13とこれに隣接する中間層14とこ
の中間層に隣接する外層15の3層構造を有し、上記内
層が下記(A)成分で形成され、上記中間層がポリアミ
ド樹脂で形成され、上記外層がフッ素樹脂で形成されて
いる。 (A)塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタ
クリレートからなる群から選ばれた少なくとも一つの合
成樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機に
おいて、感光体上のトナーを写し取る転写中間体等に用
いられるプラスチック無端ベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、フルカラー複写機等の電子写真複
写機の実用化に伴って、感光体上に現像されたトナー像
を複写紙に転写する際に、一旦トナーを転写中間体に写
し取った後、複写紙に転写するというプロセスが採用さ
れている。
【0003】その一例を図3に示す。すなわち、このプ
ロセスでは、感光ドラム1の表面が帯電ロール2により
帯電された後、露光機構部3を介して原稿光像のスリッ
ト露光4が感光ドラム1表面に到達し、原稿像に対応し
た静電潜像が感光ドラム1表面に形成され、現像装置5
によってトナー像が形成されるようになっている。ま
た、上記感光ドラム1の下部には、転写中間体である無
端ベルト6が、一次転写ローラ7を介して感光ドラム1
に圧接されており、上記感光ドラム1上に現像されたト
ナー像が上記無端ベルト6の表面に転写されるようにな
っている。そして、この無端ベルト6の走行により、上
記トナー像は、この無端ベルト6と二次転写ローラ8と
の間に挟まれた転写紙9に転写される。なお、二次転写
後に無端ベルト6の表面上に残留するトナーはクリーニ
ングブレード10によって回収され、無端ベルト6はつ
ぎの転写に備えるようになっている。また、一次転写後
に感光ドラム1表面上に残留するトナーはクリーニング
装置11によって回収され、その後、感光ドラム1表面
はイレーザーランプ12により除電される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記無端ベルト6とし
ては、従来から、ポリカーボネート(以下「PC」と略
す)やポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と
略す)等に導電性フィラーを配合した半導電性熱可塑性
樹脂が用いられている。しかしながら、上記PCは耐屈
曲疲労性が劣るため、長期にわたって使用するとひび割
れを生じるという問題がある。また、PCは極性が高い
ため、トナー離型性が悪く、経時的にトナーがベルト表
面に固着する結果、画像に悪影響を与えるという問題も
ある。一方、PETにおいても、トナー離型性の悪さが
問題となっている。
【0005】そこで、上記問題を解決するため、少なく
とも表面層が導電性フィラーを所定の割合で配合された
フッ素樹脂である導電性プラスチックベルト(特開平7
−92825号公報)が提案されている。しかし、上記
導電性プラスチックベルトは、伸びに対して強度的に弱
く、一定の張力を保つことができないため、ベルトがた
るみ転写の際トナーがずれてしまうという新たな問題が
生じている。また、上記フッ素樹脂は高価であるため、
経済的に好ましくない。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、引張強度が高いため転写の際トナーのずれを生
じず、しかもトナー離型性に優れ、かつ経済的にも優
れ、また難燃性にも優れるプラスチック無端ベルトの提
供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のプラスチック無端ベルトは、内層とこれに
隣接する中間層とこの中間層に隣接する外層の3層構造
を有し、上記内層が下記(A)成分で形成され、上記中
間層がポリアミド樹脂で形成され、上記外層がフッ素樹
脂で形成されているという構成をとる。 (A)塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタ
クリレートからなる群から選ばれた少なくとも一つの合
成樹脂。
【0008】すなわち、本発明者らは、フルカラー複写
機等の電子写真複写機において、転写の際トナーのずれ
を生じず、しかも優れたトナー離型性を有する無端ベル
トについて、一連の研究を重ねた。その結果、合成樹脂
〔(A)成分〕をその内層形成材料に用い、フッ素樹脂
をその外層形成材料に用いることにより、所期の目的を
達成できるのではないかと想起し、さらに研究を重ね
た。その結果、上記フッ素樹脂と合成樹脂〔(A)成
分〕とを積層するだけでは、十分な密着強度が得られな
いことが判明したため、両者の間に中間層としてポリア
ミド樹脂を形成材料とする層を介在させ、互いに密着強
度を高めることにより、本発明に到達した。
【0009】なお、本発明において、内層を形成する合
成樹脂〔(A)成分〕が、鉛筆硬度B〜2Hでかつ引張
強度200〜500kgf/cm2 である場合、特に優
れた機械的強度が得られ、転写の際トナーのずれ防止効
果が高い。
【0010】また、本発明において、外層を形成するフ
ッ素樹脂として、溶剤可溶なフッ素樹脂を主体とするも
のを用いると製法的に有利であるという効果を奏する。
なお、ここで「主体とする」とは、外層を形成するフッ
素樹脂として、溶剤可溶なフッ素樹脂のみからなる場合
も含めるという趣旨である。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0012】本発明のプラスチック無端ベルトは、図1
に示すように、内層13とこれに隣接する中間層14と
この中間層14に隣接する外層15の3層構造を有して
いる。
【0013】上記内層13の形成材料としては、塩化ビ
ニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート
(以下「PMMA」と略す)が用いられ、なかでも、塩
化ビニル系樹脂が好ましい。また、これらを2種以上組
み合わせて用いることもできる。
【0014】上記塩化ビニル系樹脂としては、数平均分
子量4000〜40000の塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂等が用いられる。また、そのような塩化ビニル
系樹脂の市販品としては、例えばソリューションビニル
樹脂VAGH(ユニオン・カーバイド社製)、デンカラ
ック(電気化学工業社製)等が知られている。
【0015】そして、上記塩化ビニル系樹脂の溶剤とし
ては、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、アセト
ン、トルエン、メチルイソブチルケトン等が用いられ
る。そして、これらは単独で用いてもよいし、2種以上
併用してもよい。なかでも、アセトン/トルエン混合溶
剤(アセトン/トルエン=3/1)が好適である。
【0016】上記ABS樹脂としては、数平均分子量4
000〜40000である従来公知の安価なABS樹脂
が用いられる。また、そのようなABS樹脂の市販品と
しては、例えばトヨラック(東レ社製)、サイコラック
(宇部サイコン社製)等が知られている。
【0017】そして、上記ABS樹脂の溶剤としては、
酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム等の塩
素化炭化水素が用いられる。なかでも、塩化メチレンが
好適である。
【0018】上記PMMAとしては、数平均分子量40
00〜40000である従来公知の安価なPMMAが用
いられる。また、そのようなPMMAの市販品として
は、例えばバイヨン(呉羽化学工業社製)、スミペック
ス(住友化学工業社製)等が知られている。
【0019】そして、上記PMMAの溶剤としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、塩化
メチレン、クロロホルム等の塩素化炭化水素等が用いら
れる。なかでも、塩化メチレンが好適である。
【0020】なお、上記内層13の形成材料の鉛筆硬度
は、B〜2Hであることが好ましい。また、上記鉛筆硬
度は、JIS K 5400の鉛筆ひっかき値に準じて
測定されるものである。
【0021】また、上記内層13の形成材料の引張強度
は、200〜500kgf/cm2であることが好まし
い。すなわち、上記範囲内を外れると、転写の際トナー
のずれを生じるおそれがあるからである。なお、上記引
張強度は、JIS K 6251に準じて測定されるも
のである。
【0022】上記中間層14の形成材料には、ポリアミ
ド樹脂が用いられる。上記ポリアミド樹脂として、N−
メトキシメチル化ナイロン(以下「ナイロン8」と略
す)、ナイロン12、共重合ナイロン等があげられる。
なかでも、内層13と外層15との密着強度を向上さ
せ、しかもその2層が混ざらないようにするために、ナ
イロン8を用いることが好適である。
【0023】そして、上記ポリアミド樹脂の溶剤として
は、メタノール、エタノール等の単独溶剤またはそれら
単独溶剤に水、トルエン等を混合させた混合溶剤、1−
プロパノール、2−プロパノール等が用いられる。なか
でも、ナイロン8とメタノール/水混合溶剤(メタノー
ル/水=3/1)との組合わせが好適である。
【0024】上記外層15の形成材料としては、フッ素
樹脂が用いられる。上記フッ素樹脂としては、フッ化ビ
ニリデン−四フッ化エチレン共重合体〔以下「Poly
(VdF−TFE)」と略す〕、エチレン−四フッ化エ
チレン共重合体(以下「ETFE」と略す)、ポリクロ
ロトリフルオロエチレン(以下「PCTFE」と略
す)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(以下「FEP」と略す)、テトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体(以下「PFA」と略す)等が用いられる。なかで
も、溶剤可溶性のものとして、Poly(VdF−TF
E)が好適である。すなわち、製法的に有利だからであ
る。
【0025】そして、上記溶剤可溶性フッ素樹脂の溶剤
としては、メチルエチルケトン(以下「MEK」と略
す)、アセトン、メチルイソブチルケトン(以下「MI
BK」と略す)、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロ
フラン(以下「THF」と略す)等が用いられる。なか
でも、Poly(VdF−TFE)とアセトンの組合わ
せが好適である。
【0026】また、上記内層13、中間層14、外層1
5の少なくとも1層に、導電性フィラーを含有させても
よい。上記導電性フィラーとしては、アルミニウム粉
末、ステンレス粉末等の金属粉末、c−ZnO、c−T
iO2 、c−ZnO4 、c−SnO2 等の導電性金属酸
化物、グラファイト、カーボンブラック等の導電性粉
末、4級アンモニウム塩、リン酸エステル、スルホン酸
塩、脂肪族多価アルコール、脂肪族アルコールサルフェ
ート塩等のイオン性導電材等があげられる。これら導電
性フィラーは、単独でもしくは2種以上を併せて用いら
れる。これら導電性フィラーのなかでも、分散性の点か
ら、c−TiO2 およびc−SnO2 が好ましい。な
お、上記「c−」とは、導電性を有するという意味であ
る。
【0027】なお、上記内層13の形成材料と外層15
の形成材料においては、外層15の形成材料の収縮率の
方が内層13の形成材料のそれより大きくなるよう調製
することが好ましい。すなわち、外層15の形成材料の
収縮率より、内層13の形成材料の収縮率の方が大きい
とプラスチック無端ベルト成形の際、内側に変形してし
まうおそれがあるからである。
【0028】上記プラスチック無端ベルトは、例えばつ
ぎのようにして作製することができる。すなわち、ま
ず、各層13〜15の形成材料およびその溶剤を、それ
ぞれ適宜に配合し、ボールミル等で混練し、ついで攪拌
し、各コーティング液を調製する。そして、このように
して調製されたコーティング液の濃度は、層の厚みに応
じて適宜に設定される。すなわち、層の厚みはコーティ
ング液の粘度調整が大きな要因となり、この粘度調整に
よって設定され、上記粘度はコーティング液の濃度に決
定される。
【0029】ついで、上記各コーティング液を、図2に
示すようにそれぞれ槽16、槽17、槽18に収容す
る。一方、金属製の軸体(例えばアルミニウム、ステン
レス等)19を準備し、この軸体19を垂直に立てて、
まず槽16に収容されているコーティング液中に繰り返
し浸漬する。そして、所定の回数浸漬を繰り返した後、
コーティング液中から軸体19を引き上げる。ついで、
同様の操作を行い、3層構造を形成する。つぎに、乾燥
し溶剤を除去した後、加熱処理(例えば60〜150℃
×60分間)を行い、上記軸体19を抜き取ると、図1
に示すプラスチック無端ベルトが得られる。
【0030】なお、上記製法以外に、押出成型法、スプ
レーコーティング法、インフレーション法、ブロー成形
法等の方法により、プラスチック無端ベルトを得ること
ができる。
【0031】このようにして得られたプラスチック無端
ベルトは、引張強度が高く、しかもトナー離型性に優
れ、経済的にも優れている。そして、難燃性についても
VTM−0〜VTM−2の範囲内であるので、非常に優
れている。なお、上記難燃性は、UL−94VTM試験
法に準じて測定されるものである。
【0032】なお、本発明のプラスチック無端ベルトに
おいて、上記合成樹脂〔(A)成分〕で形成された内層
13とフッ素樹脂で形成された外層15の合計の厚みは
50〜200μmであることが好ましい。より好ましく
は、100〜150μmである。すなわち、厚みが50
μm未満であると強度が不足するおそれがあり、200
μmを超えると耐屈曲疲労性に劣るおそれがあるからで
ある。
【0033】そして、ポリアミド樹脂で形成された中間
層14の厚みは1〜50μmであることが好ましい。よ
り好ましくは、5〜20μmである。すなわち、厚みが
1μm未満であると電気的特性の経時変化が大きくなる
おそれがあり、50μmを超えるとベルト全体の強度と
屈曲性を両立させることが困難となるおそれがあるから
である。
【0034】そして、プラスチック無端ベルト全体の特
性として、その体積抵抗率が106〜1014Ω・cmに
設定されていることが好ましい。より好ましくは、10
8 〜1012Ω・cmである。すなわち、106 Ω・cm
未満であると電荷の減衰が早すぎ電源の容量を大きくす
る必要が生ずるおそれがあり、1014Ω・cmを超える
と電荷の減衰が遅すぎ、除電のシステムを必要とするお
それがあるからである。また、上記プラスチック無端ベ
ルトの表面抵抗率が106 〜1014Ω/□に設定されて
いることが好ましい。より好ましくは、108 〜1014
Ω/□である。すなわち、106 Ω/□未満であると電
荷の減衰が早すぎ電源の容量を大きくする必要が生ずる
おそれがあり、1014Ω/□を超えると電荷の減衰が遅
すぎ、除電のシステムを必要とするおそれがあるからで
ある。
【0035】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0036】
【実施例1〜3】下記の表1に示す配合割合で、各層の
形成材料と各層の溶剤とを配合し、そしてボールミル等
で混練し、ついで攪拌することにより、各コーティング
液を調製した。各コーティング液の粘度を、同じく表1
に示した。また、内層形成材料の鉛筆硬度および各層形
成材料の収縮率を下記に示す方法で測定し、その結果を
表2に示した。ついで、上記のようにして調製された各
コーティング液を、それぞれ別々の槽に収容した(図2
参照)。そして、前述の方法に従い、アルミニウム製の
軸体の周囲に順次、内層、中間層、外層となる層を積層
形成し、乾燥し溶剤を除去した後、加熱処理(60〜1
50℃×60分間)を行うことにより各層を形成した。
ついで、上記アルミニウム製の軸体を抜き取って、目的
とするプラスチック無端ベルトを得た。このようにし
て、得られたプラスチック無端ベルトについて、各層お
よび全体の厚み、全体の引張強度、体積抵抗率、表面抵
抗率、耐屈曲疲労性、難燃性を調べ、その結果を下記の
表2、表3に示した。なお、各測定方法は以下の通りで
ある。
【0037】〔粘度〕B型粘度計を用いて測定した。
【0038】〔鉛筆硬度〕JIS K 5400の鉛筆
ひっかき値に準じて測定した。
【0039】〔引張強度〕JIS K 6251に準じ
て測定した。
【0040】〔収縮率〕円筒金型周長と製品内周長の比
の方法で測定した。
【0041】〔厚み〕マイクロメータを用いて測定し
た。
【0042】〔体積抵抗率および表面抵抗率〕JIS
K 6911の抵抗率試験法に準じて、印加電圧100
V時の体積抵抗率および表面抵抗率を算出した。
【0043】〔耐屈曲疲労性〕MIT耐折強さ試験機を
用いて、規定寸法の試験片を繰り返し折り曲げ、切れる
までの往復回数を測定した。
【0044】〔難燃性〕UL−94VTM試験法に準じ
て測定した。
【0045】
【表1】
【0046】*1 :ソリューションビニル樹脂VAG
H(ユニオンカーバイド社製) *2 :トヨラックパレル(東レ社製) *3 :バイヨン(呉羽化学社製) *4 :チタンブラック13M(三菱マテリアル社製) *5 :マグネタイトTM−620(三菱マテリアル社
製) *6 :タイペークET−500W(石原産業社製) *7 :タイペークFT−1000(石原産業社製) *8 :トレジンEF−30T(帝国化学産業社製) *9 :チタンブラック13R(三菱マテリアル社製) *10:導電性酸化スズT−1(三菱マテリアル社製) *11:ネオフロンVT−100(ダイキン工業社製)
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【比較例1、2】下記の表4に示す配合割合で、各層の
形成材料と各層の溶剤とを配合し、実施例1と同様にし
て、公知のプラスチック無端ベルトを成形した。
【0050】
【表4】
【0051】*1 :ユーピロンS2000(三菱ガス
化学社製) *2 :ネオフロンVT−100(ダイキン工業社製) *3 :マグネタイトTM−620(三菱マテリアル社
製) *4 :トレジンEF−30T(帝国化学産業社製) *5 :導電性酸化スズT−1(三菱マテリアル社製)
【0052】そして、上記比較例1品、2品について、
実施例1と同様にして評価した。その結果を下記の表
5、表6に示した。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】これらの表の結果から、上記実施例1品〜
3品はすべて、引張強度に優れ、しかも耐屈曲疲労性も
良好である。そして、難燃性にも優れている。これに対
して、上記比較例1品は耐屈曲疲労性に劣り、比較例2
品は引張強度が低いことがわかる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明のプラスチック無
端ベルトは、内層とこれに隣接する中間層とこの中間層
に隣接する外層の3層構造を有し、上記内層が特定の合
成樹脂〔(A)成分〕で形成され、上記中間層がポリア
ミド樹脂で形成され、上記外層がフッ素樹脂で形成され
ているため、引張強度が高く、転写の際トナーのずれを
生じない。そして、トナー離型性にも優れている。さら
に、上記内層を形成する特定の合成樹脂〔(A)成分〕
は汎用されているものであるので安価で入手することが
できる。したがって、本発明のプラスチック無端ベルト
は、従来のものに比べ、高品質かつ経済的である。
【0057】特に、本発明のプラスチック無端ベルトに
おいて、その内層形成材料である合成樹脂〔(A)成
分〕の鉛筆硬度を特定の範囲内に設定すると、特に優れ
た機械的強度が得られ、転写の際トナーのずれ防止効果
が高い。
【0058】また、外層を形成するフッ素樹脂として、
溶剤可溶なフッ素樹脂を主体とするものを用いると製法
的に有利であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチック無端ベルトを示す断面図
である。
【図2】本発明のプラスチック無端ベルトの製法の一例
を示す説明図である。
【図3】電子写真複写機の複写機構を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
13 内層 14 中間層 15 外層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層とこれに隣接する中間層とこの中間
    層に隣接する外層の3層構造を有し、上記内層が下記
    (A)成分で形成され、上記中間層がポリアミド樹脂で
    形成され、上記外層がフッ素樹脂で形成されていること
    を特徴とするプラスチック無端ベルト。 (A)塩化ビニル系樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタ
    クリレートからなる群から選ばれた少なくとも一つの合
    成樹脂。
  2. 【請求項2】 上記(A)成分が、鉛筆硬度B〜2Hで
    かつ引張強度200〜500kgf/cm2 に設定され
    ている請求項1記載のプラスチック無端ベルト。
  3. 【請求項3】 上記フッ素樹脂が、溶剤可溶なフッ素樹
    脂を主体とする材料で形成されている請求項1または2
    記載のプラスチック無端ベルト。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004310017A (ja) * 2003-03-25 2004-11-04 Tokai Rubber Ind Ltd 半導電性シームレスベルト
JP2012076353A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Dainippon Printing Co Ltd 三次元成形加飾フィルム
DE112013005964B4 (de) * 2012-10-26 2020-09-17 Canon Kabushiki Kaisha Elektrophotographisches Endlosband, Verfahren zum Herstellen desselben und elektrophotographische Vorrichtung

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