JPH09269534A

JPH09269534A - 防水ハウジング

Info

Publication number: JPH09269534A
Application number: JP7782096A
Authority: JP
Inventors: Nobuhiro Aoki; 信裕青木
Original assignee: Fuji Photo Optical Co Ltd
Current assignee: Fujinon Corp
Priority date: 1996-03-29
Filing date: 1996-03-29
Publication date: 1997-10-14

Abstract

(57)【要約】【課題】漏水センサによって漏水が検知された時点
で、防水ハウジング内に収容したカメラに水がかかる恐
れがあった。【解決手段】筐体１０と蓋体２０との間を、２つのＯ
リング２２、２５によって二重に水密封止すると共に、
これら２つのＯリング２２、２５によって仕切られた空
隙内に漏水センサー２４を配設して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、水中撮影等の際
に、カメラ内への漏水を防止する防水ハウジングに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来から知られている防水ハウジングの
一般的な構造を図５に示す。この防水ハウジングは、箱
形を呈する筐体１０１に対して蓋体１０２を装着するこ
とで、内部にカメラ本体１００を収容する密閉空間を形
成する構造となっている。筐体１０１と蓋体１０２との
間には、水密部材としてのＯリング１０３を介在させ
て、内部への水の浸入を防止している。また、水圧の掛
かり方或いはＯリング１０３に付着したゴミや衝撃など
の外力によっては、筐体１０１と蓋体１０２とで形成さ
れる密閉空間内に水が浸入する場合があるため、防水ハ
ウジング内には、漏水を検知する漏水センサ１０４が配
設されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の防水ハウジング
は概ねこのような構造となっていたが、漏水センサ１０
４によって漏水が検知された場合には、カメラ本体１０
０と漏水した水とが同一の空間内に存在することとなる
ため、カメラ本体１００に対して水がかかる恐れがあっ
た。また、カメラ本体１００が水に濡れる事態を回避す
るため、防水ハウジング内に、漏水した水が溜まるいわ
ゆるセイフティーゾーン１０５（図５における点線ｌか
ら下の領域）を設けることも行われているが、その分、
防水ハウジング自体が大きくなり、水中での取り扱いが
不便になるなどの実用上の問題があった。

【０００４】本発明は、このような課題を解決すべくな
されたものであり、その目的は、カメラが水に濡れる危
険性を軽減し、水中使用の安全性をより高めることがで
きる防水ハウジングを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明にかかる
防水ハウジングは、筐体と、この筐体に対して装着する
蓋体と、これら筐体と蓋体との間に介在しこの間を水密
封止する水密手段とを備えた防水ハウジングにおいて、
この水密手段は、第１の水密部材と第２の水密部材によ
って筐体と蓋体との間を二重に水密封止しており、これ
ら第１の水密部材と第２の水密部材との間に形成される
空隙内に、漏水を検知する検知手段を配設したことを特
徴とする。

【０００６】なお、この筐体及び蓋体は、カメラ本体を
収容する防水ハウジングの筐体及び蓋体の他、いわゆる
防水カメラ自体を構成する筐体及び蓋体であってもよ
い。

【０００７】このように形成することで、外部から浸入
する水は、まず、１の水密部材と第２の水密部材との空
隙内に溜まることとなる。このため、筐体及び蓋体がカ
メラ本体を収容する防水ハウジングを構成する場合に
は、カメラ本体を収容した空間内に水が浸入する前に、
又は、筐体及び蓋体が防水カメラ自体を構成する場合に
はカメラの内部機構側に水が浸入する前に、それぞれ漏
水を検知できる。

【０００８】また、請求項２にかかる防水ハウジングで
は、請求項１の検知手段の検知結果を表示する表示手段
をさらに備えて構成する。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる防水ハウジ
ングの好ましい実施形態につき、添付図面を参照して説
明する。

【００１０】図１に本実施形態にかかる防水ハウジング
１を示す。防水ハウジング１は、筐体１０と、この筐体
１０の背面側に装着する蓋体２０とを備えて構成する。

【００１１】筐体１０は、この内部にカメラ本体２を収
容できるような箱形を呈しており、その前面側には、収
容するカメラのレンズ部に対応する位置に、円筒形状の
凸部１１を有しており、その先端には透明板１２を固定
している。また、筐体１０における蓋体２０側の縁部に
は、後述するＯリング２５に対して押し込まれる段差部
１３を形成している。

【００１２】蓋体２０は、筐体１０の上面・底面及び両
側面に沿うように張り出した枠部２１を備えており、こ
の枠部２１の先端側には、水密部材としてのＯリング２
２を設けている。また、この枠部２１には、枠部２１の
全周に亘って凹形状の溝２３を形成しており、この溝２
３内には、筐体１０及び蓋体２０の底部にあたる位置
に、漏水を検知する漏水センサー２４を固定している。
この漏水センサー２４は、両電極が離間して配置されて
おり、浸入した水によってこの電極間が導通されること
で、漏水を検知する機構となっている。さらに、蓋体２
０には、枠部２１の基端部を囲むように、水密部材とし
てのＯリング２５が埋め込まれている。また、蓋体２０
には透明な窓部２６が形成されており、この窓部２６の
内側にはＬＥＤ２７を設けており、前述した漏水センサ
ー２４で漏水が検知された際に、このＬＥＤ２７を発光
させ、使用者に知らせる機構となっている（図２参
照）。なお、ＬＥＤ２７以外にも、例えばブザーなどを
鳴らすことで、漏水の発生を知らせても良い。

【００１３】図２に、このように構成する筐体１０に上
述した蓋体２０を装着した状態を示す。筐体１０に対し
て蓋体２０を押し込むと、図２に示す状態となる。この
際、蓋体２０の枠部２１が筐体１０の内側に入り込み、
枠部２１のＯリング２２が筐体１０の内面に強く押圧さ
れる状態となる。従って、この部位では、Ｏリング２２
によって、筐体１０と蓋体２０とが水密封止される。ま
た、同時に、筐体１０の段差部１３の先端側が、蓋体２
０に埋め込まれたＯリング２５に対して強く押し込まれ
る状態となり、この部位でも、Ｏリング２５によって、
筐体１０と蓋体２０とが水密封止されることとなる。こ
のように、水密部材としてのＯリングを二重に設けるこ
とで、筐体１０と蓋体２０との間を二重に水密封止して
いる。

【００１４】従って、溝２３が形成された空隙は、両側
をＯリング２２とＯリング２５とによって仕切られる状
態となり、カメラ本体２を収容した領域とは、内側のＯ
リング２２によって仕切られた構造となる。このため、
水が外部から浸入する場合、この漏水は、まず外側のＯ
リング２５を介して浸入し、Ｏリング２２、２５によっ
て形成される空隙内（溝２３内）に溜まる状態となり、
この結果、外部から浸入した水が、直ちにカメラ本体２
を収容した側へ浸入する事態を回避することができる。
また、溜まった水は漏水センサー２４で検知されるた
め、漏水が発生した場合にも、カメラ本体２を収容した
領域側に水が浸入する前の段階で検知できる。この検知
結果を基に、前述したようにＬＥＤ２７が点灯するた
め、使用者に対して、漏水の発生を早期に警告すること
ができる。

【００１５】なお、図１及び図２では図示を省略した
が、筐体１０と蓋体２０との固定は、例えば図３に示す
ような機構を採用するなど、従来から適用されている固
定機構を適用することができる。図３の例では、蓋体２
０に固定したフック２８に対してバランスバネ１５の先
端部を引っ掛け、筐体１０側に支持される操作アーム１
４を矢印Ａ方向に傾動させることで、筐体１０と蓋体２
０とが強固に連結される機構である。

【００１６】以上説明した実施形態では、水密部材とし
てＯリング２２、２５を例示したが、この他のシール部
材を用いても良い。また、２つの水密部材（Ｏリング２
２、２５）を共に蓋体２０側に設けた場合を例示した
が、この構成に限定するものではなく、双方を筐体１０
側に設けたり、或いは一方を筐体１０に他方を蓋体２０
に設けてもよい。いずれにしても、少なくとも２つの水
密部材によって、カメラ本体２を収容した領域とは別の
領域を形成し、この中に漏水センサー２４を配設する構
造であればよい。

【００１７】また、本実施形態では、防水ハウジングの
筐体１０及び蓋体２０として、カメラ本体２を内部に収
容する構造を例示したが、この筐体１０及び蓋体２０
は、いわゆる防水カメラ自体を構成する筐体と蓋体であ
ってもよい。この場合の構成例としては、例えば図４
（ａ）に示すように、筐体１０と蓋体２０とをヒンジ部
３０を介して連結すると共に、蓋体２０にはコ字型のグ
リップ３１を設ける。そして、図４（ｂ）に示すよう
に、グリップ３１の先端部のフック部３１ａを筐体１０
の前面側に引っ掛けることで、筐体１０と蓋体２０とを
強固に固定する機構を採用しても良い。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる防
水ハウジングによれば、第１の水密部材と第２の水密部
材との間に形成される空隙内に、漏水を検知する検知手
段を配設して構成したので、カメラ本体を収容した空間
内に水が浸入する前、或いはカメラの内部機構側に水が
浸入する前に漏水を検知することができる。このため、
カメラが水に濡れる危険性を軽減でき、水中での使用の
安全性をより高めることが可能となり、さらに、防水ハ
ウジングの小型化にも寄与し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態にかかる防水ハウジングを示す分解
斜視図である。

【図２】本実施形態にかかる防水ハウジングの断面図で
ある。

【図３】筐体と蓋体との固定機構を例示する説明図であ
る。

【図４】（ａ）、（ｂ）は他の実施形態と共に、筐体と
蓋体との固定機構を示す説明図である。

【図５】従来の防水ハウジングを示す断面図である。

【符号の説明】

１…防水ハウジング、１０…筐体、２０…蓋体、２１…
枠部、２２…Ｏリング、２３…溝、２４…漏水センサ
ー、２５…Ｏリング。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】筐体と、前記筐体に対して装着する蓋体
と、前記筐体と蓋体との間に介在しこの間を水密封止す
る水密手段とを備えた防水ハウジングにおいて、前記水密手段は、第１の水密部材と第２の水密部材によ
って、前記筐体と蓋体との間を二重に水密封止してお
り、これら第１の水密部材と第２の水密部材との間に形成さ
れる空隙内に、漏水を検知する検知手段を配設したこと
を特徴とする防水ハウジング。
【請求項２】前記検知手段の検知結果を表示する表示
手段を備える請求項１記載の防水ハウジング。