JPH09269075A - スプール弁 - Google Patents

スプール弁

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JPH09269075A
JPH09269075A JP10335096A JP10335096A JPH09269075A JP H09269075 A JPH09269075 A JP H09269075A JP 10335096 A JP10335096 A JP 10335096A JP 10335096 A JP10335096 A JP 10335096A JP H09269075 A JPH09269075 A JP H09269075A
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spool
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pilot pressure
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Ikuo Inagaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一方のスプリング室のみに第1、第2スプリ
ングを設けて、小型で低コストのスプール弁を提供する
こと。 【解決手段】 パイロット室3b内に、一対のストッパ
ー部1a、19を形成し、スプール端2aに固定したボ
ルト20によって上記ストッパー部と同じ間隔の段部を
形成し、この段部間に凸部25a、25bを形成した一
対の第1スプリングシート24a、24bを摺動自在に
はめ、この間に第1スプリング27を介在させて第1ス
プリングシートを段部に接し、さらにこの第1スプリン
グシートの外周であって凸部の対向部間よりも外側に、
一対の第2スプリングシート26a、26bを摺動自在
にはめ、この第2スプリングシートが上記ストッパー部
と段部の両方に接した状態で、凸部との間に所定の摺動
間隔29a、29bを保持し、これら第2スプリングシ
ート間に第2スプリング28を介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スプール弁に係
わり、特にパイロット圧によってスプールを切り換える
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】パイロット圧によってスプールを切り換
えるスプール弁は、一般に、ハウジング内にスプールを
摺動自在に組み込み、このスプールの両端に対応する位
置にキャップをそれぞれ取り付け、このキャップ内をパ
イロット室としている。上記パイロット室には、センタ
リングスプリングを組み込み、このセンタリングスプリ
ングのバネ力をスプールに作用させている。したがっ
て、一方のパイロット室内のパイロット圧の作用力と、
他方のパイロット室のセンタリングスプリングのバネ力
とがバランスした位置で、スプールが停止する。そし
て、このスプールが停止した位置で、切換位置とその開
度が決められることになる。
【0003】上記パイロット室のパイロット圧とスプー
ルのストロークとの関係を示したのが、図5である。こ
の図5において、スプールのストローク位置bは、スプ
ールに形成したノッチや環状溝等が開く直前の位置を示
している。この図5からも明らかなように、スプールを
ストローク位置bに到達させる時の必要パイロット圧a
1が高いと、スプールの有効ストロークを制御する有効
パイロット圧の制御範囲が狭くてなってしまう。そこ
で、上記必要パイロット圧a1よりも低い必要パイロッ
ト圧a2でストローク位置bに到達させようとすると、
図5の点線で示す特性を選択せざるをえなくなる。
【0004】上記点線で示す特性では、パイロット圧が
ゼロになってもスプールが中立位置に復帰しない。しか
も、中立時にセンタリングスプリングがスプールに接触
しないので、そのバネ力がスプールに作用しない。上記
のようにスプールの中立時に、センタリングスプリング
のイニシャル荷重が作用していないと、スプールの位置
保持が不安定になってしまう。そこで、中立時の位置保
持を安定させるために、センタリングスプリングのイニ
シャル荷重を、スプールに作用させなければならない。
またこのとき、最高パイロット圧はパイロット圧発生機
構によって決まる。そして最高パイロット圧が決まれ
ば、センタリングスプリングのバネ力との関係で、最高
パイロット圧時のスプールのフルストローク位置も決ま
ってしまう。
【0005】したがって、中立時のセンタリングスプリ
ングのイニシャル荷重に抗してスプールが移動する点c
(図5参照)と、最高パイロット圧時にスプールがフル
ストロークする点dとを結んだ実線が、このスプール弁
の制御特性となる。しかし、この図5の実線に示す特性
では、上記ストローク位置bを得るための必要パイロッ
ト圧a1が高くなってしまう。パイロット圧が高くなれ
ば、上記述べたように、有効ストロークを制御する有効
パイロット圧の制御範囲が狭くてなってしまう。そこ
で、有効パイロット圧の制御範囲を広く取りながら、中
立時の位置保持を安定させるものとして、図4に示した
スプール弁が既に提案されている。
【0006】この従来例のスプール弁を、図4に基づい
て以下に説明する。ハウジング1には、スプール2が摺
動自在に組み込まれている。そして、このスプール2の
両端2a、2bに対応する位置には、キャップ3、4を
取り付け、そのキャップ内をパイロット室3b、4bと
している。これらパイロット室3b、4bは、パイロッ
トポート3a、4aを介して、パイロット圧が導かれる
ようになっている。上記スプール2は、第1環状溝5と
第2環状溝6とを形成している。これら第1、2環状溝
5、6は、スプール2の移動位置に応じて、アクチュエ
ーターポート7、8と供給路9とを連通させたり、ある
いはこれらアクチュエーターポート7、8を戻り通路1
0に連通させたりするものである。
【0007】上記スプール2の両端2a、2bには、キ
ャップ状の第2スプリングシート11a、11bをかぶ
せている。これら第2スプリングシート11a、11b
の外周には、第1スプリングシート12a、12bをそ
れぞれかぶせている。そして、第2スプリングシート1
1a、11bと第1スプリングシート12a、12bと
の間には、第2スプリング13a、13bを介在させて
いる。また、第1スプリングシート12a、12bとパ
イロット室3b、4bの端部との間には、上記第2スプ
リング13a、13bよりもバネ力を強くした第1スプ
リング14a、14bを介在させている。なお、符号1
6a、16bは、スプール2と第2スプリングシート1
1a、11bとの間に形成した圧力室で、第1スプリン
グシート12a、12bに形成した孔18a、18bに
よってパイロット室3b、4bに常時連通している。
【0008】図4は、上記従来のスプール弁にパイロッ
ト圧が作用していない中立時を示す。このとき、第1ス
プリングシート12a、12bの内端は、第1スプリン
グ14a、14bのイニシャル荷重によってハウジング
1の側面に接している。また、第2スプリングシート1
1a、11bの内端は、第2スプリング13a、13b
のイニシャル荷重によってハウジング1の側面に形成し
た段部17a、17bに接している。
【0009】したがって、第2スプリングシート11
a、11bの位置は、第2スプリング13a、13bの
イニシャル荷重によって保持されているが、このイニシ
ャル荷重は、第1スプリングシート12a、12bの位
置によって与えられている。つまり、第2スプリングシ
ート11a、11bの位置は、第1、第2スプリング1
4a、14b、13a、13bのイニシャル荷重によっ
て保持されているといえる。そして、上記スプール2の
中立時の位置は、これら第2スプリングシート11a、
11bによって保持されている。なお、このとき第1ス
プリングシート12a、12bと第2スプリングシート
11a、11bとの間には、所定の摺動間隔15a、1
5bを保持している。
【0010】次に、この従来例のスプール弁の作用を図
2、4に基づいて説明する。いずれか一方のパイロット
ポート、例えばパイロットポート3aに導かれたパイロ
ット圧は、パイロット室3b→孔18a→圧力室16a
を介してスプール端2aに作用する。そして、このパイ
ロット圧が図2に示すc点以下では、スプール端2aに
かぶせた第2スプリングシート11bが、第2スプリン
グ13bのイニシャル荷重によって保持されているので
移動しない。したがって、スプール2は第2スプリング
シート11bに接してその中立位置を保持する。
【0011】次にパイロット圧がc点に達すると、第2
スプリングシート11bが左方向に押されるので、スプ
ール2は第2スプリング13bのバネ力に抗して移動し
始める。そして、パイロット圧eに達したとき第2スプ
リングシート11bは図4の左方向に摺動間隔15bだ
け移動して、第1スプリングシート12bに接する。こ
の第1スプリングシート12bは、第1スプリング14
bのイニシャル荷重によってその位置を保持している。
したがって、第2スプリングシート11bが第1スプリ
ングシート12bに接すると、スプール2は停止して、
図2に示すストローク位置bでその位置を保持する。ま
た、このときスプール2の位置は、第1環状溝5のノッ
チが供給溝9に開く直前であり、第2環状溝6のノッチ
も戻り通路10に開く直前の状態である。そしてこの状
態を維持している。
【0012】上記状態からさらにパイロット圧が高くな
り、図2に示す必要パイロット圧a2に達すると、スプ
ール2は、第1スプリング14bのバネ力に抗して左方
向に移動し始める。そしてスプール2は、第1スプリン
グ14bのバネ力とパイロット圧とがバランスした位置
を保ちながら、最高パイロット圧に達したときに、フル
ストローク点dに移動する。
【0013】上記のようにスプール2が移動すると、ス
プール2に形成した第1環状溝5は、供給溝9とアクチ
ュエーターポート7とを連通する。同時に、第2環状溝
6は、アクチュエーターポート8と戻り通路10とを連
通する。このとき図示しないポンプから供給された流体
は、供給路9→第1環状溝5→アクチュエーターポート
7の順に流れ、図示しないアクチュエーターの一方の圧
力室に供給される。同時に、図示しないアクチュエータ
ーからの戻り流体は、アクチュエータポート8→第2環
状溝6→戻り通路10の順に流れ、図示しないタンクに
戻される。そして図示しないアクチュエーターはいずれ
か一方に作動する。なお、パイロットポート4aにパイ
ロット圧が導かれた場合も、パイロット室3b内に構成
した第1、第2スプリング14a、13aおよび第1、
第2スプリングシート12a、11aによって、上記と
同様の作用をする。
【0014】上記に述べたように、図2に示すパイロッ
ト圧がc以下では、第2スプリングのイニシャル荷重が
スプール2に作用して移動しない。したがって、スプー
ル2の位置は保持される。次にパイロット圧がcに達す
ると、スプール2は第2スプリングのイニシャル荷重に
抗して移動し始める。そして、パイロット圧がeに達す
ると、スプール2に第1スプリング14bのイニシャル
荷重が作用して、図2のストローク位置bで停止する。
さらに、必要パイロット圧a2に達すると、スプール2
は第1スプリング14bのバネ力に抗して移動して、最
高パイロット圧に達したときに、フルストロークするよ
うになる。したがって、この従来のスプール弁は図2に
示す目標の特性値(a2、b)を得ることができ、スプ
ールストロークに対するパイロット圧の有効制御範囲を
広く取りながら、中立時の位置保持を安定にすることが
できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のスプール
弁では、両パイロット室にそれぞれ第1、第2スプリン
グと第1、第2スプリングシートとを設けなければなら
なかった。したがって、その分、部品点数が多くなると
ともに、組み付け工数も多くなり、コストアップになる
という問題があった。また、第1、第2スプリングのそ
れぞれにイニシャル荷重を保持させなければならないの
で、スプールに両スプリングのバネ力が作用する位置
で、その変化が段階的になってしまう。言い換えれば、
第2スプリングのバネ力のみが作用している状態から、
第1、第2スプリングの両方のバネ力が作用する状態へ
の変化がスムーズに行われないという問題もあった。
【0016】この発明の目的は、一方のパイロット室の
みに第1、第2スプリングを設けた小型で低コストのス
プール弁を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ハウジン
グにスプールを摺動自在に組み込むとともに、このスプ
ールの両端をパイロット室に臨ませ、このパイロット室
に導かれたパイロット圧の作用で、スプールが移動して
流路を切り換えるスプール弁において、上記両パイロッ
ト室のいずれか一方のパイロット室内に、所定の間隔を
保った一対のストッパー部を形成する一方、この一方の
パイロット室に臨ませたスプール端には、上記一対のス
トッパー部とほぼ同一間隔を保った段部を形成し、この
段部間におけるスプールに一対の第1スプリングシート
を摺動自在にはめるとともに、この両第1スプリングシ
ート間に第1スプリングを介在させている。
【0018】上記両第1スプリングシートの外周には凸
部を形成し、これら両第1スプリングシートの外周であ
って、上記凸部の対向部間よりも外側に一対の第2スプ
リングシートを摺動自在にはめ、かつ、これら第2スプ
リングシートは、上記ストッパー部及び段部の両方に接
触する大きさを保持するとともに、その両方に接触して
いる状態で、上記凸部との間に所定の摺動間隔を保つ構
成にし、しかも、これら第2スプリングシートと間に
は、第1スプリングのバネ力よりも弱いバネ力を維持し
た第2スプリングを介在させたことを特徴とする。第2
の発明は、第1の発明において、第1スプリングの両端
を、第1スプリングシートに接触させた状態で、そのイ
ニシャル荷重をほぼゼロにしたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施例を示し
たものである。この実施例は、一方のパイロット室にの
み第1、第2スプリングを設け、他方のパイロット室に
はそれらスプリングを不要にした構成としている。その
他は従来例と同じなので、従来例と共通の構成要素につ
いては同一の符号を用いるとともに、共通の作用および
効果についての詳細な説明を省略する。
【0020】いずれか一方のキャップに形成したパイロ
ット室、例えばパイロット室3aには、ハウジング端面
1aから軸方向に所定の間隔を保持した位置にストッパ
ー段部19を形成している。そして、このストッパー段
部19とハウジング端面1aによって、この発明におけ
る一対のストッパー部を構成する。また、このパイロッ
ト室3aに臨ませたスプール端2aには、ボルト20を
固定している。つまり、このボルト20は頭部21、シ
ャフト部22およびネジ部23から構成されていて、こ
のネジ部23でスプール端2aに固定している。そし
て、頭部21とスプール端2aによって、この発明にお
ける一対の段部を構成し、この段部の間隔を上記ストッ
パー部の間隔と同じにしている。
【0021】上記シャフト部22の外周には、一対の第
1スプリングシート24a、24bを摺動自在にはめ込
んでいる。この第1スプリングシート24a、24bの
外周面には凸部25a、25bを形成し、この凸部25
a、25b間に第1スプリング27を介在させている。
そして、第1スプリングシート24aはスプール端2a
に接し、第1スプリングシート24bは頭部21に接し
ている。この状態において、第1スプリング27はイニ
シャル荷重を保つようにしている。また、これら一対の
第1スプリングシート24a、24bの外周であって、
上記凸部25a、25bの間よりも外側に、一対の第2
スプリングシート26a、26bを摺動自在にはめ込ん
でいる。これら第2スプリングシート26a、26bの
間には、第1スプリング27よりもバネ力を弱くした第
2スプリング28を介在させている。そして、第2スプ
リングシート26aは、スプール端2aとハウジング端
面1aとの両方に接し、第2スプリングシート26b
は、頭部21とストッパー段部19の両方に接してい
る。この状態において、第2スプリング28は、イニシ
ャル荷重を保つようにしている
【0022】図1は、スプール2にパイロット圧が作用
していない中立時の状態を示す。このとき、第2スプリ
ング28のイニシャル荷重によって、上記第2スプリン
グシート26aは、ハウジング端面1aに押し付けら
れ、第2スプリングシート26bは、ストッパー段部1
9に押し付けられている。上記ストッパー段部19とハ
ウジング端面1aとの間隔、すなわちこの発明における
ストッパー部の間隔は、頭部21とスプール端2aとの
間隔、すなわちこの発明における段部の間隔と等しい。
したがって、第2スプリングシート26a、26bがス
トッパー部に接しているときは段部にも接しているの
で、ボルト20は、第2スプリングシート26a、26
bによってその位置を固定されている。
【0023】また、この中立時において、第1、第2ス
プリングシート24a、24b、26a、26b間に
は、それぞれ所定の間隔の摺動間隔29a、29bを維
持している。なお、第1スプリング27のイニシャル荷
重によって第1スプリングシート24aがスプール端2
aに接し、第1スプリングシート24bが頭部21に接
している。
【0024】次に、図1〜図4に基づいてこの実施例の
作用を説明する。いま、図1のパイロットポート3aか
らパイロット室3bにパイロット圧が導かれると、ボル
ト20を介してスプール2には図1の左方向の力が作用
する。しかし、図2示すようにパイロット圧がc以下で
は、スプール端2aに固定したボルト20が、第2スプ
リング28のイニシャル荷重によってその位置を保持し
ているのでスプール2は移動しない。次にパイロット圧
がc点に達すると、スプール2が移動し始める。このと
きボルト20の頭部21によって、第2スプリングシー
ト26bも移動するので、第2スプリング28が縮ま
る。また、このとき第1スプリングシート24a、24
bは、第1スプリング27のイニシャル荷重を保持しな
がらボルト20とともに左方向に移動する。
【0025】そして、パイロット圧がe点に達すると、
第2スプリングシート26aと26bの間隔が、摺動間
隔29a、29b分だけ縮まり、第2スプリングシート
26aが凸部25aに接し、第2スプリングシート26
bが凸部25bに接する。このときスプール2に形成し
た第1、第2環状溝5、6のノッチは、それぞれ供給溝
9と戻り通路10に開く直前に位置する(図4参照)。
またこのときのストローク位置は、図2に示すストロー
ク位置bである。上記第1スプリングシート24a、2
4bは、第1スプリング27のイニシャル荷重によって
その位置を保持しているので、第2スプリングシート2
6a、26bが凸部25a、25bに接すると、ボルト
20は停止する。したがって、スプール2はストローク
位置bでその位置を保持する。
【0026】さらにパイロット圧が高くなり、図2に示
す必要パイロット圧a2に達すると、ボルト20、すな
わちスプール2は第1スプリング27のバネ力に抗して
左方向に移動し始める。そしてスプール2は、第1スプ
リング27のバネ力とパイロット圧とがバランスして位
置を保ち、最高パイロット圧に達したときに、フルスト
ロークする。このように、スプール2を移動させること
によってポートを切り換えて、従来のスプール弁と同様
にアクチュエーターを作動させる。
【0027】一方、パイロット室3bと反対側、すなわ
ちパイロット室4bにパイロット圧が導かれると、スプ
ール2は、次のように作動する。いま、パイロット室4
bにパイロット圧が導かれて、スプール2には、図1の
右方向の力が作用する。しかし、図2示すようにパイロ
ット圧がc以下では、スプール端2aに固定したボルト
20が、第2スプリング28のイニシャル荷重によって
その位置を保持しているのでスプール2は移動しない。
次にパイロット圧がc点に達すると、スプール2が移動
し始める。このときスプール端2aによって、第2スプ
リングシート26aも移動するので、第2スプリング2
8が縮まる。また、このとき第1スプリングシート24
a、24bは、第1スプリング27のイニシャル荷重を
保持しながらボルト20とともに右方向に移動する。
【0028】そして、パイロット圧がe点に達すると、
第2スプリングシート26aと26bとの間隔は、摺動
間隔29a、29bだけ縮まり、第2スプリングシート
26a、26bは、それぞれ凸部25a、25bに接す
る。このときスプール2に形成した第1、第2環状溝
5、6のノッチは、それぞれ戻り通路10と供給溝9に
開く直前に位置する(図4参照)。また、このときのス
トローク位置は、図2に示すストローク位置bである。
上記第1スプリングシート24a、24bは、第1スプ
リング27のイニシャル荷重によってその位置を保持し
ているので、第2スプリングシート26a、26bが凸
部25a、25bに接すると、スプール2は停止して、
ストローク位置bを保持する。
【0029】さらにパイロット圧が高くなり、図2に示
す必要パイロット圧a2に達すると、スプール2は第1
スプリング27のバネ力に抗して右方向に移動し始め
る。そしてスプール2は、第1スプリング27のバネ力
とパイロット圧とがバランスして位置を保ち、最高パイ
ロット圧に達したときに、フルストロークする。このよ
うに、スプール2を移動させることによってポートを切
り換えて、従来のスプール弁と同様にアクチュエーター
を作動させる。したがって、いずれか一方のキャップ内
に第1、第2スプリングおよび第1、第2スプリングシ
ートを設けることで、従来のスプール弁と同様の効果を
得ることができる。
【0030】なお、中立時の位置を保持する第2スプリ
ング28のバネ力だけが作用する範囲では、パイロット
圧に対するスプールストロークが急激に変化する。しか
し、この範囲は、アクチュエーターポート7、8が供給
路9あるいは戻り通路10に連通しない範囲なので、オ
ペレータは、この急激な変化を感じることがない。した
がって操作上なんら問題はない。また、従来のスプール
弁では、スプール2の位置を保持するのに、第1、第2
スプリング27、28のイニシャル荷重が必要だった。
しかし、本発明のスプール弁では、スプール2の中立時
の位置を、第2スプリング28だけで保持しているの
で、第1スプリング27のイニシャル荷重を自由に設定
できる。
【0031】そこで、第2の発明では、前述実施例の第
1スプリング27のイニシャル荷重をほぼゼロとした。
この実施例のパイロット圧とスプールストロークの関係
を図3に示す。第1の発明の実施例と同様に、パイロッ
ト圧eによってスプール2がストローク位置bに移動す
ると、第2スプリングシート26a、26bが凸部25
a、25bに接する。凸部25a、25bと第2スプリ
ングシート26a、26bとが接すると、スプール2に
は、第1スプリング27のバネ力が作用する。
【0032】このとき、第1スプリング27のイニシャ
ル荷重は、ほぼゼロなので、スプール2のストロークは
図3に示すような点線になる。したがって、必要パイロ
ット圧eが低くなり、スプールのストロークに対するパ
イロット圧の有効制御範囲を広く取ることができる。ま
た、第1スプリング27のイニシャル荷重は自由に設定
することが可能なので、自由な特性を得ることができ
る。
【0033】
【発明の効果】第1の発明のスプール弁によれば、第
1、第2スプリングを、いずれか一方のパイロット室に
設けるだけでよいので、両方のパイロット室設ける従来
のスプール弁に比べて、部品点数が少なくなるととも
に、その組み付け工数も少なり、コストダウンができ
る。また、第1、第2スプリングを設けない側のパイロ
ット室は、小さくできるので、スプール弁の小型化が可
能となる。第2の発明は、第1スプリングのイニシャル
荷重を自由に設定することができるので、目標の制御特
性をより自由に選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のスプール弁の断面図を示す。
【図2】本実施例のパイロット圧とスプールストローク
の関係を表すグラフを示す。
【図3】第2の発明の実施例のパイロット圧とスプール
ストロークの関係を表すグラフを示す。
【図4】従来例のスプール弁の断面図をを示す。
【図5】一般的なスプール弁のパイロット圧とスプール
ストロークの関係を表すグラフを示す。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a この発明の段部を構成するハウジング端 2 スプール 2a この発明のストッパー部を構成するスプール端 3b パイロット室 4b パイロット室 19 この発明のストッパー部を構成するストッパー
段部 21 この発明の段部を構成する頭部 24a 第1スプリングシート 24b 第1スプリングシート 25a 凸部 25b 凸部 26a 第2スプリングシート 26b 第2スプリングシート 27 第1スプリング 28 第2スプリング 29a 摺動間隔 29b 摺動間隔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングにスプールを摺動自在に組み
    込むとともに、このスプールの両端をパイロット室に臨
    ませ、このパイロット室に導かれたパイロット圧の作用
    で、スプールが移動して流路を切り換えるスプール弁に
    おいて、上記両パイロット室のいずれか一方のパイロッ
    ト室内に、所定の間隔を保った一対のストッパー部を形
    成し、この一方のパイロット室に臨ませたスプール端に
    は、上記一対のストッパー部とほぼ同一間隔を保った段
    部を形成し、この段部間におけるスプールに一対の第1
    スプリングシートを摺動自在にはめるとともに、この両
    第1スプリングシート間に第1スプリングを介在させ、
    上記両第1スプリングシートの外周には凸部を形成し、
    これら両第1スプリングシートの外周であって、上記凸
    部の対向部間よりも外側に一対の第2スプリングシート
    を摺動自在にはめ、かつ、これら第2スプリングシート
    は、上記ストッパー部及び段部の両方に接触する大きさ
    を保持するとともに、その両方に接触している状態で、
    上記凸部との間に所定の摺動間隔を保つ構成にし、しか
    も、これら第2スプリングシートと間には、第1スプリ
    ングのバネ力よりも弱いバネ力を維持した第2スプリン
    グを介在させてなるスプール弁。
  2. 【請求項2】 第1スプリングの両端を第1スプリング
    シートに接触させた状態で、そのイニシャル荷重をほぼ
    ゼロにしたことを特徴とする請求項1記載のスプール
    弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008538135A (ja) * 2005-03-25 2008-10-09 オー.エム.ティー.・オッフィチーナ・メッカニカ・タルタリニ・エス.アール.エル. ガス圧力調整器および調整器の組立および分解方法
JP2022010725A (ja) * 2020-06-29 2022-01-17 株式会社クボタ 制御バルブ

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