JPH09268931A - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

車両用駆動力制御装置

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Publication number
JPH09268931A
JPH09268931A JP8081498A JP8149896A JPH09268931A JP H09268931 A JPH09268931 A JP H09268931A JP 8081498 A JP8081498 A JP 8081498A JP 8149896 A JP8149896 A JP 8149896A JP H09268931 A JPH09268931 A JP H09268931A
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JP
Japan
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torque
opening
throttle valve
vehicle
converter
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Application number
JP8081498A
Other languages
English (en)
Inventor
Masuo Kashiwabara
益夫 柏原
Hirohisa Kobayashi
浩久 小林
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トルクコンバータのトルク増大作用による発進
時のトルク感を確保しつつ、変速ショックの発生を抑制
する。 【解決手段】トルクコンバータのコンバータ域において
は(S4)、アクセル開度に相当する開度を目標スロッ
トル弁開度として設定し(S5)、スロットル弁開度を
制御する。一方、トルクコンバータのカップリング域に
おいては、車速とアクセル開度とに基づいて目標駆動力
を設定し(S6)、この目標駆動力が得られるようにス
ロットル弁を制御する(S9〜S11)。また、トルクコ
ンバータのカップリング域での変速時には、スロットル
弁開度を一定に保持させるようにする(S10→S13)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用駆動力制御装
置に関し、詳しくは、トルクコンバータを備えた変速機
付の車両における駆動力の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用の駆動力制御装置として
は、特開平6−129273号公報に開示されるような
ものがあった。このものは、車速,アクセル開度に応じ
た目標駆動トルクが得られるようにスロットル弁開度を
制御する一方、変速前後の駆動トルクが略等しくなるよ
うにエンジントルクを増減させる構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トルクコン
バータを備えた変速機においては、前記トルクコンバー
タが、発進時にトルクの増大作用を発揮すること(トル
クコンバータのトルク比が1を越えること:図7参照)
が知られているが、上記従来の駆動力制御装置による
と、前記トルク増大区間では、トルクを減少させる方向
にスロットルを制御していたため、トルクコンバータ付
変速機の特徴である発進時(トルク増大作用時)のトル
ク感が損なわれてしまうという問題があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、トルクコンバータ付変速機の特徴である発進時の
トルク感を確実に生かすことができる駆動力制御装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載
の発明は、トルクコンバータを備えた変速機付の車両に
おいて駆動力を制御する車両用駆動力制御装置であっ
て、図1に示すように構成される。図1において、目標
駆動力設定手段は、車両の運転状態に基づいて車両の目
標駆動力を設定し、スロットル制御手段は、目標駆動力
設定手段で設定された目標駆動力が得られるようにエン
ジンのスロットル弁開度を制御する。
【0006】一方、トルク増大作用検出手段は、前記ト
ルクコンバータがトルク増大作用を発揮する状態を検出
する。そして、コンバータ域制御手段は、トルク増大作
用検出手段により前記トルクコンバータがトルク増大作
用を発揮する状態が検出されているときに、前記スロッ
トル制御手段に優先して、エンジンのスロットル弁開度
を略アクセル開度相当値に制御する。
【0007】かかる構成によると、トルクコンバータが
トルク増大作用を発揮しない状態(トルク比が1以下の
状態)では、目標駆動力が得られるようにスロットル弁
開度を制御するが、前記トルク増大作用が発揮される状
態(トルク比が1を越える状態)では、スロットル弁開
度を略アクセル開度相当値に制御する。即ち、前記トル
ク増大作用が発揮されない状態では、アクセル開度,車
速等の運転状態に基づいて目標駆動力が設定され、目標
駆動力が得られるようにスロットル弁開度を制御するこ
とで、必ずしもアクセル開度変化に対応してスロットル
弁開度が変化することにはならないが、前記トルク増大
作用が発揮されるときには、アクセル開度変化に追従し
てスロットル弁開度が変化して、エンジントルクがアク
セル開度変化に対応して変化するようにした。
【0008】従って、トルクコンバータがトルク増大作
用を発揮する発進時において、アクセル開度変化に追従
したエンジントルク変化を確実に得ることができ、以
て、発進時のトルク感を確保することが可能となる。請
求項2記載の発明では、前記コンバータ域制御手段が、
アクセル開度と該アクセル開度に応じた補正分とに基づ
いて、スロットル弁開度を決定する構成とした。
【0009】かかる構成によると、トルク増大作用が発
揮されるときに、基本的にはアクセル開度に連動してス
ロットル弁開度を変化させるが、例えばアクセル開度が
比較的大きいときには、アクセル開度とスロットル弁開
度とを1:1に対応させる場合よりもスロットル弁開度
を大きめに制御させ、また、アクセル開度が比較的小さ
いときには、スロットル弁開度を小さめに制御させるな
どして、運転者の要求により即した駆動力変化を得られ
る。
【0010】尚、前記1:1とは、アクセル開度割合と
同じ開度割合にスロットルを制御すること、即ち、例え
ばアクセル開度4/8に対してスロットル弁開度を4/
8とする場合を示すものとする。請求項3記載の発明で
は、前記コンバータ域制御手段が、アクセル開度と運転
者の動力性能要求度合いに応じた補正分とに基づいて、
スロットル弁開度を決定する構成とした。
【0011】かかる構成によると、トルク増大作用が発
揮されるときに、基本的にはアクセル開度に連動してス
ロットル弁開度を変化させるが、運転者の動力性能要求
度合いが比較的高い場合には、アクセル開度とスロット
ル弁開度とを1:1に対応させる場合よりもスロットル
弁開度を大きめに制御させることで、運転者の要求に見
合った駆動力を得られることになる。
【0012】請求項4記載の発明では、前記変速機の変
速中に、前記スロットル弁の開度を強制的に略一定に保
持させる変速時開度保持手段を備え、前記コンバータ域
制御手段が、前記変速時開度保持手段及び前記スロット
ル制御手段に優先して、エンジンのスロットル弁開度を
略アクセル開度相当値に制御する構成とした。かかる構
成によると、変速中にスロットル弁開度を略一定に保持
させることで、変速中のアクセル操作による変速ショッ
クの発生を回避するが、前記トルク増大作用が発揮され
るときには、トルク感の確保を優先させて、たとえ変速
中であっても、アクセル開度変化に追従させてスロット
ル弁開度を制御する。
【0013】尚、スロットル弁開度を略一定に保持させ
るときの変速中とは、イナーシャフェーズ,トルクフェ
ーズを含む期間としても良いが、イナーシャフェーズ中
に限定することが好ましい。請求項5記載の発明では、
前記トルク増大作用検出手段が、トルクコンバータの入
出力速度比が所定値以下の状態を、前記トルク増大作用
の発揮状態として検出する構成とした。
【0014】かかる構成によると、トルクコンバータの
入出力速度比に応じてトルク比が変化するから、トルク
増大作用を発揮しているか否か、換言すれば、コンバー
タ域であるかカップリング域であるかを精度良く検出し
得ることになる。請求項6記載の発明では、前記トルク
増大作用検出手段が、車速が所定速度以下の状態を、前
記トルク増大作用の発揮状態として検出する構成とし
た。
【0015】かかる構成によると、低車速運転状態、即
ち、発進時を、トルク増大作用の発揮状態とすること
で、トルク増大作用の発揮状態を間接的に簡易に検出で
きる。請求項7記載の発明では、前記トルク増大作用検
出手段が、車速とアクセル開度とに基づいて予め区分さ
れる領域に基づいて前記トルク増大作用の発揮状態を検
出する構成とした。
【0016】かかる構成によると、車速とアクセル開度
とに基づいてトルク増大作用が発揮される発進状態をよ
り精度良く推定できることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図2は、実施形態における車両の動力系を示すシ
ステム図であり、エンジン1の出力は、トルクコンバー
タ式の自動有段変速機2を介して駆動輪(図示省略)に
伝達される構成となっている。
【0018】エンジン1の吸気通路には、モータ3で開
閉駆動されるスロットル弁4が介装されており、該スロ
ットル弁4の開度によってエンジン1の吸入空気量が調
整される。前記モータ3は、スロットル・コントロール
・モジュール(以下、TCMという)5からの制御信号
によって動作する。
【0019】前記TCM5には、スロットルセンサ6か
らのスロットル弁開度信号,自動変速機コントロールユ
ニット(以下、A/T−C/Uという)7からの目標ス
ロットル弁開度信号が入力され、スロットルセンサ6で
検出される実際のスロットル弁開度が、前記目標スロッ
トル弁開度に一致するように、モータ3をフィードバッ
ク制御する。
【0020】一方、前記A/T−C/U7には、車速セ
ンサ8からの車速信号、運転者によって操作されるアク
セルベダルの踏込み量を検出する図示しないアクセル開
度センサからのアクセル開度信号、エンジンの回転数
(rpm)を検出する回転センサ9からのエンジン回転数信
号、更に、前記スロットルセンサ6からのスロットル弁
開度信号が入力されるようになっている。
【0021】そして、前記A/T−C/U7は、アクセ
ル開度信号と車速信号とに基づいて予め設定されている
シフトスケジュールを参照して前記自動有段変速機2に
対して変速信号を出力して、前記シフトスケジュールに
従った自動変速を行わせる。また、前記A/T−C/U
7は、前記目標スロットル弁開度信号を、図3のフロー
チャートに示すようにして決定して、前記TCM5に出
力する。
【0022】尚、目標駆動力設定手段,スロットル制御
手段,トルク増大作用検出手段及びコンバータ域制御手
段としての機能は、前記図3のフローチャートに示すよ
うに、前記A/T−C/U7がソフトウェア的に備えて
いる。図3のフローチャートにおいて、まず、ステップ
1(図中ではS1としてある。以下同様)では、アクセ
ル開度センサからのアクセル開度信号TVO1を読み込
む。
【0023】ステップ2では、車速センサ8からの車速
信号VSPを読み込む。ステップ3では、自動有段変速
機2のトルクコンバータがトルク増大作用を発揮するコ
ンバータ域(トルク比が1を越える状態)であるか否か
を判定する。尚、上記ステップ3における具体的な判定
の様子は、後に詳細に説明する。ステップ4では、ステ
ップ3における判定結果に基づいて、トルクコンバータ
がトルク増大作用を発揮するコンバータ域であると判定
されたか否かを判別する。
【0024】そして、コンバータ域であるときには、ス
テップ5へ進み、前記ステップ1で読み込んだアクセル
開度信号TVO1に相当するスロットル弁開度を目標ス
ロットル弁開度として設定する。具体的には、例えばア
クセル開度が4/8であれば、目標スロットル弁開度を
4/8とし、アクセルの開度割合と略同じスロットル弁
の開度割合を目標スロットル弁開度とするものである。
【0025】かかる構成によると、コンバータ域におい
ては変速中であるか否かを問わずにアクセル開度の変化
に対してスロットル弁開度が常時追従することになり、
発進時にトルクコンバータのトルク増大作用で得られる
トルク感が、アクセルの開度変化に対してスロットル弁
開度変化が制限されることで無用に抑制されることがな
く、発進時のトルク感を確保できる。
【0026】前記ステップ5において、アクセル開度を
オフセット補正量で補正して目標スロットル弁開度を設
定する構成としても良く、例えば、 目標スロットル弁開度=アクセル開度×(100 +オフセ
ット補正量)/100 として、前記オフセット補正量を百分率で与える構成と
することができる。前記オフセット補正量は、固定値で
あっても良いが、図5に示すように、そのときのアクセ
ル開度や運転者の動力性能要求度合いに応じて変化させ
る構成であっても良い。
【0027】図5に示すオフセット補正量によると、ア
クセル開度が所定開度(例えば2/8)以上(動力性能
要求度合いが所定値以上)であれば、アクセル開度に相
当する開度よりも目標スロットル弁開度を大きめに設定
し、アクセル開度が所定開度以下(動力性能要求度合い
が所定値以下)であれば、アクセル開度に相当する開度
よりも目標スロットル弁開度を小さめに設定することに
なる。
【0028】図5に示すようにしてオフセット補正量を
与える構成であれば、運転者の発進加速要求に対してよ
り忠実に目標スロットル弁開度を設定することが可能と
なる。前記運転者の動力性能要求度合いは、運転者がダ
イヤル操作などによって指定するものであっても良い
し、アクセル開度やアクセル操作速度の平均値を演算
し、該平均値に基づいて設定する構成であっても良い。
【0029】尚、前記オフセット補正は、百分率による
補正に限るものではなく、開度補正量の加減算でオフセ
ット補正を施す構成であっても良い。一方、ステップ4
で、トルクコンバータがコンバータ域ではなく、トルク
増大作用を発揮しないカップリング域であると判別され
たときには、ステップ6以降へ進み、変速中(イナーシ
ャフェーズ中)であれば、スロットル弁開度を一定に保
持させて変速ショックの発生を回避し、非変速時には、
目標駆動力が得られるスロットル弁開度に制御すべく、
目標スロットル弁開度を設定する。
【0030】ステップ6では、図4に示すように予めア
クセル開度TVO1と車速VSPとに対応させて目標駆
動力Fを記憶したマップを参照し、前記ステップ1,2
で読み込んだアクセル開度TVO1,車速VSPに対応
する目標駆動力Fを検索する。ステップ7では、前記有
段変速機2が変速中であるか否かを判別する。
【0031】ステップ7で変速中であることが判別され
ると、ステップ8へ進み、イナーシャフェーズ前である
か否かを判別する。そして、変速中のイナーシャフェー
ズ前であるとき、即ち、変速中ではあるがイナーシャフ
ェーズに移行する前の段階では、ステップ8からステッ
プ9へ進み、変速前のギヤ比と前記目標駆動力Fとに基
づいて目標タービントルクTtを算出する。
【0032】具体的には、駆動輪の有効半径をR、自動
有段変速機2のギヤ比をGr、ディファレンシャルギヤ
比をGdef としたときに、目標タービントルクTtを、 Tt=(F×R)/(Gr×Gdef ) として算出するものであり、前記ステップ9では、前記
ギヤ比Grとして変速前の値を用いる。
【0033】また、ステップ7で変速中でないと判別さ
れた場合にも、ステップ9へ進み、変速前、即ち、現状
のギヤ比に基づいて目標タービントルクTtを算出させ
る。一方、ステップ8で変速中のイナーシャフェーズ前
ではないと判別されたときには、ステップ10へ進み、変
速中のイナーシャフェーズ後であるか否かを判別する。
【0034】そして、変速中のイナーシャフェーズ後で
あるとき、即ち、変速中ではあるがイナーシャフェーズ
を終了した段階では、ステップ10からステップ11へ進
み、変速後のギヤ比と前記目標駆動力Fとに基づいて目
標タービントルクTtを算出する。ステップ9又はステ
ップ11で目標タービントルクTtを算出すると、ステッ
プ12へ進み、トルクコンバータのタービン回転数(変速
機の入力軸回転数)と、前記目標タービントルクTtと
に基づいて目標スロットル弁開度TVO2を設定する。
そして、ステップ13では、前記目標スロットル弁開度T
VO2を前記TCM5に出力し、前記TCM5では、前
記目標スロットル弁開度TVO2に実際の開度を一致さ
せるべくモータ3を制御する。
【0035】前記タービン回転数は、タービンセンサを
設けて検出させても良いし、エンジン回転数で代表させ
ても良い。一方、ステップ10で変速中のイナーシャフェ
ーズ後でないと判別されたときには、変速中のイナーシ
ャフェーズ中であることになり、この場合には、ステッ
プ12を迂回してステップ13へ進む。
【0036】従って、変速中のイナーシャフェーズ状態
では、目標スロットル弁開度の更新が行われないことに
なり、イナーシャフェーズ直前の目標スロットル弁開度
にイナーシャフェーズ中のスロットル弁開度が強制的に
保持されることになる。即ち、変速中のイナーシャフェ
ーズ状態では、たとえアクセル開度TVO1が増大変化
しても、スロットル弁4の開度が一定に保持されること
になり、換言すれば、スロットル弁の開度がアクセル開
度に相当する開度よりも小さく制御されることになり、
以て、エンジン出力の増大変化による変速ショックの発
生を回避できる。
【0037】また、変速中であってもイナーシャフェー
ズでないときには、イナーシャフェーズの前であれば変
速前のギヤ比に基づいて、また、イナーシャフェーズの
後であれば変速後のギヤ比に基づいて、目標タービント
ルクTtを演算させることで、無用にエンジン出力が抑
制されることを回避できる。尚、上記実施形態では、イ
ナーシャフェーズ中にスロットル弁開度を一定に保持さ
せる際に、イナーシャフェーズに入る直前の開度をイナ
ーシャフェーズ中に保持させる構成としたが、保持開度
を車両の運転条件、具体的には、アクセル開度,車速,
変速の種類などに応じて設定させる構成としても良い。
【0038】また、変速中(イナーシャフェーズ中)に
スロットル弁開度を一定に保持させる代わりに、変速中
のエンジン出力を低下させて変速前後の駆動力差を縮小
するようにスロットル弁開度を制御する構成であっても
良く、この場合も、コンバータ域では、前記駆動力差を
縮小する制御(エンジン出力を低下させる制御)を行わ
ずに、目標スロットル弁開度をアクセル開度に略相当す
る値に設定することで、発進時のトルク感を確保できる
ことになる。
【0039】次に、前記図3のフローチャートのステッ
プ3におけるコンバータ域の判定(トルク増大作用検出
手段)について詳細に説明する。図6のフローチャート
は、コンバータ域判定の第1実施形態を示すものであ
り、まず、ステップ21では、エンジン回転数を読み込
む。ステップ22では、トルクコンバータのタービン回転
数を検出する。前記タービン回転数は、タービンセンサ
を備える場合には、該センサの出力に基づいて直接的に
検出できるが、前記ダービンセンサを備えない場合に
は、車速とギヤ比の情報とに基づいて算出させることが
できる。
【0040】ステップ23では、前記タービン回転数とエ
ンジン回転数との比として、トルクコンバータの速度比
e(e=タービン回転数/エンジン回転数)を算出す
る。ステップ24では、前記ステップ23で算出した速度比
e(トルクコンバータの入出力速度比)と所定値とを比
較し、速度比eが所定値未満であるときには、ステップ
25へ進み、トルクコンバータがトルク増大作用を発揮す
るコンバータ域であると判定する(図7参照)。
【0041】一方、ステップ24で、速度比eが所定値以
上であるときには、ステップ26へ進み、トルクコンバー
タがトルク増大作用を発揮しないカップリング域である
と判定する(図7参照)。図8のフローチャートは、コ
ンバータ域判定の第2実施形態を示すものであり、ステ
ップ31では、車速センサ8で検出された車速と所定速度
とを比較する。
【0042】前記ステップ31で実際の車速が所定速度未
満であると判別されたときには、ステップ32へ進んで、
トルクコンバータがトルク増大作用を発揮するコンバー
タ域であると判定する。一方、ステップ31で実際の車速
が所定速度以上であると判別されたときには、ステップ
33へ進んで、トルクコンバータがトルク増大作用を発揮
しないカップリング域であると判定する。
【0043】図9のフローチャートは、コンバータ域判
定の第3実施形態を示すものであり、ステップ41では、
予め車速とアクセル開度とに応じて区分される領域とし
てコンバータ域Aを記憶したマップを参照する。そし
て、ステップ42では、現在の車速及びアクセル開度が前
記コンバータ域A内であるか否かを判別する。
【0044】具体的には、例えばアクセル開度に応じて
設定される車速の閾値よりも、実際の車速が小さい場合
に、コンバータ域A内であると判別する。そして、コン
バータ域A内であると判別されたときには、ステップ43
へ進んで、トルクコンバータがトルク増大作用を発揮す
るコンバータ域であると判定し、コンバータ域Aの外で
ある場合には、ステップ44へ進んで、トルクコンバータ
がトルク増大作用を発揮しないカップリング域であると
判定する。
【0045】尚、前記駆動力を、駆動トルク,駆動馬力
としても同等の効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によると、トルクコンバータがトルク増大作用を発揮
する発進時等において、アクセル開度変化に追従したエ
ンジントルク変化を確実に得て、発進時のトルク感を確
保することができるという効果がある。
【0047】請求項2又は3記載の発明によると、トル
クコンバータがトルク増大作用を発揮する発進時等にお
いて、運転者の要求により即した駆動力変化が得られる
ようになるという効果がある。請求項4記載の発明によ
ると、発進時のトルク感を確保しつつ、発進後の変速時
における変速ショックの発生を回避できるという効果が
ある。
【0048】請求項5記載の発明によると、トルクコン
バータがトルク増大作用を発揮しているか否か、換言す
れば、コンバータ域であるかカップリング域であるかを
精度良く検出できるという効果がある。請求項6及び7
記載の発明によると、トルクコンバータがトルク増大作
用を発揮しているか否かを簡便に検出できるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の構成を示すブロック図。
【図2】実施の形態における車両の動力系を示すシステ
ム図。
【図3】実施の形態におけるスロットル制御を示すフロ
ーチャート。
【図4】車速及びアクセル開度に対応する目標駆動力の
特性を示す線図。
【図5】アクセル開度に基づく目標スロットル弁開度の
設定におけるオフセット補正量を示す線図。
【図6】コンバータ域判定の第1実施形態を示すフロー
チャート。
【図7】トルクコンバータにおける速度比とトルク比と
の相関を示す線図。
【図8】コンバータ域判定の第2実施形態を示すフロー
チャート。
【図9】コンバータ域判定の第3実施形態を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動有段変速機 3 モータ 4 スロットル弁 5 TCM 6 スロットルセンサ 7 A/T−C/U 8 車速センサ 9 回転センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクコンバータを備えた変速機付の車両
    において駆動力を制御する車両用駆動力制御装置であっ
    て、 車両の運転状態に基づいて車両の目標駆動力を設定する
    目標駆動力設定手段と、 該目標駆動力設定手段で設定された目標駆動力が得られ
    るようにエンジンのスロットル弁開度を制御するスロッ
    トル制御手段と、 前記トルクコンバータがトルク増大作用を発揮する状態
    を検出するトルク増大作用検出手段と、 該トルク増大作用検出手段により前記トルクコンバータ
    がトルク増大作用を発揮する状態が検出されているとき
    に、前記スロットル制御手段に優先して、エンジンのス
    ロットル弁開度を略アクセル開度相当値に制御するコン
    バータ域制御手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする車両用駆動力制御
    装置。
  2. 【請求項2】前記コンバータ域制御手段が、アクセル開
    度と該アクセル開度に応じた補正分とに基づいて、スロ
    ットル弁開度を決定することを特徴とする請求項1記載
    の車両用駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】前記コンバータ域制御手段が、アクセル開
    度と運転者の動力性能要求度合いに応じた補正分とに基
    づいて、スロットル弁開度を決定することを特徴とする
    請求項1記載の車両用駆動力制御装置。
  4. 【請求項4】前記変速機の変速中に、前記スロットル弁
    の開度を強制的に略一定に保持させる変速時開度保持手
    段を備え、前記コンバータ域制御手段が、前記変速時開
    度保持手段及び前記スロットル制御手段に優先して、エ
    ンジンのスロットル弁開度を略アクセル開度相当値に制
    御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに
    記載の車両用駆動力制御装置。
  5. 【請求項5】前記トルク増大作用検出手段が、トルクコ
    ンバータの入出力速度比が所定値以下の状態を、前記ト
    ルク増大作用の発揮状態として検出することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用駆動力制
    御装置。
  6. 【請求項6】前記トルク増大作用検出手段が、車速が所
    定速度以下の状態を、前記トルク増大作用の発揮状態と
    して検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    1つに記載の車両用駆動力制御装置。
  7. 【請求項7】前記トルク増大作用検出手段が、車速とア
    クセル開度とに基づいて予め区分される領域に基づいて
    前記トルク増大作用の発揮状態を検出することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両用駆動力
    制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7689339B2 (en) 2006-03-01 2010-03-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle driving force control apparatus and driving force control method
CN105257820A (zh) * 2014-07-08 2016-01-20 本田技研工业株式会社 车辆用无级变速器

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