JPH09269061A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH09269061A
JPH09269061A JP8103880A JP10388096A JPH09269061A JP H09269061 A JPH09269061 A JP H09269061A JP 8103880 A JP8103880 A JP 8103880A JP 10388096 A JP10388096 A JP 10388096A JP H09269061 A JPH09269061 A JP H09269061A
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JP
Japan
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speed
vehicle
transmission
control
output shaft
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JP8103880A
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English (en)
Inventor
Kenji Sawa
研司 澤
Keiichiro Sueshige
恵一郎 末繁
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車速センサ等の故障時にエンジン回転数に基
づいて車速を算出し、その車速を車両の走行制御に用い
る場合に、該走行制御の誤作動を防止することを課題と
する。 【解決手段】 変速機3において動力伝達経路の切換え
中、つまり変速中でなく、かつ、エンジン回転センサ1
1で検出されたエンジン回転数とスロットル開度センサ
15で検出されたスロットル開度とから、エンジン1の
運転状態が、急加速時や急激な逆駆動時等のように、ト
ルクコンバータ2の入力軸4と出力軸5との回転比が大
きく変動する運転領域にない場合にのみ、現車速を、上
記エンジン回転数に基づいて算出した車速に更新するコ
ントロールユニット16を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の制御装置に関
し、より具体的には、例えば車速等の変速機の出力軸回
転数に関連する値をエンジン回転数から生成することが
できるように構成された車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両の走行速度(車速)等の変
速機の出力軸回転数に関連する値は、運転席の速度計に
表示されると共に、例えば駆動輪のスリップ量を低減す
るトラクションコントロールや自動変速機の変速制御
等、種々の車両の走行制御に用いられる。その場合に、
車両には、変速機の出力軸の回転数を検出する車速セン
サが備えられ、例えば車速Vは、この車速センサによっ
て検出された出力軸回転数Npと、該出力軸の回転を左
右の駆動軸に伝達する作動装置のギア比(ファイナルギ
ア比)Gfと、タイヤ円周長Xとから、次の式1によっ
て求められる。
【0003】
【式1】 ところで、何等かの理由でこの車速センサが故障等を起
こし、使用不能となった場合のフェールセーフを考慮し
て、例えば特開平4−151068号公報には、エンジ
ンの出力軸回転数(エンジン回転数)に基づいて車速を
生成することが開示されている。これによれば、車速V
は、上記エンジン回転数Neと、変速機のギア比Gm
と、ファイナルギア比Gfと、タイヤ円周長Xとから、
次の式2によって求められる。
【0004】
【式2】 また、エンジンと変速機との間にトルクコンバータを有
する自動変速機にあっては、車速センサが使用不能とな
った場合に、上記トルクコンバータのタービン軸の回転
数に基づいて車速を生成することができる。すなわち、
車速Vは、上記タービン回転数Ntと、変速機(自動変
速機)のギア比Gmと、ファイナルギア比Gfと、タイ
ヤ円周長Xとから、次の式3によって求められる。
【0005】
【式3】 しかしこのタービン回転数を検出するタービンセンサも
使用不能となった場合は、上記のようにエンジン回転数
に基づいて車速を生成することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来より
エンジン回転数を用いて車速を生成することが知られて
いるが、これには次のような解決すべき問題がある。
【0007】すなわち、上記技術は、エンジン回転数と
変速機の出力軸回転数(車速)とが一定の対応関係にあ
ることを前提とし、この前提は、まず、エンジンの出力
軸と変速機の出力軸とが変速機内部の摩擦要素の締結に
より達成された動力伝達経路を介してつながって、所定
の変速ギア比で一体回転している場合に満足される。し
たがって、例えば変速中の動力伝達経路の切換時等に
は、まずこの前提が実現しないために、このときのエン
ジン回転数に基づいて生成された車速は現実の車速を適
正に反映せず、これを速度計に表示したり、走行制御に
用いることは好ましくない。
【0008】さらに、自動変速機の場合には、エンジン
と変速機との間にトルクコンバータが介在し、このトル
クコンバータを介してエンジン回転が変速機側に伝達さ
れるので、上記前提に加えて、エンジンの出力軸(トル
クコンバータの入力軸)とタービン軸(トルクコンバー
タの出力軸)とが所定の比率を維持して回転している必
要がある。
【0009】しかしながら、周知のようにトルクコンバ
ータの入力軸と出力軸とは直結しておらず、流体を介し
て回転が伝達されるため、例えば発進時や急加速時等の
ように急激な正駆動状態や、逆に高速走行中にアクセル
の踏込みを急止した場合等のように急激な逆駆動状態で
は、エンジン回転数がタービン回転数ないし変速機の出
力軸回転数(車速)に比べて急増、又は急減することに
なり、上記トルクコンバータの回転比が著しく変動し
て、このような状態におけるエンジン回転数に基づいて
生成された車速を速度計に表示したり、走行制御に用い
ることもやはり問題となる。
【0010】そこで本発明は、エンジン回転数に基づい
て車速等の変速機の出力軸回転数に関連する値を生成す
る場合における上記不具合を解消することを課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、まず本発明のうち請求項1に記載の発明(以下「第
1発明」という。)は、エンジン回転数から変速機の出
力軸回転数に関連する制御値を生成する制御値生成手段
を備え、該制御値生成手段で生成された制御値を車両の
走行制御に用いるように構成された車両の制御装置であ
って、車両の走行状態が、エンジン回転数と変速機の出
力軸回転数とが所定の対応関係を有する領域にないとき
は、上記制御値の更新を抑制する更新抑制手段が備えら
れていることを特徴とする。
【0012】また、請求項2に記載の発明(以下「第2
発明」という。)は、上記第1発明において、変速機の
出力軸回転数を検出する出力回転センサを備え、該セン
サで検出された出力軸回転数を制御値として車両の走行
制御に用いると共に、この出力回転センサが故障した場
合に、制御値生成手段で生成された制御値を該走行制御
に用いることを特徴とする。
【0013】一方、請求項3に記載の発明(以下「第3
発明」という。)は、同じく上記第1発明において、エ
ンジンと変速機との間にトルクコンバータを有すると共
に、変速機の出力軸回転数を検出する変速機出力回転セ
ンサと、トルクコンバータの出力軸回転数を検出するコ
ンバータ出力回転センサとを備え、上記変速機出力回転
センサで検出された変速機の出力軸回転数を制御値とし
て車両の走行制御に用いると共に、この変速機出力回転
センサが故障した場合は、上記コンバータ出力回転セン
サで検出されたトルクコンバータの出力軸回転数と変速
機のギア比とから変速機の出力軸回転数を生成して、こ
の変速機の出力軸回転数を制御値として上記走行制御に
用い、かつ、このコンバータ出力回転センサも故障した
場合に、制御値生成手段で生成された制御値を該走行制
御に用いることを特徴とする。
【0014】次に、請求項4に記載の発明(以下「第4
発明」という。)は、上記第1発明ないし第3発明のい
ずれかにおいて、車両の走行制御は、変速機の変速制御
であることを特徴とする。
【0015】さらに、請求項5に記載の発明(以下「第
5発明」という。)は、上記第1発明ないし第4発明の
いずれかにおいて、変速機の出力軸回転数に関連する制
御値は、速度計への速度表示に用いられることを特徴と
する。
【0016】これらの各発明によれば、例えば車速セン
サ等で代表される変速機の出力軸回転数を検出する出力
回転センサが使用不能となった場合、あるいはさらに、
例えばタービンセンサ等で代表されるトルクコンバータ
の出力軸回転数を検出するコンバータ出力回転センサも
使用不能となった場合にエンジン回転数に基づいて車速
を生成する際に、車両の走行状態が、エンジン回転数と
車速とが所定の対応関係を有する領域にないとき、つま
り前述したように変速中にクラッチが切れてエンジンの
出力軸と変速機の出力軸とがつながっていないようなと
きや、急激な正駆動状態又は逆駆動状態でトルクコンバ
ータの回転比が大きく変動しているようなときには、速
度計に表示され、また変速制御等の車両の走行制御に用
いられる車速の更新が抑制されるので、現実の車速を適
正に反映していない不正確な値を車速として認識し、こ
れを走行制御等の制御因子として取り込むことが回避さ
れる。
【0017】そして、請求項6に記載の発明(以下「第
6発明」という。)は、上記第1発明ないし第5発明の
いずれかにおいて、更新抑制手段は、エンジン回転数が
所定値以下でスロットル開度が所定値以上のとき、又
は、エンジン回転数が所定値以上でスロットル開度が所
定値以下のときに、制御値の更新を抑制することを特徴
とする。
【0018】この第6発明によれば、特にトルクコンバ
ータを有する自動変速機の場合において、急激な正駆動
状態のとき(エンジン回転数が所定値以下でスロットル
開度が所定値以上のとき)、又は急激な逆駆動状態のと
き(エンジン回転数が所定値以上でスロットル開度が所
定値以下のとき)に、車両の走行状態が、エンジン回転
数と車速とが所定の対応関係を有する領域にないと判定
されて、車速の更新が抑制されることになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1に示すように、この実施の形態におけ
る車両は、エンジン1の回転がトルクコンバータ2を介
して変速機3に伝達される自動変速車両であって、エン
ジン1の出力軸4の回転は、まず上記トルクコンバータ
2に入力されたのち、ここでこのトルクコンバータ2の
所定の回転比で変換されて該コンバータ2のタービン軸
5に出力される。次いでこのタービン軸5の回転が上記
変速機3に入力され、ここで所定の変速段のギア比で変
換されて該変速機3の出力軸6に伝達される。そして、
この出力軸6の回転が作動装置7、及び左右の駆動軸
8,8を介して左右の後輪9,9に伝達されて、当該車
両が所定の車速で走行するようになっている。
【0021】また、上記エンジン1の出力軸4、トルク
コンバータ2のタービン軸5、変速機3の出力軸6に
は、各回転数を検出するエンジン回転センサ11、ター
ビンセンサ12、車速センサ13がそれぞれ設けられて
いると共に、エンジン1の吸気系にはアクセルペダルと
連動するスロットル弁14の開度を検出するスロットル
開度センサ15が設けられて、これら各センサ11,1
2,13,15の検出信号がコントロールユニット16
に入力され、該コントロールユニット16は、上記車速
センサ13からの車速信号に基づいて速度計表示部17
に対して表示すべき速度信号を出力すると共に、同じく
車速センサ13からの車速信号と、スロットル開度セン
サ15からのスロットル開度信号とを、予めこれら二つ
をパラメータとしてメモリされた変速マップに当てはめ
て変速段を割り出し、その変速段が実現するように変速
機3に変速信号を出力するようになっている。
【0022】そして、このコントロールユニット16
は、上記車速センサ13が故障等により使用不能となっ
た場合に、その車速信号に代えて、上記エンジン回転セ
ンサ11又はタービンセンサ12で検出されたエンジン
回転数又はタービン回転数から車速を算出し、この車速
を上記の速度表示や変速制御に用いるようになってい
る。以下、このコントロールユニット16が行なう車速
生成制御を図2に示すフローチャートに従って説明す
る。
【0023】まず、コントロールユニット16は、車速
センサ13が故障か否かを判定する(ステップS1)。
この判定は、コントロールユニット16自身が受け取っ
た車速信号から異常を検知して判定してもよく、又は、
例えば該車速センサ13の異常や信号出力回路等の異常
を検知する検知器を設けて、該検知器からの異常検知信
号の有無により判定してもよい。そして、車速センサ1
3に異常がなければ、その車速信号(変速機3の出力軸
6の回転数Np)と、作動装置7のファイナルギア比G
fと、車輪9,9のタイヤ円周長Xとを前述の式1に代
入することにより通常の車速計算を行なう(ステップS
2)。
【0024】一方、車速センサ13が故障の場合は、上
記出力軸回転数の代わりにエンジン回転数又はタービン
回転数を用いて車速を算出することになるが、その前に
まず変速中か否かの判定を行なう(ステップS3)。こ
れは、変速中、つまり変速機3内部における動力伝達経
路の切換時には、該変速機3をはさんで、エンジン1側
のタービン軸5ないしエンジン出力軸4と、駆動輪9,
9側の変速機出力軸6とが所定の変速ギア比で一体回転
する状態になく、特にエンジン1側のタービン回転数な
いしエンジン回転数が著しく変動して適正な車速が得ら
れないので、まずこのような問題を回避するために変速
中でないことを確認するのである。
【0025】そして変速中の場合は、今回は新たな車速
の算出を行なわず、後述するステップS8に進んで車速
の前回値を今回の車速とし、逆に変速中でないときに
は、次のステップS4に進んでさらにタービンセンサ1
2が故障か否かを判定して、ここでタービンセンサ12
に異常がなければ、そのタービン回転数Ntと、現在の
変速段のギア比(変速ギア比)Gmと、ファイナルギア
比Gfと、タイヤ円周長Xとを前述の式3に代入するこ
とにより車速を算出する一方で(ステップS5)、ター
ビンセンサ12にも異常があれば、エンジン回転数に基
づく車速計算を行なう(ステップS7)。
【0026】そしてこのとき、ステップS7における車
速計算の前に、エンジン1の運転状態が車速を更新する
ことの可能な運転領域にあるか否かを判定して(ステッ
プS6)、エンジン1の運転状態がそのような車速更新
可能領域にあるときにのみ、エンジン回転センサ11で
検出されたエンジン回転数Neと、現在の変速段のギア
比Gmと、ファイナルギア比Gfと、タイヤ円周長Xと
を前述の式2に代入することにより車速を算出する。
【0027】このステップS6における運転状態の判定
は、具体的には、次のようにして行なわれる。すなわ
ち、このコントロールユニット16には、図3に示すよ
うに、エンジン回転数とスロットル開度とをパラメータ
として予め設定されたマップがメモリされていて、コン
トロールユニット16は、このマップに、エンジン回転
センサ11で検出されたエンジン回転数と、スロットル
開度センサ15で検出されたスロットル開度とを当ては
めて、エンジン1の運転状態が、図中Aで示す領域(斜
線部分)にあるときに、車速の更新が可能であると判定
し、そのエンジン回転数から車速を算出する。
【0028】一方、エンジン1の運転状態が、図中Bで
示す領域又はCで示す領域にあるときは、前述した変速
中の場合と同様、今回は新たな車速の算出を行なわず、
ステップS8に進んで車速の前回値を今回の車速とす
る。すなわち、車速の更新をせずに、今までに、上記ス
テップS2で車速信号に基づいて算出された車速、上記
ステップS5でタービン回転数に基づいて算出された車
速、あるいは上記ステップS7でエンジン回転数に基づ
いて算出された車速をそのまま保持するのである。
【0029】これは、B領域が発進時や急加速時等の急
激な正駆動状態、つまりスロットル開度が比較的大きい
にも拘らず、エンジン回転数が比較的低い状態であり、
また、C領域が高速走行中にアクセルペダルの踏込みを
急止した場合等の急激な逆駆動状態、つまりスロットル
開度が比較的小さいにも拘らず、エンジン回転数が比較
的高い状態であって、このような運転状態のときには、
トルクコンバータ2における入力軸(エンジン出力軸)
4の回転数(エンジン回転数)と、タービン軸5の回転
数(車速)との間の対応関係が一定とはならず、トルク
コンバータ2の回転比が大幅に変動しているので、かか
る状態でエンジン回転数から車速を算出しても適正な値
が得られず、却って速度表示や変速制御に支障が生じて
しまうからである。
【0030】これに対して、車速更新可能領域Aは、ト
ルクコンバータ2の回転比が略一対一、あるいは一定比
率に維持される運転領域であって、その結果、エンジン
回転数と車速とが一定の対応関係にあり、このときのエ
ンジン回転数は車速を適正に反映するので、該エンジン
回転数を用いて車速を更新することが許容されるのであ
る。
【0031】なお、この実施の形態においては、領域A
と領域Cとは、所謂ノーロードラインLによって区分さ
れている。すなわち、図3において、図面上、このノー
ロードラインLより下の領域Cでは、エンジンが車輪側
から逆駆動される状態にあり、したがって車速は殆ど変
化しなくとも、エンジン回転数はアイドル状態まで低下
するからである。
【0032】さらに、領域Aと領域Bとは、エンジン回
転数に対するトルクコンバータ特性に基づいて区分され
ている。つまり、エンジン回転が低い領域Bでは、該エ
ンジン回転の変動に対するトルク変動が大きく、したが
ってトルクコンバータが滑り易いからである。
【0033】以上のようにして、車両の走行状態が、エ
ンジン回転数と車速とが所定の対応関係を有する領域に
ないとき、つまりステップS3で変速中と判定された場
合、又はステップS6でトルクコンバータ2の回転比が
変動していると判定された場合には、ステップS8に進
んで車速の更新をしないことにより、変速制御や速度表
示の誤作動を抑制することができることになる。
【0034】なお、上記の実施の形態では、車速センサ
13の故障時に、まず、タービンセンサ12からの信号
に基づいて車速を算出すると共に、このタービンセンサ
12も故障しているときに、エンジン回転数に基づいて
車速を算出するようにしたが、車速センサ13の故障時
に、直ちにエンジン回転数に基づいて車速を算出するよ
うにしてもよい。
【0035】この場合の制御動作を図4に示すプログラ
ムに従って説明すると、ステップS11で車速センサ1
3が故障したか否かを判定し、故障していない場合に
は、ステップS12で通常の車速計算を行う。
【0036】一方、車速センサ13が故障したときに
は、次にステップS13で変速中であるか否かを判定
し、変速中でない場合には、さらにステップS14で現
在の運転状態が車速更新可能領域にあるか否かを判定す
る。そして、この領域にあればステップS15を実行
し、エンジン回転数に基づいて車速を計算する。
【0037】なお、変速中であるとき、及び運転状態が
車速更新可能領域にないときは、上記のようなエンジン
回転数に基づく車速の計算を行なうことができないの
で、ステップS16で車速の前回値を今回値として用い
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車速センサやタービンセンサが使用不能となり、エンジ
ン回転数に基づいて車速を生成する場合に、該エンジン
回転数と車速とが所定の対応関係にないとき、つまり変
速中にクラッチが切れてエンジンの出力軸と変速機の出
力軸とがつながっていないようなときや、急激な正駆動
状態又は逆駆動状態でトルクコンバータの回転比が大き
く変動しているようなときには、車速の更新を抑制する
ので、誤った値の車速が種々の車両の走行制御等に用い
られることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における車両の制御シス
テム図である。
【図2】 上記車両の車速生成制御のフローチャート図
である。
【図3】 上記制御で用いられるマップの概念図であ
る。
【図4】 上記車両の別の車速生成制御のフローチャー
ト図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 変速機 4 エンジン出力軸 5 タービン軸 6 出力軸 11 エンジン回転センサ 12 タービンセンサ 13 車速センサ 15 スロットル開度センサ 16 コントロールユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン回転数から変速機の出力軸回転
    数に関連する制御値を生成する制御値生成手段を備え、
    該制御値生成手段で生成された制御値を車両の走行制御
    に用いるように構成された車両の制御装置であって、車
    両の走行状態が、エンジン回転数と変速機の出力軸回転
    数とが所定の対応関係を有する領域にないときは、上記
    制御値の更新を抑制する更新抑制手段が備えられている
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 【請求項2】 変速機の出力軸回転数を検出する出力回
    転センサを備え、該センサで検出された出力軸回転数を
    制御値として車両の走行制御に用いると共に、この出力
    回転センサが故障した場合に、制御値生成手段で生成さ
    れた制御値を該走行制御に用いることを特徴とする請求
    項1に記載の車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 エンジンと変速機との間にトルクコンバ
    ータを有すると共に、変速機の出力軸回転数を検出する
    変速機出力回転センサと、トルクコンバータの出力軸回
    転数を検出するコンバータ出力回転センサとを備え、上
    記変速機出力回転センサで検出された変速機の出力軸回
    転数を制御値として車両の走行制御に用いると共に、こ
    の変速機出力回転センサが故障した場合は、上記コンバ
    ータ出力回転センサで検出されたトルクコンバータの出
    力軸回転数と変速機のギア比とから変速機の出力軸回転
    数を生成して、この変速機の出力軸回転数を制御値とし
    て上記走行制御に用い、かつ、このコンバータ出力回転
    センサも故障した場合に、制御値生成手段で生成された
    制御値を該走行制御に用いることを特徴とする請求項1
    に記載の車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 車両の走行制御は、変速機の変速制御で
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれ
    かに記載の車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 変速機の出力軸回転数に関連する制御値
    は、速度計への速度表示に用いられることを特徴とする
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両の制御
    装置。
  6. 【請求項6】 更新抑制手段は、エンジン回転数が所定
    値以下でスロットル開度が所定値以上のとき、又は、エ
    ンジン回転数が所定値以上でスロットル開度が所定値以
    下のときに、制御値の更新を抑制することを特徴とする
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の車両の制御
    装置。
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