JP3080082B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3080082B2
JP3080082B2 JP10289613A JP28961398A JP3080082B2 JP 3080082 B2 JP3080082 B2 JP 3080082B2 JP 10289613 A JP10289613 A JP 10289613A JP 28961398 A JP28961398 A JP 28961398A JP 3080082 B2 JP3080082 B2 JP 3080082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる自動変速機の変速制御装置の改良に関し、特に、駆
動力の目標値に応じて変速比の制御を行う場合の故障検
出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両に採用される自動変速機の変速制御
装置としては、車速とアクセルペダルの踏み込み量に基
づいて変速比を制御するものが従来から広く採用されて
おり、近年では、ABS(アンチロックブレーキシステ
ム)やTCS(トラクションコントロールシステム)が
普及してきたため、エンジンや自動変速機の制御を、A
BSやTCSの作動状態を含めた車両の目標駆動力に基
づいて行うものが知られており、例えば、本願出願人が
提案した特願平9−217741号公報等がある。
【0003】これは、車両の駆動力を統合制御する指令
装置を備え、この指令装置が車両の運転状態に基づいて
目標駆動力を求め、この目標駆動力に応じた変速比や目
標エンジントルクを演算するとともに、これら目標駆動
力または目標駆動力に応じた目標変速比、目標エンジン
トルクを変速制御装置やエンジン制御装置へ指令し、各
制御装置は指令装置からの目標値に基づいて、自動変速
機やエンジンの制御を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機の変速制御装置にあっては、目標駆動力
の指令装置の故障が発生した場合には、変速制御装置が
受信する目標駆動力または目標変速比の変動が過大にな
るため、実際の変速比も変動して運転性が悪化するとい
う問題があった。
【0005】また、指令装置と変速制御装置がLAN等
の通信手段を介して接続されている場合、通信手段の故
障またはノイズによる障害を受けた場合にも、上記と同
様の問題が懸念される。
【0006】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、指令装置や通信手段が故障したり受信内容
に障害が生じた場合に、変速比の変動が過大になるのを
防いで、運転性の悪化を抑制することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、運転状態
に応じて目標駆動力を演算する駆動力指令手段と、この
目標駆動力に基づいて自動変速機の目標変速比を演算す
る目標変速比設定手段を備えた自動変速機の変速制御装
置において、少なくともアクセルペダルの操作量に基づ
いて基準となる変速比を演算する基準変速比演算手段
と、この基準変速比と前記目標変速比の比較結果に基づ
いて、前記目標駆動力の異常を検出する異常検出手段と
を備える。
【0008】また、第2の発明は、運転状態に応じて目
標駆動力を演算する駆動力指令手段と、この目標駆動力
に基づいて自動変速機の目標変速比を演算する目標変速
比設定手段を備えた自動変速機の変速制御装置におい
て、少なくともアクセルペダルの操作量に基づいて基準
となる変速比を演算する基準変速比演算手段と、この基
準変速比と前記目標変速比の比較結果に基づいて、前記
目標駆動力の異常を検出する異常検出手段と、この異常
が判定された場合には、自動変速機の制御目標値を前記
目標変速比から基準変速比に切り換える制御切り換え手
段とを備える。
【0009】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記異常検出手段は、前記基準変速比
と目標変速比の偏差が所定値を超えたときに前記目標駆
動力の異常を検出する。
【0010】
【0011】また、第4の発明は、前記第2の発明にお
いて、前記駆動力指令手段は、駆動力指令手段の故障を
検出する故障検出手段を備え、前記制御切り換え手段は
この故障が検出された場合、自動変速機の制御目標値を
前記目標変速比から基準変速比に切り換える。
【0012】また、第5の発明は、少なくとも車速とア
クセルペダルの操作量に基づいて自動変速機の制御目標
変速比を演算する目標変速比設定手段を備えた自動変速
機の変速制御装置において、前記目標変速比設定手段
は、運転状態に応じて目標駆動力を演算する手段と、こ
の目標駆動力に基づいて第1の目標変速比を演算する手
段と、この第1目標変速比に応じてアクセルペダル操作
量換算値を演算する操作量換算値演算手段と、実際のア
クセルペダル操作量とアクセルペダル操作量換算値との
比較結果に基づいて、前記目標駆動力の異常を検出する
異常検出手段とを備える。
【0013】また、第6の発明は、少なくとも車速とア
クセルペダルの操作量に基づいて自動変速機の制御目標
変速比を演算する目標変速比設定手段を備えた自動変速
機の変速制御装置において、前記目標変速比設定手段
は、運転状態に応じて目標駆動力を演算する手段と、こ
の目標駆動力に基づいて第1の目標変速比を演算する手
段と、この第1目標変速比に応じてアクセルペダル操作
量換算値を演算する操作量換算値演算手段と、実際のア
クセルペダル操作量とアクセルペダル操作量換算値との
比較結果に基づいて、前記目標駆動力の異常を検出する
異常検出手段と、この異常が判定された場合には、自動
変速機の制御目標値を少なくとも車速とアクセルペダル
の操作量に基づいて演算する一方、そうでない場合に
は、少なくとも車速とアクセルペダル操作量換算値から
前記制御目標値を演算する演算入力切り換え手段を備え
る。
【0014】また、第7の発明は、前記第5または第6
の発明において、前記異常検出手段は、前記実際のアク
セルペダル操作量とアクセルペダル操作量換算値の偏差
が所定のしきい値を超えたときに前記目標駆動力の異常
を検出する。
【0015】
【0016】また、第8の発明は、前記第6の発明にお
いて、前記駆動力指令手段は、駆動力指令手段の故障を
検出する故障検出手段を備え、前記演算入力切り換え手
段はこの故障が検出された場合、自動変速機の制御目標
値を少なくとも車速とアクセルペダルの操作量に基づい
て演算する一方、そうでない場合には、少なくとも車速
とアクセルペダル操作量換算値から前記制御目標値を演
算する。
【0017】
【発明の効果】したがって、第1の発明は、自動変速機
の目標変速比は、運転状態に応じて演算された目標駆動
力に基づいて決定されており、少なくともアクセルペダ
ルの操作量に基づいて求めた基準変速比と目標変速比を
比較することで、目標駆動力に異常があるか否かを検知
することができ、例えば、目標駆動力指令手段と変速制
御手段が通信手段などを介して接続されている場合に
は、目標駆動力がノイズなどで障害を受けたり、目標駆
動力指令手段の故障などによって過大に変動したことを
検出して、変速制御手段は変速比の過大な変動を抑制す
ることが可能となり、運転性の悪化を防止することがで
きる。
【0018】また、第2の発明は、自動変速機の目標変
速比は、通常制御時では運転状態に応じて演算された目
標駆動力に基づいて決定されており、少なくともアクセ
ルペダルの操作量に基づいて求めた基準変速比と目標変
速比を比較することで、目標駆動力に異常があるか否か
を検知し、異常があった場合には、自動変速機の制御目
標値を前記目標変速比から基準変速比に切り換えること
で、変速比の過大な変動を抑制することが可能となり、
目標駆動力がノイズなどで障害を受けたり、目標駆動力
指令手段の故障などによって運転性が悪化するのを防止
することができる。
【0019】また、第3の発明は、基準変速比と目標変
速比の偏差が所定値を超えたきに目標駆動力の異常の検
出を行うことで、目標駆動力指令手段と変速制御手段が
通信手段などを介して接続されている場合に、目標駆動
力がノイズなどで障害を受けたり、目標駆動力指令手段
の故障などによって過大に変動したことを確実に検出す
ることができる。
【0020】
【0021】また、第4の発明は、制御切り換え手段
は、駆動力指令手段の故障が検出された場合、自動変速
機の制御目標値を前記目標変速比から基準変速比に切り
換えることで、目標駆動力がノイズなどで障害を受けた
場合に加えて、装置の故障時にも自動変速機の制御目標
値を前記目標変速比から基準変速比に切り換えること
で、変速比の過大な変動を抑制することが可能となり、
目標駆動力がノイズなどで障害を受けたり、目標駆動力
指令手段に故障が生じたことなどによって運転性が悪化
するのを確実に防止することができる。
【0022】また、第5の発明は、目標駆動力に基づく
第1目標変速比から求めたアクセルペダル操作量換算値
と車速によって自動変速機の制御目標変速比を演算する
場合、実際のアクセルペダル操作量とアクセルペダル操
作量換算値とを比較することで目標駆動力に異常がある
か否かを検知することができ、例えば、目標駆動力指令
手段と変速制御手段が通信手段などを介して接続されて
いる場合には、目標駆動力がノイズなどで障害を受けた
り、目標駆動力指令手段の故障などによって過大に変動
したことを検出して、変速制御手段は変速比の過大な変
動を抑制することが可能となり、運転性の悪化を防止す
ることができる。
【0023】また、第6の発明は、通常の変速制御時に
は、目標駆動力に基づく第1目標変速比から求めたアク
セルペダル操作量換算値と車速によって自動変速機の制
御目標変速比を決定するが、第1目標変速比に基づいて
求めたアクセルペダル操作量換算値と実際のアクセルペ
ダル操作量とを比較して目標駆動力に異常があると判定
された場合には、自動変速機の制御目標値を少なくとも
車速と実際のアクセルペダルの操作量に基づいて演算す
ることで、目標駆動力がノイズなどで障害を受けたり、
目標駆動力指令手段が故障した場合であっても、変速比
の過大な変動を抑制することが可能となって、運転性の
悪化を防止することができ、また、従来のアクセルペダ
ル操作量と車速に応じた変速制御装置の入力側に、第1
目標変速比演算手段と、操作量換算値演算手段と異常検
出手段及び演算入力切り換え手段を付加するだけで、目
標駆動力を統合制御する車両に対応することができ、設
計の変更箇所を低減して製造コストの低減を図ることが
できる。
【0024】また、第7の発明は、実際のアクセルペダ
ル操作量とアクセルペダル操作量換算値の偏差が所定の
しきい値を超えたときに、目標駆動力の異常を検出する
ことで、目標駆動力がノイズなどで障害を受けたり、目
標駆動力指令手段に故障が生じたことを確実に検出する
ことができる。
【0025】
【0026】また、第8の発明は、演算入力切り換え手
段は、駆動力指令手段の故障が検出された場合、自動変
速機の制御目標値の演算入力をアクセルペダル操作量換
算値からアクセルペダルの操作量へ切り換えることで、
目標駆動力がノイズなどで障害を受けた場合に加えて、
装置の故障時にも自動変速機の制御目標値を実際のアク
セルペダル操作量に切り換えることで、変速比の過大な
変動を抑制することが可能となり、目標駆動力がノイズ
などで障害を受けたり、目標駆動力指令手段に故障が生
じたことなどによって運転性が悪化するのを確実に防止
することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0028】図1は、自動変速機としてシングルキャビ
ティのトロイダル型無段変速機を採用した一例を示して
おり、エンジン制御コントローラ4と無段変速機10を
制御する変速制御コントローラ2は、LAN等の通信手
段を介して接続され、エンジン制御コントローラ4は車
両の運転状態などに応じて目標駆動力tFdを演算し、こ
の目標駆動力tFdに基づいてエンジン1の燃料噴射量や
点火時期等を制御するとともに、LAN等の通信手段を
介して目標駆動力tFdを変速制御コントローラ2へ送出
し、変速制御コントローラ2は目標駆動力tFdに基づい
て無段変速機10の変速比を制御する。
【0029】さらに、エンジン制御コントローラ4は、
エンジン制御コントローラ4やLANの故障を検出する
手段を備え、これらの故障が検出された場合には、故障
検出フラグFlgをON(Flg=1)にセットして、故障が
検出されたことを変速制御コントローラ2へ通知する。
【0030】無段変速機10はロックアップクラッチL
/Uを備えたトルクコンバータT/Cを介してエンジン
1が連結され、変速制御コントローラ2の指令値に応動
するアクチュエータとしてのステップモータ3が、図示
しない変速制御弁等の油圧制御装置を介して変速比を連
続的に制御するものである。
【0031】変速制御コントローラ2は、エンジン制御
コントローラ4から読み込んだ目標駆動力tFdに加え、
アクセル踏度センサ5から、運転者のアクセルペダル操
作に応動するアクセル踏度APS(またはアクセルペダ
ル踏み込み量)を読み込むとともに、無段変速機10の
入力軸回転センサ6が検出した入力軸回転数Ntと、出
力軸回転センサ7が検出した出力軸回転数Noをそれぞ
れ読み込んで、目標駆動力tFdに応じた変速比となるよ
うにステップモータ3の制御を行う。なお、アクセル踏
度センサ5は、例えば、アクセルペダルの解放状態をア
クセル踏度APS=0°として検出する一方、アクセル
ペダルの全開状態をアクセル踏度APS=90°として
検出する。
【0032】さらに、変速制御コントローラ2は、目標
駆動力tFdがノイズや故障によって変化していないかど
うかを判定し、目標駆動力tFdが正常であれば上記通常
の変速制御を行う一方、目標駆動力tFdに異常がある場
合や、エンジン制御コントローラ1が送出する故障検出
フラグFlgがONとなった故障検出時には、後述するよ
うな制御を行う。
【0033】ここで、エンジン制御コントローラ4は、
図2に示すように構成され、変速比検出部33は、無段
変速機10の入力軸回転数Ntと出力軸回転数Noの比
から実際の変速比を演算し、車速検出部34は無段変速
機10の出力軸回転数Noに所定の定数を乗じて車速V
SPを演算する。
【0034】そして、目標駆動力決定部31は、車速V
SPとアクセル踏度APSより、図5に示すマップに基
づいて目標駆動力tFdを演算し、目標エンジントルク決
定部32は、この目標駆動力tFdと変速比検出部33が
検出した実際の変速比に応じて目標エンジントルクを決
定するとともに、フェイル判定部35からの故障検出フ
ラグFlgがONになると、所定のフェイルセーフ制御
(エンジントルクの急変防止など)を実施する。なお、
フェイル判定部35は、各種センサやコントローラ、L
AN回線の異常や故障を検出した際に故障検出フラグFl
gをONにセットする。
【0035】そして、エンジントルク制御部36は、目
標エンジントルク決定部32が決定したエンジントルク
となるように燃料噴射量や点火時期などの制御を行う。
【0036】LANを介してエンジン制御コントローラ
4に接続された変速制御コントローラ2は、図3に示す
ように、上記目標駆動力tFdに基づいて目標変速比を後
述決定するとともに、故障検出フラグFlgがONとなっ
た場合には、通常の変速制御に代わって後述するような
フェイルセーフ制御を実施する。
【0037】図2において、変速制御コントローラ2
は、無段変速機10の入力軸回転数Ntと出力軸回転数
Noの比から実際の変速比を演算する変速比検出部21
と、同じく出力軸回転数Noに所定の定数を乗じて車速
VSPを演算する車速検出部34と、LANを介して読
み込んだ目標駆動力tFd及び故障検出フラグFlgと、上記
アクセル踏度APS及び車速VSPから目標変速比を演
算する目標変速比決定部23と、この目標変速比と実際
の変速比が一致するようにステップモータ3を駆動する
変速比制御部24から構成される。
【0038】そして、目標変速比決定部23が、図3に
示すように、通常の変速制御時では目標駆動力tFdと車
速VSPに応じたマップ(図6参照)から目標入力軸回
転数tNtを演算し、後述するように、目標駆動力の異
常や故障が検出されたときには、アクセル踏度APSと
車速VSPに応じたマップ(図7参照)から目標入力軸
回転数tNt(基準入力軸回転数tNt2)を演算し、
求めた目標入力軸回転数tNtを出力軸回転数Noで除
したものを目標変速比として変速比制御部24へ送出す
る。
【0039】ここで、変速制御コントローラ2で行われ
る制御のうち、エンジン制御コントローラ4やLANの
故障や、ノイズなどによる目標駆動力tFdの急変を検出
して、目標入力軸回転数tNtの補正を行うフェイルセ
ーフ制御について、図4のフローチャートを参照しなが
ら以下に詳述する。なお、図4のフローチャートは所定
時間毎、例えば、10msec毎に実行されるものである。
【0040】まず、図4のステップS1では、車両の運
転状態としてアクセル踏度センサ5からアクセル踏度A
PSと、無段変速機10からの入力軸回転数Nt、出力
軸回転数Noを読み込み、ステップS2では、出力軸回
転数Noに所定の変換定数Aを乗じて車速VSPを得
る。
【0041】次にステップS3では、LANを介してエ
ンジン制御コントローラ4からの目標駆動力tFdと故障
検出フラグFlgを読み込む。
【0042】そして、ステップS4では、図3の通常変
速制御部231及び図6に示すマップに基づいて、通常
変速制御時の目標入力軸回転数tNt1を、上記目標駆
動力tFdと車速VSPに基づいて演算する。なお、図6
に示すマップは、実験などにより予め設定されたもので
ある。
【0043】次に、ステップS5では、図3の基準変速
比演算部232及び図7に示すマップに基づいて、通常
変速制御による目標入力軸回転数tNt1を補正するた
めの基準入力軸回転数tNt2を、上記アクセル踏度A
PSと車速VSPに基づいて演算する。なお、図7に示
すマップは、実験などにより予め設定されたもので、マ
ップ上のアクセル踏度APSの最大値は80°に設定さ
れているが、実際に検出したアクセル踏度APSが80
°以上の場合には、全開(APS=90°)と等価であ
ると判定し、アクセル踏度APS=80°と読み替えて
マップの検索を行う。
【0044】そして、ステップS6では、上記ステップ
S4の目標入力軸回転数tNt1と、ステップS5の基
準入力軸回転数tNt2との差の絶対値と、予め設定し
た値ΔNとを比較して、目標駆動力tFdに基づく目標入
力軸回転数tNt1の変動が過大になっていないかを判
定する(図3のフェイル判定部233)。ただし、所定
値ΔNは、例えばΔN=600rpmに設定されて、目標
入力軸回転数tNt1と基準入力軸回転数tNt2との
段差が運転性に影響を与えるような値に設定される。
【0045】すなわち、ステップS6で上記差の絶対値
(|tNt1−tNt2|)が所定値ΔN以下であれば、ステ
ップS7、S8のループへ進み、所定時間Tc継続して
差の絶対値(|tNt1−tNt2|)が所定値ΔN以下の場
合には、さらに、ステップS9へ進んで、故障検出フラ
グFlgがON(=1)であるか否かを判定し、故障検出
フラグFlgがOFF(=0)であれば目標駆動力tFdに基
づく目標入力軸回転数tNt1が正常であると判定し
て、ステップS10へ進んで目標入力軸回転数tNt=
tNt1とする。
【0046】一方、ステップS9の判定で、故障検出フ
ラグFlgがON(=1)であれば、エンジン制御コント
ローラ4やLAN等に故障が検出されているため、ステ
ップS13へ進んで、目標入力軸回転数tNt=tNt
2とし、LAN及びエンジン制御コントローラ4を経由
しない信号に基づいて変速制御を行い、障害が発生した
駆動力制御側の信号の使用を禁止する。
【0047】また、ステップS6の判定で、上記差の絶
対値(|tNt1−tNt2|)が所定値ΔNを超えた場合に
は、エンジン制御コントローラ4やLAN等の故障など
で目標駆動力tFdの値が異常に変動した場合であるた
め、上記故障時と同様にステップS13へ進んで、目標
入力軸回転数tNt=tNt2とし、LAN及びエンジ
ン制御コントローラ4を経由しない信号に基づいて変速
制御を行う。
【0048】こうして、目標入力軸回転数tNt1が基
準入力回転数tNt2に対して所定値ΔNを超える段差
が生じたか否かに応じて、目標駆動力tFdに基づく目標
入力軸回転数tNt1が異常であるかを判定し、正常で
あればそのまま目標駆動力tFdに基づく目標入力軸回転
数tNt1を制御目標値tNtと設定する一方、そうで
ない場合には、LAN及びエンジン制御コントローラ4
を経由しない信号に基づく基準入力回転数tNt2を制
御目標値として置き換える。
【0049】そして、ステップS11で上記所定時間T
cを計測するタイマTMRをリセットしてから、ステッ
プS12へ進み、ステップS10またはS13で設定し
た目標入力軸回転数tNtを出力軸回転数Noで除した
値を目標変速比RTOとして出力する。
【0050】したがって、エンジン制御コントローラ4
が演算した目標駆動力tFdに基づく目標入力軸回転数t
Nt1と、LAN及びエンジン制御コントローラ4を経
由しない信号に基づく基準入力軸回転数tNt2の絶対
値の差を常時監視して、この絶対値の差が所定値ΔNを
超えると、受信した目標駆動力tFdに異常があると判定
でき、エンジン制御コントローラ4の目標駆動力制御及
びLANを経由しない、従来と同様のアクセル踏度AP
Sと車速VSPに基づく変速制御により求めた基準入力
軸回転数tNt2から目標変速比RTOを決定するよう
にしたため、故障検出フラグFlgがOFFの状態で、L
ANにノイズが乗って信号が変化しても、確実に異常を
検出することが可能となり、前記従来例のように、目標
変速比RTOの段差等の急変による運転性の悪化を抑制
でき、さらに、目標入力軸回転数tNt1の異常検出時
や故障検出フラグFlgがONとなった故障時には、目標
駆動力による変速制御から、従来と同様の変速制御へ切
り換えることで、エンジン制御コントローラ4等が故障
した場合であっても、運転者の操作に応じた変速を行う
ことが可能となって、自動変速機を備えた車両のフェイ
ルセーフと運転性を確保することが可能となるのであ
る。
【0051】なお、上記所定値ΔNを固定値としたが、
車速VSPなどの運転条件に応じたマップや関数とし
て、運転条件に応じて変更してもよい。
【0052】図8、図9は第2の実施形態を示し、前記
第1実施形態の目標変速比決定部23を変更したもの
で、その他の構成は前記1実施形態と同様である。
【0053】図8は、前記第1実施形態の図2に示した
目標変速比決定部23で行われる制御の一例を示し、ま
ず、目標入力軸回転数変換部231’では、前記第1実
施形態と同様に演算された目標駆動力tFdと車速VSP
より、図6に示すマップから目標入力軸回転数tNt1
を演算する。
【0054】次に、アクセル踏度換算値変換部240で
は、目標入力軸回転数変換部231’で演算した目標入
力軸回転数tNt1と図10に示すマップまたは関数よ
り、目標入力軸回転数tNt1からアクセル踏度換算値
VAPSを求める。なお、図10のマップは、予め設定
されたものである。
【0055】そして、フェイル判定部241では、前記
第1実施形態と同様にして、アクセル踏度APSと故障
検出フラグFlgを読み込むとともに、アクセル踏度換算
値変換部240からアクセル踏度換算値VAPSを読み
込み、故障検出フラグFlgがOFFの正常時には、実際
のアクセル踏度APSと目標駆動力tFdから求めたアク
セル踏度換算値VAPSとを、後述するように比較する
ことでLANやエンジン制御コントローラ4の異常を検
出し、正常時には目標駆動力tFdから求めたアクセル踏
度換算値VAPSをアクセル踏度制御値APS1とする
一方、異常があった場合には実際のアクセル踏度APS
をアクセル踏度制御値APS1とし、制御目標値演算部
232’では、このアクセル踏度制御値APS1と、車
速VSPに基づいて、図6と同様のマップから無段変速
機10の目標入力軸回転数tNtを演算している。
【0056】ここで、上記図8の目標変速比決定部で行
われる制御の一例について、図9のフローチャートを参
照しながら以下に詳述する。なお、このフローチャート
も前記第1実施形態と同様に、所定時間毎、例えば、1
0msec毎に実行されるものである。
【0057】ステップS21〜S23は、上記図4のス
テップS1〜S3と同様であり、アクセル踏度センサ5
からのアクセル踏度APSと、無段変速機10からの入
力軸回転数Nt、出力軸回転数No、エンジン制御コン
トローラ4からの目標駆動力tFdと故障検出フラグFlgを
読み込み、出力軸回転数Noに所定の変換定数Aを乗じ
て車速VSPを得ている。
【0058】次にステップS24は、図8に示した目標
入力軸回転数変換部231’とアクセル踏度換算値変換
部240を示し、前記第1実施形態の図6に示すマップ
に基づいて、目標駆動力tFdと車速VSPに応じた目標
入力軸回転数tNt1を求めてから、図10に示すマッ
プに基づいて、目標入力軸回転数tNt1に対応するア
クセル開度換算値VAPSを演算する。なお、アクセル
開度換算値VAPSの値は、アクセルペダルの解放状態
をアクセル踏度VAPS=0°として設定する一方、ア
クセルペダルの全開状態をアクセル踏度VAPS=80
°として設定する。
【0059】したがって、アクセル踏度センサ5の検出
値は、実際のアクセルペダルが全開のときには90°と
なるが、VAPS≧80°をアクセルペダルの全開状態
としている。
【0060】ここで、図10のマップは、図6のマップ
の逆関数等より予め設定したもので、車速VSPにかか
わらず目標入力軸回転数tNt1に対して一意のアクセ
ル開度換算値VAPSが設定される。
【0061】ステップS25以降は、上記図8のフェイ
ル判定部241で行われる処理を示しており、まず、ス
テップS25では、ステップS24で求めたアクセル踏
度換算値VAPSと、実際のアクセル踏度APSとを比
較するためのしきい値ΔApsを、図11に示すマップ
より車速VSPに応じた値に設定する。
【0062】ここで、図11のマップは、各コントロー
ラ及びLANが正常な場合に、アクセル踏度換算値VA
PSとアクセル踏度APSの差の絶対値から求めたもの
で、図12に示すように、各アクセル踏度APS毎にア
クセル踏度換算値VAPSとの差の絶対値|VAPS−
APS|を求め、各速度における差の絶対値|VAPS
−APS|の包絡線、すなわち、最大値を結んだ線をし
きい値ΔApsとして設定したものである。
【0063】次に、ステップS26では、現在のアクセ
ル踏度APSとアクセル踏度換算値VAPSとの差の絶
対値|VAPS−APS|を求め、上記ステップS25
で求めたしきい値ΔApsと比較して、差の絶対値|V
APS−APS|以下であれば、ステップS25、S2
8へ進んで、タイマTMRが所定時間Tcになるまで、
|VAPS−APS|≦ΔApsを維持していればステ
ップS29へ進み、故障検出フラグFlgがONであるか
否かを判定する。
【0064】ステップS29の判定で、故障検出フラグ
FlgがOFFであれば、正常と判定して、ステップS3
0へ進み、目標駆動力tFdに基づくアクセル踏度換算値
VAPSをアクセル踏度制御値APS1として設定する
一方、故障検出フラグFlgがONであれば、故障状態と
判定して、ステップS31へ進み、実際のアクセル踏度
APSをアクセル踏度制御値APS1として設定する。
【0065】また、上記ステップS26〜S28のルー
プで、|VAPS−APS|≦ΔApsの状態が所定時
間Tc未満の場合には、読み込んだ目標駆動力tFdに異
常があると判定して、ステップS31へ進んで実際のア
クセル踏度APSをアクセル踏度制御値APS1として
設定する。
【0066】こうして、アクセル踏度制御値APS1を
設定した後に、ステップS32では、上記制御目標値演
算部232’で述べたように、このアクセル踏度制御値
APS1と、車速VSPに基づいて、図6と同様のマッ
プから無段変速機10の目標入力軸回転数tNtを出力
するのである。なお、前記第1実施形態と同様に、目標
入力軸回転数tNtを出力軸回転数Noで除して、目標
変速比RTOを出力してもよい。
【0067】したがって、エンジン制御コントローラ4
が演算した目標駆動力tFdに基づくアクセル踏度換算値
VAPSと、LAN及びエンジン制御コントローラ4を
経由しないアクセル踏度APSとの差の絶対値を、予め
設定したしきい値ΔApsと比較することにより、受信
した目標駆動力tFdが正常であるか否かを常時監視する
ことができ、上記差の絶対値がしきい値ΔApsを超え
る場合には、エンジン制御コントローラ4の目標駆動力
制御及びLANを経由しない、従来と同様のアクセル踏
度APSと車速VSPに基づく変速制御により求めた目
標入力軸回転数tNtに基づいて、無段変速機10の制
御を行うようにしたため、故障検出フラグFlgがOFF
の状態で、LANにノイズが乗って信号が変化しても、
確実に異常を検出することが可能となり、前記従来例の
ように、目標入力軸回転数tNtの段差等の急変による
運転性の悪化を抑制でき、さらに、アクセル踏度換算値
VAPSの異常検出時や故障検出フラグFlgがONとな
った故障時には、目標駆動力による変速制御から、従来
と同様の変速制御へ切り換えることで、目標駆動力tFd
を演算するエンジン制御コントローラ4等が故障した場
合であっても、運転者の操作に応じた変速を行うことが
可能となって、自動変速機を備えた車両のフェイルセー
フと運転性を確保することが可能となり、さらに、フェ
イル判定部241の出力をアクセル踏度制御値APS1
としたため、制御目標値演算部232’以降は従来の変
速制御と同様にして、アクセル踏度と車速に応じた制御
を適用することができるため、従来の変速制御装置の入
力側に、目標入力軸回転数変換部231’とアクセル踏
度換算値変換部240及びフェイル判定部241を付加
するだけで、目標駆動力tFdを統合制御する車両に対応
することができ、設計の変更箇所を低減して製造コスト
の低減を図ることができるのである。
【0068】ところで、図12に示したように、正常時
においてアクセル踏度APSとアクセル踏度換算値VA
PSの差の絶対値|VAPS−APS|が0にならない
理由は、図13に示すように、アクセル踏度換算値VA
PSに一意対応した目標入力軸回転数tNt1のマップ
(図中破線)と、車速VSPとアクセル踏度APSに応
じた目標入力軸回転数tNtの図6のマップ(図13の
実線)を重ねると、所定の中車速である車速VSP=V
1で、|VAPS−APS| ≒ 0となるように設定さ
れているためである。
【0069】ここで、図6のマップに示す目標入力軸回
転数tNtはアクセル踏度APS毎に車速VSPに応じ
てアイドル回転数から最大回転数の間で変化するのに対
し、目標入力軸回転数tNt1に応じたアクセル踏度換
算値VAPSは、車速VSPに拘わらず一定であり、図
10に示したように、目標入力軸回転数tNt1が所定
のアイドル回転数(図10のN1)以下のときにVAP
S=0°となる一方、所定の高速域(図10のN2以
上)になるとVAPS=90°となる。
【0070】このため、|VAPS−APS|は、図1
2に示したように、所定の中車速V1で最小となる一
方、所定の低車速V0以下では最大となり、また、中車
速V1から高速側へ向かうにつれて増大することにな
る。
【0071】すなわち、所定の低車速V0以下では|V
APS−APS|がしきい値ΔAps以上と判定されて
しまい、常時実際のアクセル踏度APSによる変速制御
が行われるが、図13に示すように、所定の低車速V0
以下では、無段変速機10の機構的な制限によって、目
標変速比は常に最Lo(変速比最大)に規制されるた
め、目標駆動力tFdに基づく変速制御を行った場合であ
っても、同様に最Lo変速比に設定され、いずれにしろ
同一の変速比制御となるのである。
【0072】同様に、所定の中車速V1を超えた高車速
域ではアクセル踏度換算値VAPSが図10に示したよ
うに大きく設定されるため、実際のアクセル踏度APS
が小さい場合(例えば、解放状態APS=0°)では、
|VAPS−APS|がしきい値ΔAps以上と判定さ
れてしまい、実際のアクセル踏度APSによる変速制御
が行われるが、この高車速域では、図13に示すよう
に、アクセル踏度APSが小さい場合には、無段変速機
10の機構的な制限によって、目標変速比は常に最Hi
(変速比最小)に設定されるため、変速比制御に誤差が
生じることはなく、これら、低車速域と高車速域で無段
変速機10の機構的な制限による変速比となった場合に
は、例えば、エンジン1側のトルクを制御することで目
標駆動力tFdの制御を行うことになる。
【0073】なお、上記実施形態において、自動変速機
としてトロイダル型無段変速機を採用した場合について
述べたが、ベルト式無段変速機であってもよく、また、
遊星歯車式の自動変速機に適用してもよい。
【0074】また、上記実施形態においては、エンジン
制御コントローラ4が目標駆動力tFdを演算する場合に
ついて述べたが、目標駆動力tFdを統括するコントロー
ラを独立させて、LANやバス等の通信手段によって接
続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す自動変速機の概略構
成図。
【図2】エンジン制御コントローラ、変速制御コントロ
ーラの一例を示す概略構成図。
【図3】同じく変速制御コントローラの目標変速比決定
部の一例を示す概略構成図。
【図4】変速制御コントローラで行われる制御のフロー
チャート。
【図5】車速VSPとアクセル踏度APSに応じた目標
駆動力tFdのマップである。
【図6】車速VSPと目標駆動力tFdに応じた目標入力
軸回転数tNt1のマップである。
【図7】車速VSPとアクセル踏度APSに応じた基準
入力軸回転数tNt2のマップである。
【図8】第2の実施形態を示し、変速制御コントローラ
の目標変速比決定部の一例を示す概略構成図。
【図9】同じく変速制御コントローラで行われる制御の
フローチャート。
【図10】目標入力回転数tNt1に応じたアクセル踏
度換算値VAPSのマップである。
【図11】車速VSPに応じたしきい値ΔApsのマッ
プである。
【図12】車速VSPに応じたアクセル踏度換算値VA
PSとアクセル踏度APSの差の絶対値の関係を示すマ
ップである。
【図13】車速VSPとアクセル踏度APSに応じた目
標入力軸回転数とアクセル踏度換算値VAPSに対応す
る目標入力軸回転数の関係を示すマップである。
【符号の説明】
2 変速制御コントローラ 4 エンジン制御コントローラ 5 アクセル踏度センサ 6 入力軸回転センサ 7 出力軸回転センサ 10 無段変速機
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−163256(JP,A) 特開 平7−172217(JP,A) 特開 平8−200139(JP,A) 特開 平6−270722(JP,A) 特開 平9−291837(JP,A) 特開 昭62−26134(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転状態に応じて目標駆動力を演算する
    駆動力指令手段と、この目標駆動力に基づいて自動変速
    機の目標変速比を演算する目標変速比設定手段を備えた
    自動変速機の変速制御装置において、 少なくともアクセルペダルの操作量に基づいて基準とな
    る変速比を演算する基準変速比演算手段と、 この基準変速比と前記目標変速比の比較結果に基づい
    て、前記目標駆動力の異常を検出する異常検出手段とを
    備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 運転状態に応じて目標駆動力を演算する
    駆動力指令手段と、この目標駆動力に基づいて自動変速
    機の目標変速比を演算する目標変速比設定手段を備えた
    自動変速機の変速制御装置において、 少なくともアクセルペダルの操作量に基づいて基準とな
    る変速比を演算する基準変速比演算手段と、 この基準変速比と前記目標変速比の比較結果に基づい
    て、前記目標駆動力の異常を検出する異常検出手段と、 この異常が判定された場合には、自動変速機の制御目標
    値を前記目標変速比から基準変速比に切り換える制御切
    り換え手段とを備えたことを特徴とする自動変速機の変
    速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記異常検出手段は、前記基準変速比と
    目標変速比の偏差が所定値を超えたときに前記目標駆動
    力の異常を検出することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動力指令手段は、駆動力指令手段
    の故障を検出する故障検出手段を備え、前記制御切り換
    え手段はこの故障が検出された場合、自動変速機の制御
    目標値を前記目標変速比から基準変速比に切り換えるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の変速制御
    装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも車速とアクセルペダルの操作
    量に基づいて自動変速機の制御目標変速比を演算する目
    標変速比設定手段を備えた自動変速機の変速制御装置に
    おいて、 前記目標変速比設定手段は、 運転状態に応じて目標駆動力を演算する手段と、 この目標駆動力に基づいて第1の目標変速比を演算する
    手段と、 この第1目標変速比に応じてアクセルペダル操作量換算
    値を演算する操作量換算値演算手段と、 実際のアクセルペダル操作量とアクセルペダル操作量換
    算値との比較結果に基づいて、前記目標駆動力の異常を
    検出する異常検出手段とを備えたことを特徴とする自動
    変速機の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも車速とアクセルペダルの操作
    量に基づいて自動変速機の制御目標変速比を演算する目
    標変速比設定手段を備えた自動変速機の変速制御装置に
    おいて、 前記目標変速比設定手段は、 運転状態に応じて目標駆動力を演算する手段と、 この目標駆動力に基づいて第1の目標変速比を演算する
    手段と、 この第1目標変速比に応じてアクセルペダル操作量換算
    値を演算する操作量換算値演算手段と、 実際のアクセルペダル操作量とアクセルペダル操作量換
    算値との比較結果に基づいて、前記目標駆動力の異常を
    検出する異常検出手段と、 この異常が判定された場合には、自動変速機の制御目標
    値を少なくとも車速とアクセルペダルの操作量に基づい
    て演算する一方、そうでない場合には、少なくとも車速
    とアクセルペダル操作量換算値から前記制御目標値を演
    算する演算入力切り換え手段を備えたことを特徴とする
    自動変速機の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 前記異常検出手段は、前記実際のアクセ
    ルペダル操作量とアクセルペダル操作量換算値の偏差が
    所定のしきい値を超えたときに前記目標駆動力の異常を
    検出することを特徴とする請求項5または請求項6に記
    載の自動変速機の変速制御装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動力指令手段は、駆動力指令手段
    の故障を検出する故障検出手段を備え、前記演算入力切
    り換え手段はこの故障が検出された場合、自動変速機の
    制御目標値を少なくとも車速とアクセルペダルの操作量
    に基づいて演 算する一方、そうでない場合には、少なく
    とも車速とアクセルペダル操作量換算値から前記制御目
    標値を演算することを特徴とする請求項6に記載の自動
    変速機の変速制御装置。
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