JP3945612B2 - 自動変速機付きエンジンの制御装置 - Google Patents

自動変速機付きエンジンの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3945612B2
JP3945612B2 JP2000166161A JP2000166161A JP3945612B2 JP 3945612 B2 JP3945612 B2 JP 3945612B2 JP 2000166161 A JP2000166161 A JP 2000166161A JP 2000166161 A JP2000166161 A JP 2000166161A JP 3945612 B2 JP3945612 B2 JP 3945612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
direct connection
engine
automatic transmission
control
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000166161A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001342863A (ja
Inventor
史郎 米沢
裕史 大内
俊明 伊達
達也 久常
禎治 筒井
弘樹 浅山
薫 近藤
竜夫 中村
広信 佐藤
康一 安倍
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp, Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2000166161A priority Critical patent/JP3945612B2/ja
Publication of JP2001342863A publication Critical patent/JP2001342863A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3945612B2 publication Critical patent/JP3945612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車に搭載される自動変速機付きエンジンの制御装置に関し、特に燃費効率を悪化させることなく自動変速機の直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動変速機付きエンジンの制御装置においては、自動変速機内のトルクコンバータを直結させるときのショックを低減させるために、直結開始から直結完了までの直結作動制御時にエンジンの出力トルクを一時的に低減させている。
【0003】
また、自動変速機の直結所要時間(直結開始から直結完了までの時間)は、燃費を向上させるためには短いことが望ましいが、短時間で急速に直結させるとトルクショックをともなうので、ショックが発生しない程度の長さに設定されている。
【0004】
たとえば、特開平3−182646号公報に記載された制御装置においては、直結所要時間を短縮したときに発生するショックを回避するために、以下のようなトルク補正制御が実行されている。
【0005】
すなわち、自動変速機のL/U(ロックアップ)遷移状態を検出し、この検出信号に基づいて、L/U遷移状態となったときにエンジンの出力トルクを低減補正している。
【0006】
このとき、L/U締結時においては、トルクコンバータの入出力軸間の差回転(エンジン回転数とタービン回転数との差)が変化するので、トルクコンバータの差回転が所定値以下に変化し始めた状態を検出することにより、L/U遷移状態が検出される。
【0007】
また、特開平5−106473号公報に記載された制御装置においては、L/U手段の締結開始および締結終了を示す検出信号に基づいて、締結開始から締結終了までの期間にわたってエンジンの出力トルクを低下させている。
【0008】
さらに、特開平5−270297号公報に記載された制御装置においては、L/U作動開始からトルクダウン開始および終了までの時間を記憶して、エンジンの出力トルクを低減補正している。
【0009】
この場合、トルクダウン開始および終了までの時間は、L/U作動開始からのエンジン回転数の回転変化開始時間(または、回転低下開始時から一定時間経過後までの計測時間)に基づいて学習補正されている。
【0010】
上記制御装置は、自動変速機の直結開始時に発生するショックを確実に低減させることを目的としているものの、いずれも、十分に目的を達成することはできない。
【0011】
なぜなら、自動変速機の直結開始時のショックを確実に低減させるためには、直結開始ポイントであるエンジン回転数の低下開始点を迅速に且つ正確に判定して、その後のショック発生期間に直ちにエンジン出力トルクを低減補正する必要があるが、上記公報記載の制御装置においては、エンジン回転数の低下開始点を迅速に且つ正確に判定することができないからである。
【0012】
たとえば、特開平3−182646号公報に記載の制御装置では、トルクコンバータの差回転が所定値以下になった状態を直結開始時点と判定しているが、差回転は、状態を示す指標であって、状態の変化を示す指標ではないので、直結開始タイミングを迅速に判定することはできない。
【0013】
また、直結開始ポイントを迅速に判定するためには、エンジン回転数などの低下量の判定基準値をできるだけ小さく設定する必要があるが、エンジン回転数は直結開始ポイント以外でも変動しているので、その変動を直結開始と誤判定してトルク低減補正することによりショックが発生するおそれがある。
【0014】
また、上記公報記載の制御装置においては、判定基準値が一義的に設定されているものと見なされるが、直結開始ポイントのエンジン回転変化量は運転状態によって異なるので、全ての運転状態で直結開始判定ポイントを迅速且つ正確に判定することができない。
【0015】
また、特開平5−106473号公報に記載の制御装置では、直結制御の開始から終了までの期間にわたってトルク補正しているので、非効率なエンジン制御状態が長期間継続して燃費効率が悪化してしまう。
【0016】
さらに、特開平5−270297号公報に記載の制御装置では、学習情報からトルク補正時期を見込み制御しているので、トルク補正時期が実際の直結開始に対応するとは限らず、信頼性が悪いことは明らかである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来の自動変速機付きエンジンの制御装置は以上のように、直結開始時のショックを回避するためにはピンポイントのトルク低減補正が必要であるにもかかわらず、迅速且つ正確なピンポイントのトルク低減補正を実現することができないという問題点があった。
【0018】
すなわち、特開平3−182646号公報の装置では、適正なL/U判定基準値を設定していないので、L/U開始状態を迅速に判定することができないという問題点があった。
【0019】
また、特開平5−106473号公報の装置では、直結制御中の全期間にトルク補正しているので、燃費効率が悪化するという問題点があった。
【0020】
また、特開平5−270297号公報の制御装置では、直結開始ポイントを記憶してトルク低減補正を見込みで制御しているので、直結挙動のばらつきなどに対応することができず、正確に直結開始ポイントを特定することができないという問題点があった。
【0021】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置を得ることを目的とする。
【0023】
また、この発明は、エンジンの運転状態がトルク補正(点火時期遅角補正)可能な状態かを判定し、遅角補正が可能な場合にはクイック直結を実行し、遅角不可の場合にはショックが発生しないように通常直結を行うようにした自動変速機付きエンジンの制御装置を得ることを目的とする。
【0024】
また、この発明は、直結作動制御開始(直結駆動デューティ信号の出力開始)から直結開始ポイントまでに遅れ時間があることを考慮して、エンジン回転変化量を判定対象とした場合の回転変動禁止区間を設定することにより、直結開始ポイントの誤検出を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置を得ることを目的とする。
【0025】
また、この発明は、直結作動制御中のエンジン補機(電気負荷など)の入力切換を禁止することにより、エンジン補機負荷変化による直結作動制御中の回転変動を抑制して、直結開始ポイントの誤検出を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置を得ることを目的とする。
【0026】
また、この発明は、発電機(オルタネータ)の発電量の急変を禁止することにより、エンジン補機負荷変化による直結作動制御中の回転変動を抑制して、直結開始ポイントの誤検出を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置を得ることを目的とする。
【0027】
また、この発明は、直結開始時からのエンジン回転数の低下に基づいて直結作動制御中のアクセル操作(過渡運転状態)を検出して、直結開始タイミングの判定が困難な状態を判定し、トルク補正(点火時期遅角補正)を禁止することにより、不要なトルク補正を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置を得ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、エンジン回転数を含むエンジンの運転状態を検出する各種センサと、エンジンの出力側に接続されたトルクコンバータを有する自動変速機と、運転状態に基づいてエンジンを制御するエンジン制御装置と、エンジン制御装置と関連して自動変速機の直結機構を制御する自動変速機制御装置とを備えた自動変速機付きエンジンの制御装置において、エンジン回転数を含む回転情報の変化量を回転変化量として検出する回転変化量検出手段と、自動変速機の実際の直結開始に相当した回転変化量のしきい値を演算するしきい値演算手段と、回転変化量がしきい値を越えた場合に、自動変速機の実際の直結開始タイミングを判定する直結開始判定手段とを設け、エンジン制御装置は、自動変速機の直結作動制御中の直結開始タイミングに応答して、エンジンの出力トルクを低減補正するトルク補正手段と、運転状態に基づいて自動変速機を短時間で急速に直結させるためのクイック直結許可信号を生成するか否かを判定するクイック直結許可判定手段とを含み、自動変速機制御装置は、クイック直結許可信号に応答して自動変速機のクイック直結制御を実行するものである。
【0034】
また、この発明の請求項2に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項1において、自動変速機制御装置が、運転状態の運転領域を判定する運転領域判定手段と、運転領域に応じて、自動変速機の直結制御状態を通常直結制御またはクイック直結制御のいずれかに選択設定する直結制御選択手段とを含み、直結制御選択手段は、クイック直結許可信号が入力されない場合にはクイック直結制御の選択を禁止するものである。
【0035】
また、この発明の請求項3に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項2において、運転領域判定手段が、自動変速機の直結作動制御中での運転領域を判定し、直結制御選択手段は、直結作動制御中での運転領域が所定範囲内を示す場合はクイック直結制御を選択し、直結作動制御中での運転領域が所定範囲外を示す場合はクイック直結制御の選択を禁止するものである。
【0036】
また、この発明の請求項4に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項2または請求項3において、自動変速機制御装置が、自動変速機の直結制御状態をトルク補正手段に伝達する直結制御状態伝達手段を含み、トルク補正手段は、自動変速機がクイック直結制御状態の場合にはエンジンのトルク補正を実行し、自動変速機が通常直結制御状態の場合には、エンジンのトルク補正の実行を禁止するものである。
【0037】
また、この発明の請求項5に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項1から請求項4までのいずれか1項において、各種センサは、エンジンの冷却水温および空燃比の少なくとも一方を検出し、クイック直結許可判定手段が、エンジンの冷却水温および空燃比の少なくとも一方の条件に基づいてクイック直結許可信号を生成するものである。
【0038】
また、この発明の請求項6に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項5において、クイック直結許可判定手段が、冷却水温および空燃比の少なくとも一方が所定範囲以外の値を示す場合には、クイック直結許可信号の生成を禁止するものである。
【0039】
また、この発明の請求項7に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項1から請求項6までのいずれか1項において、直結開始判定手段が、自動変速機の直結作動制御中の所定の直結開始判定禁止区間では直結開始タイミングの判定を禁止するものである。
【0040】
また、この発明の請求項8に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項7において、直結開始判定手段が、運転状態に応じて直結開始判定禁止区間を可変設定するための直結開始判定禁止区間演算手段を含むものである。
【0047】
また、この発明の請求項9に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項2から請求項4までのいずれか1項において、エンジンの負荷として作用するエンジン補機と、エンジン補機を駆動するエンジン補機駆動手段と、エンジン補機の入力状態を検出するエンジン補機入力検出手段とを備え、自動変速機制御装置は、自動変速機のクイック直結作動制御中の所定区間でエンジン補機の入力状態が変化した場合には、自動変速機の直結制御状態を解除するものである。
【0054】
また、この発明の請求項10に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項1から請求項9までのいずれか1項において、各種センサが、アクセル開度を検出し、トルク補正手段は、自動変速機の直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度の変化量を記憶するアクセル変化量記憶手段を含み、直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度の変化量が所定値を越えた場合には、エンジンのトルク補正の実行を禁止するものである。
【0055】
また、この発明の請求項11に係る自動変速機付きエンジンの制御装置は、請求項9において、直結作動制御中の所定区間が、自動変速機の直結機構の作動遅れ時間に対応した直結開始判定禁止区間よりも短い区間に設定されたものである。
【0057】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面にしたがって詳細に説明する。
図1はこの発明による実施の形態1を示す構成図であり、図2は図1内の要部(制御部)を示す機能ブロック図である。
【0058】
図1において、エンジン制御装置100により制御されるエンジン101と、自動変速機制御装置110により制御される自動変速機111と、エンジン101を駆動するアクチュエータと、エンジン101の運転状態を検出する各種センサとが示されている。
【0059】
エンジン101の吸気管には、電子制御スロットル102が設けられている。電子制御スロットル102には、電子制御スロットル102内のスロットル弁を駆動するモータ103と、スロットル開度θを検出するスロットル開度検出手段104とが設けられている。
【0060】
エンジン101内の各気筒には、燃料噴射弁105および点火手段106が設けられている。
エンジン101のクランク軸には、制御基準位置センサおよび回転センサとして機能するクランク角センサ107が設けられている。
【0061】
クランク角センサ107から生成されるパルス信号(クランク角信号)は、エンジン制御装置100において、燃料噴射制御および点火制御のタイミング演算と、エンジン回転数の演算とに用いられる。
【0062】
また、エンジン101には、エンジン101の冷却水温Twを検出する水温センサ118が設けられている。
運転者により操作されるアクセルペダル108には、アクセルペダル108の踏込量すなわちアクセル開度αを検出するアクセル開度センサ109が設けられている。
【0063】
エンジン制御装置100および自動変速機制御装置110は、マイクロコンピュータを含むECU(電子制御ユニット)により構成されており、情報伝達手段117を介して互いに接続されている。
情報伝達手段117は、エンジン制御装置100と自動変速機制御装置110との間の情報伝達を行う。
【0064】
エンジン制御装置100は、運転状態を示す各種センサからの検出情報に基づいて、エンジン101に関連したアクチュエータ、たとえば、電子制御スロットル102を駆動するモータ103、燃料噴射弁105および点火手段106などを制御する。
【0065】
自動変速機制御装置110により制御される自動変速機111は、入力側(エンジン101の出力軸)と出力側(タービン軸)との間に介在されたトルクコンバータ112と、トルクコンバータ112の結合状態をデューティ調整する直結クラッチ116とを備えている。
【0066】
自動変速機制御装置110は、自動変速機111内のトルクコンバータ112に設けられた直結クラッチ116をデューティ制御し、エンジン101の出力軸とタービンとの結合を制御する。
【0067】
直結クラッチ116は、自動変速機制御装置110からの直結制御デューティが最大値に制御されたときにトルクコンバータ112を完全に直結し、入力側のエンジン101の出力軸と、出力側のタービン軸とを直結する。
【0068】
自動変速機111内の各軸には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ113と、タービン回転数Ntを検出するタービン回転センサ114と、自動変速機111の出力軸回転数を検出する出力軸回転センサ115とが設けられている。
【0069】
エンジン回転数Neは、自動変速機111の入力回転数として検出され、タービン回転数Ntは、トルクコンバータ112の出力回転数として検出される。
また、エンジン回転数Neおよびタービン回転数Ntは、自動変速機制御装置110において、差回転(=Ne−Nt)の演算に用いられる。
【0070】
エンジン101により駆動されるオルタネータ119は、現在の発電量を常にエンジン制御装置100に通知しており、エンジン制御装置100により発電量が制御されている。
【0071】
A/C(エアコン)コンプレッサ120は、エンジン101により駆動されており、オルタネータ119などと同様にエンジン補機(負荷)として作用する。運転者により操作されるA/C(エアコン)スイッチ121は、オン操作時にエンジン制御装置100を介してA/Cコンプレッサ120を駆動制御する。
【0072】
図2において、エンジン制御装置100は、エンジン補機入力検出手段201、エンジン補機駆動手段202、発電量制御手段203、クイック直結許可判定手段204、空燃比演算手段205、エンジン回転検出手段206、エンジン回転変化量検出手段207、エンジントルク演算手段208、直結開始判定禁止区間演算手段209、しきい値演算手段210、直結開始判定手段211およびエンジントルク補正手段212を備えている。
【0073】
エンジン制御装置100内のエンジン補機入力検出手段201は、A/Cスイッチ121の入力状態を検出する。
エンジン補機入力検出手段201に関連したエンジン補機駆動手段202は、A/Cスイッチ121の入力状態および車室内の温度などから、A/Cコンプレッサ120の駆動必要性を判定してA/Cコンプレッサ120などを駆動する。
【0074】
発電量制御手段203は、オルタネータ119の発電量を検出して発電量に応じた制御信号を生成し、オルタネータ119の発電量を制御する。
空燃比演算手段205は、空燃比センサ(図示せず)からの検出信号に基づいて空燃比を演算し、空燃比情報をクイック直結許可判定手段204に入力する。
【0075】
クイック直結許可判定手段204は、水温センサ118からの冷却水温Twおよび空燃比情報などに基づいて、点火時期遅角補正が可能な運転状態か否かを判定し、情報伝達手段117を介してクイック直結許可信号Aを自動変速機制御装置110に入力する。
【0076】
クイック直結許可判定手段204は、遅角補正(トルク低減補正)が可能な運転状態であれば、クイック直結許可信号Aを「H」レベルにしてクイック直結を許可し、遅角補正が不可能な運転状態であればクイック直結許可信号Aを「L」レベルにしてクイック直結を禁止する。
【0077】
エンジン回転検出手段206は、クランク角センサ107からのクランク角信号に基づいてエンジン回転数Neを検出し、回転変化量検出手段207は、エンジン回転数Neの変化量ΔNeを検出する。
【0078】
エンジントルク演算手段208は、エアフローセンサ(図示せず)からの吸気量およびエンジン回転数Neに基づいて、エンジン101の出力トルク(エンジントルク)Teを演算する。
【0079】
直結開始判定禁止区間演算手段209は、アクセル開度センサ109からのアクセル開度αおよびエンジントルクTeに基づいて、直結開始判定禁止区間τ(以下、単に「禁止区間」ともいう)を演算する。
【0080】
また、しきい値演算手段210は、アクセル開度αおよびエンジントルクTeに基づいて、直結開始判定用の基準値として、エンジン回転変化量ΔNeのしきい値THaを演算する。
【0081】
直結開始判定手段211は、禁止区間τが経過した後に、エンジン回転数Neの回転変化量ΔNeがしきい値THaを越えたことを検出して、トルクコンバータ112の実際の直結開始タイミングを判定する。
【0082】
エンジントルク補正手段212は、直結開始タイミングの判定結果に応答して、ショックを低減するために、点火時期を遅角補正することによりエンジントルクTeを低減補正する。
【0083】
エンジン補機駆動手段202による補機駆動信号、発電量制御手段203による発電量制御信号、直結開始判定禁止区間演算手段209による禁止区間τおよびエンジントルク補正手段212による遅角補正信号は、自動変速機制御装置110からのクイック直結実行信号(後述する)に応じて制御される。
【0084】
自動変速機制御装置110は、運転領域判定手段213、直結制御選択手段214、直結状態伝達手段215、タービン回転検出手段216、差回転変化量演算手段217、トルコン出力トルク演算手段218、出力軸回転検出手段219、変速比演算手段220、しきい値演算手段221、直結開始判定手段222および直結開始判定禁止区間演算手段223を備えている。
【0085】
自動変速機制御装置110内の運転領域判定手段213は、車速、タービン回転数Ntおよびアクセル開度αなどに基づいて、運転状態の運転領域(直結領域か非直結領域か)を判定する。
【0086】
直結制御選択手段214は、運転領域がクイック直結を実行すべき領域にあって、且つ、エンジン制御装置100からクイック直結許可信号Aが入力されていれば、クイック直結を選択してクイック直結実行信号Bを生成し、それ以外の条件下では、通常直結(徐々に直結状態に移行)を選択する。
【0087】
直結状態伝達手段215は、クイック直結の作動制御中であることを示すクイック直結実行信号Bをエンジン制御装置100に伝達する。
これにより、エンジン制御装置100内において、直結開始判定禁止区間演算手段209は、直結作動制御開始からの禁止区間τを時間管理し、エンジントルク補正手段212は、クイック直結開始を判定したときの遅角補正を実行する。
【0088】
差回転変化量演算手段217は、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとの差回転(Ne−Nt)の変化量を検出する。
トルコン出力トルク演算手段218は、エンジン回転数Neおよびタービン回転数Ntから速度比を演算し、速度比から求めたトルクコンバータトルク比とエンジントルクTeとからトルコン出力トルク(トルクコンバータ112の出力トルク)を演算する。
【0089】
変速比演算手段220は、タービン回転検出手段216からのタービン回転数Ntと出力軸回転検出手段219からの出力軸回転数とから変速比を演算する。直結開始判定禁止区間演算手段223は、差回転およびトルコン出力トルクに基づいて禁止時間τを設定する。
【0090】
しきい値演算手段221は、差回転およびトルコン出力トルクに基づいて、直結開始判定用の基準値として、差回転変化量のしきい値THbを設定する。
直結開始判定手段222は、禁止区間τの経過後に、差回転変化量がしきい値THbを越えた場合に直結開始と判定し、エンジン制御装置100内のエンジントルク補正手段212に直結開始を示す情報を伝達する。
【0091】
上記のように、自動変速機制御装置110は、エンジン制御装置100と関連して、自動変速機111の直結機構すなわち、トルクコンバータ112の直結クラッチ116を制御する。
【0092】
次に、図1および図2とともに、図3のタイミングチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1によるクイック直結制御時のトルク補正動作について説明する。
この発明の実施の形態1においては、直結開始判定用の情報として、エンジン回転数Neの変化量ΔNeを用いた場合を例にとっている。
【0093】
図3はクイック直結作動制御中の点火時期遅角補正動作を示し、エンジン制御装置100内で演算されるエンジン回転数Neに基づいて直結開始の判定を行う場合を示している。
【0094】
図3において、回転変化量ΔNeは、便宜的に負方向を正方向として記載している。
クイック直結許可信号Aは、エンジン101が遅角補正可能な運転状態であれば、Hレベル(オン)となる。
【0095】
また、クイック直結実行信号Bは、自動変速機制御装置110がクイック直結の作動制御中(直結開始から直結完了まで)の期間において、Hレベル(オン)となる。
【0096】
自動変速機制御装置110内の直結制御選択手段214は、エンジン制御装置100からのクイック直結許可信号Aがオンされたときに、運転状態がクイック直結を行う運転領域であった場合に、クイック直結を実行すべき状態と判定し、クイック直結実行信号Bを生成する。
【0097】
したがって、図3において、直結制御デューティは、直結開始判定条件が成立したときにオンされて、直結クラッチ116を駆動制御することになる。
このとき、直結制御デューティがオンされてから実際に直結クラッチ116が作動開始するまでには遅れ時間があるので、エンジン回転数Neは、直結制御デューティがオンされてから、遅れ時間の経過後に低下を開始する。
【0098】
直結作動制御中において、回転変化量検出手段207は、エンジン回転数Neの回転変化量ΔNeを、以下の(1)式により演算する。
【0099】
ΔNe(n)=Ne(n−1)−Ne(n) ・・・(1)
【0100】
ただし、(1)式において、ΔNe(n)は今回演算される回転変化量であり、Ne(n−1)は前回演算されたエンジン回転数、Ne(n)は今回演算されたエンジン回転数である。
【0101】
なお、具体的には、回転変化量ΔNeは、クランク角センサ107の検出信号の前回パルス周期T(n−1)と今回パルス周期T(n)との偏差により算出される。
【0102】
しきい値演算手段210は、直結開始時のエンジン回転数Neの回転変化(低下)量ΔNeを判定するためのしきい値THaを、運転状態すなわちアクセル開度αおよびエンジントルクTeを用いて、以下の(2)式により設定する。
【0103】
THa=f(α、Te) ・・・(2)
【0104】
(2)式のように、しきい値THaは、アクセル開度αおよびエンジントルクTeに基づく2次元関数fのマップデータにより設定される。
【0105】
同様に、直結開始判定禁止区間演算手段209は、直結作動制御開始からの直結開始判定禁止区間(回転変動検出禁止区間)τを、アクセル開度αおよびエンジントルクTeを用いて、以下の(3)式により設定する。
【0106】
τ=g(α、Te) ・・・(3)
【0107】
(3)式のように、直結開始判定(回転変動検出)を禁止する禁止区間τは、アクセル開度αおよびエンジントルクTeに基づく2次元関数gのマップデータにより設定される。
【0108】
エンジントルク補正手段212は、禁止区間τの経過後において、回転変化量ΔNeがしきい値THaを越えた場合、すなわち、以下の(4)式の関係を満たした場合に、自動変速機111の実際の直結開始タイミングと判定して、点火時期の遅角補正を行う。
【0109】
ΔNe(n)>THa ・・・(4)
【0110】
これにより、正確な直結開始タイミングをピンポイントで判定し、効果的にトルク低減補正(点火時期遅角補正)を実行することができる。
なお、このときの遅角補正量は、運転状態に応じて設定される。
【0111】
このように、エンジン制御装置100において、エンジン回転数Ne(回転情報)の回転変化量ΔNeを検出し、自動変速機111の実際の直結開始に相当した回転変化量のしきい値THaを演算し、回転変化量ΔNeがしきい値THaを越えた場合に、直結開始判定手段211により直結開始タイミングを判定し、エンジントルクTeを低減補正することができる。
【0112】
また、直結開始判定用の回転変化量ΔNeは、エンジン制御装置100内の回転変化量検出手段207により、クランク角信号に基づくエンジン回転数Neから検出されるので、迅速に検出することができる。
【0113】
また、エンジン制御装置100内のクイック直結許可判定手段204は、冷却水温Twおよび空燃比などの運転状態に基づいて、自動変速機111のクイック直結許可信号Aを生成し、自動変速機制御装置110内の直結制御選択手段214は、クイック直結許可信号Aに応答して自動変速機111のクイック直結制御を実行するので、運転状態に応じた適切な直結制御を選択することができる。
【0114】
このとき、クイック直結許可判定手段204は、冷却水温Twおよび空燃比の少なくとも一方が所定範囲以外の値を示す場合には、クイック直結許可信号Aの生成を禁止するので、クイック直結許可信号Aを誤生成することはない。
【0115】
また、しきい値演算手段210は、エンジン101の運転状態(アクセル開度α、エンジントルクTe)に応じて、しきい値THaを可変設定するので、直結開始時のエンジン回転数Neの変化(直結開始ポイント)を正確且つ迅速に判定することができ、直結によって発生するショックを確実に抑制することができる。
【0116】
また、直結開始判定手段211は、自動変速機111の直結作動制御中の禁止区間τでの直結開始タイミングの判定を禁止するので、禁止区間τでの回転変化量ΔNeの微少変動やノイズなどによる直結開始の誤判定を防止することができる。
【0117】
このとき、直結制御デューティのオン後に設定される禁止区間τは、直結クラッチ116の作動遅れ時間に対応して設定されているので、エンジン101の回転変動による直結開始の誤判定を確実に防止することができる。
【0118】
また、禁止区間τは、運転状態(アクセル開度α、エンジントルクTe)に応じて可変設定するので、直結開始の誤判定を確実に防止することができる。
【0119】
また、エンジントルク補正手段212は、エンジン101の点火時期を遅角補正するので、エンジントルクTeの低減補正を迅速に行うことができる。
【0120】
また、自動変速機制御装置110内の運転領域判定手段213は、運転領域に応じて、自動変速機111の直結制御状態を通常直結制御またはクイック直結制御のいずれかに選択設定させるので、運転領域に応じてクイック直結制御を選択することができる。
【0121】
また、運転領域判定手段213は、自動変速機111の直結作動制御中での運転領域を判定し、直結制御選択手段214は、直結作動制御中での運転領域が所定範囲内を示す場合はクイック直結制御を選択し、直結作動制御中での運転領域が所定範囲外を示す場合はクイック直結制御の選択を禁止するので、運転領域に応じてクイック直結制御を選択することができる。
【0122】
すなわち、点火時期遅角補正は、冷却水温Twが低い場合や、空燃比がリーン状態の場合には実行することができないので、直結制御選択手段214は、エンジン101の運転状態が遅角可能か否かの判定結果を参照し、遅角可能な場合にはクイック直結制御を実行し、遅角不可能な場合にはショックが発生しないように通常直結制御を実行する。
【0123】
また、直結制御状態伝達手段215は、自動変速機111の直結制御状態を示す直結実行信号Bを、エンジン制御装置100内のエンジントルク補正手段212に伝達するので、クイック直結制御状態の場合にエンジン101のトルク低減補正を実行し、自動変速機111が通常直結制御状態の場合には、エンジン101のトルク低減補正の実行を禁止して、無駄なトルク補正を防止することができる。
【0124】
なお、図3においては、禁止区間τおよびしきい値THaを可変設定するための運転状態として、アクセル開度αおよびエンジントルクTeを用いているが、他の運転状態を表すパラメータを用いもよく、同等の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0125】
また、図1においては、エンジン制御装置100と自動変速機制御装置110とが分離構成されているが、たとえば1つのマイコン内にエンジン制御機能および自動変速機制御機能を構成してもよい。
【0126】
また、直結開始判定用の回転情報の変化量として、エンジン回転数Neの変化量ΔNeを用いたが、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとの差回転Ne−Ntの変化量を用いてもよい。
【0127】
図4は直結開始判定用の情報として差回転変化量を用いた参考例1によるクイック直結制御時のトルク補正動作を示すタイミングチャートであり、前述(図3参照)と同様のものについては同一符号が付されている。
【0128】
参考例1の構成は、前述(図1、図2参照)と同様である。
この場合、自動変速機制御装置110内で直結開始判定が行われるので、直結開始ポイント(たとえば、直結開始フラグなど)は、自動変速機制御装置110からエンジン制御装置100に伝達されることになる。
【0129】
自動変速機制御装置110内の差回転変化量演算手段217(図2参照)は、前述のエンジン制御装置100内の回転変化量検出手段207と同様に回転変化量の演算機能を有し、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとの差回転Ne−Ntの変化量をエンジン101の回転変化量として検出する。
【0130】
また、差回転変化量演算手段217、トルコン出力トルク演算手段218および変速比演算手段220は、運転状態を検出するための各種センサの一部として機能する。
【0131】
したがって、各種センサは、アクセル開度α、エンジントルクTe、トルコン出力トルク、差回転Ne−Nt、および、自動変速機111の変速比を運転状態として検出する。
【0132】
しきい値演算手段221は、運転状態を示す情報として、トルクコンバータ112の出力トルクと、エンジン回転数Neとタービン回転数Ntとの差回転Ne−Ntと、自動変速機111の変速比とを用い、これらの運転状態に基づいて、直結開始判定用の差回転変化量に対応したしきい値THbを演算する。
【0133】
直結開始判定禁止区間演算手段223は、トルクコンバータ112の出力トルクと差回転Ne−Ntとに基づいて、前述(直結開始判定禁止区間演算手段209)と同様に、運転状態に応じた直結開始判定禁止区間τを可変設定する。
【0134】
直結開始判定手段222は、差回転変化量がしきい値THbを越えた時点で、自動変速機111の直結開始状態を判定し、直結開始フラグをエンジントルク補正手段212に伝達して点火時期遅角補正を実行させる。
【0135】
すなわち、直結クラッチ116による直結開始時に、差回転Ne−Ntが0となることから差回転変化量が急減するので、前述と同様に直結開始状態を迅速に検出することができる。
【0136】
なお、ここでは、差回転変化量に基づく直結開始判定について説明したが、前述のエンジン回転数Neの変化量ΔNeに基づく直結開始判定を組み合わせてもよい。
【0137】
すなわち、エンジントルク補正手段212は、直結開始判定手段211および222の少なくとも一方から直結開始状態を示す判定結果が得られた場合に、点火時期の遅角補正を実行してもよい。
【0138】
なお、上記実施の形態1では、直結作動制御中でのエンジン補機(負荷)の入力状態が変化した場合の処理について詳述しなかったが、エンジン補機の入力状態が変化するとエンジン回転数Neが変化して直結開始状態を誤判定するおそれがあるので、誤判定を防止することが望ましい。
【0139】
図5は直結作動制御中はエンジン補機の入力を禁止した参考例2によるトルク補正動作および補機駆動動作を示すタイミングチャートであり、前述(図3参照)と同様のものについては同一符号が付されている。また、参考例2の構成は、前述(図1、図2参照)と同様である。
【0140】
この場合、エンジン補機がA/Cコンプレッサ120であり、A/Cスイッチ121からのオン信号がエンジン制御装置100に入力されて、エンジン補機駆動手段202によりA/Cコンプレッサ120が駆動される状態を示している。
【0141】
エンジン補機駆動手段202は、自動変速機111の直結作動制御中の所定区間では、A/Cコンプレッサ120の入力状態が変化しても、A/Cコンプレッサ120の駆動切換の実行を禁止する。
【0142】
具体的には、エンジン負荷の上昇がエンジン回転数Neの低下を招くので、エンジン補機駆動手段202は、直結作動制御中の所定区間でのA/Cコンプレッサ120のオフからオンへの駆動切換の実行を禁止する。
【0143】
図5において、A/Cスイッチ121は、直結作動制御中の禁止区間τの間にオンされているが、A/Cコンプレッサ120に対する駆動出力は、直結作動制御が完了した(クイック直結実行信号Bがオフした)後にオンとなる。
【0144】
すなわち、A/Cコンプレッサ120は、A/Cスイッチ121の操作からわずかに遅れて駆動されることになるが、A/Cコンプレッサ120における1秒程度の駆動遅れは、格別な支障を招くこともなく全く問題ない。
【0145】
このように、直結作動制御中にエンジン補機の負荷が変化しても、実際の駆動は所定区間の後に実行されるので、エンジン回転数Neに影響を与えることがなく、したがって直結開始ポイントを誤判定するおそれはない。
【0146】
なお、ここでは、エンジン補機としてA/Cコンプレッサ120を例にとったが、エンジン回転数Neに影響を与える他のエンジンの補機の入力状態変化についても、同様の禁止処理を実行することにより、同等の作用効果を奏する。
【0147】
また、禁止区間τにおいてA/Cスイッチ121からのオン信号が入力された場合を示したが、クイック直結作動制御中(クイック直結実行信号Bのオン期間)にオン信号が入力された場合には、クイック直結作動制御中はA/Cコンプレッサ120への駆動出力が禁止されることは言うまでもない。
【0148】
また、図5においては、エンジン回転数Neの変化量ΔNeに対する影響について示したが、差回転Ne−Ntに対する影響も同様に回避することができる。すなわち、エンジン回転数Neの変化を抑制することにより、差回転Ne−Ntの変化量に対する影響も抑制され、直結開始ポイントの判定を的確に行うことができる。
【0149】
実施の形態2.
なお、上記参考例2では、エンジン制御装置100を介して駆動制御されるエンジン補機を例にとり、所定区間(直結作動制御中)でのエンジン補機の駆動出力を禁止したが、エンジン制御装置100とは無関係に駆動されるエンジン補機を切換えた場合に、回転変化量に影響を与えない程度にオルタネータ119の発電量を抑制してもよい。
【0150】
図6は所定区間での発電量を抑制したこの発明の実施の形態2によるトルク補正動作を示すタイミングチャートであり、前述(図3参照)と同様のものについては同一符号が付されている。また、この発明の実施の形態2の構成は、前述(図1、図2参照)と同様である。
【0151】
図6において、クイック直結実行時の発電制御量PWは、要求発電量PWo(実線)に対して、破線のように抑制されている。
オルタネータ119の要求発電量PWoは、バッテリ電圧の検出値などに基づいて、エンジン制御装置100により演算されるが、実際の発電制御量PWは、破線のように制御される。
【0152】
一般に、エンジン制御装置100で駆動判別できないエンジン補機(たとえば、ヘッドライトやパワーウインドウなど)が駆動されると、エンジン負荷が増大してオルタネータ119の発電量が増加する。
【0153】
したがって、エンジン制御装置100は、要求発電量PWoを参照することにより、クイック直結作動制御中における負荷の増大を間接的に監視し、エンジン(オルタネータ)負荷急変により要求発電量PWoが急変した場合には、図6内の破線のように発電制御量PWの変化量を抑制する。
【0154】
ここで、発電量抑制中における各演算周期毎の発電制御量PW(n)は、前回の発電制御量PW(n−1)に変化量制限値ΔPWを加算し、以下の(5)式のように算出される。
【0155】
PW(n)=PW(n−1)+ΔPW ・・・(5)
【0156】
(5)式において、変化量制限値ΔPWは、回転変化量ΔNeにあまり影響を与えない程度の小さい値に設定されている。
すなわち、発電量制御手段203は、直結作動制御中の所定区間での発電量の変化量制限値ΔPW(増加量)に上限値を設定している。
【0157】
また、(5)式は、発電制御量PW(n)が要求発電量PWoより小さい範囲内、すなわち、PW(n−1)+ΔPW<PWoを満たす期間での演算式であり、PW(n−1)+ΔPW≧PWoとなった後の発電制御量PW(n)は、以下の(6)式のように表わされる。
【0158】
PW(n)=PWo ・・・(6)
【0159】
(6)式では、要求発電量PWoを一定値としているが、演算タイミング毎に変化する値PWo(n)として表わされる場合も同様である。
【0160】
これにより、オルタネータ119の負荷変化による発電量の急変を防止して、エンジン回転数Neの変化を抑制することができるので、前述と同様に、エンジン回転数Neの変動を防止して、直結開始ポイントの誤判定を防止することができる。
【0161】
なお、図6においては、変化量制限値ΔPWにより発電制御量PWを漸増させたが、ΔPW=0として、クイック直結作動制御中は、発電制御量PWを全く変化させないようにしてもよい。
この場合、直結完了後に発電制御量PWが要求発電量PWoに設定されることになる。
【0162】
また、所定区間は、実際に回転変化量ΔNeに影響を与える区間に設定すればよく、たとえば、禁止区間τよりもわずかに短い区間に設定してもよい。
また、回転変化量は、エンジン回転数の変化量ΔNeに限らず、差回転変化量であってもよい。
【0163】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、エンジン補機の入力切換時に直結開始判定に影響を与えないように補機駆動を抑制したが、エンジン補機の入力切換時にクイック直結制御を禁止してもよい。
【0164】
たとえば、自動変速機制御装置110は、自動変速機111の直結作動制御中の所定区間(<τ)でエンジン補機の入力状態が(オフからオンに)変化した場合には、自動変速機111の直結制御を解除してもよい。
【0165】
また、直結制御選択手段214(図2参照)を含む自動変速機制御装置110は、自動変速機111のクイック直結作動制御中の所定区間でエンジン補機の入力状態が(オフからオンに)変化した場合に、自動変速機111の直結制御状態を解除して通常直結制御に切り換えてもよい。
【0166】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態2では、エンジン補機の入力切換時のトルク補正制御動作について説明したが、直結作動制御中の所定区間内でのアクセル開度αの操作量に応じてトルク補正を禁止してもよい。
【0167】
図7は所定区間(直結作動制御中)にアクセル開度αの操作量が所定値β以上を示す場合のこの発明の実施の形態4によるトルク補正禁止動作を示すタイミングチャートであり、前述(図3参照)と同様のものについては同一符号が付されている。また、この発明の実施の形態4の構成は、前述(図1、図2参照)と同様である。
【0168】
図7のように、クイック直結作動制御中(所定区間)に、アクセル開度αが所定値β(アクセル開度αの操作量のしきい値)以上操作された場合には、トルク低減補正禁止フラグがオンする。
【0169】
これにより、エンジントルク補正手段212は、自動変速機111の直結作動制御中のアクセル開度αが所定値β以上の場合には、エンジン101のトルク補正の実行を禁止する。
【0170】
図7のように、運転者によるアクセルペダル108の踏み戻し操作時には、エンジン回転数Neが低下するので、直結開始ポイントでのエンジン回転数Neの低下と誤判定し、点火時期の遅角補正(トルク補正)を実行するおそれがある。
【0171】
したがって、直結作動制御中(所定区間)にアクセル開度αが所定値β以上操作された場合には、直結開始判定が困難なアクセル操作(過渡)状態と判定し、直結開始ポイント判定に基づくトルク補正(点火時期遅角補正)を禁止する。
【0172】
ここで、クイック直結作動制御開始時点からの直結作動制御中のアクセル開度αの操作量をαm(=αmax−αmin)とすれば、以下の(7)式を満たす場合にトルク補正が禁止される。
【0173】
αm≧β ・・・(7)
【0174】
(7)式において、所定値βは、回転変化量ΔNeに影響を与える程度の最小値に設定されているものとする。
【0175】
図7の場合は、減速状態を例にとっており、アクセル開度αの低減から遅れ時間後にエンジン回転数Neが低下しているので、点火時期遅角補正(トルク低減補正)を実行しなくても、直結開始時のショックが軽減され、全く支障はない。
【0176】
仮に、直結開始によるエンジン回転数Neの低下判定が困難であるにもかかわらず、直結開始ポイント以外で遅角補正を実行すると、フィーリングを悪化させるおそれがあるので、アクセル操作時の遅角補正は実行しない方がよい。
【0177】
なお、ここでは、直結作動制御中の減少側のアクセル開度αの操作量αmが所定値β以上を示す場合にトルク補正(遅角補正)を禁止したが、増加側のアクセル開度αmが所定値β以上を示す場合にトルク補正を禁止してもよい。
【0178】
また、上記(7)式では、クイック直結作動制御の開始時点からのアクセル開度操作量αmを所定値βと比較したが、直結作動制御中のアクセル開度αの変化量Δαを常に検出して、以下の(8)式のように、アクセル開度変化量Δαを所定値γ(アクセル開度変化量Δαのしきい値)と比較してもよい。
【0179】
Δα≧γ ・・・(8)
【0180】
(8)式において、アクセル開度変化量Δαは、直結作動制御中における所定の微少時間毎の操作量に相当する。
また、所定値γは、回転変化量ΔNeに影響を与える程度の最小値に設定されている。
【0181】
この場合も、アクセル操作によるエンジン回転数Neの変化を直結開始ポイントと誤判定してトルク低減補正を実行することがないので、運転者のフィーリング悪化を抑制することができる。
【0182】
なお、所定区間は、実際に回転変化量ΔNeに影響を与える区間に設定すればよく、たとえば、禁止区間τよりもわずかに短い区間に設定してもよい。
また、回転変化量は、エンジン回転数の変化量ΔNeに限らず、差回転変化量であってもよい。
【0183】
実施の形態5.
なお、上記実施の形態4では、直結作動制御中のアクセル操作を検出したが、直結作動制御中の所定区間(<τ)での回転変化量ΔNeが所定値以上の場合に、直結作動制御前のアクセル操作があったものと見なして、エンジンのトルク補正の実行を禁止してもよい。
【0184】
図8は所定区間に回転変化量ΔNeが所定値以上変化した場合のこの発明の実施の形態5によるトルク補正禁止動作を示すタイミングチャートであり、前述(図7参照)と同様のものについては同一符号が付されている。また、この発明の実施の形態5の構成は、前述(図1、図2参照)と同様である。
【0185】
図8において、クイック直結作動制御中の所定区間に、回転変化量ΔNeが所定値THc(>THa)以上変化した場合には、トルク低減補正禁止フラグがオンし、点火時期の遅角補正は実行されない。
【0186】
すなわち、エンジントルク補正手段212は、自動変速機111の直結作動制御中の所定区間での回転変化量ΔNeが、しきい値THaよりも大きい所定値THc(判定しきい値)を越えた場合には、エンジン101のトルク補正(点火時期遅角補正)の実行を禁止する。
【0187】
図8のように、クイック直結制御開始前にアクセルペダル108が踏み戻された場合には、直結作動制御中の前半からエンジン回転数Neが低下することになる。
【0188】
直結作動制御中の前半の所定区間でエンジン回転数Neが低下した場合、クイック直結制御開始前にアクセル操作されたことを推定し、直結開始ポイントの誤判定による遅角補正を禁止する。
【0189】
このとき、エンジン回転数Neは禁止区間τで低下し始めるので、エンジントルク補正手段212は、以下の(9)式のように、所定区間の回転変化量ΔNeが所定値THc以上を示す場合に、直結制御開始直前にアクセルペダル108が踏み戻されたものと判定してトルク低減補正を禁止する。
【0190】
ΔNe(m)≧THc ・・・(9)
【0191】
ただし、(9)式において、ΔNe(m)はクイック直結作動制御開始からの所定区間の回転変化量である。
【0192】
このように、直結作動制御中の所定区間での回転変化量ΔNeから、クイック直結開始前のアクセル操作を推定することにより、直結開始ポイントを誤判定してトルク低減補正することを抑制することができ、フィーリングの悪化を防止することができる。
【0193】
実施の形態6.
なお、上記実施の形態5では、クイック直結開始前のアクセル操作をクイック直結作動制御中の回転変化量ΔNeから判定したが、非直結状態においてもアクセル開度αを常に監視し、直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度αの変化量が所定値を越えた場合に、トルク補正の実行を禁止してもよい。
【0194】
また、直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度αの変化量が所定値を越えた場合に、トルク補正の実行を禁止してもよい。
【0195】
この場合、エンジントルク補正手段212は、自動変速機111の直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度αの変化量を記憶するアクセル変化量記憶手段を含み、直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度αの変化量が所定値を越えた場合には、トルク補正の実行を禁止する。
【0196】
また、所定量のアクセル操作を検出してから所定時間が経過するまでは、クイック直結制御が実行されても、遅角補正を禁止するようにしてもよい。
また、トルク補正の実行を禁止するのみならず、クイック直結を禁止して通常の直結制御としてもよい。
【0197】
なお、上記実施の形態1〜6は、個々に説明したが、任意に併用することができ、併用により相乗的な作用効果を奏することは言うまでもない。
【0198】
すなわち、運転状態に応じたしきい値THaおよびTHbの可変設定、トルク補正の可否に応じた直結制御モードの切り換え、クイック直結の許可判定条件の設定、回転変動禁止条件(禁止区間τ)の可変設定、エンジン補機の切換禁止、補機入力に応じたクイック直結制御の解除、発電量変化量の制限、過渡アクセル操作での遅角補正禁止条件などを、任意に組み合わせることができる。
【0199】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、エンジン回転数を含むエンジンの運転状態を検出する各種センサと、エンジンの出力側に接続されたトルクコンバータを有する自動変速機と、運転状態に基づいてエンジンを制御するエンジン制御装置と、エンジン制御装置と関連して自動変速機の直結機構を制御する自動変速機制御装置とを備えた自動変速機付きエンジンの制御装置において、エンジン回転数を含む回転情報の変化量を回転変化量として検出する回転変化量検出手段と、自動変速機の実際の直結開始に相当した回転変化量のしきい値を演算するしきい値演算手段と、回転変化量がしきい値を越えた場合に、自動変速機の実際の直結開始タイミングを判定する直結開始判定手段とを設け、エンジン制御装置は、自動変速機の直結作動制御中の直結開始タイミングに応答して、エンジンの出力トルクを低減補正するトルク補正手段と、運転状態に基づいて自動変速機を短時間で急速に直結させるためのクイック直結許可信号を生成するか否かを判定するクイック直結許可判定手段とを含み、自動変速機制御装置は、クイック直結許可信号に応答して自動変速機のクイック直結制御を実行するので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0205】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、自動変速機制御装置は、運転状態の運転領域を判定する運転領域判定手段と、運転領域に応じて、自動変速機の直結制御状態を通常直結制御またはクイック直結制御のいずれかに選択設定する直結制御選択手段とを含み、直結制御選択手段は、クイック直結許可信号が入力されない場合にはクイック直結制御の選択を禁止するようにしたので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0206】
また、この発明の請求項3によれば、請求項2において、運転領域判定手段は、自動変速機の直結作動制御中での運転領域を判定し、直結制御選択手段は、直結作動制御中での運転領域が所定範囲内を示す場合はクイック直結制御を選択し、直結作動制御中での運転領域が所定範囲外を示す場合はクイック直結制御の選択を禁止するようにしたので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0207】
また、この発明の請求項4によれば、請求項2または請求項3において、自動変速機制御装置は、自動変速機の直結制御状態をトルク補正手段に伝達する直結制御状態伝達手段を含み、トルク補正手段は、自動変速機がクイック直結制御状態の場合にはエンジンのトルク補正を実行し、自動変速機が通常直結制御状態の場合には、エンジンのトルク補正の実行を禁止するようにしたので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0208】
また、この発明の請求項5によれば、請求項1から請求項4までのいずれか1項において、各種センサは、エンジンの冷却水温および空燃比の少なくとも一方を検出し、クイック直結許可判定手段は、エンジンの冷却水温および空燃比の少なくとも一方の条件に基づいてクイック直結許可信号を生成するようにしたので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0209】
また、この発明の請求項6によれば、請求項5において、クイック直結許可判定手段は、冷却水温および空燃比の少なくとも一方が所定範囲以外の値を示す場合には、クイック直結許可信号の生成を禁止するようにしたので、燃費効率を悪化させることなく自動変速機内のトルクコンバータの直結開始時のショックを確実に低減させた自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0210】
また、この発明の請求項7によれば、請求項1から請求項6までのいずれか1項において、直結開始判定手段は、自動変速機の直結作動制御中の所定の直結開始判定禁止区間では直結開始タイミングの判定を禁止するようにしたので、直結開始ポイントの誤検出を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0211】
また、この発明の請求項8によれば、請求項7において、直結開始判定手段は、運転状態に応じて直結開始判定禁止区間を可変設定するための直結開始判定禁止区間演算手段を含むので、直結開始ポイントの誤検出を確実に防止した自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0218】
また、この発明の請求項9によれば、請求項2から請求項4までのいずれか1項において、エンジンの負荷として作用するエンジン補機と、エンジン補機を駆動するエンジン補機駆動手段と、エンジン補機の入力状態を検出するエンジン補機入力検出手段とを備え、自動変速機制御装置は、自動変速機のクイック直結作動制御中の所定区間でエンジン補機の入力状態が変化した場合には、自動変速機の直結制御状態を解除するようにしたので、エンジン補機切換時の誤検出に起因するエンジントルクの誤補正を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0225】
また、この発明の請求項10によれば、請求項1から請求項9までのいずれか1項において、各種センサは、アクセル開度を検出し、トルク補正手段は、自動変速機の直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度の変化量を記憶するアクセル変化量記憶手段を含み、直結作動制御前の所定区間でのアクセル開度の変化量が所定値を越えた場合には、エンジンのトルク補正の実行を禁止するようにしたので、アクセル操作に起因する直結作動制御中の回転変動を抑制して、直結開始ポイントの誤検出および不要なトルク補正を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【0226】
また、この発明の請求項11によれば、請求項9において、直結作動制御中の所定区間は、自動変速機の直結機構の作動遅れ時間に対応した直結開始判定禁止区間よりも短い区間に設定されたので、直結作動制御中の直結開始以外の要因による直結開始ポイントの誤検出および不要なトルク補正を防止した自動変速機付きエンジンの制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1の要部を示す機能ブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるトルク補正動作を示すタイミングチャートである。
【図4】 この発明に関連した参考例1によるトルク補正動作を示すタイミングチャートである。
【図5】 この発明に関連した参考例2によるエンジン補機の駆動切換動作を示すタイミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2によるエンジン補機の駆動切換動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態4によるトルク補正禁止動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態5によるトルク補正禁止動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
100 エンジン制御装置、101 エンジン、106 点火手段、107 クランク角センサ、109 アクセル開度センサ、110 自動変速機制御装置、111 自動変速機、112 トルクコンバータ、113 エンジン回転センサ、114 タービン回転センサ、116 直結クラッチ、118 水温センサ、119 オルタネータ、120 A/Cコンプレッサ、121 A/Cスイッチ、201 エンジン補機入力検出手段、202 エンジン補機駆動手段、204 クイック直結許可判定手段、207 回転変化量検出手段、209、223 直結開始判定禁止区間演算手段、210、221 しきい値演算手段、211、222 直結開始判定手段、212 エンジントルク補正手段、213 運転領域判定手段、214 直結制御選択手段、215 直結制御状態伝達手段、217 差回転変化量演算手段、218 トルコン出力トルク演算手段、220 変速比演算手段、A クイック直結許可信号、B クイック直結実行信号、Ne エンジン回転数、Nt タービン回転数、PW 発電制御量、PWo 要求発電量、Te エンジントルク、THa、THb しきい値、THc 所定値、Tw 冷却水温、α アクセル開度、β 所定値、τ 直結開始判定禁止区間、θ スロットル開度、ΔNe 回転変化量。

Claims (11)

  1. エンジン回転数を含むエンジンの運転状態を検出する各種センサと、
    前記エンジンの出力側に接続されたトルクコンバータを有する自動変速機と、
    前記運転状態に基づいて前記エンジンを制御するエンジン制御装置と、
    前記エンジン制御装置と関連して前記自動変速機の直結機構を制御する自動変速機制御装置と
    を備えた自動変速機付きエンジンの制御装置において、
    前記エンジン回転数を含む回転情報の変化量を回転変化量として検出する回転変化量検出手段と、
    前記自動変速機の実際の直結開始に相当した前記回転変化量のしきい値を演算するしきい値演算手段と、
    前記回転変化量が前記しきい値を越えた場合に、前記自動変速機の実際の直結開始タイミングを判定する直結開始判定手段とを設け、
    前記エンジン制御装置は、
    前記自動変速機の直結作動制御中の前記直結開始タイミングに応答して、前記エンジンの出力トルクを低減補正するトルク補正手段と、
    前記運転状態に基づいて前記自動変速機を短時間で急速に直結させるためのクイック直結許可信号を生成するか否かを判定するクイック直結許可判定手段とを含み、
    前記自動変速機制御装置は、前記クイック直結許可信号に応答して前記自動変速機のクイック直結制御を実行することを特徴とする自動変速機付きエンジンの制御装置。
  2. 前記自動変速機制御装置は、
    前記運転状態の運転領域を判定する運転領域判定手段と、
    前記運転領域に応じて、前記自動変速機の直結制御状態を通常直結制御またはクイック直結制御のいずれかに選択設定する直結制御選択手段とを含み、
    前記直結制御選択手段は、クイック直結許可信号が入力されない場合には前記クイック直結制御の選択を禁止することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  3. 前記運転領域判定手段は、前記自動変速機の直結作動制御中での運転領域を判定し、
    前記直結制御選択手段は、
    前記直結作動制御中での運転領域が所定範囲内を示す場合は前記クイック直結制御を選択し、
    前記直結作動制御中での運転領域が前記所定範囲外を示す場合は前記クイック直結制御の選択を禁止することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  4. 前記自動変速機制御装置は、前記自動変速機の直結制御状態を前記トルク補正手段に伝達する直結制御状態伝達手段を含み、
    前記トルク補正手段は、
    前記自動変速機がクイック直結制御状態の場合には前記エンジンのトルク補正を実行し、
    前記自動変速機が通常直結制御状態の場合には、前記エンジンのトルク補正の実行を禁止することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  5. 前記各種センサは、前記エンジンの冷却水温および空燃比の少なくとも一方を検出し、
    前記クイック直結許可判定手段は、前記エンジンの冷却水温および空燃比の少なくとも一方の条件に基づいて前記クイック直結許可信号を生成することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  6. 前記クイック直結許可判定手段は、前記冷却水温および前記空燃比の少なくとも一方が所定範囲以外の値を示す場合には、前記クイック直結許可信号の生成を禁止することを特徴とする請求項5に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  7. 前記直結開始判定手段は、前記自動変速機の直結作動制御中の所定の直結開始判定禁止区間では前記直結開始タイミングの判定を禁止することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  8. 前記直結開始判定手段は、前記運転状態に応じて前記直結開始判定禁止区間を可変設定するための直結開始判定禁止区間演算手段を含むことを特徴とする請求項7に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  9. 前記エンジンの負荷として作用するエンジン補機と、
    前記エンジン補機を駆動するエンジン補機駆動手段と、
    前記エンジン補機の入力状態を検出するエンジン補機入力検出手段とを備え、
    前記自動変速機制御装置は、
    前記自動変速機のクイック直結作動制御中の所定区間で前記エンジン補機の入力状態が変化した場合には、前記自動変速機の直結制御状態を解除することを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  10. 前記各種センサは、アクセル開度を検出し、
    前記トルク補正手段は、
    前記自動変速機の直結作動制御前の所定区間での前記アクセル開度の変化量を記憶するアクセル変化量記憶手段を含み、
    前記直結作動制御前の所定区間での前記アクセル開度の変化量が所定値を越えた場合には、前記エンジンのトルク補正の実行を禁止することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
  11. 前記直結作動制御中の所定区間は、前記自動変速機の直結機構の作動遅れ時間に対応した直結開始判定禁止区間よりも短い区間に設定されたことを特徴とする請求項9に記載の自動変速機付きエンジンの制御装置。
JP2000166161A 2000-06-02 2000-06-02 自動変速機付きエンジンの制御装置 Expired - Lifetime JP3945612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000166161A JP3945612B2 (ja) 2000-06-02 2000-06-02 自動変速機付きエンジンの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000166161A JP3945612B2 (ja) 2000-06-02 2000-06-02 自動変速機付きエンジンの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001342863A JP2001342863A (ja) 2001-12-14
JP3945612B2 true JP3945612B2 (ja) 2007-07-18

Family

ID=18669521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000166161A Expired - Lifetime JP3945612B2 (ja) 2000-06-02 2000-06-02 自動変速機付きエンジンの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3945612B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10590869B2 (en) 2014-12-23 2020-03-17 Husqvarna Ab Assembly and method for safe starting of an internal combustion engine

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4517626B2 (ja) * 2003-10-29 2010-08-04 アイシン精機株式会社 ロックアップクラッチ制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10590869B2 (en) 2014-12-23 2020-03-17 Husqvarna Ab Assembly and method for safe starting of an internal combustion engine

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001342863A (ja) 2001-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7350499B2 (en) Control device of cylinder reducing operation of multi-cylinder engine
US7562650B2 (en) Start-up control apparatus for an internal combustion engine
US7130731B2 (en) Automatic stop/start controller for engine
JP4385971B2 (ja) 車両の異常検知装置
JP2009228578A (ja) 内燃機関のトルク制御装置
JP3708718B2 (ja) 自動車用エンジンの出力制御装置
US6454676B1 (en) Control system for internal combustion engine equipped with automatic transmission
JP2000282931A (ja) 内燃機関の制御方法および装置
JP3622576B2 (ja) パワートレインの制御装置
JP2008075689A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2014173511A (ja) 車両の制御装置
JP3945612B2 (ja) 自動変速機付きエンジンの制御装置
US5727523A (en) Suction air control apparatus of internal combustion engine
JPH0475420B2 (ja)
JP2000257656A (ja) 車両の発進制御装置
JP2004084829A (ja) 車両の制御装置
JP2010106676A (ja) クラッチ機構付き車両の制御装置
JP4269925B2 (ja) エンジンの燃料供給停止制御装置
JPH03107551A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3582098B2 (ja) トルクコンバータのすべり量制御装置
JPH0942000A (ja) 内燃機関の出力制御装置
JP2002266895A (ja) クラッチ状態検出装置
KR100460921B1 (ko) 차량의 연료 차단 제어장치 및 방법
JP2006112384A (ja) トルクダウン制御装置
JP2007040258A (ja) 車両の振動抑制制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100420

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110420

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120420

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120420

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130420

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140420

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250