JPH08270475A - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

車両用駆動力制御装置

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JPH08270475A
JPH08270475A JP7300095A JP7300095A JPH08270475A JP H08270475 A JPH08270475 A JP H08270475A JP 7300095 A JP7300095 A JP 7300095A JP 7300095 A JP7300095 A JP 7300095A JP H08270475 A JPH08270475 A JP H08270475A
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友博 福村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速判定時よりも大きくした減速判定時の設
定値により駆動力低減制御を実施するか否かを決定する
ことにより、スロットル開度センサ等に故障が発生した
場合にも駆動力低減制御を可能にする。 【構成】 コントローラ50は、車輪速センサ52F
L,52FR,52RL,52RRからの車輪速VF
L,VFR,VRL,VRR、エンジン回転センサ54
からのエンジン回転数Ne、スロットル開度センサ58
からのサブスロットルバルブの開度θ、ポジションセン
サ62からのPレンジ信号FpおよびNレンジ信号F
n、ブレーキスイッチ64からの信号Fb等を入力され
て、所定の制御プログラムを実行することにより、メイ
ンスロットルバルブ14とは別に設けたサブスロットル
バルブ16のスロットル開度をモータ22によって調整
して駆動力低減制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両が加速状態か減速
状態かに応じて、駆動スリップ量との比較対象となる設
定値を切り換えるようにした駆動力低減制御を行う、車
両用駆動力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用駆動力制御装置において
は、エンジンからの駆動力を変速機を介して伝達されて
駆動される駆動輪の駆動スリップ発生時には、エンジン
からの駆動力を低減する駆動力低減制御を行うことによ
り、当該駆動スリップを解消するようにしている。この
駆動力低減制御においては、駆動スリップ発生時以外の
場合、例えばブレーキ操作に伴う前後車輪速差により瞬
間的にスリップが発生した場合やアクセルOFF時のア
ップシフトに伴い瞬間的にスリップが発生した場合の制
御の誤作動を防止するため、例えばアクセル開度または
スロットル開度が所定値以下の場合には減速状態と判定
して駆動力低減制御を禁止するようにしている。
【0003】また、特開昭63−113131号公報に
記載された車両用駆動力制御装置においては、アクセル
ペダルの踏込量に応じた開度となる第1スロットルバル
ブに加えて駆動力低減制御時に作動させる第2スロット
ルバルブを設け、第2スロットルバルブの開度が増加か
ら減少に転じる直前の極大値を記憶しておき、アップシ
フト信号の受信時には前記極大値よりも若干小さい値に
固定した目標値を用いて第2スロットルバルブの開度を
制御するようにしている。これにより、アップシフト時
には、第2スロットルバルブの開度を急激に減少させる
ような駆動力低減制御を禁止して、過大なエンジンブレ
ーキ力の発生による変速ショックを防止するようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た減速判定時に駆動力低減制御を禁止する従来例におい
ては、アクセル開度センサまたはスロットル開度センサ
が例えば固着故障して上記所定値以上にならなくなった
場合には、アクセル開度またはスロットル開度が一旦全
開または全閉になってアイドルスイッチ等から信号が発
せられるまでその固着故障が検出できないため、センサ
の短絡故障や断線故障の場合に比べて故障検出が大幅に
遅れてしまい、その間、アクセル開度またはスロットル
開度が実際には所定の開度に達しているにも拘わらず減
速状態と判定されるため、駆動スリップ発生時にも駆動
トルク低減制御が実施されないことになり、発進性が劣
化してしまう。
【0005】また、上述した特開昭63−113131
号公報の従来例においては、第2スロットルバルブの開
度を検出するスロットル開度センサが短絡故障や断線故
障した場合には、第2スロットルバルブ開度が検出でき
ないため、第2スロットルバルブによる駆動力低減制御
が不可能になってしまう。さらに、スロットル開度セン
サが例えば低開度で固着故障した場合には、固着時のス
ロットル開度が極大値として記憶され、その極大値より
も若干小さい開度を目標値とする第2スロットルバルブ
による駆動力低減制御が実施されるため、第2スロット
ルバルブの開度を急激に減少させる駆動力低減制御が実
施されることになり、それに伴い過大なエンジンブレー
キ力が発生し、変速ショックを招く。
【0006】本発明は、車両の減速判定時には、加速判
定時よりも大きくした減速判定時の設定値を用いて駆動
力低減制御を実施するか否かを決定することにより、ア
クセル開度センサ、スロットル開度センサ等の制御に関
与するセンサに故障が発生した場合にも駆動力低減制御
をし得るようにした車両用駆動力制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の構成は、エンジンからの駆動力を変速機を
介して伝達されて駆動される駆動輪の駆動スリップ量を
検出するスリップ検出手段と、該駆動スリップ量との比
較対象となる設定値を設定する設定値設定手段と、検出
された駆動スリップ量が前記設定値を越えた場合に駆動
力低減制御を開始する駆動力低減制御開始手段と、前記
駆動スリップ量に対する目標値を設定する目標値設定手
段と、駆動力低減制御の開始後は前記駆動スリップ量と
前記目標値との比較に基づいて駆動力の低減量を決定す
る低減量決定手段とを具える車両用駆動力制御装置にお
いて、車両が加速状態か減速状態かを判定する加減速判
定手段を具え、前記設定値設定手段は、前記加減速判定
手段の判定結果に応じて、加速判定時の設定値に比べて
減速判定時の設定値を大きく設定するよう設定値を切り
換えることを特徴とするものである。
【0008】上記において、アクセル開度またはスロッ
トル開度を検出する開度検出手段を具え、前記加減速判
定手段は、前記アクセル開度または前記スロットル開度
が所定値以上である場合に加速判定を行い、所定値未満
である場合に減速判定を行うようにするのが、簡単な構
成で車両の加速状態/減速状態を判定する上で好まし
い。
【0009】上記において、ブレーキ操作を検出するブ
レーキ操作検出手段を具え、前記加減速判定手段は、ブ
レーキ操作がなされた場合に減速判定を行うようにする
のが、簡単な構成で車両の減速状態を判定する上で好ま
しい。
【0010】上記において、自動変速機のセレクト位置
を検出するセレクト位置検出手段を具え、前記加減速判
定手段は、セレクト位置がパーキングまたはニュートラ
ルである場合に減速判定を行うようにするのが、簡単な
構成で車両の減速状態を判定する上で好ましい。
【0011】上記において、手動変速機のクラッチが締
結か非締結かを検出するクラッチ締結検出手段を具え、
前記加減速判定手段は、前記クラッチが非締結である場
合に減速判定を行うようにするのが、簡単な構成で車両
の減速状態を判定する上で好ましい。
【0012】
【作用】本発明の請求項1の構成によれば、スリップ検
出手段により検出された駆動輪の駆動スリップ量が、設
定値設定手段により設定された設定値を越えた場合に
は、駆動力低減制御開始手段が駆動力低減制御を開始
し、駆動力低減制御の開始後は、前記駆動スリップ量と
目標値との比較に基づいて低減量決定手段が駆動力の低
減量を決定する。その際、加減速判定手段は車両が加速
状態か減速状態かを判定し、この加減速判定手段の判定
結果に応じて、前記設定値設定手段は、加速判定時の設
定値に比べて減速判定時の設定値を大きく設定するよう
設定値を切り換える。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の第1実施例の車両用駆動力制
御装置を搭載した車両の構成を示す図である。図中10
FL,10FRおよび10RL,10RRは夫々、従動
輪である左右前輪および駆動輪である左右後輪を示し、
12はエンジンを示す。なお、この第1実施例では、ア
クセルに連動するメインスロットルバルブとは独立に制
御可能なサブスロットルバルブを設け、それにより駆動
力低減制御を行っている。
【0014】エンジン12には、メインスロットルバル
ブ14およびサブスロットルバルブ16が同一のバルブ
18内に設けられ、メインスロットルバルブ14はアク
セルペダル20の踏込量に応じて開度を調整され、サブ
スロットルバルブ16はモータ22によって開度を調整
される。また、エンジン12には、流体継手24を介し
て自動変速機26が結合され、自動変速機26の出力軸
はプロペラシャフト28、ディファレンシャルギヤ30
およびリア出力軸32L,32Rを介して左右後輪10
RL,10RRに結合される。
【0015】本実施例においては、駆動力低減制御を行
うためコントローラ50を設ける。このコントローラ5
0には、左右前輪および左右後輪の車輪速VFL,VF
R,VRL,VRRを夫々検出する車輪速センサ52F
L,52FR,52RL,52RRからの信号、エンジ
ン回転数Neを検出するエンジン回転センサ54からの
信号、アクセルペダル20の踏込量(アクセル開度)を
検出するアクセル開度センサ(開度検出手段)56から
の信号、サブスロットルバルブ16のスロットル開度θ
を検出するスロットル開度センサ(開度検出手段)58
からの信号、自動変速機26のセレクトレバー60のセ
レクト位置(セレクトレンジ)に応じて夫々0または1
の値を取るPレンジ信号FpおよびNレンジ信号Fnを
出力するポジションセンサ(セレクト位置検出手段)6
2からの信号、ならびにブレーキ操作時に1、非操作時
に0の値を取る信号Fbを出力するブレーキスイッチ
(ブレーキ操作検出手段)64からの信号を夫々入力す
る。なお、アクセル開度センサ56は省略してもよい。
【0016】コントローラ50は、上記各入力信号に基
づき図2〜図6の制御プログラムを実行することによ
り、車両の加速判定/減速判定に基づき駆動スリップ判
定のための設定値を切り換えるようにした、本発明の駆
動力低減制御を行う。
【0017】まず、所定周期毎に繰り返し実行される図
2のメインルーチンの制御プログラムにより制御の全体
の流れを説明する。ステップ101で図3のサブルーチ
ンにより車両の加減速判定を行った後、ステップ102
で図4のサブルーチンにより駆動スリップの検出を行
う。その後、ステップ103で図5のサブルーチンによ
りスリップ設定値の設定および制御開始の判定を行って
から、ステップ104で図6のサブルーチンによりスリ
ップ目標値の設定および駆動トルク低減量の算出を行
い、その駆動トルク低減量で駆動力低減制御を行う。な
お、上記ステップ101,102,103,104にお
いて夫々、コントローラ50は加減速判定手段、スリッ
プ検出手段、設定値設定手段および駆動力低減制御開始
手段、目標値設定手段および低減量決定手段に対応す
る。
【0018】次に、図3のサブルーチンにより車両の加
減速判定について説明する。まず、図3のステップ11
1でエンジン回転数Neを読み込み、次のステップ11
2では、例えばステップ112中に併記したマップを用
いてエンジン回転数Neよりサブスロットルバルブ16
のスロットル開度設定値θbを設定する。ここで、上記
マップは、既知のエンジンの全性能特性からエンジント
ルクが0になるスロットル開度をエンジン回転数Neを
パラメータにして決定したものであるため、エンジン回
転数Neからスロットル開度設定値θbを求めることが
できる。
【0019】次のステップ113ではサブスロットルバ
ルブ16のスロットル開度θを読み込み、ステップ11
4でθとθbとを比較する。ここで、実際のスロットル
開度θが設定値θb未満であれば、エンジントルクが負
になるため制御を直ちにステップ122に進めて減速判
定を行い、加速判定フラグFaをクリアする(Fa=
0)。一方、ステップ114においてθがθb以上であ
れば、制御をステップ115以降に進める。
【0020】ステップ115ではPレンジ信号Fpを読
み込み、次のステップ116でFpが0か否かを判別す
る。ここで、Fp=1、つまりPレンジ(パーキングレ
ンジ)がセレクトされている場合には、エンジントルク
が駆動輪に伝達されないため、制御を直ちにステップ1
22に進めて減速判定を行い、加速判定フラグFaをク
リアする(Fa=0)。一方、ステップ116において
Fp=0であれば、制御をステップ117に進めてNレ
ンジ信号Fnを読み込み、次のステップ118でFnが
0か否かを判別する。ここで、Fn=1、つまりNレン
ジ(ニュートラルレンジ)がセレクトされている場合に
は、エンジントルクが駆動輪に伝達されないため、制御
を直ちにステップ122に進めて減速判定を行い、加速
判定フラグFaをクリアする(Fa=0)。一方、ステ
ップ118においてFn=0であれば、制御をステップ
119に進める。
【0021】ステップ119ではブレーキスイッチ信号
Fbを読み込み、次のステップ120でFbが0か否か
を判別する。ここで、Fb=1、つまりブレーキ操作時
であれば、制御を直ちにステップ122に進めて減速判
定を行い、加速判定フラグFaをクリアする(Fa=
0)。一方、ステップ120においてFb=0であれ
ば、制御をステップ121に進めて加速判定を行い、加
速判定フラグFaをセットする(Fa=1)。以上の制
御により、上記減速判定条件の全てに該当しない場合、
つまりスロットル開度θが設定値θb以上、かつ自動変
速機のセレクト位置がPレンジ、Nレンジ以外、かつブ
レーキ操作なしの場合に、加速判定がなされることにな
る。
【0022】なお、上記においては自動変速機を搭載し
た車両の加減速判定について説明したが、手動変速機を
搭載した車両の加減速判定に適用する場合には、図3の
ステップ114〜118を以下の制御に置き換える。す
なわち、ステップ114のYESの次のステップAでク
ラッチ締結フラグFcを読み込み、次のステップBでF
c=0か否かを判別し、Fc=0であれば制御をステッ
プ122に進め、Fc=1であれば制御をステップ11
9に進める。上記クラッチ締結フラグFcは、エンジン
回転数、駆動輪回転数およびギヤ比に基づいて図示しな
い制御プログラムによりクラッチ締結と判別された場合
に1、クラッチ非締結と判別された場合に0の値を取る
ものとする。よって、クラッチ非締結の場合には減速判
定がなされる。
【0023】次に、図4のサブルーチンにより駆動スリ
ップの検出について説明する。まず、図4のステップ1
31で車輪速VFL,VFR,VRL,VRRを読み込
み、次のステップ132で左右駆動輪の平均車輪速VR
をVR=(VRL+VRR)/2により算出する。次い
で、ステップ133で左右従動輪の平均車輪速VFをV
F=(VFL+VFR)/2により算出し、ステップ1
34で、駆動スリップ量Sを、S=VR−VFにより算
出(検出)する。
【0024】次に、図5のサブルーチンによりスリップ
設定値の設定および制御開始の判定について説明する。
まず、図5のステップ141では、図3のステップ12
1またはステップ122で求めた加速判定フラグFaを
読み込み、次のステップ142で加速判定フラグFaが
1か否かを判別する。ここでFa=1であれば、ステッ
プ143で制御開始用の設定値Sbsに加速判定時の設
定値S1をセットし、Fa=0であれば、ステップ14
4で制御開始用の設定値Sbsに減速判定時の設定値S
2をセットする。なお、上記減速判定時の設定値S2と
しては、ブレーキ操作時に発生する前後輪の車輪速差や
アクセルOFF時のアップシフトにより生じる瞬間的な
スリップよりも若干大きめの値を用いるものとし、それ
により駆動スリップ以外による制御の誤作動が生じない
ようにする。
【0025】ステップ143,144の次のステップ1
45では、図4のステップ134で求めた駆動スリップ
量Sを読み込み、次のステップ146で駆動スリップ量
Sと設定値Sbsとを比較する。ここで、S>Sbsの
駆動スリップ発生時であれば、制御をステップ147に
進めて制御開始判定フラグFtをセット(Ft=1)
し、S≦Sbsの駆動スリップ非発生時であれば、制御
をステップ148に進める。ステップ148では駆動ス
リップ量Sと制御終了用の設定値Sbe(加速判定に依
存しない一定値を用いるものとする)とを比較し、S<
Sbeであれば制御をステップ149に進めて制御開始
判定フラグFtをクリア(Ft=0)する。一方、ステ
ップ148においてS≧Sbeであれば、ステップ14
9をスキップして前回の制御開始判定フラグの状態を保
持する。
【0026】次に、図6のサブルーチンによりスリップ
目標値の設定および駆動トルク低減量の算出について説
明する。まず、図6のステップ151では、図5のステ
ップ147またはステップ149で求めた制御開始判定
フラグを読み込み、次のステップ152で制御判定フラ
グFtが1か否かを判別する。ここで、制御開始判定フ
ラグFtがクリアされている駆動力低減制御禁止時であ
れば、制御をステップ153に進めてサブスロットル開
度指令値θ*を全開(θ*=100%)とし、制御開始
判定フラグFtがセットされている駆動力低減制御許可
時であれば制御をステップ154以降に進める。
【0027】ステップ154では、図4のステップ13
4で求めた駆動スリップ量Sを読み込み、ステップ15
5では、駆動スリップ量Sおよびそれに対する所定の目
標値S*(加速判定に依存しない一定値を用いるものと
する)の偏差ΔSを、ΔS=S−S*により算出する。
次のステップ156では、サブスロットル開度指令値θ
*(n)を、次式
【数1】 θ*(n)=θ*(n−1)−KI ・ΔS(n)−KP ・{ΔS(n) −ΔS(n−1)} −(1) (ただし、KI ;積分ゲイン、KP ;比例ゲイン)を用
いてPI制御により算出する。そして、次のステップ1
57では、上記ステップ156またはステップ153で
求めたスロットル開度指令値にサブスロットル開度が一
致するようにサブスロットルモータ22の制御を行う。
【0028】次に、本実施例の作用を図3〜図7を用い
て説明する。本実施例では、図5のステップ146の判
別に用いる制御開始判定用の設定値Sbsを加速判定時
か減速判定時かでS1またはS2に切り換え、その設定
値に基づいてステップ147、149で制御開始フラグ
Ftをセットまたはクリアし、その制御開始フラグFt
に基づいて図6のステップ152で駆動トルク低減制御
を実施するか否かを決定するようにしており、この点が
減速判定時には全面的に駆動力低減制御を禁止する上記
従来例とは相違している。したがって、例えば駆動輪速
VRおよび従動輪速VFが図7に示すように変化して駆
動スリップが発生する状況においては、減速判定時に
は、加速判定時のS1よりも大きくした設定値S2によ
り加速判定時よりも大きなスリップが許容されるため、
ブレーキ操作に伴う前後車輪速差により瞬間的にスリッ
プが発生した場合やアクセルOFF時のアップシフトに
伴い瞬間的にスリップが発生した場合の制御の誤作動が
防止される。また、加速判定時には、設定値S1により
所望の通り駆動スリップを解消する駆動力低減制御が実
施される。
【0029】ところで、上記従来例では、スロットル開
度センサやアクセル開度センサに車両の減速状態に相当
する所定値での固着故障が生じた場合には、スロットル
開度またはアクセル開度が実際には所定の開度になって
いるにも拘わらず減速状態と判定されるため、駆動スリ
ップ発生時に駆動トルク低減制御が実施されず、発進性
が劣化する問題が生じ、また、上記特開昭63−113
131号公報の従来例では、第2スロットルバルブの開
度を検出するスロットル開度センサに短絡故障、断線故
障、固着故障が生じた場合には、上述したように、第2
スロットルバルブによる駆動力低減制御が不能になった
り、第2スロットルバルブの開度を急激に減少させるこ
とに伴う過大なエンジンブレーキ力により変速ショック
を招く問題が生じる。
【0030】これに対し、本実施例では、スロットル開
度センサ58やアクセル開度センサ56に車両の減速状
態に相当する所定値での固着故障が生じた場合には、図
3のステップ114の判別により加速フラグがクリアさ
れ、図5のステップ142がステップ144を選択して
制御開始用の設定値Sbsに減速判定時の設定値S2が
セットされるため、スロットル開度やアクセル開度に拘
わらず駆動スリップ量SがS2以上になれば、図5のス
テップ147で制御開始判定フラグFtがセットされ、
図6のステップ152がステップ154以降を選択す
る。これにより、ステップ156で算出したサブスロッ
トル開度指令値θ*(n)により駆動力低減制御を開始
することができ、上述した従来例のように駆動トルク低
減制御が不所望に禁止される事態は生じない。
【0031】また、上記のようにして一旦駆動トルク低
減制御が開始されれば、図5のステップ148の制御終
了用の設定値Sbeおよび、図6のステップ155の駆
動スリップ量Sに対する目標値S*は加速判定/減速判
定に依存せず、一定となるため、センサの非故障時と同
一の駆動トルク低減制御が行われることになる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
構成によれば、例えばスロットル開度センサやアクセル
開度センサに車両の減速状態に相当する所定値での固着
故障が生じた場合には加減速判定手段が減速判定を行
い、この減速判定に応じて、設定値設定手段が加速判定
時の設定値に比べて減速判定時の設定値を大きく設定す
るよう設定値を切り換え、この減速判定時の設定値を駆
動スリップ量が越えた場合に駆動力低減制御を開始し、
一旦制御が開始された後は前記駆動スリップ量に対する
目標値に基づいてセンサ非故障時と同一の駆動力低減制
御が行われる。よって、上述した従来例のように駆動ト
ルク低減制御が不所望に禁止される事態を防止し得ると
ともに、加速判定時よりも減速判定時の設定値を大きく
することにより、ブレーキ操作に伴う前後車輪速差によ
り瞬間的にスリップが発生した場合やアクセルOFF時
のアップシフトに伴い瞬間的にスリップが発生した場合
の制御の誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の車両用駆動力制御装置を
搭載した車両の構成を示す図である。
【図2】第1実施例における駆動力低減制御のメインル
ーチンの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図3】第1実施例における車両の加減速判定のサブル
ーチンの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図4】第1実施例における駆動スリップの検出のサブ
ルーチンの制御プログラムを示すフローチャートであ
る。
【図5】第1実施例におけるスリップ設定値の設定およ
び制御開始の判定のサブルーチンの制御プログラムを示
すフローチャートである。
【図6】第1実施例におけるスリップ目標値の設定およ
び駆動トルク低減量の算出のサブルーチンの制御プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図7】第1実施例の作用を説明するための図である。
【符号の説明】
10RL,10RR 後輪(駆動輪) 10FL,10FR 前輪(従動輪) 12 エンジン 14 メインスロットルバルブ 16 サブスロットルバルブ 22 モータ 24 流体継手 26 自動変速機 50 コントローラ 52FL,52FR,52RL,52RR 車輪速セン
サ 54 エンジン回転センサ 56 アクセル開度センサ 58 スロットル開度センサ 62 ポジションセンサ 64 ブレーキスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力を変速機を介して
    伝達されて駆動される駆動輪の駆動スリップ量を検出す
    るスリップ検出手段と、該駆動スリップ量との比較対象
    となる設定値を設定する設定値設定手段と、検出された
    駆動スリップ量が前記設定値を越えた場合に駆動力低減
    制御を開始する駆動力低減制御開始手段と、前記駆動ス
    リップ量に対する目標値を設定する目標値設定手段と、
    駆動力低減制御の開始後は前記駆動スリップ量と前記目
    標値との比較に基づいて駆動力の低減量を決定する低減
    量決定手段とを具える車両用駆動力制御装置において、 車両が加速状態か減速状態かを判定する加減速判定手段
    を具え、 前記設定値設定手段は、前記加減速判定手段の判定結果
    に応じて、加速判定時の設定値に比べて減速判定時の設
    定値を大きく設定するよう設定値を切り換えることを特
    徴とする車両用駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】 アクセル開度またはスロットル開度を検
    出する開度検出手段を具え、前記加減速判定手段は、前
    記アクセル開度または前記スロットル開度が所定値以上
    である場合に加速判定を行い、所定値未満である場合に
    減速判定を行うことを特徴とする請求項1記載の車両用
    駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】 ブレーキ操作を検出するブレーキ操作検
    出手段を具え、前記加減速判定手段は、ブレーキ操作が
    なされた場合に減速判定を行うことを特徴とする請求項
    1または2記載の車両用駆動力制御装置。
  4. 【請求項4】 自動変速機のセレクト位置を検出するセ
    レクト位置検出手段を具え、前記加減速判定手段は、セ
    レクト位置がパーキングまたはニュートラルである場合
    に減速判定を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れ
    か1項記載の車両用駆動力制御装置。
  5. 【請求項5】 手動変速機のクラッチが締結か非締結か
    を検出するクラッチ締結検出手段を具え、前記加減速判
    定手段は、前記クラッチが非締結である場合に減速判定
    を行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載
    の車両用駆動力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008121568A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Toyota Motor Corp 後輪駆動車の制御装置
JP2009083530A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Advics:Kk アンチスキッド制御装置
JP2010112219A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の吸気装置

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