JPH09267101A - 熱延鋼帯の調質圧延方法 - Google Patents
熱延鋼帯の調質圧延方法Info
- Publication number
- JPH09267101A JPH09267101A JP8075801A JP7580196A JPH09267101A JP H09267101 A JPH09267101 A JP H09267101A JP 8075801 A JP8075801 A JP 8075801A JP 7580196 A JP7580196 A JP 7580196A JP H09267101 A JPH09267101 A JP H09267101A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- steel strip
- tip
- skin pass
- rolled steel
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課 題】 スキンパスによって熱延鋼帯コイルの中間
定常部に害を及ぼさずに先・尾端部の腰折れ・畳じわを
軽減できる調質圧延方法を提供する。 【解決手段】 スキンパスで圧下される熱延鋼帯コイル
の先端部ＬＥおよび尾端部ＴＥに対しスキンパス圧下率
および／またはスキンパス前後張力を当該熱延鋼帯コイ
ルの他の区間（中間定常部ＭＤ）より大きくする。
定常部に害を及ぼさずに先・尾端部の腰折れ・畳じわを
軽減できる調質圧延方法を提供する。 【解決手段】 スキンパスで圧下される熱延鋼帯コイル
の先端部ＬＥおよび尾端部ＴＥに対しスキンパス圧下率
および／またはスキンパス前後張力を当該熱延鋼帯コイ
ルの他の区間（中間定常部ＭＤ）より大きくする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱延鋼帯の調質圧
延方法に関し、詳しくは熱延鋼帯コイルの先・尾端部の
腰折れ・畳じわ軽減に有効な熱延鋼帯の調質圧延方法に
関する。
延方法に関し、詳しくは熱延鋼帯コイルの先・尾端部の
腰折れ・畳じわ軽減に有効な熱延鋼帯の調質圧延方法に
関する。
【０００２】
【従来の技術】熱延鋼帯コイル（以下適宜単に「コイ
ル」と記す。なお、この用語は巻き戻されて展開された
熱延鋼帯をも含む概念とする。）を巻き戻す際には「腰
折れ・畳じわ」と呼ばれる表面欠陥が生じる。この欠陥
は図３の模式図（（ａ）側面図，（ｂ）上面斜視図）に
示すように、中空部をマンドレル７で支持されたコイル
（熱延鋼帯コイル）１がペイオフリール２から巻き戻さ
れピンチロール（プーリングロールともいう）３で上下
から挟みつけられながら左に搬送されるときに、巻き癖
のために長手方向４にある間隔で生じる幅方向５に平行
な折れ痕６のことである。間隔の比較的広いものを腰折
れ、狭いものを畳じわと呼んでいる。
ル」と記す。なお、この用語は巻き戻されて展開された
熱延鋼帯をも含む概念とする。）を巻き戻す際には「腰
折れ・畳じわ」と呼ばれる表面欠陥が生じる。この欠陥
は図３の模式図（（ａ）側面図，（ｂ）上面斜視図）に
示すように、中空部をマンドレル７で支持されたコイル
（熱延鋼帯コイル）１がペイオフリール２から巻き戻さ
れピンチロール（プーリングロールともいう）３で上下
から挟みつけられながら左に搬送されるときに、巻き癖
のために長手方向４にある間隔で生じる幅方向５に平行
な折れ痕６のことである。間隔の比較的広いものを腰折
れ、狭いものを畳じわと呼んでいる。
【０００３】この腰折れ・畳じわを軽減するために、従
来、図２の配置図に示すように、小径のプレッシャーロ
ール８を用いコイル１を逆向きに曲げるように圧下する
ことにより巻き癖による折れ痕を微細化し、その後スキ
ンパスで一定荷重のもと、0.6 〜1.0 ％の伸び率を与え
て平滑化する方法がある。なお、図２において図３と同
一部材には同一符号を付し説明を省略する。
来、図２の配置図に示すように、小径のプレッシャーロ
ール８を用いコイル１を逆向きに曲げるように圧下する
ことにより巻き癖による折れ痕を微細化し、その後スキ
ンパスで一定荷重のもと、0.6 〜1.0 ％の伸び率を与え
て平滑化する方法がある。なお、図２において図３と同
一部材には同一符号を付し説明を省略する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば図４の
設備配置図に示すような、入側で先・後のコイルを接続
して連続通板するスキンパス−酸洗連続ラインにおい
て、プレッシャーロール８を用いてペイオフリール２か
ら巻き戻されるコイル１を圧下する場合、ピンチロール
３の挟圧力に限りがあるため、後コイルの先端部が払い
出されてからウェルダ９で先コイルに接続されるまで
は、プレッシャーロール８による圧下をかけることがで
きない。また、先コイルの尾端部はペイオフリール２か
らピンチロール３までの間でフリーとなるためプレッシ
ャーロール８による圧下が十分には効かない。すなわ
ち、コイルの先・尾端部は腰折れ・畳じわが発生しやす
い区間である。
設備配置図に示すような、入側で先・後のコイルを接続
して連続通板するスキンパス−酸洗連続ラインにおい
て、プレッシャーロール８を用いてペイオフリール２か
ら巻き戻されるコイル１を圧下する場合、ピンチロール
３の挟圧力に限りがあるため、後コイルの先端部が払い
出されてからウェルダ９で先コイルに接続されるまで
は、プレッシャーロール８による圧下をかけることがで
きない。また、先コイルの尾端部はペイオフリール２か
らピンチロール３までの間でフリーとなるためプレッシ
ャーロール８による圧下が十分には効かない。すなわ
ち、コイルの先・尾端部は腰折れ・畳じわが発生しやす
い区間である。
【０００５】そこで、前記従来技術に従い、腰折れ・畳
じわの発生しやすい先・尾端部を含むコイル全長に対
し、スキンパスミル11で荷重を一律に高めて圧下をかけ
て腰折れ・畳じわを平滑化しようとすると、当該コイル
の先・尾端部以外の区間（中間定常部という）は過剰に
圧下されることになり、絞り等のスキンパス操業トラブ
ルが発生したり、また時には板厚の変化によって伸び率
が急変し、当該伸び率急変部位の機械的性質が劣化する
という問題がある。
じわの発生しやすい先・尾端部を含むコイル全長に対
し、スキンパスミル11で荷重を一律に高めて圧下をかけ
て腰折れ・畳じわを平滑化しようとすると、当該コイル
の先・尾端部以外の区間（中間定常部という）は過剰に
圧下されることになり、絞り等のスキンパス操業トラブ
ルが発生したり、また時には板厚の変化によって伸び率
が急変し、当該伸び率急変部位の機械的性質が劣化する
という問題がある。
【０００６】なお、図４において、10はライン速度を一
定に保つための入側ルーパ、12はテンションレベラ、13
は酸洗槽である。本発明は、上記従来技術の欠点を解消
し、スキンパスによって熱延鋼帯コイルの中間定常部に
害を及ぼさずに先・尾端部の腰折れ・畳じわを軽減でき
る調質圧延方法を提供することを目的とする。
定に保つための入側ルーパ、12はテンションレベラ、13
は酸洗槽である。本発明は、上記従来技術の欠点を解消
し、スキンパスによって熱延鋼帯コイルの中間定常部に
害を及ぼさずに先・尾端部の腰折れ・畳じわを軽減でき
る調質圧延方法を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、スキンパスで
圧下される熱延鋼帯コイルの先端部および尾端部に対し
スキンパス圧下率および／またはスキンパス前後張力を
当該熱延鋼帯コイルの他の区間より大きくすることを特
徴とする熱延鋼帯の調質圧延方法である。
圧下される熱延鋼帯コイルの先端部および尾端部に対し
スキンパス圧下率および／またはスキンパス前後張力を
当該熱延鋼帯コイルの他の区間より大きくすることを特
徴とする熱延鋼帯の調質圧延方法である。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の熱延鋼帯の調質圧延方法
は、スキンパスの前段のプレッシャーロールでの圧下が
不十分なコイルの先端部および尾端部に対し、スキンパ
ス圧下率および／またはスキンパス前後張力を、当該コ
イルの中間定常部より大きくするようにした。これによ
り、先・尾端部のスキンパス伸び率が増加し、スキンパ
スによる先・尾端部の腰折れ・畳じわの矯正が、中間定
常部に悪影響を及ぼすことなくできるようになる。
は、スキンパスの前段のプレッシャーロールでの圧下が
不十分なコイルの先端部および尾端部に対し、スキンパ
ス圧下率および／またはスキンパス前後張力を、当該コ
イルの中間定常部より大きくするようにした。これによ
り、先・尾端部のスキンパス伸び率が増加し、スキンパ
スによる先・尾端部の腰折れ・畳じわの矯正が、中間定
常部に悪影響を及ぼすことなくできるようになる。
【０００９】また、先・尾端部のスキンパス伸び率が適
度に増加し、幅方向に均等な歪を付与できるので、本発
明は、腰折れ・畳じわ以外に先・尾端部に発生しやす
い、例えば耳伸び、腰伸び等の形状不良に対してもこれ
を改善する効果がある。スキンパス圧下率を高める（強
圧下制御という）には、スキンパス荷重を高めればよ
く、スキンパス前後張力を高める（高張力制御という）
には、スキンパス前後のロールの回転数差を大きくすれ
ばよい。
度に増加し、幅方向に均等な歪を付与できるので、本発
明は、腰折れ・畳じわ以外に先・尾端部に発生しやす
い、例えば耳伸び、腰伸び等の形状不良に対してもこれ
を改善する効果がある。スキンパス圧下率を高める（強
圧下制御という）には、スキンパス荷重を高めればよ
く、スキンパス前後張力を高める（高張力制御という）
には、スキンパス前後のロールの回転数差を大きくすれ
ばよい。
【００１０】強圧下制御と高張力制御とを比較すると、
前者のほうがロール接触弧長を大きくとれることから、
腰折れ・畳じわの矯正能力については前者のほうが、溶
接点通過時のロール表面保護性および伸び率制御の応答
性については後者のほうが、それぞれ優れるという特徴
がある。よってかかる特徴を考慮してスキンパス操業状
況に応じて使い分ければよい。
前者のほうがロール接触弧長を大きくとれることから、
腰折れ・畳じわの矯正能力については前者のほうが、溶
接点通過時のロール表面保護性および伸び率制御の応答
性については後者のほうが、それぞれ優れるという特徴
がある。よってかかる特徴を考慮してスキンパス操業状
況に応じて使い分ければよい。
【００１１】なお、先・尾端部および中間定常部の伸び
率の制御目標値は、被スキンパス材の機械的性質の要請
から定まる伸び率の上限値に対し、それぞれ80〜90％お
よび70％程度に設定するのがよい。
率の制御目標値は、被スキンパス材の機械的性質の要請
から定まる伸び率の上限値に対し、それぞれ80〜90％お
よび70％程度に設定するのがよい。
【００１２】
【実施例】前掲図４に示したスキンパス−酸洗連続ライ
ンに本発明を実施した。実施形態は先尾端に対する強圧
下制御とした。図１は、スキンパス荷重、上限に対する
伸び率比、腰折れ・畳じわ評価のコイル長手方向分布を
例示するグラフであり、（ａ）は制御オンモード、
（ｂ）は制御オフモードの場合をそれぞれ示す。図１に
おいて、ＬＥは先端部、ＭＤは中間定常部、ＴＥは尾端
部であり、腰折れ・畳じわ評価に関し、「無し」は発生
無し、「小」は実用上問題のない程度、「中」はその発
生区間で製品格下げ等の措置を要する程度に発生したこ
とを示す。
ンに本発明を実施した。実施形態は先尾端に対する強圧
下制御とした。図１は、スキンパス荷重、上限に対する
伸び率比、腰折れ・畳じわ評価のコイル長手方向分布を
例示するグラフであり、（ａ）は制御オンモード、
（ｂ）は制御オフモードの場合をそれぞれ示す。図１に
おいて、ＬＥは先端部、ＭＤは中間定常部、ＴＥは尾端
部であり、腰折れ・畳じわ評価に関し、「無し」は発生
無し、「小」は実用上問題のない程度、「中」はその発
生区間で製品格下げ等の措置を要する程度に発生したこ
とを示す。
【００１３】図１に示すように、コイル全長にわたり伸
び率比目標70％としてスキンパス荷重をかける制御オフ
モードでは「中」の腰折れ・畳じわが発生する先・尾端
部に対し、この部位のみ伸び率比目標90％に切り換えて
スキンパス荷重をかける制御オンモードとすることによ
り、中間定常部に何ら影響することなく先・尾端部の腰
折れ・畳じわを「小」とすることができた。
び率比目標70％としてスキンパス荷重をかける制御オフ
モードでは「中」の腰折れ・畳じわが発生する先・尾端
部に対し、この部位のみ伸び率比目標90％に切り換えて
スキンパス荷重をかける制御オンモードとすることによ
り、中間定常部に何ら影響することなく先・尾端部の腰
折れ・畳じわを「小」とすることができた。
【００１４】この結果、従来は製品格下げあるいはスク
ラップとされていたコイル先・尾端部を、一級品として
採用できるようになった。
ラップとされていたコイル先・尾端部を、一級品として
採用できるようになった。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、スキンパスによって熱
延鋼帯コイルの中間定常部に害を及ぼさずに先・尾端部
の腰折れ・畳じわを軽減できるという優れた効果を奏す
る。
延鋼帯コイルの中間定常部に害を及ぼさずに先・尾端部
の腰折れ・畳じわを軽減できるという優れた効果を奏す
る。
【図１】スキンパス荷重、上限に対する伸び率比、腰折
れ・畳じわ評価のコイル長手方向分布を例示するグラフ
であり、（ａ）は制御オンモード、（ｂ）は制御オフモ
ードの場合をそれぞれ示す。
れ・畳じわ評価のコイル長手方向分布を例示するグラフ
であり、（ａ）は制御オンモード、（ｂ）は制御オフモ
ードの場合をそれぞれ示す。
【図２】プレッシャーロールの配置図である。
【図３】腰折れ・畳じわの発生状況を示す模式図であ
る。
る。
【図４】スキンパス−酸洗連続ラインの設備配置図であ
る。
る。
１ コイル（熱延鋼帯コイル） ２ ペイオフリール ３ ピンチロール（プーリングロール） ４ 長手方向 ５ 幅方向 ６ 折れ痕 ７ マンドレル ８ プレッシャーロール ９ ウェルダ 10 入側ルーパ 11 スキンパスミル 12 テンションレベラ 13 酸洗槽 ＬＥ 先端部 ＭＤ 中間定常部 ＴＥ 尾端部
Claims (1)
- 【請求項１】 スキンパスで圧下される熱延鋼帯コイル
の先端部および尾端部に対しスキンパス圧下率および／
またはスキンパス前後張力を当該熱延鋼帯コイルの他の
区間より大きくすることを特徴とする熱延鋼帯の調質圧
延方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8075801A JPH09267101A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 熱延鋼帯の調質圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8075801A JPH09267101A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 熱延鋼帯の調質圧延方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09267101A true JPH09267101A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=13586675
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8075801A Pending JPH09267101A (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 熱延鋼帯の調質圧延方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09267101A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008264804A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Nippon Steel Corp | 鋼板張力制御方法及び連続圧延システムの制御方法 |
| CN102284509A (zh) * | 2011-07-28 | 2011-12-21 | 首钢总公司 | 六辊平整机组张力综合优化设定方法 |
| CN104923574A (zh) * | 2015-07-02 | 2015-09-23 | 首钢总公司 | 一种带钢平整控制方法 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP8075801A patent/JPH09267101A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008264804A (ja) * | 2007-04-17 | 2008-11-06 | Nippon Steel Corp | 鋼板張力制御方法及び連続圧延システムの制御方法 |
| CN102284509A (zh) * | 2011-07-28 | 2011-12-21 | 首钢总公司 | 六辊平整机组张力综合优化设定方法 |
| CN104923574A (zh) * | 2015-07-02 | 2015-09-23 | 首钢总公司 | 一种带钢平整控制方法 |
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