JPH09266671A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH09266671A
JPH09266671A JP7441996A JP7441996A JPH09266671A JP H09266671 A JPH09266671 A JP H09266671A JP 7441996 A JP7441996 A JP 7441996A JP 7441996 A JP7441996 A JP 7441996A JP H09266671 A JPH09266671 A JP H09266671A
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voltage
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switching
output voltage
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Nobuhisa Nagano
信久 長野
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】他の制御手段を適用することなく、単一のスイ
ッチング制御手段のみを用いて、2系統の出力回路の出
力電圧を一定に保つことができるスイッチング電源装置
を提供する。 【解決手段】1次巻き線と2つの2次巻き線をもつ昇圧
トランス2と、オンオフを行うスイッチング素子3と、
単一のスイッチング制御IC1 と、第1出力回路7と、
第2出力回路8を有しており、例えば、第1出力回路7
の出力電圧V01が降下しようとすると、その電圧変化が
前記IC1 にフィードバックされ、パルス幅制御により
出力電圧V01を一定に保つ。一方、第2出力回路8の出
力電圧V02は、前記の電圧変化がスイッチング制御IC
1 に入力され、オンオフ周波数を制御する。そして、イ
ンダクタL1 により電圧降下分を増加させ、出力電圧V
02を変動しないように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング素
子、および、昇圧トランスを有し、2系統の出力端子を
持つスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スイッチング電源装置の回路の1
つとして、図8に示すスイッチング電源回路があった。
前記スイッチング電源回路は、2系統の出力端をもつ電
源回路であって、この回路を構成する一次巻き線側回路
は、直流電源101と、直流電源101の電圧が印加さ
れる1次巻き線および2次巻き線を有する昇圧トランス
102と、昇圧トランス102の一次側のオンオフを制
御して、2次側に高電圧を発生させるためのMOS型電
界効果型トランジスタであるスイッチング素子103
と、スイッチング素子103をオンオフさせるPWM制
御回路を内蔵するスイッチング制御IC101 とを有して
いる。
【0003】また、前記スイッチング電源回路出力側で
ある2次巻き線側回路は、1次巻き線と磁気結合された
2次巻き線を入力部とし、第1と第2出力端子104、
105を持つ第1,第2出力回路で構成されている。そ
の2つの出力回路を構成するD101 ,D102 、および、
C101 ,C102 は、それぞれ第1,第2出力回路用のダ
イオード、および、平滑コンデンサである。また、DE
T101 は、第1出力回路側の出力電圧を検出する電圧検
出回路であり、その出力信号は、IC101のフィードバ
ック端子F/Bに接続されている。
【0004】以上のように構成された従来のスイッチン
グ電源回路においては、図9の出力電圧線図に示すよう
に第1出力回路の出力電流I01が増加すると、出力電圧
V01が降下しようとするが、検出回路DET101 の出力
がスイッチング制御IC101のF/B端子にフィードバ
ックされ、前記IC101 により、スイッチング素子10
3のパルス幅を増加させ、出力電圧V01の低下を防止す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
スイッチング電源回路において、第1出力回路の出力電
圧V01は、一定に保たれるが、第2出力回路の出力電圧
V02は、図9に示すように第1出力回路の電流が増加す
るとともに、増加する傾向にある。そこで、従来では第
2出力回路の出力を定電圧化させるために、3端子レギ
ュレータ、もしくは、DC/DCコンバータ等の電圧制
御回路を別途設けざるを得なかった。そのため、電圧変
換効率の低下が生じたり、構成部品の点数が増加し、コ
スト上昇等の不具合が避けられなかった。
【0006】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであって、電圧変換効率を下げることな
く、また、コスト的にも不利とならないものであって、
2つの出力回路の出力電圧の変動の少ないスイッチング
電源装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のスイッ
チング電源装置の発明は、1次巻き線と前記1次巻き線
と磁気結合している複数の2次巻き線とを有している電
力変換のための昇圧トランスと;前記1次巻き線に直列
に接続され、前記1次巻き線への電流のオンオフを行う
スイッチング手段と;前記複数の2次巻き線のうちの1
つの2次巻き線の電圧を整流処理して定電圧出力する手
段であって、前記出力電圧を検出する第1出力電圧検出
手段を内蔵する第1出力手段と;前記複数の2次巻き線
のうちの他の1つの2次巻き線の電圧を整流処理して定
電圧出力する手段であって、前記出力電圧を検出するた
めの第2出力電圧検出手段および出力電圧を調節するた
めのインピーダンス手段を内蔵する第2出力手段と;前
記第1出力電圧検出手段、および、第2出力電圧検出手
段で検出された検出電圧が入力される2つの制御入力端
子を有し、その制御入力端子に入力された検出電圧に基
づいて、前記スイッチング手段のオンオフを制御して、
前記第1出力手段、および、第2出力手段の出力電圧を
共に変動しないように制御する単一のスイッチング制御
手段と;を具備とする。
【0008】請求項1に記載のスイッチング電源装置の
発明においては、第1出力手段の負荷電流が変化し、出
力電圧が変動しようとするが、その電圧変化が第1出力
電圧検出手段を介して、制御手段の1つの制御入力端子
にフィードバックされ、スイッチング手段のオンオフを
制御し、例えば、パルス幅を増減することにより、2次
巻き線側の第1出力手段の出力電圧を変動しないように
制御する。一方、第2出力手段の出力電圧は、前記スイ
ッチング制御手段の制御に伴い上昇しようとするが、第
2出力電圧検出手段の出力がスイッチング制御手段の他
の制御入力端子に入力され、スイッチング手段のオンオ
フを制御し、例えば、その周波数を変化させることによ
り、2次巻き線側のインピーダンス手段による電圧降下
分を変化させて、第2出力手段の出力電圧の変動を抑え
るようにように制御する。したがって、他の制御手段を
適用することなく、単一のスイッチング制御手段のみに
よって、第1,第2出力手段の出力電圧を一定に保持す
るように制御することができる。
【0009】請求項2に記載のスイッチング電源装置の
発明は、前記請求項1記載のスイッチング電源装置にお
いて、前記インピーダンス手段が前記2次巻き線に直列
に接続されたインダクタで構成されている。請求項2記
載のスイッチング電源装置においては、第2出力電圧検
出手段で検出された出力電圧の変動に基づいてスイッチ
ング制御手段により制御された2次側出力電圧に対して
前記インダクタによる電圧降下分が作用し、第2出力手
段の出力電圧の変動を防止することができる。
【0010】請求項3に記載のスイッチング電源装置の
発明は、前記請求項1記載のスイッチング電源装置にお
いて、前記インピーダンス手段は、前記2次巻き線に直
列に接続されたコンデンサで構成されていることを特徴
とする請求項1記載のスイッチング電源装置。請求項3
記載のスイッチング電源装置においては、第2出力電圧
検出手段で検出された出力電圧の変動に基づいてスイッ
チング制御手段により制御された2次側出力電圧に対し
て前記コンデンサによる電圧降下分が作用し、第2出力
手段の出力電圧の変動を防止することができる。
【0011】請求項4に記載のスイッチング電源装置の
発明は、前記請求項1記載のスイッチング電源装置にお
いて、前記第1出力手段および第2出力手段は、ダイオ
ードと平滑コンデンサで構成される半波整流平滑回路で
あることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源
装置。請求項4に記載のスイッチング電源装置の発明に
おいては、第1,第2出力手段により定電圧化の処理が
なされた2系統の直流電圧を取り出すことが可能であ
る。
【0012】請求項5に記載のスイッチング電源装置の
発明は、1次巻き線と前記1次巻き線と磁気結合してい
る複数の2次巻き線とを有している電力変換のための昇
圧トランスと;前記1次巻き線に直列に接続され、前記
1次巻き線への電流のオンオフを行う複数のスイッチン
グ手段と;前記複数の2次巻き線のうちの1つの2次巻
き線の電圧を全波整流して出力する出力手段であって、
前記出力電圧を検出する第1出力電圧検出手段を内蔵す
る第1出力手段と;前記複数の2次巻き線のうちの他の
1つの2次巻き線の電圧を半波整流して出力し、前記出
力電圧を検出するための第2出力電圧検出手段および出
力電圧を増減させるためのインピーダンス手段を内蔵す
る第2出力手段と;前記第1出力電圧検出手段、およ
び、第2出力電圧検出手段で検出された検出電圧が入力
される2つの制御入力端子を有し、その制御入力端子に
入力された検出電圧に基づいて、前記複数のスイッチン
グ手段を交互にオンオフ制御して、前記第1出力手段、
および、第2出力手段の出力電圧を共に変動しないよう
に制御する単一のスイッチング制御手段と;を具備す
る。
【0013】請求項5に記載のスイッチング電源装置の
発明においては、例えば、第1出力手段の負荷電流が増
加し、出力電圧が降下しようとしたとき、その電圧変化
が第1出力電圧検出手段を介して、スイッチング制御手
段の1つの制御端子にフィードバックされ、複数のスイ
ッチング手段のオンオフにより、例えば、パルス幅を制
御することにより、2次巻き線側の第1出力手段の出力
電圧を変動しないように制御する。一方、第2出力手段
の出力電圧は、前記スイッチング制御手段の制御に伴い
上昇しようとするが、第2出力電圧検出手段の出力がス
イッチング制御手段の他の制御端子に入力され、複数の
スイッチング手段のオンオフにより、例えば、パルス周
波数を制御することにより、2次巻き線側のインピーダ
ンス手段による電圧降下分を調節して、第2出力手段の
出力電圧を変動しないように制御する。したがって、他
の制御手段を適用することなく、単一のスイッチング制
御手段のみによって、第1出力手段により全波整流され
た定電圧出力と第2出力手段の半波整流された定電圧出
力を得ることができる。
【0014】請求項6記載のスイッチング電源装置の発
明は、前記第1出力手段には、電圧補正用のインピーダ
ンス手段が直列に接続されている。請求項6記載のスイ
ッチング電源装置においては、インピーダンス手段によ
り電圧の補正が行われ、第1出力手段の出力電圧がより
精度よく定電圧に保持される。なお、請求項6記載の発
明において、インピーダンス手段はインダクタを適用す
ることを許容する。
【0015】請求項7に記載のスイッチング電源装置の
発明は、前記請求項1、または、請求項5記載のスイッ
チング電源装置において、前記スイッチング制御手段
は、第1出力電圧検出手段の出力は第1制御入力端子に
入力され、前記スイッチング手段のオンオフのパルス幅
を制御し、第2出力電圧検出手段の出力は第2制御入力
端子に入力され、前記スイッチング手段のオンオフの周
波数を制御する。
【0016】請求項7記載のスイッチング電源装置にお
いては、スイッチング制御手段により第1出力電圧検出
手段の出力と、第2出力電圧検出手段の出力に基づい
て、昇圧トランスの2次巻き線の出力電圧のパルス幅と
パルス周波数が制御され、第1,第2出力手段の出力電
圧が一定に保たれる。
【0017】なお、請求項1乃至請求項7記載の発明に
おいて、スイッチング手段は、MOS型電界効果トラン
ジスタであることを許容する。また、スイッチング制御
手段は、PWM制御ICが適用されることを許容する。
また、前記PWM制御ICにおける第1制御入力端子
は、F/B(フィードバック)端子であり、第2制御入
力端子は、RT (波数設定用抵抗素子)端子であること
を許容する。さらに、第2出力電圧検出手段の出力の第
2制御入力端子への接続は、オペアンプを介して接続さ
れることを許容する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の
スイッチング電源装置の電源回路図である。この電源回
路は、2系統の出力端をもつ半波整流電源回路であっ
て、2種類の独立した負荷を駆動することが可能であ
る。
【0019】上記電源回路を構成する一次巻き線側回路
は、直流電源1と、直流電源1の電圧が印加される1次
巻き線および1次巻き線と磁気結合した2つの2次巻き
線を有する昇圧トランス2と、昇圧トランス2の一次側
のオンオフを制御して、2次側に高電圧を発生させるた
めのMOS型電界効果トランジスタであるスイッチング
手段のスイッチング素子3と、スイッチング素子3をオ
ンオフさせるPWM制御回路を内蔵し、パルス幅設定用
の制御入力端子であるフィードバック端子(端子F/
B)およびタイミングコンデンサC3 とタイミング抵抗
R3 が接続される発振周波数設定のための端子CT と制
御入力端子RT を有しているスイッチング制御手段のス
イッチング制御IC1 とを有している。
【0020】また、前記スイッチング電源回路出力側の
2次巻き線側回路は、1次巻き線に対して磁気結合され
た2つの独立した2次巻き線を入力部とした出力端子
4、5の2組の端子を持つ半波直流回路である第1出力
手段の第1出力回路7と第2出力手段の第2出力回路8
とで構成されている。
【0021】第1出力回路7は、整流用のダイオードD
1 と、平滑コンデンサC1 と、第1出力回路の端子4の
出力電圧V01を検出する電圧検出回路DET1 とを有し
ている。なお、電圧検出回路DET1 の出力信号は、ス
イッチング制御IC1 のフィードバック端子F/Bに接
続されており、スイッチング素子3のパルス幅の制御を
行う。
【0022】第2出力回路8は、ダイオードD2 と、平
滑コンデンサC2 と、ダイオードD2 に直列に接続され
たインピーダンス手段であるインダクタL1 と、第2出
力回路の端子5の出力電圧V02を検出するための分圧抵
抗R1 ,R2 と、分圧抵抗R1 ,R2 の分圧電圧と基準
電圧との差電圧を出力するオペアンプOP1 と、オペア
ンプOP1 の基準電圧を与える直流電源6とを有してい
る。
【0023】なお、オペアンプOP1 の出力信号は、ス
イッチング制御IC1 のタイミング抵抗R3 が接続され
ている周波数設定用端子RT に接続され、スイッチング
素子3のオンオフ周波数fを変化させ、昇圧トランス2
の2次側出力電圧の周波数fを制御する。インダクタL
1 の両端の電圧であるインダクタ電圧VL は、出力電圧
V02に対して電圧降下分として働く。そのインダクタ電
圧は、図2に示すようにスイッチング周波数fの増加と
ともに増大する。
【0024】以上のように構成された本スイッチング電
源回路においては、例えば、第1出力回路7の出力電流
I01が増加した場合、出力電圧V01が降下しようとする
が、その出力電圧をDET1 により検出し、その出力が
スイッチング制御IC1 のF/B端子にフィードバック
される。そして、V0 端子の出力によりスイッチング素
子3のオンオフを制御し、パルス幅を増加させることに
よって、図3の出力電圧線図に示すように出力電圧V01
が一定に保持される。
【0025】上述のように第1出力回路7の出力電流I
01が増加に伴いスイッチング素子3のパルス幅が増加し
た場合、第2出力回路8の出力電圧V02が増加する方向
に変化するが、その電圧の増加分の検出出力は、オペア
ンプOP1 を介して,スイッチング制御IC1の周波数
設定端子のRT 端子に入力され、スイッチング素子3の
オンオフ周波数fを増加させる。その周波数fの増加に
伴ってインダクタ電圧VL が増大し、電圧降下分が増え
る。したがって、出力電圧V02の値自体は一定に保たれ
る。すなわち、図3に示すように昇圧トランス2の第2
出力回路8側の巻き線側出力電圧は、V02+VL で与え
られ、その値は出力電流I01とともに増加するが、イン
ダクタ電圧VL が増加するので、第2出力回路8の出力
電圧V02としては変動しないことになる。
【0026】また、第2出力回路8の出力電流I02が増
加した場合は、スイッチング素子3のオンオフ周波数f
が減少して、電圧降下分のインダクタ電圧VL が下が
り、出力電圧V02が回復する。なお、第1出力回路7の
出力は、PWM制御による定電圧出力であるから、この
周波数fの減少に伴う出力電圧V01の変動は少ない。
【0027】以上、説明したように本実施形態のスイッ
チング電源装置の電源回路では、3端子レギュレータ、
もしくは、DC/DCコンバータ等の電圧制御回路を別
途に設けることなく、単一のスイッチング制御IC1で
2つの負荷に対して、その負荷電流が変動したとして
も、出力電圧V01,V02の変動をより少なく抑えること
が可能であり、しかも、電圧変換効率を下げることな
く、また、コスト上も有利なスイッチング電源装置を提
供することができる。
【0028】次に、本発明の第2の実施形態のスイッチ
ング電源装置について説明する。図4は本実施形態のス
イッチング電源装置のための電源回路図である。このス
イッチング電源装置の電源回路も、同様に2系統の半波
整流直流電圧の出力端をもつ電源回路であって、2種類
の独立した負荷を駆動することが可能である。
【0029】上記電源回路は、前記第1の実施形態の電
源回路に対して第2出力回路8における電圧降下用のイ
ンダクタL1 に代えてインピーダンス手段としてのコン
デンサC11を適用する。他の構成要素は同様である。し
たがって、同一の構成要素については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。なお、前記コンデンサ
C11の両端の端子電圧、すなわち、コンデンサ電圧VC
は、図5に示すようにスイッチング周波数fに対して減
少する。
【0030】本電源回路において、例えば、第1出力回
路7の負荷電流I01が増加して、その検出出力に基づい
てIC11のスイッチング素子3のパルス幅が増加した場
合、第2出力回路9の出力電圧V02も増加しようとす
る。しかし、その出力電圧の増加は、分圧抵抗R1 ,R
2 で検出され、スイッチング制御IC11の周波数設定
用端子RT に入力される。この出力電圧の増加に伴い、
前記第1の実施形態の回路と異なり、スイッチング素子
3のオンオフ周波数fを減少させる。この周波数fの減
少に伴って、コンデンサによる降下電圧分となるコンデ
ンサ電圧VC が増加し、結局、出力電圧V02は、一定に
保持される。
【0031】すなわち、図6に示すように昇圧トランス
2の第2出力回路9側の巻き線側出力電圧は、V02+V
C で与えられ、その値は出力電流I01とともに増加す
る。しかし、電圧降下分となるインダクタ電圧VC が増
加するので、結局、第2出力回路9の出力電圧V02とし
ては、変化しないことになる。
【0032】また、第2出力回路9の出力電流I02が増
加した場合は、スイッチング素子3のオンオフ周波数f
が増加して、電圧降下分のインダクタ電圧VC が下が
り、出力電圧V02が回復する。なお、第1出力回路7の
出力は、PWM制御による定電圧出力であるから、この
周波数fの増加に伴う出力電圧V01の変動は少ない。
【0033】以上、説明したように本実施形態のスイッ
チング電源装置の電源回路では、前記第1の実施形態の
回路の場合と同様に3端子レギュレータ、もしくは、D
C/DCコンバータ等の電圧制御回路を別途に設けるこ
となしに、2つの負荷に対して、出力電圧V01,V02の
変動をより少なく抑えることが可能であり、しかも、電
圧変換効率を悪くすることもない、また、コスト上も有
利なスイッチング電源装置を提供することができる。
【0034】次に、本発明の第3の実施形態のスイッチ
ング電源装置について説明する。図7は本実施形態のス
イッチング電源装置のための電源回路図である。このス
イッチング電源装置の電源回路も、同様に2系統の出力
端をもつ電源回路であって、2種類の独立した負荷を駆
動することが可能である。但し、この電源回路では、昇
圧トランス22の複数の2次巻き線の1つが中間タップ
を有する巻き線からなり、中間タップを有する巻き線側
の第1出力回路10では、ダイオードD21,D22によっ
て全波整流された直流電圧が出力端4より出力される。
中間タップなしの2次巻き線側の第2出力回路は、前記
第1実施形態の第2出力回路8と同様の構成を有してお
り、ダイオードD2により半波整流された直流電圧が出
力端子5より出力される。なお、図7に示す電源回路に
て、前記図1に示した第1実施形態の電源回路のものと
同一の構成要素は、同一の符号を付し、それらの詳細な
説明は省略する。
【0035】本実施形態の電源回路における1次巻き線
側回路では、昇圧トランス2の一次側のオンオフにより
2次側に高電圧を発生させるためのMOS型電界効果型
トランジスタである2つのスイッチング素子23,24
がそれぞれ1次巻き線に直列に接続されている。該スイ
ッチング素子23,24は、PWM制御回路を内蔵する
スイッチング制御IC1 により交互にオンオフするよう
に制御される。
【0036】また、本実施形態の電源回路における2次
巻き線側回路の第1出力回路10では、昇圧トランスの
中間タップ付き2次巻き線側の出力電圧は、前述したよ
うに2つのダイオードD21,22で全波整流され、電圧補
正用のインダクタL21を経由し、コンデンサC1 で平滑
されて、出力端子4より第1出力電圧V01として出力さ
れる。
【0037】また、2次巻き線側回路の第2出力回路
は、前述したように前記第1実施形態の電源回路の第2
出力回路8と同一の回路構成であり、第2出力電圧V02
の検出出力はスイッチングIC1 の周波数設定端子RT
に入力され、スイッチング周波数を制御し、一定に電圧
V02が出力される。
【0038】以上のように構成された本実施形態の電源
回路においては、第1出力回路10側では、電圧検出回
路DET1 によりスイッチング制御ICを介してパルス
幅制御された全波整流の定電圧の出力を得ることができ
る。第2出力回路側8では、前記第1実施形態の電源回
路の場合と同様に第1出力回路10側の負荷電流I01が
増減した場合でもスイッチング素子のスイッチング周波
数を制御することによって、出力電圧V02を一定に保つ
ことができる。さらに、第1出力回路10には上述のよ
うにインダクタL21が設けられており、第2出力回路8
でスイッチング周波数を変化させた場合、第1出力回路
10の出力電圧V01に変動が生じないように構成されて
いる。
【0039】以上、説明したように本実施形態のスイッ
チング電源装置においては、第1出力回路10からは一
定の全波整流直流電圧が出力され、良好な電圧変換効率
を得ることができる。同時に第2出力回路8の出力電圧
は、第1出力回路10の負荷が変動したとしても、変動
を抑えることができる。このように前記第1実施形態の
電源装置と同様に3端子レギュレータ、もしくは、DC
/DCコンバータ等の電圧制御回路を別途に設けること
なしに、2つの負荷に対して、出力電圧V01,V02の変
動をより少なく抑えることが可能であり、しかも、電圧
変換効率を下げることなく、また、コスト上も有利なス
イッチング電源装置を提供することができる。
【0040】
【発明の効果】上述のように請求項1乃至請求項4に記
載のスイッチング電源装置の発明によれば、第1、また
は、第2出力手段の負荷がそれぞれ変動したとしても、
それぞれの出力電圧を検出し、単一のスイッチング制御
手段を介してパルス幅、および、パルス周波数を制御し
て各出力電圧が変動しないように制御される。したがっ
て、従来のように他の制御手段、例えば、3端子レギュ
レータやDC/DCコンバータ等を適用する必要がな
く、1つの制御手段によって、第1,第2出力手段の出
力電圧を一定に保つことができる。
【0041】請求項5、または、請求項6に記載のスイ
ッチング電源装置の発明においては、全波整流直流電圧
を出力する第1出力手段と半波整流直流電圧を出力する
第2出力手段にて1つのスイッチング制御手段の制御に
よって、それぞれ定電圧出力を得ることができ、従来の
ように他の制御手段、例えば、3端子レギュレータやD
C/DCコンバータ等を適用する必要がなく、電圧変換
効率がよく、コスト上も有利なスイッチング電源装置を
提供することができる。
【0042】請求項7に記載のスイッチング電源装置の
発明においては、単一のスイッチング制御手段により第
1出力電圧検出手段の出力に基づいて、スイッチング手
段のオンオフパルス幅を制御し、第2出力電圧検出手段
の出力に基づいて、スイッチング手段のオンオフ周波数
を制御するようにして、第1,第2出力手段の出力電圧
を一定に保つものであり、従来のように他の制御手段、
例えば、3端子レギュレータやDC/DCコンバータ等
を適用する必要がなく、コスト的に有利なスイッチング
電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のスイッチング電源装置
の電源回路図。
【図2】図1の電源回路における第2出力回路に適用さ
れるインダクタの端子電圧であるインダクタ電圧のスイ
ッチング素子のオンオフ周波数に対する変化特性を示す
図。
【図3】図1の電源回路における第1出力回路の負荷電
流に対する第1出力電圧の変化と第2出力電圧とインダ
クタ電圧の和の電圧の変化特性を示す図。
【図4】本発明の第2実施形態のスイッチング電源装置
の電源回路図。
【図5】図4の電源回路における第2出力回路に適用さ
れるコンデンサの端子電圧であるコンデンサ電圧のスイ
ッチング素子のオンオフ周波数に対する変化特性を示す
図。
【図6】図1の電源回路における第1出力回路の負荷電
流に対する第1出力電圧の変化と第2出力電圧とコンデ
ンサ電圧の和の電圧の変化特性を示す図。
【図7】本発明の第3実施形態のスイッチング電源装置
の電源回路図。
【図8】従来のスイッチング電源装置の電源回路図。
【図9】図8の電源回路における第1出力回路の負荷電
流に対する第1出力電圧、および、第2出力電圧の変化
特性を示す図。
【符号の説明】
2,22……昇圧トランス 3,23,24……スイッチング素子(スイッチング手
段) 7,10……第1出力回路(第1出力手段) 8,9 ……第2出力回路(第2出力手段) DET1 ……第1出力電圧検出回路(第1出力電圧検出
手段) R1 ,R2 …分圧抵抗(第2出力電圧検出手段) IC1 ,IC11……スイッチング制御IC(スイッチン
グ制御手段) F/B ……フィードバック端子(制御入力端子) RT ……周波数設定用端子(制御入力端子) L1 ,L21,L22……インダクタ(インピーダンス手
段) C11 ……コンデンサ(インピーダンス手段) V01 ……第1出力電圧 V02 ……第2出力電圧

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次巻き線と前記1次巻き線と磁気結合
    している複数の2次巻き線とを有している電力変換のた
    めの昇圧トランスと;前記1次巻き線に直列に接続さ
    れ、前記1次巻き線への電流のオンオフを行うスイッチ
    ング手段と;前記複数の2次巻き線のうちの1つの2次
    巻き線の電圧を整流後に定電圧出力する手段であって、
    前記出力電圧を検出する第1出力電圧検出手段を内蔵す
    る第1出力手段と;前記複数の2次巻き線のうちの他の
    1つの2次巻き線の電圧を整流後に定電圧出力する手段
    であって、前記出力電圧を検出するための第2出力電圧
    検出手段および出力電圧を調節するためのインピーダン
    ス手段を内蔵する第2出力手段と;前記第1出力電圧検
    出手段、および、第2出力電圧検出手段で検出された検
    出電圧が入力される2つの制御入力端子を有し、その制
    御入力端子に入力された検出電圧に基づいて、前記スイ
    ッチング手段のオンオフを制御して、前記第1出力手
    段、および、第2出力手段の出力電圧を共に変動しない
    ように制御する単一のスイッチング制御手段と;を具備
    したことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記インピーダンス手段は、前記2次巻
    き線に直列に接続されたインダクタで構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 前記インピーダンス手段は、前記2次巻
    き線に直列に接続されたコンデンサで構成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第1出力手段および第2出力手段
    は、ダイオードと平滑コンデンサで構成される半波整流
    平滑回路であることを特徴とする請求項1記載のスイッ
    チング電源装置。
  5. 【請求項5】 1次巻き線と前記1次巻き線と磁気結合
    している複数の2次巻き線とを有している電力変換のた
    めの昇圧トランスと;前記1次巻き線に直列に接続さ
    れ、前記1次巻き線への電流のオンオフを行う複数のス
    イッチング手段と;前記複数の2次巻き線のうちの1つ
    の2次巻き線の電圧を全波整流して定電圧を出力する手
    段であって、前記出力電圧を検出する第1出力電圧検出
    手段を内蔵する第1出力手段と;前記複数の2次巻き線
    のうちの他の1つの2次巻き線の電圧を半波整流して定
    電圧を出力する手段であって、前記出力電圧を検出する
    ための第2出力電圧検出手段および出力電圧を調節する
    ためのインピーダンス手段を内蔵する第2出力手段と;
    前記第1出力電圧検出手段、および、第2出力電圧検出
    手段で検出された検出電圧が入力される2つの制御入力
    端子を有し、その制御入力端子に入力された検出電圧に
    基づいて、前記2つのスイッチング手段を交互にオンオ
    フ制御して、前記第1出力手段、および、第2出力手段
    の出力電圧を共に変動しないように制御する単一のスイ
    ッチング制御手段と;を具備したことを特徴とするスイ
    ッチング電源装置。
  6. 【請求項6】 前記第1出力手段には、電圧補正用のイ
    ンピーダンス手段が直列に接続されていることを特徴と
    するスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 前記スイッチング制御手段は、第1出力
    電圧検出手段の出力により前記スイッチング手段のオン
    オフのパルス幅を制御し、さらに、第2出力電圧検出手
    段の出力により前記スイッチング手段のオンオフの周波
    数を制御することを特徴とする請求項1、または、請求
    項5記載のスイッチング電源装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1257047A2 (de) * 2001-05-09 2002-11-13 Philips Corporate Intellectual Property GmbH Resonanter Konverter
JP2007325335A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチング電源
JP2007325334A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Shindengen Electric Mfg Co Ltd スイッチング電源

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