JPH09265651A - 円盤状記録媒体用の記録再生装置及び円盤状記録媒体用の記録再生方法 - Google Patents

円盤状記録媒体用の記録再生装置及び円盤状記録媒体用の記録再生方法

Info

Publication number
JPH09265651A
JPH09265651A JP8074586A JP7458696A JPH09265651A JP H09265651 A JPH09265651 A JP H09265651A JP 8074586 A JP8074586 A JP 8074586A JP 7458696 A JP7458696 A JP 7458696A JP H09265651 A JPH09265651 A JP H09265651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
disk
recording medium
shaped recording
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8074586A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4105247B2 (ja
Inventor
Hiroshi Tsukada
太司 塚田
Goro Fujita
五郎 藤田
Susumu Tosaka
進 登坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP07458696A priority Critical patent/JP4105247B2/ja
Publication of JPH09265651A publication Critical patent/JPH09265651A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4105247B2 publication Critical patent/JP4105247B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ光の制御を行なうための温度センサを
非接触型にした場合においても高速アクセスを達成でき
るようにして、非接触型の温度センサの効果を最大限に
発揮させる。 【解決手段】 投入された光磁気ディスクDを回転駆動
するスピンドルモータ1と、光磁気ディスクDの径方向
に移動可能とされ、かつ、光磁気ディスクDに対して情
報データを光学的にアクセスする光ヘッド2と、少なく
とも光磁気ディスクDの温度を検出する非接触型温度セ
ンサ36と、光磁気ディスクDの投入直後から所定時間
T内に、温度センサ36の温度時定数に基づいて設定さ
れた光磁気ディスクDの予測温度情報に基づいて光ヘッ
ド2の光出力を制御し、上記所定時間T経過後に、温度
センサ36からの温度情報に基づいて光ヘッド2の光出
力を制御するALPC系21とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば再生専用の
光ディスク、追記型光ディスク及び記録可能な光磁気デ
ィスク等の円盤状記録媒体に対して情報データをアクセ
スする円盤状記録媒体用の記録再生装置及び円盤状記録
媒体用の記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、光ビームを介して情報信号の記
録再生が行われる円盤状の記録媒体(以下、単に光ディ
スクと記す)としては、いわゆるコンパクトディスクと
呼ばれる再生専用型の光ディスクと、1回のみの記録を
行なうことができる追記型光ディスク並びに再生のみな
らず情報信号の記録及び消去が可能な記録可能型の光デ
ィスクがある。
【0003】再生専用型の光ディスクは、記録された情
報信号に基づいて凹凸パターン、即ち位相ピットが同心
円もしくは螺旋状に形成されたトラックが一方の面に形
成されている。具体的には、光透過性を有するポリカー
ボネートやPMMA等のような合成樹脂材料ディスク基
板と、このディスク基板の一方の面に形成された位相ピ
ットを被覆するように形成されたAlやAu等の金属か
らなる反射膜と、この反射膜を保護することを目的とし
て上記反射膜を被覆するように形成された保護層とによ
り形成されている。
【0004】この再生専用の光ディスクに対して情報信
号の再生を行なう場合は、レーザ光源からの光ビームを
ディスク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射
し、この光ディスクの位相ピットにより変調された反射
光束を例えばフォトディテクターにより検出し、上記反
射光束の光量に応じた信号レベルを有する検出信号に変
換することにより、再生専用型の光ディスクに記録され
た情報信号の再生信号を得るようにしている。
【0005】また、上記記録可能型の光ディスクとして
は、垂直磁気記録材料を用いた光磁気ディスク等が知ら
れている。この光磁気ディスクは、光ビームをガイドす
るための案内溝が一方の面に形成され、光透過性を有す
るポリカーボネートやPMMA等のような合成樹脂材料
ディスク基板と、上記案内溝を覆うように形成されたT
e、Fe、Co等の垂直磁気記録材料からなる記録層
と、この記録層を保護することを目的として上記記録層
を被覆するように形成された保護層とにより形成されて
いる。
【0006】この光磁気ディスクに対して所望の情報デ
ータを記録する場合は、該所望の情報データに対して所
定の変調を施して記録信号を作成し、この作成された記
録信号を例えば磁界発生装置に供給して、光磁気ディス
クに対して記録信号に応じた外部磁界を印加し、光磁気
ディスクの垂直磁化膜(記録層)中、光ヘッドからのレ
ーザ光が照射されている部分(キュリー点を越える温度
となっている部分)を記録信号に応じて磁化させること
で上記情報データの記録を行なうようにしている。
【0007】また、光磁気ディスクに対して情報データ
の再生を行なう場合は、上記再生専用型の光ディスクと
同様にして、レーザ光源からの光ビームをディスク基板
側より、対物レンズで集束した状態で照射し、光ディス
クの記録層によって変調された反射光束中のカー回転角
を検出することによって、光磁気ディスクに記録された
記録信号を再生し、この再生信号に対して所定の復調を
施すことにより、情報データを得るようにしてる。
【0008】追記型の光ディスクは、色素の物理化学変
化を利用した記録方式、単層膜による穴あけ記録方式、
多層膜による穴あけ記録方式、相変化記録方式及びバブ
ル・フォーミング記録方式等があり、再生時において
は、上記再生専用の光ディスクと同様に、レーザ光源か
らの光ビーム(再生用の弱い光出力を有する)をディス
ク基板側より、対物レンズで集束した状態で照射し、予
め記録されたピットにより変調された反射光束を例えば
フォトディテクターにより検出し、上記反射光束の光量
に応じた信号レベルを有する検出信号に変換することに
より、再生専用型の光ディスクに記録された情報信号の
再生信号を得るようにしている。
【0009】そして、光学的又は光磁気的なアクセス手
段で情報データの記録及び再生が可能とされた記録媒体
においては、情報データの記録時又は再生時における記
録媒体の温度(媒体温度)が情報データの記録状態及び
再生特性に大きく影響することから、記録時及び再生時
における上記媒体温度を把握しておくことが非常に重要
となってきている。
【0010】例えば、光磁気ディスクにおいては、その
温度の変化によって記録層が伸び縮みするため、この記
録層に磁界を印加する外部磁界発生装置による磁化情報
の記録位置又は消去位置がずれることがあり、正確に情
報データの記録・消去が行えない場合がある。
【0011】また、光磁気ディスクにおいては、記録時
及び消去時において記録層をキュリー点以上に昇温させ
る必要があることから、光ピックアップから出射される
レーザ光に高い光出力が要求され、再生時には記録され
た磁化情報が消磁しない程度の低い光出力が要求され
る。従って、これら光出力は、記録媒体の温度を考慮し
て最適な記録及び再生ができるように設定する必要があ
る。
【0012】例えば、記録媒体のある温度において、記
録時の光出力を最適な条件に設定したとしても、記録媒
体の温度変化により、記録時の光出力が低すぎたり、高
すぎたりし、その結果、ピットの大きさが変わってしま
うことがある。
【0013】具体的に、図17を参照しながら説明する
と、この図17は光磁気ディスクの温度に対するピット
サイズの変動を示しており、ある一定の光出力で記録す
る際に、光磁気ディスクの温度(環境温度)が上昇した
場合、光磁気ディスクの記録に最適な温度(キュリー
点)に対して光出力を制御しているので、出力超過で記
録することになり、これにより、ピットサイズが大きく
なってしまう。また、再生時においては、記録層に照射
されるレーザ光のスポットサイズが大きくなる。
【0014】この場合、例えば図18Aに示すように、
再生時において、再生対象のトラックにサイズの大きな
レーザスポットSPがトレースすると、隣接するトラッ
クに記録されたピット情報Pの一部を再生することとな
り、再生時のクロストークが増えるという問題が生じ
る。また、消去時において、消去対象のトラックにサイ
ズの大きなスポットSPがトレースすると、隣接するト
ラックに記録されたピット情報Pの一部を消去(クロス
イレーズ)してしまうという問題が生じる。
【0015】逆にスポットサイズが小さくなると、図1
8Bに示すように、上書き(オーバーライト)したとき
に、以前に記録されたピットPoを今回のピットPnに
て消すことができず、いわゆる消し残りが生じるという
問題がある。これは再生時において再生用のレーザスポ
ットSPがトレースした場合に、上記消し残り部分を再
生することとなり、再生時のS/Nの劣化を引き起こす
ことになる。図19に、消し残りの大きさに対する光出
力の位相余有(Phase Margin)の変化を示す。この特性
から、消し残りの大きさが−25dBよりも大きくなる
と急速に位相余有が狭くなり、安定に光出力の制御が行
えなくなることがわかる。これは、消し残りが大きくな
るほど再生信号のS/Nが急速に劣化することを示して
いる。
【0016】このように、光磁気ディスクに対して情報
データを良好に記録再生する場合においては、光磁気デ
ィスクの温度に対してもレーザ光の出力を制御すること
が必要となってくる。
【0017】特に、高記録密度を図った光磁気ディスク
においては、ピット間の余裕が非常に狭くなり、クロス
トークや消し残りが生じ易くなるため、単にレーザ出力
を制御するだけでなく、ディスク温度に対して最適パワ
ーになるようにコントロールする必要がある。
【0018】そこで、従来では、光磁気ディスクの温度
を検出するために、接触型の温度センサを装置内に温度
センサを取り付け、該温度センサにて光磁気ディスク
(又は該光磁気ディスクが回転可能に収容されたディス
クカートリッジ)の温度を検出することにより、光磁気
ディスクの温度(単に、ディスク温度と記す)を電気的
に認識して、レーザ光の出力を制御するようにしてい
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上記方法では、接触型の温度センサを用いるようにして
いるため、装置へのディスクカートリッジの出し入れ操
作等によって温度センサが破壊されるおそれがあり、こ
の場合、ディスク温度の誤検出によりレーザ光の出力が
適切な値にすることができなくなる可能性がある。
【0020】また、ディスクカートリッジに温度センサ
を接触させる必要から、温度センサの接触機構等も工夫
しなければならず、製造コストの面で不利になるという
問題もある。
【0021】そこで、上記温度センサとして、非接触型
の温度センサ(例えば、サーミスタ)を使用する方法が
考えられている。非接触型の温度センサを使用する場合
において問題となるのは以下の点である。
【0022】(1) 温度センサにて検出されたディスクカ
ートリッジの温度から光磁気ディスクの温度を求めるた
めに、ディスクカートリッジの構成材料を光磁気ディス
クの基板と同一の材料でなければならない。
【0023】(2) 光磁気ディスクはディスクカートリッ
ジ内において回転可能に収容されていなければならな
い。
【0024】(3) 接触型の温度センサと比べて、ディス
クカートリッジの投入後の数分間において、実際の光磁
気ディスクの温度と温度センサにて検出したディスク温
度(上記数分間においては装置内の周辺温度とほぼ同じ
である。)にはかなりの違いがあり、ディスク温度の誤
検出によりレーザ光の出力が適切な値にならない。
【0025】特に、上記(3) の問題については、実際の
光磁気ディスクの温度と温度センサにて検出したディス
ク温度との温度差があるレベルまで下がらないと、ディ
スク温度を正しく検出できず、光磁気ディスクに情報デ
ータを記録する場合において、ディスクカートリッジの
投入時からある時間を待たなければ情報データの記録を
行なうことができない。これは、アクセス時間のアクセ
ス応答の遅延につながり、高速アクセスを達成できない
という問題が生じる。
【0026】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、レーザ光の制御を行な
うための温度センサを非接触型にした場合においても、
高速アクセスを達成でき、非接触型の温度センサの効果
を最大限に発揮させることができる円盤状記録媒体用の
記録再生装置及び円盤状記録媒体用の記録再生方法を提
供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係る円盤状記録
媒体用の記録再生装置は、投入された円盤状記録媒体を
回転駆動する回転駆動手段と、上記円盤状記録媒体の径
方向に移動可能とされ、かつ、上記円盤状記録媒体に対
して情報データを光学的にアクセスするアクセス手段
と、少なくとも上記円盤状記録媒体の温度を検出する非
接触型温度センサと、上記円盤状記録媒体の投入直後か
ら所定時間内に、上記温度センサの温度時定数に基づい
て設定された上記円盤状記録媒体の温度情報に基づいて
上記アクセス手段の光出力を制御し、上記所定時間経過
後に、上記温度センサからの温度情報に基づいて上記ア
クセス手段の光出力を制御する光出力制御手段とを設け
て構成する。
【0028】これにより、まず、装置内に投入された円
盤状記録媒体は、回転駆動手段によって回転駆動され
る。このとき、光制御手段において、上記円盤状記録媒
体の投入直後から所定時間にかけて温度センサの温度時
定数に基づいて設定された円盤状記録媒体の温度情報に
基づいてアクセス手段の光出力が制御される。そして、
上記所定時間経過後においては、上記温度センサからの
温度情報に基づいて上記アクセス手段の光出力が制御さ
れる。
【0029】一般に、非接触型の温度センサを用いた場
合、投入直後の円盤状記録媒体の温度と装置内の周辺温
度との温度差が大きいため、温度センサにて検出された
円盤状記録媒体の温度(以下、単に媒体温度と記す)は
不正確なものとなっている。上記温度差は、時間が経つ
につれて徐々に小さくなり、所定時間経過後においては
ほぼ零の状態となり、この段階から温度センサによって
検出される媒体温度は正確なものとなる。
【0030】従って、上記所定時間が経過した段階にお
いて光出力の制御を開始した方が安定に制御を行なうこ
とができることとなるが、上記所定時間待たなければな
らなず、高速アクセスの点で問題がある。
【0031】しかし、この発明に係る記録再生装置にお
いては、上記光制御手段において、温度センサの温度時
定数、即ち、円盤状記録媒体を投入した時点から上記所
定時間(整定時間)までの過渡期における温度センサの
検出特性(温度差が徐々に少なくなる特性)に基づいて
媒体温度が設定(予測)され、この設定された媒体温度
に基づいて光出力の制御が行なわれることになる。上記
過渡期における媒体温度は、上記温度センサの温度時定
数に基づいたものであるため、上記過渡期における実際
の円盤状記録媒体の温度に近い値となる。
【0032】従って、上記過渡期における光出力の制御
も定常状態(実際の円盤状記録媒体の温度と温度センサ
の検出温度との温度差がほとんどなくなった状態)での
光出力の制御と同様に安定なものとなり、円盤状記録媒
体を装置内に投入した直後からアクセス手段による円盤
状記録媒体に対する情報データのアクセスが行えること
になる。これは、アクセス時間及びアクセス応答(アク
セス速度)の高速化につながり、円盤状記録媒体用の記
録再生装置の高性能化を実現させることができる。
【0033】このように、本発明に係る円盤状記録媒体
用の記録再生装置においては、非接触型の温度センサを
使用した場合の最大の欠点であるアクセス速度の遅延を
有効に防止することができ、非接触型の温度センサを用
いた場合の効果、即ち、円盤状記録媒体の出し入れ操
作等による温度センサの破壊をなくすことができ、信頼
性を向上させることができる。円盤状記録媒体との接
触機構の工夫も不要となるため、製造コストの削減を実
現させることができる。円盤状記録媒体を回転可能に
収容したディスクカートリッジを装置内に投入する場合
において、ディスクカートリッジの構成材料を円盤状記
録媒体の基板と同一材料にする必要がなくなる。という
効果を十分に発揮させることができる。
【0034】次に、本発明に係る円盤状記録媒体用の記
録再生方法は、投入された円盤状記録媒体の温度を非接
触型温度センサで検出し、該検出温度に基づいて光出力
を制御しながら上記円盤状記録媒体に対して情報データ
を光学的にアクセスする円盤状記録媒体用の記録再生方
法において、上記円盤状記録媒体の投入直後から所定時
間内に、上記温度センサの温度時定数に基づいて設定さ
れた上記円盤状記録媒体の温度情報に基づいて上記アク
セスのための光出力を制御し、上記所定時間経過後に、
上記温度センサからの温度情報に基づいて上記アクセス
のための光出力を制御する。
【0035】これにより、まず、円盤状記録媒体の投入
直後から所定時間においては、上記非接触型の温度セン
サの温度時定数に基づいて設定された円盤状記録媒体の
温度情報に基づいてアクセスのための光出力が制御さ
れ、上記所定時間経過後は、上記温度センサからの温度
情報に基づいて上記アクセスのための光出力が制御され
る。
【0036】そのため、上記過渡期における光出力の制
御も定常状態(実際の円盤状記録媒体の温度と温度セン
サの検出温度との温度差がほとんどなくなった状態)で
の光出力の制御と同様に安定なものとなり、円盤状記録
媒体を装置内に投入した直後からアクセス手段による円
盤状記録媒体に対する情報データのアクセスが行えるこ
とになる。これは、アクセス時間及びアクセス応答(ア
クセス速度)の高速化につながり、円盤状記録媒体用の
記録再生装置の高性能化を実現させることができる。
【0037】このように、本発明に係る円盤状記録媒体
用の記録再生方法においては、非接触型の温度センサを
使用した場合の最大の欠点であるアクセス速度の遅延を
有効に防止することができ、非接触型の温度センサを用
いた場合の効果を十分に発揮させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る円盤状記録媒
体用の記録再生装置及び円盤状記録媒体用の記録再生方
法を、円盤状記録媒体として例えば光磁気ディスクを用
いた磁界変調型の記録再生装置に適用した実施の形態例
(以下、単に実施の形態に係る記録再生装置と記す)を
図1〜図16を参照しながら説明する。
【0039】この実施の形態に係る記録再生装置は、図
1に示すように、内部に例えば磁界変調方式に対応した
光磁気ディスクDが回転自在に収納されたディスクカー
トリッジ(図示せず)が挿入される図示しないカートリ
ッジホルダと、このカートリッジホルダに挿入された上
記ディスクカートリッジ内の光磁気ディスクDを回転駆
動するスピンドルモータ1と、上記光磁気ディスクDに
対して情報信号の再生を行う光ヘッド2と、上記スピン
ドルモータ1によって回転駆動される光磁気ディスクD
に対し、記録用磁界を印加して、光磁気ディスクDの垂
直磁化膜(記録層)中、光ヘッド2からのレーザ光Lが
照射されている部分(キューリー点を越える温度となっ
ている部分)を、記録信号に応じて磁化させる記録用磁
界発生装置(内部に励磁コイルを有して構成される)3
を有する。この図1においては、図面の複雑化を回避す
るため、上記ディスクカートリッジやカートリッジホル
ダ等を省略して図示してある。
【0040】上記カートリッジホルダは、その内部に上
記ディスクカートリッジのシャッタ(図示せず)を開閉
させる図示しない既知のシャッタ開閉機構が設けられて
いる。
【0041】従って、上記ディスクカートリッジを上記
カートリッジホルダ内に挿入することにより、上記シャ
ッタ開閉機構によってシャッタが開かれ、このシャッタ
が完全に開状態となった位置、即ちディスクカートリッ
ジがカートリッジホルダに完全に挿入された位置でディ
スクカートリッジの記録再生装置内への装着が完了す
る。
【0042】スピンドルモータ1は、装着されたディス
クカートリッジの中央部分に対応した下方の位置に設け
られており、例えばステッピングモータと回転−直線運
動変換機構を主体とする既知のスピンドルモータ用上下
移動機構(図示せず)によって、上下方向、即ちディス
クカートリッジの接離方向に移動自在とされている。ま
た、このスピンドルモータ1におけるモータ軸の上端に
は、マグネット付きのターンテーブル4が設けられてい
る。
【0043】このスピンドルモータ1は、上記ディスク
カートリッジが装着されたことに基づいて、上記スピン
ドルモータ用上下移動機構によって上方に移動し、この
移動によって、ターンテーブル4がディスクカートリッ
ジの裏面側開口部を通してディスクカートリッジ内に進
入する。このとき、マグネットの吸引によってターンテ
ーブル4の上面とディスクカートリッジ内の光磁気ディ
スクDのセンターハブ同士が互いに密着、保持され、デ
ィスクカートリッジ内にある光磁気ディスクDがスピン
ドルモータ1に装着されることになる。
【0044】光ヘッド2は、上記ディスクカートリッジ
中、記録再生装置内部に露出した裏面側開口部の下方の
位置に設けられている。この光ヘッド2は、ボイスコイ
ルモータ及びガイド軸を主体とする光ヘッド用スライド
機構5によって、ディスクカートリッジにおける光磁気
ディスクDの径方向に移動自在とされている。
【0045】光ヘッド用スライド機構5は、図2に示す
ように、ユニット化された光ヘッド2が収容された外筺
(以下、単にキャリッジ11と記す)を光磁気ディスク
Dの径方向に案内する二つの案内軸12a及び12b
と、キャリッジ11を光磁気ディスクDの径方向に移動
駆動するための駆動源である2つのボイスコイルモータ
13a及び13bを有して構成されている。なお、第1
及び第2のボイスコイルモータ13a及び13bは、図
示するように、それぞれショート・コイル型のボイスコ
イルモータとされている。
【0046】上記光ヘッド2は、図示しないが、光ビー
ムLの光源である半導体レーザからなるレーザ光源LD
(図3参照)と、光ビームLを光磁気ディスクD上に集
光させる上記対物レンズと、この光磁気ディスクD上で
反射した戻り光を検出して、その光量に応じた電流レベ
ルの電気信号(検出信号)に変換する光検出器を含む光
学系の全体が、1個のユニットとして構成されている。
【0047】この光学系には、上記光学部品のほかに、
レーザ光源から出射された光ビームLを平行光にするコ
リメータレンズと、光ビームLを少なくとも3本の光束
成分に分離する位相回折格子と、レーザ光源からの光ビ
ームLと光磁気ディスクDからの戻り光とを分離するビ
ームスプリッタ等が配設されている。
【0048】また、戻り光の光路中においては、該戻り
光を光検出器上に収束する結像レンズと、上記戻り光の
焦点距離の調整と非点収差を発生させるためのシリンド
リカル・レンズ及び凹レンズで構成されるマルチレンズ
が配設される。
【0049】また、ビームスプリッタの上記結像レンズ
側とは反対側には、レーザ光源からの光ビームL(ここ
では、P偏光とする)の一部(上記ビームスプリッタの
境界面にて反射した光成分)を検出し、その光成分の光
量に応じた出力レベル(電流レベル)の電気信号(検出
信号)に変換するモニタ用のフォトディテクタFD(図
3参照)が配設されている。
【0050】この実施の形態では、上記ビームスプリッ
タの特性を、例えば、P偏光の透過率:TP=80%、
S偏光の反射率:RS=100%としているため、ビー
ムスプリッタに入射するレーザ光源からの光ビームLの
うち、その20%がその境界面にて反射されて、上記モ
ニタ用のフォトディテクタFDに入射されることにな
る。
【0051】上記モニタ用のフォトディテクタFDの後
段には、該フォトディテクタFDからの検出信号に基づ
いて、レーザ光源が安定に発振するようにレーザ駆動回
路に対して制御信号を出力する光出力制御系(ALPC
系)21が接続されている。
【0052】このALPC系21は、図3に示すよう
に、光出力検出系22と光出力制御系23とを有し、上
記光出力検出系22は、モニタ用フォトディテクタFD
からの出力電流iを電圧信号Viに変換するI−V変換
回路24と、該I−V変換回路24からの電圧信号Vi
を再生用のサンプリングタイミングでサンプリングホー
ルドする再生用サンプルホールド回路(以下、単に再生
側S/H回路と記す)25と、I−V変換回路24から
の電圧信号Viを記録用のサンプリングタイミングでサ
ンプリングホールドする記録用サンプルホールド回路
(以下、単に記録側S/H回路と記す)26と、再生側
S/H回路25からのサンプリング信号Ssrを例えば
8ビットのデジタルデータ(再生光出力モニタデータ)
Dsrに変換してシステムコントローラ27に出力する
再生側A/D変換器28と、記録側S/H回路26から
のサンプリング信号Sswを例えば8ビットのデジタル
データ(記録光出力モニタデータ)Dswに変換してシ
ステムコントローラ27に出力する記録側A/D変換器
29とを有して構成されている。
【0053】一方、光出力制御系23は、システムコン
トローラ27からの再生用光出力データDpr及び記録
用光出力データDpwをそれぞれ保持するための再生側
レジスタ30及び記録側レジスタ31と、各レジスタ3
0及び31に保持されている光出力データDpr及びD
pwを記録/再生指令信号Srwの入力に基づいて選択
的に切り換えて出力するマルチプレクサ32と、該マル
チプレクサ32からの光出力データDp(再生用光出力
データDpr又は記録用光出力データDpw)をアナロ
グの制御信号Spに変換してレーザ駆動回路33に出力
するD/A変換器34とを有して構成されている。
【0054】上記マルチプレクサ32に供給される記録
/再生指令信号Srwは、システムコントローラ27か
ら送出されるもので、例えば、記録要求時は高レベルと
され、再生要求時は低レベルとされるパルス信号の信号
形態を有する。そして、上記マルチプレクサ32は、記
録/再生指令信号Srwが高レベルの期間において、記
録側レジスタ31から記録用光出力データDpwを取り
出して後段のD/A変換器34に出力し、記録/再生指
令信号Srwが低レベルの期間においては、再生側レジ
スタ30から再生用光出力データDprを取り出して後
段のD/A変換器34に出力する。
【0055】上記レーザ駆動回路33は、D/A変換器
34からの制御信号Spの属性(電圧レベル,電流レベ
ル又は周波数)に応じたレベルの駆動電流idを発生し
て光ヘッド2のレーザ光源LDに供給する回路である。
【0056】なお、上記光出力検出系22における再生
側A/D変換器28及び記録側A/D変換器29から各
光出力モニタデータDsr及びDswは、システムコン
トローラ27の外部バス35を通じてシステムコントロ
ーラ27に供給されるようになっており、システムコン
トローラ27から光出力制御系23に出力される再生用
光出力データDpr及び記録用光出力データDpw並び
に記録/再生指令信号Srwは、上記外部バス35を通
じてそれぞれ再生側レジスタ30及び記録側レジスタ3
1並びにマルチプレクサ32に供給されるようになって
いる。
【0057】そして、この実施の形態に係る記録再生装
置においては、光磁気ディスクDの温度を検出するため
の非接触型温度センサ36が取り付けられおり、該温度
センサ36からの温度検出信号Stpを例えば8ビット
のデジタルデータ(温度検出データ)Dtpに変換して
システムコントローラ27に出力するA/D変換器37
が上記ALPC系21の光出力検出系22に接続されて
いる。
【0058】この実施の形態に係る記録再生装置の全体
構成の概略は、例えば図4に示すように、記録再生装置
の基台を構成するシャーシ41と、該シャーシ41の上
部に固定された記録再生装置本体42(ディスクカート
リッジ43が出し入れされるディスクカートリッジ挿入
部44や光ヘッド駆動部(図示せず)などが組み込まれ
ている。)と、該記録再生装置本体42の上部に電気的
絶縁及び磁気的絶縁のためのシールド板45を介して回
路基板46が取り付けられて構成されている。
【0059】そして、上記温度センサ36は、記録再生
装置本体42のうち、ディスクカートリッジ43の温度
(光磁気ディスクDの温度)を正確に検出できる位置に
取り付けられている。本実施の形態においては、本体4
2内の周辺温度に影響を受けにくい位置、例えば本体4
2のディスクカートリッジ挿入部44における開口部分
近傍に温度センサ36が取り付けられている。
【0060】一方、光ヘッド2における対物レンズは、
二次元アクチュエータ51によって、光磁気ディスクD
の接離方向及び光磁気ディスクDの径方向にそれぞれ僅
かに移動するようになっている。この二次元アクチュエ
ータ51は、例えばフォーカス・コイル、トラッキング
・コイル及びマグネットからなる磁気回路にて構成され
ている。
【0061】記録用磁界発生装置3は、ディスクカート
リッジ中、記録再生装置内部に露出した上面側開口部の
上方の位置に設けられている。この記録用磁界発生装置
3は、例えばステッピングモータと回転−直線運動変換
機構を主体とする既知の上下移動機構(図示せず)によ
って、上下方向、即ち、ディスクカートリッジの上面側
開口部に対して接離方向に移動自在とされている。ま
た、この記録用磁界発生装置3は、図示しない連動機構
によって、光ヘッド2と連動して光磁気ディスクDの径
方向に移動するようになっている。
【0062】この実施の形態に係る記録再生装置の回路
系は、上記ALPC系21のほかに、図1に示すよう
に、RFアンプ52、演算回路53、エンコーダ54、
磁界発生駆動回路55、サーボ制御回路56、デコーダ
57、光ヘッド用スライド駆動回路58及びこれら各種
回路を制御するシステムコントローラ27を有して構成
されている。システムコントローラ27は、外部に設置
されたホストコンピュータ59に対し、インターフェー
スバス60(例えばSCSIバス)及びインターフェー
ス回路61を介してデータの転送が行なわれるように配
線接続されている。
【0063】インターフェース回路61は、この記録再
生装置が接続されたホストコンピュータ59から送られ
てくるコマンドの内容を解読し、システムコントローラ
27にその動作内容を伝達する回路である。また、この
インターフェース回路61は、ホストコンピュータ59
とのデータを授受するためのバッファとしても機能し、
この場合、ディスク欠陥に対する誤り訂正(ECC)を
行なうように構成されている。
【0064】RFアンプ52は、光ヘッド2内の光検出
器からの光検出信号(電流信号)を電圧信号に変換して
所定のゲインにて増幅する回路である。演算回路53
は、RFアンプ52からの光検出信号(電圧信号)に基
づいて各種信号、ここでは、トラッキングエラー信号S
t、フォーカスエラー信号Sf及びRF信号Srfを生
成するための回路である。
【0065】エンコーダ54は、インターフェース回路
61を通じて送られてくるホストコンピュータ59から
の記録データDwに、エラー訂正等の符号化処理と例え
ばEFM変調を行なって、記録情報データに変換し、更
にこの記録情報データを二値化データに変換して、オン
オフ信号Soとして出力する回路である。
【0066】磁界発生駆動回路55は、システムコント
ローラ27からの起動信号Sdに基づいて活性化(電源
供給)され、エンコーダ54からのオンオフ信号Soに
基づいて、記録用磁界発生装置3内の励磁コイルへの電
流供給を正方向及び負方向に切り換える回路である。
【0067】具体的には、励磁コイルに対して正方向に
電流を流すことにより、光磁気ディスクDの記録層中、
上記光ヘッド2からのレーザ光照射によって温度がキュ
ーリー点を超えている部分が、例えば正方向に磁化さ
れ、励磁コイルに対して負方向に電流を流すことによ
り、上記部分が、例えば負方向に磁化されることとな
る。
【0068】そして、その後に、光ヘッド2による再生
用のレーザ光Lを照射することにより、正方向に磁化さ
れた部分又は負方向に磁化された部分にて変調された反
射光束中のカー回転角を、光ヘッド2内に組み込まれた
例えばpn接合のフォトダイオードからなる光検出器に
て検出することによって、光磁気ディスクDに記録され
た磁化情報の再生信号を得ることができるようになって
いる。
【0069】サーボ制御回路56は、その内部に、フォ
ーカス・サーボ回路、トラッキング・サーボ回路、スピ
ンドル・サーボ回路、スレッド・サーボ回路及び各種移
動機構の駆動源であるモータに対してサーボ制御を行う
モータ用サーボ回路等が組み込まれており、これら各種
サーボ回路は、それぞれシステムコントローラ27から
のサーボ制御に関するデータ(サーボゲイン等)や駆動
信号などのサーボ駆動制御信号や演算回路53からのサ
ーボ用演算信号が入力されるようになっている。
【0070】上記スピンドル・サーボ回路は、システム
コントローラ27からの最大回転数データに基づいて、
その最大回転数以下の回転数でスピンドルモータ1を駆
動して、ターンテーブル4に装着されている光磁気ディ
スクDをCLV(線速度一定:Constant Angular Veroc
ity )方式又はCAV(角速度一定:Constant Linear
Verocity)で回転駆動させる回路である。
【0071】上記フォーカス・サーボ回路は、演算回路
53からのフォーカスエラー信号Sf、具体的には、光
磁気ディスクDに形成されたミラー面へのレーザ光照射
に伴う該ミラー面からの反射光量に応じた検出信号を演
算回路53にて所定の演算を行なって得た信号に基づい
て、光ヘッド2の上記二次元アクチュエータ51を駆動
・制御することにより、対物レンズを光磁気ディスクD
の接離方向に移動させてその焦点調整を行う回路であ
る。
【0072】上記トラッキング・サーボ回路は、演算回
路53からのトラッキングエラー信号St、具体的に
は、光磁気ディスクDに形成されているサーボ領域内の
サーボピットの検出に伴う検出信号を演算回路53にて
所定の演算を行なって得た信号に基づいて、光ヘッド2
の上記二次元アクチュエータ51を駆動・制御すること
により、対物レンズを光磁気ディスクDの径方向に移動
させてそのトラッキング調整を行う回路である。
【0073】スレッド・サーボ回路は、システムコント
ローラ27から順次送られてくる目標位置データと光ヘ
ッド2の現在位置データ(リニア・エンコーダから得ら
れる位置データ)とを比較しながら光ヘッド2を基準位
置データが示す位置に到達するように光ヘッド用スライ
ド駆動回路58に制御信号を出力する回路である。
【0074】光ヘッド用スライド駆動回路58は、上記
スレッド・サーボ回路からの上記制御信号のレベル(電
流レベル,電圧レベルあるいは周波数等)に応じて光ヘ
ッド用スライド機構5の駆動源である二つのボイスコイ
ルモータ13a及び13bを駆動制御し、光ヘッド2を
上記目標位置データが示す位置に移動駆動させる。
【0075】デコーダ57は、演算回路53からの再生
信号Srf、具体的には、光磁気ディスクDの記録層に
記録されている磁化情報に応じて変調された反射光のP
偏光成分とS偏光成分に対して所定の演算を行なうこと
によって得た信号をデジタルデータに変換し、更にこの
変換したデジタルデータに付加されているエラー訂正等
の符号化処理を復号化処理して再生データDrとして出
力する回路である。このデコーダ28からの再生データ
Drは、インターフェース回路61及びインターフェー
スバス60を介して外部に接続されたホストコンピュー
タ59に供給される。なお、ホストコンピュータ59に
供給される再生データDrのうち、セクタ同期信号やセ
クタアドレス信号等のサブコードDsは、スピンドルモ
ータ1の回転制御やシーク動作時の光ヘッド2の走査位
置の制御のためにシステムコントローラ27に供給され
る。
【0076】そして、本実施の形態に係る記録再生装置
においては、上記システムコントローラ27内に、光磁
気ディスクDの温度に応じて最適な光出力の制御を行な
う光出力制御手段81(図8参照)がソフトウェアとし
て具備されている。
【0077】一般に、非接触型の温度センサ36を用い
た場合、図5及び図6に示すように、投入直後の光磁気
ディスクDの温度と装置内の周辺温度との温度差が大き
いため、温度センサ36にて検出された光磁気ディスク
Dの温度(以下、単にディスク温度と記す)は不正確な
ものとなっている。図5中、●で示す特性曲線は、ディ
スクカートリッジを装置内に投入した際のディスクカー
トリッジの実際の温度変化を示し、○で示す特性曲線
は、ディスクカートリッジを装置内に投入した際の装置
内の周辺温度(温度センサ36による検出温度)の変化
を示す。また、図6は温度センサ36の温度時定数、即
ちディスクカートリッジを装置内に投入した時点から所
定時間Tまでの実際のディスクカートリッジの温度と温
度センサによる検出温度との差(温度差)の変化特性を
示す。
【0078】これら図5及び図6からわかるように、上
記温度差は、時間が経つにつれて徐々に小さくなり、所
定時間Tの経過後においてはほぼ零の状態となり、この
段階から温度センサ36によって検出されるディスク温
度は正確なものとなる。
【0079】従って、上記所定時間Tが経過した段階に
おいて光出力の制御を開始した方が安定に制御を行なう
ことができることとなるが、上記所定時間Tほど待たな
ければならず、高速アクセスの点で問題がある。
【0080】この光出力制御手段81は、上記問題を解
決するために組み込まれるものであり、その処理動作を
簡単に説明すると、まず、ディスクカートリッジを装置
内に投入してから所定時間Tが経過するまでは、ディス
クカートリッジ投入時のディスク温度(ディスク初期温
度)を常温(例えば20℃)と仮定し、温度センサ36
による光磁気ディスクDの平均温度がディスクカートリ
ッジ投入時の装置内周辺温度に向かって該温度センサ3
6の温度時定数に沿って上がっていくと判断して、仮の
ディスク温度を求め、この仮のディスク温度に基づいて
光ヘッド2の光出力を制御する。そして、所定時間Tが
経過した後は、温度センサ36によるディスク温度と装
置内の周辺温度とに温度差がなくなっているため、温度
センサ36の検出温度をディスク温度として光ヘッドの
光出力を制御する。
【0081】通常、光磁気ディスクDはその投入時にお
いては、常温(例えば20℃)である場合が多いため、
上記のように制御することにより、温度センサ36によ
る検出温度に対して誤差が比較的少なくなる。
【0082】ここで、システムコントローラ27のハー
ド構成と上記光出力制御手段81の機能及びその処理動
作を図7〜図14に基づいて説明する。
【0083】まず、システムコントローラ27のハード
構成は、図7に示すように、上記光出力制御手段等の各
種プログラムが格納されたプログラムROM71と、各
種固定データが予め登録されたデータROM72と、上
記プログラムROM71から読み出されたプログラムの
動作用として用いられる動作用RAM73と、外部回路
からのデータや制御信号並びに各種プログラムによって
データ加工されたデータ等が格納されるデータRAM7
4と、水晶振動子等の基準クロック発生回路からの基準
クロックを計数して時間データを出力する時計75と、
外部回路に対してデータの入出力を行なう入力ポート7
6及び出力ポート77と、これら各種回路を制御するC
PU(制御装置及び論理演算装置)78とを有して構成
されている。
【0084】そして、上記各種回路は、CPU78から
導出されたデータバスDBを介して各回路間のデータの
受渡しが行なわれ、更にCPU78から導出されたアド
レスバスや制御バス(共に図示せず)を介してそれぞれ
CPU78にて制御されるように構成されている。
【0085】次に、上記光出力制御手段81の処理動作
について図8〜図13の機能ブロック及びフローチャー
トに基づいて説明する。
【0086】この光出力制御手段81は、まず、図9で
示すステップS1において、電源投入と同時に初期動
作、例えば、システムコントローラ27内のシステムチ
ェックやメモリチェック及びセットアップ等が行なわれ
る。
【0087】次に、ステップS2において、プログラム
ROM71から、光出力制御手段70(光出力制御プロ
グラム:図8参照)が読み出されて、動作用RAM73
にストアされると同時に、このプログラムの動作中にお
いて生成されたデータを一時的に保存するためや、上記
プログラムを構成する各ルーチン間のパラメータの受渡
しなどに用いられる作業領域が動作用RAM73中に割
り付けられる。
【0088】また、データRAM74に、記録用光出力
の目標値が格納される記録用目標値格納領域と、再生用
光出力の目標値が格納される再生用目標値格納領域と、
温度センサにて検出された平均温度値が格納される平均
温度格納領域と、データROM72からの各種固定デー
タが格納される固定データ格納領域が割り付けられる。
【0089】固定データ格納領域は、記録用の光出力に
おける補正係数が登録された記録用補正係数テーブルが
格納される記録用補正係数テーブル格納領域と、再生用
の光出力における補正係数が登録された再生用補正係数
テーブルが格納される再生用補正係数テーブル格納領域
と、常温での記録用光出力の目標値(常温記録用目標
値)が格納される常温記録用目標値格納領域と、常温で
の再生用光出力の目標値(常温再生用目標値)が格納さ
れる常温再生用目標値格納領域とを有する。
【0090】例えば記録用補正係数テーブルは、図14
の特性図に示すように、ディスク温度の変化に対する補
正係数がアドレス順次に登録されたものであり、この例
では、常温を20℃として、該常温に対応する補正係数
を1とし、常温未満についての補正係数は1よりも大き
く、常温よりも高い温度の補正係数は1よりも小さく
し、その最大値〜最小値の幅を全体の44%に規定して
いる。なお、再生用補正係数テーブルついては図示しな
いが、上記記録用補正係数テーブルとほぼ同じ特性の補
正係数が配列される。
【0091】そして、上記ステップS2においては、上
記プログラムの転送処理のほかに、データROM72か
ら各種固定データを読み出して固定データ格納領域に格
納するという処理を行なう。
【0092】このとき、データROM72に登録されて
いる記録用補正係数テーブル及び再生用補正係数テーブ
ルがそれぞれ対応する格納領域に格納され、データRO
M72に登録されている初期温度値(光磁気ディスクの
予測温度を演算するための初期温度値(例えば20℃を
示すデジタル値))が光磁気ディスクの予測温度を演算
するための温度演算用レジスタRd(光出力制御プログ
ラム70にて使用される各種レジスタのうち、温度演算
用レジスタRdとして宣言されたレジスタ)に格納され
る。また、記録用目標値格納領域及び再生用目標値格納
領域にそれぞれ常温記録用目標値及び常温再生用目標値
が格納される。
【0093】上記動作用RAM73に読み出された光出
力制御プログラム81は、図8に示すように、各種判別
を行う判別手段82と、操作パルスに配列された各種操
作キーからなるキー入力装置83からのキー入力データ
を受け取るためのキー入力受取り手段84と、温度セン
サ36からの温度検出データDtpを受け取ってその平
均温度値/Tsを求める平均温度演算手段85と、該平
均温度演算手段85にて得られた平均温度値/Tsを読
み出す平均温度読出し手段86と、該平均温度読出し手
段86にて読み出された平均温度値/Tsと温度センサ
36の温度時定数から光磁気ディスクDの温度を予測す
るディスク温度予測手段87と、該ディスク温度予測手
段87にて得られた予測温度あるいは平均温度読出し手
段86にて読み出された平均温度値/Tsに基づいて各
補正係数テーブルのレコードアドレスを算出するレコー
ドアドレス演算手段88と、記録用補正係数テーブルの
うち、上記レコードアドレス演算手段88にて得られた
レコードアドレスに対応する補正係数を読み出す記録用
補正係数読出し手段89と、読み出された記録用補正係
数に基づいて記録用光出力の目標値を演算する記録用目
標値演算手段90と、再生用補正係数テーブルのうち、
上記レコードアドレス演算手段88にて得られたレコー
ドアドレスに対応する補正係数を読み出す再生用補正係
数読出し手段91と、読み出された再生用補正係数に基
づいて再生用光出力の目標値を演算する再生用目標値演
算手段92と、各目標値演算手段90及び92にて得ら
れた目標値と現在の光出力に基づいて今回の光出力を設
定・出力する光出力設定手段93とを有して構成されて
いる。
【0094】そして、この光出力制御プログラム81
は、まず、図9のステップS3において、判別手段82
を通じて、光磁気ディスクDが装着された否かが判別さ
れる。この判別は、ディスクカートリッジの装着を検知
するセンサからの検出信号が入力されたかどうかで行な
われる。このステップS3においては、光磁気ディスク
Dが装着されるまでその判別処理が繰り返される。即
ち、光磁気ディスクDの装着待ちとなる。
【0095】光磁気ディスクDが装着されると、次のス
テップS4に進み、平均温度演算手段(平均温度演算プ
ログラム)85を起動する。この平均温度演算プログラ
ムは、当該光出力制御プログラム81と時分割(タイム
シュアリング方式)で動作する。この平均温度演算手段
85の構成及びその処理動作を図10及び図11に基づ
いて説明すると、この平均温度演算手段85は、図10
に示すように、各種判別を行なう判別手段101と、温
度センサ36から順次出力される温度検出データDtp
を入力ポート76を通じて受け取る検出温度受取り手段
102と、該検出温度受取り手段102を通じて順次送
られてくる温度検出データDtpを所定回数累算処理す
る累算処理手段103と、該累算処理手段103にて累
算された値の平均値を求めて平均温度データ/Tsとし
てデータRAM74の平均温度格納領域に格納する平均
化処理手段104とを有して構成されている。
【0096】そして、この平均温度演算手段85は、図
11に示すように、まず、ステップS101において、
この平均温度演算プログラム85にて使用される各種レ
ジスタのうち、インデックスレジスタiとして宣言され
たレジスタ(以後、単にインデックスレジスタiと記
す)に初期値=0を格納して、該インデックスレジスタ
iを初期化する。
【0097】次に、ステップS102において、検出温
度受取り手段102を通じて、温度センサ36から入力
ポート76を介して供給される温度検出データDtpを
受け取って第1のレジスタR1(平均温度演算プログラ
ム85にて使用される各種レジスタのうち、第1のワー
ク用レジスタR1として宣言されたレジスタ)に格納す
る。
【0098】次に、ステップS103において、累算処
理手段103を通じて、上記温度検出データDtpの累
算処理を行なう。具体的には、第2のレジスタR2(平
均温度演算プログラム85にて使用される各種レジスタ
のうち、第2のワーク用レジスタR2として宣言された
レジスタ)の値と第1のレジスタR1の値とを加算し、
この加算値を再度第2のレジスタR2に格納するという
処理を行なう。なお、第2のレジスタR2には、初期段
階において0が格納されている。
【0099】次に、ステップS104において、インデ
ックスレジスタiの値を+1更新する。その後、ステッ
プS105において、判別手段101を通じて、インデ
ックスレジスタiの値が所定回数M以上であるか否かが
判別される。インデックスレジスタiの値が所定回数M
未満である場合は、上記ステップS102に戻って該ス
テップS102以降の処理を繰り返す。即ち、温度セン
サ36から順次送出される温度検出データDtpを受け
取って所定回数Mほど累算するという処理が行なわれ
る。
【0100】そして、上記ステップS105において、
上記インデックスレジスタiの値が所定回数M以上であ
ると判別された場合は、次のステップS106に進み、
平均化処理手段104を通じて、温度検出データDtp
の平均値/Tsを求める。具体的には、第2のレジスタ
R2の値を所定回数Mにて除算することにより行なわ
れ、該除算値は今回の平均温度データ/Tsとしてデー
タRAM74の平均温度格納領域に格納される。
【0101】次に、ステップS107において、判別手
段101を通じて、プログラム終了要求があったかどう
かが判別される。この判別は、電源OFFなどの終了要
求割り込みの発生があったかどうかで行なわれる。
【0102】そして、このステップS107において
は、上記終了要求がない場合、ステップS101に戻っ
て、該ステップS101以降の処理が繰り返され、次の
平均温度データ/Tsが求められることになる。上記終
了要求があった場合は、この平均温度演算プログラム8
5が終了する。
【0103】図9に示すメインルーチンの説明に戻り、
次のステップS5において、光出力設定手段93(光出
力設定プログラム)を起動する。この光出力設定プログ
ラム93も当該光出力制御プログラム81と時分割(タ
イムシュアリング方式)で動作する。この光出力設定手
段93の構成及びその処理動作は後述する。
【0104】次に、ステップS6において、時計75か
ら時間データを読み出し、次のステップS7において、
判別手段82を通じて、所定時間Tが経過したか否かが
判別される。この判別は、上記時間データが所定時間T
以上であるかどうかで行なわれる。
【0105】時間データが所定時間T未満であれば、次
のステップS8に進み、ディスク温度予測手段87を通
じて、現在のディスク温度(光磁気ディスクDの温度)
を予測する。具体的には、平均温度格納領域に格納され
ている平均温度データ/Tsから温度演算用レジスタR
dの値(初期段階では常温20℃を示すデジタル値が格
納されている)を差し引いて、その差分値を温度センサ
の時定数で定まる係数kにて除算し、この除算値を上記
温度演算用レジスタRdの値に加算し、この加算値をデ
ィスク予測温度データとして再度温度演算用レジスタR
dに格納することにより行なわれる。
【0106】一方、上記ステップS7において、所定時
間Tが経過したと判別された場合は、ステップS9に進
み、平均温度格納領域に格納されている平均温度データ
/Tsを温度演算用レジスタRdに格納する。
【0107】上記ステップS8での処理又はステップS
9での処理が終了した段階で、次のステップS10に進
み、レコードアドレス演算手段88を通じて、上記温度
演算用レジスタRdに格納されているディスク予測温度
データ又は平均温度データに基づいて、記録用補正係数
テーブル及び再生用補正係数テーブルのレコードアドレ
スを求める。
【0108】次に、ステップS11において、判別手段
82を通じて、現在記録モードであるか否かが判別され
る。この判別は、例えばシステムコントローラ27にお
いて使用されるシステム状態フラグが記録モードになっ
ているかどうかで行なわれる。現在記録モードであると
判別された場合は、次のステップS12に進み、記録用
補正係数読出し手段89を通じて、記録用補正係数テー
ブルのうち、上記ステップS10にて求めたレコードア
ドレスに対応するレコードから記録用補正係数αwを読
み出す。
【0109】次に、ステップS13において、記録用目
標値演算手段90を通じて記録用目標値Rwを演算す
る。具体的には、常温記録用目標値格納領域に格納され
ている常温記録用目標値と上記ステップS12にて求め
た記録用補正係数αwを乗算し、その乗算値を今回の記
録用目標値RwとしてデータRAM74の記録用目標値
格納領域に格納することにより行なわれる。
【0110】一方、上記ステップS11において、現在
再生モードであると判別された場合は、ステップS14
に進み、再生用補正係数読出し手段91を通じて、再生
用補正係数テーブルのうち、上記ステップS10にて求
めたレコードアドレスに対応するレコードから再生用補
正係数αrを読み出す。
【0111】次に、ステップS15において、再生用目
標値演算手段92を通じて再生用目標値Rrを演算す
る。具体的には、常温再生用目標値格納領域に格納され
ている常温再生用目標値と上記ステップS14にて求め
た再生用補正係数αrを乗算し、その乗算値を今回の再
生用目標値RrとしてデータRAM74の再生用目標値
格納領域に格納することにより行なわれる。
【0112】上記ステップS13又はステップS15で
の処理が終了した段階で、次のステップS16に進み、
判別手段82を通じて、停止要求があったか否かが判別
される。この判別は、キー入力装置83に対するキー操
作に基づく割込み信号の有無を判別し、更に、該割込み
信号があった場合に、キー入力受取り手段84によって
受け取られたキー入力データの内容が「停止」を示すも
のかどうかを判別することによって行なわれる。
【0113】キー入力装置83からのキー入力割込みが
なかった場合、あるいはキー入力があった場合におい
て、そのキー入力データが「停止」を示すものでなかっ
た場合は、上記ステップS6に進み、該ステップS6以
降の処理を繰り返す。即ち、現在の時間データを読み出
して、所定時間Tが経過していなければ、ディスクの予
測温度を算出し、該ディスクの予測温度に基づいて今回
の補正係数αw又はαrを割り出し、該補正係数αw又
はαrに基づいて今回の目標値Rw又はRrを定めると
いう処理を行い、所定時間Tが経過している場合は、実
際の光磁気ディスクDの平均温度に基づいて今回の補正
係数αw又はαrを割り出し、該補正係数αw又はαr
に基づいて今回の目標値Rw又はRrを定めるという処
理を行う。
【0114】上記ステップS16において、停止要求が
あったと判別された場合は、次のステップS17に進
む。
【0115】ここで、上記ステップS5にて起動される
光出力設定手段93の構成及びその処理動作について図
12及び図13を参照しながら説明する。
【0116】この光出力設定手段93(光出力設定プロ
グラム)は、図12に示すように、各種判別を行なう判
別手段111と、キー入力装置83からのキー入力デー
タを受け取るためのキー入力受取り手段112と、記録
側A/D変換器29(図3参照)から入力ポート76を
通じて供給される現在の記録光出力モニタデータDsw
を受け取る現記録光出力受取り手段113と、再生側A
/D変換器28から入力ポート76を通じて供給される
現在の再生光出力モニタデータDsrを受け取る現再生
光出力受取り手段114と、これら現記録光出力受取り
手段113及び現再生光出力受取り手段114にて受け
取られた記録光出力モニタデータDsw及び再生光出力
モニタデータDsrをそれぞれ記録用目標値Rw及び再
生用目標値Rrと比較できるデータ形態に換算するデー
タ換算処理手段115と、データRAM74の記録用目
標値格納領域に格納されている記録用目標値Rwを読み
出す記録用目標値読出し手段116と、データRAM7
4の再生用目標値格納領域に格納されている再生用目標
値Rrを読み出す再生用目標値読出し手段117と、デ
ータ換算処理手段115からの記録光出力モニタデータ
Dswの換算データと記録用目標値Rwに基づいて今回
の記録用光出力を求める記録用光出力演算手段118
と、該記録用光出力演算手段118からの記録用光出力
データDpwを出力ポート77を通じて記録側レジスタ
31(図3参照)に出力する記録用光出力データ出力手
段119と、データ換算処理手段115からの再生光出
力モニタデータDsrの換算データと再生用目標値Rr
に基づいて今回の再生用光出力を求める再生用光出力演
算手段120と、該再生用光出力演算手段120からの
再生用光出力データDprを出力ポート77を通じて再
生側レジスタ30に出力する再生用光出力データ出力手
段121とを有して構成されている。
【0117】そして、この光出力設定手段93は、図1
3に示すように、まず、ステップS201において、判
別手段111を通じて、現在記録モードであるか否かが
判別される。現在記録モードであると判別された場合
は、次のステップS202に進み、現記録光出力受取り
手段113を通じて、記録側A/D変換器29から入力
ポート76を介して供給される現在の記録光出力モニタ
データDswを受け取る。
【0118】次に、ステップS203において、データ
換算処理手段115を通じて、上記現記録光出力受取り
手段113にて受け取られた記録光出力モニタデータD
swを記録用目標値Rwと比較できるデータ形態に換算
する。換算後のデータを便宜的に換算記録光出力モニタ
データRDswと記す。
【0119】次に、ステップS204において、記録用
目標値読出し手段116を通じて、データRAM74の
記録用目標値格納領域に格納されている記録用目標値R
wを読み出す。
【0120】次に、ステップS205において、記録用
光出力演算手段118を通じて、今回の記録用の光出力
Dpwを求める。具体的には、記録用目標値Rwから換
算記録光出力モニタデータRDswの値を差し引き、そ
の差分値と上記記録用目標値Rwとを加算することで行
なわれる。
【0121】次に、ステップS206において、記録用
光出力データ出力手段119を通じて、上記記録用光出
力演算手段118にて得られた記録用光出力データDp
wを出力ポート77を介して記録側レジスタ31に出力
する。
【0122】記録側レジスタ31に供給された記録用光
出力データDpwは、図3に示すように、後段のマルチ
プレクサ32を通じてD/A変換器34に供給され、該
D/A変換器34においてアナログの制御信号Spに変
換されてレーザ駆動回路33に供給される。レーザ駆動
回路33は、供給された制御信号Spの属性(電圧レベ
ル,電流レベル又は周波数)に応じた駆動電流idを光
ヘッド2のレーザ光源LDに流す。その結果、該レーザ
光源LDは、供給された駆動電流idのレベルに応じた
出力のレーザ光Lを出射することとなる。
【0123】一方、上記ステップS201において、再
生モードであると判別された場合は、ステップS207
に進み、現再生光出力受取り手段114を通じて、再生
側A/D変換器28から入力ポート76を介して供給さ
れる現在の再生光出力モニタデータDsrを受け取る。
【0124】次に、ステップS208において、データ
換算処理手段115を通じて、上記現再生光出力受取り
手段114にて受け取られた再生光出力モニタデータD
srを再生用目標値Rrと比較できるデータ形態に換算
する。換算後のデータを便宜的に換算再生光出力モニタ
データRDsrと記す。
【0125】次に、ステップS209において、再生用
目標値読出し手段117を通じて、データRAM74の
再生用目標値格納領域に格納されている再生用目標値R
rを読み出す。
【0126】次に、ステップS210において、再生用
光出力演算手段120を通じて、今回の再生用の光出力
Dprを求める。具体的には、再生用目標値Rrから換
算再生光出力モニタデータRDsrの値を差し引き、そ
の差分値と上記再生用目標値Rrとを加算することで行
なわれる。
【0127】次に、ステップS211において、再生用
光出力データ出力手段121を通じて、上記再生用光出
力演算手段120にて得られた再生用光出力データDp
rを出力ポート77を介して再生側レジスタ30に出力
する。
【0128】再生側レジスタ30に供給された再生用光
出力データDprは、図3に示すように、後段のマルチ
プレクサ32を通じてD/A変換器34に供給され、該
D/A変換器34においてアナログの制御信号Spに変
換されてレーザ駆動回路33に供給される。レーザ駆動
回路33は、供給された制御信号Spの属性(電圧レベ
ル,電流レベル又は周波数)に応じた駆動電流idを光
ヘッド2のレーザ光源LDに流す。その結果、該レーザ
光源LDは、供給された駆動電流idのレベルに応じた
出力のレーザ光Lを出射することとなる。
【0129】そして、上記ステップS206での処理又
はステップS211での処理が終了した段階で、次のス
テップS212に進み、判別手段111を通じて、停止
要求があったか否かが判別される。この判別は、キー入
力装置83に対するキー操作に基づく割込み信号の有無
を判別し、更に、該割込み信号があった場合に、キー入
力受取り手段112によって受け取られたキー入力デー
タの内容が「停止」を示すものかどうかを判別すること
によって行なわれる。
【0130】キー入力装置83からのキー入力割込みが
なかった場合、あるいはキー入力があった場合におい
て、そのキー入力データが「停止」を示すものでなかっ
た場合は、上記ステップS201に進み、該ステップS
201以降の処理を繰り返す。即ち、記録モード下にお
いては、現在の記録光出力モニタデータDswを受け取
って、所定のデータ形態に換算し、その換算データRD
swを記録用目標値Rwと比較して最適な記録用光出力
データDpwを求めて記録側レジスタ31に出力すると
いう処理を行い、再生モード下においては、現在の再生
光出力モニタデータDsrを受け取って、所定のデータ
形態に換算し、その換算データRDsrを再生用目標値
Rrと比較して最適な再生用光出力データDprを求め
て再生側レジスタ30に出力するという処理を行う。
【0131】上記ステップS212において、停止要求
があったと判別された場合は、この光出力設定プログラ
ム93が終了する。
【0132】図9に示すメインルーチンの説明に戻っ
て、ステップS17において、判別手段82を通じて、
ディスクカートリッジの排出要求があったか否かが判別
される。この判別は、キー入力装置83に対するキー操
作に基づく割込み信号の有無を判別し、更に、該割込み
信号があった場合に、キー入力受取り手段84によって
受け取られたキー入力データの内容が「ディスク排出」
を示すものかどうかを判別することによって行なわれ
る。
【0133】キー入力装置83からのキー入力割込みが
なかった場合、あるいはキー入力があった場合におい
て、そのキー入力データが「ディスク排出」を示すもの
でなかった場合は、上記ステップS5に進み、該ステッ
プS5以降の処理を繰り返す。
【0134】上記ステップS17において、ディスク排
出要求があったと判別された場合は、次のステップS1
8に進み、時計75での計数をリセットしてその計数値
(時間データ)を初期化する。
【0135】次に、ステップS19において、判別手段
82を通じて、プログラム終了要求があったかどうかが
判別される。この判別は、電源OFFなどの終了要求割
り込みの発生があったかどうかで行なわれる。そして、
このステップS19において、終了要求がないと判別さ
れた場合は、ステップS3に戻って、該ステップS3以
降の処理が繰り返されることとなる。一方、終了要求が
あった場合は、この光出力制御プログラム81が終了す
ることになる。
【0136】次に、本実施の形態に係る記録再生装置に
よる光磁気ディスクDへのデータ書込み精度の結果を図
15及び図16に示す。このデータ書込み精度の測定
は、実施例と比較例とに分けて行い、実施例は、本実施
の形態に係る記録再生装置のように、ディスクカートリ
ッジの投入時から所定時間Tにわたってディスク温度を
予測し、該予測温度に基づいて光出力の制御を行ない、
所定時間T経過後の定常状態においては温度センサ36
からの検出温度に基づいて光出力の制御を行なうように
したものであり、比較例は、温度センサ36を設けず
に、即ち温度補償を行なわずに光出力の制御を行なうよ
うにしたものである。
【0137】また、データ書込み精度の測定は、各セグ
メントにおけるデータ領域の先頭部分にある試し書き領
域に対してピットを書き込み、その後、当該試し書き領
域に書き込まれたピットを再生するという操作を繰り返
し、この再生時において、各試し書き領域に書き込まれ
たピットの再生タイミング(再生データ位置(ns))
をプロットすることにより行なった。
【0138】具体的には、ディスクカートリッジの投入
時点から所定時間Tまでのデータ書込み精度の測定は、
図15に示すように、ディスクカートリッジの投入時か
ら各セグメントの試し書き領域にピットを書き込んでゆ
き、例えば300秒経過した段階で、再生モードに切り
換えて上記試し書き領域に書き込まれたピットの再生タ
イミングをプロットすることにより行なった。
【0139】また、上記所定時間T経過後の定常状態に
おけるデータ書込み精度の測定は、図16に示すよう
に、装置内の温度を10℃から55℃まで徐々に昇温さ
せ、この昇温の段階において、各セグメントの試し書き
領域にピットを書き込んでゆき、装置内の温度が例えば
60℃になった段階で、再生モードに切り換えて上記試
し書き領域に書き込まれたピットの再生タイミングをプ
ロットすることにより行なった。
【0140】上記測定の結果、ディスクカートリッジの
投入時点から所定時間T経過までのデータ書込み精度
は、図15に示すように、比較例においては、破線aに
示すように、時間の経過に伴って再生データ位置が変わ
り、各試し書き領域に書き込まれたピットの位置が徐々
にずれていることがわかる。それに対して、実施例にお
いては、実線bに示すように、ディスクカートリッジの
投入時点から所定時間にわたってほぼ同一の再生データ
位置を示している。これは、実際のディスクカートリッ
ジの温度と装置内の温度の差が徐々に変化している期間
(過渡期間)であるにもかかわらず、実際のディスクカ
ートリッジの温度の変化に対応して記録用の光出力が最
適に制御されていることがわかる。
【0141】また、定常状態でのデータ書込み精度は、
図16に示すように、比較例においては、破線aに示す
ように、装置内の温度上昇に伴って再生データ位置が変
わり、各試し書き領域に書き込まれたピットの位置が徐
々にずれていることがわかる。それに対して、実施例に
おいては、実線bに示すように、装置内の温度が変化し
てもほぼ同一の再生データ位置を示しており、装置内の
温度が変化しているにもかかわらず、実際のディスクカ
ートリッジの温度の変化に対応して記録用の光出力が最
適に制御されていることがわかる。
【0142】上記のように、本実施の形態に係る記録再
生装置においては、定常状態においても、ディスクカー
トリッジの投入時においても、光磁気ディスクDに対し
て良好にデータの記録再生が行なわれていることがわか
る。
【0143】このように、上記実施の形態に係る記録再
生装置においては、ディスクカートリッジを装置内に投
入してから所定時間Tが経過するまでは、ディスクカー
トリッジ投入時のディスク温度(ディスク初期温度)を
常温(例えば20℃)と仮定し、温度センサ36の温度
時定数を考慮(図9で示すステップS8でのディスク温
度予測手段87による演算処理)してディスクの温度を
予測し、該予測温度に基づいて光ヘッド2の光出力を制
御するようにし、そして、所定時間Tが経過した後は、
温度センサ36によるディスク温度と装置内の周辺温度
とに温度差がなくなっているため、温度センサ36の検
出温度をディスク温度として光ヘッド2の光出力を制御
するようにしている。
【0144】つまり、温度センサ36の温度時定数、即
ち、光磁気ディスクDを投入した時点から所定時間Tま
での過渡期における温度センサ36の検出特性(温度差
が徐々に少なくなる特性)に基づいてディスク温度が設
定(予測)され、この設定されたディスク温度に基づい
て光出力の制御が行なわれることになる。上記過渡期に
おけるディスク温度は、上記温度センサの温度時定数に
基づいたものであるため、上記過渡期における実際の光
磁気ディスクDの温度に近い値となる。
【0145】従って、上記過渡期における光出力の制御
も定常状態(実際の光磁気ディスクDの温度と温度セン
サ36の検出温度との温度差がほとんどなくなった状
態)での光出力の制御と同様に安定なものとなり、光磁
気ディスクDを装置内に投入した直後から光ヘッド2に
よる光磁気ディスクDに対する情報データのアクセスが
行えることになる。これは、アクセス時間及びアクセス
応答(アクセス速度)の高速化につながり、記録再生装
置の高性能化を実現させることができる。
【0146】上述のように、本実施の形態に係る記録再
生装置においては、非接触型の温度センサを使用した場
合の最大の欠点であるアクセス速度の遅延を有効に防止
することができ、非接触型の温度センサ36を用いた場
合の効果、即ち、ディスクカートリッジの出し入れ操
作等による温度センサの破壊をなくすことができ、信頼
性を向上させることができる。ディスクカートリッジ
との接触機構の工夫も不要となるため、製造コストの削
減を実現させることができる。光磁気ディスクDを回
転可能に収容したディスクカートリッジを装置内に投入
する場合において、ディスクカートリッジの構成材料を
光磁気ディスクの基板と同一材料にする必要がなくな
る。という効果を十分に発揮させることができる。
【0147】上記実施の形態においては、磁界変調型の
記録再生装置に適用した例を示したが、その他、光変調
型の記録再生装置にも適用でき、また、レーザ光を媒介
として光ディスクに対しデータのアクセスを行なう記録
再生装置、例えば相変化型光ディスク用の記録再生装置
や再生専用光ディスク(CD,CD−ROM)用の再生
装置にも適用させることができる。
【0148】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る円盤状記録
媒体用の記録再生装置によれば、投入された円盤状記録
媒体を回転駆動する回転駆動手段と、上記円盤状記録媒
体の径方向に移動可能とされ、かつ、上記円盤状記録媒
体に対して情報データを光学的にアクセスするアクセス
手段と、少なくとも上記円盤状記録媒体の温度を検出す
る非接触型温度センサと、上記円盤状記録媒体の投入直
後から所定時間内に、上記温度センサの温度時定数に基
づいて設定された上記円盤状記録媒体の温度情報に基づ
いて上記アクセス手段の光出力を制御し、上記所定時間
経過後に、上記温度センサからの温度情報に基づいて上
記アクセス手段の光出力を制御する光出力制御手段とを
設けるようにしたので、レーザ光の制御を行なうための
温度センサを非接触型にした場合においても、高速アク
セスを達成でき、非接触型の温度センサの効果を最大限
に発揮させることができる。
【0149】また、本発明に係る円盤状記録媒体用の記
録再生方法によれば、投入された円盤状記録媒体の温度
を非接触型温度センサで検出し、該検出温度に基づいて
光出力を制御しながら上記円盤状記録媒体に対して情報
データを光学的にアクセスする円盤状記録媒体用の記録
再生方法において、上記円盤状記録媒体の投入直後から
所定時間内に、上記温度センサの温度時定数に基づいて
設定された上記円盤状記録媒体の温度情報に基づいて上
記アクセスのための光出力を制御し、上記所定時間経過
後に、上記温度センサからの温度情報に基づいて上記ア
クセスのための光出力を制御するようにしたので、レー
ザ光の制御を行なうための温度センサを非接触型にした
場合においても、高速アクセスを達成でき、非接触型の
温度センサの効果を最大限に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円盤状記録媒体用の記録再生装置
及び円盤状記録媒体用の記録再生方法を、円盤状記録媒
体として例えば光磁気ディスクを用いた磁界変調型の記
録再生装置に適用した実施の形態例(以下、単に実施の
形態に係る記録再生装置と記す)を示す構成図である。
【図2】本実施の形態に係る記録再生装置の内部構成を
示す分解斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る記録再生装置に組み込まれ
るALPC系の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る記録再生装置の全体構成を
示す概略図である。
【図5】ディスクカートリッジを装置内に投入した際の
ディスクカートリッジの実際の温度変化と装置内の周辺
温度の変化を示す特性図である。
【図6】温度センサの温度時定数(ディスクカートリッ
ジを装置内に投入した時点から所定時間までの実際のデ
ィスクカートリッジの温度と温度センサによる検出温度
との差(温度差))の変化を示す特性図である。
【図7】本実施の形態に係る記録再生装置に組み込まれ
るシステムコントローラの構成を示すブロック図であ
る。
【図8】システムコントローラに組み込まれる光出力制
御手段を示す機能ブロック図である。
【図9】システムコントローラに組み込まれる光出力制
御手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図10】光出力制御手段によって起動される平均温度
演算手段を示す機能ブロック図である。
【図11】光出力制御手段によって起動される平均温度
演算手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図12】光出力制御手段によって起動される光出力設
定手段を示す機能ブロック図である。
【図13】光出力制御手段によって起動される光出力設
定手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図14】補正係数テーブルに登録される補正係数のデ
ィスク温度に対する変化を示す特性図である。
【図15】ディスクカートリッジの投入時点から所定時
間までのデータ書込み精度の測定結果を示す特性図であ
る。
【図16】所定時間経過後の定常状態におけるデータ書
込み精度の測定結果を示す特性図である。
【図17】光磁気ディスクの温度に対するピットサイズ
の変動を示す説明図である。
【図18】ピットサイズの変動に伴う不都合点を示す説
明図であり、同図Aはクロストーク及びクロスイレーズ
を示し、同図Bは消し残りを示す。
【図19】消し残りの大きさに対する光出力の位相余有
の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
D 光磁気ディスク、1 スピンドルモータ、2 光ヘ
ッド、3 記録用磁界発生装置、LD レーザ光源、F
D モニタ用フォトディテクタ、21 ALPC系、2
2 光出力検出系、23 光出力制御系、27 システ
ムコントローラ、28 再生側A/D変換器、29 記
録側A/D変換器、30 再生側レジスタ、31 記録
側レジスタ、33 レーザ駆動回路、36 温度セン
サ、83キー入力装置、81 光出力制御手段、85
平均温度演算手段、86 平均温度読出し手段、87
ディスク温度予測手段、88 レコードアドレス演算手
段、90 記録用目標値演算手段、92 再生用目標値
演算手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投入された円盤状記録媒体を回転駆動す
    る回転駆動手段と、 上記円盤状記録媒体の径方向に移動可能とされ、かつ、
    上記円盤状記録媒体に対して情報データを光学的にアク
    セスするアクセス手段と、 少なくとも上記円盤状記録媒体の温度を検出する非接触
    型温度センサと、 上記円盤状記録媒体の投入直後から所定時間内に、上記
    温度センサの温度時定数に基づいて設定された上記円盤
    状記録媒体の温度情報に基づいて上記アクセス手段の光
    出力を制御し、 上記所定時間経過後に、上記温度センサからの温度情報
    に基づいて上記アクセス手段の光出力を制御する光出力
    制御手段とを有することを特徴とする円盤状記録媒体用
    の記録再生装置。
  2. 【請求項2】 上記光出力制御手段は、アクセス手段か
    らの光出力が目標値となるようにフィードバック制御す
    る機能を有し、 上記円盤状記録媒体の投入直後に活性化され、かつ上記
    温度センサからの温度情報に上記温度センサの温度時定
    数を考慮した演算を行なって上記円盤状記録媒体の予測
    温度を得る温度予測手段と、 上記所定時間経過後に活性化され、かつ上記温度センサ
    からの温度情報を直接上記円盤状記録媒体の温度として
    設定する実温度設定手段と、 上記温度予測手段又は上記実温度設定手段からの温度情
    報に基づいて上記目標値を設定する目標値設定手段を有
    することを特徴とする請求項1記載の円盤状記録媒体用
    の記録再生装置。
  3. 【請求項3】 上記温度予測手段での演算は、上記温度
    センサからの温度情報と前回の予測温度との差分値を温
    度センサの温度時定数を考慮した係数で除算し、該除算
    値に上記前回の予測温度を加算して上記円盤状記録媒体
    の予測温度を求めることを特徴とする請求項2記載の円
    盤状記録媒体用の記録再生装置。
  4. 【請求項4】 上記目標値設定手段は、上記円盤状記録
    媒体の温度に対する温度補正係数がアドレス順次に格納
    された記憶手段と、 上記温度予測手段又は上記実温度設定手段からの温度情
    報に対応する温度補正係数を読み出すためのアドレスを
    生成するアドレス生成手段と、 上記記憶手段に格納されている温度補正係数のうち、上
    記アドレス生成手段にて生成されたアドレスに対応する
    温度補正係数を読み出す温度補正係数読出し手段と、 光出力の基準温度における目標値に上記温度補正係数読
    出し手段を通じて読み出された温度補正係数を乗算して
    上記円盤状記録媒体の温度情報に応じた目標値を算出す
    る目標値演算手段とを有することを特徴とする請求項2
    記載の円盤状記録媒体用の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 投入された円盤状記録媒体の温度を非接
    触型温度センサで検出し、該検出温度に基づいて光出力
    を制御しながら上記円盤状記録媒体に対して情報データ
    を光学的にアクセスする円盤状記録媒体用の記録再生方
    法において、 上記円盤状記録媒体の投入直後から所定時間内に、上記
    温度センサの温度時定数に基づいて設定された上記円盤
    状記録媒体の温度情報に基づいて上記アクセスのための
    光出力を制御し、 上記所定時間経過後に、上記温度センサからの温度情報
    に基づいて上記アクセスのための光出力を制御すること
    を特徴とする円盤状記録媒体用の記録再生方法。
  6. 【請求項6】 上記光出力の制御は、該光出力が目標値
    となるようにフィードバック制御するものであって、 上記円盤状記録媒体の投入直後に開始され、かつ上記温
    度センサからの温度情報に上記温度センサの温度時定数
    を考慮した演算を行なって上記円盤状記録媒体の予測温
    度を得る温度予測処理と、 上記所定時間経過後に開始され、かつ上記温度センサか
    らの温度情報を直接上記円盤状記録媒体の温度として設
    定する実温度設定処理と、 上記温度予測処理又は上記実温度設定処理にて得られた
    温度情報に基づいて上記目標値を設定する目標値設定処
    理を有することを特徴とする請求項5記載の円盤状記録
    媒体用の記録再生方法。
  7. 【請求項7】 上記温度予測手段での演算は、上記温度
    センサからの温度情報と前回の予測温度との差分値を温
    度センサの温度時定数を考慮した係数で除算し、該除算
    値に上記前回の予測温度を加算して上記円盤状記録媒体
    の予測温度を求めることを特徴とする請求項6記載の円
    盤状記録媒体用の記録再生方法。
  8. 【請求項8】 上記目標値設定処理は、上記円盤状記録
    媒体の温度に対する温度補正係数がアドレス順次に格納
    された記憶手段に対して、上記温度予測処理又は上記実
    温度設定処理にて得られた温度情報に対応する温度補正
    係数を読み出すためのアドレスを生成し、 上記記憶手段に格納されている温度補正係数のうち、上
    記生成されたアドレスに対応する温度補正係数を読み出
    し、 光出力の基準温度における目標値に上記読み出された温
    度補正係数を乗算して上記円盤状記録媒体の温度情報に
    応じた目標値を算出することを特徴とする請求項6記載
    の円盤状記録媒体用の記録再生方法。
JP07458696A 1996-03-28 1996-03-28 円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置、円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生方法 Expired - Fee Related JP4105247B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07458696A JP4105247B2 (ja) 1996-03-28 1996-03-28 円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置、円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07458696A JP4105247B2 (ja) 1996-03-28 1996-03-28 円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置、円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09265651A true JPH09265651A (ja) 1997-10-07
JP4105247B2 JP4105247B2 (ja) 2008-06-25

Family

ID=13551422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07458696A Expired - Fee Related JP4105247B2 (ja) 1996-03-28 1996-03-28 円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置、円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4105247B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008226381A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Sanyo Electric Co Ltd 光ディスク装置
JP2012252743A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Funai Electric Co Ltd 光ディスク装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008226381A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Sanyo Electric Co Ltd 光ディスク装置
JP2012252743A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Funai Electric Co Ltd 光ディスク装置
US8593923B2 (en) 2011-06-03 2013-11-26 Funai Electric Co., Ltd. Optical disc apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP4105247B2 (ja) 2008-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2995822B2 (ja) 円盤状記録媒体の記録装置及び再生装置
KR950013696B1 (ko) 디스크 레코더 동작장치, 데이타 저장 장치, 디스크 드라이브 동작 방법 및 매체 라이브러리 동작 방법
JPH0554406A (ja) 光デイスク装置
JPH09282816A (ja) モータ制御装置、モータ制御方法及び光ディスク装置
US5822281A (en) Disk apparatus and disk access method employing counterelectromotive voltage from second voice coil motor to control first voice coil motor
JP2803420B2 (ja) トラッキング制御装置
JPH11149640A (ja) 光ディスク装置
JP4105247B2 (ja) 円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生装置、円盤状記録媒体用の記録及び/又は再生方法
JP2744311B2 (ja) 情報処理装置
JPH09251709A (ja) 光ディスク装置
JP2001034947A (ja) ディスクドライブ装置、調整動作実行タイミングの判別方法
JP2988520B2 (ja) 光ディスクの記録装置、再生装置および記録再生装置
JPH01191325A (ja) 光学的情報処理装置
KR970011820B1 (ko) 광자기디스크장치의 포커스 위치결정제어방법
JPH05234095A (ja) 光ディスクプレーヤ
WO2004044906A1 (ja) 光ディスクドライブ装置、及び光ピックアップのチルト補正方法
JP3982079B2 (ja) 光学記録再生装置、フォーカスバイアス設定方法
US20030061000A1 (en) Method and system for performing a track search in an optical storage system
JP2003030878A (ja) 光ディスク記録再生装置のウォブル信号検出回路
JP4062337B2 (ja) ディスク装置及びディスクアクセス方法
JP3495177B2 (ja) ディスク判別を可能としたディスク装置
JPH01191330A (ja) 光学的情報処理装置
KR100536713B1 (ko) 상태 점검 기능을 갖는 홀로그래픽 데이터 재생 시스템
KR100272377B1 (ko) 기록형 디스크의 데이터 재생방법
JPH05266489A (ja) 情報処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050530

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050707

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20050826

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20051020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080327

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120404

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees