JPH09263189A - ブロー成形によるモールディング - Google Patents

ブロー成形によるモールディング

Info

Publication number
JPH09263189A
JPH09263189A JP7724696A JP7724696A JPH09263189A JP H09263189 A JPH09263189 A JP H09263189A JP 7724696 A JP7724696 A JP 7724696A JP 7724696 A JP7724696 A JP 7724696A JP H09263189 A JPH09263189 A JP H09263189A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
inner layer
layer
outer layer
blow molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7724696A
Other languages
English (en)
Inventor
Shojiro Miyamoto
庄二郎 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP7724696A priority Critical patent/JPH09263189A/ja
Publication of JPH09263189A publication Critical patent/JPH09263189A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防音効果及び衝撃緩衝効果を改善し、かつ、
軽量化を図る。 【解決手段】 低線膨脹樹脂材料からなる内層11と軟
質樹脂材料からなる外層12をブロー成形により所定断
面形状の二層構造に一体成形し、前記内層11の内部に
空気層13を設けて、合計三層構造とした。また、取付
凹部14の内層11及び外層12により光モール部20
の段差面24を巻き込んで支持することにより取付凹部
14に嵌合固定して、光モール部20のモール本体10
からの離脱を防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブロー成形により製
造される自動車用サイドモール等のモールディングに関
するものであり、特に、内層及び外層の二層構造とする
と共に内部に空気層を設けて、衝撃緩衝効果、防音効果
等を発揮できるようにしたモールディングに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のサイドモール等のモールディング
は、一般に、射出成形または押出成形により所定の断面
形状に形成される。かかるモールディングとして、図9
及び図10に記載の技術を挙げることができる。図9は
従来の射出成形によるモールディングの断面図である。
図10は従来の押出成形によるモールディングの断面図
である。
【0003】図9の技術は、射出成形によりモールディ
ングのモール本体100及び光モール部110をそれぞ
れ成形するものである。前記モール本体100は、内部
に凹部101を有する断面形状に成形され、その意匠面
の幅方向略中央には取付凹部102が形成されている。
そして、前記モール本体100の取付凹部102に光モ
ール部110を両面接着テープ5により接着して、光モ
ール部110の基部111の意匠面に貼付した光輝フィ
ルム112により一定の装飾的効果を発揮するようにな
っている。
【0004】また、図10の技術は、押出成形によりモ
ールディング120を中実の断面形状に成形するもので
ある。このモールディング120は、サイドモールに具
体化する場合、衝撃緩衝効果を発揮させるために、所定
硬度の軟質樹脂材料により形成する。例えば、この種の
モールディングは、ショア硬さ(HS)50度乃至90
度の軟質樹脂材料を使用して成形される。
【0005】更に、自動車のアンダーボディ(ドア下の
ロッカパネルの下面)等のボディ1には、走行時に飛来
する砂や小石等との衝突によるボディ1の傷付きを防止
したり、かかる砂や小石の衝突音による騒音を防止する
等の目的で、例えば図10のようなモールディング12
0をロアモールとして組付ける場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図9のモールディング
は、上記のように構成され、光モール部110をモール
本体110へ取付けるために両面接着テープ5を使用す
るため、その両面接着テープ5の費用及び取付作業に要
する労力により、全体のコストが上昇する。
【0007】一方、図10のモールディング120は、
例えばサイドモールに具体化する場合、衝撃吸収効果を
意図して軟質樹脂材料を使用するものの、中実状である
ため、硬度を最低の50度としても、衝撃荷重の低減効
果は約5%以下であり、ドアエッジの衝撃荷重が約50
kgf を超えると、ボディ1板金に局所的に陥没等の変形
が生じやすくなる。また、かかるモールディング120
をロッカパネルの下面にロアモールとして組付けた場
合、その防音効果が十分でない。更に、図10の中実状
のモールディング120は重量が比較的大きく、軽量化
の点でも改善する余地がある。
【0008】そこで、本発明は、防音効果及び衝撃緩衝
効果を改善し、かつ、軽量となるブロー成形によるモー
ルディングの提供を課題とするものである。
【0009】また、本発明は、防音効果及び衝撃緩衝効
果を改善し、かつ、軽量となると共に、光モール部の付
設によるコストの増加を抑制することができるブロー成
形によるモールディングの提供を別の課題とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかるブロー
成形によるモールディングは、低線膨脹樹脂材料からな
る内層と軟質樹脂材料からなる外層をブロー成形により
所定断面形状の二層構造に一体成形し、前記内層の内部
に空気層を設けたものである。
【0011】請求項2にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、更に、幅広の基
部と前記基部の一側に一体成形した幅狭の露出部より断
面略T字状に形成され、前記露出部に光輝フィルムを接
合した長尺状の光モール部を具備し、前記光モール部を
内層及び外層の意匠面側の長手方向に沿って配置すると
共に、前記光モール部の基部の前記露出部との段差面
を、前記内層及び外層のブロー成形時に前記内層及び外
層により一体的に巻き込んで支持したものである。
【0012】請求項3にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、更に、両面接着
テープと接着可能な樹脂材料より、幅広の基部と前記基
部の一側に一体成形した幅狭の露出部からなる断面略T
字状に形成された長尺状の接着部を具備し、前記接着部
を前記内層及び外層の意匠面と反対側の裏面の長手方向
に沿って配置すると共に、前記接着部の基部の前記露出
部との段差面を、前記内層及び外層のブロー成形時に前
記内層及び外層により一体的に巻き込んで支持したもの
である。
【0013】請求項4にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、前記内層を形成
する低線膨脹樹脂材料を、フィラー入りポリプロピレン
としたものである。
【0014】請求項5にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、前記内層及び外
層を厚さ方向に彎曲してリブを形成したものである。
【0015】請求項6にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、前記外層を吸音
性の軟質樹脂材料より形成したものである。
【0016】請求項7にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項6の構成において、前記外層を形成
する軟質樹脂材料を、低密度ポリエチレンとポリプロピ
レンとEBMゴムとの混合物及びゴム入りポリプロピレ
ンのうちのいずれかとしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0018】図1は本発明の第一の実施の形態のブロー
成形によるモールディングを示す横断面図である。図2
は本発明の第一の実施の形態のブロー成形によるモール
ディングの長手方向端部を示す縦断面図である。図3は
本発明の第一の実施の形態のブロー成形によるモールデ
ィングの長手方向端部を示す斜視図である。
【0019】なお、図中、従来例と同一符号及び同一記
号は、従来例の構成部分と同一または相当部分を示すも
のであるから、ここでは、重複する説明を省略する。
【0020】図1に示すように、本実施の形態のブロー
成形によるモールディングは、モール本体10及び光モ
ール部20よりなる。前記モール本体10は、低線膨脹
樹脂材料からなる内層11と、軟質樹脂材料からなる外
層12を、ブロー成形により所定断面形状の二層構造に
一体成形し、前記内層11の内部に空気層13を設け
て、外層12、中間層としての内層11及び最内層とし
ての空気層13の三層構造としたものである。また、前
記モール本体10の意匠面側には、長手方向に延びる長
溝状の取付凹部14が設けられている。そして、この取
付凹部14に、前記光モール部20が嵌合固定されてい
る。
【0021】即ち、前記光モール部20は、幅広の基部
21と前記基部21の一側に一体成形した幅狭の露出部
22より断面略T字状に形成され、前記露出部22に光
輝フィルム23を接着または融着等により接合した長尺
状をなしている。そして、本実施の形態では、前記光モ
ール部20をモール本体10の内層11及び外層12の
意匠面側の長手方向に沿って延びる取付凹部14に嵌合
配置すると共に、前記光モール部20の基部21の前記
露出部22との段差面24を、前記内層11及び外層1
2のブロー成形時に内層11及び外層12により一体的
に巻き込んで支持している。よって、前記取付凹部14
の形状は、光モール部20の光輝フィルム22の露出面
を除く形状とほぼ合致する形状となる。
【0022】更に、図2及び図3に示すように、光モー
ル部20の長手方向両端部は、幅方向両端の段差面24
と同様に、モール本体10の内層11及び外層12のブ
ロー成形時に、前記内層11及び外層12により一体的
に巻き込んで支持されている。これにより、モール本体
10の端末部の意匠面側の一部は、光モール部20を巻
き込む部分で若干外部に膨出する形状となっている。ま
た、ブロー成形時に、モール本体10の端末部も同時に
所定形状に一体成形して、従来の押出成形による場合の
射出成形による端末加工を不要としている。
【0023】上記のように構成されたブロー成形による
モールディングは、3次元バリ無し成形を使用して、光
モール部20をインサート成形することにより製造され
る。そして、このブロー成形時に、外層12、内層11
及び空気層13からなる所定形状のモール本体10が形
成されると共に、モール本体10の内層11及び外層1
2が、光モール部20の段差面24の形状に沿って曲が
り込み、光モール部20の段差面24を嵌合支持すると
共に、光モール部20の長手方向両端部の形状に沿って
曲がり込み、光モール部20の長手方向両端部を重合支
持する。
【0024】なお、前記モール本体10の内層11を形
成する低線膨脹樹脂材料としては、フィラー入りポリプ
ロピレン(PP)等を使用し、外層12を形成する軟質
樹脂材料としては、軟質PP等を使用する。また、前記
外層12を形成する軟質樹脂材料としては、予め所定色
の顔料を混入した材着樹脂材料を使用する。一方、前記
光モール部20の基部21を形成する樹脂材料として
は、融着性樹脂材料等を使用することが好ましい。
【0025】上記のように構成された本実施の形態のブ
ロー成形によるモールディングは、自動車のサイドモー
ル等に適用され、例えば、自動車のボディ1側面等に両
面接着テープ5により接着したり、クリップにより組付
けたりして固定される。
【0026】このように、上記実施の形態のブロー成形
によるモールディングは、低線膨脹樹脂材料からなる内
層11と軟質樹脂材料からなる外層12をブロー成形に
より所定断面形状の二層構造に一体成形し、前記内層1
1の内部に空気層13を設けて、合計三層構造としたも
のである。
【0027】したがって、上記実施の形態は、モール本
体10の内層11の内部に空気層13を設けたため、中
実状のモールディングに比較して軽量化を図ることがで
きる。また、モール本体10の空気層13により衝撃緩
衝効果を発揮すると共に、騒音に対して一定の防音効果
を発揮することができる。そして、モール本体10の内
層11に低線膨脹樹脂材料を使用したため、全体に一定
の剛性を確保し、熱膨張または熱収縮等を防止して変形
を防止し、ボディ1からの剥れ等の不具合を防止するこ
とができる。その結果、防音効果及び衝撃緩衝効果を改
善し、かつ、軽量とすることができる。
【0028】また、本実施の形態のブロー成形によるモ
ールディングは、更に、幅広の基部21と前記基部21
の一側に一体成形した幅狭の露出部22より断面略T字
状に形成され、前記露出部22に光輝フィルム23を接
合した長尺状の光モール部20を具備し、前記光モール
部20を内層11及び外層12の意匠面側の長手方向に
沿って配置すると共に、前記光モール部20の基部21
の前記露出部22との段差面24を、前記内層11及び
外層12のブロー成形時に前記内層11及び外層12に
より一体的に巻き込んで支持したものである。
【0029】したがって、ブロー成形によりモール本体
10に光モール部20を巻き込んで支持したため、その
アンダカット効果により、光モール部20のモール本体
10からの離脱を防止することができる。更に、光モー
ル部20のモール本体10への取付けのために従来のよ
うに両面接着テープ5を使用する必要はなく、そのため
の費用及び作業労力を削減することができる。加えて、
光モール部20の端末部をもモール本体10により巻き
込んで支持したため、光モール部20の端末部をモール
本体10により覆って、その離脱を防止すると共に、外
観品質を向上できる。その結果、防音効果及び衝撃緩衝
効果を改善し、かつ、軽量とすることができると共に、
光モール部20の付設によるコストの増加を抑制するこ
とができる。
【0030】次に、本発明による別の実施の形態を以下
に説明する。なお、各実施の形態においては上記第一の
実施の形態との相違点のみを説明し、上記第一の実施の
形態と同一の構成については図面に同一符号を付してそ
の説明を省略する。
【0031】図4は本発明の第二の実施の形態のブロー
成形によるモールディングを示す横断面図である。
【0032】図4において、本実施の形態のブロー成形
によるモールディングは、第一の実施の形態のブロー成
形によるモールディングのモール本体10の裏面の幅方
向両側に、前記取付凹部14と同様の形状の取付凹部1
6を設け、これらの取付凹部16にそれぞれ一対の接着
部30を嵌合固定したものであり、その他の構成は第一
の実施の形態と同様である。前記接着部30は、両面接
着テープ5と接着可能な樹脂材料より、幅広の基部31
と前記基部31の一側に一体成形した幅狭の露出部32
からなる断面略T字状に形成された長尺状をなしてい
る。そして、前記接着部30は、モール本体10の内層
11及び外層12の意匠面と反対側の裏面の幅方向両側
の取付凹部16に、長手方向に沿って延びるよう配置さ
れ、前記接着部30の基部31の前記露出部32との段
差面34を、モール本体10の内層11及び外層12の
ブロー成形時に前記内層11及び外層12により一体的
に巻き込んで支持されている。なお、前記接着部30の
樹脂材料としては、両面接着テープ5の接着剤と接着が
容易なポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂材料を使用す
る。
【0033】このように、本実施の形態のブロー成形に
よるモールディングは、更に、両面接着テープ5と接着
可能な樹脂材料より、幅広の基部31と前記基部31の
一側に一体成形した幅狭の露出部32からなる断面略T
字状に形成された長尺状の接着部30を具備し、前記接
着部30を前記内層11及び外層12の意匠面と反対側
の裏面の長手方向に沿って配置すると共に、前記接着部
30の基部31の前記露出部32との段差面34を、前
記内層11及び外層12のブロー成形時に前記内層11
及び外層12により一体的に巻き込んで支持したもので
ある。
【0034】したがって、本実施の形態は、第一の実施
の形態の効果に加え、両面接着テープ5の接着が通常状
態では容易でないPPにより外層12を形成しても、両
面テープ5の一側面を接着部30に容易に接着して、モ
ール本体10をボディ1に容易に接着して固定すること
ができる。また、ブロー成形によりモール本体10に接
着部30を巻き込んで支持したため、そのアンダカット
効果により、接着部30のモール本体10からの離脱を
防止することができる。
【0035】図5は本発明の第三の実施の形態のブロー
成形によるモールディングを示す横断面図である。
【0036】本実施の形態のブロー成形によるモールデ
ィングは、第一の実施の形態のブロー成形によるモール
ディングのモール本体10の前記内層11及び外層12
の裏面の幅方向略中央を厚さ方向に彎曲してリブ41を
形成したものである。即ち、モール本体10の裏面の幅
方向略中央は、内方へ凹状に彎曲する所定幅のリブ41
とされている。前記リブ41の図中上面(内層11の内
側面)は、光モール部20を嵌合した取付凹部14の図
中下面(内層11の内側面)と密接するよう構成されて
いる。
【0037】このように、本実施の形態のブロー成形に
よるモールディングは、更に、モール本体10の内層1
1及び外層12を厚さ方向に彎曲してリブ41を形成し
たものである。したがって、第一の実施の形態の効果に
加え、リブ41によりモール本体10の剛性を向上し、
その形状の崩れを防止することができる。また、リブ4
1内側面がモール本体10の取付凹部14部分の内層1
1内側面と密接するため、両者が相互に支持して、全体
の剛性を更に向上する。
【0038】図6は本発明の第四の実施の形態のブロー
成形によるモールディングを示す横断面図である。
【0039】第一の実施の形態のブロー成形によるモー
ルディングがモール本体10及び光モール部20からな
るモールディングに具体化されたのに対し、本実施の形
態のブロー成形によるモールディングは、光モール部を
有しないタイプのモールディングに具体化される。即
ち、本実施の形態のブロー成形によるモールディング
は、低線膨脹樹脂材料からなる内層51と、軟質樹脂材
料からなる外層52を、ブロー成形により所定断面形状
の二層構造に一体成形し、前記内層51の内部に空気層
53を設けて、外層52、中間層としての内層51及び
最内層としての空気層53の三層構造としたものであ
る。そして、モールディングの裏面側の幅方向両側に
は、内層51及び外層52を厚さ方向に彎曲して、一対
のリブ54を設けている。各リブ54は、モールディン
グの長手方向全体に延び、その先端内端面(図中右端
面)は、意匠面側の内層51の内側面に当接している。
よって、本実施の形態の空気層53はリブ54により幅
方向に3分割される。
【0040】上記のように構成されたブロー成形による
モールディングは、第一の実施の形態と同様の3次元バ
リ無し成形を使用して製造され、このブロー成形時に、
外層52、内層51及び空気層53からなる所定形状の
三層構造が形成されると共に、裏面側に一対のリブ54
が形成される。また、モールディングの端末部も同時に
所定形状一体成形して、従来の押出成形による場合の射
出成形による端末加工を不要としている。更に、前記内
層51及び外層52を形成する樹脂材料としては、第一
の実施の形態のモール本体10と同様の材料を使用す
る。そして、上記のように構成された本実施の形態のブ
ロー成形によるモールディングは、第一の実施の形態と
同様、例えば、自動車のボディ1側面等に両面接着テー
プ5により接着したりして固定される。
【0041】このように、本実施の形態のブロー成形に
よるモールディングは、低線膨脹樹脂材料からなる内層
51と軟質樹脂材料からなる外層52をブロー成形によ
り所定断面形状の二層構造に一体成形し、前記内層51
の内部に空気層53を設けて、合計三層構造としたもの
である。
【0042】したがって、上記実施の形態は、モールデ
ィングの内層51の内部に空気層53を設けたため、中
実状のモールディングに比較して軽量化を図ることがで
きる。また、モールディングの空気層53により衝撃緩
衝効果を発揮すると共に、騒音に対して一定の防音効果
を発揮することができる。そして、モールディングの内
層51に低線膨脹樹脂材料を使用したため、全体に一定
の剛性を確保し、熱膨張または熱収縮等を防止して変形
を防止して、ボディ1からの剥れ等の不具合を防止する
ことができる。その結果、防音効果及び衝撃緩衝効果を
改善し、かつ、軽量とすることができる。
【0043】特に、内層51が全体の剛性を確保すると
共に、内層51に設けられる空気層53が、ドアエッジ
等で衝撃力を受けたときに、瞬間的な衝撃力をエアクッ
ション効果により緩和する。この場合、外部からの衝撃
力を、7乃至15%低減することができ、これにより、
自動車のボディ1板金まで損傷が及ぶのを低減すること
ができる。更に、本実施の形態は、リブ54を裏面側に
設けたため、ドアエッジ部分の大きな荷重を、リブ54
によりモールディングの長手方向に分散し、局部的な面
圧を低下することができ、ドア板金が陥没変形等するの
を防止することができる。そして、リブ54内側面が意
匠面側の内層51内側面と密接するため、両者が相互に
支持して、全体の剛性を更に向上する。また、局部的な
ピンポイント衝撃荷重は、空気層53のストロークの範
囲内で緩和して低減することができる。
【0044】なお、本実施の形態は、第二の実施の形態
のような接着部30を裏面側に設けて、両面接着テープ
5の接着性を向上してもよい。また、ブロー成形時に内
層51及び外層52のパリソンに設ける空気注入孔を、
そのまま内層51及び外層52に残して、衝撃吸収時の
エアベントとして使用するようにしてもよい。
【0045】図7は本発明の第五の実施の形態のブロー
成形によるモールディングをロアモールとして自動車に
組付けた状態を示す斜視図である。図8は本発明の第五
の実施の形態のブロー成形によるモールディングを示す
横断面図である。
【0046】本実施の形態は、いわゆる、ロアモールま
たはロッカモールと呼ばれるモールディング60に具体
化され、ドア下部の、自動車のアンダボディ(ロッカパ
ネルの下面)等のボディ1板金に設けられるものである
が、基本的構造は第一乃至第三の実施の形態と同様であ
る。即ち、本実施の形態のブロー成形によるモールディ
ングは、低線膨脹樹脂材料からなる内層61と、軟質樹
脂材料からなる外層62を、ブロー成形により所定断面
形状の二層構造に一体成形し、前記内層61の内部に空
気層63を設けて、外層62、中間層としての内層61
及び最内層としての空気層63の三層構造としたもので
ある。そして、モールディング60の裏面側の幅方向略
中央には、内層61及び外層62を厚さ方向に彎曲して
リブ64を設けている。前記リブ64は、モールディン
グ60の長手方向全体に延び、その先端内端面(図中下
端面)は、意匠面側の内層61の内側面に当接してい
る。よって、本実施の形態の空気層63は、リブ64に
より幅方向に2分割されている。
【0047】上記のように構成されたブロー成形による
モールディングは、第一の実施の形態と同様の3次元バ
リ無し成形を使用して製造され、このブロー成形時に、
外層62、内層61及び空気層63からなる所定形状の
三層構造が形成されると共に、裏面側にリブ64が形成
される。また、モールディング60の端末部も同時に所
定形状一体成形して、従来の押出成形による場合の射出
成形による端末加工を不要としている。更に、前記内層
61及び外層62を形成する樹脂材料としては、第一の
実施の形態のモール本体10と同様の材料を使用するこ
とができる。そして、上記のように構成された本実施の
形態のブロー成形によるモールディングは、第一の実施
の形態と同様、例えば、自動車のボディ1側面等に両面
接着テープ5により接着したりして固定される。
【0048】なお、本実施の形態は、ロッカモールに使
用されることを考慮して、特に、外層62に吸音効果を
有する吸音性軟質樹脂材料を使用し、飛び石、砂撥ね音
等に対する防音効果を高めることが好ましい。かかる外
層62の軟質樹脂材料としては、低密度ポリエチレン
(PE)とPPとEBMゴムとの混合物、ゴム入りP
P、軟質PPまたは熱可塑性エラストマ(TPE)等を
使用する。一方、内層61の低線膨脹樹脂材料として
は、例えば、線膨脹係数3乃至5×10-5のフィラ入り
PP等を使用する。
【0049】このように、本実施の形態のブロー成形に
よるモールディングは、低線膨脹樹脂材料からなる内層
61と軟質樹脂材料からなる外層62をブロー成形によ
り所定断面形状の二層構造に一体成形し、前記内層61
の内部に空気層63を設けて、合計三層構造としたもの
である。
【0050】したがって、上記実施の形態は、モールデ
ィングの内層61の内部に空気層63を設けたため、中
実状のモールディングに比較して軽量化を図ることがで
きる。また、モールディングの空気層63により衝撃緩
衝効果を発揮すると共に、騒音に対して一定の防音効果
を発揮することができる。そして、モールディングの内
層61に低線膨脹樹脂材料を使用したため、全体に一定
の剛性を確保し、熱膨張または熱収縮等を防止して変形
を防止し、ボディ1からの剥れ等の不具合を防止するこ
とができる。その結果、防音効果及び衝撃緩衝効果を改
善し、かつ、軽量とすることができる。
【0051】特に、最も耳障りな周波数領域(800乃
至2000Hz)において、飛び石、砂撥ねによる小石等
との衝突音を6乃至8dB程度低減することができる。ま
た、軟質樹脂材料からなる外層62により、小石等の衝
突エネルギーを緩和して、その跳ね返りを少なくし、ド
ア下部のボディ1への傷付き等を防止することができ
る。
【0052】なお、本実施の形態は、第二の実施の形態
のような接着部30を裏面側に設けて、両面接着テープ
5の接着性を向上してもよい。
【0053】ところで、上記実施の形態のブロー成形に
よるモールディングの外観形状は、図示のものに限定さ
れるものではなく、意匠面と反対側の裏面側を、取付面
であるボディ1の面形状に対応する形状として、その取
付けを可能とするものであればよい。また、意匠面側の
形状も必要に応じ、種々設定することができる。更に、
上記第二乃至第四の各実施の形態のリブ41,54,6
4の数については、モールディングの幅に応じて適宜設
定することができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1にかかるブロー
成形によるモールディングは、低線膨脹樹脂材料からな
る内層と軟質樹脂材料からなる外層をブロー成形により
所定断面形状の二層構造に一体成形し、前記内層の内部
に空気層を設けたものである。したがって、内層の内部
に空気層を設けたため、中実状のモールディングに比較
して軽量化を図ることができる。また、空気層により衝
撃緩衝効果を発揮すると共に、騒音に対して一定の防音
効果を発揮することができる。そして、内層に低線膨脹
樹脂材料を使用したため、全体に一定の剛性を確保し、
熱膨張または熱収縮等を防止して変形を防止し、車体か
らの剥れ等の不具合を防止することができる。その結
果、防音効果及び衝撃緩衝効果を改善し、かつ、軽量と
することができる。
【0055】請求項2にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、更に、幅広の基
部と前記基部の一側に一体成形した幅狭の露出部より断
面略T字状に形成され、前記露出部に光輝フィルムを接
合した長尺状の光モール部を具備し、前記光モール部を
内層及び外層の意匠面側の長手方向に沿って配置すると
共に、前記光モール部の基部の前記露出部との段差面
を、前記内層及び外層のブロー成形時に前記内層及び外
層により一体的に巻き込んで支持したものである。した
がって、請求項1の効果に加え、ブロー成形により内層
及び外層に光モール部を巻き込んで支持したため、その
アンダカット効果により、光モール部のモールディング
からの離脱を防止することができる。更に、光モール部
のモールディングへの取付けのために従来のように両面
接着テープを使用する必要はなく、そのための費用及び
作業労力を削減することができる。その結果、防音効果
及び衝撃緩衝効果を改善し、かつ、軽量とすることがで
きると共に、光モール部の付設によるコストの増加を抑
制することができる。
【0056】請求項3にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、更に、両面接着
テープと接着可能な樹脂材料より、幅広の基部と前記基
部の一側に一体成形した幅狭の露出部からなる断面略T
字状に形成された長尺状の接着部を具備し、前記接着部
を前記内層及び外層の意匠面と反対側の裏面の長手方向
に沿って配置すると共に、前記接着部の基部の前記露出
部との段差面を、前記内層及び外層のブロー成形時に前
記内層及び外層により一体的に巻き込んで支持したもの
である。したがって、請求項1の効果に加え、両面接着
テープの接着が通常状態では容易でないPPにより外層
を形成しても、両面接着テープの一側面を接着部に容易
に接着して、モールディングをボディ等の取付対象に容
易に接着して固定することができる。また、ブロー成形
により内層及び外層に接着部を巻き込んで支持したた
め、そのアンダカット効果により、接着部のモールディ
ングからの離脱を防止することができる。
【0057】請求項4にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、前記内層を形成
する低線膨脹樹脂材料を、フィラー入りポリプロピレン
としたものである。したがって、かかるフィラー入りポ
リプロピレンからなる内層が、所定の剛性を発揮し、モ
ールディングの全体強度を向上する。
【0058】請求項5にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、前記内層及び外
層を厚さ方向に彎曲してリブを形成したものである。し
たがって、請求項1の効果に加え、リブによりモールデ
ィングの剛性を向上し、その形状の崩れを防止すること
ができる。
【0059】請求項6にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項1の構成において、前記外層を吸音
性の軟質樹脂材料より形成したものである。したがっ
て、請求項1の効果に加え、飛び石、砂撥ね音等に対す
る防音効果を一層高めることができる。
【0060】請求項7にかかるブロー成形によるモール
ディングは、請求項6の構成において、前記外層を形成
する軟質樹脂材料を、低密度ポリエチレンとポリプロピ
レンとEBMゴムとの混合物及びゴム入りポリプロピレ
ンのうちのいずれかとしたものである。したがって、請
求項6の効果に加え、これらのいずれかの樹脂材料から
なる外層により、所定の吸音効果を発揮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第一の実施の形態のブロー成
形によるモールディングを示す横断面図である。
【図2】 図2は本発明の第一の実施の形態のブロー成
形によるモールディングの長手方向端部を示す縦断面図
である。
【図3】 図3は本発明の第一の実施の形態のブロー成
形によるモールディングの長手方向端部を示す斜視図で
ある。
【図4】 図4は本発明の第二の実施の形態のブロー成
形によるモールディングを示す横断面図である。
【図5】 図5は本発明の第三の実施の形態のブロー成
形によるモールディングを示す横断面図である。
【図6】 図6は本発明の第四の実施の形態のブロー成
形によるモールディングを示す横断面図である。
【図7】 図7は本発明の第五の実施の形態のブロー成
形によるモールディングをロアモールとして自動車に組
付けた状態を示す斜視図である。
【図8】 図8は本発明の第五の実施の形態のブロー成
形によるモールディングを示す横断面図である。
【図9】 図9は従来の射出成形によるモールディング
の断面図である。
【図10】 図10は従来の押出成形によるモールディ
ングの断面図である。
【符号の説明】
11,51,61 内層 12,52,62 外層 13,53,63 空気層 20 光モール部 21 基部 22 露出部 23 光輝フィルム 41,54,64 リブ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低線膨脹樹脂材料からなる内層と軟質樹
    脂材料からなる外層をブロー成形により所定断面形状の
    二層構造に一体成形し、前記内層の内部に空気層を設け
    たことを特徴とするブロー成形によるモールディング。
  2. 【請求項2】 更に、幅広の基部と前記基部の一側に一
    体成形した幅狭の露出部より断面略T字状に形成され、
    前記露出部に光輝フィルムを接合した長尺状の光モール
    部を具備し、前記光モール部を内層及び外層の意匠面側
    の長手方向に沿って配置すると共に、前記光モール部の
    基部の前記露出部との段差面を、前記内層及び外層のブ
    ロー成形時に前記内層及び外層により一体的に巻き込ん
    で支持したことを特徴とする請求項1記載のブロー成形
    によるモールディング。
  3. 【請求項3】 更に、両面接着テープと接着可能な樹脂
    材料より、幅広の基部と前記基部の一側に一体成形した
    幅狭の露出部からなる断面略T字状に形成された長尺状
    の接着部を具備し、前記接着部を前記内層及び外層の意
    匠面と反対側の裏面の長手方向に沿って配置すると共
    に、前記接着部の基部の前記露出部との段差面を、前記
    内層及び外層のブロー成形時に前記内層及び外層により
    一体的に巻き込んで支持したことを特徴とする請求項1
    記載のブロー成形によるモールディング。
  4. 【請求項4】 前記内層を形成する低線膨脹樹脂材料
    は、フィラー入りポリプロピレンであることを特徴とす
    る請求項1記載のブロー成形によるモールディング。
  5. 【請求項5】 前記内層及び外層を厚さ方向に彎曲して
    リブを形成したことを特徴とする請求項1記載のブロー
    成形によるモールディング。
  6. 【請求項6】 前記外層を吸音性の軟質樹脂材料より形
    成したことを特徴とする請求項1記載のブロー成形によ
    るモールディング。
  7. 【請求項7】 前記外層を形成する軟質樹脂材料は、低
    密度ポリエチレンとポリプロピレンとEBMゴムとの混
    合物及びゴム入りポリプロピレンのうちのいずれかであ
    ることを特徴とする請求項6記載のブロー成形によるモ
    ールディング。
JP7724696A 1996-03-29 1996-03-29 ブロー成形によるモールディング Pending JPH09263189A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7724696A JPH09263189A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 ブロー成形によるモールディング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7724696A JPH09263189A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 ブロー成形によるモールディング

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09263189A true JPH09263189A (ja) 1997-10-07

Family

ID=13628511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7724696A Pending JPH09263189A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 ブロー成形によるモールディング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09263189A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008007887A1 (en) * 2006-07-12 2008-01-17 Seung Ill Moon Protection moulding for vehicle
JP2010076727A (ja) * 2008-09-29 2010-04-08 Honda Access Corp サイドアンダースポイラー取付構造

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008007887A1 (en) * 2006-07-12 2008-01-17 Seung Ill Moon Protection moulding for vehicle
JP2010076727A (ja) * 2008-09-29 2010-04-08 Honda Access Corp サイドアンダースポイラー取付構造
JP4688915B2 (ja) * 2008-09-29 2011-05-25 株式会社ホンダアクセス サイドアンダースポイラー取付構造
US8083285B2 (en) 2008-09-29 2011-12-27 Honda Access Corporation Side under spoiler mounting structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4050457B2 (ja) シール用ストリップ
EP0668178A1 (en) Structure for attachment of weather strip
JP2010149838A (ja) 自動車用オープニングトリムウェザストリップ
US6832810B2 (en) Flexible headliner for automotive vehicle
JPH09263189A (ja) ブロー成形によるモールディング
JPS59192636A (ja) 接着剤によつて固定された少なくとも1つの装飾又は保護用の条片を有する車体
GB2314049A (en) Vehicle interior trim member
JPH06340221A (ja) 自動車のパネル
JP4232098B2 (ja) カバーシート被覆成形材およびカバーシート貼り付け方法
JP2000016190A (ja) 車両用樹脂モ―ル
JP3572912B2 (ja) 車両用ルーフモール
JP7304122B2 (ja) 車両用吸音材
JPH11115551A (ja) インストルメントパネル
JP4192758B2 (ja) 車両用アンダースポイラー
JPH0789395A (ja) パッケージトレイトリムの遮音構造
JPS58214473A (ja) 自動車のル−フ構造
JP2005205964A (ja) 車両のドアウエザストリップおよびそれを備えた車両の側面構造
JPH06321023A (ja) プロテクタモール構造
JP2003104067A (ja) 窓縁モール組立体
JP3079887B2 (ja) ウインドウ組立体
JP2598974Y2 (ja) 自動車用モールディング
JPS61238576A (ja) 自動車の外板パネル
JPH0857172A (ja) 内装部品における緩衝構造
JP3257282B2 (ja) ウエザストリップの取付構造
JPH0674448U (ja) 自動車用ウエザーストリップ