JPH09262813A - Ito焼結体の製造方法 - Google Patents

Ito焼結体の製造方法

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Publication number
JPH09262813A
JPH09262813A JP8072311A JP7231196A JPH09262813A JP H09262813 A JPH09262813 A JP H09262813A JP 8072311 A JP8072311 A JP 8072311A JP 7231196 A JP7231196 A JP 7231196A JP H09262813 A JPH09262813 A JP H09262813A
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JP
Japan
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slurry
sintered body
density
ito
ito sintered
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Withdrawn
Application number
JP8072311A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takashina
啓幸 高階
Keiichi Iida
恵一 飯田
Takeo Sasaki
丈夫 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インジウム化合物及びスズ化合物を含むスラ
リーの泥漿鋳込み成形法により、高密度で密度ムラのな
い均一なITO焼結体を製造する。 【解決手段】 消泡剤を含むスラリー濃度50〜90重
量%のスラリーを振動鋳込み成形する。 【効果】 消泡剤を用いてスラリーを十分に脱泡するこ
とにより気泡の残留を防止して高密度焼結体を得ること
ができる。振動鋳込み成形を行うことにより、粒子の不
均一付着が防止され、より一層高密度で密度ムラの極め
て小さいものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はITO焼結体の製造
方法に係り、特に、太陽電池、液晶ディスプレイ(LC
D)等の透明導電膜作製用ITO焼結体スパッタリング
ターゲットとして有用な、緻密かつ均一なITO焼結体
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ITO(Indium tin oxide)は、透明導
電膜として液晶ディスプレイ、太陽電池をはじめ広範囲
に用いられている。ITO透明導電膜の作製法として
は、ITO焼結体ターゲットを用いるアルゴンプラズマ
によるスパッタリング製膜技術が最も多く用いられる。
この方法で形成されるITO膜はそのスパッタリングタ
ーゲットの特性の影響を大きく受ける。特に、ターゲッ
トの密度と微細構造の影響は大きく、ターゲットが高密
度であるほど、また、組成が均一であるほど良質の膜が
得られる。
【0003】このようなことから、ITO焼結体スパッ
タリングターゲットとしては、形成されるITO膜の特
性向上の面から、また、製膜コストの面から、より高密
度で均一組成のものが求められている。
【0004】従来、ITO焼結体の製造方法として、I
TO粉末を金型プレス成形し、得られた成形体を焼成す
る方法があるが、この方法では、均一なプレス成形が難
しいことから、大型の焼結体を得るのが困難であるなど
の欠点がある。
【0005】これに対して、特公平6−659号公報に
は、酸化インジウム粉末及び酸化スズ粉末を含む濃度7
0重量%以上のスラリーを泥漿鋳込み成形し、得られた
成形体を焼成することにより、大型のITO焼結体を製
造する方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公平6−659号公報記載の方法では、得られるITO
焼結体の相対密度は60〜63%程度であり、スパッタ
リングターゲットとして要求される高密度ITO焼結体
を得ることはできない。しかも、得られるITO焼結体
の密度ムラが大きいという問題もある。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、泥漿
鋳込み成形法により、高密度で密度ムラのない均一なI
TO焼結体を製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のITO焼結体の
製造方法は、インジウム化合物及びスズ化合物と分散媒
との合計重量に対して50〜90重量%の割合にてイン
ジウム化合物及びスズ化合物を含むスラリーを泥漿鋳込
み成形した後、焼成してITO焼結体を製造する方法に
おいて、該スラリーとして消泡剤を含むものを用い、泥
漿鋳込み成形に当り、成形型に振動を付与する振動鋳込
み成形を行うことを特徴とする。
【0009】本発明に従って、消泡剤を用いてスラリー
を十分に脱泡することにより、成形体中の気泡の残留を
防止でき、これにより高密度な焼結体を得ることができ
る。
【0010】また、泥漿鋳込み成形型に振動を与える振
動鋳込み成形を行うことにより、より一層高密度で密度
ムラの極めて小さい成形体を成形でき、焼結体の密度を
高め、密度ムラを解消することができる。即ち、通常の
泥漿鋳込み成形では、スラリー中の分散粒子のうち、細
かい粒子から成形型面に付着するため、得られる成形体
に密度ムラが生じ易い。これに対して、振動鋳込み成形
であれば、密度ムラを起こすような粒子の不均一付着が
防止され、しかも高い充填性で沈着することから、密度
ムラのない緻密かつ均一な成形体を得ることができる。
【0011】なお、特公平6−659号公報記載の実施
例では、スラリーを脱泡した後、泥漿鋳込み成形してい
るが、消泡剤を用いておらず、また振動鋳込み成形では
ないため、得られるITO焼結体の密度が低く、密度ム
ラも大きくなり易い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。
【0013】なお、以下において、本発明に係るスラリ
ーのインジウム化合物及びスズ化合物と分散媒との合計
重量に対するインジウム化合物及びスズ化合物の合計重
量百分率を「スラリー濃度」と称す。
【0014】本発明において用いるスラリーは、一般的
には酸化インジウム粉末等のインジウム化合物と、酸化
スズ粉末等のスズ化合物と分散剤及びバインダーとを水
等の分散媒に混合し、更に消泡剤を添加して十分に脱泡
処理したものである。
【0015】本発明において、スラリー濃度が50重量
%未満であると、得られるITO焼結体が脆くなり易
く、90重量%を超えると泥漿鋳込み成形時の取り扱い
性等が損なわれるため、スラリー濃度は50〜90重量
%、好ましくは65〜85重量%とする。
【0016】分散剤としては、ポリカルボン酸系のもの
などを用いることができ、また、バインダーとしてはア
クリルエマルジョン系のものなどを用いることができ
る。分散剤の添加量は、固形分換算でスラリー中のイン
ジウム化合物とスズ化合物の合計重量に対して0.1〜
5重量%であることが好ましい。
【0017】また、バインダーの添加量は、固形分換算
でスラリー中のインジウム化合物とスズ化合物の合計重
量に対して0.5〜5重量%であることが好ましい。
【0018】本発明においては、スラリーに消泡剤を添
加するが、この消泡剤としては、プロピレングリコール
系、オクチルアルコール系等の消泡剤を用いることがで
き、その添加量はスラリー中のインジウム化合物とスズ
化合物の合計重量に対して0.1重量%以下、とりわけ
0.01〜0.1重量%とするのが好ましい。
【0019】消泡剤の添加量が少な過ぎるとスラリーの
脱泡を十分に行えず、高密度ITO焼結体が得られな
い。消泡剤の添加量がスラリー中のインジウム化合物と
スズ化合物の合計重量に対して0.1重量%を超える
と、脱脂が困難となり、また、成形不良を引き起こす。
なお、本発明において、消泡剤は、酸化インジウム粉末
等のインジウム化合物、酸化スズ等のスズ化合物、分散
剤及びバインダーを水等の分散媒に混合して均一なスラ
リーとしたものに添加し、添加後十分に撹拌して脱泡処
理を行うことが重要である。
【0020】スラリーを十分に脱泡した後は、石膏型等
の吸液性の成形型にスラリーを鋳込んで成形するが、本
発明においては、この泥漿鋳込み成形に当り、成形型に
振動を付与する振動鋳込み成形を行う。この振動は、バ
イブレーター等により付与することができる。この振動
の振動数は1000〜10000Hz程度であることが
好ましい。なお、成形時の加圧力は0.2〜5Kg/c
2 程度とするのが好ましい。
【0021】このようにして得られた成形体を、300
〜600℃で脱バインダー処理した後1300〜160
0℃で1時間以上焼成することにより、緻密かつ均一な
ITO焼結体を得ることができる。
【0022】本発明においては、消泡剤と振動鋳込み成
形とを組み合わせて採用することにより、通常の場合、
相対密度90%以上で気孔のない緻密かつ均一なITO
焼結体を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】実施例1 酸化インジウム粉末9000g、酸化スズ粉末1000
g、ポリカルボン酸系分散剤(固形分40重量%)10
0g、アクリルエマルジョン系バインダー(固形分40
重量%)100g及び水2500gを20リットル容の
樹脂製ボールミル中で、ジルコニアボール(直径20m
m、10mm及び5mmの混合物)を用いて20時間混
合してスラリー濃度80重量%のスラリーを得た。
【0025】得られたスラリーにプロピレングリコール
系消泡剤5g(スラリー中のインジウム化合物とスズ化
合物の合計重量に対して0.05重量%)を添加してス
ラリーを十分に脱泡した後、内寸法750mm×920
mm×10mm厚さの石膏型に注入し、180Wのバイ
ブレーターで4000Hzの振動を連続的に与えなが
ら、圧力1Kg/cm2 で鋳込み成形した。
【0026】得られた成形体を600℃で脱バインダー
処理した後、1600℃で5時間焼成してITO焼結体
を得た。
【0027】このITO焼結体を放電加工及び平面研削
加工して、565mm×690mm×6mm厚さのIT
Oターゲットを製造した。
【0028】このターゲットについて、ピンホール等の
気孔の有無を観察すると共に、相対密度を調べ、結果を
表1に示した。
【0029】比較例1 消泡剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にし
てITOターゲットを製造した。得られたターゲットの
気孔の有無及び相対密度を表1に示す。
【0030】実施例2 消泡剤の添加量を表1に示す割合としたこと以外は実施
例1と同様にしてITOターゲットを製造した。得られ
たターゲットの気孔の有無及び相対密度を表1に示す。
【0031】比較例2 泥漿鋳込み成形に当り、振動を与えなかったこと以外は
実施例1と同様にしてITOターゲットを製造した。得
られたターゲットの気孔の有無及び相対密度を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】表1より、本発明によれば、緻密で密度ム
ラのないITO焼結体を得ることができることがわか
る。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のITO焼結
体の製造方法によれば、太陽電池、液晶ディスプレイ
(LCD)等の透明導電作製用ITO焼結体スパッタリ
ングターゲットとして有用な、緻密かつ均一なITO焼
結体を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インジウム化合物及びスズ化合物と分散
    媒との合計重量に対して50〜90重量%の割合にてイ
    ンジウム化合物及びスズ化合物を含むスラリーを泥漿鋳
    込み成形した後、焼成してITO焼結体を製造する方法
    において、 該スラリーとして消泡剤を含むものを用い、泥漿鋳込み
    成形に当り、成形型に振動を付与する振動鋳込み成形を
    行うことを特徴とするITO焼結体の製造方法。
JP8072311A 1996-03-27 1996-03-27 Ito焼結体の製造方法 Withdrawn JPH09262813A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007176706A (ja) * 2005-12-26 2007-07-12 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 酸化物焼結体及びその製造方法並びにスパッタリングターゲット及び透明導電膜
JP2007238365A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 酸化物焼結体及びその製造方法並びにスパッタリングターゲット及び透明導電膜
CN102173816A (zh) * 2011-01-30 2011-09-07 河北鹏达新材料科技有限公司 一种ito靶材的成型方法

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JP2007238365A (ja) * 2006-03-07 2007-09-20 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 酸化物焼結体及びその製造方法並びにスパッタリングターゲット及び透明導電膜
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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

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Effective date: 20030603