JPH0926250A

JPH0926250A - 冷蔵ショーケース

Info

Publication number: JPH0926250A
Application number: JP17833095A
Authority: JP
Inventors: Masashi Masuyama; 昌志増山; Toshimasa Iwata; 稔眞岩田
Original assignee: Okamura Corp
Current assignee: Okamura Corp
Priority date: 1995-07-14
Filing date: 1995-07-14
Publication date: 1997-01-28

Abstract

(57)【要約】【課題】店舗の照明を利用して庫内を照明し、冷蔵シ
ョーケース内には照明器具を一切設けず、これにより照
明器具の熱による庫内商品温度の上昇を防止する。【解決手段】商品収容部４に天井を設けず、その後部
から若干突出した上部の吐出口１３から冷気を吐出さ
せ、商品収容部４を通って暖められた冷気を、床面近く
の吸込口１１から冷気通路８に循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商店やスーパーマ
ーケット等で使用され、店舗内の照明を利用して、ショ
ーケース内における照明装置を省略しうるようにした冷
蔵ショーケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の冷蔵ショーケースでは、特公昭61
-57546号公報に開示されているように、天井板を設け、
この天井板の下面に取り付けた照明器具により庫内を照
明している。そのため、庫内温度、詳しくは庫内の商品
の温度は、照明器具が発する熱により上昇し、これを適
正な温度にするために冷気の温度を下げる必要があっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
冷蔵ショーケースでは、内蔵されている照明器具、こと
に天井板の下面に取り付けた照明器具等が発する熱の分
だけ、低温とした冷気を吐出させている。そのため、冷
凍サイクルの運転時間が長くなり、また、設定温度が低
くなることにより、冷蔵ショーケースの運転コストが上
昇する。さらに、天井照明（キャノピー照明）などの庫
内照明の設備を冷蔵ショーケースに設けるため、製品コ
ストが上昇する。

【０００４】本発明は、店舗の照明を庫内の照明用に利
用し、冷蔵ショーケース内には照明器具を一切設けず、
これにより、照明器具の熱による庫内商品温度の上昇を
防止し、冷蔵ショーケースの冷却運転時間の低減や冷却
温度の設定を低くすることなく、庫内を効率よく冷却す
ることを可能にすることにより、冷蔵ショーケースの製
造コストと運転コストの低減をはかることを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (１) 両側面を囲われ、内部に冷蔵商品を陳列する空間
を画成する前面開口する商品収容部の頂面を開放し、こ
の商品収容部の背後に、上下方向に延びる熱交換器内蔵
の冷気通路を形成するとともに、この冷気通路の上部
に、前方に向かって開口し、冷気を前記商品収容部に吐
出する吐出口を設け、かつ冷気通路の下部に、前方に向
かって開口し、前記商品収容部内に拡散して降下してき
た冷気を、前記冷気通路に循環させる吸込口を設けたこ
と。

【０００６】(２) 上記(１)項において、冷気通路の下
部に開口する冷気の吸込口を、床面近くに配設する。

【０００７】(３) 上記(１)または(２)項において、冷
気通路の上部に開口する吐出口を、若干前方に突出させ
て設ける。

【０００８】(４) 上記(１)項〜(３)項のいずれかにお
いて、冷気通路の上部に開口する吐出口を、若干斜め下
方を向くように傾斜させて設ける。

【０００９】(５) 上記(１)項〜(４)項のいずれかにお
いて、冷気通路の中間部に、食品収容部に冷気を吐出す
る中間吐出口を設ける。

【００１０】(６) 上記(１)項〜(５)項のいずれかにお
いて、冷気通路内の熱交換器のための冷媒コンプレッサ
を、冷気通路の下部後方に形成した空所に配設する。

【００１１】(７) 上記(１)項〜(５)項のいずれかにお
いて、冷気通路内の熱交換器のための冷媒コンプレッサ
を、外部に配設する。

【００１２】

【作用】本発明によれば、庫内すなわち商品収容部の頂
部に、天井板を設けずに開放してあるので、店舗の天井
や壁面の照明が、遮られることなく、そのまま庫内の商
品を照らす。商品収容部の背後の冷気通路の上部から吐
出された冷気は、次第に下方に向って流れて、有効に商
品を冷却し、吸込口から冷気通路に循環する。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１及び図２を参照して、本発明
の冷蔵ショーケースの第１の実施例を説明する。この冷
蔵ショーケースは、左右の側板(１)(１)と、後面板(２)
とを有し、前面と上面が開放し、かつ下面が床面(３)に
接するほぼ箱状をなし、その内部が商品収容部(４)とな
っている。側板(１)(１)及び後面板(２)は、内部に断熱
材を充填した熱絶縁性の高い断熱壁を構成している。側
板(１)は、側面形がほぼＬ字状をなし、その欠落した部
分には、透光性のアクリル樹脂板(５)をはめ込んであ
る。後面板(２)は、冷蔵ショーケースの後面の全幅にわ
たって延び、この下部の一部分は、前方に段状に突出
し、この段状突出部(2a)の後方に形成された空間には、
冷媒コンプレッサ(６)が収容されている。

【００１４】後面板(２)の前方には、後面板(２)より所
要の間隔を置いて隔壁(７)が設けられ、この隔壁(７)と
後面板(２)との間に、上下方向に延びる冷気通路(８)が
形成されている。この冷気通路(８)は、内部に送風機
(９)及び熱交換器(10)を設けてあり、その下部では床面
(３)近くに、前方に開口する多数の循環冷気の吸込口(1
1)を有している。冷気通路(８)の上部は、断熱材の頂部
(12)で終わっており、前方に整流グリルの形とした冷気
の吐出口(13)が、全幅にわたって開口している。吐出口
(13)は、頂部(12)の存在のため、商品収容部(４)の方へ
と、若干前方に突出しており、その整流グリルの指向方
向は、図２に示すように、若干斜め下向きとなってい
る。

【００１５】商品収容部(４)の前面下部には、取り外し
可能の低寸の前面パネル(14)が設けられている。この前
面パネル(14)を取り外すと、図２に点線により示される
キャスター付きの台車、すなわち商品を載置したカート
(15)を、そのまま商品収容部(４)内に乗り入れて収める
ことができる。隔壁(７)に固定したバンパ(16)(16)は、
このカート(15)のための当接部材である。展示販売用に
商品をあらかじめ並べたカート(15)を、このようにして
商品収容部(４)内に納め、前面パネル(14)を元に戻せ
ば、直ちに展示が完了する。

【００１６】この冷蔵ショーケースは、天井板がないの
で、店舗の天井や壁面の照明が、そのまま、商品収容部
(４)内のカート(15)上の商品を照らし、冷蔵ショーケー
ス内に照明設備を設ける必要がない。側面のアクリル樹
脂板(５)も、店舗の照明の有効利用に資している。

【００１７】冷気通路(８)内を送風機(９)の働きで熱交
換器(10)を通って上方に送られる冷気は、白抜き矢印に
より示すように吐出口(13)から前方に吹き出し、カート
(15)上の商品を有効に冷却しながら自然落下してゆき、
床面(３)近くで吸込口(11)から冷気通路(８)へと循環す
る。熱交換器(10)用の冷媒コンプレッサ(６)の排気は、
矢印で示すように排気通路(19)を通って上方に抜ける。

【００１８】所望によっては、隔壁(７)の中間に、中間
吐出口(17)を設けてもよい。なお、符号(18)はドレンタ
ンクである。

【００１９】図３は、本発明の第２の実施例を示す。こ
の実施例では、冷媒コンプレッサ(６)が冷蔵ショーケー
スの外部に別置きとなっており、このため、後面板(２)
の下部には、第１の実施例におけるような段状突出部(2
a)を形成する必要がなく、また排気通路(19)も不要とな
る。従って冷蔵ショーケースはその背部が平面状の後面
板(２)で終わっている。後面板(２)下部を前方に段状に
形成する必要がないので、冷気通路(８)の下部の奥行き
を広くすることができ、その分、熱交換器(10)、送風機
(９)、及びドレンタンク(18)の位置を下げることができ
る。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、冷蔵ショーケースの商
品収容部に天井板がなく開放しているので、店舗の照明
を、そのまま冷蔵ショーケースの庫内の照明として利用
することができ、内蔵の照明器具を要せず、このため製
造コストが低減されるとともに、庫内の照明の電力が不
要である。その上、内蔵の照明器具の熱による庫内商品
温度の上昇がないので、商品を適正な温度に保つために
冷気の温度を下げる必要がなく、このためにも、冷蔵シ
ョーケースの運転コストの低減をはかることができる。

【００２１】請求項２記載の発明のように、冷気通路の
下部に開口する冷気の吸込口を床面近くに配設すると、
カートの下部まで有効に冷却でき、従って商品展示部分
をカートの下部まで広げることができ、スペースを有効
に使って販売展示を行うことができる。

【００２２】請求項３記載の発明のように、冷気通路の
上部に開口する吐出口を、若干前方に突出させて設ける
と、冷気の吐出口から冷蔵ショーケース前面までが少な
い距離となり、冷気の吐出速度が遅くとも確実に前方ま
で流れ、かつ降下させることができるので、庫内を確実
に冷却し、展示商品の鮮度を保つことができる。

【００２３】請求項４記載の発明のように、冷気通路の
上部に開口する吐出口を、若干斜め下方に傾斜させる
と、冷気が斜め下方に吐出され、早く降下するので、外
部に漏れにくく、庫内を確実に冷却し、展示商品の鮮度
を保つことができる。

【００２４】請求項５記載の発明のように、冷気通路の
中間部からも商品収容部に冷気を吐出する中間吐出口を
設けると、庫内の冷却を一層確実にかつ均一に行うこと
ができる。

【００２５】請求項６記載の発明のように、冷気通路内
の熱交換器のための冷媒コンプレッサを、冷気通路の下
部後方に形成した空所に配設すると、コンパクトな構成
の冷蔵ショーケースとなる。

【００２６】請求項７記載の発明のように、冷気通路内
の熱交換器のための冷媒コンプレッサを、ショーケース
の外部に配設すると、冷気通路の下部の奥行きを広くす
ることができ、その分、冷気通路内の熱交換器等を下方
に設けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の冷蔵ショーケースの第１の実施例の斜
視図である。

【図２】第１の実施例の縦断面図である。

【図３】第２の実施例の縦断面図である。

【符号の説明】

(１) 側板 (２) 後面板 (2a) 段状突出部 (３) 床面 (４) 商品収容部 (５) アクリル樹脂板 (６) 冷媒コンプレッサ (７) 隔壁 (８) 冷気通路 (９) 送風機 (10) 熱交換器 (11) 吸込口 (12) 頂板 (13) 吐出口 (14) 前面パネル (15) カート (16) バンパ (17) 中間吐出口 (18) ドレンタンク (19) 排気通路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】両側面を囲われ、内部に冷蔵商品を陳列
する空間を画成する前面開口する商品収容部の頂面を開
放し、この商品収容部の背後に、上下方向に延びる熱交
換器内蔵の冷気通路を形成するとともに、この冷気通路
の上部に、前方に向かって開口し、冷気を前記商品収容
部に吐出する吐出口を設け、かつ冷気通路の下部に、前
方に向かって開口し、前記商品収容部内に拡散して降下
してきた冷気を冷気通路に循環させる吸込口を設けたこ
とを特徴とする冷蔵ショーケース。
【請求項２】冷気通路の下部に開口する冷気の吸込口
を、床面近くに配設した請求項１記載の冷蔵ショーケー
ス。
【請求項３】冷気通路の上部に開口する吐出口を、若
干前方に突出させて設けた請求項１または２に記載の冷
蔵ショーケース。
【請求項４】冷気通路の上部に開口する吐出口を、若
干斜め下方を向くように傾斜させて設けた請求項１〜３
のいずれかに記載の冷蔵ショーケース。
【請求項５】冷気通路の中間部に、商品収容部に冷気
を吐出する中間吐出口を設けた請求項１〜４のいずれか
に記載の冷蔵ショーケース。
【請求項６】冷気通路内の熱交換器のための冷媒コン
プレッサを、冷気通路の下部後方に形成した空所に配設
した請求項１〜５のいずれかに記載の冷蔵ショーケー
ス。
【請求項７】冷気通路内の熱交換器のための冷媒コン
プレッサを、外部に配設した請求項１〜５のいずれかに
記載の冷蔵ショーケース。