JPH09259168A - 画面編集装置および方法 - Google Patents

画面編集装置および方法

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JPH09259168A
JPH09259168A JP8070009A JP7000996A JPH09259168A JP H09259168 A JPH09259168 A JP H09259168A JP 8070009 A JP8070009 A JP 8070009A JP 7000996 A JP7000996 A JP 7000996A JP H09259168 A JPH09259168 A JP H09259168A
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JP
Japan
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screen
condition
rule
editing
processing
Prior art date
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Application number
JP8070009A
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English (en)
Inventor
Masayasu Futagawa
正康 二川
Koichiro Tanikoshi
浩一郎 谷越
Masayuki Tani
谷  正之
Atsuhiko Nishikawa
敦彦 西川
Atsuhiko Hirota
敦彦 廣田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オブジェクト同志の位置関係に基づく特定の処
理を簡単に実行でき、且つ、汎用ツールによるカスタマ
イズ編集の容易な画面編集装置を提供する。 【解決手段】ルール定義部108は、オブジェクト同志
の所定の位置関係とその対応処理(成立時処理、回復時
処理)からなるを位置関係ルールを定義する。ル−ル実
行部107は、編集対象のオブジェクトが位置関係の条件
を満たすとき、成立時処理を実行する。さらに、そのオ
ブジェクトに対する次の編集処理時に、前回の条件が維
持されている場合は、一度、前の成立時処理による編集
状態を元に戻す回復時処理を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は対話的に画面を編集
する画面編集装置に関し、特に画面を構成するオブジェ
クト同士の位置関係を処理条件とする画面編集方式及び
その適用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ユーザからの入力を受けて画面の編集を
行う画面編集装置は、CADやCG分野のみならず、プ
ラントシステムなどのマンマシン用画面の作成などにも
広く用いられている。その際、ユーザは画面の構成要素
(以下、オブジェクトと呼ぶ)を選択し、そのオブジェ
クトに対する編集処理をメニュー等から選択する。
【0003】しかし、このような画面編集ツールでは、
編集作業に非常に手間のかかる場合がある。例えば、”
線と線が交差するときには下の線を交差点位置で切断す
る”、”線の上にシンボルが載ったらそこで線を切断す
る”、”シンボルとシンボルとが近くにあるときにはグ
ループ化する”といった仕様の画面を作る場合、ユーザ
自身が、線の交差部分の切断やシンボル同志のグループ
化などをしなければならない。また、交差した2つの線
の一方を移動するときに、前の処理で切断した交差部分
を再び接続する編集を行なう必要がある。
【0004】このため、その分野の仕様に合った専用の
作画ツールを用いた画面編集も行われている。専用ツー
ルでは、”線と線の交差時には、下の線を交差点位置で
切断表示にする”といった作画処理を作り付けでき、こ
のような仕様の画面を作るとき単に、線を引くだけで交
差点部の切断が可能になる。
【0005】一方、画面編集装置において、画面のオブ
ジェクト同士に拘束条件を指定して編集するものがあ
る。特開平4−311272号に記載の技術では、例え
ば、ユーザが線を入力するとともに、その線がある面か
らどれだけ離れているかという拘束条件を入力すると、
その拘束条件を成立するように画面を編集する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の画面編
集装置では、汎用ツールによって特定分野の画面編集を
行なう場合、その分野独特の仕様に対する編集作業に非
常に手間のかかることが多い。例えば、電力系統監視シ
ステムや火力発電プラント等における大規模な画面監視
装置などでは、特殊な仕様の画面を数百枚も作成しなけ
ればならず、システムソフトの開発で作業量が増大する
一因となっている。
【0007】しかし、専用ツールを用いると、その分野
の仕様に対応した処理が予め作り込まれているため、画
面仕様が変更された場合に柔軟に対応できないという問
題がある。例えば、”線の上にシンボルが載ったときは
シンボルの背景色を変える”、”線と線が交差するとき
には交差点位置で上の線を太くする”等の仕様変更で
も、専用ツールの処理プログラムの変更が必要になる。
しかも、プラントの制御、監視システムなどでは、画面
仕様が顧客ごとに異なるため、顧客に合わせた専用ツー
ルが必要となり、システム開発やメンテナンスにおける
作業量の増大は免れない。
【0008】また、特開平4−311272号の技術で
は、オブジェクト間の位置的な拘束条件を成立するよう
に編集する機能を有しているので、分野独特の仕様を拘
束条件とすれば、汎用ツールからの専用化をカスタマイ
ズできる可能性を示唆しているとも言える。
【0009】しかし、引用例のもので特定仕様の画面を
作成するためには、オブジェクトを入力する度に、必要
な拘束条件を指定しなければならない。例えば、「電力
系統の母線名称を示す文字列の位置は、母線から10ド
ット上方に表示する」の仕様の場合、母線名称を表す個
々の文字列を入力する度に、上記仕様にあった拘束条件
の入力が必要になり、ユーザの負担が大きい。また、例
えば線、文字列などを編集する共通の拘束条件と、母
線、母線名称など特有の仕様に関わる拘束条件を区別し
て扱えないため、汎用のツールからのカスタマイズが困
難になる。
【0010】一方、プラント制御システムなどの開発で
は、マンマシンの監視画面として系統図の作画と共に、
制御対象である設備の情報を登録したデータベースの構
築が行なわれる。この際、系統図内で設備を表すシンボ
ルと設備データベース内のデータの対応付けが必要にな
る。例えば、シンボル1とシンボル2を画面上で接続す
るときは、両シンボルが表す設備データに設備的な接続
定義を行うことが必要となる。
【0011】しかし、従来の画面編集ツールによってデ
ータベースへの定義ができるのは、ユーザが明示的にデ
ータベースへのデータ設定を指示したときのみであっ
た。即ち、画面上のシンボル1とシンボル2を画面上で
接続し、その後、ユーザが各シンボルに対し設備データ
ベースへ登録する指示を必要とした。このため、設定ミ
スなどにより、画面と設備データベースが不一致になる
ことがあった。
【0012】本発明の目的は、従来技術の問題点に鑑
み、オブジェクトの位置関係に基づく画面仕様の編集に
おけるユーザの作業を軽減できる画面編集方法と装置を
提供することにある。また、汎用の編集ツールを適用先
に応じたカスタマイズ処理が容易な画面編集方法と装置
を提供することにある。
【0013】さらに、画面の編集と設備データベースの
定義を連系できる、データベース定義装置を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、画面上で対
話的に画面のオブジェクトを指定し、その生成、移動、
リサイズなどの処理を行なって画面を編集する方法にお
いて、編集対象のオブジェクトと画面上の他のオブジェ
クトの間に予め定義されている所定の位置関係の条件が
成立するとき、前記条件に対応して予め定義されている
対応処理を実行することにより達成される。
【0015】あるいは、編集対象のオブジェクトと画面
上の他のオブジェクトの間に予め定義されている所定の
位置関係の条件が成立するとき、前記条件に対応して予
め定義されている対応処理としての成立時処理を実行
し、その後編集対象のオブジェクトに対し他の編集処理
を実行する際に、前記成立時処理の実行前状態に戻す予
め定義されている対応処理としての回復時処理を実行す
ることにより達成される。
【0016】前記オブジェクトは、上位クラスで指定し
た編集処理がその下位クラスに継承されるオブジェクト
のクラスで示し、前記上位クラスのオブジェクトに汎用
の処理、前記下位クラスのオブジェクトに専用の処理を
それぞれ適用する適用するようにして、汎用ツールから
のカスタマイズを容易にしている。
【0017】なお、前記他の編集処理を実行する際、前
回の前記位置関係の条件が維持される場合は前記回復時
処理を行なわないようにしてもよい。あるいは、前記位
置関係による条件が成立し且つ、編集対象のオブジェク
トとの有する属性が予め設定されている別の条件を満足
するとき、前記成立時処理および/または前記回復時処
理を実行するようにしてもよい。
【0018】前記位置関係ルールは、上位クラスによる
オブジェクトには汎用の処理を、下位クラスによるオブ
ジェクトには専用の処理を適用するようにして、汎用ツ
ールからのカスタマイズを容易にしている。
【0019】前記条件の成立は、オブジェクト同士の全
体または部分の位置関係をチエックするアパーチャおよ
び/または前記位置関係に対応した所定の関係式により
判定することを特徴とする。前者で概略の判定をした後
に、後者で詳細に判定することができる。後者は、仕様
に応じた任意の判定式の採用が可能である。
【0020】また、本発明の目的は、画面上で対話的に
画面のオブジェクトを指定し、その生成、移動、リサイ
ズなどの処理を行なって画面を編集する方法において、
システムが定義モードと実行モードを有し、定義モード
において、オブジェクトと同士に、所定の位置関係によ
る条件とその条件が成立するときに実行する対応処理を
定義し、実行モードにおいて、編集対象のオブジェクト
と画面上の他のオブジェクト間に前記条件が成立すると
き、前記対応処理を実行することにより達成される。
【0021】前記条件は、画面上にユーザが例示描画し
たオブジェクト同士の所定の位置関係を判定して、該所
定の位置関係により定義される。前記対応処理は、前記
条件が成立するとき実行する成立時処理であり、その定
義内容を入力されると、前記オブジェクト同士に適用し
て、ユーザが確認可能に明示する。また、前記対応処理
は、該成立時処理の実行前に戻す回復時処理を含み、前
記成立時処理の位置を元の位置として定義されることを
特徴とする。
【0022】上記した本発明の画面編集方法を適用可能
にする本発明の画面編集装置は、画面上で対話的に画面
を編集するためのマンマシン手段と、画面データを格納
する画面データベースを有し、画面データを管理すると
ともに指定されたオブジェクトの生成、移動、リサイズ
などの編集処理を行なう装置において、オブジェクト同
士の位置関係の条件と、その条件の成立時に実行する対
応処理とを記述した位置関係ルールを格納するルールデ
ータベースと、編集対象のオブジェクトに前記位置関係
ルールを適用する位置関係ルール実行手段を有している
ことを特徴とする。
【0023】前記位置関係ルール実行手段は、画面編集
時に適用するルールを指定するルール管理手段と、編集
対象のオブジェクトと画面上の他のオブジェクトの間の
位置関係に対し、前記条件の成立を判定する条件判定手
段、条件成立時に実行する成立時処理実行手段、必要時
に前記成立時処理を元に戻す回復時処理手段を有してい
ることを特徴とする。
【0024】前記画面データベースは、前記オブジェク
トのクラスに番号を付して表し、上位クラスから下位ク
ラスへと階層構成し、前記上位クラスのオブジェクトを
対象に前記位置関係ルールを適用すると、処理結果がそ
の下位クラスに継承されるように構成したことを特徴と
する。
【0025】画面の編集時に、適用する前記位置関係ル
ールとオブジェクトを対応付けて前記画面データベース
に格納し、また、前記画面データベースから編集対象オ
ブジェクトの画面データ、前記ルールデータベースから
該当する位置関係ルールを取得する画面データ管理手段
を有していることを特徴とする。
【0026】また、本発明の他の画面編集装置は、オブ
ジェクト同士の位置関係に対する条件とその条件の成立
時に実行する対応処理を記述した位置関係ルールを格納
するルールデータベースと、編集対象のオブジェクトに
前記位置関係ルールを適用する位置関係ルール実行手段
と、前記位置関係ルールを定義するルール定義手段を有
していることを特徴とする。
【0027】前記ルール定義手段は、前記位置関係の条
件を定義する条件定義手段、成立時処理を定義する成立
時処理定義手段、回復時処理を定義する回復時処理定義
手段を有していることを特徴とする。
【0028】前記ルール定義手段は、ルール用定義条件
判定手段を含み、前記条件定義手段により画面上に描画
されたオブジェクト間の位置関係の種類を判定し、前記
条件定義手段は前記ルール用定義条件判定手段により判
定された位置関係の種類を前記条件として定義する。ま
た、前記ルール定義手段は、定義した成立時処理または
前記回復時処理を定義対象オブジェクトに適用して描画
し、定義内容の視覚的な確認を可能にしたことを特徴と
する。
【0029】前記ルール定義手段によって画面上の定義
対象オブジェクトに対して定義した位置関係ルールを、
画面上の他のオブジェクトに対して適用するか否かを選
択できるようになし、適用の場合に他のオブジェクトに
対して当該ルールを対応づけるカスタマイズ手段を有す
ることを特徴とする。
【0030】さらに、本発明の他の目的は、プラントの
監視画面を編集する画面編集部と、プラントの設備デー
タを定義する設備データ定義部を備えるプラントの設備
データ定義装置において、前記画面編集部は、特許請求
の範囲に記載した請求項1乃至9の何れか1項に記載の
画面編集方法を実現する構成を有し、前記設備データ定
義部は、前記画面編集部による画面編集時の編集対象に
連系して起動するように構成したことにより達成され
る。
【0031】本発明の構成によれば、前記条件定義手段
によって、ユーザはオブジェクト同士の位置関係の条件
を位置関係ルール適用の起動条件として定義する。例え
ば、線切断処理の条件として”線の上にシンボルが載
る”という位置関係を設定する。ユーザが画面内のオブ
ジェクトの位置や大きさの変更などを行うと、前記条件
判定手段が画面内のオブジェクト同士の位置関係を判定
する。この結果、”線の上にシンボルが載る”条件が成
立したときは、前記ルール実行手段がその条件に対応付
けられた成立時処理、例えば”線の切断処理”を実行す
る。さらに、このシンボルを移動処理して”線の上に載
る位置”が移動したときは、前記回復時処理によって、
前記成立時処理による切断処理がキャンセルされる。こ
れによって、ユーザの作業が大幅に軽減できる。
【0032】また、本発明で取り扱う位置関係ルール
は、その適用対象をオブジェクトのクラスで指定する。
従って、そのクラスのオブジェクトを編集するときは、
一度の定義で位置関係ルールの適用が可能になる。ま
た、クラスの階層構造利用することで上位で汎用、下位
で専用のルールを分担できる。あるいは、位置関係の条
件の定義と判定を任意に特化できる。さらに、ユーザの
一指示で画面上の全てのオブジェクトへ適用できる。こ
れら等により、汎用の編集ツールを適用分野に特化する
カスタマイズが容易に実現できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に従って詳細に説明する。
【0034】図1は、一実施形態による画面編集装置の
構成を示す。本画面編集装置は、汎用のワークステーシ
ョン100を用いて構成できる。以下では、電力系統監
視システムの画面編集を例にして説明する。
【0035】入出力処理部102は、表示装置106上
に画面編集用の画面編集エディタ300を表示する。画
面編集エディタ300は、入力装置101からの入力を
受け付け、対応した編集処理を起動するように基本編集
処理部103に指示を出す。基本編集処理部103は、
画面データ管理部104の管理する画面の構成要素に対
し、指示された編集処理を実施する。画面データは画面
データ管理部104により管理され、画面名称と対応付
けて画面データベース105に格納される。
【0036】図2に、管理されている画面データの記憶
形式を示す。同図(イ)は電力系統のオブジェクトリス
トの一例を示し、画面を構成するオブジェクトを重なり
の深いものから浅いものへと順に並べている。ここで、
画面を構成するオブジェクトは、オブジェクト指向方法
論OMT(J.ランボー他著、トッパン出版)などに記
載のオブジェクト指向概念に基づき、次のような特徴を
持っている。
【0037】(1)カプセル化:各オブジェクトはメッ
セージを処理するメッセージ処理と、属性というデータ
と一体化(カプセル化)したものである。
【0038】(2)クラスからインスタンスを生成:属
性の値が未定のものをオブジェクトのクラス(型)とし
て定義し、機能が同じで属性が異なる複数個のオブジェ
クト(インスタンス)をそのクラスから効率良く生成で
きる。
【0039】(3)階層化と継承:クラスは親子関係を
持ち、自分の親クラス(スーパークラス)の持つ属性、
メッセージ手続きを継承して、機能の少しづつ異なるオ
ブジェクトを効率良く作成できる。
【0040】図3に、画面を構成するオブジェクトのク
ラス構成を示す。ここで、母線ins1はオブジェクト
(インスタンス)を表し、そのクラスは母線である。母
線クラスのスーパークラスはラインであり、ラインのス
ーパークラスはtemplateである。templa
teは最上位のクラスであり、全てのオブジェクトはt
emplateを継承する。
【0041】図2(ロ)に、母線オブジェクトのデータ
構成を示す。クラス名称210、スーパークラス名称2
18、オブジェクト名称211、位置212、大きさ2
13など、全てのクラスに共通の属性と、線幅、線開始
座標値、線色など特定のクラス(この場合はラインクラ
ス)のオブジェクトの表示に関する属性214と、メッ
セージを受けたときに起動するメッセージ対応処理21
6と、イベントを受けたときに起動するイベント対応処
理217を有している。また、監視制御の画面を構成す
るオブジェクトには、それと対応付けられた設備データ
が設備データベースのどこにあるかを示すデータベース
アドレス属性215も有している。
【0042】図4に、画面編集エディタの編集画面を示
す。(イ)に示すように、画面編集エディタ300の編
集用画面は、入出力処理部102によって表示装置10
6に表示される。エディタ300はメニューバー30
2、作画領域303、部品パレット304からなる。作
画領域303では、画面データ管理部104が管理する
オブジェクトを表示すると共に、その編集作業を行う。
部品パレット304では、画面データに追加するオブジ
ェクトを選択する。
【0043】例えば、ユーザが部品パレット304内の
母線作画用ボタン305を選択した後、作画領域303
内でマウスボタンを押し、そのままドラッグすると、マ
ウスボタンを押したカーソル310の位置から現在位置
までのラバーバンド320の表示が行われる。マウスボ
タンを離すと、同図(ロ)に示すように、ラバーバント
320から母線オブジェクト1(以下、母線オブジェク
ト1を母線ins1と呼ぶ)に変わる(図4(ロ))。
この場合、母線作画用ボタン305を選択すると入出力
処理部102は、基本編集処理部103の母線生成処理
を起動する。基本編集処理部103の有する母線生成処
理は、ユーザから受けるマウスボタンピック、カーソル
移動、マウスボタンリリースなどのイベントを受け、ラ
バーバンド320の表示、母線ins1の生成、画面デ
ータ管理部104への登録などの処理を行う。
【0044】このように、画面編集エディタ300は、
ユーザからのメニューバー302や部品パレット304
への入力を受けて、基本編集処理部103が有する画面
編集処理を起動する。例えば、図4(ロ)において、母
線ins1が編集対象であることを示す外接矩形340
が表示されている状態で、カーソル310を母線ins
1上に持っていきドラックすると、基本編集処理部10
3が有する母線ins1の位置変更処理や大きさ変更処
理が起動される。この結果、母線ins1の位置や大き
さを変えることができる。
【0045】ユーザがオブジェクトを編集対象に指定
し、オブジェクトの移動、リサイズ、属性の設定を行っ
たり、部品パレットを指定してオブジェクトの生成を行
うことは従来からの技術であり、本実施形態では基本編
集作業と呼ぶ。これらの基本編集処理は、図1の基本編
集処理部103と画面データ管理部104によって行わ
れる。
【0046】本実施形態の画面編集装置は、上記の基本
編集機能に加えて、ルール実行部107とルールデータ
ベース109、ルール定義部108とルール定義用画面
データベース110を設け、オブジェクト同志の位置関
係を条件とする編集を可能にしている。以下では、これ
を位置関係ルールによる編集と呼ぶことにする。
【0047】ルール定義部108は、処理を起動するた
めの条件を定義する条件定義手段118によって、定義
した条件が成立したときに実施する処理内容を定義する
成立時処理定義手段119などを有している。条件とし
ては、特に画面内のオブジェクト同士の幾何学的関係を
定義する。
【0048】ルール定義部108は、定義した条件と処
理内容を対応付けてルール実行部107に渡す。ルール
実行部107は、画面データ管理部104が保持するデ
ータにアクセスし、条件判定手段112によってオブジ
ェクト同士同志の幾何学的関係を調べ、条件が成立した
場合には成立時処理実行手段113によって条件に対応
付けられた処理内容を実行する。
【0049】各部の構成の詳細な説明を行なう前に、電
力スケルトン用の位置関係ルールを例に、画面編集の具
体例を説明する。
【0050】図5に、ルールの選択方法と処理の一例を
示す。カーソル310によって、メニューバー302内
のカスタマイズから、”ルールを開く”の項目401を
指定すると、ルールロード用ダイアログ402が表示さ
れる。ダイアログ402に表示されたルールから、”電
力スケルトン1用”のルール403を指定する。これに
より、指定したルール403がルール実行部107にロ
ードされる。以下では、この電力スケルトン1用のルー
ルには、「母線と母線が重なったら、交差した位置で下
の母線の交差部分を切断表示にする」が定義されている
ものとする。
【0051】電力スケルトン1用ルールがルール実行部
107にロードされると、図5の(ロ−1)から(ロ−
3)に示したような編集が可能になる。母線ins1に
付加して母線ins2を作画するには、(ロ−1)から
(ロ−2)のように母線ins2のラバーバンド表示が
行なわれる。さらに、(ロ−3)でマウスボタンを離す
と、母線ins2が生成されるとともに、ルール実行部
107によりロードしたルール「母線と母線が重なった
ら、交差した位置で下の母線の交差部分を切断表示にす
る」に基づく処理が起動され、母線ins2と交差する
母線ins1が切断表示される。
【0052】図6に、電力スケルトン1用ルールの他の
処理例を示す。同図(イ)は重なりの上の母線を動かす
場合で、(イ−1)で交差の上側の母線ins2を選択
し、(イ−2)のようにラバーバンドで移動すると、
(イ−3)のように交差の下側の母線ins1で、新た
に交差した部分が切断表示に変わる。これとともに、回
復時処理によって、元の交差した部分の切断表示が解消
される。
【0053】同図(ロ)は重なりの下の母線を動かす場
合で、(ロ−1)で交差の下側の母線ins1を選択
し、(ロ−2)のように移動すると、(ロ−3)のよう
に新たに交差が起こった母線ins1の部分が切断表示
に変わるとともに、元の部分は切断表示が解消される。
同図(ハ)は母線の重なり順序を変更する場合で、(ハ
−1)で交差の下側の母線ins1を選択し、(ハ−
2)のようにメニューバ302内の編集項目から”前面
へ”を選択すると、(ハ−3)のように母線ins1は
前面へ移動するとともに、交差の下側になった母線in
s2は切断表示となる。
【0054】図7に、電力スケルトン2用ルールによる
処理を説明する。同図(イ)に示すように、ルールロー
ド用ダイアログ402を開き、ここで”電力スケルトン
2用”のルール601を指定する。電力スケルトン2用
ルールでは、「母線と母線が重なったら、交差した位置
で下の母線の交差部を切断し、交差点記号を表示する」
が定義されているものとする。このルールをロードする
と、(ロ−1)から(ロ−2)のように、母線ins2
用のラバーバンド表示を行った後、マウスボタンを離す
と、(ロ−3)のように母線ins2が生成され、さら
に交差する位置に橋を模した交差点記号602が表示さ
れる。
【0055】このように、本画面編集装置では、ユーザ
による基本編集操作に伴い、オブジェクト同士の位置関
係が起動条件に合致すると、位置関係編集処理が起動さ
れる。この処理は、ユーザが行う基本編集の種類に依存
しない。即ち、基本編集がオブジェクトの生成、オブジ
ェクトの移動またはオブジェクトの重なり順序変更の何
れでも、母線同士が重なると切断表示処理が実行され
る。従って、ユーザは基本編集を繰り返すだけで、位置
関係ルールによる編集処理が自動的に実行されて、仕様
に沿った画面を編集することができる。
【0056】次に、位置関係ルールによる編集処理手段
の構成と動作を、再び図1に従って詳細に説明する。
【0057】ルール実行部107は、任意の位置関係ル
ールが指示されると、ルールデータベース109から該
当ルールを読み込む。ルール実行部107は、読み込ん
だルールの解釈と管理を行うルール管理手段111、オ
ブジェクト同士の位置関係の判定など、ルールの条件成
立の判定を行う条件判定手段112、条件が成立したと
きに対応する処理を実施する成立時処理実行手段113
を有している。さらに、条件成立で実行した編集処理に
伴い、他の位置関係を回復するための回復処理実行手段
114と回復処理バッファ115を有している。ここ
で、位置関係回復処理とは、例えば母線同士の新たな重
なりが成立し、前の重なりが消滅したときに、前の重な
りによる母線の切断表示を解除することである。
【0058】図8に、画面編集の基本編集と位置関係編
集の概略の処理フローを示す。本処理は、オブジェクト
の生成、移動、リサイズ等のオブジェクト編集処理の開
始により起動される。
【0059】まず、入出力処理部102が編集対象とな
るオブジェクトを取得する(S101)。例えば、ユー
ザの入力した生成するオブジェクトや、移動するオブジ
ェクトを受付ける。
【0060】次に、基本編集処理部103がユーザによ
って指示された生成または移動などの処理を実行する
(S102)。例えば、オブジェクトの移動時には、ユ
ーザからの入力を受けオブジェクトのラバーバンド表示
を行った後、そのオブジェクトに対して”移動”のメッ
セージを送る。メッセージを受け取ったオブジェクト
は、自身に登録されているメッセージ対応処理216
(図2)のうち、”移動”メッセージに対応する処理を
実施する。これによりオブジェクトの移動が行われる。
【0061】次に、ルール実行部107内の回復処理実
行手段114により、例えば、移動などの編集操作によ
ってそれまで成立していた条件の解消による、位置関係
の回復処理が行なわれる(S103)。回復時処理の詳
細は後述するが、次のステップによる回復時処理登録前
であれば、本ステップは実行されない。
【0062】次に、ルール実行部107内のルール管理
手段111、条件判定手段112及び成立時処理実行手
段113により、編集操作によって新たに成立した条件
の対応処理が行なわれる。即ち、編集対象オブジェクト
と他のオブジェクトに対し、位置関係ルールの条件チエ
ックを行ない、条件成立した場合に対応した処理を実行
するとともに、回復時処理登録をする(S104)。な
お、位置関係ルール処理の詳細は後述する。
【0063】最後に、基本編集処理部103で対象オブ
ジェクトを含む再描画を行い(S105)、本処理を終
了する。以下、ルール実行部107の構成と、それによ
るステップS103及びS104の処理を詳細に説明す
る。
【0064】図9は、ルール実行部の構成を示す機能ブ
ロック図である。ルール管理手段111はルールテーブ
ル801を有している。条件判定手段112は条件・ア
パーチャ対応テーブル1201、位置関係子処理テーブ
ル1202及び条件詳細チェックテーブル1203を有
している。
【0065】ルールを指示されると、ルール実行部10
7のルール管理手段111は、指示されたルール(例え
ば、”電力スケルトン1用”ルール)とその付属するデ
ータをルールデータベース109から読み込み、ルール
テーブル801、条件・アパーチャ対応テーブル120
1、条件詳細チェックテーブル1203にデータを設定
する。
【0066】図14に、ルールデータベースのルールデ
ータ構成を示す。ルールデータには、ルール名称132
1、ルールテーブル801に登録するデータ1322、
条件・アパーチャ対応テーブル1201に登録するデー
タ1323、条件詳細チェックテーブル1203に登録
するデータ1324などがある。
【0067】図10に、ルールテーブルの構成を示す。
ルールテーブル801は、条件811、成立時処理81
2、回復時処理813の各フィールドを有する。条件フ
ィールド811は、処理を起動する際の条件を記述して
いる。条件は、オブジェクトの種類(クラス)と、その
オブジェクトによって成立する位置関係の種類を記述す
る。例えば、位置関係子{OBJ1,OBJ
2,...,OBJn}のような記法を用いる。
【0068】位置関係子は位置関係の種類を表す。例え
ば、位置関係子Overは、オブジェクト同士が交差
し、かつ編集対象のオブジェクトが重なりの上であるこ
とを示す。位置関係子Underは、オブジェクト同士
が交差し、編集対象のオブジェクトが重なりの下である
ことを示す。また、位置関係子Onは、オブジェクト同
士が重なって、かつ編集対象のオブジェクトが重なりの
上であることを示す。
【0069】中括弧{ }で括られた部分は、オブジェ
クトの種類(クラス)を表す。この部分を条件内クラス
リストと呼ぶ。条件内クラスリストの各要素は、オブジ
ェクトのクラス名に番号を付した条件内クラス名で表現
する。例えば、母線同士の交差は、”Over{母線
1、母線2}”で示す。これにより、オブジェクトが同
一クラスに属する場合も、判定の対象となるオブジェク
トが同一でないことを明示できる。もちろん、ここでの
オブジェクトは、オブジェクト指向における継承を利用
でき、より上位クラスで定義された条件はそれを継承す
るクラスでも適用される。
【0070】条件フィールド811には、上記記法の条
件を&(アンド)を用いて並べることができる。&(ア
ンド)によって連結される一つ一つの条件をサブ条件と
呼ぶ。条件は論理的アンド、即ち&(アンド)で並べた
全てのサブ条件が成立したときに、それら全体が成立す
るものとする。複数のサブ条件に同じ条件内クラス名が
出てきたとき、それらは同じオブジェクトを表す。たと
えば、”Over{母線1、母線2}&Touch{母
線2、母線3}”は、編集対象である母線ins2が母
線ins1と交差するとき、さらに母線ins1が母線
ins3と接するという条件を示している。
【0071】条件フィールド811には、上記記法の条
件の前にNotAnyを付けて登録できる。NotAn
yを付けた条件は、位置関係子及び条件内クラスリスト
で示した関係が、画面データ管理部104が管理する全
てのオブジェクトに対して成立していないときに、成立
したことになる。
【0072】条件フィールド811には、このような記
法で、オブジェクト同士の位置関係を条件として定義す
る。条件内に現れる位置関係子として、例えば、重なり
上,重なり下,内部,外部,点で接する,辺で接する,
近傍,上方,下方,右方,左方など、2つのオブジェク
ト同士の位置関係を記述するものと、水平方向整列,垂
直方向整列など、複数のオブジェクト間の位置関係を表
すものがある。
【0073】ルール管理手段111は以上のような記法
で書かれた条件を、条件判定手段112に渡して判定を
依頼する。条件判定手段112は渡された条件を判定
し、成立時にはTrue(真)を、不成立時にはFal
se(偽)を返す。
【0074】ルールテーブル801の成立時処理フィー
ルド812には、条件フィールド811に記載した位置
条件が成立したときに起動する処理を、所定の記法で、
例えば、”OBJECT MESSAGE(PARAM
ETER)”のように記述する。これは、”OBJEC
T”で示されるオブジェクトに対し、”PARAMET
ER”で示されるパラメータを有するメッセージ”ME
SSAGE”を送ることを示している。
【0075】”OBJECT”には、処理を起動する条
件として条件フィールド811内に定義した条件の条件
内クラス名(OBJi)か、特定オブジェクトの名称の
いずれを記述する。条件内クラス名OBJiをOBJE
CTとして記述することは、条件で示した位置関係を満
たすオブジェクトにメッセージを送信することを意味す
る。
【0076】”MESSAGE”は、メッセージパラメ
ータを持つことが可能である。メッセージパラメータと
してオブジェクトをとる場合は、”PARAMETE
R”に条件内クラス名(OBJi)、特定オブジェクト
の名称のいずれかを記述する。また、メッセージパラメ
ータとして座標や矩形を取る場合は、条件内クラスリス
トに書かれたオブジェクトによって生成される位置情報
を”PARAMETER”に記述する。例えば、条件”
Over{母線1、母線2}”のとき、成立時処理のパ
ラメータに”交差点”と記述すると、”交差点”は、条
件内クラスリストに書かれた2つのオブジェクトの重な
り部分の中心座標を示す。また、同じ条件での成立時処
理のパラメータに”重なり領域”と記述すると、2つの
オブジェクトが重なる矩形領域(矩形の左上座標値と矩
形の大きさ)を示す。
【0077】以上から、例えば、条件”Over{母線
1,母線2}”で、成立時処理”母線2 切断表示(交
差点)”の記述は、母線ins2(条件内クラス名の母
線1に対応)が編集対象であって、母線ins1(条件
内クラス名の母線2に対応)の上に載ったとき、母線i
ns2に母線ins1との交差の中心の位置で切断表示
にする、のメッセージを送る”処理を示す。成立時処理
フィールド812には、上記の記法による処理を複数記
述できる。
【0078】ルールテーブル801の回復時処理フィー
ルド813には、条件フィールド811に記載した位置
条件を満たすオブジェクトが、次に編集されるときに起
動する処理を記述する。この処理は、成立時処理フィー
ルド812と同じ記法、”OBJECT MESSAG
E(PARAMETER)”で記述される。
【0079】このOBJECTには、成立時処理と同様
に、条件に記載した条件内クラス名(OBJi)または
特定オブジェクトを複数記述できる。回復時処理のPA
RAMETERに、成立時処理内のPARAMETER
と同じものを記述すると、成立時処理のPARAMET
ERで使った値をそのまま代入することを意味する。
【0080】例えば、成立時処理”母線2 切断表示
(交差点)”、回復時処理”母線2切断表示解消(交差
点)”の場合、成立時処理実施時に求めた交差点の座標
値が、回復時処理の交差点で示されるPARAMETE
Rに設定される。
【0081】回復時処理フィールド813の内容は、回
復時処理を起動するまで回復時処理バッファ115に格
納される。図10(ロ)に、回復時処理バッファ115
の構成を示す。このバッファは回復時処理内容821
と、条件合致オブジェクトリスト822のフィールドを
有している。回復時処理実行手段114は、回復時処理
をルール管理手段111から渡されると、条件が成立し
たオブジェクトの組を条件合致オブジェクトリスト82
2に、回復時処理フィールド813の内容を回復時処理
内容821に記憶する。バッファ115はスタック構造
で、データの書き込みはバッファの頭に入れる。データ
の読出しは、頭から該当するものを調べて取り出す。図
5(ロ)の例では、回復時処理内容に”母線ins1
切断表示回復(交差点)”が入り、条件合致オブジェク
トリストに、{母線ins1、母線ins2}が入る。
【0082】また、成立時処理”移動(位置)”、回復
時処理”移動(元の位置)”の場合、成立時処理”移動
(位置)”によって変更される属性(この場合には位置
属性)の元の値が、回復時処理のPARAMETERに
設定される。このように”元の”を付けてPARAME
TERを記述すると、成立時処理によって変更される属
性(この場合には位置属性)の変更前の値が、回復時処
理のPARAMETERとして渡される。
【0083】このような記法で記述した成立時処理や回
復時処理は、成立時処理実行手段113や、回復時処理
実行手段114によって解釈され、実行される。複数の
メッセージの記述がある場合は、最初に記述したものか
ら順に処理される。
【0084】次に、条件判定手段112によるオブジェ
クト間の位置関係のチェック方法を説明する。オブジェ
クト間の位置関係のチェック方法として、アパーチャに
よる方法と、専用の判定関数による方法の2つがある。
まず、アパーチャによるチェック方法を説明する。
【0085】図11に、位置関係の判定に使用するアパ
ーチャの例と判定方法を示す。同図(イ)に、3種類の
アパーチャを示す。アパーチャはオブジェクト1101
の外接矩形1100に、または外接矩形の辺1103
に、あるいは外接矩形の頂点1104に、ある適当な幅
(アパーチャパラメータと呼ぶ)を持たせた矩形であ
る。アパーチャパラメータが正の場合、アパーチャは外
接矩形よりパラメータの分だけ外側に大きくなる。(イ
ー1)は全体チェック用のアパーチャ、(イー2)は辺
チェック用のアパーチャ、(イー3)は頂点チェック用
のアパーチャである。
【0086】アパーチャの種類やパラメータは、判定す
る位置関係によって使い分ける。例えば、(ロー1)に
示すように、母線ins1と母線ins2の交差(Ov
erまたはUnder)を判定する場合は、全体チエッ
ク用アパーチャをパラメータ正にして用いる。(ロー
2)に示すように、発電機ins1が発電所ins1の
内部(In)かを判定する場合は、それぞれに全体チェ
ック用のアパーチャを用いるが、発電機ins1のアパ
ーチャパラメータは正、発電所ins1のアパーチャパ
ラメータは負にする。(ロー3)に示すように、母線i
ns1と母線端子ins1が接している(Touch)
かを判定する場合、それぞれに辺アパーチャをパラメー
タ正にして用いる。アパーチャパラメータを調整するこ
とで、判定の精度を任意に調整できる。
【0087】図11(ハ)に、アパーチャを用いた位置
関係判定方法の一例を示す。母線同士が交差(Over
またはUnder)を判定するには、2つのアパーチャ
の頂点の座標を調べて、それらが交差の位置関係にある
かどうかを調べればよい。
【0088】即ち、母線ins1のアパーチャの対角に
ある2つの頂点を(ap1x1,ap1y1)、(ap
1x2,ap1y2)、母線ins2のアパーチャの2
つの頂点を(ap2x1,ap2y1)、(ap2x
2,ap2y2)とすると、母線ins1と母線ins
2が交差するときは、数1または数2が成立する。
【0089】
【数1】(ap2x1<ap1x1)&(ap2y1>
ap1y1)&(ap1x2<ap2x2)&(ap1
y2>ap2y2)
【0090】
【数2】(ap2x1>ap1x1)&(ap2y1<
ap1y1)&(ap1x2>ap2x2)&(ap1
y2<ap2y2) 実際に、オブジェクト間の位置関係をチェックするに
は、条件判定手段112の条件・アパーチャ対応テーブ
ル1201と、位置関係子処理テーブル1202を用い
る。
【0091】図12に、条件判定手段における各テーブ
ルの構成を示す。同図(イ)は、条件・アパーチャ対応
テーブル1201で、条件1301とそれを判定するた
めのアパーチャタイプ1302、アパーチャパラメータ
1303及びアパーチャを用いて条件を判定する際の判
定処理名1304が登録される。
【0092】例えば、”Over{template
1,template2}”の条件においては、条件内
クラスリストの第1引き数のオブジェクトのアパーチャ
タイプは全体、パラメータは+5であり、条件内クラス
リストの第2引き数のオブジェクトのアパーチャタイプ
は全体、パラメータは+5である。これらのアパーチャ
を用いた判定処理名はOverである。一方、同じ位置
関係子で表される”Over{母線1、母線2}”の条
件においては、各パラメータは+10である。
【0093】このように、位置関係を判定するオブジェ
クトのクラスに応じて、そのアパーチャパラメータや判
定処理を変えて登録することができる。(イ)の例で、
母線同士の交わりを判定する場合は、アパーチャパラメ
ータ+10に広げて判定するようにしている。これによ
って、母線同士は完全には交わらなくとも、交わったも
のと判定することができる。
【0094】ところで、”Over{template
1,template2}”におけるtemplate
は、全てのオブジェクトのスーパークラスである(図
3)。従って、もし”Over{母線1,母線2}”の
条件が登録されていないときは、母線1、母線2の位置
関係”Over”の判定には、”Over{templ
ate1,template2}”の条件で示されるア
パーチャタイプ及びパラメータが利用される。
【0095】本実施形態による条件・アパーチャ対応テ
ーブル1201では、登録される条件とアパーチャとの
対応付けは2つのタイプに分けられる。すべてのルール
に有効な基本対応(例えば、”Over{templa
te1,template2}”で示される対応)
と、”電力スケルトン1”用など特定のルールに有効な
特定ルール用対応(例えば、”Over{母線1,母線
2}”で示される対応)である。基本対応は常に条件・
アパーチャ対応テーブル1201に保持され、汎用に供
される。一方、特定ルール用対応は、ルールデータとし
て指定ルールをロードする際に、ルールデータベース1
09から読み込まれる。
【0096】次に、位置関係子処理テーブル1202を
説明する。図12(ロ)に示すように、位置関係子処理
テーブル1202には判定処理名1304、重なり順序
1305、位置関係成立条件1306を記述している。
【0097】例えば、判定処理”Over”(交差して
おりかつ編集対象オブジェクトが重なりの上)では、編
集対象オブジェクトより他のオブジェクトのほうが重な
りが下の場合に、重なり順序はマイナス(−)と記述す
る。”Under”(交差しておりかつ編集対象オブジ
ェクトが重なりの下)では、重なり順序はプラス(+)
と記述する。一方、位置関係子”In”のように、重な
り順序のチェックが必要ない場合は0と記述する。ま
た、位置関係成立条件1306には、判定処理名で示さ
れる判定の際に、チェックするアパーチャ間の座標値の
条件が記載されている。例えば、判定処理名”Ove
r”を調べるには、数1または数2の関係式が登録され
る。
【0098】次に、オブジェクト間位置関係のチエック
にアパーチャを用いない、専用の判定処理を説明する。
専用判定には、図12(ハ)に示す条件詳細チェックテ
ーブル1203を用いる。テーブル1203には、条件
と、その条件をチェックするための判定関数の対応を保
持する。
【0099】条件名フィールド1307には、例え
ば、”角度π/3{接続線1、接続線2}”の条件を記
述する(この条件は、2つの接続線が角度π/3で交わ
っていることを表す)。条件判定処理1308には、こ
の条件が成立しているか否かを判定し、Trueまたは
Falseを戻り値とする関数が登録される。処理パラ
メータ1309は、条件判定処理1308に入力するパ
ラメータを記載する。図示例では、”角度π/3{接続
線1、接続線2}”の条件に対して、処理1400が登
録され、パラメータとして”π/3,0”が登録されて
いる。
【0100】図13に、判定式による位置関係の詳細判
定の処理を説明する。本判定処理は、条件内クラスリス
トに対応した2つのオブジェクトとパラメータを入力し
て、パラメータで入力された角度が成立するかをチェッ
クし、True(位置条件成立)またはFalse(位
置条件不成立)を返す処理である。
【0101】同図(イ)のフローチャートに示すよう
に、2つの接続線ins1,ins2から描画データ
(接続線の始点、終点の座標値)を取得する(S20
1)。そして、2つの接続線の始点、終点の座標値で一
致するものがあるかを判定する(S202)。なければ
Falseを返す(S203)。一致する点を原点
(0、0)として座標変換を行う(S204)。これ
は、同図(ロ)に示すように、接続線ins1,ins
2が接しない他方の点の座標値をそれぞれ(x1,y
1)、(x2,y2)とする。
【0102】次に、2つの接続線の間の角度θを求める
(S205)。同図(ロ)に示すように、接続線の間の
角度θは数3の判定式で求められる。
【0103】
【数3】θ=θ’−θ”arctan(y1/x1)−
arctan(y2/x2) この結果、得られたθがパラメータで与えられた角度
(例えばπ/3,0)であるか判定する(S206)。
そうであればTrueを返し(S207)、そうでなけ
ればFalseを返す(S208)。
【0104】以上のように、条件詳細チェックテーブル
1203には、条件とその成立を判定するための関数を
登録している。これによれば、対象に適合させた任意の
専用の判定関数により、アパーチャに比べより詳細な判
定が可能になる。
【0105】なお、アパーチャを使ってオブジェクト間
の位置関係の概要チェックを行いその後、判定関数によ
る位置関係のより詳細なチェックを行うこともできる。
この判定を行うには、アパーチャによる位置関係と専用
の判定関数による位置関係を&(アンド)でつないだ条
件をルール管理手段111のルールテーブル801の条
件フィールド811に定義すればよい。以上で、ルール
実行部107の条件判定手段112の説明を終える。
【0106】次に、回復時処理実行手段114が実施す
る回復時処理を説明する。この処理は、図8のステップ
S103に対応する。回復時処理実行手段114は、ル
ール管理手段111から回復時処理を渡されると、後述
の回復時処理登録(図16)により、条件が成立したオ
ブジェクトリスト822と回復時処理内容821を、図
10(ロ)のように格納する。
【0107】図15に、回復時処理のフローチャートを
示す。本処理が開始されると、回復時処理バッファ11
5の先頭から最後までの登録データを順番に読み出す
(S301)。そして、編集対象オブジェクトがその回
復時処理を行うための条件合致オブジェクトリスト82
2に登録されているか判定する(S302)。登録され
ていなければS301に戻る。登録されていれば回復時
処理821を実行し(S303)、その後、回復時処理
バッファ115からその回復時処理内容821および条
件合致オブジェクトリスト822を削除する(S30
4)。
【0108】この回復時処理によって、例えば、図6の
(イー2)から(イー3)に移るとき、母線ins2が
編集対象であるため、(イー2)に示した切断表示が回
復され、(イー3)の表示になる。
【0109】次に、位置関係を判定し、条件成立時に実
行する位置関係ルール処理を説明する。この処理は図8
のステップS104に対応し、編集対象オブジェクトと
他のオブジェクトとからなる位置関係が、ルールテーブ
ル801に登録されている各ルールの条件を満たしてい
るかどうか調べ、条件成立時に、成立時処理の実施及び
回復時処理の回復時処理バッファへ115の登録を行う
ものである。
【0110】図16に、位置関係ルール処理のフローチ
ャートを示す。ルール管理手段111は、ルールテーブ
ル801に登録された全てのルールを順番に読出し、以
下の処理を繰り返す(S401)。
【0111】次に、条件フィールド811に含まれる全
てのサブ条件が持つ条件内クラスリストを結合し、クラ
スリストを作成する(S402)。ただし、クラスリス
ト結合の際、複数のクラスリスト間に同じ条件内クラス
名が現れたら一つにする。
【0112】次に、結合したクラスリストを使って、ク
ラスリストの第1項OBJ1のクラスに編集対象オブジ
ェクトが属しているか調べる(S403)。属してなけ
れば、ステップS401へ戻り次のルールを読出す。一
方、属していれば、条件内クラスリストの第2項以降の
クラスに合致するオブジェクトの組を繰り返し検索する
(S404)。ここで、オブジェクトの組の取得に失敗
した場合には、ステップS401へ戻る。
【0113】クラスリストの各オブジェクトの組を取得
した場合は、取得したオブジェクトリストを元のサブ条
件のクラスリストに対応付けて分割する(S405)。
そして、各サブ条件に対して順に(S406)、位置関
係が成立するか調べる(S407)。これは、条件判定
手段112に、サブ条件(位置関係子及び条件内クラス
リストに対応するオブジェクトリスト)を渡して判定し
てもらう。
【0114】条件が成立している場合には、ステップS
406へ戻り、次のサブ条件が満たされているかどうか
を調べる。成立していない場合には、ステップS404
へ戻り、別なオブジェクトリストを検索する。
【0115】ステップS404で取得したオブジェクト
リストは全てのサブ条件を満たすため、成立時処理実行
手段113に対して成立時処理内容を渡し、成立時処理
実行手段113により成立時処理を実行する(S40
8)。次に、成立時処理に対応する回復時処理を渡し、
回復時処理実行手段114は回復時処理バッファ115
へ、回復時処理内容と条件合致オブジェクトリストを登
録する(S409)。
【0116】図17に、位置関係条件の成立判定処理の
フローチャートを示す。この処理は、ルール管理手段1
11から条件判定手段112に対し、位置関係子とオブ
ジェクトリストとが与えられたとき、その位置関係条件
の成立の有無をチェックするもので、図16のステップ
S407に対応する。
【0117】まず、条件判定のタイプによって分岐する
(S501)。受け取った条件が、条件・アパーチャ対
応テーブル1201に登録されている場合にはステップ
S502ヘ、条件詳細チェックテーブル1203に登録
されている場合にはステップS505ヘ進む。それ以外
の場合にはFalseをリタンして処理を終了する。
【0118】アパーチャを用いた位置関係条件のチェッ
クは、まず、条件オブジェクトリストの重なり順序のチ
ェックを行う(S502)。これは位置関係子によっ
て、位置関係子処理テーブル1202を調べ、重なり順
序データを取得する。条件オブジェクトリスト内の各オ
ブジェクトが、指定された重なり順序になっていなけれ
ばFalseをリタンして処理を終了する。次に、条件
オブジェクトリストの各オブジェクトに対し、条件・ア
パーチャ対応テーブル1201を調べて、アパーチャを
取得する(S503)。さらに、取得したアパーチャ
が、位置関係子処理テーブル1202内の位置関係成立
条件1306を満たすか判定する(S504)。満たさ
ない場合にはFalseを、満たす場合にはTrueを
リタンして処理を終了する。
【0119】条件詳細チェックテーブル1203を用い
た位置関係条件のチェックは、条件詳細チェックテーブ
ル1203の条件判定処理1308(例えば、図13の
処理)に、条件オブジェクトとパラメータを入力して実
行する(S505)。条件判定処理の戻り値がFals
eならFalseをリタン、戻り値がTrueならTr
ueをリタンして処理を終了する。
【0120】以上の処理手順により、条件の成立時に成
立時処理と回復時処理が自動的に実行される。例えば、
母線ins2生成後の図5(ロ−3)で、”Over
{母線1、母線2}”の条件が母線ins2(条件内ク
ラス名の母線1に対応)と母線ins1(条件内クラス
名の母線2に対応)の間で成立すると、成立時処理実行
手段113は、”母線2 切断表示(交差点)”の成立
時処理を、母線2を母線ins1として実行する。
【0121】成立時処理実行手段113によるこの処理
は、母線ins1と母線ins2の交差点座標値を求
め、母線ins1に切断表示(交差点座標値)のメッセ
ージを送り、母線ins1は受けたメッセージに従い、
交差点座標値を中心として切断表示を行う(ここでは、
切断表示処理の指示まで、実際の描画は画面データ管理
部104による)。
【0122】このとき、回復時処理実行手段114に
も、回復時処理内容が送られる。その結果、回復時処理
バッファ115に、回復時処理内容821として”母線
ins1,切断表示回復(交差点1)”、条件合致オブ
ジェクトリスト822として”{母線ins1,母線i
ns2}”が登録される。次に、図6(イー1)、(イ
ー2)のように、母線ins2の編集作業(移動)を行
うと、編集対象である母線ins2が条件合致オブジェ
クトリスト822に登録されているため、それに対応し
た処理”母線ins1,切断表示回復(交差点1)”を
実施する。この結果、図6(イー3)のように母線in
s1の元の切断部分(交差点1)が回復される。
【0123】さらに、新たな交差点2による回復処理”
母線ins1,切断表示回復(交差点2)”が、バッフ
ァ115に登録されているので、再び母線ins2を編
集(移動)すると、交差点2は回復される。
【0124】以上のように、本実施形態ではオブジェク
ト同士の位置関係ルールにより処理を起動するルール実
行部を有し、オペレータが基本編集処理を指示するのみ
で、編集対象オブジェクトと他のオブジェクト間につい
て、所定の位置関係条件が判定されて、対応する処理が
実行される。これによれば、交差部の特定の表示やその
回復などが簡単に実現できる。
【0125】本実施形態による画面編集装置によれば、
基本編集処理部に加えて位置関係ルールの実行手段を設
けているので、画面上で編集中のオブジェクトはそのク
ラスに定義されている位置関係ルールに基づいて、その
位置関係の条件が成立している場合、その対応処理が実
行される。この処理はユーザが基本編集処理を起動する
だけで自動的に実行でき、交差や重なりあるいは接近な
ど特定の位置関係に対応した、任意の仕様による画面編
集が行なわれる。
【0126】また、対応処理には位置関係の条件が成立
したときの成立時処理と、その成立条件が解消したとき
元に復する回復時処理が含まれる。従って、試行錯誤を
含み、繰返し対話的に編集作業を行なう場合の作業を大
幅に軽減できる。
【0127】次に、本実施形態による画面編集装置の位
置関係ルールの定義手段について説明する。本画面編集
装置では、ルールを定義するモードと定義したルールを
実行するモードを、切り替え可能に構成している。位置
関係ルールは図2のルール定義部108によって定義さ
れ、ルールデータベース109に書き込まれる。
【0128】図18に、位置関係ルール定義時の画面と
操作手順示す。同図(イ)で、メニューバー302の”
カスタマイズ”から”ルール定義”を選択すると、同図
(ロ)に示すルール定義エディタ画面1910が表示さ
れる。ルール定義エディタ1910には、ルール定義専
用のメニューバー1931を有する。メニューバー19
31の”ファイル”からは、定義したルールをルールデ
ータベース109にセーブしたり、定義済のルールをル
ールデータベース109からロードすることができる。
【0129】条件例示領域1911には、部品パレット
304を使って作画をすることができる。ここで作画し
た内容はルールの条件を例示したものと認識される。位
置関係ルールの条件が認識されると、条件明示領域19
21にその条件が表示される。これにより、ユーザはオ
ブジェクト同士の位置関係を例示するだけで、位置関係
ルールにおける条件を定義できる。
【0130】成立時処理明示領域1922には、条件が
成立したときの処理内容を記述する。成立時処理例示領
域1912には、画面上のオブジェクトに対して定義し
た成立時処理を実行した結果が表示される。回復時処理
明示領域1923には、回復時の処理内容を記述する。
回復時処理例示領域1913には、回復時処理を実行し
た結果が表示される。これにより、ユーザは、成立時処
理や回復時処理を実行したとき、画面上のオブジェクト
がどのよう変化するかを確認しながら定義することがで
きる。
【0131】図19に、母線に対する位置関係ルールの
条件定義の一例を示す。同図(イ−1)のように、メニ
ューバー1931のファイルから”新規”2001を選
択すると、新しいルールの定義が可能になる。ユーザ
は、部品パレット304から母線を選択して、条件例示
領域1911上に作画を行う。なお、作画される母線に
は作画順序に応じて、母線例ins1、母線例ins2
なるオブジェクト名称が付与されるものとする。
【0132】同図(イ−2)のように、ユーザが母線例
ins2を選択状態にして、条件設定ボタン2011を
押すと、条件例示領域1911のオブジェクトが満たす
位置関係を条件明示領域1921に表示する。例えば、
母線例ins1と母線例ins2が交差し、母線例in
s2(編集対象オブジェクト)が交差の上になっている
ときには、”Over 母線1,母線2”なる位置関係
ルールの条件が条件明示領域1921に表示される(こ
こでは、条件内クラス名の”母線1”に対象の母線例示
ins2が、”母線2”に母線例示ins1が対応付け
られる)。
【0133】次に、同図(ロ−1)のように作画を行っ
た場合を説明する。この場合、システムは、母線例示i
ns1と母線例示ins2間の位置関係を一意に定める
ことができない。例えば、母線同士が交差するOve
r、母線ins2が母線ins1に接するTouch、
あるいは母線ins2が母線ins1の右方にあること
を示すRightなど、複数の位置関係が並立するから
である。
【0134】この場合、ルール定義部108は複数の位
置関係を、条件明示領域1921に表示する。ユーザは
表示された条件の中から特定のものをマウスで指定し、
OKボタン2013を押すことで、その位置関係をルー
ルの条件として定義できる。なお、複数の位置関係を選
んだときには、それらはアンド(&)で結ばれ、条件と
して設定される。
【0135】図20に、位置関係ルールの成立時処理及
び回復時処理の定義の一例を示す。位置関係ルールの条
件が図19(イ−2)のように定義されると、成立時処
理例示領域1912に、条件例示領域1911のオブジ
ェクトが図25(イ)のようにコピーされる。ユーザが
カーソルで母線例ins2をピックすると、条件内クラ
スリストにおいて、図20(ロ)のように指示されたオ
ブジェクトを表す条件内クラス名”母線2”が成立時処
理明示領域1922に表示される。
【0136】ユーザが成立時処理明示領域1922をカ
ーソルでクリックすると文字入力カーソル2102が表
示されて、ユーザが処理内容を記述できるようになる。
例えば、”切断(交差点)”と入力すれば、それが成立
時処理明示領域1922に明示される。
【0137】図20(ハ)で、カーソルでOKボタン2
103を指定すると、成立時処理明示領域1922に定
義した処理が実施され、成立時処理例示領域1912の
母線例ins1が切断表示に変わる。さらに、この成立
時処理に対応する回復時処理が自動的に定義され、
(ニ)に示したように回復時処理例示領域1913及び
回復時処理明示領域1923に表示される(この自動的
に定義された回復時処理をデフォルト回復処理と呼
ぶ)。
【0138】図20(ニ)に示したように、成立時処
理”母線2 切断(交差点)”に対するデフォルト回復
時処理は、”母線2 切断回復(交差点)”となる。回
復時処理明示領域1923はユーザが処理内容を入力で
きるようになっており、必要に応じてこのデフォルト処
理を書き換えることが可能である。もし、デフォルト処
理を書き換えた場合には、OKボタン2104を指示す
るとその回復時処理が実施され、回復時処理例示領域1
913上のオブジェクトに反映される。
【0139】このように、位置関係の条件と条件成立時
処理、さらには回復時処理によって定義したルールは、
ルール定義エディタ用メニューバー1931のファイル
から、”保存”を選ぶことによって保存することができ
る。
【0140】以下、ルール定義部108の構成と処理動
作を詳細に説明する。
【0141】図21に、ルール定義部の構成を示す。ル
ール設定手段116は、定義モード時にルールテーブル
801を管理し、ルールデータベース109からルール
テーブル内データ1322のロード及び、ルールデータ
ベース109へのルールテーブル内データ1322のセ
ーブを行う。
【0142】ルール定義用条件判定手段117は定義モ
ード時に、位置関係子処理テーブル1202、条件・ア
パーチャ対応テーブル1201、条件詳細チェックテー
ブル1203を管理する。ルール設定手段116がルー
ルを読み込んだとき、条件・アパーチャ対応テーブル1
201、条件詳細チェックテーブル1203に各々のデ
ータ1323,1324を設定する。
【0143】条件定義手段118、成立時処理定義手段
119及び回復時処理定義手段120は、上記した各々
の例示領域(条件例示領域1911、成立時処理例示領
域1912、回復時処理例示領域1913)に表示する
オブジェクトのリスト(条件定義用例示オブジェクトリ
スト2201、成立時処理定義用例示オブジェクトリス
ト2202、回復時処理定義用例示オブジェクトリスト
2203)を有している。
【0144】図22(イ)に、条件定義用例示オブジェ
クトリスト2201の構成を示す。オブジェクト名22
11のフィールドには、図2(イ)のオブジェクトリス
ト201と同様に、重なりの深いものから浅いものへ順
に、条件例示領域1911に表示するオブジェクトを並
べている。また、条件内クラス名2212のフィールド
には、そのオブジェクトに対応した条件内クラス名(即
ちクラス及び番号、この番号は、編集対象オブジェクト
に対して番号1を割付け、他は深さの深いものから順に
2,3,...と割り付ける)が記載される。
【0145】成立時処理定義用例示オブジェクトリスト
2202、回復時処理定義用例示オブジェクトリスト2
203も同様の構成となる。これらの例示オブジェクト
リスト2201〜2203は、ルール設定手段116が
ルールを読み出す時に、ルール定義用画面データベース
110から読み出される。また、ルールを保存するとき
には、これらの例示オブジェクトリストがルール名称と
共に保存される。
【0146】さらに、回復時処理定義手段118には、
成立時処理と回復時処理との対応付けのため、アンドゥ
処理対応テーブル2204を有している。図26(ロ)
に、アンドゥ処理対応テーブルの構造を示す。
【0147】アンドゥ処理対応テーブル2204は、処
理フィールド22101とアンドゥ処理フィールド22
102をもち、成立時処理を構成するメッセージと回復
時処理を構成するメッセージが対応付けて登録される。
例えば、”切断表示(位置)”の処理に対して、”切断
表示回復(位置)”のアンドゥ処理が登録されている。
これは、成立時処理で”切断表示(位置)”なるメッセ
ージを送るとき、その回復時処理は、”切断表示回復
(位置)”であることを意味する。ここで、同じ値の”
位置”は、2つの処理に対して共通の引き数となってい
る。
【0148】図23に、ルール定義部の処理フローを示
す。図18に示したように、メニューからルール定義を
指示すると、ルール定義エディタ1910が開き、ルー
ル定義処理が起動する。
【0149】まず、既存ルールの再定義か新規ルールの
定義かを認識する(S601)。ルール定義エディタ用
メニューバー1931内のファイルから”新規”が選択
されたときには、ステップS604ヘ、ファイルから”
開く”が選択され、ルール名の指定があったときはステ
ップS602へ進む。
【0150】再定義の場合、指定されたルール及びその
例示オブジェクトリストを、ルールデータベース109
及びルール定義用画面データデータベース110から読
み込み、それぞれを対応するテーブルあるいはオブジェ
クトリストに登録する(S602)。次に、読み込んだ
ルールや例示オブジェクトを表示する(S603)。
【0151】これにより、条件例示領域1911には条
件定義用例示オブジェクトリスト2201、成立時処理
例示領域1912には成立時処理定義用例示オブジェク
トリスト2202、回復時処理例示領域1913内には
回復時処理定義用例示オブジェクトリスト2203が表
示される。また、条件明示領域1921に指定されたル
ールの条件、成立時処理明示領域1922に成立時処
理、回復時処理明示領域1923に回復時処理をそれぞ
れ表示する。
【0152】次に、ルールの条件定義を行う(S60
4)。図24に、ルールの条件定義の詳細な処理フロー
を示す。条件定義手段118は、条件設定ボタン201
1が押されるまで(S6041)、基本編集処理(S6
042)と描画処理(S6043)を繰り返す。即ち、
条件例示領域1911内の例示オブジェクトに対して基
本編集処理(オブジェクトの生成、移動、属性設定等)
を実施する。なお、オブジェクト生成時には、条件例示
オブジェクトリスト2201のオブジェクト名フィール
ド2211に生成したオブジェクトを登録する(この時
点では条件内クラス名フィールド2212には条件内ク
ラス名を設定しない)。基本編集処理を実施したオブジ
ェクトの描画処理を行う。
【0153】条件設定ボタン2011が押されたら、処
理をステップS6044に移行する。条件定義手段11
8は、条件定義用例示オブジェクトリスト2201の条
件内クラス名のフィールド2212に条件内クラス名を
書き込む。編集対象オブジェクト(即ち、条件例示領域
1911内で選択されているオブジェクト)に対して
は、そのクラスに番号1を付けたものをフィールド22
12に記載する。それ以外のオブジェクトに対しては、
深さの深いものから順にクラスに番号を2,3,...
と付けたものをフィールド2212に記載する。
【0154】次に、ステップS6045に移行し、条件
・アパーチャ対応テーブル1201に登録してある全て
の条件に対し、どの条件が成立するか繰り返し判定する
(S6046)。即ち、ルール定義用条件判定手段11
7に対し、例示オブジェクトリスト2201がどの条件
を満たしているかチェックする指示を出す。ルール定義
用条件判定手段117では、位置関係子処理テーブル1
202、条件・アパーチャ対応テーブル1201、条件
詳細チェックテーブル1203を用いて、受けた条件定
義用例示オブジェクトリストが成立する条件を判定す
る。受付けた条件定義用例示オブジェクトリストがある
条件を満たす場合には、その位置関係子を条件定義手段
118に返す。
【0155】条件定義手段118は条件明示領域192
1に、位置関係子{OBJ1,OBJ2,...}の形
式で条件の候補を出力する。ここでの位置関係子は、判
定手段117の判定で条件成立した位置関係子である。
また、OBJ1,OBJ2,...は、条件定義用例示
オブジェクトリスト2201の条件内クラス名フィール
ド2212に記載の条件内クラス名である。
【0156】全ての条件に対して、ステップS6046
を実施した場合、ステップS6048ヘ進む。ここで
は、ユーザからのOKボタン2013の入力を待つ。も
し、入力がOKボタンでなければステップS6041へ
戻る。条件定義手段118はOKボタン2013の入力
があると、ルール設定手段116に指示して、条件明示
領域1921で選択された条件をルールテーブル801
に登録する(S6049)。
【0157】次に、成立時処理定義(S605)と回復
時処理定義(S606)を行なう。最後に、定義された
ルールをルールデータベース109に及び、ルール定義
に使った例示オブジェクトリストをルール定義用画面デ
ータベース110に保存する(S507)。
【0158】図25に、成立時処理定義の処理フローを
示す。成立時処理定義手段119は、成立時処理例示領
域1912に例示オブジェクトの有無をチエックし(S
6051)、無い場合に条件例示領域1911のオブジ
ェクトリストをコピーする(S6052)。次に、ステ
ップS6053に移行し、OKボタン2103が押され
るまで、ユーザからの入力を得る。ユーザから成立時処
理例示領域1912内の例示オブジェクトの選択を監視
する(S6054)。入力が成立時処理例示領域191
2のマウスピックの場合には、指示された例示オブジェ
クトの条件内クラス名を成立時処理明示領域1922へ
表示する(S6055)。入力が単に、キー入力である
場合には、入力された文字情報を成立時処理明示領域1
922へ表示する(S6056)。
【0159】OKボタン2103が押されたら、成立時
明示領域1922が保持する処理、即ち、定義処理を実
行し(S6057)、処理の内容を描画する(S605
8)。最後に、条件成立時処理としてルール設定手段1
16の管理するルールテーブル80に登録する(S60
59)。
【0160】図26に、回復時処理定義の処理フローを
示す。回復時処理定義手段120は、回復時処理例示領
域1913に例示オブジェクトの有無をチエックし(S
6061)、無い場合に成立時処理例示領域1912の
オブジェクトリストをコピーする(S6062)。次
に、成立時処理定義手段119から成立時処理を取得し
(S6063)、ステップS6064に進む。取得した
成立時処理を構成する最後の処理から最初の処理まで順
に、その処理に対する定義済みのアンドゥ処理を検索す
る(S6065)。見つかったら、そのアンドゥ処理を
回復時処理として登録する(S6066)。
【0161】次に、ステップS6067へ進み、ユーザ
からの入力を得て、それがOKボタン2104の入力で
ない場合には、入力された文字情報を回復時処理明示領
域1923へ表示する(S6068)。OKボタンへの
入力の場合には、回復時処理明示領域1923が保持す
る処理、即ち、定義処理を実行し(S6069)、処理
の内容を描画する(S6070)。最後に、回復時処理
としてルール設定手段116の管理するルールテーブル
801に登録する(S6071)。
【0162】以上説明したように、本実施形態の画面編
集装置に設けられたルール定義部によれば、ユーザはオ
ブジェクト同士の位置関係を画面上に例示するだけで位
置関係ルールの条件を自動的に定義できる。また、条件
成立時の処理を定義すると定義画面上のオブジェクトに
対する実施がなされ、対応処理の是非を視覚的に確認で
きる。さらに、対応処理の定義から回復時処理が半ば自
動的に定義でき、その処理内容の確認もできる。
【0163】ところで、本実施形態による位置関係ルー
ルの適用対象は、上記のようにオブジェクトのクラスで
決定する。以下のように、上位クラスで汎用的な位置関
係ルールを定義し、下位クラスでより対象に特化した位
置関係ルールを定義することができる。
【0164】例えば、ルール1〜ルール3で以下のよう
な汎用的な位置関係ルールを設定し、ルール4,5で電
力系統監視システム用に特化した位置関係ルールを設定
する。
【0165】ルール1:条件(ラインとラインが端点で
接する);成立時処理(二つをまとめてポリラインにす
る);回復時処理(なし) ルール2:条件(ラインがシンボルの一辺と辺で接す
る);成立時処理(ラインが接するシンボルの辺にライ
ンを接続する);回復時処理(なし) ルール3:条件(文字列が水平方向に並ぶ);成立時処
理(文字列を水平方向に整列する);回復時処理(文字
列を元の位置に戻す) ルール4:条件(母線名称が母線の近傍にある);成立
時処理(母線名称を離す);回復時処理(なし) ルール5:条件(CB名称がCBの近傍 & CB名称が
CBの右側);成立時処理(CB名称をCBの右側40
ドットの位置にする);回復時処理(CB名称を元の位
置に戻す) 上記ルールで、母線はラインを、母線名称は文字列をそ
れぞれ継承する。
【0166】従って、汎用ツールのレベルではルール1
〜ルール3を定義しておき、電力系統監視システム用に
カスタマイズする際に、ルール4,5の定義を付加す
る。これによって、特化しないで済む処理は上位クラス
に定義してシステム備付けにし、特化の必要なもののみ
下位クラスに定義すればよいので、適用分野へのカスタ
マイズが容易になる。
【0167】さらに、上記ルールでは母線や母線名称を
編集する際に、まず上位クラスのルールが適用され、そ
の後下位クラスのルールが適用されるので、操作性が向
上できるとともに、上位で概略の位置関係による処理、
下位で詳細な位置関係によるを分担して処理性を向上す
ることができる。
【0168】次に、本発明の他の実施形態(実施例1〜
実施例6)を説明する。
【0169】(実施例1)本実施例の画面編集装置で
は、上記した画面編集装置の機能に加え、位置関係ルー
ルを起動するモードと起動しないモードを切り分けて使
うことができる。これにより、ルールの適用が必要ない
画面編集の処理負荷を軽減する。
【0170】図27に、モード切替の手順を説明する。
同図(イ)に示すように、ユーザがメニューバー302
内のカスタマイズを選択し、ルールモード1701を指
示すると、ルールモード設定ダイアログ1702が表示
される。このダイアログでOFFを指定すると位置関係
ルールは起動されなくなる。一方、ONを指定すると、
上記の実施形態に詳述したように、編集対象オブジェク
トに対して、位置関係ルールが起動される。
【0171】同図(ロ)に、画面編集装置のモードによ
って異なる処理フローを示す。編集対象が入力され(S
701)、生成、移動などの指定基本編集処理を開始す
る(S702)。次に、位置関係ルールを起動するモー
ドがONかを調べ(S703)、ONの場合は回復時処
理(S704)、位置関係ルール基づく条件判定、成立
時処理、回復時処理登録を実行する(S705)。OF
Fの場合は、基本編集処理の結果のみを描画処理して終
了する(S706)。
【0172】これとは別に、モードがOFFからONに
なったとき、画面上の全てのオブジェクトを、順に位置
関係ルールの対象とすることも可能である。図28に、
この処理手順を示す。
【0173】同図(イ)に、モードON時のマンマシン
画面を示す。ルールモード設定ダイアログ1702上で
ルールモードをONに設定すると、(イー1)のよう
に、「画面上の全てのオブジェクトにルールを適用しま
すか」というダイアログボックス1801が表示され
る。”Yes”を選択すると、(イー2)のように、位
置関係ルールを用いずに編集した作画データに位置関係
ルールが適用され、例えば交差点部が切断表示になる。
【0174】図28(ロ)に、この処理フローを示す。
画面データ管理部104が有するオブジェクトリストの
先頭から終わりまで以下の処理を繰り返す(S80
1)。まず、オブジェクトを編集対象に設定し(S80
2)、オブジェクトの回復時処理を実行する(S80
3)。次に、位置関係ルールに基づく条件判定、成立時
処理、回復時処理登録を実行する(S804)。全ての
オブジェクトに対して処理を行った後に、描画処理を行
なう(S805)。
【0175】このように、位置関係ルールの適用をモー
ドによって切り替えることができるため、例えば、モー
ドをオフにして、対話編集時の処理を軽くし、後で一括
してルールを適用する、といったことも可能である。
【0176】(実施例2)本実施例では、画面データベ
ース105に保存される画面データと、ルールデータベ
ース109に保存されるルールデータの連携機能を付加
している。
【0177】図29に、本実施例による画面データベー
スの構成を示す。各画面のデータは画面名称1821、
その画面を定義するときに用いたルール名称1822、
画面を構成するオブジェクトのリスト1823、編集時
に蓄えられた回復時処理データ1824からなる。回復
時処理データ1824は、図10(ロ)に示した回復時
処理バッファ114に登録する情報(回復時処理内容8
21及び条件合致オブジェクトリスト822)である。
【0178】画面データ管理部104は、画面データベ
ース105から任意の画面名称のデータを読み込みに際
しては、そのルール名称1822で示されるルールの読
み込みをルール実行部107に指示、また、回復時処理
データ1824を回復時処理バッファ114に登録す
る。一方、画面の保存に際しては、ルール実行部107
が実行するルール名をフィールド1822に、回復時処
理バッファ114の内容をフィールド1824に記録す
る。このため、画面を開くだけで、その画面を編集して
いた時の状態(適用ルール及び回復時処理バッファへの
登録状態)に復帰することができる。
【0179】このように、画面データ内にルール名称を
保持することにより、位置関係ルールのロードの指示が
あったとき、その位置関係ルールを用いて作画した画面
を読み込むことも可能になる。
【0180】即ち、ロードするルール名称が指定された
ら、ルール管理手段111は画面データ管理部104に
ルール名称を渡す。画面データ管理部104は、画面デ
ータベース105が管理する各画面データのルール名称
1822を調べて、渡されたルール名称と同じルール名
称を持つ画面データを読み込む。もし、同じルール名称
を持つ画面データが複数ある場合は、画面データ名をダ
イアログボックスで一覧表示し、ユーザに選択させる。
【0181】また、ルールと共に回復時処理データを画
面データと共に記憶しておくことで、ある位置関係ルー
ル(ルール1)を使用して編集した画面に、別のルール
(ルール2)を適用して画面を変更することが容易にな
る。この場合は、まず画面をロードした後、回復時処理
バッファ802に登録したルール1による回復時処理を
全て実施し、ルール1を使わない画面に戻す。その後、
ルール2を適用した図28(ロ)の一括処理を行う。こ
れにより、仕様の変更に伴う画面の変更が容易になる。
【0182】(実施例3)本実施例では、オブジェクト
同士の位置関係に加えて、オブジェクトの有する属性に
応じて位置関係ルールの処理を起動する。以下、2つの
オブジェクト(電圧表示ins1、電圧表示ins2)
を母線ins1の近傍に配置する場合の例で説明する。
【0183】図30に、属性値をもつオブジェクトデー
タとルールテーブルの構成を示す。同図(イー1)、
(イー2)に示すように、2つのオブジェクトはその更
新周期属性1831、1832が大きく違う。更新周期
属性とは、データ(この場合は電圧)の更新周期を示
す。
【0184】電圧表示ins2は更新周期が小さいた
め、運転監視時に頻繁に更新描画が起こる。更新の際に
は、更新するオブジェクトだけでなく、その近傍にある
オブジェクトの描画も行われる。例えば、(ハ−1)に
示すように、頻繁に電圧表示ins2と母線ins1の
描画が行われる。こうした画面上のレイアウトは、ワー
クステーションの負荷を大きくする。
【0185】そこで、図30(ロ)のルールテーブルに
示す、位置関係ルールを利用する。このルールの条件
は、Near{電圧表示1,母線2}&更新周期チェッ
ク{電圧表示1}である。これは、電圧表示クラスのオ
ブジェクトが編集対象で、母線クラスのオブジェクトの
近傍にあり、かつ、電圧表示クラスのオブジェクトの更
新周期をチェックする”更新周期チェック処理”の返す
値がTrueである、ことを示す。条件が成立すると、
電圧表示ins1を母線ins1から離す成立時処理が
実行される。
【0186】ここで、第2のサブ条件”更新周期チェッ
ク{電圧表示1}“は、図12(ハ)の条件詳細チェッ
クテーブル1203に、{更新周期,100}の処理用
パラメータで登録されている。この第2のサブ条件を判
定するために、条件判定手段112は{更新周期,10
0}のパラメータを処理1450に入力する。処理14
50は、処理用パラメータの第1引き数(この場合には
更新周期)が示す属性の値が、処理用パラメータの第2
引き数で渡される値(この場合には100)より小さい
かどうかを判定してその真偽を返す。
【0187】このルールによって、図30(ハー2)の
ように、更新周期の頻繁な電圧表示が母線から離れた位
置に表示されるため、母線ins1の繰返し表示が回避
される編集が可能となる。
【0188】(実施例4)上記の実施形態では、位置関
係の判定にオブジェクト全体や辺、頂点を囲むアパーチ
ャを用いた。本実施例ではルール定義手段にアパーチャ
パラメータの設定機能を付加し、位置関係の判定精度を
厳しくしたり緩くしたり調整できるようにしている。
【0189】図31に、本実施例による定義手順を説明
する。同図(イ)のように、条件例示領域1911に、
ユーザが母線例示ins2を選択状態にし、条件設定ボ
タン2011を押すと、条件例示領域1911内のオブ
ジェクトが満たす位置関係”Over 母線1,母線
2”を条件明示領域1921に表示する。
【0190】次に、同図(ロ)のように、メニューバー
の”指定条件”から、Touch(接続)2801を指
示する。これにより、アパーチャパラメータを設定する
モードに切り変わる。このモードでは、同図(ハ)のよ
うに、母線例示ins1の辺アパーチャ2802及び母
線例示ins2の辺アパーチャ2803が、条件例示領
域1911内に表示される。ここで、アパーチャ280
2をカーソル310で指示しドラックすると、アパーチ
ャ2802がラバーバンド2804で表示される。ここ
で、アパーチャ2803と2804が交わりを持つ(即
ち、”Touch”条件を満たす)ようにアパーチャ2
804の大きさを調整すると、同図(ニ)のように、条
件明示領域1921にその条件が表示される。
【0191】このとき、図12(イ)に示した条件・ア
パーチャ対応テーブル1201には、条件名”Touc
h{母線1,母線2}”、アパーチャタイプ”辺”、パ
ラメータ”+5”、アパーチャタイプ”辺”、”パラメ
ータ+20”の値が登録される。ここで、”+20”
は、図31(ハ)においてユーザがマウスボタンから指
を離したときのアパーチャ2804のパラメータであ
る。
【0192】図32に、アパーチャパラメータの定義処
理のフローを示す。メニューバー1931から位置関係
子2801が指示されると、条件定義手段118はルー
ル定義用条件判定手段117に対し、指定された位置関
係子と条件定義用例示オブジェクトリスト2201を渡
す。ルール定義用条件判定手段117は、渡された位置
関係子と条件定義用例示オブジェクトリスト2201を
使って以下の処理を実行する。
【0193】まず、条件・アパーチャ対応テーブル12
01から、指定された条件におけるアパーチャパラメー
タを取得する(S901)。次に、条件定義用例示オブ
ジェクトリスト2201の各オブジェクトに対してアパ
ーチャの表示位置を計算し、例示領域1911上に表示
する(S902)。さらに、表示中のアパーチャからア
パーチャパラメータを計算し、現在のアパーチャが指定
された条件を満たしているかチエックする(S90
3)。条件を満たしていない場合は、ユーザからの入力
を受け、アパーチャのリサイズ処理を行う(S90
4)。即ち、ユーザからのマウス入力に合わせてアパー
チャをラバーバンドで表示する。
【0194】その後、アパーチャを非表示とする。ま
た、位置関係子、アパーチャの型、アパーチャパラメー
タ、さらにそのアパーチャパラメータを有効にするクラ
ス(条件内クラス名におけるクラスの部分)、を条件・
アパーチャ対応テーブル1201に登録する(S90
5)。最後に、条件定義手段118に対し、成立した条
件を返し、条件定義手段118はそれを条件明示領域1
921に表示する(S906)。
【0195】本実施例によれば、ユーザは画面上でアパ
ーチャの大きさを調整し、位置関係の判定に用いるアパ
ーチャのパラメータを任意に設定できる。従って、ユー
ザは条件成立の有無を判定する位置関係の判定精度を自
由にカスタマイズできる。
【0196】(実施例5)本実施例のルール定義部で
は、条件成立時に起動される処理によって前の条件が解
除される場合、回復時処理の定義を実施または中止を選
択できる。即ち、回復時処理の定義をやめることができ
る。
【0197】図33に、回復時処理の中止が必要な一例
の説明図を示す。同図(イ)のように位置関係ルールが
定義されている場合、この位置関係ルールに基づく処理
を実行すると、(ロー1)、(ロー2)、(ハ)のよう
になる。即ち、(ロー1)のように、母線名称ins1
を母線ins1の近い位置3000に作画すると、(ロ
ー2)のように、母線名称ins1は母線ins1から
遠い位置3001に移動する。さらに、(ハ)のよう
に、次に母線ins1を移動したときには、母線名称i
ns1は元の位置3000に戻る。
【0198】しかし、同図(ハ)のように、母線ins
1の移動に伴い、母線名称ins1が移動してしまうと
都合の悪いこともある。ユーザが画面上で母線ins1
のみ移動したい場合に、母線ins1と母線名称ins
1が回復時処理の対象となることを、ユーザは分からな
いからである。結果的には、母線ins1の移動を行っ
た後、(ハ)の位置3000に移動した母線名称ins
1を再び位置3001に移動しなければならない。
【0199】本実施例のルール定義部108では、成立
時処理定義時の実行の結果、条件に定義した位置関係が
解消される場合には、ユーザに回復時処理の定義/非定
義を選択できるようにしている。非定義とすれば、図3
3(ニ)のように、成立時処理によって母線ins1を
移動した場合に、母線名称ins1は移動しない。
【0200】図34に、本実施例のマンマシン画面を示
す。同図(イ)のように、成立時処理を定義し、OKボ
タン2103を指定する。この成立時処理の実施によっ
て位置関係が回復するときには、(ロ)のようなデフォ
ルト回復時処理有無設定ダイアログ3101が表示され
る。このダイアログで、Yes(回復時処理を定義す
る)を選択すると、(ハ)のようなデフォルト回復時処
理が定義される。一方、No(回復時処理を定義しな
い)を選択すると、(ニ)のように回復時処理例示領域
1913には、成立時処理例示領域1912と同じよう
に例示オブジェクトが表示され、回復時処理明示領域1
923には回復時処理が表示されない。
【0201】図35に、本実施例によるルール定義の処
理フローを示す。この処理は、図23の処理フローを少
し変更するだけで実現できる。従って、図23の処理と
同じ処理ステップには、同一のステップ番号を付して説
明を省略する。異なるところは、途中挿入のステップS
1001〜S1003である。
【0202】S605の成立時処理定義後、ルール定義
用条件判定手段117は、成立時処理定義用例示オブジ
ェクトリスト2202を取得し、条件例示領域1911
に示された条件が解消された否かをチェックする(S1
001)。例えば、交差部の消去表示などでは、成立時
処理の実行後もその条件は成立している。従って、ステ
ップS606の回復時処理定義ヘ進む。
【0203】一方、条件が解消された場合(Yes)に
は、デフォルト回復時処理設定ダイアログ3101を表
示し、ユーザからの選択入力を待つ(S1002)。ユ
ーザからの入力がYes(定義)の場合には、ステップ
S606に移行する。入力がNo(非定義)の場合に
は、成立時処理例示領域1912から回復時処理例示領
域1913へオブジェクトリストをコピーし(S100
3)、ステップS606でルールの保存を行なう。即
ち、回復時処理の定義は行なわれない。
【0204】本実施例によれば、ルール定義部108に
おいて、条件の成立時処理によって、位置関係が解消さ
れる場合には、回復時処理の定義/非定義を選択できる
ように明示して、回復時処理の定義をやめることができ
るようにしている。これにより、回復時処理が必要のな
いケースではその定義を中止し、ユーザの負担を軽減し
ている。
【0205】(実施例6)本発明の適用例として、設備
データベース定義装置の実施例を説明する。具体的に
は、電力系統制御システムの監視画面の作成、および、
システムを構成する設備の設備データベースの作成を行
う、設備データベース定義装置を対象とする。
【0206】図36に、本実施例における設備データベ
ースの構成を示す。電力系統システムにおける設備デー
タベースは階層構造を持つ。例えば、CBなどの開閉機
器は、母線などの設備に属し、母線などの設備は変電所
などの電気所に属する。開閉機器の特性(種別、名称な
ど)にアクセスするには、その機器が属する電気所と設
備を指定すると共に、その機器番号を指定する。電力系
統システムでは、データベースの階層化構成自体が、実
際の設備の構成、制御のための論理的な位置などを表す
ようになっている。
【0207】図37に、本実施例による設備データベー
ス定義装置の構成と設備データベースの構成を示す。設
備データベース定義装置は、図1の画面編集装置の構成
に加え、設備の特性(設備名称、種別、設備同志の接続
関係など)を定義した設備データベース14とそれをア
クセスする設備DB管理部13を設けている。
【0208】設備DB管理部13には、画面データ管理
部104が管理する画面上のオブジェクトと設備データ
ベース14内のデータを対応付ける、設備DB管理テー
ブル2201を有する。
【0209】同図(ロ)に示すように、設備DB管理テ
ーブル2201はテーブルのインデクスを示すインデク
ス2202、母線、CBなどの設備あるいは機器の種別
を示す種別2203、電気所名2204、設備名220
5、機器番号2206の各フィールドを有している。
【0210】一方、図2(ロ)に示したように、画面を
構成するオブジェクトには、そのオブジェクトが表す設
備のデータが設備データベース14のどこにあるかを示
す、データベースアドレス215を有する。本例の場
合、データベースアドレス215には、設備DB管理テ
ーブル2201のインデクス2202の値を入れる。
【0211】本データベース定義装置では、画面上のオ
ブジェクトの表わす設備の設備情報を、ユーザに明示で
きる。ユーザが画面上でオブジェクトを選択し、メニュ
ーから設備情報の参照を指示すると、そのオブジェクト
の示す設備の設備データを取得し、ダイアログボックス
を用いて表示する。
【0212】図38に、本実施例による設備データベー
スのアクセスフローと定義フローを示す。同図(イ)の
アクセスフローは、設備情報の参照を指示すると起動す
る。まず、画面データ管理部104は、編集領域で選択
されたオブジェクトのデータベースアドレス属性415
を調べ、設備DB管理テーブル2201のインデクス2
202の値を得、設備DB管理部13に渡す(S110
1)。
【0213】設備DB管理部13は、渡されたインデク
ス値が示すテーブル2201内のレコードに登録された
設備の種別、電気所名、設備名、機器番号を使って、設
備データベース14をアクセスし、当該設備の設備属性
データを取得し(S1102)、取得した設備属性デー
タをダイアログボックスによりユーザに明示する(S1
103)。これにより、設備データの参照が可能にな
る。
【0214】本実施例では、設備データの参照のみなら
ず、画面上のオブジェクトに対応する機器を設備データ
ベースへ登録することができる。即ち、ユーザが画面上
のオブジェクトの編集作業を行う際、オブジェクト同志
の位置関係に応じて、そのオブジェクトのデータベース
アドレス属性の定義、設備DB管理部13内のテーブル
4000への登録、設備データベース4への登録、を実
施する。以下、母線にその設備内の機器であるCB(サ
ーキットブレーカ)を登録する例で説明する。
【0215】図39に、設備データベースの登録の説明
図を示す。同図(イ)のように、作画領域上で、カーソ
ル310を使ってCBins1オブジェクトを選択し、
母線ins1に接するように移動すると、(ロ)のよう
に母線ins1にCBins1が接続する。このとき、
(ハ)に示す登録が行われる。
【0216】図38(ロ)の定義フローに従って、設備
データベース登録の手順を説明する。設備DB管理部1
3は、テーブル2201内にCBins1用のレコード
4001を作成する(S1201)。次に、一番目のオ
ブジェクト(ここではCBins1)のクラスから対応
する機種を種別2203に登録し、二番目のオブジェク
ト(ここでは母線ins1)の電気所名、設備名を調べ
て、レコード4001に入れる(S1202)。
【0217】次に、設備データベース14に対し、その
電気所、設備名が示す設備にCBを追加するよう依頼す
る(S1203)。設備データベース14は、依頼され
た設備にCBの機器情報4002を作成し、その機器番
号を設備DB管理部13に返す(S1204)。
【0218】設備DB管理部13は、返された機器番号
を、CBins1用レコードの機器番号フィールド22
06に登録する(S1215)。最後に、CBins1
のデータベース属性415にCBins1レコードのイ
ンデクスを登録する(S1216)。
【0219】以上のように、一番目のオブジェクト(C
Bins1)のデータベースアドレス属性の定義、設備
DB管理部13内のテーブル2201への登録、設備デ
ータベース14への登録が実施できる。これによって、
一番目のオブジェクトからそれが表わす設備の設備デー
タへのアクセスが可能になる。
【0220】以上に示した処理は、すべて位置関係ルー
ルによって実行される。即ち、ルール実行部107内の
ルール管理手段111には、条件として、Touch
{CB1、母線2}、成立時処理として、”CB1 接
続(母線2)”、”設備DB設備接続設定(CB1,母
線2)”のルールが定義されている。回復時処理は登録
されていない。
【0221】このルールの条件は、CBクラスのオブジ
ェクトを編集した結果、母線クラスのオブジェクトに接
することを示す。図39(イ)に示したCBins1と
母線ins1の位置関係はこの条件を満たす。このと
き、最初の処理”CB1 接続(母線2)”で、画面上
でCBins1を母線ins1に接続させる。次の処
理”設備DB 設備接続設定(CB1,母線2)”で設
備DB管理部13に対し、CBins1と母線ins1
を渡し、”設備接続設定”の処理を行う。これにより、
設備データベース14へ、図39(ハ)に示すCBの登
録が行なわれる。
【0222】このように、本実施例によれば、画面上の
オブジェクト同士の位置関係に応じて、設備データベー
スの設定を起動することができる。ユーザは画面を編集
するだけで、画面内のオブジェクトに対応する設備の情
報を設備データベースへ登録できるようになる。
【0223】一方、データベース側の設定内容を位置関
係ルールの条件として設定することも可能である。例え
ば、ルール実行部107は、条件として、”設備に属す
る{CB1、母線2}& NotAny Touch
{CB1、母線2}”、成立時処理として、”CB1
属性変更(表示色、赤)”のルールを有している。
【0224】母線ins1が示す設備にCBins1が
示す機器が設備データベースに登録されているものとす
る。CBins1を画面上で移動して、母線ins1と
画面上で接しなくなったとき、このルールが起動され
て、CBins1の表示色が赤に変わる。これにより、
ユーザにその編集処理が適切でないことを明示すること
ができる。
【0225】このように、設備データベース14と画面
データ管理部104が連携することにより、ユーザは、
画面の作画処理及び設備データベースの定義処理を連携
して行うことができる。また、画面上での設備を表す機
器の配置と、設備データベース内の設備データの構成を
一致化できる。
【0226】
【発明の効果】本発明によれば、編集対象オブジェクト
の位置関係が予め定義されている条件を満たすとき、予
め定義されている対応処理を実行するように構成されて
いるので、ユーザが生成、移動などの基本編集を指示す
るのみで、所望の対応処理による編集が実現でき、編集
作業が容易になる。特に、前記対応処理には、条件成立
時に実行する成立時処理と、その後の処理で条件が解消
される場合に元の状態に戻す回復処理を含んでいるの
で、特殊仕様の編集におけるユーザの負担は大幅に軽減
できる。
【0227】また、本発明によれば、オブジェクトを階
層構成のクラスで表しているので、同一クラスの定義が
1回ですみ、また、上位に対する編集処理は下位に継承
されるので、上記位置関係ルールの定義が簡単になり、
ツールの処理性が向上できる。さらに、上位クラスで汎
用の位置関係ルール、下位クラスで専用の位置関係ルー
ルを適用することで、汎用ツールによる専用仕様のカス
タマイズが容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による画面編集装置の全体
構成図。
【図2】画面を構成するのオブジェクトの構成図。
【図3】オブジェクトのクラスの階層構成を示す説明
図。
【図4】画面編集エディタの構成と説明する操作画面
図。
【図5】電力スケルトンの一仕様例による編集操作と処
理を示す説明図。
【図6】図5の処理に続く処理を示す説明図。
【図7】電力スケルトンの別の仕様例による編集操作と
処理を示す説明図。
【図8】本発明の一実施形態による画面編集方法の概略
の処理フロー図。
【図9】ルール実行部の構成図。
【図10】ルールテーブル、回復時処理バッファのデー
タ構成図。
【図11】アパーチャの種類と位置関係の判定を示す説
明図。
【図12】ルール管理手段の位置関係管理テーブルの構
成図。
【図13】詳細な位置関係の判定処理を示す説明図。
【図14】ルールデータテーブルの構成図。
【図15】回復時処理のフロー図。
【図16】位置関係ルール処理のフロー図。
【図17】位置関係判定の処理フロー図。
【図18】位置関係ルール定義時のマンマシン画面図。
【図19】位置関係ルールの条件定義時のマンマシン画
面図。
【図20】位置関係ルールの成立時処理定義時のマンマ
シン画面図。
【図21】ルール定義部の構成図。
【図22】オブジェクトリスト及びアンドゥ処理対応テ
ーブルの構成図。
【図23】位置関係ルール定義の処理フロー図。
【図24】位置関係ルールの条件定義の処理フロー図。
【図25】位置関係ルールの成立時処理定義の処理フロ
ー図。
【図26】位置関係ルールの回復時処理定義の処理フロ
ー図。
【図27】位置関係ルールの適用モード/非適用モード
の切り替え操作と処理を示す説明図。
【図28】位置関係ルールの適用モードにおけるカスタ
マイズ操作と処理を示す説明図。
【図29】位置関係ルール名と回復処理データを併せ持
つ図面データの構成図。
【図30】図面データの属性値とオブジェクトの位置関
係の両方を除権とする位置関係ルールの説明図。
【図31】位置関係ルール定義の判定用のアパーチャパ
ラメータ調整方法を示す説明図。
【図32】アパーチャパラメータ調整方法の処理フロー
図。
【図33】回復時処理の定義/非定義の選択の必要を示
す説明図。
【図34】回復時処理の定義/非定義の選択を含むマン
マシン画面図。
【図35】回復時処理の定義/非定義の選択を含む処理
フロー図。
【図36】設備データベースの一例を示す構成図。
【図37】本発明の一実施例による設備データベース定
義装置の構成図。
【図38】設備データベースのアクセス及び定義の処理
フロー図。
【図39】画面オブジェクトと連系した設備データベー
スの登録を示す説明図。
【符号の説明】
100…ワークステーション、101…入力装置、10
2…入出力処理部、103…基本編集処理部、104…
画面データ管理部、105…画面データベース、106
…表示装置、107…ルール実行部、108…ルール定
義部、109…ルールデータベース、110…ルール定
義用画面データベース、111…ルール管理手段、11
2…条件判定手段、1201…条件/アパーチャ対応テ
ーブル、1202…位置関係子処理テーブル、1203
…条件詳細チエックテーブル、113…成立時処理実行
手段、114…回復時処理実行手段、115…回復時処
理バッファ、801…ルールテーブル、13…設備DB
管理部、14…設備データベース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 敦彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 廣田 敦彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画面上で対話的に画面の構成要素(以
    下、オブジェクトと呼ぶ)を指定し、その生成、移動、
    リサイズなどの処理を行なって画面を編集する方法にお
    いて、 編集対象のオブジェクトと画面上の他のオブジェクトの
    間に予め定義されている所定の位置関係の条件が成立す
    るとき、前記条件に対応して予め定義されている対応処
    理を実行することを特徴とする画面編集方法。
  2. 【請求項2】 画面上で対話的に画面の構成要素(以
    下、オブジェクトと呼ぶ)を指定し、その生成、移動、
    リサイズなどの処理を行なって画面を編集する方法にお
    いて、 編集対象のオブジェクトと画面上の他のオブジェクトの
    間に予め定義されている所定の位置関係の条件が成立す
    るとき、前記条件に対応して予め定義されている対応処
    理としての成立時処理を実行し、その後編集対象のオブ
    ジェクトに対し他の編集処理を実行する際に、前記成立
    時処理の実行前状態に戻す予め定義されている対応処理
    としての回復時処理を実行することを特徴とする画面編
    集方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記他の編集処理を実行する際、前回の前記位置関係の
    条件が維持される場合は前記回復時処理を行なわないこ
    とを特徴とする画面編集方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3において、 前記オブジェクトは、上位クラスで指定した編集処理が
    その下位クラスに継承されるオブジェクトのクラスで示
    し、前記上位クラスのオブジェクトに汎用の処理、前記
    下位クラスのオブジェクトに専用の処理をそれぞれ適用
    することを特徴とする画面編集方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4において、 前記位置関係による条件が成立し且つ、編集対象のオブ
    ジェクトの有する属性が予め設定されている別の条件を
    満足するとき、前記対応処理を実行することを特徴とす
    る画面編集方法。
  6. 【請求項6】 画面上で対話的に画面の構成要素(以
    下、オブジェクトと呼ぶ)を指定し、その生成、移動、
    リサイズなどの処理を行なって画面を編集する方法にお
    いて、 定義モードと実行モードを有し、 定義モードにおいて、オブジェクト同士に所定の位置関
    係による条件とその条件が成立するときに実行する対応
    処理を定義し、 実行モードにおいて、編集対象のオブジェクトと画面上
    の他のオブジェクト間に前記条件が成立するとき、前記
    対応処理を実行することを特徴とする画面編集方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記条件は、画面上に例示描画したオブジェクト同士の
    所定の位置関係を判定して、該所定の位置関係により定
    義されることを特徴とする画面編集方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7において、 判定された前記所定の位置関係が1つまたは複数の場合
    に、それらを確認または選択可能に明示することを特徴
    とする画面編集方法。
  9. 【請求項9】 請求項6または7または8において、 前記対応処理は、前記条件が成立するとき実行する成立
    時処理と前回の成立時処理前に復旧する回復時処理であ
    り、それぞれの定義内容を入力されると、前記オブジェ
    クト同士に適用して例示描画することを特徴とする画面
    編集方法。
  10. 【請求項10】 画面上で対話的に画面を編集するため
    のマンマシン手段と、画面データを格納する画面データ
    ベースを有し、画面データを管理するとともに指定され
    た画面の構成要素(以下、オブジェクトと呼ぶ)の生
    成、移動、リサイズなどの編集処理を行なう画面編集装
    置において、 オブジェクト同士の位置関係の条件とその条件の成立時
    に実行する対応処理とを記述した位置関係ルールを格納
    するルールデータベースと、 編集対象のオブジェクトに前記位置関係ルールを適用す
    る位置関係ルール実行手段を有していることを特徴とす
    る画面編集装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記位置関係ルール実行手段は、画面編集時に適用する
    ルールを指定するルール管理手段と、編集対象のオブジ
    ェクトと画面上の他のオブジェクトの間の位置関係に対
    し、前記条件の成立を判定する条件判定手段と、条件成
    立時に実行する成立時処理実行手段と、必要時に前記成
    立時処理を元に戻す回復時処理手段を有していることを
    特徴とする画面編集装置。
  12. 【請求項12】 請求項10または11において、 画面の編集時に、適用する前記位置関係ルールとオブジ
    ェクトを対応付けて前記画面データベースに格納し、ま
    た、前記画面データベースから編集対象オブジェクトの
    画面データ、前記ルールデータベースから該当する位置
    関係ルールを取得する画面データ管理手段を有している
    ことを特徴とする画面編集装置。
  13. 【請求項13】 画面上で対話的に画面を編集するため
    のマンマシン手段と、画面データを格納する画面データ
    ベースを有し、画面データを管理するとともに指定され
    た画面の構成要素(以下、オブジェクトと呼ぶ)の生
    成、移動、リサイズなどの編集処理を行なう画面編集装
    置において、 オブジェクト同士の位置関係の条件とその条件の成立時
    に実行する対応処理とを記述した位置関係ルールを格納
    するルールデータベースと、 編集対象のオブジェクトに前記位置関係ルールを適用す
    る位置関係ルール実行手段と、 前記位置関係ルールを定義するルール定義手段を有して
    いることを特徴とする画面編集装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 前記位置関係ルール実行手段は、画面編集時に適用する
    ルールを指定するルール管理手段と、編集対象のオブジ
    ェクトと画面上の他のオブジェクトの間の位置関係に対
    し、前記条件の成立を判定する条件判定手段と、条件成
    立時に実行する成立時処理実行手段と、必要時に前記成
    立時処理を元に戻す回復時処理手段を有し、 前記ルール定義手段は、前記位置関係の条件を定義する
    条件定義手段、成立時処理を定義する成立時処理定義手
    段、回復時処理を定義する回復時処理定義手段を有して
    いることを特徴とする画面編集装置。
  15. 【請求項15】 プラントの監視画面を編集する画面編
    集部と、プラントの設備データを定義する設備データ定
    義部を備えるプラントの設備データ定義装置において、 前記画面編集部は、請求項1乃至9の何れか1項に記載
    の画面編集方法を実現する構成を有し、 前記設備データ定義部は、前記画面編集部による画面編
    集時の編集対象に連系して起動するように構成してなる
    ことを特徴とする設備データ定義装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5199266B2 (ja) * 2007-09-14 2013-05-15 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 表示画面上でオブジェクトの選択を容易にするための方法、装置およびプログラム。
KR101646144B1 (ko) * 2015-03-10 2016-08-05 엘지전자 주식회사 설비 제어 장치, 설비 제어 시스템 및 설비 제어 방법

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