JPH09257668A - ガスセンサによるガス計測方法 - Google Patents

ガスセンサによるガス計測方法

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JPH09257668A
JPH09257668A JP8069890A JP6989096A JPH09257668A JP H09257668 A JPH09257668 A JP H09257668A JP 8069890 A JP8069890 A JP 8069890A JP 6989096 A JP6989096 A JP 6989096A JP H09257668 A JPH09257668 A JP H09257668A
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JP
Japan
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gas
sensor
measured
converter
concentration
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Application number
JP8069890A
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English (en)
Inventor
Yoshio Hanasato
善夫 花里
Saori Kimura
さおり 木村
Satoru Isoda
悟 磯田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサのベースライン応答を得るために活性
炭等の充填材を用いたガス計測方法では、交換が必要と
なり、操作が煩雑になる、また交換回数を少なくする
と、装置が大型化し、価格も高くなる。 【解決手段】 測定対象ガスを転換してセンサ3に応答
しない物質に変換させる転換部2をセンサ3の前段に設
け、転換部2で転換したガスをベースラインガスとし、
転換部2での転換がなされていないガスを試料ガスと
し、これらを交互に切り換えて、ベースラインの補正を
施しながら、測定対象ガスのガス濃度を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中に拡散した
極低濃度のガスを高感度に精度良く、しかも簡便に計測
できるガスセンサによるガス計測方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガスを簡便に計測できるセンサとして
は、セラミック半導体および有機半導体の電気伝導度を
計測するセンサや、有機半導体膜へのガス吸着による質
量変化を圧電素子の周波数変化として計測するセンサ
や、有機物の蛍光強度の変化を計測するセンサや、ある
いは固体電解質に生ずる起電力を計測するセンサ等が報
告されている。
【0003】大気中に拡散した極低濃度のガス濃度を検
出するセンサでは、検出する信号強度が小さいために、
電気信号に変換するトランスデューサで生じるドリフト
や、ガス感応膜の経時変化によるドリフト、あるいは電
気回路系でのドリフトなどが生じ、絶えずベースライン
が変動して、S/N比が悪くなってしまうという問題点
があった。これを克服する方法として、従来、活性炭や
モレキュラーシーブ等を充填した部分を通過させて空気
を清浄化させ、これをベースラインとする計測方法がJI
S B 7953-1981解説、解説12頁に掲載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス計測方法は
以上のようになされているが、活性炭等の充填材を用い
たガス計測方法では、充填材を頻繁に交換しなければな
らず、操作性が煩雑になり、また交換回数を少なくする
と、装置が大型化し、また価格も高くなるという問題点
があった。
【0005】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、極低濃度のガスを操作性も簡便
で、しかも小型軽量および低価格で、高感度に計測でき
るガスセンサによるガス計測方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
るガス計測方法は、測定対象ガスを分解あるいは転換し
てセンサに応答しない物質に変換させる転換部をセンサ
の前段に設け、転換部で分解あるいは転換したガスをベ
ースラインガスとし、転換部での分解あるいは転換がな
されていないガスを試料ガスとし、これらを交互に切り
換えて、ベースラインの補正を施しながら、上記測定対
象ガスのガス濃度を計測するものである。
【0007】また、第2の発明に係るガス計測方法は、
上記転換部が、光、電場、温度などの外部エネルギーで
制御され、上記外部エネルギーの供給を時間によって制
御することにより、対象ガスの分解あるいは転換を制御
し、センサに到達するガスを切り換えるようにしたもの
である。
【0008】また、第3の発明に係るガス計測方法は、
特定の対象ガスを検出するガスセンサの前段に、上記対
象ガスを分解あるいは転換する第1転換部、および特定
ガスを分解あるいは転換して上記対象ガスを生成する第
2転換部を設置し、これら第1転換部および第2転換部
に対して、試料ガスが通過し、分解あるいは転換がなさ
れる転換部を制御し、得られたガスの、上記センサでの
値を組み合わせて、ベースラインの補正を施しながら、
試料ガス中の所定のガスの濃度を計測するものである。
【0009】また、第4の発明に係るガス計測方法は、
測定対象ガスを検出するガスセンサの前段に、上記測定
対象ガスを吸着する吸脱着部を設置し、時間によって
光、電場、温度などの外部エネルギーを供給することに
より上記吸脱着部から上記測定対象ガスを脱着させて、
上記測定対象ガスのガス濃度を計測するようにしたもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】 実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1によるガス
計測方法を説明する説明図であり、測定対象ガスの一例
として二酸化窒素を計測対象としたものである。図にお
いて、1はセンサ部にガスを送り込む空気ポンプ、2は
二酸化窒素を一酸化窒素に熱で分解あるいは転換する転
換器であり、例えばタングステンカーバイドやモリブデ
ンカーバイドが用いられ、これらはほぼ100℃で作動
する。3は測定対象ガスである二酸化窒素に選択的に応
答するセンサ部、4は転換器2をバイパスするバイパス
経路、5、6はバイパス経路4を切り換える電磁弁、7
は電磁弁5、6の動作を制御する制御器、8はセンサ部
3の信号を処理する処理部である。
【0011】次に動作について説明する。外から空気ポ
ンプ1で採取した試料ガスは、電磁弁5、6を適当に設
定された時間間隔で動作させることにより、転換器2を
通過し、転換部2で分解あるいは転換されたガス(ベー
スラインガス)と、転換器2をバイパスし、転換部2で
の分解あるいは転換がなされていないガス(試料ガス)
とに切り換えられ、これらのガスは交互にセンサ部3に
供給される。転換器2内では、試料ガス中に含まれた二
酸化窒素が全部一酸化窒素に転換され、センサ部3に供
給される。センサとして金属フタロシアニン誘導体およ
び金属ポルフィリン誘導体をガス感応膜として利用し、
この膜に選択的に吸着した二酸化窒素による膜の質量の
変化を表面弾性波(Surface Acoustic Wave : SAW )素子
の周波数変化として捉えるものを用いた。なお、センサ
は100〜150℃に加熱した状態で使用される。この
センサは二酸化窒素には応答するが一酸化窒素には応答
しない性質に優れているので、転換器2で一酸化窒素ガ
スに転換されたガスでは、このセンサは応答せず、この
時に得られるセンサの出力がベースラインとなる。次に
電磁弁5、6を切り換え、転換器2をバイパスするよう
に試料ガスをセンサ部3に供給すると、外気に存在して
いる二酸化窒素がそのままセンサ部3に供給され、二酸
化窒素ガス濃度に応じたセンサの応答が得られる。ここ
で、また転換器2を通すように電磁弁5、6を切り換え
るように操作すると、センサの膜に選択的に吸着してい
た二酸化窒素が、センサに加えられている熱により脱着
し、センサの応答は二酸化窒素が吸着する前と同じ応答
となる。
【0012】図2に200ppbの二酸化窒素を含んだ空気に
対する応答曲線を示す。横軸は各操作に対応した経過時
間、縦軸は周波数変化量を示し、転換器を通過している
時に得られる周波数変化量をベースラインとして、この
ベースラインからの変動量を基に、例えばピーク値や、
この応答の一次微分のピーク値を検出し、これとあらか
じめ記憶させていたセンサの二酸化窒素濃度に対する検
量線データとの照合や計算をセンサ信号の処理部8で行
うことにより、外気の二酸化窒素の濃度が検出できる。
【0013】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態
2によるガス計測方法を説明する説明図である。図にお
いて、2は二酸化窒素を一酸化窒素に光で転換する転換
器、9は転換器2の転換効率を制御するために外部から
光を照射するための光源であり、10はその光源の強
度、ON/OFFの動作を制御する制御器である。
【0014】次に動作について説明する。外から空気ポ
ンプ1で採取したガスは、転換器2を通過させてセンサ
部3にガスを供給する。転換器2に外部より光を与える
ことにより、二酸化窒素が一酸化窒素あるいは亜酸化窒
素あるいは窒素ガスに転換し、センサ部3に供給され
る。センサとして実施の形態1と同様、金属フタロシア
ニン誘導体および金属ポルフィリン誘導体をガス感応膜
として利用すると、このセンサは二酸化窒素には応答す
るが一酸化窒素・亜酸化窒素・窒素には応答しない性質
に優れているので、転換器2で一酸化窒素ガスに転換さ
れたガスでは、このセンサは応答せず、この時に得られ
るセンサの出力がベースラインとなる。次に光の強度を
弱くするかあるいは消灯することにより、転換器2内で
一酸化窒素あるいは亜酸化窒素あるいは窒素に転換され
ないようにすると、外気に存在している二酸化窒素がそ
のままセンサ部3に供給され、センサが応答する。ここ
で、また転換器2に光を照射するように切り換えると、
実施の形態1で示したのと同様に、図4に示すような応
答曲線が得られ(二酸化窒素200ppb)、この曲線から外
気の二酸化窒素の濃度が検出できる。
【0015】転換器2として利用できるものの例として
は、フラーレン等の炭素化合物、金属フタロシアニン・
金属ポルフィリン化合物などの有機半導体材料や、銅ゼ
オライトなどの金属酸化物材料であり、紫外から可視の
短波長(青色領域)の光などで二酸化窒素を一酸化窒素
に転換する。
【0016】実施の形態3.図5は試料ガス中の測定対
象ガスの一例としてトータルNOx(一酸化窒素+二酸
化窒素)を計測対象とした時の計測方法を説明する説明
図である。図において、2は二酸化窒素を一酸化窒素に
転換する第1転換器(還元転換器)、11は第1転換器
2と並列に配列され、一酸化窒素を二酸化窒素に転換す
る第2転換器(酸化転換器)、5、6は転換器2、11
へ供給される試料ガスの経路を切り換える電磁弁であ
り、7は電磁弁5、6の動作を制御する制御器である。
【0017】次に動作について説明する。外から空気ポ
ンプ1で採取したガスは、電磁弁5、6を適当に設定さ
れた時間間隔で動作させることにより、外部から供給さ
れた試料ガスを各転換器2、11に交互に通過させるよ
うにする。センサ部3には実施の形態1で使用したと同
様のセンサを用いた。このセンサは二酸化窒素には応答
するが一酸化窒素には応答しない性質に優れているの
で、二酸化窒素を一酸化窒素に転換する第1転換器2を
通過したガスを用いてベースライン応答を得ることがで
きる。また、試料ガスの経路を切り換えて、一酸化窒素
を二酸化窒素に転換する第2転換器11を通過させた時
には、試料ガス中のトータルNOx濃度(一酸化窒素濃
度+二酸化窒素濃度)に応じたセンサの応答が得られ
る。得られたセンサでの値に対して、処理部8では、上
記ベースライン応答を基に、ベースラインの補正を施
し、試料ガス中のトータルNOx濃度(一酸化窒素濃度
+二酸化窒素濃度)を演算する。
【0018】ここで、二酸化窒素を一酸化窒素に転換す
る第1転換器2は実施の形態1に示した熱で機能するも
のや、実施の形態2に示した光で機能するものが使用で
きる。一酸化窒素を二酸化窒素に転換する第2転換器1
1としては、過マンガン酸カリウム水溶液などの酸化用
水溶液や、二酸化マンガンなどの酸化触媒、二酸化チタ
ンなどの酸化物半導体の光酸化を利用した光触媒などが
ある。
【0019】実施の形態4.上記実施の形態3におい
て、第1転換器2として実施の形態2で示した光で機能
するものを用い、さらに実施の形態2と同様、第1転換
器2に対して制御器10を用いて光源の強度やON/OFFの
動作を制御し、第1転換器2の転換機能が作動する状態
と作動しない状態を切り換えるようにすることにより、
二酸化窒素の濃度が計測できる。その結果、第1転換器
2(作動状態)と第2転換器11を切り換えて実施の形
態3と同様にして得られるトータルNOx濃度(一酸化
窒素濃度+二酸化窒素濃度)と上記二酸化窒素の濃度と
の差より、試料ガス中の一酸化窒素の濃度も計測できる
ようになる。
【0020】実施の形態5.図6は試料ガス中の測定対
象ガスの一例として一酸化窒素、二酸化窒素、トータル
NOx(一酸化窒素+二酸化窒素)濃度を計測対象とし
た時の他の計測方法を説明する説明図である。図におい
て、2は二酸化窒素を一酸化窒素に転換する第1転換
器、11は第1転換器2と直列に配列され、一酸化窒素
を二酸化窒素に転換する第2転換器である。12、13
は各々第2転換器11、第1転換器2の機能を制御する
ための外部エネルギー供給源であり、本実施の形態では
光源である。14は各光源12、13の出力・波長ある
いはON/OFFを制御するための制御器である。
【0021】次に動作について説明する。外から空気ポ
ンプ1により採取した試料ガスは、直列に配置された二
つの転換器2、11に供給される。センサ部3には実施
の形態1で使用したと同様のセンサを用いた。このセン
サは二酸化窒素には応答するが一酸化窒素には応答しな
い性質に優れているので、直列に配列された二つの転換
器2、11の制御の組み合わせにより、一酸化窒素、二
酸化窒素、トータルNOxの濃度を検出することができ
る。
【0022】例えば、制御器14により光源12、13
を制御して、前段の第2転換器11を機能させないよう
に制御し、後段の第1転換器2を機能するように制御し
てベースラインガスを得、センサのベースライン応答を
得る。続いて、第1転換器2を機能しないように制御
し、この時のガスを試料ガスとしてセンサに供給するよ
うに動作させることにより、試料ガス中の二酸化窒素の
濃度に応じたセンサの応答が得られる。得られたセンサ
での値に対して、処理部8では、上記ベースライン応答
を基に、ベースラインの補正を施し、試料ガス中の二酸
化窒素の濃度を演算する。
【0023】つぎに、前段の第2転換器11を機能する
ように制御し、後段の第1転換器2を機能するように制
御してベースラインガスを得、センサのベースライン応
答を得る。続いて、第1転換器2を機能しないように制
御し、この時のガスを試料ガスとしてセンサに供給する
ように動作させることにより、試料ガス中のトータルN
Ox濃度に応じたセンサの応答が得られる。得られたセ
ンサでの値に対して、処理部8では、上記ベースライン
応答を基に、ベースラインの補正を施し、試料ガス中の
トータルNOx濃度を演算する。
【0024】そして、得られた上記トータルNOx濃度
と上記二酸化窒素の濃度の差を演算することにより、一
酸化窒素の濃度が得られる。
【0025】ここで、二酸化窒素を一酸化窒素に転換す
る第1転換器2は実施の形態2に示したものが使用で
き、一酸化窒素を二酸化窒素に転換する第2転換器11
としては、実施の形態3に示したと同様の、二酸化チタ
ンなどの酸化物半導体の光酸化を利用した光触媒などが
利用できる。
【0026】実施の形態6.図7は試料ガス中の測定対
象ガスの一例として一酸化窒素、二酸化窒素、トータル
NOx(一酸化窒素+二酸化窒素)濃度を計測対象とし
た時のさらに他の計測方法を説明する説明図である。本
実施の形態では、基本的には実施の形態1の構成の転換
器とそのバイパス経路の前に、一酸化窒素を二酸化窒素
に変換する転換器とそのバイパス経路とを並列に配置し
たものを直列に結合した構成である。図において、2は
二酸化窒素を一酸化窒素に熱で転換する第1転換器、1
1は一酸化窒素を二酸化窒素に転換する第2転換器、4
は第1転換器2への経路をバイパスするバイパス経路、
17は第2転換器11への経路をバイパスするバイパス
経路である。5、6、15、16は各経路を切り換える
電磁弁であり、7は各電磁弁の動作を制御する制御器で
ある。
【0027】図7の構成では、図6の実施の形態5にお
いて、光源12、13を制御して第1転換器2あるいは
第2転換器11が機能する時が、図7の第1転換器2あ
るいは第2転換器11へガスを供給するように経路が切
り換えられた状態に相当し、第1転換器2あるいは第2
転換器11が機能しない時が、図7のバイパス経路4あ
るいはバイパス経路17にガスを供給するように経路が
切り換えられた状態に相当するので、実施の形態5と同
様の効果を得ることができる。
【0028】実施の形態7.図8は、二酸化窒素ガスに
選択的に応答するガスセンサの前段に、二酸化窒素を吸
脱着する吸脱着部を設置したものであり、本実施の形態
ではこの吸脱着部での吸脱着を外部エネルギーで制御す
ることにより、二酸化窒素を検出する方法を示す。図に
おいて、1はセンサや吸脱着部に試料ガスを送り込む空
気ポンプ、18は二酸化窒素を吸脱着する吸脱着部、1
9は吸脱着部18の吸脱着を制御するための外部エネル
ギー供給部、20は外部エネルギーを制御する制御器で
ある。
【0029】次に動作について説明する。吸脱着部18
として活性炭を使用したものを用いた。これを室温付近
の温度に保持し、空気ポンプ1より吸脱着部18に試料
ガスを送り込むと、試料ガス中の二酸化窒素は活性炭に
吸着し、吸脱着部18から排出されるガスは二酸化窒素
を含まないガスになっている。このガスをセンサに送り
込んでいるときに得られるセンサの応答がベースライン
となる。次に、ある適当な時間吸脱着部18でガスを吸
着した後、外部エネルギー供給部19を用いて熱を供給
し、吸脱着部18の温度を上昇させ(例えば150〜2
00℃)、活性炭に吸着していた二酸化窒素を脱着させ
る。これにより吸着等による性能の劣化も少なく、さら
には吸脱着部の再生を図ることができる。また、脱着に
より、吸脱着部18で脱着された二酸化窒素が試料ガス
中に混入し、センサ部3には濃縮されたガスが供給され
るので、大気中の極低濃度の二酸化窒素を高感度に検出
することができる。なお、濃縮の度合いは、脱着温度を
制御することにより、所定の濃縮率を設定することが可
能である。
【0030】なお、上記各実施の形態では、センサとし
て、二酸化窒素に応答するSAW型のNOxセンサにつ
いて示したが、センサはSAW型に限らず、二酸化窒素
に選択性が高く、一酸化窒素に応答しないものを用いれ
ば同様の効果を奏する。
【0031】また、測定対象ガスも二酸化窒素の場合を
示したが、対象ガス選択性が強く、対象ガス以外には応
答がないセンサを用い、また、対象ガスを対象以外のガ
スに転換できる転換器を用いれば、他のガスを測定対象
ガスとすることができ、同様の効果を奏する。
【0032】さらに、上記各実施の形態において、転換
器の作動を制御する際に、主に光・熱エネルギーを用い
るものを示したが、電場や磁場などの外部エネルギーを
適宜印可することにより、転換器の作動を制御するもの
であってもよく、同様の効果を奏する。
【0033】
【発明の効果】以上のように、第1の発明のよれば、測
定対象ガスを分解あるいは転換してセンサに応答しない
物質に変換させる転換部をセンサの前段に設け、転換部
で分解あるいは転換したガスをベースラインガスとし、
転換部での分解あるいは転換がなされていないガスを試
料ガスとし、これらを交互に切り換えて、ベースライン
の補正を施しながら、上記測定対象ガスのガス濃度を計
測するようにしたので、低濃度ガスを高感度に計測で
き、低価格で操作性も簡便で、しかも小型軽量化に優れ
たものが得られる。
【0034】また、第2の発明によれば、上記転換部
が、光、電場、温度などの外部エネルギーで制御され、
上記外部エネルギーの供給を時間によって制御すること
により、対象ガスの分解あるいは転換を制御し、センサ
に到達するガスを切り換えるようにしたので、上記と同
様の効果があり、特に装置構成が第1の発明より簡略化
できるのでさらに小型、軽量化に優れたものが得られ
る。
【0035】また、第3の発明によれば、特定の対象ガ
スを検出するガスセンサの前段に、上記対象ガスを分解
あるいは転換する第1転換部、および特定ガスを分解あ
るいは転換して上記対象ガスを生成する第2転換部を設
置し、これら第1転換部および第2転換部に対して、試
料ガスが通過し、分解あるいは転換がなされる転換部を
制御し、得られたガスの、上記センサでの値を組み合わ
せて、ベースラインの補正を施しながら、試料ガス中の
所定のガスの濃度を計測するようにしたので、試料ガス
中の所望のガスの濃度が高感度に計測できる。
【0036】また、第4の発明によれば、測定対象ガス
を検出するガスセンサの前段に、上記測定対象ガスを吸
着する吸脱着部を設置し、時間によって光、電場、温度
などの外部エネルギーを供給することにより上記吸脱着
部から上記測定対象ガスを脱着させて、上記測定対象ガ
スのガス濃度を計測するようにしたので、吸着等による
性能の劣化も少なく、さらには吸脱着部の再生を図るこ
とができ、また測定対象ガスの濃縮もできることから、
感度がさらに高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるガス計測方法を
説明する説明図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係わるガスセンサの
応答曲線を示すグラフである。
【図3】 本発明の実施の形態2によるガス計測方法を
説明する説明図である。
【図4】 本発明の実施の形態2に係わるガスセンサの
応答曲線を示すグラフである。
【図5】 本発明の実施の形態3によるガス計測方法を
説明する説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態5によるガス計測方法を
説明する説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態6によるガス計測方法を
説明する説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態7によるガス計測方法を
説明する説明図である。
【符号の説明】
1 空気ポンプ、2 転換器または第1転換器、3 セ
ンサ部、4,17 バイパス経路、5,6,15,16
電磁弁、7,10,14,20 制御器、8処理部、
9,12,13 光源、11 第2転換器、18 吸脱
着部、19外部エネルギー供給部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/26 371 G01N 27/26 371A 27/416 27/46 S

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象ガスを検出するガスセンサの前
    段に、上記測定対象ガスを分解あるいは転換する転換部
    を設置し、上記転換部で分解あるいは転換したガスをベ
    ースラインガスとし、上記転換部での分解あるいは転換
    がなされていないガスを試料ガスとし、これらを交互に
    切り換えて、ベースラインの補正を施しながら、上記測
    定対象ガスのガス濃度を計測することを特徴とするガス
    センサによるガス計測方法。
  2. 【請求項2】 転換部は、光、電場、温度などの外部エ
    ネルギーで制御され、上記外部エネルギーの供給を時間
    によって制御することにより、対象ガスの分解あるいは
    転換を制御し、センサに到達するガスを切り換えるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載のガスセンサによ
    るガス計測方法。
  3. 【請求項3】 特定の対象ガスを検出するガスセンサの
    前段に、上記対象ガスを分解あるいは転換する第1転換
    部、および特定ガスを分解あるいは転換して上記対象ガ
    スを生成する第2転換部を設置し、これら第1転換部お
    よび第2転換部に対して、試料ガスが通過し、分解ある
    いは転換がなされる転換部を制御し、得られたガスの、
    上記センサでの値を組み合わせて、ベースラインの補正
    を施しながら、試料ガス中の所定のガスの濃度を計測す
    ることを特徴とするガスセンサによるガス計測方法。
  4. 【請求項4】 測定対象ガスを検出するガスセンサの前
    段に、上記測定対象ガスを吸着する吸脱着部を設置し、
    時間によって光、電場、温度などの外部エネルギーを供
    給することにより上記吸脱着部から上記測定対象ガスを
    脱着させて、上記測定対象ガスのガス濃度を計測するよ
    うにしたことを特徴とするガスセンサによるガス計測方
    法。
JP8069890A 1996-03-26 1996-03-26 ガスセンサによるガス計測方法 Pending JPH09257668A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002539448A (ja) * 1999-03-16 2002-11-19 フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト NOxセンサーの較正
JP2014518398A (ja) * 2011-07-13 2014-07-28 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ ガス検知器

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JP2002539448A (ja) * 1999-03-16 2002-11-19 フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト NOxセンサーの較正
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