JPH09257451A - 巻 尺 - Google Patents

巻 尺

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Publication number
JPH09257451A
JPH09257451A JP8060907A JP6090796A JPH09257451A JP H09257451 A JPH09257451 A JP H09257451A JP 8060907 A JP8060907 A JP 8060907A JP 6090796 A JP6090796 A JP 6090796A JP H09257451 A JPH09257451 A JP H09257451A
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JP
Japan
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reel
spring
winding
take
main body
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Withdrawn
Application number
JP8060907A
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English (en)
Inventor
Takashi Goma
貴志 郷間
Takashi Saito
剛史 斉藤
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 尺材の引出量に関係なく測定誤差をなくせる
巻尺を提供する。 【解決手段】 尺材31が巻取リール21に巻き取られ
る方向へ巻取リール21に回転力を付与する巻取手段4
1と、巻取リール21の端面にこれと一体かつ同軸上に
設けられた第1ばね用リール42と、本体ケース1内の
第2支軸6に回転自在に設けられた第2ばね用リール4
3と、一端が第1ばね用リール42に固定され他端が第
2ばね用リール43に巻回固定されかつ常時は第2ばね
用リール43側に戻ろうとする方向に巻き取られる定荷
重ばね44とを含んで構成する。尺材31の引出量に拘
らず、尺材31の巻取速度を一定にできるから、エンコ
ーダ61の検出エラーをなくすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、尺材の本体ケース
からの引出量を電気信号として検出する電子式の巻尺に
関する。詳しくは、尺材の巻取速度を一定速度以下を抑
えることができるようにした電子式の巻尺に関する。
【0002】
【背景技術】本体ケース内に巻取リールを介して巻取収
納した尺材を、本体ケースから引出し、その尺材の本体
ケースからの引出量によって測定対象物の寸法などを測
定する巻尺の中には、ぜんまいばねの復元力によって尺
材を本体ケース内に自動的に巻き取る自動巻取機構を備
えたものが多い。また、最近では、尺材の本体ケースか
らの引出量をエンコーダによって電気信号として検出
し、それをデジタル表示器にデジタル表示するようにし
た、いわゆる、電子式の巻尺も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動巻取機
構を備えた電子式の巻尺にあっては、ぜんまいばねの復
元力によって尺材が本体ケース内に巻き取られるとき、
エンコーダの追従速度を超える速度で尺材が本体ケース
内に巻き取られることが多く、測定誤差が発生する不具
合をあった。一般に、ぜんまいばねの復元力は、尺材の
引出量が多くなるに従って次第に大きくなるため、尺材
の引出量が多くなった段階で尺材が本体ケース内に巻き
取られると、その速度にエンコーダが追従できず、検出
エラーとなる場合が生じていた。
【0004】また、従来の巻尺は、ぜんまいばねを巻取
リールの内部に収納する構造であったため、巻取リール
の直径を大きくしなければならないうえ、巻取リール内
の狭い空間にぜんまいばねを巻回した状態で収納しなけ
ればならないから、組み込みも面倒であった。
【0005】本発明の目的は、このような従来の課題を
解決し、尺材の引出量に関係なく、測定誤差をなくすこ
とができる巻尺を提供することにある。本発明の他の目
的は、上記目的に加え、コンパクトかつ組み立てが容易
で、しかも、取扱性に優れた巻尺を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の巻尺は、引出口
を有する本体ケースと、この本体ケース内に回転自在に
設けられた巻取リールと、この巻取リールに一端側が巻
回固定されかつ他端が前記本体ケースの引出口から引出
可能な尺材と、この尺材が前記巻取リールに巻き取られ
る方向へ前記巻取リールに回転力を付与する巻取手段
と、前記尺材の引出量を電気信号として検出するエンコ
ーダとを備えた巻尺において、前記巻取手段は、前記尺
材の引出量に拘らず前記巻取リールに付与する回転力が
略一定な定荷重ばねを有する巻取手段によって構成され
ていることを特徴とする。
【0007】このような構成によれば、巻取リールに付
与する回転力が略一定な定荷重ばねを有する巻取手段を
用いたので、尺材の引出量が多くなっても、尺材の巻取
速度を略一定に保つことができる。従って、尺材の引出
量が多くなっても、尺材の巻取速度をエンコーダの追従
速度以下に抑えることができるから、エンコーダの検出
エラーをなくすことができ、つまり、測定誤差をなくす
ことができる。よって、高精度な測定を保障できる。
【0008】以上において、前記巻取手段は、前記巻取
リールの端面にこれと一体にかつ同軸上に設けられた第
1ばね用リールと、前記本体ケース内に前記第1ばね用
リールと平行な支軸を支点として回転自在に設けられた
第2ばね用リールと、一端が前記第1ばね用リールに固
定され他端が前記第2ばね用リールに巻回固定されかつ
常時は第2ばね用リール側に戻ろうとする方向に巻き取
られる定荷重ばねとを含んで構成されていてもよい。こ
のような構成とすれば、従来のように、巻取リールの内
部に巻取手段を内蔵しなくてもよいから、巻取リールの
直径を大きくしなくてもよい。つまり、コンパクトにで
きる。しかも、巻取リールに一体的に設けられた第1ば
ね用リールと第2ばね用リールとの間に定荷重ばねを巻
回、固定し、この状態の巻取リールおよび第2ばね用リ
ールを本体ケース内に収納配置すればよいから、組み立
ても従来に比べ容易にできる。
【0009】本発明の他の巻尺は、引出口を有する本体
ケースと、この本体ケース内に回転自在に設けられた巻
取リールと、この巻取リールに一端側が巻回固定されか
つ他端が前記本体ケースの引出口から引出可能な尺材
と、この尺材が前記巻取リールに巻き取られる方向へ前
記巻取リールに回転力を付与する巻取手段と、この巻取
手段によって前記巻取リールに付与される回転力より大
きい摩擦抵抗力を前記巻取リールに与えて巻取リールの
巻取方向への回転を停止させるとともに必要時に摩擦抵
抗力を低減可能な巻取停止解除手段と、前記尺材の引出
量を電気信号として検出するエンコーダとを備えた巻尺
において、前記巻取手段は、前記巻取リールの端面にこ
れと一体かつ同軸上に設けられた第1ばね用リールと、
前記本体ケース内に前記第1ばね用リールと平行な支軸
を支点として回転自在に設けられた第2ばね用リール
と、一端が前記第1ばね用リールに固定され他端が前記
第2ばね用リールに巻回固定されかつ常時は第2ばね用
リール側に戻ろうとする方向に巻き取られる定荷重ばね
とを含んで構成されているとともに、前記巻取停止解除
手段は、前記第1ばね用リールの空所内に前記巻取リー
ルの軸方向へ変位可能に収納配置され前記巻取リールの
端面に接離可能な圧接部材と、この圧接部材を前記巻取
リールの端面に接する方向へ付勢する付勢部材と、前記
本体ケースに押圧操作可能に設けられ押圧操作時に前記
圧接部材を付勢部材に抗して前記巻取リールの端面から
離れる方向へ変位させる停止解除機構とを含んで構成さ
れていることを特徴とする。
【0010】このような構成によれば、巻取停止解除手
段によって、尺材を引き出した位置に保持(停止)させ
ることができるとともに、巻取り時には巻取手段によっ
て尺材を巻き取ることができるから、取扱性を向上させ
ることができる。また、圧接部材が第1ばね用リール内
に巻取リールの軸方向へ変位可能に収納され、この圧接
部材と本体ケースとの間に圧接部材を巻取リールに接す
る方向へ付勢する付勢部材が介装されているから、つま
り、第2ばね用リール内の空所を利用して、これらの巻
取停止解除手段の構成要素が収納されているから、コン
パクトに構成することができる。
【0011】以上において、前記停止解除機構は、前記
圧接部材に一体的に形成されかつ前記巻取リールの中心
部を貫通して先端が前記本体ケース外に突出した操作棒
と、この操作棒の先端が突出した前記本体ケースの周囲
に密封係合され前記操作棒を軸方向へ変位させる弾性部
材からなる操作部材とを有する構成としてもよい。この
ような構成とすれば、操作棒の先端が突出した本体ケー
スの周囲が操作部材によって密封されているから、本体
ケースの外部から水や油、塵埃などが本体ケース内に侵
入するのを確実に防止できる。よって、エンコーダの動
作、精度を保障できる。しかも、操作棒も圧接部材に一
体的に形成されているから、部品点数、組み立て工数の
削減などからコストダウンが図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図を
参照しながら詳細に説明する。図1は本実施形態の外観
を示す斜視図、図2はその分解斜視図、図3はその要部
を示す断面図である。これらの図に示すように、本実施
形態の巻尺は、本体ケース1と、この本体ケース1内に
回転自在に設けられた巻取リール21と、この巻取リー
ル21に一端側が巻回固定されかつ他端が前記本体ケー
ス1から引出可能な尺材31と、この尺材31が前記巻
取リール21に巻き取られる方向へ前記巻取リール21
に回転力を付与する巻取手段41と、この巻取手段41
によって前記巻取リール21に付与される回転力より大
きい摩擦抵抗力を前記巻取リール21に与えて巻取リー
ル21の巻取方向への回転を停止させるとともに必要時
に摩擦抵抗力を低減可能な巻取停止解除手段51と、前
記尺材31の引出量を電気信号として検出するエンコー
ダ61と、このエンコーダ61によって検出された尺材
31の引出量をデジタル表示するデジタル表示器71と
を備える。
【0013】前記本体ケース1は、2つに分割されかつ
止めねじ(図示省略)によって互いに嵌合固定される分
割ケース部材2,3によって構成されているとともに、
これらの間に前記尺材31の他端を引き出す引出口4が
形成されている。前記分割ケース部材2内には、第1支
軸5、第2支軸6および尺材ガイド軸7がそれそれ突設
されている。第1支軸5には、前記巻取リール21が回
転自在に支持されているとともに、中心軸方向に沿って
前記本体ケース1の内外に連通する貫通孔8が形成され
ている。なお、9,10はガイド片である。また、分割
ケース部材2の外表面には、電源オン・ゼロセットスイ
ッチ11、電源オフスイッチ12、ホールドスイッチ1
3および操作部材58が設けられている(図1参照)。
前記分割ケース部材3内には、前記第1支軸5を中心と
する円環状の円筒部15が一体的に突設されているとと
もに、この円筒部15内に互いに対向する内面が平行な
平面16に形成された2つの突起17が一体的に突設さ
れている。なお、18,19はガイド片である。
【0014】前記巻取リール21の一端面側には、その
巻取リール21と一体かつ同軸上に第1ばね用リール4
2が設けられている。第1ばね用リール42の内部は、
空所45とされている。
【0015】前記尺材31は、一定幅を有する薄帯状に
形成された帯状基体32を有する。帯状基体32は、屈
曲性を有しかつ電気絶縁性を有する材料によって形成さ
れている。たとえば、図4に示すように、内部に多数の
ガラス芯線33および塩ビゾルコート34を有する軟質
塩ビコート35によって形成されている。帯状基体32
には、その表面に目盛36(図1参照)が、裏面に導電
性材料からなる細幅の格子電極62がそれぞれ長手方向
に沿って一定ピッチ間隔で形成されているとともに、他
端につまみ部37が設けられている。なお、格子電極6
2の表面は、絶縁膜38によってコーティングされてい
る。
【0016】前記巻取手段41は、前記巻取リール21
と一体的に設けられた前記第1ばね用リール42と、前
記第2支軸6に回転自在に支持された第2ばね用リール
43と、一端が前記第1ばね用リール42に固定され他
端が前記第2ばね用リール43に巻回固定されかつ常時
は第2ばね用リール43側に戻ろうとする方向に巻き取
られる定荷重ばね44とを含んで構成されている。定荷
重ばね44は、前記尺材31の引出量に拘らず巻取リー
ル21に付与する回転力が略一定に保たれたもので、た
とえば、N型コンストンばね(商品名;三光発条株式会
社製)などが知られている。
【0017】前記巻取停止解除手段51は、前記第1ば
ね用リール42の空所45内に前記巻取リール21の軸
方向へ変位可能に設けられ前記巻取リール21の端面に
接離可能な圧接部材52と、この圧接部材52を前記巻
取リール21の端面に接する方向へ付勢する付勢部材と
してのスプリング56と、前記本体ケース1に押圧操作
可能に設けられ押圧操作時に前記圧接部材52をスプリ
ング56に抗して前記巻取リール21の端面から離れる
方向へ変位させる停止解除機構57とを含んで構成され
ている。
【0018】前記圧接部材52には、前記巻取リール2
1の端面に接離する面側に前記巻取リール21の中心
部、つまり、前記第1支軸5の貫通孔8を貫通して先端
が前記本体ケース1外に突出した操作棒53が一体的に
突設形成されているとともに、これとは反対面側に前記
本体ケース1内に設けられた突起17の一対の平面16
によって回転規制される平面54を有する突起部55が
一体的に設けられている。これにより、圧接部材52
は、前記巻取リール21の軸方向へのみ変位できるよう
になっている。前記停止解除機構57は、前記圧接部材
52に一体的に形成された操作棒53と、この操作棒5
3の先端が突出した前記本体ケース1の周囲に密封係合
され前記操作棒53を軸方向へ変位させるゴムなどの弾
性部材からなる操作部材58とから構成されている。な
お、59は操作部材58によって囲まれた空間の空気を
本体ケース1内に逃がす空気逃がし孔である。
【0019】前記エンコーダ61は、前記尺材31に設
けられた格子電極62と、前記本体ケース1内に配置さ
れた2枚の電装基板63,64とから構成されている。
電装基板63,64には、図示していないが、前記格子
電極62とともにインクリメンタル式静電容量型エンコ
ーダ61を構成する回路要素が形成されている。つま
り、前記尺材31の移動方向に沿って一定ピッチで配設
される複数枚(8枚)を1組とする複数組の送信電極要
素からなる送信電極と、この送信電極の長さと同じに並
列配設された受信電極と、1組を形成する各送信電極要
素に360度を複数分割(8分割)した異なる位相の送
信信号を印加する送信回路と、格子電極62と送信電極
との相対移動変位に基づいて位相が変化する受信電極か
らの信号を受ける受信回路とが形成されている。なお、
静電容量型エンコーダの原理については、特公昭64−
1183号などに示されている周知技術である。
【0020】次に、本実施形態にかかる巻尺の使用方法
を説明する。寸法を測定するにあたって、まず、電源オ
ン・ゼロセットスイット11を押したのち、尺材31の
つまみ部37を指で摘んで尺材31を本体ケース1から
引き出す。尺材31が本体ケース1から引き出されてい
くと、その引出量がエンコーダ61によって電気信号と
して検出されたのち、デジタル表示器71にデジタル表
示されていく。同時に、定荷重ばね44が第2ばね用リ
ール43から第1ばね用リール42に巻き取られてい
く。このとき、定荷重ばね44は復元しようとして、第
1ばね用リール42から第2ばね用リール43に戻ろう
とするため、第1ばね用リール42(巻取リール21)
には図2中時計方向(巻取方向)の回転力が加わる。
【0021】しかし、巻取リール21は、両端面が本体
ケース1の分割ケース部材2の内面と圧接部材52の内
面とで挟まれ、かつ、スプリング56によってこれらと
圧接しているため、回転しない。つまり、巻取リール2
1の両端面と分割ケース部材2の内面および圧接部材5
2の内面との間には、定荷重ばね44による回転力より
も大きな摩擦抵抗力が生じているため、巻取リール21
は回転しない。従って、尺材31を目的の長さまで引出
したのち、つまみ部37から指を離しても、尺材31は
巻き取られず、その引出位置に停止されるから、その状
態でデジタル表示器71の表示値を読み取れば、測定部
位の寸法を求めることができる。
【0022】こののち、次の測定対象物の寸法測定にあ
たって、尺材31を所定長さ巻取る。これには、操作部
材58を指で押圧して弾性変形させる。すると、操作棒
53が図3中上方へ変位されるから、圧接部材52もス
プリング56に抗して図3中上方へ変位し、巻取リール
21の端面から離れる。これにより、巻取リール21の
両端面と分割ケース部材2の内面および圧接部材52の
内面との間の摩擦抵抗力が減少するため、定荷重ばね4
4による回転力によって巻取リール21が巻取方向へ回
転され、その巻取リール21に尺材31が巻き取られて
いく。
【0023】このとき、巻取リール21には、定荷重ば
ね44による略一定の回転力が付与されているから、尺
材31の巻取速度を略一定に保つことができる。そのた
め、尺材31の引出量が多くなっても、尺材31の巻取
速度をエンコーダ61の追従速度以下に抑えることがで
きるから、検出エラーなどが生じることがない。この
間、尺材31の巻取量がエンコーダ61によって検出さ
れ、これが前の引出量から減算されていく。つまり、デ
ジタル表示器71には、本体ケース1からの尺材31の
引出量がデジタル表示されていく。
【0024】このようにして、尺材31を所定長さ巻取
った時点で、操作部材58への押圧を解除する。する
と、圧接部材52がスプリング56の付勢力によって図
3中下方へ変位し、巻取リール21の端面に接する。こ
れにより、巻取リール21の両端面と分割ケース部材2
の内面および圧接部材52の内面との間に、定荷重ばね
44による回転力よりも大きな摩擦抵抗力が生じるた
め、尺材31をその引出位置に停止させることができ
る。
【0025】本実施形態によれば、尺材31を巻取リー
ル21に巻き取る巻取手段として、尺材31の引出量に
拘らず、巻取リール21に付与する回転力が略一定な定
荷重ばね44を有する巻取手段41を用いたので、尺材
31の引出量が多くなっても、尺材31の巻取速度を略
一定に保つことができる。従って、尺材31の引出量が
多くなっても、尺材31の巻取速度をエンコーダ61の
追従速度以下に抑えることができるから、エンコーダ6
1の検出エラー、つまり、測定誤差をなくすことができ
る。よって、高精度な測定を保障できる。
【0026】また、定荷重ばね44の一端を巻取リール
21の端面に一体的に設けられた第1ばね用リール42
に固定するとともに、他端を第1ばね用リール42の第
1支軸5と平行な第2支軸6に回転自在に設けられた第
2ばね用リール43に巻回固定し、かつ、常時は第2ば
ね用リール43側に戻ろうとする方向に巻き取られるよ
うに構成したので、従来のように、巻取リールの内部に
巻取手段を内蔵しなくてもよいから、巻取リール21の
直径を大きくしなくてもよく、コンパクトにできる。し
かも、巻取リール21に一体的に設けられた第1ばね用
リール42と第2ばね用リール43との間に定荷重ばね
44を巻回、固定し、この状態の巻取リール21および
第2ばね用リール43を本体ケース1内に収納配置すれ
ばよいから、組み立ても従来に比べ容易にできる。
【0027】また、巻取手段41によって巻取リール2
1に付与される回転力より大きい摩擦抵抗力を巻取リー
ル21に与えて巻取リール21の巻取方向への回転を停
止させるとともに、巻取り時に摩擦抵抗力を低減可能な
巻取停止解除手段51を設けたので、巻取リール21へ
の摩擦抵抗力によって尺材31を引き出した位置に保持
(停止)させることができるとともに、巻取り時に摩擦
抵抗力を低減することによって尺材31を自動的に巻き
取ることができる。従って、取扱性を向上させることが
できる。
【0028】また、第2ばね用リール43の内部に空所
45を形成し、この空所45内に圧接部材52を巻取リ
ール21の軸方向へ変位可能に収納するとともに、この
圧接部材52と本体ケース1との間に圧接部材52を巻
取リール21と接する方向へ付勢するスプリング56を
介装したので、つまり、第2ばね用リール43内の空所
45を利用して、これらの巻取停止解除手段51の構成
要素を収納したので、コンパクトに構成することができ
る。
【0029】また、巻取停止解除手段51の操作棒53
の先端が突出した本体ケースの周囲を弾性部材からなる
操作部材58によって密封するようにしたので、本体ケ
ース1の外部から水や油、塵埃などが本体ケース1内に
侵入するのを防止できる。よって、エンコーダ61の動
作、精度を保障できる。しかも、操作部材58を押圧操
作したときに、操作部材58で囲まれた空間の空気を空
気逃がし孔59を通じて本体ケース1内に逃がすように
したので、操作部材58を押圧操作に支障を与えること
なく、防塵性を確保できる。また、操作棒53も圧接部
材52に一体的に形成したので、部品点数、組み立て工
数の削減ができ、このことからコストダウンが図れる。
【0030】以上述べた実施形態では、尺材31とし
て、一定幅の薄帯状の尺材を用いたが、線材などでもよ
い。また、巻取手段41に用いる定荷重ばね44として
は、上記実施形態で挙げたコンストンばね(商品名)に
限らず、尺材31の引出量に拘らず巻取リール21に付
与する回転力が略一定であれば、他のばねでもよい。
【0031】また、エンコーダ61としては、上記実施
形態で挙げた静電容量型エンコーダに限らず、他の型の
エンコーダでもよい。たとえば、光電型エンコーダ、磁
気型エンコーダなど、尺材31の引出量を電気信号とし
て検出できるものであればいずれでもよい。また、上述
した実施形態では、本体ケース1にデジタル表示器71
を設け、このデジタル表示器71にエンコーダ61で検
出された測定値をデジタル表示するようにしたが、本体
ケース1にデジタル表示器71を設けずに、エンコーダ
61で検出された測定値を外部のコンピュータに送信
し、そこで、表示、記憶、集計するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明の巻尺によれば、尺材の引出量に
関係なく、測定誤差をなくすことができるとともに、コ
ンパクトにでき、かつ、組み立ても容易であるうえ、取
扱性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巻尺の一実施形態の外観を示す斜視図
である。
【図2】同上実施形態の分解斜視図である。
【図3】同上実施形態の断面図である。
【図4】同上実施形態の尺材の断面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース 2 引出口 5 第1支軸 6 第2支軸 21 巻取リール 31 尺材 41 巻取手段 42 第1ばね用リール 43 第2ばね用リール 44 定荷重ばね 45 空所 51 巻取停止解除手段 52 圧接部材 53 操作棒 56 スプリング(付勢部材) 57 停止解除機構 58 操作部材 61 エンコーダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引出口を有する本体ケースと、この本体
    ケース内に回転自在に設けられた巻取リールと、この巻
    取リールに一端側が巻回固定されかつ他端が前記本体ケ
    ースの引出口から引出可能な尺材と、この尺材が前記巻
    取リールに巻き取られる方向へ前記巻取リールに回転力
    を付与する巻取手段と、前記尺材の引出量を電気信号と
    して検出するエンコーダとを備えた巻尺において、 前記巻取手段は、前記尺材の引出量に拘らず前記巻取リ
    ールに付与する回転力が略一定な定荷重ばねを有する巻
    取手段によって構成されていることを特徴とする巻尺。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の巻尺において、前記巻
    取手段は、前記巻取リールの端面にこれと一体かつ同軸
    上に設けられた第1ばね用リールと、前記本体ケース内
    に前記第1ばね用リールと平行な支軸を支点として回転
    自在に設けられた第2ばね用リールと、一端が前記第1
    ばね用リールに固定され他端が前記第2ばね用リールに
    巻回固定されかつ常時は第2ばね用リール側に戻ろうと
    する方向に巻き取られる定荷重ばねとを含んで構成され
    ていることを特徴とする巻尺。
  3. 【請求項3】 引出口を有する本体ケースと、この本体
    ケース内に回転自在に設けられた巻取リールと、この巻
    取リールに一端側が巻回固定されかつ他端が前記本体ケ
    ースの引出口から引出可能な尺材と、この尺材が前記巻
    取リールに巻き取られる方向へ前記巻取リールに回転力
    を付与する巻取手段と、この巻取手段によって前記巻取
    リールに付与される回転力より大きい摩擦抵抗力を前記
    巻取リールに与えて巻取リールの巻取方向への回転を停
    止させるとともに必要時に摩擦抵抗力を低減可能な巻取
    停止解除手段と、前記尺材の引出量を電気信号として検
    出するエンコーダとを備えた巻尺において、 前記巻取手段は、前記巻取リールの端面にこれと一体か
    つ同軸上に設けられた第1ばね用リールと、前記本体ケ
    ース内に前記第1ばね用リールと平行な支軸を支点とし
    て回転自在に設けられた第2ばね用リールと、一端が前
    記第1ばね用リールに固定され他端が前記第2ばね用リ
    ールに巻回固定されかつ常時は第2ばね用リール側に戻
    ろうとする方向に巻き取られる定荷重ばねとを含んで構
    成されているとともに、 前記巻取停止解除手段は、前記第1ばね用リールの空所
    内に前記巻取リールの軸方向へ変位可能に収納配置され
    前記巻取リールの端面に接離可能な圧接部材と、この圧
    接部材を前記巻取リールの端面に接する方向へ付勢する
    付勢部材と、前記本体ケースに押圧操作可能に設けられ
    押圧操作時に前記圧接部材を付勢部材に抗して前記巻取
    リールの端面から離れる方向へ変位させる停止解除機構
    とを含んで構成されていることを特徴とする巻尺。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の巻尺において、前記停
    止解除機構は、前記圧接部材に一体的に形成されかつ前
    記巻取リールの中心部を貫通して先端が前記本体ケース
    外に突出した操作棒と、この操作棒の先端が突出した前
    記本体ケースの周囲に密封係合され前記操作棒を軸方向
    へ変位させる弾性部材からなる操作部材とを有すること
    を特徴とする巻尺。
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