JPH09257032A - 案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド - Google Patents

案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド

Info

Publication number
JPH09257032A
JPH09257032A JP9307596A JP9307596A JPH09257032A JP H09257032 A JPH09257032 A JP H09257032A JP 9307596 A JP9307596 A JP 9307596A JP 9307596 A JP9307596 A JP 9307596A JP H09257032 A JPH09257032 A JP H09257032A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measuring
orbit
guide mechanism
inter
raceway
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9307596A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Tsuchiya
義雄 土屋
Tsunenori Enomoto
恒徳 榎本
Hideaki Miyoshi
秀明 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaijo Corp
Original Assignee
Kaijo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaijo Corp filed Critical Kaijo Corp
Priority to JP9307596A priority Critical patent/JPH09257032A/ja
Publication of JPH09257032A publication Critical patent/JPH09257032A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Arrangements Characterized By The Use Of Fluids (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道部材の軌道間に転動体を介装してなり、
直線運動を案内する案内機構について、その作動ストロ
ークの全長にわたる均等な予圧を付与すること。 【解決手段】 測定ヘッド31を軌道間に挿入して軌道
間の距離を測定し、該距離を転動体の寸法よりも小とせ
しめ、以て、該軌道部分及び転動体10の相互弾性変形
量に基づく反力、すなわち予圧を一定とし、上記の効果
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば工作機械や
産業用ロボットなどにおいて相対運動、特に直線運動を
行う部分に用いられて当該運動の案内をなす案内機構に
つき、その組立の方法と、該案内機構が具備する軌道部
材同士の軌道間距離を測定する方法とに関する。
【0002】また、本発明は、上記案内機構及び該案内
機構を備えた一軸又はXY駆動装置について、上記軌道
間距離の測定に供されるべき軌道間測定装置に関する。
【0003】更に、該軌道間距離をピックアップするた
めに該軌道間測定装置が具備すべき測定ヘッドに関す
る。
【0004】
【従来の技術】近年は、直線運動を案内する案内機構が
電子産業等の発展とともに多く使用されている。該案内
機構の一例を図12乃至図14に基づいて説明する。
【0005】図示のように、当該案内機構は、固定側で
あるベッド1上に装着される2本の略角柱状の外軌道部
材3と、該両外軌道部材3により狭まれるように位置し
て可動側として作動する略矩形板状の中軌道部材5とを
備えている。この中軌道部材5上に図示しないテーブル
が装着される。
【0006】なお、中軌道部材5を固定側とし、外軌道
部材3を可動側として使用する場合もある。
【0007】図12及び図14に示すように、上記ベッ
ド1はその左右両側に突出部1aを有し、該両突出部1
aの各内側面がこの取付面1b(図4に図示)となって
おり、両外軌道部材3の外側面がこの取付面1bに対応
している。ベッド1には上記突出部1aの内側に該取付
面1bに対して直角な他の取付面1cが形成されてお
り、両外軌道部材3の各底面がこの取付面1cに当接し
ている。
【0008】図13及び図14から明らかなように、上
記中軌道部材5の左右両側部には、軌道として、直交す
る2面の軌道面5a、5bを有する断面略V形状の軌道
溝が長手方向に沿って形成されている。該各軌道溝の最
深部には、該各軌道面5a、5bを研削する際に利用さ
れる研削逃げ溝(参照符号は付さない)が形成されてい
る。
【0009】一方、上記中軌道部材5を挟んで位置する
2本の外軌道部材3の構成とその取付構造は、下記のよ
うである。
【0010】図13及び図14に示すように、両外軌道
部材3の内側部には、上記中軌道部材5の軌道溝と同様
に、軌道として、直交する2面の軌道面3a、3bを有
する断面略V形状の軌道溝が長手方向に沿って形成され
ている。該軌道溝の最深部には研削逃げ溝が形成されて
いる。
【0011】両外軌道部材3及び中軌道部材5の各軌道
溝は互いに対向している。
【0012】図13及び図14に示すように、上記外軌
道部材3には、その頂部から底部に向って座ぐり部3d
及びねじ挿通孔3eが同心的に形成されており、該座ぐ
り部3d、ねじ挿通孔3eにボルト(六角穴付き)8が
挿通されている。該ボルト8はベッド1に螺合し、これ
によって外軌道部材3が該ベッド1に締結される。
【0013】図13及び図14に示すように、上記外軌
道部材3及び中軌道部材5の各軌道溝間には、転動体と
しての複数の円筒ころ(以下、単にころと称する)10
が配列されている。そして、該各ころ10を回転自在に
保持する略矩形板状の保持器12が介装されている。図
13から明らかなように、各ころ10は、相隣るもの同
士の回転中心軸が交互に直交するように並設されてい
る。このため、各ころ10は、その直径と長さがほぼ同
寸法に設定されている。
【0014】図12及び図14に示すように、ベッド1
の両突出部1aには、該突出部1aを水平に貫通する例
えば4つのねじ孔1eが上記外軌道部材3が延在する方
向に沿って並設されている。そして、これらのねじ孔1
eに、該外軌道部材3の外側面に係合する予圧調整ねじ
14が螺合せしめられている。
【0015】また、図12乃至図14に示すように、上
記外軌道部材3及び中軌道部材5の各両端部にはねじ孔
3g、5dが形成されており、該各ねじ孔に端部ねじ1
6(図12参照)が螺合せしめられている。この端部ね
じ16はストッパとして機能するもので、上記のころ1
0に係合し、該ころ10が各軌道溝から脱落することを
防止する。
【0016】次に、上記構成の案内機構を組み立てる際
の手順について説明する。
【0017】まず、2本の外軌道部材3を、ベッド1に
対してボルト8により締結する。但し、ボルト8は完全
に締めつけず、緩めにしておく。この状態で、予めころ
10が装填されている2枚の保持器12を中軌道部材5
の両側にあてがい、これら中軌道部材5、両保持器12
(ころ10を含む)を両外軌道部材3間に端の方から挿
通させる。この際、外軌道部材3及び中軌道部材5の各
軌道溝間に各ころ10を位置せしめる。
【0018】この後、各予圧調整ねじ14をベッド1の
ねじ孔1eに螺入せしめる。そして、図14に示すよう
に、トルクレンチ18を用いて該各予圧調整ねじ14に
同じトルクを付与して締め込み、以て、外軌道部材3及
び中軌道部材5と各ころ10との間の予圧を調整する。
この予圧調整を終えたら、各ボルト8を完全に締め付け
て両外軌道部材3を固定し、更に、図12に示す端部ね
じ16の取付けを行う。これにより、当該案内機構の組
立てを完了する。
【0019】なお、上記の予圧調整は、トルクレンチ1
8を用いず、熟練した作業者が勘によって通常のレンチ
等のみを用いて行う場合もある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の案内機
構では、上記例のように例えば4本設けられた予圧調整
ねじ14により付与する予圧が全て等しければ、各ころ
10の転動方向で予圧は均等となり、中軌道部材5の作
動、すなわち往復動は円滑に行われる。
【0021】しかしながら、ベッド1に形成されたねじ
孔1eと該予圧調整ねじ14との螺合状態にはバラつき
がある。具体的には、該ねじ孔1e及び予圧調整ねじ1
4にめっきが施される場合にこのめっきに基づく抵抗
や、該ねじ孔1e、予圧調整ねじ14自体が有する許容
誤差等による。
【0022】故に、熟練者の手指の鋭敏な感覚やトルク
レンチ18によって一定の締付力を各予圧調整ねじ14
に加えても、これら種々の要因により、実際に付与され
る予圧は各予圧調整ねじ14夫々において差異を生ず
る。よって、中軌道部材5のストロークの全長にわたっ
て均等な予圧を得ることができず、すべりや引っ掛かり
が生じ、円滑な作動状態を得ることは困難である。
【0023】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みてなさ
れたもので、その第1の目的とするところは、案内機構
に関して、その作動ストロークの全長にわたる均等な予
圧を常に実現し得る組立方法を提供することである。
【0024】また、本発明は、均等な予圧の付与に寄与
すべく、該案内機構が具備する軌道部材同士の軌道間の
距離を測定する測定方法を提供することを第2の目的と
する。
【0025】また、本発明は、上記案内機構及び該案内
機構を備えた一軸又はXY駆動装置について、上記軌道
間距離の測定に供されるべき軌道間測定装置を提供する
ことを第3の目的とする。
【0026】更に、本発明は、上記軌道間距離をピック
アップするために該軌道間測定装置が具備すべき測定ヘ
ッドを提供することを第4の目的とする。
【0027】加えて、本発明は、上記軌道間測定装置に
ついて、他の効果をも併せ奏し得るものを提供すること
も目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的達成のた
めに、本発明に係る組立方法は、軌道部材に形成された
軌道間に転動体を配列した案内機構において、前記軌道
間の距離を測定手段により測定し、前記軌道部材と転動
体との予圧調整を行う。また、上記第2の目的を達成す
るため、本発明による測定方法は、軌道部材に形成され
た軌道間に転動体が配列され、測定手段により前記軌道
間の距離の測定を行う案内機構において、前記軌道部材
の任意の部位の測定を行う工程により行われる。また、
上記第3の目的達成のために、本発明による軌道間測定
装置は、軌道部材に形成された軌道間に転動体を配列し
た案内機構に関し、前記軌道間の距離を測定するための
測定手段と、該測定手段に加圧気体を供給する供給手段
と、前記測定手段によって得られた信号を発生する信号
発生手段と、該信号に基づき告知する告知手段とを備え
たものである。また、同じ第3の目的達成のため、本発
明に係る軌道間測定装置は、軌道部材に形成された軌道
間に転動体を配列した案内機構を備えた駆動装置に関
し、前記軌道間の距離を測定するための測定手段と、該
測定手段に加圧気体を供給する供給手段と、前記測定手
段によって得られた信号を発生する信号発生手段と、該
信号に基づき告知する告知手段とを備えたものである。
更に、上記第4の目的を達成するために、本発明による
測定ヘッドは、軌道部材に形成された軌道間に挿入され
て加圧気体を噴射することにより該軌道間の距離を測定
するように構成されている。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。
【0030】図1及び図2は、本発明に係る案内機構を
示すものである。当該案内機構は、図12乃至図14に
示した案内機構と同様のものであり、相互の案内機構で
互いに対応する構成部分については同じ参照符号を付し
ている。
【0031】当該案内機構を組み立てる際、下記の構成
の軌道間測定装置が用いられる。
【0032】すなわち、この第1実施例としての軌道間
測定装置は、図1及び図2に示す測定手段としての測定
ヘッド31を有している。この測定ヘッド31は金属等
を素材とし、図3及び図4から明らかなように、断面形
状が正四角形の角柱状に形成されている。そして、この
正四角形の断面の各辺の長さaが、ころ10(図14参
照)の正規の直径d及び正規の長さb(≒d)よりも所
定量だけ小さく設定されている。故に、該測定ヘッド3
1は、図3、図4に示すように、外軌道部材3及び中軌
道部材5の各軌道溝によって画定される空間内に挿通可
能である。
【0033】図3、図4に示すように、上記測定ヘッド
31の先端部近傍には、互いに同心的に連通する2つの
ノズル31aが形成されている。これらのノズル31a
は、該測定ヘッド31の長手方向に対して直角に伸長
し、外軌道部材3及び中軌道部材5の各軌道溝をなす軌
道面3a、3b、5a、5bに対向して開口する。
【0034】測定ヘッド31には、その後端から上記ノ
ズル31aに連なる連通孔31cが形成されており、該
連通孔31cにチューブ33が接続されている。
【0035】なお、図4に示すように、測定ヘッド31
の後端部近傍には、外軌道部材3及び中軌道部材5の端
面に当接するフランジ部31dが形成されている。
【0036】上記測定ヘッド31には、上記チューブ3
3等を通じて加圧気体、具体的には圧搾空気が供給され
る。詳しくは、図5に示すように、加圧ポンプ(図示せ
ず)又はボンベ(図示せず)より吐出される圧搾空気
が、レギュレータ35を通じて一定圧力に調整され、信
号発生手段36を経て測定ヘッド31に導かれる。該加
圧ポンプ又はボンベとレギュレータ35は、測定ヘッド
31に圧搾空気を供給するものであるから、これらを供
給手段と総称する。
【0037】上記信号発生手段36は上記測定ヘッド3
1によって得られた信号を発生するものであり、図6に
示すように、ケース36aと、該ケース36a内に設け
られて圧搾空気の供給経路に連通されたベローズ36b
と、圧力の変動に基づく該ベローズ36bの変位量に応
じた電圧を発生する圧電素子36cとを有している。
【0038】ここで、当該軌道間測定装置の測定原理に
ついて、図6に基づいて説明する。
【0039】図示のように、レギュレータ35からの圧
搾空気供給路には、上記信号発生手段36の上流側に絞
り38が設けられる。この構成において、次のように定
める。
【0040】d1 :絞り38の直径 S1 :絞り38の面積 C1 :絞り38の流量係数 d2 :ノズル31aの直径 S2 :ノズル31aの面積 C2 :ノズル31aの流量係数 γ :空気の単位体積重量 P1 :レギュレータ35から供給される圧搾空気の圧力 P2 :ノズル31aの背圧 h :測定対象面40とノズル31aとのすきま
【0041】なお、上記の測定対象面40は、外軌道部
材3の軌道面3a、3b、中軌道部材5の軌道面5a、
5bに相当する。
【0042】上記において、ベルヌーイの定理および連
続の式から
【0043】
【数1】
【0044】故に、
【0045】
【数2】
【0046】したがって、C1 、C2 、S1 、P1 を一
定とすれば、すきまhが変化するとP2 が変化する。よ
って、すきまhの変化をノズル背圧P2 の変化に変換で
きる。
【0047】信号発生手段36が具備するベローズ36
bはこのノズル背圧P2 に応じて伸縮し、圧電素子36
cから相応の電圧が発生する。図5に示すように、該信
号発生手段36には演算機能を有する制御部及び表示パ
ネル等を具備する告知手段42が接続されており、該告
知手段42はこの電圧に基づき数値を表示する。
【0048】続いて、図1及び図2に示した案内機構に
関して、上記構成の軌道間測定装置を用いて組立てを行
う際の手順を説明する。
【0049】外軌道部材3をベッド1にボルト8により
締結(締付けは緩めにしておく)し、ころ10(図1
3、図14参照)及び保持器12を介して中軌道部材5
を該外軌道部材3に対して装着するまでは、前述した従
来例と同様である。
【0050】このように中軌道部材5が装着されたら、
各予圧調整ねじ14をベッド1のねじ孔1eに螺入させ
る。そして、図14に示すと同様にトルクレンチ18を
用いて該各予圧調整ねじ14に同じトルクを付与して締
め込み、以て、外軌道部材3及び中軌道部材5と各ころ
10とに予圧を付与する。この予圧付与が完了したら、
各ボルト8を完全に締め付けて両外軌道部材3を固定す
る。
【0051】この状態で、図1に示すように、2本の外
軌道部材3と中軌道部材5の各両端側における軌道溝
間、すなわち4箇所に前述の測定ヘッド31を挿入す
る。これにより、この4箇所における該測定ヘッド31
と各軌道面3a、3b、5a、5bとのすきまが測定さ
れる。但し、図3から明らかなように、測定は、外軌道
部材3の上側の軌道面3aとこれと対向する中軌道部材
5の下側の軌道面5bとのすきまe1 =e1-1 +e1-2
と、この測定方向と直交する方向におけるすきまe2
2-1 +e2-2 とについて行われる。よって、測定回数
は、上記4箇所各々について2回ずつ、合計8回行われ
る。
【0052】上記のすきまe1 及びe2 は、前述した測
定原理におけるすきまhに相当するから、図5に示す告
知手段42が備える表示部に夫々の測定数値が表示され
る。この表示部には、設定目標とするすきまの数値が表
示されていると共に、許容範囲も示されている。具体的
には、設定目標が例えば20μmとなされ、これを中心
として±数μmが許容範囲とされ、表示される。この2
0μmと測定ヘッド31の各辺の長さa(図3参照)と
の合計量が、ころ10(図14参照)の直径d及び長さ
b(≒d)よりも所定分だけ小となるように設定されて
いる。
【0053】上記8回の測定について、その各々の測定
値がこの許容範囲に収まっていれば合格とし、次の工程
に進む。つまり、測定値が許容値であるということは、
外軌道部材3及び中軌道部材5の各軌道部分ところ10
(図14等参照)との相互の弾性変形量が規定範囲にあ
り、よって所望の予圧が得られていることを意味する。
【0054】測定値が1つでも上記許容範囲から外れた
場合、不合格とされ、これを補正すべく厳密な再調整が
行われる。この不合格の際、図5に示す告知手段42
は、測定値を表示する一方、警告音を発したりランプの
点滅をなし、作業者に知らしめることも行う。
【0055】上記8回の測定の結果、合格と判定された
ら、中軌道部材5を図2において二点鎖線で示す位置ま
で移動せしめる。この状態で、該中軌道部材5の一端側
と該一端側に対応する2本の外軌道部材3の部位との軌
道溝間に測定ヘッド31を挿入し、測定を行う。すなわ
ち、この測定は2箇所である。但し、図2において、中
軌道部材5がその作動ストロークの移動限界位置にある
状態を実線で示しているが、ここまで移動させると、保
持器12が妨げとなって測定ヘッド31の挿入ができぬ
故、中軌道部材5をその手前にて止めて測定をなすもの
である。
【0056】つまり、前述した外軌道部材3及び中軌道
部材5の両端側での8回の測定のみにても、中軌道部材
5の作動ストローク全長にわたる均等な予圧はある程度
保証されるのであるが、更に該作動ストロークの中央あ
るいはその近傍での測定も加えて、より高い精度で予圧
の均等化を図るものである。
【0057】以上で予圧の調整を完了し、図1に示す端
部ねじ16が取り付けられる。
【0058】これまでの説明から明らかなように、本発
明に係る案内機構組立方法においては、外軌道部材3及
び中軌道部材5に形成された軌道溝間の距離を測定手段
により測定し、該各軌道部材ところ10(図14参照)
との予圧調整を行う。
【0059】すなわち、軌道溝間の距離を測定し、既知
であるころ10の寸法よりも該距離が所定量だけ小さく
なるように調整し、以て、上記各軌道部材及びころ10
の相互弾性変形量、すなわち予圧を設定するものであ
る。従って、従来のような予圧調整ねじとねじ孔との螺
合状態のバラつきに起因する悪影響は払拭され、案内機
構はその作動ストロークの全長にわたって均等な予圧を
与えられ、円滑な作動状態が保証される。
【0060】ところで、前述したように、本発明に係る
軌道間測定装置は、軌道溝間の距離を測定するための測
定手段としての測定ヘッド31と、該測定ヘッド31に
圧搾空気を供給する供給手段(レギュレータ35等)
と、該測定ヘッド31によって得られた信号を発生する
信号発生手段36と、該信号に基づき告知する告知手段
42とを備えている。
【0061】このように圧搾空気を利用した測定装置に
よれば、上記軌道溝は圧搾空気の噴射によって常に清浄
に保たれ、また、磁気等の悪影響も全く受けず、それ故
にころ10の転動を阻害する要因は完全に除かれ、上記
案内機構の高精度な作動状態が確保される。
【0062】また、本発明は、上記軌道間測定装置が具
備すべき測定ヘッド31自体を提供するものである。こ
のような、軌道間測定専用の測定ヘッド31を用意する
ことによって、測定は常に正確かつ迅速に行われる。
【0063】なお、本実施例では外軌道部材3及び中軌
道部材5からなって案内作用のみをなす案内機構を示し
たが、モーター等を含む駆動手段とこの案内機構とを互
いに組み付けてなる一軸駆動装置があり、前述の軌道間
測定装置はこの一軸駆動装置を組み立てる際にも用いて
好適である。
【0064】因に、上記一軸駆動装置における上記駆動
手段の一例として、上記中軌道部材5の作動方向におい
て延在する長尺のウォームと、該ウォームに螺合すると
共に中軌道部材5(の下面側)に対して固着されるナッ
トと、該ウォームを回転せしめるモーター等とによりな
るものが挙げられる。
【0065】また、かかる一軸駆動装置を2段に積み重
ねた状態にして、かつ、その各々の作動方向を直角とし
た二軸のXY駆動装置があるが、このXY駆動装置の組
立て時においても本発明に係る軌道間測定装置を使用し
て軌道間の測定を行う。
【0066】
【実施例】次に、本発明の第2実施例としての軌道間測
定装置を、図7乃至図9に基づいて説明する。但し、こ
の第2実施例の軌道間測定装置は、以下に説明する部分
以外は前述した第1実施例の軌道間測定装置と同様に構
成されており、装置全体としての構成及び動作の説明は
重複する故に省略し、要部のみの説明に留める。
【0067】また、以下の説明並びに図7乃至図9にお
いて、上記第1実施例の軌道間測定装置の構成部分と同
一または対応する構成部分については同じ参照符号を用
いて示している。
【0068】また、これらのことは、後述する第3実施
例以降の説明に関しても同様である。
【0069】図7及び図8に示すように、当該軌道間測
定装置が具備する測定ヘッド31には、ノズル31aと
直交する方向で、他の2つのノズル31fが同心的に形
成されている。そして、このノズル31fに連なる連通
孔31gが形成されており、該連通孔31gにチューブ
45が接続されている。
【0070】すなわち、上記ノズル31a及び31fへ
の圧搾空気の供給が、夫々別系統にてなされる。そし
て、図9から明らかなように、信号発生手段36及び告
知手段42は、該各系統に対して個別に設けられてい
る。
【0071】かかる構成によれば、図7において、外軌
道部材3の上側の軌道面3aとこれと対向する中軌道部
材5の下側の軌道面5bとのすきまe1 =e1-1 +e
1-2 と、この測定方向と直交する方向におけるすきまe
2 =e2-1 +e2-2 とが、同時に測定され、表示され
る。つまり、図1乃至図5に示した軌道間測定装置が具
備する測定ヘッド31ではノズル31aのみが形成され
ているが故に、この直交する2方向の測定をなすために
は1箇所の測定部位、すなわち軌道溝間に対して該測定
ヘッド31を90°回して2回挿入して行わなければな
らないのに対し、この第2実施例のものでは1回の挿入
で該2方向の測定が完了するのである。よって、測定に
要する時間が短縮され、能率が高い。
【0072】図10に、本発明の第3実施例としての軌
道間測定装置の要部をブロック図にて示す。この軌道間
測定装置が備える測定ヘッド31は、前述した第2実施
例における測定ヘッド31と同じ構成、すなわち直交す
る2方向のノズル31a、31f(図7、図8参照)を
有している。図10に示すように、この2方向のノズル
31a、31fに対し、圧搾空気を切り換えて送給する
切換弁47が設けられている。そして、信号発生手段3
6及び告知手段42は各々1つずつ設けられ、これらノ
ズル31a、31fについて共用される。
【0073】この構成によれば、前述した第2実施例と
同様に、1箇所の測定部位、すなわち軌道溝間に対して
測定ヘッド31を90°回して2回挿入する必要がな
く、測定を迅速に行えると共に、信号発生手段36及び
告知手段42が単一であるからコストも安く済む。
【0074】前述した第2実施例及び第3実施例の軌道
間測定装置では直交する2方向の測定を行い得るが、必
要に応じてノズルの方向、数等を適宜設定することによ
って任意の方向の測定が可能である。よって、測定対象
としての軌道溝又は軌道面の形状が複雑なものについて
も対応することが出来るなど、汎用性に優れる。
【0075】図11に、本発明の第4実施例としての軌
道間測定装置の要部をブロック図で示す。この軌道間測
定装置は、複数、この場合2つの測定ヘッド31を備え
ている。これらの測定ヘッド31は、前述した第1実施
例のものと同じでもよく、又、第2及び第3実施例の測
定装置が具備する測定ヘッドと同様のものでもよい。
【0076】この2つの測定ヘッド31に対して、夫々
単一の信号発生手段36及び告知手段42が共用されて
いる。但し、告知手段42については、これら2つの測
定ヘッド31より得られる信号を切り換えて表示し得る
ものである。
【0077】かかる構成の軌道間測定装置によれば、作
業者は2つの測定ヘッド31を扱え、異なる測定箇所の
測定を同時に行え、測定の効率が高まる。
【0078】なお、これまで説明した各実施例では、円
筒ころ10が転動するV字形断面形状の軌道溝を測定の
対象としているが、ボールが転動する略U字形断面形状
の軌道溝等、他の種々の軌道の測定に関しても本発明が
適用可能であることは勿論である。
【0079】また、上記第1実施例の説明において、ボ
ルト8を完全に締め付けて外軌道部材3をベッド1に固
定してから上述の測定を行っているが、ボルト8を緩め
にしておいて、測定を先に行ってから該ボルト8を完全
に締め付けることとしてもよい。この後者の手順の場
合、測定結果が不合格であった際に再びボルト8を緩め
るという手間が省かれ、作業効率が高まる。
【0080】更に、上記各実施例における測定は、圧搾
空気を用いた原理に基づいて行っているが、他に、電気
的なものなど、種々の原理を適用可能であるし、又、単
純に、通り側と止り側とを有する棒ゲージ等を用いて測
定してもよい。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による案内
機構の組立方法においては、軌道部材に形成された軌道
間の距離を測定手段により測定し、軌道部材と転動体と
の予圧調整を行う。すなわち、該軌道間の距離を測定
し、既知である転動体の寸法よりも該距離が所定量だけ
小さくなるように調整し、以て、軌道部材及び転動体の
相互の弾性変形量、すなわち予圧を設定するものであ
る。つまり、従来は予圧の管理を間接的に行っていたの
に対し、直接的に測定管理するものである。従って、従
来のような予圧調整ねじとねじ孔との螺合状態のバラつ
きに起因する悪影響は払拭され、案内機構はその作動ス
トロークの全長にわたって均等な予圧を与えられ、円滑
な作動状態が保証される。また、本発明に係る案内機構
の測定方法においては、上記軌道間距離の測定を、上記
軌道部材の任意の部位で行う。具体的には、例えば、軌
道部材の両端側で測定をなし、更に、軌道部材を移動さ
せて、この移動させた軌道部材の一端側と固定側の軌道
部材の該両端側以外の部位との間の測定を行う。つま
り、この両端側での測定のみにても、作動ストローク全
長にわたる均等な予圧はある程度保証されるのである
が、更に該作動ストロークの中央又はその近傍での測定
も加えて、より高い精度で予圧の均等化を図るものであ
る。また、本発明は、上記案内機構及び該案内機構を備
えた一軸又はXY駆動装置について、上記軌道間距離の
測定に供されるべき軌道間測定装置を提供した。該軌道
間測定装置は、軌道間の距離を測定するための測定手段
と、該測定手段に加圧気体を供給する供給手段と、該測
定手段によって得られた信号を発生する信号発生手段
と、該信号に基づき告知する告知手段とを備えている。
このように加圧気体を利用した測定装置によれば、上記
軌道は加圧気体の噴射によって常に清浄に保たれ、ま
た、磁気等の悪影響も全く受けず、それ故に転動体の転
動を阻害する要因は完全に除かれ、上記案内機構及び駆
動装置の高精度な作動状態が確保される。更に、本発明
は、上記軌道間測定装置が具備すべき測定ヘッドを提供
した。このような、軌道間測定専用の測定ヘッドを用意
することによって、測定は常に正確かつ迅速に行われ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例としての軌道間測
定装置が具備する測定ヘッドと、測定対象である案内機
構とを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した案内機構を一方に作動さ
せて測定を行う状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示した案内機構が備え
る軌道部材同士の軌道溝間に測定ヘッドを挿入した状態
を示す縦断面図である。
【図4】図4は、図3に関するA−A矢視を示す図であ
る。
【図5】図5は、図1乃至図4に示した測定ヘッドを含
む軌道間測定装置を示すブロック図である。
【図6】図6は、図5に示した軌道間測定装置の要部を
示し、測定原理を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第2実施例としての軌道間測
定装置が具備する測定ヘッドを軌道溝間に挿入した状態
を示す縦断面図である。
【図8】図8は、図7に関するB−B矢視を示す図であ
る。
【図9】図9は、図7及び図8に示した測定ヘッドを含
む軌道間測定装置を示すブロック図である。
【図10】図10は、本発明の第3実施例としての軌道
間測定装置を示すブロック図である。
【図11】図11は、本発明の第4実施例としての軌道
間測定装置を示すブロック図である。
【図12】図12は、案内機構を示す斜視図である。
【図13】図13は、図12に示した案内機構の拡散分
解斜視図である。
【図14】図14は、図12及び図13に示した案内機
構について、トルクレンチを用いて予圧調整を行ってい
る状態を示す、一部断面を示す要部の正面図である。
【符号の説明】
1 ベッド 3 外軌道部材 3a、3b、5a、5b 軌道面 5 中軌道部材 8 ボルト(外軌道部材3の締
結用) 10 (円筒)ころ(転動体) 12 (ころ10の)保持器 14 予圧調整ねじ 16 端部ねじ 18 トルクレンチ 31 測定ヘッド 31a、31f ノズル 33、45 チューブ 35 レギュレータ 36 信号発生手段 38 絞り 42 告知手段 47 切換弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道部材に形成された軌道間に転動体を
    配列した案内機構において、 前記軌道間の距離を測定手段により測定し、前記軌道部
    材と転動体との予圧調整を行うことを特徴とする案内機
    構の組立方法。
  2. 【請求項2】 軌道部材に形成された軌道間に転動体が
    配列され、測定手段により前記軌道間の距離の測定を行
    う案内機構において、 前記軌道部材の任意の部位の測定を行う工程により行わ
    れることを特徴とする案内機構の測定方法。
  3. 【請求項3】 軌道部材に形成された軌道間に転動体を
    配列した案内機構に関し、 前記軌道間の距離を測定するための測定手段と、 該測定手段に加圧気体を供給する供給手段と、 前記測定手段によって得られた信号を発生する信号発生
    手段と、 該信号に基づき告知する告知手段とを備えたことを特徴
    とする案内機構の軌道間測定装置。
  4. 【請求項4】 軌道部材に形成された軌道間に転動体を
    配列した案内機構を備えた駆動装置に関し、 前記軌道間の距離を測定するための測定手段と、 該測定手段に加圧気体を供給する供給手段と、 前記測定手段によって得られた信号を発生する信号発生
    手段と、 該信号に基づき告知する告知手段とを備えたことを特徴
    とする駆動装置の軌道間測定装置。
  5. 【請求項5】 前記軌道間の任意の方向の測定が可能で
    あることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の軌道
    間測定装置。
  6. 【請求項6】 前記測定手段を複数有することを特徴と
    する請求項3乃至請求項5のうちいずれか1記載の軌道
    間測定装置。
  7. 【請求項7】 軌道部材に形成された軌道間に挿入され
    て加圧気体を噴出することにより該軌道間の距離を測定
    する測定ヘッド。
JP9307596A 1996-03-22 1996-03-22 案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド Pending JPH09257032A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9307596A JPH09257032A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9307596A JPH09257032A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09257032A true JPH09257032A (ja) 1997-09-30

Family

ID=14072404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9307596A Pending JPH09257032A (ja) 1996-03-22 1996-03-22 案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09257032A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247725A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Chuo Seiki Kk クロスローラガイド
JP2010242979A (ja) * 2010-08-06 2010-10-28 Chuo Seiki Kk クロスローラガイド
CN111347393A (zh) * 2020-04-03 2020-06-30 中自机器人技术(安庆)有限公司 一种配电房智能巡检机器人的伸缩机构

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007247725A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Chuo Seiki Kk クロスローラガイド
JP2010242979A (ja) * 2010-08-06 2010-10-28 Chuo Seiki Kk クロスローラガイド
CN111347393A (zh) * 2020-04-03 2020-06-30 中自机器人技术(安庆)有限公司 一种配电房智能巡检机器人的伸缩机构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950008798B1 (ko) 볼나사 가이드 유닛 및 이를 이용한 이송테이블
JPH02229914A (ja) 直線摺動用ベアリング及び直線摺動用ベアリングの組付け方法
KR860001722B1 (ko) 직선 슬라이드용 베어링의 간극 조정장치
KR890000319B1 (ko) 직선접동용 로울러베어링
JP2541519Y2 (ja) 直動転がり案内ユニット
JPH02113114A (ja) 軸支ローラ式直線運動用ベアリング
JPH09257032A (ja) 案内機構の組立方法及び測定方法、案内機構又は該案内機構を備えた駆動装置の軌道間測定装置、並びに測定ヘッド
JPH05187439A (ja) 横押し構造を有するリニアガイド装置
JPH07124831A (ja) リニアガイド装置
JPH05277870A (ja) 駆動装置及びこれを具備したxy駆動装置
EP1394428A2 (en) Dustproof device for linear guide rail
JP3531599B2 (ja) 透孔検査装置用ワークホルダ
US5505104A (en) Drive apparatus and XY table on which it is equipped
JPH109262A (ja) 直線運動ステージの鋼球ガイド溝加工方法およびその装置
DE10300722B3 (de) Werkzeugführungsvorrichtung
JP2002174233A (ja) 直動装置
US7100413B2 (en) Deep-rolling roller head
JP2575926B2 (ja) 直線案内装置
JP2519436Y2 (ja) 位置決め構造を有するリニアガイド装置
JP3045526B2 (ja) 可動部材の案内装置
JP3670492B2 (ja) 直線案内装置
CN110908247B (zh) 定位装置以及曝光装置
JP2000120679A (ja) 機械部材間のクリアランス微調整機構
JPS6037464Y2 (ja) 直線運動用転がり軸受の予圧装置
JPH0451687B2 (ja)