JPH09256295A - 高光沢印刷用塗工紙およびその製造方法 - Google Patents

高光沢印刷用塗工紙およびその製造方法

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JPH09256295A
JPH09256295A JP6597196A JP6597196A JPH09256295A JP H09256295 A JPH09256295 A JP H09256295A JP 6597196 A JP6597196 A JP 6597196A JP 6597196 A JP6597196 A JP 6597196A JP H09256295 A JPH09256295 A JP H09256295A
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JP
Japan
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weight
coating
gloss
paper
coated paper
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JP6597196A
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English (en)
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Kunio Kasamatsu
久仁雄 笠松
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、高平滑で白紙光沢及び印刷後
の光沢が高く、しかもブロッキングがない良好な印刷塗
工紙を提供することである。 【解決手段】顔料を主成分とする塗工組成物を塗工した
塗工紙において、該塗工組成中にプラスチックピグメン
トを全顔料に対して3〜12重量%、かつサチンホワイ
トを5〜15重量%を含有する高光沢印刷用塗工紙及び
該塗工組成物をブレード方式により塗工する製造方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗工組成物中の顔
料の一部としてプラスチックピグメント及びサチンホワ
イトを含有する塗工組成物を用いた、優れた印刷適性を
有する高光沢印刷用塗工紙およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にアート紙と呼ばれる高光沢塗工紙
は、顔料と熱可塑性重合体エマルジョンを含有する水性
塗工紙を紙に塗布し、乾燥後スーパーカレンダー、グロ
スカレンダー、ブラシングマシン等の光沢付与、平滑化
装置を通して製造される。これら光沢付与、平滑化装置
はきわめて高速で仕上げを行うことができ、生産性に優
れた製造法である。
【0003】従来、塗工組成物の顔料としては、クレ
ー、カオリン、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、タルク、水酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、サチンホワイト、コロイダルシリカ、
酸化亜鉛等の鉱物顔料が使用されている。さらに場合に
よっては例えばスチレンを主体としたプラスチックピグ
メント(含むバインダーピグメント、以下PPと記す)
を単体或いは2種以上を組み合わせて使用される。
【0004】例えば、特開昭54−125712号公報
には、顔料中にサチンホワイトをふくみ、45℃より高
いガラス転移温度(以下Tgと記す。)を有する重合体
ラテックスを含有する水性塗工液を塗布乾燥後、重合体
ラテックスのTgより高い温度で鏡面シリンダーを有す
るカレンダー装置で光沢付与する方法が記載されてい
る。また、特開平1−148898号公報には、顔料と
して熱軟化性有機顔料を含む塗工組成物を塗布、乾燥
後、熱軟化性有機顔料の軟化点以上の温度を有する鏡面
ロールに圧着して鏡面光沢を得ることが記載されてい
る。更に、特開昭49−132305号公報には、下塗
り層の上に顔料の少なくとも一部が熱可塑性有機重合体
の微粒子として存在する第2の塗工層を設ける事が記載
されている。また、特開昭54−1568080号公報
には、上塗り塗工液中の塗工用顔料が12〜35重量%
のPPを含有させることが記載されている。
【0005】特に、PPはカレンダー仕上げにより形状
が変形し、塗工紙表面を平滑にして、白紙及び印刷後の
光沢を向上させる。また、他の無機顔料に比較して、嵩
高な塗工層を得ることができるため不透明度、多孔性に
優れる塗工紙を得ることができるといった利点がある。
【0006】また、顔料を含有する塗工液を塗工する方
式としては、ブレードコーター、エアナイフコーター、
ロールコーター、ブラシコーター、カーテンコーター、
チャンピオンコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー等の塗工装置がある。塗工液は塗工装置を設けたオン
マシン或いはオフマシンによって、基紙上に1層或いは
多層に分けて塗工することができる。特にブレードコー
ターは、高濃度の塗工液を用いて緻密で平滑な塗工層を
形成し得る利点があるので広範に使用されている。
【0007】これらよりPPを含む塗工組成物をブレー
ドコーターを用いて、紙基材に塗布すれば、高平滑、高
光沢の特性に優れた塗工紙を得ることは容易に考えつ
く。
【0008】しかしながら、PPを含む塗工組成物のブ
レード塗工品は、平判品を段積みした場合に重なった紙
同士がくっついてしまう現象(ブロッキング)を引き起
こし易い。特に、起こし易い条件としては、 塗工紙の水分量が多い。 塗工紙の積み段量が多く下段に高圧がかかる。 ラテックス及びPP等の有機組成物の量が多く、T
gが低い。 対策としては、 (1)圧力があまりかからないように積み段数を減らして
圧力を減らす。 (2)塗工紙水分を減らす。 (3)ラテックス及びPPの量を減らし、またはTgをあ
げる。 等があるが、積み段を減らすことは製品の保管、運搬等
によけいなスペースが必要になり、塗工紙水分を下げる
ことは抄紙、塗工過程での乾燥負荷が増え、どちらも製
造コストの増加を招くことになる。また、ラテックスお
よびPPの減量は塗工層の強度低下を招き、Tgをあげ
ることは、ラテックス及びPPの粒子がカレンダー掛け
を行っても変形しにくくなり、PPを添加する目的の高
平滑及び高光沢が得られなくなるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決する事を課題とし、その目的は、高平滑で白紙光沢
及び印刷後の光沢が高く、しかもブロッキングがない良
好な印刷塗工紙及びその製造方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述のよ
うなPPとブレードコーター塗工の組み合わせによるブ
ロッキングの問題を詳しく検討した結果、ブロッキング
の原因は塗工表面にラテックス及びPP粒子が偏在する
ため、2枚の塗工表面のラテックス及びPP粒子同士が
結合することにより発生することを突き止め、詳細な理
由は不明だが、サチンホワイトを特定量添加することに
よりブロッキングを防止できることを見いだした。
【0011】従来からサチンホワイトを顔料塗工紙の製
造において、塗工紙の光沢、白色度、平滑度、インキ吸
収性等を改善する目的で、カオリン等の顔料荷へ移用し
て使われてきたが、前述の目的で使用されている前例は
ない。
【0012】即ち、本発明は、顔料を主成分とする塗工
組成物を塗工した塗工紙において、該塗工組成物中にP
Pを全顔料にたいして3〜12重量%、かつサチンホワ
イトを5〜15重量%を含有することを特徴とする高光
沢印刷用塗工紙であり、該塗工組成物をブレード方式に
より塗工する製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるPPは、スチ
レンを主体とするもので、Tgが−10〜50℃、且つ
平均粒径が0.1〜1μmであり、全顔料に対して3〜
12重量%含まれることが望ましい。3重量部以より少
なければ、目標とする白紙光沢が得られず、12重量%
より多ければ、重ねた場合にブロッキングが発生し好ま
しくない。
【0014】サチンホワイトは全顔料中に対して5〜1
5重量%含まれることが望ましい。5重量%より少なけ
ればブロッキングの発生を防止することができず、15
重量%より多ければ、強度が低下するため好ましくな
い。本発明のサチンホワイトの添加量は、サチンホワイ
トには多量の結晶水が含有されているため、サチンホワ
イトを105℃に24時間放置した後に測定した絶乾重
量を基準にしている。
【0015】他の顔料としては、クレー、カオリン、炭
酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、タルク、水酸化カルシウム、酸化チタン、コ
ロイダルシリカ、酸化亜鉛等の鉱物顔料があげられる
が、これらを1種類または多種組み合わせて使用するこ
とができる。
【0016】また、本発明に用いられるバインダーとし
ては、澱粉とその変性物、カゼイン、大豆蛋白、セルロ
ース誘導体等の水溶性バインダーおよびスチレン・ブタ
ジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、スチレン
・酢酸ビニル系ラテックス等の合成ラテックスを単独ま
たは混合して用いられる。
【0017】更に、一般的に塗工組成物に用いられる分
散剤、流動変性剤、消泡剤、染料、滑剤、耐水化剤、保
水剤等の助剤を用いても何等妨げるものではない。
【0018】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、これに限定されるものではない。また、特に断ら
ない限り文中の部及び%はそれぞれ重量部および重量%
を示す。
【0019】実施例1 カオリン50重量%、重質炭酸カルシウム37重量%、
サチンホワイト10重量%にポリアクリル酸分散剤(東
亜合成化学社製、商品名アロンT−40)0.08重量
部を加えて水中に分散させ、固形分72重量%の顔料ス
ラリーを調整した。これに、PP(旭化成製、商品名L
8801)を3重量%を加え、さらにスチレン・ブタジ
エン系ラテックス(日本合成ゴム社製、商品名JSR−
T2024)16重量部、酸化澱粉(日本食品加工社
製、商品名MS4600)3重量部を加えて攪拌、混合
し、最終的固形分60%の塗工液を得た。この塗工液を
60g/m2の原紙にパイロットブレートコーターで、
塗工スピード200m/minで、片面当たり絶乾重量
で15g/m2の塗工量になるように塗工し、乾燥し
た。これを調湿後、温度30℃、線圧180kg/cm
の条件でスーパーカレンダー処理を行い、塗工紙を作成
した。
【0020】この塗工紙の光沢度、インキ光沢度、およ
びブロッキングを以下に述べる方法に従って測定した。
結果を表1に示す。 平滑度:スムースター平滑度計。 白紙光沢度:75゜−75゜鏡面光沢計(村上色彩社
製) 印刷光沢度:RI−II型印刷試験機を使用して、一定
量のインキ(東洋キングウルトラ12紅)を試料に印刷
した後、60゜−60゜鏡面光沢計(村上色彩社製)で
測定。 ブロッキング:両面塗工し、調湿した試料を2枚重ね
て、アルミ箔に包み、100℃、80kg/cmのグロ
スカレンダーに通した後にはがし、サンプルのカールに
よって目視で判定を行った。(5段階 良 5← →1
不良)
【0021】実施例2 実施例1において、PPを10重量%、重質炭酸カルシ
ウムを30重量%に代えた以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0022】実施例3 実施例1において、PPを12重量%、重質炭酸カルシ
ウムを28重量%に代えた以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0023】比較例1 実施例1において、PPを添加せず、重質炭酸カルシウ
ムを40重量%に代えた以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0024】比較例2 実施例1において、PPを15重量%、重質炭酸カルシ
ウムを25重量%に代えた以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表1に示す。
【0025】実施例4 実施例1において、重質炭酸カルシウムを42重量%、
サチンホワイトを5重量%に代えた以外は実施例1と同
様に行った。結果を表1に示す。
【0026】実施例5 実施例1において、重質炭酸カルシウムを23重量%、
サチンホワイトを15重量%、PPを12重量%に代え
た以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0027】比較例3 実施例1において、重質炭酸カルシウムを40重量%、
サチンホワイトを添加せず、PPを10重量%に代えた
以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明は、塗工組成物中にPPとサチン
ホワイトを混合含有させた相乗効果により、高平滑で白
紙光沢及び印刷後の光沢が高く、しかもブロッキングの
ない良好な印刷塗工紙が得られる効果がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を主成分とする塗工組成物を塗工し
    た塗工紙において、該塗工組成物中にプラスチックピグ
    メントを全顔料に対して3〜12重量%、かつサチンホ
    ワイト5〜15重量%を含有することを特徴とする高光
    沢印刷用塗工紙。
  2. 【請求項2】 プラスチックピグメントを全顔料に対し
    て3〜12重量%、かつサチンホワイト5〜15重量%
    を含有する塗工組成物をブレード方式により塗工するこ
    とを特徴とする高光沢印刷用塗工紙の製造方法。
JP6597196A 1996-03-22 1996-03-22 高光沢印刷用塗工紙およびその製造方法 Pending JPH09256295A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103194931A (zh) * 2013-03-12 2013-07-10 湖南省造纸研究所有限公司 一种高光泽彩喷相纸涂料

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