JPH09255425A - 導電性セラミックス及びその製造方法及びこれを用いた磁気ディスク保持部材 - Google Patents

導電性セラミックス及びその製造方法及びこれを用いた磁気ディスク保持部材

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JPH09255425A
JPH09255425A JP8071852A JP7185296A JPH09255425A JP H09255425 A JPH09255425 A JP H09255425A JP 8071852 A JP8071852 A JP 8071852A JP 7185296 A JP7185296 A JP 7185296A JP H09255425 A JPH09255425 A JP H09255425A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品及び電子部品を製造する装置用部品
において、材料の体積固有抵抗を106 Ω・cm以下と
することでこれらの部品に帯電する電荷を逃がすことが
できる、あるいは帯電することなく、しかもこの導電性
材料からなる部品と張り合わせる部品の熱膨張係数に類
似した熱膨張係数を有する導電性材料とすることで、電
子部品及び装置の帯電及び放電による素子機能の破壊を
防止し、装置及び電子部品の信頼性を高めることができ
る。しかもこれらの材料を工業的に安価に大量に提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 組成が酸化鉄/酸化カルシウムのモル比
が55/45〜33/67からなるカルシウムフェライ
トが95から10重量部と亜鉛フェライトが5から90
重量部含む磁器であって、場合により、MgO、TiO
2 、MnO、SiO2 、ZrO2 のうちの少なくとも一
種を合計で3重量%以下含有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的な摩擦ある
いは帯電粒子との摩擦などにより電子部品などが帯電し
て放電する際に生じる素子機能の破壊を防止する帯電除
去あるいは防止用の導電性セラミックス部材に関するも
のである。また、これら電子部品を製造する上で必要と
なる帯電防止部材あるいは帯電除去部材に関するもので
ある。
【0002】しかも電子部品あるいは電子部品製造装置
において応力による変形量が小さく、高精度の構造体に
適用できるセラミックス材料である。例えば、磁気記録
ディスクドライブ装置に使用する部品であり、特に磁気
ディスクを複数枚使用する装置においてディスクとディ
スクの間隔を保持するスペーサやハブ、シム、クランプ
に使用する材料あるいは部品に関するものである。
【0003】
【従来の技術】情報記録再生装置は、高記録密度、高容
量化が進みつつあり、それに伴い、磁気ディスクに対し
ても高線密度化、高トラック密度化への対応が要求され
ている。このような磁気記録を用いた磁気ドライブ装置
において、高容量化に対応した高線密度、高トラック密
度を達成する方法の一つとして、ディスク面の表面粗度
が小さく、高剛性で平坦度のより小さなディスクが採用
されている。しかもアルミニウム並のコストで量産でき
る材料組成物が要求されている。
【0004】こうした要求を満足させるためにディスク
基板材料としてアルミニウムやヤング率の大きなガラス
基板が採用されている。また、これらのディスクを採用
し高精度にディスクを回転させ運転させるためにディス
クを保持するスペーサやハブ、クランプ材料としてアル
ミニウムやアルミニウム合金等が使用されている。従
来、情報記録再生用ディスク装置は、図1に示すよう
に、回転軸7に固定されたハブ6に、複数枚の情報記録
再生用ディスク基板5とスペーサ8とを交互に挿入し、
最後にシム4及びクランプ9で押さえ付け、固定ネジ3
で締め付けることにより固定するようになっている。そ
して、上記回転軸7の回転により情報記録用ディスク基
板5を回転させながら、記録再生ヘッド2が情報記録用
ディスク基板5の表面上を移動することにより、記録再
生用ディスク基板5に情報の書き込みや読み取りを行う
ようになっている。
【0005】また、近年、このような情報記録用ディス
クドライブ装置は情報の大容量化と装置が小型化するの
に伴って、記録再生用ヘッド2と記録再生用ディスク基
板5との距離(フライングハイト)は0.05μm程度
に微小化し、記録再生用ディスク基板5のより高度な平
坦化と表面粗度の微小化等が要求されている。それ故、
情報記録用ディスク基板のより小さな平坦度と小さな表
面粗度が効果的に得られるガラス基板を用いた記録再生
用ディスク基板が提案されており、該ディスク基板を定
位置に固定し保持するスペーサ、シムおよびクランプな
どの保持部材はディスクとの熱膨張差に伴う情報記録用
ディスク基板の歪みを防止するために、ディスクの熱膨
張係数と略同等な金属又はセラミックスやガラスで形成
したものがあった(特開昭61−148667号公
報)。
【0006】しかしながら、上記保持部材を構成するセ
ラミックスやガラスは一般的に絶縁性材料であるため、
これらの保持部材で情報記録用ディスク基板を保持する
と、ディスク基板が帯電し、情報の読み込みや書き込み
の際に放電しノイズが発生して、記録内容を破壊してし
まう恐れがあることが知られている。そこで、情報記録
用ディスク基板との接触面にアルミニウムや亜鉛等の金
属膜を被覆した保持部材や、それ自体にアルミナなどに
導電材を添加した導電性セラミックスからなる保持部材
を用いて、情報記録用ディスク基板の帯電を防止するよ
うにしたものがあった(特開平2−226566号公
報)。
【0007】また、これらのディスク保持部品としての
使用されるアルミニウムやアルミニウム合金材料のヤン
グ率は70GPa程と小さく、部品の保持や周囲の温度
により変形し精密にディスクを保持することが困難とな
りつつある。精密にディスクを保持するにはより大きな
ヤング率を有する材料からなるスペーサが要求されてい
る。
【0008】さらに、安価なフォルステライトのそれ
は、100GPa程度と小さくディスク基板を高精度に
保持する上で高剛性な材料からなるスペーサが要求され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】電子部品に発生した静
電気を逃がすことができる電気抵抗値を有し、しかも、
ヤング率が大きく、精密な電子部品の構造材料あるいは
電子部品の製造装置において使用できる程の導電性を有
し、大きなヤング率を有する材料を安価に提供しようと
するものである。
【0010】例えば、情報記録再生装置において、熱膨
張係数を記録用ディスク基板材料の熱膨張係数に合わせ
ることができ、しかも静電気を逃がすことのできる程度
の電気抵抗値を有する材料で、大きなヤング率を有する
材料を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、金属等より
も大きなヤング率を有し、しかも小さな電気抵抗値を有
する材料としてセラミックス材料に着目した。その結
果、高ヤング率を有するカルシウムフェライトに注目
し、これに亜鉛フェライトを加えることで非磁性な導電
性セラミックス材料を得ることができることを知見し
た。
【0012】本発明の磁器は、電気抵抗が106 Ω・c
m以下でありしかもヤング率が180GPa以上である
複合セラミックス材料である。ヤング率の小さな酸化亜
鉛フェライトとヤング率の大きなカルシウムフェライト
からなる複合セラミックス材料で、180GPaから2
40GPaのヤング率を達成できる。しかも導電性を兼
ね備えた材料を見いだした。
【0013】電子部品や電子部品製造装置において上記
導電性セラミックスと張り合わせる、あるいはクランプ
し結合させる際に相手材料の熱膨張係数と類似した熱膨
張係数を有する導電性組成物を得ることができるので、
温度変化に対する変形や相手材料との剥離や剥離による
破壊を起こすことがない。すなわち、本発明の導電性セ
ラミックスは、組成が酸化鉄55〜33モル%、酸化カ
ルシウムが45から67モル%からなるカルシウムフェ
ライトを95から10重量%含み、残部に亜鉛フェライ
トを含むことを特徴とする。
【0014】カルシウムフェライトにおいて酸化鉄が5
5モル%を越えると(酸化カルシウムが45モル%以
下)磁性フェライトを発生することがあり好ましくな
い。また、カルシウムフェライトの酸化鉄が33モル%
未満(酸化カルシウムが67モル%を越える)では酸化
カルシウムの結晶相が発生し焼結性が著しく劣り好まし
くない。大きなヤング率を有する複合材料を得るために
はモル比が1:1のモノカルシウムフェライトを多く含
むことが好ましい。
【0015】亜鉛フェライトが5重量%以下つまりカル
シウムフェライトが95重量%以上では材料の電気伝導
度が106 Ω・cmを越え静電気を逃がす上で効果が小
さい。また、亜鉛フェライトが90%を越える場合つま
りカルシウムフェライトが10重量%未満ではヤング率
が180GPa未満となり精密な電子部品や電子部品を
製造する精密機器の構造材料、可動部材料として適切で
ない。好ましくは亜鉛フェライトが10から50重量%
であり、電気抵抗が104 Ω・cm以下と小さくしかも
ヤング率が200GPa以上となる複合セラミックス材
料である。
【0016】しかも、上記組成のカルシウムフェライト
と亜鉛フェライトの比率を変えることで熱膨張係数が9
0〜118×10-7/℃を有する非磁性材料を提供でき
ることを知見した。また、上記磁器中にMgO、TiO
2 、MnO、SiO2 、ZrO2 、Al23 の少なく
とも一種を合計で3重量%以下含有させることによっ
て、焼結性を向上させることができる。すなわち、Mg
O、TiO2 、MnO、SiO2 、ZrO2 のうち少な
くとも一種が、合計で3重量%よりも多く含有されてい
る場合には、焼結性が悪くなり、材料にクラック等が発
生することがあるからである。これらの酸化物は焼結助
剤として別途添加する他、CaOやFe2 3 、ZnO
等の原料中や粉砕、混合等のボールの摩耗により混入す
る場合もある。
【0017】本発明の導電性セラミックスは、例えば、
市販されている純度99%以上のFe2 3 (不純物と
してSi、Al、Mn、Ca、Na、S、Cl、Mg、
S、Cr、P、Na、Nb等を含む)を使い、CaO源
としてCaCl2 、CaCO 3 、CaFe2 4 、Ca
2 Fe2 5 等を使用し、これらを所定量秤量し、その
後ボールミルを用いて湿式混合し、これを乾燥し、乾燥
後の原料を酸化性雰囲気において所定温度で所定時間仮
焼し、仮焼後の原料にZnOあるいは別途合成したZn
Fe2 4 原料を所定量加え、アルミナボールまたはジ
ルコニアボール、メノーボール等を用い平均粒径が2μ
m以下となるように微粉砕する。ここで、仮焼したカル
シウムフェライトに別途用意したZnフェライトを添加
するのはZnフェライトの添加量により熱膨張係数を調
整することが可能であり、種々の熱膨張係数を有する材
料を容易に製造可能とするからである。そして、これに
バインダーを加え造粒を行った後、所定圧力でプレス成
形し焼成することで相対密度95%以上の焼結体が得ら
れる。この焼成方法としては酸化雰囲気中において10
00℃〜1200℃の常圧で焼成する。本発明の導電性
材料は酸化雰囲気中あるいは大気雰囲気中で焼成可能で
あり、しかも安価なカルシウム酸化物や酸化鉄、酸化亜
鉛からなることから、作製した材料のコストは安く、電
子部品及びこれらの製造装置用部品材料として大量にし
かも安価に提供できるものである。
【0018】また、これらの焼結体を不活性ガス雰囲気
中で1000℃から1200℃で熱間静水圧加圧処理す
ることでポアサイズが1μm以下の焼結体を得ることが
できる。特に、酸化雰囲気焼成炉により作製した予備焼
結体を熱間静水圧処理することにより高密度な焼結体が
得られる。
【0019】また、本発明では、上記問題に鑑み、シ
ム、スペーサおよびクランプなどの磁気ディスク基板保
持用部材を体積固有抵抗が106 Ω・cm以下の導電性
を有する上記複合化合物により形成したものである。さ
らに、本発明は、上記保持部材と情報記録用ディスク基
板とを導電性材料からなるハブに順次挿入固定して磁気
ディスク装置を構成したものである。
【0020】なお、本発明のセラミックスが導電性を有
する理由は以下の通りである。例えば、Ca2 Fe2
5 は正方晶系に属し、鉄元素はb軸に沿って交互に位置
する2つの場所(FeI とFeII)に位置する。FeI
は8個の酸素元素に囲まれた位置(8面体位置)に、F
IIは4個の酸素原子に囲まれた位置(4面体位置)に
ある。この結晶構造はb軸方向に積み重ねられた4つの
ペロブスカイト構造体からなると見なすことができる。
【0021】ここで、Feはその結晶構造と電気的中性
を保つためにFe3+で安定であるが、格子欠陥を発生さ
せ易い条件で作製した材料は4面体位置あるいは8面体
位置に選択的に2価元素が生じ2価元素の生成によりF
2+とFe3+の間に電子ホッピングが発生し導電性が生
じると考えられる。また、MO−Fe2 3 系において
はFe2 3 がリッチな組成域においてこのFe3+がF
2+に解離する度合いが多くなり電気抵抗が低下するこ
とが知られている。
【0022】しかし、CaFe2 4 やCa2 Fe2
5 が存在する組成系において、これらの現象は定量的に
解明されていない。本発明は、CaFe2 4 やCa2
Fe2 5 の組成系にZnFe2 4 が存在し、しかも
焼成時の冷却速度が時間当たり300℃以上の条件にお
いて、Fe 2+がより多く発生し導電性を有すると考える
ことができる。
【0023】また、ここで冷却速度は導電性を付与する
一つの要因であるが、この他にこの解離は還元作用であ
り酸素分圧が影響することは明らかである。酸素分圧が
低い程解離は促進される。空気中雰囲気炉酸素分圧0.
21atmで焼結した材料でFe2+が多量に発生すると
考えられ、ヤング率が180GPaより大きく、106
Ω・cm以下の導電性且つ非磁性を有する材料が得られ
る点に特徴がある。
【0024】
【発明の実施の態様】
「実施例1」市販されている純度99%以上のFe2
3 (不純物としてSi、Al、Mn、Ca、Na、S、
Cl、Mg、S、Cr、P、Na、Nb等を含む)を使
い、CaO源としてCaCl2 、CaCO3 等を使用
し、これら最終組成が表1となるよう所定量秤量し、こ
の後ボールミルを用いて湿式混合し、これを乾燥し、乾
燥後の原料を酸化雰囲気において所定温度で所定時間仮
焼した。
【0025】
【表1】
【0026】仮焼後の原料に別途合成した純度99%以
上のZnFe2 4 原料を所定量加え、アルミナボール
またはジルコニアボール、メノーボールを用い平均粒系
が2μm以下となるよう微粉砕する。なお、この粉砕に
よりジルコニアまたはアルミナ、シリカ等が3重量%以
下混入することがある。これにバインダーを加えて造粒
を行った後、0.8から2.0ton/cm2 の圧力で
プレス成形した。その後、酸化性雰囲気において常圧下
所定温度で焼成した。得られた試料について嵩比重、熱
膨張係数、ポア率、焼結性、ヤング率、電気抵抗につい
て調べ、表2に結果を記した。
【0027】
【表2】
【0028】ここで、嵩比重は水中におけるアルキメデ
ス法により求め、熱膨張係数は熱膨張係数測定装置によ
り求めた。ポアの発生率は1μmのダイヤモンド砥粒に
よる最終ラップ面に生じるポア径を測定することにより
評価した。ポア率はポア平均径が5μmを越えるものを
×印、3〜5μmを△印、2〜3μmを○印、2μm以
下を◎印で示した。焼結性は吸水率2%以上を×印、0
%を○印、その中間を△印で示した。
【0029】表2の結果において、試料 No.2から5、
No.7から11、 No.13は本発明の範囲内の導電性磁
器であり、熱膨張係数はそれぞれ90〜118x10-7
/℃の範囲であり、ポアの発生率および焼結性は良好で
あった。これ対し、試料 No.1は酸化カルシウムが多い
ことから、焼結性が劣っている。また、 No.6は電気抵
抗値が106 Ω・cm以上と大きく導電性材料として適
切でなかった。 No.12は亜鉛フェライトの量が多く、
ヤング率が164GPaと小さく本発明の範囲外の組成
である。 No.14は酸化鉄が多く非磁性材料としては適
切ではなかった。
【0030】表2の試料 No.3、5、7、9の焼結体を
1000℃から1200℃でアルゴン雰囲気中2000
気圧でHIP処理した。得られた試料をそれぞれ No.1
5、16、17、18とした。これらの試料について同
様に嵩比重、熱膨張係数、ポア率、焼結性、ヤング率、
電気抵抗について調べ、表3に記した。
【0031】
【表3】
【0032】「実施例2」市販されている純度99%の
酸化鉄Fe2 3 (不純物としてSi、Al、Mn、C
a、Na、S、Cl、Mg、S、Cr、P、Na、Nb
等を含む)を使い、CaO源としてCaCl2 、CaC
3 等を使用し、ZnO源としてZnO、ZnFe2
4 等を使い、さらに焼結体中におけるMgO、Ti
2 、MnO、SiO2 、ZrO2 の含有量が表4とな
るよう所定量秤量し、この後ボールミルを用いて湿式混
合した。後は上記実施例1と同様にして各試料を得た。
得られた試料について実施例1と同様に嵩比重、熱膨張
係数、ポア率、焼結性、電気抵抗、ヤング率について調
べ、表5に記した。 No.26はZrO2 を4重量%含み
焼結体にクラックが発生した。
【0033】
【表4】
【0034】表5によりMgO、TiO2 、MnO、S
iO2 、ZrO2 、Al2 3 を3重量部以下含有する
ことにより焼結性が良くなり、ポアサイズも小さくなる
ことが判明した。
【0035】
【表5】
【0036】何れも体積固有抵抗値106 Ω・cm以
下、ヤング率180GPa以上かつ熱膨張係数が90か
ら118×10-7/℃の範囲にあり、基準値を満足する
ことができた。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の導電性セラ
ミックスは、CaFe2 4 あるいはCa2 Fe2 5
の一種あるいは二種を95〜10重量部含みしかも亜鉛
フェライトを5から90重量部含む組成物よりなり、材
料の電気抵抗は106 Ω・cm以下と小さく、電子部品
等、例えば各種の情報記録用ディスクの熱膨張係数の1
20〜90×10-7/℃に近づけることができる。これ
により、導電性磁器を電子部品構造体、例えば情報記録
用ディスクとクランプしても温度上昇による歪みを生ぜ
ず、電子部品の機能を阻害することがなく、しかも帯電
による機能素子の破壊を防止できる。また、電子機能の
破損を確実に防止し、電子部品や装置の信頼性を著しく
向上させることができる。
【0038】さらに、上記組成物にMgO、TiO2
MnO、SiO2 、ZrO2 のうちの少なくとも1種を
合計で3重量部以下含有させることで、焼結性が向上
し、ポアサイズも小さくなり機械的強度を大きくさせる
ことができる。例えば、本発明はシム、クランプおよび
スペーサなどの保持部材を体積固有抵抗値が106 Ω・
cm以下の導電性を有するカルシウムフェライトと亜鉛
フェライトの複合化合物より形成したことにより、情報
記録用ディスク基板の熱膨張係数と類似した値とするこ
とができ、装置の運転時の温度変化から生じる熱膨張差
に伴う不都合を生じることがなく、また、情報記録用デ
ィスク基板に帯電した静電気を効率良く逃がすことがで
きる。
【0039】また、本発明は、上記保持部材を用いて情
報記録用ディスク基板を導電性材料からなるハブに順次
挿入して磁気ディスク装置を構成したことにより、情報
記録用ディスク基板に対するヘッドの浮上量を極めて小
さくすることができ、高密度記録(大容量化)と小型化
を実現できるとともに、磁気ディスク基板に帯電する静
電気を保持部材、ハブを介して効率良く逃がすことがで
きるため、記録内容の破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報記録再生用ディスク装置の要
部の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1…ジンバル 2…記録再生用ヘッド 3…固定ネジ 4…シム 5…ディスク基板 6…ハブ 7…回転軸 8…スペーサ 9…クランプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CaFe2 4 あるいはCa2 Fe2
    5 の一種類あるいは二種類を95重量部〜10重量%含
    み、ZnFe2 4 を5〜90重量%含有し、体積固有
    抵抗が106 Ω・cm以下であることを特徴とする導電
    性セラミックス。
  2. 【請求項2】 CaO/Fe2 3 で示されるモル比が
    45/55から67/33であり、これらCaOとFe
    2 3 の合計重量が95から10重量%含み、ZnFe
    2 4 を5〜90重量%含有し、体積固有抵抗が106
    Ω・cm以下であることを特徴とする導電性セラミック
    ス。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2に記載の組成物を混合粉
    砕する工程と、この混合粉体を成形して成形体を得る工
    程と、この成形体を1000〜1200℃で焼成し30
    0℃/時以上の冷却速度で冷却する焼成工程とを有する
    ことを特徴とする導電性セラミックスの製造方法。
  4. 【請求項4】 情報記録用ディスク媒体基板を所定位置
    に保持する保持部材を、請求項1、2記載の導電性セラ
    ミックスで構成することを特徴とする磁気ディスク保持
    部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108893737A (zh) * 2018-08-01 2018-11-27 苏州涵轩信息科技有限公司 一种导电陶瓷涂层的制备方法

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