JPH0925350A - 光学機能性膜の製造方法 - Google Patents

光学機能性膜の製造方法

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JPH0925350A
JPH0925350A JP7197934A JP19793495A JPH0925350A JP H0925350 A JPH0925350 A JP H0925350A JP 7197934 A JP7197934 A JP 7197934A JP 19793495 A JP19793495 A JP 19793495A JP H0925350 A JPH0925350 A JP H0925350A
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JP
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functional film
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optically functional
acid
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JP7197934A
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Yurie Oota
友里恵 太田
Mitsuru Tsuchiya
充 土屋
Norinaga Nakamura
典永 中村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高機能、高品質な機能性薄膜を大量生産や設
備コスト面で有利な塗布法によって形成する方法を提供
すること。 【構成】 低級金属アルコキシドR Ti(OR´)
(Rは炭素数0〜10のアルキル基を表し、R’は炭素
数1〜10のアルキル基を表し、m+nは4の整数であ
る)又はR Ta(OR´)(Rは炭素数0〜10の
アルキル基を表し、R’は炭素数1〜10のアルキル基
を表し、m+nは5の整数である)で表される金属アル
コキシドを加水分解して調製した金属酸化物ゾルを、透
明樹脂基材上に直接又は他の層を介して塗布し、形成さ
れた塗布層に活性エネルギー線を照射することを特徴と
する光学機能性膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線遮断効果、
熱線反射効果、反射防止効果等を有する各種光学機能性
膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線遮断効果、熱線反射効果、
反射防止効果等を有する機能性薄膜の形成方法は、一般
に気相法と溶液法とに大別され、気相法による機能性薄
膜の製造方法には、真空蒸着法、スパッタリング法等の
物理的方法と、CVD法等の化学的方法とがある。又、
溶液法には、スプレー法、浸漬法及びスクリーン印刷
法、ゾル−ゲル法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】気相法による機能性薄
膜の製造方法は、高機能且つ高品質な薄膜を得ることが
可能であるが、高真空系での精密な雰囲気の制御が必要
であり、又、特殊な加熱又はイオン発生加速装置を必要
とし、製造装置が複雑で大型化する為に、必然的に製造
コストが高くなるという問題がある。又、薄膜の大面積
化或は複雑な形状のものを製造することが困難であると
いう問題がある。
【0004】他方、塗布法による機能性薄膜の製造方法
のうち、スプレー法によるものは、塗液の利用効率が悪
く、成膜条件の制御が困難である等の問題がある。又、
浸漬法及びスクリーン印刷法等による塗布法を利用する
機能性薄膜の製造方法は、成膜原料の利用効率が良く、
大量生産や設備コスト面での有利さがあるが、塗布法に
より得られる機能性薄膜は、気相法により得られる薄膜
に比較して機能及び品質が劣ると云う問題点がある。
【0005】近年、塗布法によって優れた品質の薄膜を
得る方法として、無機又は有機超微粒子を酸性及び又は
アルカリ水溶液中に分散した分散液を、基板上に塗布
し、焼成する方法が提案されている。この製造方法によ
ると、大量生産や設備コスト面では有利であるが、製造
工程中に高温での焼成過程を必要とする為、プラスチッ
ク基材には成膜が不可能なこと、又、基板と塗布膜との
収縮度の違い等により皮膜の均一性が十分でなく、気相
法により得られる薄膜に比較した場合に、依然として性
能が劣り、又、熱処理に長時間(例えば、数十分間以
上)を要し、生産性に劣ると云う欠点を有する。従っ
て、本発明の目的は、高機能且つ高品質な機能性薄膜
を、大量生産や設備コスト面で有利な塗布法によって形
成する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、低級金属アルコキシドR m
i(OR´)n(Rは炭素数0〜10のアルキル基を表
し、R’は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+n
は4の整数である)又はR mTa(OR´)n(Rは炭素
数0〜10のアルキル基を表し、R’は炭素数1〜10
のアルキル基を表し、m+nは5の整数である)で表さ
れる金属アルコキシドを加水分解して調製した金属酸化
物ゾルを、透明樹脂基材上に直接又は他の層を介して塗
布し、形成された塗布層に活性エネルギー線を照射する
ことを特徴とする光学機能性膜の製造方法である。
【0007】本発明によれば、低級金属(Ti又はT
a)アルコキシドを加水分解して、数ナノメートルの微
粒子をゾル−ゲル法によって調製し、この超微粒子が分
散しているゾル溶液を樹脂基板上に塗布及び乾燥後、活
性エネルギー線を照射することにより、プラスチック基
材等の如く熱変形温度が低温である基材にも光学機能性
膜の形成が可能であり、又、気相法により得られる薄膜
の性能とほぼ同様な性能を有する薄膜が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明の方法は、光学機
能性膜の基材となる透明樹脂フイルムに種々の光学機能
特性を付与するものであって、例えば、ワープロ、コン
ピューター、テレビ等の各種ディスプレイ、液晶表示素
子に用いる偏光板の表面、サングラスレンズ、度付メガ
ネレンズ、カメラ用ファインダーレンズ等の光学レン
ズ、各種計器のカバー、自動車、電車等の窓ガラス等に
必要な機能、例えば、反射防止機能を付与する目的に有
用である。
【0009】本発明で使用する透明樹脂基材としては、
例えば、アセテートブチレートセルロースフイルム、ポ
リエーテルサルホンフイルム、ポリアクリル系樹脂フイ
ルム、ポリウレタン系樹脂フイルム、ポリエステルフイ
ルム、ポリカーボネートフイルム、ポリスルホンフイル
ム、ポリエーテルフイルム、トリメチルペンテンフイル
ム、ポリエーテルケトンフイルム、(メタ)アクリロニ
トリルフイルム等が使用出来るが、特に一軸延伸ポリエ
ステルフイルムが透明性に優れ、光学的に異方性が無い
点で好適に用いられる。その厚みは、通常は8μm〜1
000μm程度のものが好適に用いられる。
【0010】本発明で使用する低級金属アルコキシド
は、R mTi(OR´)n(Rは炭素数0〜10のアルキ
ル基を表し、R’は炭素数1〜10のアルキル基を表
し、m+nは4の整数である)又はR mTa(OR´)n
(Rは炭素数0〜10のアルキル基を表し、R’は炭素
数1〜10のアルキル基を表し、m+nは5の整数であ
る)で表される金属アルコキシドである。更に具体的に
は、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−i−プロ
ポキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテ
トラ−n−ブトキシド、チタンテトラ−sec−ブトキ
シド、チタンテトラ−tert−ブトキシド、タンタル
ペンタエトキシド、タンタルペンタ−i−プロポキシ
ド、タンタルペンタ−n−プロポキシド、タンタルペン
タ−n−ブトキシド、タンタルペンタ−sec−ブトキ
シド、タンタルペンタ−tert−ブトキシド等が挙げ
られる。
【0011】上記金属アルコキシドの加水分解は、上記
金属アルコキシドを適当な溶媒中に溶解して行う。使用
する溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、イソ
プロピルアルコール、メタノール、エタノール、メチル
イソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のアルコ
ール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、或はこれらの混合
物が挙げられる。上記アルコキシドは上記溶媒中に、該
アルコキシドが100%加水分解及び縮合したとして生
じる金属酸化物換算で0.1%以上、好ましくは0.1
〜10重量%になる様に溶解する。金属酸化物ゾルの濃
度が0.1重量%未満であると形成される機能膜が所望
の特性が充分に発揮出来ず、一方、10重量%を越える
と透明均質膜の形成が困難となる。又、上記範囲内にお
いて、金属酸化物ゲル濃度を変化させることによって、
ゲル濃度に比例して、得られるゲル膜の屈折率を調整す
ることが出来る。又、本発明においては、以上の固形分
以内であるならば、有機物や無機物バインダーを併用す
ることも可能である。
【0012】上記アルコキシド溶液に加水分解に必要な
量以上の水を加え、15〜35℃、好ましくは22〜2
8℃の温度で、5〜30時間、好ましくは12〜16時
間撹拌を行う。該加水分解においては、触媒を用いるこ
とが好ましく、これらの触媒としては、塩酸、硝酸、硫
酸、ギ酸、酢酸等の酸が好ましく、これらの酸を約0.
1〜20.0N、好ましくは0.5〜7.0N程度の水
溶液として加え、該水溶液中の水分を加水分解用の水分
とすることが出来る。加水分解に際して上記範囲におい
て触媒の濃度を変化させることによって、触媒の濃度に
比例して、得られるゲル膜の屈折率を調整することが出
来る。以上の如くして得られた金属酸化物ゾルは、無色
透明な液体であり、ポットライフが約1ケ月の安定な溶
液であり、基材に対して濡れ性が良く、塗布適性に優れ
ている。
【0013】更に最終的に得られるゲル膜を、例えば、
反射防止膜、熱線反射膜、散乱膜等に使用する場合に
は、その屈折率を調整する必要があり、例えば、屈折率
を下げる為にフッ素系有機珪素化合物、有機珪素化合
物、硼素系有機化合物等を添加することが出来る。具体
的には、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、
アルキルトリアルコキシシラン、コルコート40(コル
コート社製)、MS51(三菱化学製)、スノーテック
ス(日産化学製)等の有機珪素化合物、ザフロンFC−
110,220,250(東亜合成化学製)、セクラル
コートA−402B(セントラル硝子製)、ヘプタデカ
フルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ
オクチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルト
リメトキシシラン等のフッ素化合物、硼酸トリエチル、
硼酸トリメチル、硼酸トリプロピル、硼酸トリブチル等
の硼素系化合物が挙げられる。これらの添加剤はゾルの
調製時に加えてもよいし、ゾルの形成後に加えてもよ
い。屈折率を上げる為には、加える触媒の濃度、水の量
或いは固形分濃度を変化させる必要があり、これらの各
因子を上げると屈折率が高くなる。これらの添加剤を用
いることによって、金属アルコキシドの加水分解時、或
はその後にゲルの水酸基と反応して更に均一で透明なゾ
ル溶液が得られ、且つ形成されるゲル膜の屈折率をある
程度の範囲で変化させることが出来る。
【0014】本発明の製造方法では、前記金属酸化物ゾ
ルを、前記透明樹脂基体の表面に対し、塗布法を用いて
塗布し、その後塗布物を活性エネルギー線照射処理する
ことにより、金属酸化物ゲル膜を形成する。前記金属酸
化物ゾルの樹脂基体への塗布方法としては、スピンコー
ト法、ディップ法、スプレー法、ロールコーター法、メ
ニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷
法、ビードコーター法等が挙げられる。
【0015】活性エネルギー線としては、電子線又は紫
外線が挙げられ、特に電子線が好ましい。例えば、電子
線硬化の場合にはコックロフトワルトン型、バンデグラ
フ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナ
ミトロン型、高周波型等の各種電子線加速機から放出さ
れる50〜1,000KeV、好ましくは100〜30
0KeVのエネルギーを有する電子線が使用され、紫外
線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライド
ランプ等の光源から発する紫外線等が利用される。活性
エネルギー線の総照射量として、活性エネルギー線が電
子線である場合に0.5Mrad以上、好ましくは0.
5〜50Mradの範囲が好ましい。
【0016】電子線照射は、空気を酸素で置換しなが
ら、或は十分な酸素雰囲気中で行うことが好ましく、酸
素雰囲気中で行うことにより金属酸化物の生成、重合・
縮合が促進され、より均質且つ高品質のゲル層を形成す
ることが出来る。以上、本発明の光学機能性膜の製造方
法においては、用いる塗布材料の選択により所望の機能
を持つ光学機能性膜を得ることが出来る。又、本発明に
より得られる光学機能性膜は、単層の反射防止膜とし
て、或は多層の反射防止膜における高屈折率層として使
用することが出来る。
【0017】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 テトラプロポキシチタン(TPOT)が理想的にTiO
に加水分解及び縮合したと仮定した時の固形分濃度が
3重量%となる様に、溶媒であるイソプロピルアルコー
ル(IPA)に溶解し、液温が25℃に安定するまで3
0分間撹拌した(A液)。A液中に、触媒である濃度1
Nの塩酸を溶解した水をTPOT1モルに対して3モル
加え、室温で3時間加水分解を行った(B液)。この液
を25℃で3時間撹拌しゾル溶液を得た。
【0018】得られたゾル溶液をポリエチレンテレフタ
レートフイルム上に固形分0.1g/mの割合で塗布
し、電子線(EB)照射装置を用いて一度に20Mra
dの電子線を照射したところ、良質なTiOゲル膜が
得られた。このTiO膜の屈折率は1.97であり、
又、赤外分光光度計により塗膜の赤外吸収スペクトルを
測定したところ、Ti−OH基の吸収が減少しているこ
とから、EB照射により加水分解物の脱水反応が進行
し、Ti−O−Ti重縮合が促進されることが示唆され
た。
【0019】実施例2 ペンタエトキシタンタル(PEOT)が理想的にTa
に加水分解及び縮合したと仮定した時の固形分濃度
が3重量%となる様に、溶媒であるイソプロピルアルコ
ール(IPA)に溶解し、液温が25℃に安定するまで
30分間撹拌した(A液)。A液中に、触媒である濃度
1Nの塩酸を溶解した水をPEOT1モル対して5モル
加え、室温で3時間加水分解を行った(B液)。この液
を25℃で3時間撹拌しゾル溶液を得た。
【0020】得られたゾル溶液をポリエチレンテレフタ
レートフイルム上に固形分0.1g/mの割合で塗布
し、電子線(EB)照射装置を用いて一度に20Mra
dの電子線を照射したところ、良質なTaゲル膜
が得られた。このTa膜の屈折率は1.93であ
り、又、赤外分光光度計により塗膜の赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、Ta−OH基の吸収が減少してい
ることから、EB照射により加水分解物の脱水反応が進
行し、Ta−O−Ta重縮合が促進されることが示唆さ
れた。
【0021】実施例3 テトラブトキシチタン(ナカライテスク社製)が理想的
にTiOに加水分解及び縮合したと仮定した時の固形
分濃度が1.5重量%となる様に、溶媒であるn−ブチ
ルアルコールに溶解し、液温が25℃に安定するまで3
0分間撹拌した(A液)。A液中に、触媒である濃度1
Nの塩酸を溶解した水をテトラブトキシチタン1モル当
たり3モル加え、室温で3時間加水分解を行ってゾル溶
液を得た。この溶液をディップコート法でシリコンウエ
ハ上に膜厚1000Å塗工し、以下実施例1と同様にし
て屈折率1.91のゲル膜を得た。上記において酸化チ
タンゲルの濃度を3.0重量%にし、他は上記と同様に
したところ、屈折率1.97のゲル膜を得た。
【0022】実施例4 テトラブトキシチタンに代えてテトラエトキシチタンを
使用し、それ以外は実施例3と同様にして夫々屈折率
1.93、1.96のゲル膜を得た。 実施例5 ポリエチレンテレフタレートフイルム(東レ製 T−6
0 厚み50μm)上に、紫外線硬化性樹脂(大日精化
工業製 EXG)を膜厚4μm/dryになる様に塗工
し、紫外線ランプ下を160Wの照度、10m/mi
n.のスピードで4回通過させて樹脂を硬化させた。こ
の層の上に実施例3の固形分濃度3%のゾル溶液を膜厚
0.08μm/dryになる様に塗工し、以下実施例3
と同様にしてゲル膜を作製し、更にこのゲル膜上にプラ
ズマCVDによりSiOを0.1μm積層し、反射防
止膜とした。このフイルムの550nmにおける分光反
射率は0.2%であった(ポリエチレンテレフタレート
フイルムの550nmにおける分光反射率は7〜8%で
ある。)。
【0023】実施例6 テトラプロポキシチタン(ナカライテスク社製)が理想
的にTiOに加水分解及び縮合したと仮定した時の固
形分濃度が1.5重量%となる様に、溶媒であるイソプ
ロピルアルコールに溶解し、液温が25℃に安定するま
で30分間撹拌した(A液)。A液中に、触媒である濃
度1Nの塩酸を溶解した水をテトラプロポキシチタン1
モル当たり3モル加え、室温で3時間加水分解を行って
ゾル溶液を得た。この溶液をディップコート法でシリコ
ンウエハ上に膜厚1000Å塗工し、以下実施例1と同
様にして屈折率1.94のゲル膜を得た。上記におい
て、塩酸濃度を3Nとし、他は上記と同様にしたところ
屈折率2.03のゲル膜を得た。
【0024】実施例7 触媒としての塩酸に代えて、濃度1N及び3Nの硝酸を
使用し、それ以外は実施例5と同様にして夫々屈折率
1.92、2.00のゲル膜を得た。 比較例1 上記実施例1により得られるゾル溶液をポリエチレンテ
レフタレートフイルム上に固形分0.1g/mの割合
で塗布し、乾燥後、120℃で1時間加熱したところ、
Ta膜が得られたが、120℃の高温で処理する
ために、ポリエチレンテレフタレートフイルムが薄い場
合、クラックの発生が見られた。又、加熱処理に1時間
を要する為、大量生産には向かないと云う問題がある。
【0025】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、低級金属
アルコキシド加水分解して、数ナノメートルの微粒子を
ゾル−ゲル法によって調製し、この超微粒子が分散して
いるゾル溶液を樹脂基板上に塗布、乾燥後、活性エネル
ギー線を照射することにより、プラスチック基材等の如
く熱変形温度が低温である基材にも光学機能性膜の形成
が可能であり、又、気相法により得られる薄膜の性能と
ほぼ同様な薄膜が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 1/10 G02B 5/22 5/22 1/10 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級金属アルコキシドR mTi(OR
    ´)n(Rは炭素数0〜10のアルキル基を表し、R’
    は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+nは4の整
    数である)又はR mTa(OR´)n(Rは炭素数0〜1
    0のアルキル基を表し、R’は炭素数1〜10のアルキ
    ル基を表し、m+nは5の整数である)で表される金属
    アルコキシドを加水分解して調製した金属酸化物ゾル
    を、透明樹脂基材上に直接又は他の層を介して塗布し、
    形成された塗布層に活性エネルギー線を照射することを
    特徴とする光学機能性膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属酸化物ゾルが、金属アルコキシドを
    塗布に適した有機溶剤に溶解し、一定量の水を添加して
    加水分解を行って調製したものである請求項1に記載の
    光学機能性膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属アルコキシドの加水分解を促進させ
    る為に触媒として酸を用いる請求項1に記載の光学機能
    性膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒に用いる酸が、塩酸、硝酸、硫酸、
    ギ酸又は酢酸である請求項1に記載の光学機能性膜の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 活性エネルギー線が電子線である請求項
    1に記載の光学機能性膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 電子線の総照射量が0.5Mrad以上
    である請求項5に記載の光学機能性膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 電子線照射を酸素雰囲気中で行う請求項
    6に記載の光学機能性膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 形成される膜の屈折率が1.80〜2.
    0である請求項1に記載の光学機能性膜の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005100013A1 (ja) * 2004-04-06 2005-10-27 Teijin Dupont Films Japan Limited 反射防止フィルム
KR100860652B1 (ko) * 2007-04-13 2008-09-26 현대제철 주식회사 압연제품 치입불 감시 장치 및 방법
JP2013032561A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Fujikura Kasei Co Ltd 金属アルコキシド含有組成物およびこれを用いた表面処理方法

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