JPH09252720A - 乳含有食品の品質を保持する方法 - Google Patents

乳含有食品の品質を保持する方法

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JPH09252720A
JPH09252720A JP8066690A JP6669096A JPH09252720A JP H09252720 A JPH09252720 A JP H09252720A JP 8066690 A JP8066690 A JP 8066690A JP 6669096 A JP6669096 A JP 6669096A JP H09252720 A JPH09252720 A JP H09252720A
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Ken Washino
乾 鷲野
Hisashi Tanaka
久志 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乳含有食品の経時的に生じる劣化を防止し、品
質の安定した乳含有食品を提供する。 【解決手段】発酵乳や乳酸菌飲料等の乳含有食品に麹酸
とフラボノール配糖体を添加することにより、製造工程
中、流通段階および保存中における光、熱、空気等によ
る品質の劣化を防止し、良好な香味を長く保つことがで
き、品質が高く、安定した乳含有食品を提供することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳含有食品の品質保
持方法に関するものであり、詳しくは乳含有食品の香味
の劣化を防止し、高品質を長く保持させる方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に乳含有食品は製造工程中、流通段
階および保存中の各段階において経時的に香味が劣化し
てくる。特に透明ガラスビンやプラスチック容器入りの
製品を保存した場合において劣化の度合は著しく、その
ままでは本来の香味が消失したり、内容成分の劣化によ
る異味異臭が発生したり等の問題が生じやすい。
【0003】こうした劣化を防止するために低温での流
通、保存、また光や外気を極力遮断した容器を用いる等
の方法がとられているが、充分とは言えないのが現状で
ある。ルチン、モリンまたはクエルセチンの1種または
2種以上を添加することによる保存性良好な乳含有酸性
飲料の製造法(特公平4−21450)が知られている
が、添加量を増やすと、添加物による着色等の問題があ
り、品質保持の観点からこの方法も充分とは言えなかっ
た。また本出願人による麹酸を単独で添加する乳含有食
品の品質保持方法(特願平8−063595)において
もまだ充分な効果が得られるとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に市販されている
乳含有食品は製造工程中、流通段階および保存中におい
て光、熱、空気等による影響を受け、香味が変化し、製
造直後の香味が消失したり、内容成分の劣化による異味
異臭が発生する等の品質の低下をまねくことがあるが、
本発明は、こうした香味劣化を防止し、品質の安定した
乳含有食品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】発酵乳や乳酸菌飲料等の
乳含有食品は古くから世界中で親しまれてきたものであ
り、近年特に栄養学的、生理学的な有用性が注目されて
いる。しかしこれらの製品は製造後の品質劣化がはげし
く、これを防止するため低温での流通、保存、また光や
外気を極力遮断した容器を用いる等の方法で品質保持対
策を講じているが、未だ充分な方法は確立されいないの
が現状である。乳含有食品は時間経過と共に徐々に良好
な香味が失われ品質が劣化してくる。
【0006】本発明者らは乳含有食品の品質保持につい
て鋭意研究した結果、麹酸とフラボノール配糖体を乳含
有食品に添加することにより、相乗効果が発揮され品質
保持に顕著な効果のあることを見いだした。すなわち乳
含有食品に麹酸とフラボノール配糖体を適宜添加するこ
とによって、本体の香味には影響を及ぼさずに、良好な
香味を長期間保つことができることを見いだし、本発明
に至ったものである。
【0007】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
言う乳含有食品とは、発酵乳、乳含有酸性飲料、乳含有
デザート食品及びそれらや乳製品を含む食品を指す。発
酵乳とは一般的な発酵乳の定義をそのまま用いることが
できる。すなわち原料としては牛乳、羊乳等の獣乳、大
豆乳等の植物乳、これらの脱脂乳、クリーム、バター等
の乳製品、粉乳からの還元乳のうち1種または2種以上
を混合して使用し、また必要に応じて砂糖等の糖類、果
汁、果肉、香料、着色料、安定剤、保存料等の添加物を
使用することもできる。これらの原料を適宜選択して調
製し、殺菌処理後乳酸菌、酵母、その他の微生物を接種
して発酵させて製造するものである。また発酵後に上記
の原料、添加物を加えたり、ホモジナイザー等により均
質化、液状化等の操作を行なってもかまわないし、氷点
以下の温度に冷却したフローズンタイプのものであって
も構わない。具体的には、ハードヨーグルト、ソフトヨ
ーグルト、ドリンクヨーグルトなどがあげられる。
【0008】乳含有酸性飲料とは、上記発酵乳調製に使
用する原料と同等のものを使用したり、発酵乳を使用し
て調製したpH5.0以下の飲料のことをいう。例え
ば、生乳、粉乳等を使用して乳酸やクエン酸等によりp
Hを5.0以下の酸性にした飲料や、発酵乳に糖類、香
料、着色料、安定剤、保存料、酸味料、水、その他を添
加した飲料などがあげられ、具体的には、乳酸菌飲料、
乳飲料、その他の乳製品類、発酵乳や乳製品を含んだ清
涼飲料、炭酸飲料、アルコール飲料、果汁入り飲料、そ
の他の飲料類があげられる。
【0009】乳含有デザート食品とは乳の風味を利用し
たデザート用固形食品をさし、具体的には、ハードヨー
グルト、ソフトヨーグルト、ゼリー、ムース、ババロ
ア、プリン、クリーム、パイ、キャンデー、ガム、その
他の菓子類、アイスクリーム、ソフトクリーム、シャー
ベット、その他の氷菓類などがあげられる。
【0010】発酵乳、乳含有酸性飲料、乳含有デザート
食品や乳製品を含有する食品とは、乳の風味を利用した
食品をいう。具体的には、乳酸菌飲料、乳飲料、その他
の乳製品類、発酵乳や乳製品を含んだ清涼飲料、炭酸飲
料、アルコール飲料、果汁入り飲料、その他の飲料類、
ゼリー、ムース、プリン、クリーム、キャンデー、ガ
ム、その他の菓子類、アイスクリーム、シャーベット、
その他の氷菓類などがあげられる。
【0011】本発明に言う麹酸とは、麹菌であるアスペ
ルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギ
ルス タマリ(Aspergillus tamarii)、アスペルギルス
ウェンティ(Aspergillus wentii)、アスペルギルス
ニデゥランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス
キャンディダス(Aspergillus candidus)、ペニシリウ
ム ダレー(Penicillium dalae)、ペニシリウム エク
スパンサム(Penicillium expansum)、グルコノバクター
属細菌、その他の微生物によって各種炭水化物から生成
される物質である。麹酸は麹酸生産菌を固体培養や液体
培養して得られるものであるが、これらの培養物そのも
のや培養濾液、培養物からの抽出、濃縮、精製等の工程
中のどの段階のものを使用しても差し支えない。特に製
法や精製方法によって限定されるものではなく、麹酸を
含んでおれば本発明に使用することができるが、添加す
る食品に対して香りや味、色に影響を及ぼさない程度に
まで精製したものを使用することが望ましい。
【0012】本発明に使用できるフラボノール配糖体
は、アグリコン部がフラボノールである配糖体をいう。
具体的には植物体から抽出することにより得られたもの
またはそれらの精製物またはそれらの酵素処理若しくは
加水分解により得られるものなどであって、例えば、ル
チン、イソクエルシトリン、ゴシピツリン、ミリシトリ
ン、その他があげられ、さらに、ルチン、イソクエルシ
トリンと澱粉質の共存下において糖転移酵素を用いて公
知の方法で処理することにより得られるクエルセチン−
3−O配糖体、その他が挙げられる。また、エンジュ、
ダッタンソバ、ドクダミ、ヤマモモ、その他植物中のフ
ラボノール配糖体を比較的多量に含む部位からの水、ア
ルコール、その他有機溶剤による抽出物、またはその抽
出物に酵素処理を施したものであってもよい。フラボノ
ール配糖体の中には水難溶性で取り扱いにくい物質があ
り、使用に先立ちアルコール、グリセリン、プロピレン
グリコールなどのアルコール類に溶かして用いてもよ
い。本発明にいうフラボノール配糖体はこれらの中から
1種又は2種以上が選ばれる。
【0013】例えばヤマモモ科植物抽出物をフラボノー
ル配糖体の給源として用いる場合、本出願人が既に特許
出願した方法(特開平5−156249、特願平7−2
50902)、その他を用いて調製することができ、こ
のような操作により得られたヤマモモ科植物抽出物はフ
ラボノール配糖体であるミリシトリン(ミリセチン−3
−O−ラムノシド)の給源となる。またこのヤマモモ科
植物抽出物に特願平7−252684の方法で糖転移酵
素処理を施した水易溶性ヤマモモ科植物抽出物も使用で
きる。
【0014】麹酸とフラボノール配糖体を乳含有食品に
添加する時期や方法は、特に限定されるものではなく、
例えば、乳含有食品の製造工程中の原料仕込時でも、工
程途中でも、製品仕上り後でも、その他のどの時点で添
加しても構わない。乳含有食品に対する麹酸の添加量は
特に限定されるものではなく、使用する純度や添加対象
の乳含有食品の種類により異なり、一概に決められるも
のではないが、好ましくは麹酸の純品換算で10〜10
00ppm程度の添加が適当である。フラボノール配糖
体の添加量も特に限定されるものではなく、使用する化
合物の選択、配合割合、純度や添加対象の乳含有食品の
種類により異なるが、一般的には食品に対して1〜50
0ppm程度の添加量が望ましい。また、麹酸とフラボ
ノール配糖体の添加の割合は特に限定されるものではな
いが、麹酸(純品として)100に対してフラボノール
配糖体が1から500の割合で使用されることが望まし
い。
【0015】本発明の方法によれば乳含有食品の製造直
後の良好な香味を製造後の流通期間等、消費者が飲食に
供するまでの期間、長く保つことができるようになり品
質の安定した乳含有食品を提供することができるように
なる。以下実施例をもって本発明を説明する。
【0016】
【実施例】
参考例1 クエルセチン配糖体の調製 水100L(温度55℃)にルチン500gを分散し、
これにナリンギナーゼ(天野製薬株式会社、商品名ナリ
ンギナーゼ”アマノ”)を50g添加した。この系はp
H7であった。これを5時間50℃に保持したのち、濃
縮し、50Lとした。冷却したところイソクエルシトリ
ンが沈殿した。沈殿物をろ別して集め、乾燥することに
よりイソクエルシトリン320gを得た。このイソクエ
ルシトリン320gに100Lの水を加え、コーンスタ
ーチ800gを添加し、均質にし、これにCGTase
(天野製薬株式会社、商品名コンチザイム)200ml
を添加し、温度55℃、pH6.8にて12時間保持し
た。この溶液を吸着樹脂カラム(三菱化成(株)製ダイ
ヤイオンHP−21)に通してケルセチン−3−O−配
糖体を吸着させ、ついで50%V/Vメタノール水溶液
で脱着させた。脱着液を濃縮乾固して固形物550gを
得た。この固形物は、未反応のイソクエルシトリンおよ
びグルコース残基数の異なる配糖体を含むクエルセチン
−3−O−配糖体混合物であった。この配糖体の混合物
をクエルセチン配糖体1と呼ぶ。
【0017】参考例2 ヤマモモ抽出物の調製 ヤマモモ樹皮乾燥物の粉砕物1kgにメタノール10k
gを加え、約60℃で5時間抽出したのち、濾過し、残
滓をメタノール3kgで洗浄し、メタノール抽出液約1
0kgを得た。この抽出液を濃縮後別の容器に移し替
え、真空度5mmHg、浴温60℃で減圧乾燥して黄色
の粉末0.25kgを得た。得られた固形物を粉砕後、
室温で水5lと懸濁したのち濾過し、残った固形物を水
5lで洗浄した。次いで固形分を真空度5mmHg、浴
温80℃で減圧乾燥して黄白色の固形物からなるヤマモ
モ抽出物0.13kgを得た。このヤマモモ抽出物を高
速液体クロマトグラフィーによる分析に供したところ、
主たる成分としてフラボノール配糖体であるミリシトリ
ン(ミリセチン3−O−ラムノシド)を含んでいた。こ
の抽出物をヤマモモ抽出物1と呼ぶ。
【0018】実施例1 発酵乳の品質保持試験 処方 (g) グラニュー糖 8.0 全脂粉乳 11.5 脱脂粉乳 2.0 柑橘香料 0.1 ─────────────────────── 清水で全量を 100とする
【0019】上記処方組成物に品質保持用添加物として
麹酸(東京化成工業株式会社製、以下同じ)、クエルセ
チン配糖体1を加え、よく攪拌溶解し、90℃15分間
保持し、40℃まで冷却したのち市販の乳酸菌スタータ
粉末を添加し、よく攪拌してポリエチレン製カップ容器
に充填、透明ポリエチレン製シートをヒートシールして
密閉し、40℃恒温器内に静置し発酵乳を調製した。p
H4.5になったところで、10℃の恒温室内に移し蛍
光灯照射テスト(5000ルクスで4日間)を行なっ
た。比較として、上記処方組成物に品質保持用添加物無
添加、麹酸のみ、クエルセチン配糖体1のみを、各々添
加して同様に発酵乳を調製し同条件で蛍光灯照射後、1
0名のパネラーによる官能評価を以下の5段階で行なっ
たところ表1のような結果となった。
【0020】評価 5:劣化みられず(未照射品と同程度) 4:わずかに劣化している 3:劣化している 2:かなり劣化している 1:非常に劣化している(とても飲みづらい、食べづら
い)
【0021】
【表1】
【0022】(何れも10人のパネラーの得点平均値を
示す。危険率5%で有意差あり)
【0023】表1のとおり麹酸とクエルセチン配糖体1
を併用して添加したものは良好な香味を残しており劣化
臭が少なく高い評価となり、品質保持効果は明らかであ
った。
【0024】実施例2 殺菌乳酸菌飲料の品質保持試験 処方 (g) 市販プレーンヨーグルト 316 (無脂乳固形9.5%) グラニュー糖 80 大豆食物繊維SM−900 4 (三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製) ヨーグルト香料 1 ─────────────────────── 清水で全量を 1000とする ホモジナイズ 150kg/cm2 乳酸でpH4.0に調整 85℃15分間殺菌
【0025】上記処方のとおり混合調製し、品質保持用
添加物として麹酸、ヤマモモ抽出物1を加え、無色の透
明ガラスビンに充填、密栓した殺菌乳酸菌飲料を10℃
にて蛍光灯照射(約3000ルクス1週間)し、虐待試
験とした。比較として、上記処方組成物に品質保持用添
加物無添加、麹酸のみ、ヤマモモ抽出物1のみを、各々
添加して同様に殺菌乳酸菌飲料を調製し同条件で蛍光灯
照射後、10名のパネラーによる官能評価を実施例1と
同様に行なったところ表2のような結果となった。
【0026】
【表2】
【0027】(何れも10人のパネラーの得点平均値を
示す 危険率5%で有意差あり)
【0028】表2のとおり無添加品は劣化臭が強く、飲
みづらいほどであったが、麹酸およびヤマモモ抽出物1
を併用した添加品は調製直後の風味を最もよく保ってお
り、高い評価となり、品質保持効果が確認された。
【0029】実施例3 ヨーグルトムースの品質保持試験 処方 (g) 砂 糖 20.0 生クリーム 10.00 発 酵 乳 30.00 増粘多糖類 3.0 クエン酸(結晶) 0.05 レモン香料 0.1 ──────────────────────────── 清水で全量を 100にする pH 4.1
【0030】上記処方のとおり混合調製し、品質保持用
添加物として麹酸、クエルセチン配糖体1を加え、90
℃15分間攪拌溶解し、無色のポリエチレンカップに充
填、透明ポリエチレン製シートをヒートシールして密閉
し、ヨーグルトムースを調製した。これを10℃にて蛍
光灯照射(約4000ルクス1週間)した。比較として
上記処方組成物に品質保持用添加物無添加、麹酸のみ、
クエルセチン配糖体1のみを、各々添加して同様にヨー
グルトムースを調製し同条件で蛍光灯照射後、10名の
パネラーによる官能評価を実施例1と同様に行なったと
ころ表3のような結果となった。
【0031】
【表3】
【0032】(何れも10人のパネラーの得点平均値を
示す 危険率5%で有意差あり)
【0033】表3のとおり無添加品ではムースの表面で
特に異臭を感じ、口に入れづらいほどであったが、麹
酸、クエルセチン配糖体1を併用して添加したものはほ
とんど異臭を感じず、高い評価となった。
【0034】実施例4
【0035】上記処方にて調製し、品質保持用添加物と
して麹酸、ヤマモモ抽出物1を加えたプリンをポリエチ
レン製カップ容器に充填、透明ポリエチレン製シートを
ヒートシールして密閉し、10℃の恒温室内に移し蛍光
灯照射テスト(4000ルクスで6日間)を行なった。
比較として上記処方組成物に品質保持用添加物無添加、
麹酸のみ、ヤマモモ抽出物1のみを、各々添加して同様
にプリンを調製し同条件で蛍光灯照射後、10名のパネ
ラーによる官能評価を実施例1と同様に行なったところ
表4のような結果となった。
【0036】
【表4】
【0037】(何れも10人のパネラーの得点平均値を
示する。危険率5%で有意差あり)
【0038】表4のとおり無添加品は劣化臭が強いが、
麹酸添加品は調製直後の風味をよく保っており、高い評
価となった。また無添加品のプリン表面は麹酸添加品に
比べて著しく退色しており、麹酸添加による品質保持効
果が確認された。
【0039】実施例5
【0040】上記処方のフルーツ乳飲料に品質保持用添
加物として麹酸、クエルセチン配糖体1を添加し、スチ
ール缶に充填後、120℃4分殺菌を行ない、35℃で
1カ月静置した後、10名のパネラーによる官能評価を
行なったところ表5のような結果となった。
【0041】
【表5】
【0042】(何れも10人のパネラーの得点平均値を
示す。危険率5%で有意差あり)表5のとおり麹酸とク
エルセチン配糖体1を併用して添加したものは高い評価
となった。
【0043】実施例6 ヨーグルトタイプハードキャンディの品質保持試験 処方 (g) グラニュー糖 65.0 水飴(75%) 40.0 水 20.0 クエン酸(結晶) 1.0 粉末発酵乳 1.0 ヨーグルトエッセンス 0.2 ───────────────────────── 加熱溶解後、成形する 出来上がり生地 約100
【0044】上記処方のとおりにヨーグルトタイプのハ
ードキャンデーを調製し、品質保持用添加物として麹
酸、ヤマモモ抽出物1を加え、25℃にて蛍光灯照射
(約5000ルクス3週間)し、蛍光灯照射後10名の
パネラーによる官能評価を実施例1と同様に行なったと
ころ表6のような結果となった。
【0045】
【表6】
【0046】(何れも10人のパネラーの得点平均値を
示す 危険率5%で有意差あり) 表6のとおり麹酸とヤマモモ抽出物1を添加したものは
香味的にすぐれ、高い評価となった。
【0047】
【発明の効果】乳含有食品は、製造工程中、流通段階お
よび保存中において光、熱、空気等による影響を受け、
香味が変化し、本来の香味が消失したり、内容成分の劣
化による異味異臭が発生する等の品質の低下をまねくこ
とがあるが、本発明によれば製造直後の良好な香味を長
く保つことができ、品質が高く、安定した乳含有食品を
提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】麹酸とフラボノール配糖体を添加すること
    を特徴とする乳含有食品の品質保持方法。
  2. 【請求項2】乳含有食品が発酵乳または乳含有酸性飲料
    である請求項1記載の品質保持方法。
  3. 【請求項3】乳含有食品が乳含有デザート食品である請
    求項1記載の品質保持方法。
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Effective date: 20040203