JPH09250922A - 表面形状取得装置及び表面形状取得方法 - Google Patents

表面形状取得装置及び表面形状取得方法

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JPH09250922A
JPH09250922A JP8058903A JP5890396A JPH09250922A JP H09250922 A JPH09250922 A JP H09250922A JP 8058903 A JP8058903 A JP 8058903A JP 5890396 A JP5890396 A JP 5890396A JP H09250922 A JPH09250922 A JP H09250922A
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surface shape
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time
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JP8058903A
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Inventor
Hidenori Sekiguchi
英紀 関口
Shinichi Wakana
伸一 若菜
Yuji Sakata
裕司 阪田
Soichi Hama
壮一 浜
Akira Fujii
彰 藤井
Jun Matsumoto
純 松本
Kenji Suzuki
健司 鈴木
Yasutoshi Umehara
康敏 梅原
Yoshiaki Ogiso
祥明 小木曽
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Advantest Corp
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Advantest Corp
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 探針を所定の間隔で移動させながら被測定物
に接触させて微細な凹凸形状を取得する表面形状取得装
置及び表面形状取得方法において、測定時間を短縮し、
測定精度を向上させる。 【解決手段】 探針の振動を検出するギャップセンサア
ンプ25の出力を、制御部21から出力されたZ(上下
方向)微動信号にフィードバックする。また、プローブ
10を下降する際に、下降速度をゼロから徐々に増加す
る。更に、プローブ10の上昇距離を、プローブ10の
先端に設けられた探針の形状及び被測定物の凹凸の最大
値に基づいて決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、探針を被測定物の
表面に接触させて前記被測定物表面の微小な凹凸を検出
する表面形状取得装置及び表面形状取得方法に関し、特
に、LSI(大規模集積回路)の微細配線の検査に好適
な表面形状取得装置及び表面形状取得方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの開発・製造の際に、LSIを試
験して動作不良が発見されると、LSIテスタ等を使用
して動作不良の原因を調べることが必要である。しか
し、近年、LSIの高集積化に伴って、LSIテスタ等
を使用してLSIの入出力ピンの信号を測定するだけで
は、正確な設計検証や故障解析を行うことが困難になっ
てきている。
【0003】このため、近年、LSIチップの内部の微
細配線の電圧を測定するLSI検査方法が採用されてい
る。この種の用途に使用される装置としては、電子ビー
ムを用いた電子ビームテスタが知られている。電子ビー
ムテスタは、測定しようとする微細配線(測定点)に電
子ビームを照射し、その測定点から放出される2次電子
量に基づいて電圧を測定するものである。
【0004】しかし、この電子ビームテスタも、LSI
のより一層の高集積化及び高速化に伴い、測定スピード
及び時間分解能が満足できるものでなくなってきてい
る。そこで、本願発明者等は、原子間力顕微鏡(AF
M)の技術を応用して微細配線の電圧及び変位を測定す
る電圧・変位測定装置を提案した(特開平7−1463
16号)。
【0005】図31はその電圧・変位測定装置のプロー
ブを示す図、図32は同じくそのプローブ先端部をより
詳細に示す図である。プローブ10は、円筒状のロッド
51と、このロッド51の下端部に設けられた電圧情報
発生素子60と、この電圧情報発生素子60の下側に設
けられて配線に接触する探針52と、ロッド51の上下
動を検出するギャップセンサ37とにより構成されてい
る。ロッド51は、その中心軸を垂直にして配置され
る。このロッド51は、その上部及び中心部にそれぞれ
4本の板ばね53,54が上から見て例えば十字状に取
付けられており、これらの板ばね53,54によりホル
ダ55に上下方向に若干揺動可能に支持されている。
【0006】ギャップセンサ37は、ロッド51の外周
面に垂直に固定された導電板56と、ホルダ55に固定
され導電板56を上下方向から挟むようにして配置され
た導電板57,58とにより構成されている。これらの
導電板56〜58により一種のコンデンサが構成され
る。ロッド51が上下動すると、このコンデンサの容量
が変化する。従って、このコンデンサの容量の変化をギ
ャップセンサ37に接続されたギャップセンサアンプ
(図示せず)で検出することにより、ロッド51の上下
方向の微小な変位を検出することができる。
【0007】電圧情報発生素子60は、電気光学結晶6
1と、この電気光学結晶61の上面に被着された透明電
極62と、電気光学結晶61の下面に取り付けされた導
電体からなる反射鏡63とにより構成されている。透明
電極62は、ロッド51及び板ばね53を介して一定の
電位(例えば、接地電位)に維持される。また、探針5
2は、反射鏡63の下に固定されている。
【0008】なお、ロッド51の上方には、電圧測定の
ためのレーザ発振器及び位相検出器等が設けられてい
る。このように構成された電圧・変位測定装置を用いた
半導体チップの配線の形状取得方法について説明する。
プローブ10を半導体チップの測定すべき配線の上方に
配置した後、プローブ10を半導体チップに接触するま
で下降させる。プローブ10が半導体チップに接触した
か否かは、ギャップセンサアンプの出力により検知する
ことができる。すなわち、探針52が半導体チップに接
触すると、板ばね53,54に応力が加わって板ばね5
3,54が変形し、導電板56と導電板57,58との
間隔が変化する。これにより、導電板56〜58で構成
されるコンデンサの容量が変化する。このコンデンサの
容量変化により、プローブ10が半導体チップに接触し
たことを検出することができる。
【0009】電圧・変位測定器は、プローブ10が半導
体チップに接触したことを検出すると、そのときのプロ
ーブ10の位置を記憶する。その後、プローブ10を上
昇させ、水平方向に若干移動させた後、再びプローブ1
0を半導体チップに接触するまで下降させて、接触した
ときのプローブ10の位置を記憶する。このように、プ
ローブ10の上下動及び水平移動を繰り返すことによ
り、半導体チップの表面形状を取得することができる。
【0010】また、プローブ10が半導体チップに接触
したときの電気光学結晶61の上面及び下面の電位差に
応じて電気光学結晶61を通るレーザ光の位相が変化す
る。このレーザ光の位相の変化を前記位相検出器で検出
することにより、半導体チップ表面の電圧を知ることが
できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の電圧・変位測定装置は、測定に時間がかかると
いう問題点がある。図33は、この従来の問題点を示す
図である。この図33において、Pzはプローブ10の
Z方向(垂直方向)の位置を示し、Pxはプローブ10
のX方向の位置を示し、Pgはギャップセンサ37に接
続されたギャップセンサアンプの出力を示し、Vzはプ
ローブ10の上下方向移動時の速度(上に向かって移動
するときがプラス、下に向かって移動するときがマイナ
ス)を示す。一般に、下降速度V1 と待避速度V2 (上
昇速度)とは同じに設定されている。また、t1 ’はプ
ローブの下降開始時刻、t2 ’はプローブ10が半導体
チップに接触したときの時刻、t3 ’はプローブ10が
上昇完了したときの時刻、t4 ’は再びプローブ10が
下降を開始したときの時刻を示す。
【0012】この図33に示すように、従来はプローブ
10を下降するときの速度V1 が一定であるので、プロ
ーブ10が下降を開始したとき(t1 ’直後)に大きな
加速度が加わって板ばね53,54が大きく撓み、ロッ
ド51が上下に振動し、ギャップセンサアンプに比較的
大きな振動出力が発生する。これと同様に、プローブ1
0が上昇して停止するとき(t3’直後)にも、板ばね
53,54が大きく撓み、ギャップセンサアンプに大き
な振動出力が発生する。従来の電圧・変位測定装置で
は、ギャップセンサアンプからの出力がある一定のしき
い値g1 以上のときにプローブ10が半導体チップに接
触したと判断するようになっているが、プローブ10の
移動開始時又は移動停止時に板ばね53,54が大きく
撓むと、振動出力により誤動作してしまうことがある。
この場合に、板ばね53,54の撓みを抑制するため
に、板ばね53,54をばね定数が大きなものに交換す
ることも考えられるが、そうすると、探針52が半導体
チップの配線に接触したときに配線に傷を付けたり、探
針52の先端を破損してしまう等のおそれがある。ま
た、下降時間V1 や待避速度V2 を遅くしたり、待ち時
間Twを長くすることも考えられるが、そうすると、測
定時間が更に長くなってしまう。
【0013】また、従来の電圧・変位測定装置では、温
度変化による板ばね53,54の変形に起因して、測定
精度が劣化するという欠点もある。本発明の目的は、測
定時間を短縮できる表面形状取得装置及び表面形状取得
方法を提供することである。また、本発明の他の目的
は、測定精度を向上できる表面形状取得装置及び表面形
状取得方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、上下方
向に移動可能に支持されて被測定物との接触を検出する
プローブと、このプローブを上下方向に移動させるプロ
ーブ上下方向移動手段と、前記プローブを前記被測定物
に対し水平方向に移動させる水平方向移動手段と、前記
プローブの出力を前記プローブ上下方向移動手段にフィ
ードバックして前記プローブの出力の振動を低減する振
動低減手段とを有することを特徴とする表面形状取得装
置により解決する。
【0015】すなわち、この発明においては、プローブ
の上下方向の移動時にプローブで発生する振動をプロー
ブ上下方向移動手段にフィードバックする。これによ
り、プローブで発生する振動が抑制され、振動が低減さ
れる。従って、プローブの上下方向移動速度を高くする
ことができて、測定時間を短縮することができる。ま
た、上記した課題は、上下方向に移動可能に支持されて
被測定物との接触を検出するプローブと、このプローブ
を上下方向に移動させるプローブ上下方向移動手段と、
前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移動させ
る水平方向移動手段と、前記プローブの温度を一定に維
持する温度制御手段とを有することを特徴とする表面形
状取得装置により解決する。
【0016】すなわち、この発明においては、温度制御
手段によりプローブの温度を一定に維持するので、板ば
ねの変形等に起因する測定値の変動を回避することがで
きて、測定精度が向上する。また、上記した課題は、プ
ローブを下降させてその先端部を被測定物に接触させ、
接触したときのプローブの位置を記憶した後、前記プロ
ーブを上昇させ、前記プローブを前記被測定物に対し水
平方向に移動させることを繰り返して前記被測定物の形
状を取得する表面形状取得方法において、前記プローブ
の上昇後に前記プローブの出力を監視し、特定の値以下
に減衰した後に前記プローブを下降させることを特徴と
する表面形状取得方法により解決する。
【0017】すなわち、この発明においては、プローブ
を上昇させた後、プローブの振動出力を監視して、プロ
ーブの振動が特定の値まで低減するのを待つので、プロ
ーブの振動が前記特定の値以下になると即座にプローブ
を下降させることができる。従って、測定時間を短縮す
ることができる。また、上記した課題はプローブを下降
させてその先端部を被測定物に接触させ、接触したとき
のプローブの位置を記憶した後、前記プローブを上昇さ
せ、前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移動
させることを繰り返して前記被測定物の形状を取得する
表面形状取得方法において、前記プローブを下降させる
際に、前記プローブの下降速度を計時的に増加させるこ
とを特徴とする表面形状取得方法により解決する。
【0018】すなわち、この発明においては、プローブ
下降時の速度をゼロから徐々に増加させるので、急激な
速度変化に起因するプローブの振動を抑制することがで
きる。これにより、プローブの下降速度を大きくするこ
とができて、測定時間を短縮することができる。また、
上記した課題は、プローブを下降させてその先端部を被
測定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記
憶した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前
記被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返し
て前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法にお
いて、前記プローブの水平方向の移動量を、前記被測定
物表面の凹凸の最小エッジ間隔に基づいて決定すること
を特徴とする表面形状取得方法により解決する。
【0019】すなわち、この発明においては、画像処理
データ及びCADデータ等により取得した被測定物表面
の凹凸の最小エッジ間隔に基づいてプローブの水平方向
の移動量を決定するので、良好な精度で被測定物の表面
形状を取得することができる。この場合に、前記最小エ
ッジ間隔以下の粗刻み移動量と、該粗刻み移動量よりも
小さい精密刻み移動量とを設定し、粗刻み移動量で移動
させながら被測定物表面の高さを測定し、測定高さが変
化したときに精密刻み移動量でその間の被測定物表面の
高さを測定することにより、測定点数を削減することが
できて、測定時間を著しく短縮することができる。
【0020】また、上記した課題は、プローブを下降さ
せてその先端部を被測定物に接触させ、接触したときの
プローブの位置を記憶した後、前記プローブを上昇さ
せ、前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移動
させることを繰り返して前記被測定物の形状を取得する
表面形状取得方法において、前記プローブが下降する間
の出力の移動平均値を求め、前記プローブの出力と前記
移動平均値との差が特定の値を超えたときに前記プロー
ブが前記被測定物に接触したと判定することを特徴とす
る表面形状取得方法により解決する。
【0021】すなわち、この発明においては、プローブ
が下降する間の出力の変化を移動平均値を取ることによ
り求め、前記プローブの出力と前記移動平均値との差に
基づいて、プローブが被検出物に接触したことを検出す
るので、プローブと被接触物との接触時における接触圧
力を一定に維持することができ、測定精度が向上する。
【0022】また、上記した課題は、プローブを下降さ
せてその先端部を被測定物に接触させ、接触したときの
プローブの位置を記憶した後、前記プローブを上昇さ
せ、前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移動
させることを繰り返して前記被測定物の形状を取得する
表面形状取得方法において、前記プローブが下降する間
の出力の移動平均値を求め、この移動平均値の変化に基
づき、前記プローブが前記被測定物に接触したと判定す
ることを特徴とする表面形状取得装置により解決する。
【0023】すなわち、この発明においては、プローブ
が下降する間のプローブの出力の移動平均値を求め、そ
の移動平均値が大きく変化したときに前記プローブが前
記被測定物に接触したと判断するので、プローブと被接
触物との接触時における接触圧力を一定に維持すること
ができ、測定精度が向上する。また、上記した課題は、
プローブを下降させてその先端部を被測定物に接触さ
せ、接触したときのプローブの位置を記憶した後、前記
プローブを上昇させ、前記プローブを前記被測定物に対
し水平方向に移動させることを繰り返して前記被測定物
の形状を取得する表面形状取得方法において、前記プロ
ーブが前記被測定物に接触していないときの前記プロー
ブの出力の変化に応じて測定値を補正することを特徴と
する表面形状取得方法により解決する。
【0024】すなわち、この発明においては、プローブ
が被測定物に接触していないときのプローブ出力を調
べ、その変動分を基に測定値を補正するので、測定値の
精度が向上する。また、上記した課題は、プローブを下
降させてその先端部を被測定物に接触させ、接触したと
きのプローブの位置を記憶した後、前記プローブを上昇
させ、前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移
動させることを繰り返して前記被測定物の形状を取得す
る表面形状取得方法において、前記被測定物の特定位置
を基準点とし、この基準点の測定値を基に他の測定点で
の測定値を補正することを特徴とする表面形状取得方法
により解決する。
【0025】すなわち、この発明においては、測定の基
準点を決めておき、計時的なプローブ出力の変動をこの
基準点の測定値を基に補正するので、測定値の精度が向
上する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
に係る表面形状取得装置を電圧・変位測定装置に適用し
た例を示す図である。被測定物(LSI)15は台座1
上に載置するようになっている。この台座1上にはガイ
ド1aを介して粗動Yステージ2が配設されている。こ
の粗動Yステージ2は、Y駆動モータ(図示せず)によ
り駆動されてガイド1a上をY方向(紙面に垂直な方
向)に移動する。粗動Yステージ2の前面にはガイド2
aを介して粗動Xステージ3が配設されている。この粗
動Xステージ3は、送りねじ4をX駆動モータ5で回転
させることにより、ガイド2aに沿ってX方向(紙面の
左右方向)に移動する。この粗動Xステージ3の前面側
にはガイド3aを介して粗動Zステージ6が配設されて
いる。この粗動Zステージ6は、Z駆動モータ8により
送りねじ7を回転させることにより、ガイド3aに沿っ
てZ方向(上下方向)に移動するようになっている。
【0027】更に、粗動Zステージ6の前面には、微動
XYZステージ9と顕微鏡11とがX方向に所定の距離
だけ離隔して配設されている。この微動XYZステージ
9は、X方向、Y方向及びZ方向にそれぞれ数十μmの
範囲を移動可能な微動Xステージ、微動Yステージ及び
微動Zステージにより構成されている。これらの微動X
ステージ、微動Yステージ及び微動Zステージは、それ
ぞれピエゾ素子(Xピエゾ素子、Yピエゾ素子、Zピエ
ゾ素子)により駆動されてX方向、Y方向及びZ方向に
1/100〜1/1000μm程度の精度で位置決めす
ることができるようになっている。プローブ10は微動
Zステージに固定されており、上述の精度でX方向、Y
方向及びZ方向に移動させることができる。このプロー
ブ10は、図31,32に示すものと同一のものであ
り、その詳しい説明は省略する。
【0028】プローブ10上には、EO(Electric Opt
ical)センサ13が配設されている。このEOセンサ1
3は、レーザ発振器及び位相検出器等を備えており、プ
ローブ10に設けられた電気光学結晶61にレーザ光を
照射し、電気光学結晶61によるレーザ光の位相の変化
を前記位相検出器により検出することにより、電気光学
結晶61の上面と下面との電位差を検出するものであ
る。
【0029】また、顕微鏡11の上部にはCCDカメラ
12が取り付けられており、顕微鏡11により拡大され
た像をCCDカメラ12により撮影し、CRTモニタ
(図示せず)に表示するようになっている。図2は、上
述した電圧・変位測定装置の制御系を示すブロック図で
ある。制御部21は、顕微鏡11に取り付けられたCC
Dカメラ12から映像を入力し、CRTモニタ14に映
像信号を出力する。また、制御部21は粗動XYZステ
ージコントローラ22を介してX駆動モータ、Y駆動モ
ータ及びZ駆動モータを駆動し、粗動Xステージ、粗動
Yステージ及び粗動Zステージを個別的に移動させるこ
とができる。また、制御部21は、XYピエゾコントロ
ーラ23を介してXピエゾ素子及びYピエゾ素子を駆動
し、微動Xステージ及び微動Yステージ27の位置を制
御する。更に、制御部21は、Zピエゾコントローラ2
4を介してZピエゾ素子を駆動して、微動Zステージ2
8の位置を制御する。
【0030】プローブ10は微動Zステージ28ととも
に移動するが、プローブ10のギャップセンサ(変位セ
ンサ)37を駆動するギャップセンサアンプ25の出力
がZピエゾコントローラ24にフィードバックされる。
図3は、Zピエゾ駆動系を更に詳細に示すブロック図で
ある。微動Zステージ28には歪みゲージ35が貼着さ
れており、この歪みゲージ35により微動Zステージ2
8の移動を検出できるようにようになっている。図2の
Zピエゾコントローラ24は、図3に示すように、減算
器31,32、PI(比例積分)制御部33、ピエゾア
ンプ34、位相進補償回路38及びスイッチ39により
構成されている。
【0031】そして、制御部21のデジタル/アナログ
変換部D/Aから出力されたZ微動信号は、減算器3
1,32を介してPI(比例積分)制御部33に入力さ
れる。このPI制御部33の出力がピエゾアンプ34に
より増幅されてZピエゾ素子に与えられ、微動Zステー
ジ28が上下方向に移動(微動)する。このとき、微動
Zステージ28に貼着された歪みゲージ35により微動
Zステージ28の移動が検出されて歪み信号が出力され
る。この歪み信号は、歪みゲージアンプ36で増幅さ
れ、減算器32を介してZ微動信号にネガティブフィー
ドバックされる。これにより、ピエゾ素子のヒステリシ
スを補正し、微動Zステージを比例制御することができ
る。
【0032】一方、プローブ10に設けられたギャップ
センサ37の出力は、ギャップセンサアンプ25を介し
て制御部21のアナログ/デジタル変換部A/Dに入力
される。また、ギャップセンサアンプ25の出力は、適
当なゲインを持った位相進補償器38及びスイッチ39
を介して、制御部21から出力されたZ微動信号にネガ
ティブフィードバックされる。この場合、微動Zステー
ジ28の振動がゼロのときはフィードバック信号(位相
進補償器31の出力)がゼロになるようにオフセット調
整される。
【0033】以下、上述の如く構成された電圧・変位測
定装置における表面形状取得方法について説明する。図
4,5は本実施の形態における表面形状測定方法を示す
フローチャート、図6は微動XYZステージの移動時の
状態を示す図である。なお、図6において、Pzはプロ
ーブのZ方向(垂直方向)の位置を示し、Vzはプロー
ブの上下方向移動時の速度(上に移動するときはプラ
ス、下に移動するときはマイナス)、Pxはプローブの
X方向の位置、Fbはスイッチ39のオン−オフ状態、
Pgはギャップセンサアンプ25の出力を示す。また、
t1 はプローブの下降開始時刻、t2 はプローブ10の
下降速度が最大になったときの時刻、t3 はプローブ1
0が半導体チップに接触したときの時刻、t4 はプロー
ブ10が上昇完了したときの時刻、t5 は再びプローブ
が下降を開始したときの時刻を示す。なお、予め粗動X
YZモータ及び微動XY用ピエゾ素子により、測定を開
始すべき位置までプローブ10が移動しているものとす
る。また、プローブ10の下降速度の最大値V1 、加速
度a1 (下降速度の増分)、退避速度(上昇速度)V2
及び水平方向の移動量Xs等は予め設定されているもの
とする。
【0034】まず、制御部21は、ステップS1(時刻
t1 )において、スイッチ39をオフにして、ギャップ
センサアンプ25からのフィードバック信号を遮断す
る。その後、ステップS2において、プローブ10の下
降速度Vzの初期値をゼロ(Vz=0)とし、ステップ
S3において、下降速度を一定の値a1 だけ増加する。
次に、ステップS4において、下降速度Vzと予め設定
された最大速度V1 とを比較し、下降速度Vzが最大速
度V1 よりも小さい(NO)ときは、ステップS6に移
行する。そして、ステップS6において、下降速度Vz
でプローブ10を下降させる。その後、ステップS7に
おいて、プローブ10の探針52が被測定物に接触した
か否か、すなわちギャップセンサアンプ25の出力Pg
がしきい値g1 を超えたか否かを調べる。ギャップセン
サアンプ25の出力Pgがしきい値g1 よりも小さい
(NO)ときは、ステップS3に戻り、下降速度Vzを
a1だけ増加する。このようにしてステップS3,S
4,S6,S7を繰り返すことにより、下降速度Vzを
徐々に増加し、ステップS4において下降速度Vzが設
定された最大値V1 を超えた場合(時刻t2 )はステッ
プS5に移行する。そして、このステップS5で、予め
設定された最大速度V1 を下降速度Vzとし、ステップ
S6に移行してプローブ10をこの速度で下降させる。
【0035】ステップS7において、プローブ10が被
測定物の表面に接触したとき(時刻t3 )、すなわちギ
ャップセンサアンプ25の出力Pgがしきい値g1 を超
えたとき(YES)は、ステップS8に移行し、制御部
21はそのときのプローブ10の位置(XYZ)を記録
する。その後、ステップS9に移行し、スイッチ39を
オンにして、ギャップセンサアンプ25の出力をZ微動
信号にフィードバックする。
【0036】その後、ステップS10において、制御部
21は探針52の針形状から決まる待避量Zeを計算す
る。待避量Zeは、図7(a),(b),(c)に示す
ように、探針52の先端の進行方向側の角度(先端角の
1/2)がθ、X方向の移動量がXsであるとすると、
Xscot θ以上待避すれば、Xs移動中に被測定物15
のエッジに探針52が接触することを防止できる。本実
施例では、余裕を見てXscot θの1.5倍を待避量Z
e(すなわち、Ze=1.5Xscot θ)とする。
【0037】次に、ステップS11において、被測定物
の凹凸の最大値から決まる最大退避量Zemaxと計算値
(退避量Ze)とを比較する。計算値が最大退避量Zem
axを超えている(YES)ときは、ステップS12にお
いて、この最大退避量Zemaxを退避量Zeとし、ステッ
プS13に進む。また、ステップS12において、計算
値が最大退避量Zemaxよりも小さい(NO)ときは、ス
テップS13に直接移行する。
【0038】ステップS13,S14では、プローブ1
0を退避量Zeだけ上昇させる。そして、ステップS1
4において、プローブ10の上昇が完了(時刻t4 )し
た場合(YES)はステップS15に移行する。ステッ
プS15においては、プローブ10をX方向に所定の距
離Xsだけ移動させる。その後、ステップS16におい
て、制御部21は、Tb時間(ギャップセンサ37の振
動出力の1周期に相当する時間)におけるギャップセン
サアンプ25の出力Pgを監視し、ステップS17にお
いて、このTb時間のギャップセンサアンプ25の最大
出力Pgpp を取得する。その後、ステップS18におい
て、最大出力Pgpp がしきい値g1を超えていれば(Y
ESのとき)振動が収まっていないので、ステップS1
9に移行し、更にTb/4時間ギャップセンサアンプ2
5の出力Pgを監視する。そして、ステップS17に戻
り、以前に監視したTb時間から最初のTb/4時間を
除いた3Tb/4間と新たに測定したTb/4分間とを
合わせたTb時間における最大出力Pgpp を求める。ス
テップS18において、最大出力Pgpp がしきい値g1
以下であれば振動が収まっていると判定し、ステップS
20に進む。
【0039】振動停止の判定方法について図8を参照し
て説明する。ステップS14でプローブ10が上限まで
移動(t4 )した後、制御部21はプローブ10の機械
的振動周期Tbの間だけギャップセンサアンプ25の出
力Pgを監視し(Tb1 )、この間の最大振幅Pgpp と
しきい値g1 とを比較する。振幅Pgpp がしきい値g1
よりも大きいときは振動が収まっていないと判定し、1
/4周期分だけずらした時間(Tb2 )で再度最大振幅
Pgpp を求める。このずらす量は制御部21がギャップ
センサアンプ25の出力を制御部21のA/D変換部で
サンプリングする時間ごとでもよいが、本実施例では上
述の如く1/4周期分とする。
【0040】このようにして,ギャップセンサアンプ2
5の出力が小さくなるまで待った後、ステップS20に
進む。ステップS20では測定が終了か否かを調べ、終
了でない場合はステップS1から上述した処理を繰り返
す。図9は、表面形状を取得すべきLSIの表面(配線
パターン)の一例を示す上面図、図10は図9のA−A
線における表面形状の取得結果を示す模式図である。但
し、図10において、黒点は測定点を示す。この図9,
10に示すように、本実施の形態においては微動Xステ
ージを一定のピッチXsで移動させる毎に探針52がL
SIの表面に接触するまでプローブ10を下降させて、
探針52がLSIの表面に接触したときのプローブ10
の位置を記憶するので、図10に示すように、表面形状
を取得することができる。
【0041】また、この場合に,本実施の形態において
は、プローブ10の退避量ZeをX方向の移動量Xsと
探針52の先端形状とに基づいて設定するので、図11
に示すように、退避量Zeを被測定物の段差以下とする
ことができる。これにより、本実施の形態においては、
図12に示すように、退避量Zeを被測定物15の最大
段差以上としていた従来方法に比べ、Z方向の移動量が
少なくでよく、その結果、測定時間を著しく短縮するこ
とができるという効果を奏する。
【0042】ところで、上述の実施の形態においては、
パラメータである振動周期Tb、しきい値g1 、最大下
降速度V1 、加速度a1 、待避速度V2 はプローブ10
の構造及び材質等によって異なる。このため、プローブ
10が変わるとこれらのパラメータを調整するのが煩雑
である。本実施の形態においては、以下の方法によりこ
れらのパラメータを自動的に設定する。
【0043】振動の周期Tbは、図13に示すように、
時刻t11において、微動Zステージをステップ状に変化
させ、そのときの振動の周期を極大値のt12とt13との
時間間隔から求める。振動周期の決定は、この方法に限
定するものでなく、振動波形がゼロクロスする時間を検
出する方法や、取得した時間軸のデータをFFT(Fast
Fourier Transform; 高速フーリエ変換)で周波数軸に
変換してピークを求める等の方法でもよい。
【0044】このようにして振動の周期が求まると、設
計時のロッド部の質量m(ロッド51、電極56、電圧
情報発生素子60、探針52の合計質量)から板ばねの
ばね定数kは、下記(1)式で求めることができる。 k=m(2π/Tb)2 …(1) 探針52が被測定物に接触したときに探針52又は被測
定物表面が損傷しない接触力Ftを予め求めておくと、
上記ばね定数kからギャップセンサアンプ25のしきい
値g1 を下記(2)式で決定することができる。
【0045】g1 =Ft/k …(2) 待避速度V2 は、図14のフローチャートに示すよう
に、予め待避速度V2 を変えて待避及びその後の振動の
整定時間の和Tesが最小となるような速度を見つけるこ
とで行う。すなわち、ステップS21において、待避速
度V2として、十分に小さい値を設定する。そして、こ
の速度V2でプローブを待避させたときの待避時間とギ
ャップセンサアンプ25の出力の振動が収まるまでの時間
との和Tesを測定する。
【0046】次に、ステップS23において、前回と比
べてTesが減少したか否かを調べる。初回は、前回と比
較することができないので、ステップS24に移行し、
設定されている速度V2 を若干(ΔV2 )だけ増加させ
る。そして、ステップS22に戻り、待避時間及び振動
整定時間の和Tesを測定する。その後、ステップS23
に移行し、前回に比べてTesが減少したか否かを調べ
る。Tesが減少していない場合はステップS24に進
み、前回に比べTesが減少するまで、同様の動作を繰り
返す。ステップS23においてTesが減少した場合は、
ステップS25に進んで、速度V2 からΔV2 を減算
し、これを新たに待避速度V2 として処理を終了する。
【0047】図15は、下降最大速度V1 及び加速度a
1 の設定方法を示すフローチャートである。まず、ステ
ップS31,32で、それぞれ加速度a及び下降速度V
の初期値として十分に小さい値を設定する。その後、ス
テップS33に移行し、前記速度Vでプローブ10を下
降させ、そのときのギャップセンサアンプ25の出力P
gを調べる。そして、ステップS34において、ギャッ
プセンサアンプ25の最大出力Pgpp がしきい値g1 よ
りも小さいか否かを調べる。ギャップセンサアンプ25
の最大出力Pgpp がしきい値g1 よりも小さいとき(Y
ES)は、ステップS35に移行し、下降速度VをΔV
だけ増加する。その後、ステップS33に戻って、再度
プローブ10を下降させたときのギャップセンサアンプ
25の最大出力Pgpp を調べる。このようにして、ギャ
ップセンサアンプ25の最大出力Pgppがしきい値g1
よりも大きくなるまで下降速度Vを徐々に増加する。
【0048】ステップS34でギャップセンサアンプ2
5の最大出力Pgpp がしきい値g1向よりも大きいとき
(NO)はステップS36に移行し、そのときの下降速
度VからΔVを減算し、これを下降速度Vとする。次
に、ステップS37において、速度V、加速度aのとき
の加速区間での移動距離L1 を算出する。すなわち、V
2 /2aを演算する。その後、ステップS38に移行
し、下降速度がゼロからV1 になるまでの移動距離L1
が実際のプローブ10の移動距離Lsよりも小さけれ
ば、速度カーブは加速区間と定速区間があるので、ステ
ップS39aに移行し、接近時間Tapを求め、そうでな
ければ、加速区間のみであるので、ステップS39bに
移行し、接近時間Tapを求める。
【0049】そして、ステップS40において計算によ
り求めた時間Tapと予め設定されたTapmin とを比較
し、TapがTapmin よりも小さいとき(YES)は、ス
テップS41に移行し、Vを下降時の最大速度V1 と
し、aを加速度(速度の増分)a1 とする。その後、ス
テップS42に移行する。また、ステップS40でNO
のときは、直接ステップS42に移行する。
【0050】ステップS42では、V1 及びa1 が決定
しているかを調べ、V1 及びa1 が決定している場合
(YES)は処理を終了する。一方、V1 及びa1 が決
定していない場合は、ステップS43に進み、aを若干
(Δa)増加した後、ステップS32から処理を繰り返
す。このようにして、下降速度V1 及び加速度A1 を設
定することができる。
【0051】本実施の形態においては、プローブ10の
下降を開始するときに、下降速度をゼロから徐々に増加
させるので、プローブ10(ロッド部)の振動が抑制さ
れ、その結果プローブ10を高速で下降させることがで
きる。また、本実施の形態においては、プローブ10の
振動をギャップセンサ37で検出し、プローブ10の上
昇時には、このギャップセンサ37により検出した振動
をギャップセンサアンプ25で電気信号に変換してZ微
動信号にフィードバックするので、プローブ10の振動
が抑制され、プローブ10を次の下降まで待つ時間を短
縮することができる。
【0052】また、本実施の形態においては、プローブ
10を上昇した後にギャップセンサアンプ25の出力を
監視し、プローブ10の振動出力が収まるのを待ってか
らプローブ10を下降させるので、必要以上に待ち時間
を長くする必要がなく、その結果、測定時間をより一層
短縮することができる。更に、本実施の形態において
は、X方向の移動量と探針の先端の形状とに基づいてプ
ローブ10の退避量Zeを設定するので、微動Zステー
ジの移動量が少なく、その結果測定時間を短縮すること
ができる。更にまた、本実施の形態においては、各種パ
ラメータを自動的に最適な値に設定するので、操作が容
易であるとともに測定時間をより一層短縮することがで
きるという効果を奏する。
【0053】なお、本実施の形態においては、図6に示
すようにプローブ下降時の加速度a1 が一定となるよう
に台形状の速度カーブにしているが、一般的なステージ
移動制御でなされているように、速度カーブがS字状に
なるようにしてもよい。また、本実施の形態において、
プローブ10の退避終了時に速度をV2 からゼロに急激
に変化させているが、退避完了時にも下降開始時と同様
に速度を緩やかに変化させてもよい。更に、上述の実施
の形態においては、プローブ10を下降させるときには
スイッチ39をオフにしてギャップセンサアンプ25か
らの信号を遮断したが、プローブ10を下降させるとき
にもギャップセンサアンプ25からの信号をフィードバ
ックさせるようにしてもよい。
【0054】(第2の実施の形態)図16,17は本発
明の第2の実施の形態に係る表面形状取得方法を示すフ
ローチャートである。なお、本発明は、X方向の移動量
を被測定物の表面状態に応じて変化させること以外は基
本的に第1の実施の形態と同様であるので,図1〜図3
を参照して説明する。
【0055】本実施の形態においては、X方向の移動量
として、粗刻み移動量Xcと精密移動量Xfとを設定す
る。すなわち、図16に示すように、まず、ステップS
51において、顕微鏡11に取り付けたCCDカメラ1
2により被測定物15を撮影して制御部21に画像を取
り込む。そして、ステップS52において、制御部21
は取り込んだ画像に画像処理を施して、配線のエッジを
検出する。その後、制御部21は、ステップS53にお
いて、配線エッジの最小間隔Edを算出する。次に、制
御部21は、ステップS54において、Edを0.5倍
してX方向の粗刻み移動量Xcを設定する。また、制御
部21は、ステップS55において、粗刻み移動量Xc
を0.2倍して精密刻み移動量Xfを設定する。
【0056】本実施の形態においては、このようにして
粗刻み移動量Xc及び精密刻み移動量Xfを決定する。
次に、制御部21は、プローブ10を測定を開始すべき
位置に移動させ、図17に示すように、ステップS6
1,62において、第1の実施の形態と同様にして、プ
ローブ10を被測定物と接触するまで下降させる。そし
て、プローブ10が被測定物に接触すると、制御部21
はそのときのプローブ10の位置(XYZ座標)を記憶
する。その後、制御部21は、ステップS63におい
て、プローブ10を所定の退避量だけ上昇させ、ステッ
プS64において、プローブ10をX方向に粗刻み移動
量Xcだけ移動する。
【0057】次に、制御部21は、ステップS65にお
いて作業が終了か否かを調べ、終了でない場合はステッ
プS66に進んで、測定点の高さ(Z座標)が前回の測
定点の高さと異なるか否かを調べる。測定点の高さが前
回の測定点と同じ場合は、ステップS61に戻る。ま
た、最初の測定の場合は、前回の測定と比較することが
できないが、この場合もステップS61に戻る。このよ
うにして、測定点の高さが前回の測定と同じ場合は、粗
刻み移動量Xcでプローブ10をX方向に移動させる。
【0058】ステップS66において、測定点の高さが
前回と異なる場合は、ステップS67に移行する。この
ステップS67では、プローブ10を−Xc+Xfだけ
−X方向に戻す。そして、ステップS68,69におい
てプローブ10を被測定物に接触するまで下降させる。
プローブ10が被測定物に接触すると、制御部21はそ
のときのプローブ10の位置(XYZ座標)を記憶す
る。その後、制御部21は、ステップS70においてプ
ローブ10を上昇させる。プローブ10が所定の退避量
まで上昇すると、制御部21はプローブ10を精密刻み
XfだけX方向に移動する。そして、移動した位置が前
回粗刻み移動量Xcだけ移動させた位置以上であるか否
かを調べる。ステップS72でNOの場合は、ステップ
S68に戻り、YESの場合はステップS65に戻る。
【0059】図18は、本実施の形態における測定点の
数を比較例と比較して示す模式図である。本実施の形態
においては、上述の如く、測定点の高さが変化しない場
合は、粗刻み移動量Xcでプローブ10を移動させ、測
定点の高さが変化した部分は精密刻み移動量Xfでプロ
ーブ10を移動させるので、例えば図18(a)に示す
ように、一定の移動量でプローブ10を移動した場合
(比較例)に測定点が120箇所であるのに対し、図1
8(b)に示すように、本実施の形態においては、測定
点を48箇所に削減することができる。これにより、測
定時間を著しく短縮することができる。
【0060】なお、上述の実施の形態においては、CC
Dカメラ12により撮影した映像を画像処理して配線の
エッジを検出したが、LSI設計時のCADデータから
配線の最小間隔を検出し、その検出結果を基に粗刻み移
動量Xc及び精密刻み移動量Xfを算出してもよい。 (第3の実施の形態)次に、本発明の第3の実施の形態
について、図1〜図3を参照して説明する。図31に示
したプローブ10は、表面形状取得時に、温度変化の影
響等により出力がドリフトすることがある。すなわち、
図19に示すように、本来の出力に対し、プローブ10
のZ方向の位置により、出力が変化してしまう。このた
め、探針52が被測定物に接触したときに、より大きな
応力(本来のしきい値+ドリフトした量)を加えない
と、ギャップセンサアンプ25の出力がしきい値g1 を
超えないことになり、被測定物にダメージを与えたり、
探針52を破損するおそれがある。そこで、本実施の形
態においては、制御部21において、ギャップセンサア
ンプ25からの信号をA/D変換した後、平滑化し、更
に微分する。信号の平滑化及び微分の具体的な方法につ
いて、図20に示すフローチャート及び図21に示すプ
ローブの位置と変位出力との関係を示す図を参照して説
明する。
【0061】まず、ステップS81において、データ格
納領域の位置を示すポインタiを初期化(i=0)す
る。その後、ステップS82においてポインタiをイン
クリメントし、ステップS83において、ギャップセン
サアンプ25の出力電圧(制御部21でA/D変換後)
をポインタ1のデータ格納領域に格納する。これによ
り、ポインタ1には出力電圧R(1)が格納される。
【0062】その後、ステップS84において、ポイン
タiが5を超えているか否かを調べ、5を超えていない
場合はステップS82に戻り、ポインタiをインクリメ
ントした後、ステップS83でギャップセンサアンプ2
5の出力電圧をデータ格納領域に格納する。このように
して、ポインタ1〜5に出力電圧R(1)〜R(5)が
格納された後、ステップS84からステップS85に移
行する。
【0063】ステップS85では、ポインタiをインク
リメントする。その後、ステップS86で、ギャップセ
ンサアンプ25の出力電圧R(i)を取得する。次に、
ステップS87において、現在のポインタiから4つ前
までのポインタで示されるデータ格納領域からそれぞれ
格納されている出力電圧R(i)〜R(i−4)を読み
出し、これらの移動平均値S(i)を計算する。そし
て、ステップS88において、最後に取得した出力電圧
R(i)とステップS87で計算した移動平均値S
(i)との差D(i)を計算し、ステップS89におい
て、D(i)がしきい値g1を超えているか否かを調べ
る。D(i)がg1 を超えている場合は、プローブ10
が被測定物に接触したと判断する。D(i)がg1 以下
の場合は、ステップS85に戻る。
【0064】すなわち、ギャップセンサアンプ25の出
力信号をA/D変換しただけのR(i)は、図21に示
すようにプローブ位置によりばらつきが大きく、全体と
して出力が徐々に低下している。ステップS87で計算
した移動平均値S(i)は、R(i)に比べてばらつき
が少なくなっている。そして、R(i)からS(i)を
減算することにより、出力データを平滑化することがで
きる。この平滑化した出力データと所定のしきい値Ds
とを比較することにより、プローブ10が被測定物と接
触したか否かを確実に検出することができる。また、探
針52が被測定物と接触するときの応力をほぼ一定にす
ることができて、被測定物に傷をつけたり、探針52に
ダメージを与えることを防止することもできる。
【0065】(第4の実施の形態)以下、本発明の第4
の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第3
の形態と同様に、ギャップセンサアンプ25の出力のド
リフトに起因して、被測定物に接触するときの探針の応
力が変化することを防止するものであり、図1〜図3を
参照する。
【0066】図22は、本実施の形態を示すフローチャ
ートである。まず、ステップS91において、ポインタ
iを初期化する。そして、ステップS92において、ポ
インタiをインクリメントする。その後、ステップS9
3において、ギャップセンサアンプ25の出力電圧(A
/D変換後のデータ)R(1)を最初のポインタ1に示
されるデータ格納領域に格納する。
【0067】次に,ステップS94において、ポインタ
iが6を超えているか否かを調べる。ポインタiが6以
下の場合はステップS92に戻る。このようにして、最
初に6つのデータを取得する。その後、ステップS94
からステップS95に移行し、ポインタiをインクリメ
ントする。次に、ステップS96において、ギャップセ
ンサアンプ25の出力データR(i)をポインタiで示
されるデータ格納領域に格納する。
【0068】次に、ステップS97において、最新の出
力データR(i)とそれ以前の4回分の出力データとの
移動平均値S(i)を算出する。その後、ステップS9
9において、移動平均値S(i)と1回前の移動平均値
S(i− 1)との差D(i)を算出する。次いで、ステ
ップS99において、算出結果D(i)が所定のしきい
値Dsを超えているか否かを調べ、超えている場合はプ
ローブ10が被測定物と接触したと判断し、プローブ接
触時の処理を終了する。一方、算出値D(i)がしきい
値Dsを超えていない場合は、ステップS95に戻る。
【0069】この実施の形態においては、図23に示す
ように、移動平均の差分によりプローブ10と被測定物
との接触を検出するので,第3の実施形態と同様に、プ
ローブ10が被測定物と接触したか否かを確実に検出で
きるとともに、探針52が被測定物と接触するときの応
力をほぼ一定にすることができて、被測定物に傷をつけ
たり、探針52にダメージを与えることを防止できると
いう効果を奏する。
【0070】(第5の実施の形態)以下、本発明の第5
の実施の形態について説明する。本実施の形態は、温度
変化による板ばねの膨張に起因する測定値の変動を回避
するものであり、図1〜図3を参照する。すなわち、本
装置は、被測定物の高さを1/100〜1/1000μ
m程度の精度で測定するものであるため、僅かな温度変
化による板ばねの膨張収縮によっても、比較的大きな測
定誤差が発生する。例えば、図24に示すように、プロ
ーブ10の周辺温度が1℃程度変化しても、ギャップセ
ンサアンプ25の出力は高さに換算して0.1〜0.2
μm程度の誤差になる。すなわち、例えば測定開始時に
はZ0 の位置に探針の先端があり、温度変化による板ば
ね53,54の膨張により探針52の先端が0.2μm
だけ下がった状態で被測定物表面の高さを測定したとす
ると、測定値は実際よりも0.2μmだけ高くなってし
まう。
【0071】そこで、本実施の形態においては、探針5
2が被測定物に接触していないときのギャップセンサア
ンプ25の出力を調べ、計時的な変化を補正する。すな
わち、図25にフローチャートを示すように、ステップ
S101において、ポインタiを初期化する。その後、
プローブ10を下降開始する直前のギャップセンサアン
プ25の出力データG(0)を取得する。その後、ステ
ップS103において、ポインタiをインクリメントす
る。
【0072】次に、ステップS104において、表面形
状の取得を開始する際に、プローブ10の下降を開始す
る直前のギャップセンサアンプ25の出力G(i)を取
得する。その後、ステップS105において、プローブ
10が被測定物に接触したときのプローブ10の高さZ
(i)を取得する。その後、ステップS106におい
て、Z(i)−k×{G(0)−G(i)}を計算す
る。ここで、kはギャップセンサアンプ25の出力を高
さに変換するときの常数である。これにより、補正した
高さZ’(i)を得ることができる。
【0073】その後、ステップS107に移行してプロ
ーブ10を水平方向に移動させる。次いで、ステップS
108において、測定が終了か否かを調べ、終了でない
場合はステップS103に戻る。本実施の形態では、プ
ローブ10を下降する直前のギャップセンサアンプ25
の出力の変化を基に測定値を補正するので、温度変化に
よる板ばね53,54の膨張収縮に起因する測定誤差を
抑制することができる。
【0074】(第6の実施の形態)以下、本発明の第6
の実施の形態について説明する。本実施の形態も第5の
実施の形態と同様に、温度変化による板ばね53,54
の膨張収縮に起因する測定誤差を抑制するものであり、
図1〜図3を参照する。本実施の形態においては、図2
6に示すように、基準点を決めておき、1又は複数の点
を測定する毎に基準点に戻ってその高さを測定して、計
時的なずれを補正するものである。
【0075】すなわち、図27のフローチャートに示す
ように、まず、ステップS111でポインタiを初期化
する。次に、ステップS112において、基準点にプロ
ーブ10の探針52を接触させて、基準点の高さZ
(0)を取得する。その後,ステップS113に移行
し、ポインタiをインクリメントする。次に、ステップ
S114において、測定点にプローブ10を移動させた
後、プローブ10を下降させて、測定点の高さZ(i)
を取得する。このようにして1又は複数の測定点の高さ
を測定した後、ステップS115に移行し,再び基準点
の高さZcを取得する。
【0076】次いで、ステップS116に移行し、Z
(i)−Zc+Z(0)を計算して、計算結果を測定点
の高さZ’(i)とする。その後、ステップS117に
移行し、プローブ10を次の測定点の位置まで移動させ
る。そして、ステップS118において、測定が終了か
否かを調べ、終了でない場合はステップS113に戻
る。
【0077】本実施の形態においては、1又は複数の測
定点を測定した後、基準点の高さを測定して測定値の変
動を調べ、その結果を基に測定点の高さを補正する。こ
れにより、計時的な温度変化による板ばねの膨張収縮に
起因する測定誤差を抑制することができる。 (第7の実施の形態)以下、本発明の第7の実施の形態
について説明する。本実施の形態も、温度変化による板
ばね53,54の膨張収縮に起因する測定誤差を抑制す
るものであり、図1〜図3を参照する。
【0078】図28,29は本実施の形態を示すフロー
チャートである。まず、ステップS121において、X
方向用ポインタi及びY方向用ポインタjを初期化す
る。その後、ステップS122において、ポインタjを
インクリメントする。また、ステップS123におい
て、ポインタiをインクリメントする。次に、ステップ
S124に移行し、プローブ10を被測定物に接触する
まで下降させて、プローブ10が被測定物に接触したと
きの位置(XYZ)を記憶する。その後、ステップS1
25に移行し、プローブ10を上昇させた後、次の測定
点の位置までプローブ10をX方向に移動させる。そし
て、ステップS126において、X方向の1ライン分の
測定が終了したか否かを調べる。X方向の1ライン分の
測定が終了していない場合はステップS123に戻り、
X方向の1ライン分の測定が終了している場合はステッ
プS127に進む。
【0079】ステップS127では、プローブ10をY
方向に移動させる。そして、ステップS128において
全ラインの測定が終了したか否かを調べ、全ラインの測
定が終了していないときはステップS122に戻る。一
方、ステップS128において全ラインの測定が終了し
ている場合は、ステップS129に移行する。ステップ
S129においては、プローブ10を先頭の位置に戻
す。そして、ステップS130において、Y方向ポイン
タjを初期化する。
【0080】次に,ステップS131において、ポイン
タjをインクリメントする。その後、ステップS132
に移行し、プローブ10を下降させてプローブ10が被
測定物に接触したときの位置(XYZ)を取得する。そ
して、ステップS133において、プローブ10を上昇
させた後、プローブ10を次の測定点までY方向に移動
させる。
【0081】次に、ステップS134において、Y方向
の1ライン分の測定が終了したか否かを調べ、終了して
いない場合はステップS131に戻り,終了している場
合はステップS135に移行する。ステップ135で
は、X方向ポインタi及びY方向ポインタjを初期化す
る。そして、ステップS136に進み、ポインタjをイ
ンクリメントする。また、ステップS137では、ポイ
ンタiをインクリメントする。
【0082】次に、ステップS138に移行して、各位
置の高さを補正する。すなわち、Z(i,j)−Z
(1,j)+Zc(j)を計算し、その計算結果を位置
ijにおける高さとする。但し、i=1のときにはZc
(j)の値をそのまま使い、i≠1のときに補正する。
その後、ステップS139に移行し、1ライン分の補正
が完了したか否かを調べ、1ライン分の補正が終了して
いない場合はステップS137に戻る。一方、1ライン
分の補正が終了したときは、ステップS140に移行す
る。ステップS140では、全ラインの補正が終了した
か否かを調べ、終了していないときはステップS136
に戻る。
【0083】本実施の形態においては、プローブ10を
X方向に移動させて被測定物表面の1ライン分の表面形
状を測定し、次にプローブ10をY方向に移動させて次
の被測定物表面の次の1ライン分の表面形状を測定する
ことを繰り返して被測定物表面のXY方向の表面形状を
取得し、その後、プローブ10をY方向に移動させて各
ラインの最初の測定点を再度測定し、前回測定したとき
との差によりそのラインの測定値を補正する。これによ
り、計時的な温度変化による板ばねの膨張収縮に起因す
る測定誤差を抑制することができる。
【0084】(第8の実施の形態)図30は本発明の第
8の実施の形態を示す表面形状取得装置のプローブ41
を示す模式図であり、図31と同一物には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。また、図1〜図3を参
照して説明する。本実施の形態においては、ロッド51
はその上部の2箇所で板ばね43,44に揺動可能に支
持されている。これらの板ばね43,44の近傍には温
度センサ45が配設されており、この温度センサ45の
出力は制御部21に接続されている。また、ホルダ55
の外周面にはペルチェ素子46が取り付けられており、
このペルチェ素子46には制御部21から電力が供給さ
れるようになっている。
【0085】そして、制御部21は、温度センサ45の
出力が一定になるように、ペルチェ素子46に電圧を供
給する。これにより、ホルダ55内側の温度が常に一定
に維持され、温度変化による板ばね43,44の膨張収
縮が抑制される。これにより、ギャップセンサアンプ2
5の出力変動を抑制することができる。なお、上述の各
実施の形態においては、いずれも被測定物15が台座1
上に載置され、プローブ10がXYZ方向に移動する場
合について説明したが、被測定物15がX方向、Y方向
又はZ方向に移動するようにしてもよい。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面形状
取得装置によれば、プローブの出力をプローブ上下方向
移動手段にフィードバックするので、プローブが上下動
する際の振動を抑制することができる。これにより、プ
ローブの上下方向の移動速度を速くすることが可能にな
り、測定時間を短縮できる。
【0087】また、本発明の他の表面形状取得装置によ
れば、温度制御手段によりプローブの温度を一定に維持
するので、温度変化に起因する板ばねの変形等を抑制で
きて、測定精度が向上するという効果を奏する。更に、
本発明の表面形状取得方法によれば、プローブが上昇し
た後、プローブの出力を監視し、その値が特定の値以下
になったときにプローブの下降を開始するので、プロー
ブの振動が安定するまで無駄に長時間待つ必要がなく、
測定時間を短縮できる。
【0088】更にまた、本発明の他の表面形状取得方法
によれば、プローブ下降時の速度を徐々に増加させるの
で、加速度の大きな変動を回避できる。これにより、誤
動作を防止できるとともに、測定時間を短縮することが
できるという効果を奏する。更にまた、本発明の更に他
の表面形状取得方法によれば、プローブの水平方向の移
動量を前記被測定物表面の凹凸の最小エッジ間隔に基づ
いて決定するので、前記水平方向の移動量を自動的に決
定することができ、取り扱いが容易である。また、前記
最小エッジ間隔よりも小さい粗刻み移動量でプローブを
水平方向に移動させて被測定物の高さを測定し、被測定
物の高さが変化した場合には前記粗刻み移動量よりも小
さい精密刻み移動量でプローブを移動させて被測定物の
高さを測定することにより、測定点数を削減することが
できて、測定時間を著しく短縮することができる。
【0089】更にまた、本発明の更に他の表面形状取得
方法によれば、プローブが下降する間のプローブの出力
の移動平均値を求め、前記プローブの出力と前記移動平
均値との差に基づいてプローブが被測定物に接触したこ
とを検出するので、被測定物及び探針等の破損を防止で
きるとともに、測定精度が向上する。更にまた、本発明
の更に他の表面形状取得方法によれば、プローブが被測
定物に接触していないときのプローブ出力を調べ、その
変動分を基に測定値を補正するので、測定値の精度が向
上する。
【0090】更にまた、本発明の更に他の表面形状取得
方法によれば、測定の基準点を決めておき、計時的なプ
ローブ出力の変動をこの基準点の測定値を基に補正する
ので、測定値の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る表面形状取得
装置を電圧・変位測定装置に適用した例を示す図であ
る。
【図2】第1の実施の形態に係る表面形状取得装置の制
御系を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る表面形状取得装置のZ
ピエゾ駆動系を更に詳細に示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態における表面形状測定方法を
示すフローチャート(その1)である。
【図5】第1の実施の形態における表面形状測定方法を
示すフローチャート(その2)である。
【図6】第1の実施の形態における微動XYZステージ
の移動時の状態を示す図である。
【図7】退避量の決定方法を示す図である。
【図8】振動停止の判定方法を示す図である。
【図9】表面形状を取得すべきLSIチップの表面の一
例を示す図である。
【図10】図9のA−A線における表面形状の取得結果
を示す図である。
【図11】第1の実施の形態におけるプローブの移動を
示す図である。
【図12】従来におけるプローブの移動を示す図であ
る。
【図13】振動周期の決定方法を示す図である。
【図14】退避速度の決定方法を示すフローチャートで
ある。
【図15】下降時の最大速度及び加速度の決定方法を示
すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャート(その1)である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャート(その2)である。
【図18】本発明の第2の実施の形態よる測定点を従来
と比較して示す図である。
【図19】プローブのドリフトを示す図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第3の実施の形態に係る表面形状取
得方法におけるプローブの位置と変位出力との関係を示
す図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第4の実施の形態に係る表面形状取
得方法におけるプローブの位置と変位出力との関係を示
す図である。
【図24】プローブの温度変化とギャップセンサアンプ
の出力との関係を示す図である。
【図25】本発明の第5の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第6の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示す図である。
【図27】本発明の第6の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第7の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャート(その1)である。
【図29】本発明の第7の実施の形態に係る表面形状取
得方法を示すフローチャート(その2)である。
【図30】本発明の第8の実施の形態に係る表面形状取
得装置のプローブを示す図である。
【図31】従来の電圧・変位測定装置のプローブを示す
図である。
【図32】同じくそのプローブ先端部をより詳細に示す
図である。
【図33】従来の問題点を示す図である。
【符号の説明】
1 台座 2 粗動Yステージ 3 粗動Xステージ 4,7 送りねじ 5 X駆動モータ 6 粗動Zステージ 8 Z駆動モータ 9 微動XYZステージ 10,41 プローブ 11 顕微鏡 12 CCDカメラ 13 EOセンサ 14 CRTモニタ 15 被測定物 21 制御部 22 粗動XYZコントローラ 23 XYピエゾコントローラ 24 Zピエゾコントローラ 25 ギャップセンサアンプ 28 微動Zステージ 31,32 減算器 33 PI制御部 34 ピエゾアンプ 35 歪みゲージ 36 歪みゲージアンプ 37 ギャップセンサ 38 位相進補償器 39 スイッチ 43,44,53,54 板ばね 45 温度センサ 46 ペルチェ素子 51 ロッド 60 電圧情報発生素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若菜 伸一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 阪田 裕司 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 浜 壮一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 藤井 彰 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 松本 純 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 鈴木 健司 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 梅原 康敏 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 (72)発明者 小木曽 祥明 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に移動可能に支持されて被測定
    物との接触を検出するプローブと、 このプローブを上下方向に移動させるプローブ上下方向
    移動手段と、 前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移動させ
    る水平方向移動手段と、 前記プローブの出力を前記プローブ上下方向移動手段に
    フィードバックして前記プローブの振動を低減する振動
    低減手段とを有することを特徴とする表面形状取得装
    置。
  2. 【請求項2】 上下方向に移動可能に支持されて被測定
    物との接触を検出するプローブと、 このプローブを上下方向に移動させるプローブ上下方向
    移動手段と、 前記プローブを前記被測定物に対し水平方向に移動させ
    る水平方向移動手段と、 前記プローブの温度を一定に維持する温度制御手段とを
    有することを特徴とする表面形状取得装置。
  3. 【請求項3】 前記プローブは、 前記被測定物に接触する探針と、この探針を支持する探
    針支持部と、弾性部材を介して前記探針支持部を揺動可
    能に支持する支持部材と、前記探針支持部の前記支持部
    材に対する変位を検出する変位センサとにより構成され
    ていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面形
    状取得装置。
  4. 【請求項4】 プローブを下降させてその先端部を被測
    定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記憶
    した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前記
    被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返して
    前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法におい
    て、 前記プローブの上昇後に前記プローブの出力を監視し、
    特定の値以下に減衰した後に前記プローブを下降させる
    ことを特徴とする表面形状取得方法。
  5. 【請求項5】 プローブを下降させてその先端部を被測
    定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記憶
    した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前記
    被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返して
    前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法におい
    て、 前記プローブを下降させる際に、前記プローブの下降速
    度を計時的に増加させることを特徴とする表面形状取得
    方法。
  6. 【請求項6】 プローブを下降させてその先端部を被測
    定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記憶
    した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前記
    被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返して
    前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法におい
    て、 予め下降速度及び下降時の加速度を変化させて前記プロ
    ーブを下降させ、その結果に基づいて形状取得時におけ
    る前記プローブの下降速度及び加速度を決定することを
    特徴とする表面形状取得方法。
  7. 【請求項7】 プローブを下降させてその先端部を被測
    定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記憶
    した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前記
    被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返して
    前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法におい
    て、 予め上昇時の速度を変化させて前記プローブを上昇さ
    せ、前記プローブの上昇に要する時間とその後のセンサ
    の出力の減衰量に応じて形状取得時における前記プロー
    ブの上昇速度を決定することを特徴とする表面形状取得
    方法。
  8. 【請求項8】 前記プローブの先端形状と水平方向の移
    動距離とに基づいて、前記プローブの上昇時の移動量を
    決定することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1
    項に記載の表面形状取得方法。
  9. 【請求項9】 プローブを下降させてその先端部を被測
    定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記憶
    した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前記
    被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返して
    前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法におい
    て、 前記プローブの水平方向の移動量を、前記被測定物表面
    の凹凸の最小エッジ間隔に基づいて決定することを特徴
    とする表面形状取得方法。
  10. 【請求項10】 前記プローブの水平方向の移動量とし
    て、前記最小エッジ間隔以下の粗刻み移動量と、この粗
    刻み移動量以下の精密刻み移動量とを設定し、 前記粗刻み移動量で前記プローブを水平方向に移動させ
    て前記被測定物の高さを測定し、 測定高さが変化した場合は、前記プローブを逆方向に戻
    して前記精密刻み移動量で移動させて前記被測定物の高
    さを測定することを特徴とする請求項9に記載の表面形
    状取得方法。
  11. 【請求項11】 プローブを下降させてその先端部を被
    測定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記
    憶した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前
    記被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返し
    て前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法にお
    いて、 前記プローブが下降する間のプローブの出力の移動平均
    値を求め、前記プローブの出力と前記移動平均値との差
    が特定の値を超えたときに前記プローブが前記被測定物
    に接触したと判定することを特徴とする表面形状取得方
    法。
  12. 【請求項12】 プローブを下降させてその先端部を被
    測定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記
    憶した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前
    記被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返し
    て前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法にお
    いて、 前記プローブが下降する間のプローブの出力の移動平均
    値を求め、この移動平均値の変化に基づき、前記プロー
    ブが前記被測定物に接触したと判定することを特徴とす
    る表面形状取得装置。
  13. 【請求項13】 プローブを下降させてその先端部を被
    測定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記
    憶した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前
    記被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返し
    て前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法にお
    いて、 前記プローブが前記被測定物に接触していないときの前
    記プローブの出力の変化に応じて測定値を補正すること
    を特徴とする表面形状取得方法。
  14. 【請求項14】 プローブを下降させてその先端部を被
    測定物に接触させ、接触したときのプローブの位置を記
    憶した後、前記プローブを上昇させ、前記プローブを前
    記被測定物に対し水平方向に移動させることを繰り返し
    て前記被測定物の形状を取得する表面形状取得方法にお
    いて、 前記被測定物の特定の位置を基準点とし、この基準点の
    測定値を基に他の測定点での測定値を補正することを特
    徴とする表面形状取得方法。
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