JP2005201904A - プローブ顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】プローブ顕微鏡を用いた、迅速且つ精度のよい微小寸法を計測する方法の改良技術を提供する。
【解決手段】関連する構造特徴の各データ点の直接測定と変位に基づく走査とプローブ針先の斜めアプローチの軌跡と側方向の力の検出を組み合わせて、プローブ計測の精度と速度を改善する。関連する構造特徴の各データ点の空間位置の直接測定は、システムドリフとを最少にして測定精度を上げながらも微小寸法の決定をより迅速にする。変位に基づく走査を行うことによって、精度とスループットが更に改善される。プローブ針先の斜めアプローチの軌跡を用いることによって、柔軟な接触に対する感度が改善される。側方向の力を検出することによって、針先及び/又は試料表面への損傷を抑えながらもスループットが改善される。
【選択図】 図6(B)

Description

本発明は、プローブ顕微鏡に関連するが、特には、改良された、プローブ顕微鏡を用いた微小寸法を計測する方法に関連する。
進歩した集積回路の製造には、半導体ウェファ上に極めて微細で正確な構造特徴(features、ここで構造特徴とは導電線幅や溝やパターン形状などのパターンが持つ特徴を言う)を形成することが必要である。そのような構造特徴は、一般にまず、仮のホトレジスト膜におけるホトリソグラフィ処理によって形成され、そして、そのホトレジストの構造特徴は、次いで、ウェファ上に恒久的構造を形成するのに使用される。例えば、複数の穴が各絶縁層に開けられ、次いで、そこが導電材料で充填されて回路の各層間の接続を創り出す。溝も各絶縁層に付けられ、次いで、そこが導電材料で充填されてコンデンサが形成される。一群の薄い導電線が形成されてバスとなり、チップのある領域から他の領域に信号を搬送する。一群の導電線は、各導体の幅と各導体間のピッチ、即ち、それらの間の距離によって特徴付けられる。
半導体処理の精度条件が上がると、製造工程を常時監視して厳しい条件に合致していることを確実にする必要がある。ある場合、製造ラインを通過する全てのウェファが測定されるが、これはインライン計測とも呼ばれている。エンジニアは、仮のホトレジスト膜上の構造特徴とウェファ上に形成された恒久的構造特徴の双方を監視することが可能である。ウェファ上の構造特徴は三次元構造であり、その完全な評価をするには、穴若しくは導体の頂部の幅のような表面上の寸法を記述するのではなく、構造特徴の三次元輪郭を記述しなければならない。理想的の構造特徴は一般的に垂直な側壁を有するが、実際の側壁は、過度の傾斜を有しており、構造特徴の頂部表面以下において構造特徴を狭めたり押し広げたりすることがある。プロセスエンジニアは、そのような表面の構造特徴の微小寸法(CD)を測定して製造工程を微調整し、確実に所望のデバイス形状(device geometry)を得ることができなければならない。
だんだんと、製造業者は、プローブの非常に微小な針先と試料表面の相互作用を用いてナノメータ以下の分解能でその表面の3D画像を描写することが可能なプローブ顕微鏡のような計測機器を用いる傾向にある。一つのタイプのプローブ顕微鏡は、通常、走査型プローブ顕微鏡(SPM)と呼ばれているものである。このSPMは非常に微小な針先を用いて、基板表面を走査する。(非常に微細な移動をすることができる)圧電走査器が、一般的に、位置決めステージとして利用されており、試料上で針先を正確に位置決めしている。この走査器は、針先を第1の走査線に沿って進退する。そして、垂直方向の第2の走査線の工程でも、針先をそれに沿って進退し、次いで、第3の走査線などにおいても、針先をそれらに沿って進退する。
走査器が針先を走査線に沿って移動するときに、SPMは均等に離間した間隔における試料表面のデータを収集する。各データポイント間の間隔はステップサイズ又は画素サイズと呼ばれている。走査精度は、より小さな画素サイズ(それは結果的により多くのデータポイントとなり、画素密度とも呼ばれる)を用いることによってあげることができる。しかし、より多くのデータポイントを使用する走査は、完全にそれを行うには時間がかかってしまい、データ格納や処理により多くのリソースが必要となる。
いくつかのタイプの原子間力顕微鏡(AFM)のような、多くのタイプのSPMが存在する。SPMは、二つの異なるモード(接触モードと非接触モード)で作動することができる。接触モードにおいて、針先は試料表面と物理的に接触する。非接触モードにおいては、針先は実際試料表面に触れない。そのかわりに、針先は試料表面に近接して、針先と試料表面の間に働く相互作用力を測定する。
半導体処理において使用される一つのタイプのAFMにおいて、針先はカンチレバーに取り付けられており、カンチレバーは圧電アクチュエータに取り付けられている。共振周波数近くで引き起こされるカンチレバーの振動振幅は、ホトダイオードセンサへのカンチレバーの裏面を外れたレザービームの反射によって監視される。カンチレバーの振動振幅の変動は、同じ周波数で光学センサの読み出し信号に変化を引き起こす。この振幅は、通常は針先と試料表面の間の距離の変動の結果である、針先と試料表面の相互作用の変化の影響を受けやすい。アクチュエータは、針先と試料表面の相互作用のレベルを維持する。針先は、試料表面の山や谷に応じて上下動する。接触点又はそれに近傍の垂直方向の各位置が平面的に描写されて思料表面の輪郭を提供する。
カンチレバー式のAFM機器は、いくつかの欠点を有しており、その大量生産に向いた微小寸法計測方法の有用性に制限を加えている。接触モードのAFM、特に、針先が試料表面に常時接触したままのものは、針先を消耗して、徐々に試料からプローブ先端へ汚損する傾向がある。非接触モードのAFMは、針先汚損の問題は生じないが、局部的な電荷や湿度によって、若しくは、微粒子汚染によってすら引き起こされる誤作動に非常に弱い。両方のタイプのカンチレバー式のAFMは、また、針先が試料表面近くに存在しなければならないので、針先又は試料損傷の可能性を有していろ。それどころか、より明らかに、両方のタイプのカンチレバー式のAFMは低スループットに苦慮している。現状の微小寸法を正確に測定するために十分な分解能で作動した場合、一つの構造特徴を測定するのに数分かかり、50μm平方を測定するのに数時間かかってしまう。このために、製造用途の従来式のAFMは、半導体チップ上の限られた領域のみの輪郭を描写できるだけであった。
他のタイプのプローブ顕微鏡には、本願の出願人である、FEIカンパニーから市販されているスタイラスナノプロフィロメータ(SNP)がある。このSNPは、カンチレバーシステムとは反対に、下記特許文献1及び2と同様に、ロッキングバランスビームに取り付けられたプローブ針先を利用する。最近開発されたプローブ針先は、0.2μm又はそれ以下の寸法の円筒形若しくは略矩形の断面を有する。このような小プローブ針先は通常比較的に短くて、マイクロメータ程度であり、より大きな針先支持構造物によってその基端部を支持されている。
代表的なプローブ針先が図1に略式に図示されている。SNPの稼働中、プローブ針先20は、走査線に沿って断続的に水平方法に移動する。一般的には一定間隔を開けて離間された複数の位置において、プローブ針先20の水平移動は停止され、基板表面12によって停止されるまで静かに下動される。以下に略記される回路がプローブ針先が停止した高さを測定する。このSNPのプローブ針先20は、そして、予め決められた距離だけ水平方向に移動して垂直方向の構造特徴を飛び越えるのに十分な距離だけ表面12から後退し、そして、垂直方向に移動して表面12に向かって戻る。溝10のいずれかの側壁と内部を測定した構造特徴の周囲のそのような一連の測定は、試料の輪郭又は空間上の位置関係を提供する。
従来のSNPが図2の一部断面側面図に略式に図示されている。被測定基板30又は他の試料は、支持面32によって支持されており、その支持面は傾動ステージ34によって、更に、その傾動ステージはx軸スライド36によって、また、そのx軸スライドはy軸スライド38によって、支持されている。それらは基板30の水平方向の二次元動作及び傾動の制御を提供するために、すべてそれぞれの軸に沿って自動自在である。傾動ステージは、また、10mm又それ以上の垂直方向Zの移動が可能である。これらの機械的なステージは比較的大きな移動範囲を提供するものであるが、それらの分解能は探針時に想定される分解能に比べて比較的に荒い。基部のy軸スライド38は、振動安定性を提供する重量のある花崗岩の厚板40上に載置されている。ガントリー42は、花崗岩の厚板40上で支持されている。プローブヘッド44は、閉ループ式に直線上に並べられたコンデンサによって制御された圧電可動3軸屈曲システム46によってXY方向に約30μm、z方向に約15μm移動する中間の圧電アクチュエータ45を介して、ガントリー42から垂直方向zに吊持されている。プローブヘッド44には、該プローブヘッド44から下向きに延出した着脱式の小プローブ針先20が含まれており、そのプローブ針先20は選択的に基板30の頂面と係合することができ、それによって、その垂直方向と水平方向の寸法を決定する。
図2のプローブヘッド44の主要な部品は、図3と4の側面図に図示されている。圧電アクチュエータ45の基部に固定された誘電支持体50は、図2においては、その上側に、磁石52を有する。誘電支持体50の基部には、二つの絶縁されたコンデンサ板54と56並びに二つの相互接続された接触パッド58が配設されている。導電性のビーム60が中央でその両側において固定されていると共に、二つの金属強磁性体ボールベアリング62と64に電気的に接続されている。ボールベアリング62と64は、接触パッド58の上に配置されるとともに、一般的にはコンデンサ板54と56の間にも配置され、磁石52によってその位置に保持されている。
ビーム60は、釣り合いのとれた状態で、コンデンサ板54と56とビーム60の間に約25μmの垂直方向のギャップ66を開けて一般的に誘電支持体50と平行の位置に保持される。コンデンサ板54と56とビーム60のそれぞれの間には、二つのコンデンサが形成される。全て電気的に導電性ビーム60に接続されたコンデンサ板54と56と接触パッド58は、後述する、外部の測定及び制御回路の3つの端子にも接続されている。ビーム60は、その末端において、計測中の基板30の頂部と選択的に係合するために、下向きに延出されたプローブ針先20を有するスタイラス72が固定されているガラス製のタブ70を保持する。ビーム60の反対端の図示されていないダミーのスタイラス又は代用錘は、中立位置でビームの機械的なおおよそのバランスを取ることを可能にする。
代表的なSNPは力のバランスのとれたシステムの使用を通じて作動し、(プローブ針先が構造特徴に衝突するときに発生される力のような)外部から加えられた力は感知デバイスに作用して、その出力は局部的に発生される反作用の力を生み出してセンサの出力をゼロに戻すようにする。コンデンサ板54と56と接触パッド58は、個別に、外部の測定及び制御回路の3つの端子に図示しない3本の導電線によって接続されている。このサーボシステムは、二つの容量を測定すると共に、二つのコンデンサ板54と56に異なる電位差を印加してそれらをバランスのとれた状態に維持する。圧電アクチュエータ45は、スタイラス72をプローブ針先20が探針中の構造特徴の表面に突き当たる点にまで下動するとき、ビーム60はプローブ針先20の基板30への接触を揺さぶる。コンデンサ板54と56の間の容量の差が検出され、前記サーボ回路が二つのコンデンサに異なる電位差を印可することによってビーム60を再びバランスのとれた状態にするようにする。
二つの異なる帰還ループが、SNPの作動中は働いている。プローブヘッド44がプローブ針先20が基板30の表面に当たるまで下動すると、バランスのとれたビーム60は一般的に多少オフバランスとなる。この二重帰還システムは、圧電アクチュエータ45によって針先20の垂直方向の位置を調整して二つのコンデンサ板に異なる電位差を印可することによってビーム60を再びバランスととれた状態にするために働く。(ビームのバランスを取るために印加された電圧によって測定される)プローブ針先20に加わる力がある設定点以下であるときには、圧電アクチュエータ45はプローブヘッドを下動する。プローブ針先20に加わる力がある設定点以上であるときには、圧電アクチュエータ45はプローブヘッドを上動する。二つの帰還ループで均衡がとれたときには、プローブ針先20に加わる力がその設定にあり、ビーム60がバランスのとれた状態に復帰する。このことが起きたときには、圧電アクチュエータ45の垂直方向の位置が特定の被測定データ点における構造特徴の深さ若しくは高さの示すものとして利用できる。
上記のようなSNPは、カンチレバー式のプローブ顕微鏡のいくつかの欠点、即ち、針先と試料の間の空間上の位置関係を絶えず変更することや連続走査による針先の消耗や汚染の除序の進行や針先の試料に対する空間上の位置関係の連続変動を処理する。しかし、従来式のSNPは、また、大量生産用に使用されることを制限するいくつかの障害に苦慮している。
まず、カンチレバー式のAFMの場合のように、従来の操作技術を用いた場合のSNPスループットは、その緩慢な描画速度に起因して低い。SNPによって一つのデータ点を描くことは非常に多くの時間がかかる。プローブ針先を事故によって損傷するをことを避けるには、針先は基板表面に非常にゆっくりとした速度で下げなくてはならず、しかも、次のデータ点に移動する前に基板よりも明らかに高い位置に上げなくてはならない。プローブ針先が一旦基板表面に当接すると、ビームはバランスを取らねばならず、競合する帰還ループは正確なデータが収集される前に平衡が取られねばならない。
更に、従来のSNPは適切に構造特徴を描写するためには非常に多くのデータ点を必要とする。上記のように、構造特徴の周囲の領域は段階を設けたパターンの走査線を使用して通常走査される。主に、1乃至2ミクロン平方の領域が、各走査線上で200から400の間のデータ点を用いて、5乃至100個の走査線を用いて描写される。
構造特徴を描写するのに必要な多くの時間は、システムドリフトの問題に行き着く。走査器の位置のドリフトは、温度変化又は走査器にかかるストレスと取り付けハードウェアに起因する。ドリフトの原因が何でも、一般的にそのことは時間的に更に悪影響を及ぼす。結果的に、一つの領域の分析を完全にするのに時間がかかればかかるほど、システムドリフトはより大きくなる。
従来のSNPは、また、プローブ針先とほぼ垂直な側壁との間の接触のような「柔軟な」接触に関連して困難さを有している。上記のように、垂直方向下向きに移動するプローブ針先が平坦面に衝突した場合、針先に加わる上向きの力が非常に急激に増加し、引き続きプローブ針先の下動となり、そして、SNPの力の設定点に急に到達する。垂直方向下向きに移動するプローブ針先がほぼ垂直な側壁のような急峻な表面に衝突した場合、この状況は若干異なる。針先と傾斜面の間の角度のために、針先は、元来の接触点をはるかに過ぎて表面を下向きに摺道する傾向がある。
図5に略式に図示されているように、微細なプローブ針先20が傾斜する側壁14に当接した場合、プローブ針先20は物理的に傾斜側壁14に点80において当接することができる。しかし、プローブ針先20は側方には比較的に撓むので、それに加わる斜めの力が針先を壁14の傾斜に沿って曲げて針先が更に下動することとなる。機器の他の部分は側壁14に加えられた側方の力の作用によって移動することもある。結果的に、衝突面が平坦であるほど当初の接触後の衝突力は早急には増えない。プローブ針先が側壁14の明らかに下の点82に下がるまで境界を越えることはできない。このことは、結果として、プローブ針先20の元来の水平方向の位置における側壁14の深さの誤測定となるか、若しくは、それとは別に、そのような側壁の深さに対する水平方向の位置の誤測定となる。
そして、最後に、従来のSNPのプローブ針先は、純粋に垂直方向において基板表面に向かってのみ移動するので、SNPは垂直方向の壁、又は、下側を切り取られた構造特徴を完全に描写するためには使用することができない。
米国特許第5307693号 米国特許第5756887号
本発明の課題は、プローブ顕微鏡を用いた、迅速且つ精度のよい微小寸法を計測する方法の改良技術を提供することであり、この技術は大量生産用途に適したものである。
上記の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載したような「予測される空間的な配置関係(topography)と既知のおおよその位置を有する、試料上の構造特徴(feature)の少なくとも一つの寸法を決定する方法であって、プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、構造特徴を探知するのに足りる、複数の位置決めデータ点の数と位置を決める工程と、各位置決めデータ点において、前記試料の高さに関連するデータを分析する工程と、各位置決めデータ点における前記試料の高さに関連するデータから前記構造特徴の位置を決定する工程と、前記構造特徴の予測される空間的な配置関係とその構造特徴の位置から、前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める工程と、各関連するデータ点において、前記試料の高さに関連するデータを分析する工程と、各関連するデータ点における前記試料の高さに関連するデータの値から前記構造特徴の前記寸法を決定する工程とからなる方法」を提供するものである。
本発明は、このように、予測される空間的な配置関係(topography)と既知のおおよその位置を有する、試料上の構造特徴(feature)の少なくとも一つの寸法を決定する方法であるが、まず、プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載して、構造特徴を探知するのに足りる、複数の位置決めデータ点の数と位置を決める。そして、各位置決めデータ点において、前記試料の高さに関連するデータを分析して、各位置決めデータ点における前記試料の高さに関連するデータから前記構造特徴の位置を決定する。次いで、前記構造特徴の予測される空間的な配置関係とその構造特徴の位置から、前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決め、各関連するデータ点において、前記試料の高さに関連するデータを分析する。そして、各関連するデータ点における前記試料の高さに関連するデータの値から前記構造特徴の前記寸法を決定する。
更に、本発明は、請求項12に記載したような「試料表面から離してプローブ針先を配置する工程と、前記試料に向かって前記プローブ針先を移動する工程と、前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定する工程と、該最初の接触点における前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する工程とからなるプローブ顕微鏡を操作する方法」を提供するものである。
本発明は、このように、プローブ顕微鏡を操作する方法であり、まず、試料表面から離してプローブ針先を配置し、前記試料に向かって前記プローブ針先を移動する。そして、前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定し、該最初の接触点における前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する。
次いで、本発明は、請求項18に記載したような「プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、予測される空間的な配置関係(topography)と既知のおおよその位置を有する、前記試料上の構造特徴の位置から離してプローブ針先を配置する工程と、前記位置において前記試料表面に対して45度又はそれ以上のアプローチ角度で前記構造特徴の位置に向かって前記プローブ針先を、所望の位置で前記プローブ針先が試料表面に当接するまで、移動する工程と、前記所望の位置で前記プローブ針先が試料に当接したときの前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関連するデータを分析する工程とからなるプローブ顕微鏡を操作する方法」を提供するものである。
本発明は、このように、ローブ顕微鏡を操作する方法であり、まず、プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する。そして、予測される空間的な配置関係(topography)と既知のおおよその位置を有する、前記試料上の構造特徴の位置から離してプローブ針先を配置する。更に、前記位置において前記試料表面に対して45度又はそれ以上のアプローチ角度で前記構造特徴の位置に向かって前記プローブ針先を、所望の位置で前記プローブ針先が試料表面に当接するまで、移動する。そして、前記所望の位置で前記プローブ針先が試料に当接したときの前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関連するデータを分析する。
更に、本発明は、請求項22に記載したような「(a)プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、(b)試料表面の複数のデータ点の数と位置を決める工程と、(c)あるデータ点において前記試料表面に向かって前記プローブ針先を移動する工程と、(d)該データ点において前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関するデータを分析する工程と、(e)前記試料表面から前記プローブ針先を離して移動する工程と、(f)複数の不連続サブステップにおいて、次のデータ点に向かって側方にプローブ針先を移動する工程と、(g)それぞれのサブステップにおいて、前記プローブ針先を上下に振動する工程と、(h)その振動中において、前記プローブ針先が試料表面に押し付けられているか否かを決定する工程と、(i)もし、振動中にプローブ針先が試料表面に押し付けられていない場合には、プローブ針先を次のサブステップに移行して、次のデータ点に達するまで、工程(h)と(i)を繰り返す工程と、(j)もし、振動中にプローブ針先が試料表面に押し付けられている場合には、前記プローブ針先が試料表面に当接したときの前記プローブ針先の側方方向と垂直方向の位置を決定し、そして、前記プローブ針先を側方前方に移動して次のサブステップに移動するか、又は、前記プローブ針先を次のデータ点に移動する前に、前記プローブ針先を前記試料表面から引き離して移動する工程と、(k)次のデータ点において、前記試料表面に前記プローブ針先を移動して、そのデータ点における前記プローブ針先の側方向及び垂直方向の位置を決定する工程と、(l)上記工程(e)から(k)までを、全てのデータ点の測定を終えるまで繰り返す工程とからなるプローブ顕微鏡を操作する方法」を提供するものである。
本発明は、このように、プローブ顕微鏡を操作する方法であるが、まず、プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する。そして、試料表面の複数のデータ点の数と位置を決め、あるデータ点において前記試料表面に向かって前記プローブ針先を移動する。次いで、該データ点において前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関するデータを分析し、前記試料表面から前記プローブ針先を離して移動する。更に、複数の不連続サブステップにおいて、次のデータ点に向かって側方にプローブ針先を移動する。そして、それぞれのサブステップにおいて、前記プローブ針先を上下に振動して、その振動中において、前記プローブ針先が試料表面に押し付けられているか否かを決定する。もし、振動中にプローブ針先が試料表面に押し付けられていない場合には、プローブ針先を次のサブステップに移行して、次のデータ点に達するまで、工程(h)と(i)を繰り返す。もし、振動中にプローブ針先が試料表面に押し付けられている場合には、前記プローブ針先が試料表面に当接したときの前記プローブ針先の側方方向と垂直方向の位置を決定し、そして、前記プローブ針先を側方前方に移動して次のサブステップに移動するか、又は、前記プローブ針先を次のデータ点に移動する前に、前記プローブ針先を前記試料表面から引き離して移動する。そして、次のデータ点において、前記試料表面に前記プローブ針先を移動して、そのデータ点における前記プローブ針先の側方向及び垂直方向の位置を決定する。更に、上記工程(e)から(k)までを、全てのデータ点の測定を終えるまで繰り返す。
次いで、本発明は、請求項35に記載したような「ロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡を操作する方法であって、(a)プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、(b)試料表面の複数のデータ点の数と位置を決める工程と、(c)あるデータ点において前記試料表面に向かって前記プローブ針先を移動する工程と、(d)前記プローブ針先と前記試料表面の間の最初の接触点を決定するために前記プローブ針先が移動するときのバランスビームの変位を測定する工程と、(e)前記最初の接触点において前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する工程と、(f)前記試料表面から前記プローブ針先を引き上げる工程と、(g)前記プローブ針先を上下に振動しながら、次のデータ点に向かって側方にプローブ針先を連続的に移動する工程と、(h)前記プローブ針先が前記試料表面に当接する時点を決めるために前記プローブ針先が上下に振動したときのバランスビームの変位を測定する工程と、(i)もし、次のデータ点に達するまでに前記プローブ針先が前記試料表面に当接される場合には、前記プローブ針先が前記試料表面に当接した点における前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する工程と、(j)前記当接が上向きで行われたのか下向きで行われたのかを決定する工程と、(k)前記構造特徴の予測される空間的な配置関係と当接方向から、前記試料表面から前記プローブ針先を引き離して移動して次のデータ点に向かって側方の移動を再開するために、前記プローブ針先を移動する適切な方向を決定する工程と、(l)上記工程(g)から(k)を、次のデータ点に達するまで繰り返す工程と、(m)一旦、前記プローブ針先が次のデータ点の上に配置されると、そのデータ点において、前記試料表面に前記プローブ針先を下動して、前記プローブ針先の側方方向及び垂直方向の位置を決定する工程と、(n)上記工程(f)から(m)を、全てのデータ点の測定を終えるまで繰り返す工程とからなる方法」を提供するものである。
本発明は、このように、ロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡を操作する方法であって、まず、プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する。そして、試料表面の複数のデータ点の数と位置を決め、あるデータ点において前記試料表面に向かって前記プローブ針先を移動する。更に、前記プローブ針先と前記試料表面の間の最初の接触点を決定するために前記プローブ針先が移動するときのバランスビームの変位を測定する。また、前記最初の接触点において前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する。そして、前記試料表面から前記プローブ針先を引き上げる。更に、前記プローブ針先を上下に振動しながら、次のデータ点に向かって側方にプローブ針先を連続的に移動する。そして、前記プローブ針先が前記試料表面に当接する時点を決めるために前記プローブ針先が上下に振動したときのバランスビームの変位を測定する。もし、次のデータ点に達するまでに前記プローブ針先が前記試料表面に当接される場合には、前記プローブ針先が前記試料表面に当接した点における前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する。そして、前記当接が上向きで行われたのか下向きで行われたのかを決定する。更に、前記構造特徴の予測される空間的な配置関係と当接方向から、前記試料表面から前記プローブ針先を引き離して移動して次のデータ点に向かって側方の移動を再開するために、前記プローブ針先を移動する適切な方向を決定する。更に、上記工程(g)から(k)を、次のデータ点に達するまで繰り返す。一旦、前記プローブ針先が次のデータ点の上に配置されると、そのデータ点において、前記試料表面に前記プローブ針先を下動して、前記プローブ針先の側方方向及び垂直方向の位置を決定する。そして、上記工程(f)から(m)を、全てのデータ点の測定を終えるまで繰り返す。
また、本発明は、請求項37に記載したような「ロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡を使用するときの側方方向の力を検出する方法であって、前記プローブ針先の上下動を調節しながら前記プローブ針先を側方向に連続的に移動して、前記プローブ針先が前記試料表面に接触した場合、前記プローブ針先が前記試料表面を押し当てたときに前記プローブ針先の上下動の調整が摩擦となる工程と、前記プローブ針先が前記試料表面に側方当接する時点を決めるために前記バランスビームの変位を測定する工程とからなる方法を提供するものである。
本発明は、このように、ロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡を使用するときの側方方向の力を検出する方法である。前記プローブ針先の上下動を調節しながら前記プローブ針先を側方向に連続的に移動して、前記プローブ針先が前記試料表面に接触した場合、前記プローブ針先が前記試料表面を押し当てたときに前記プローブ針先の上下動の調整が摩擦となるようにする。そして、前記プローブ針先が前記試料表面に側方当接する時点を決めるために前記バランスビームの変位を測定する。
本明細書に添付の特許請求の範囲は、本発明の主題を特に指摘している共に明確に権利請求している。しかし、そこでは同じ引用符号が同一の部材に付けられている添付の図面に関連して本明細書の残りの部分を読むことによって、業界で通常の知識を有する者は、出願人が本発明の最良の実施の形態と考えているものの機構と動作方法の両方を、本発明の更なる利点と目的と共に最もよく理解する。
上記の課題解決手段によれば、本発明は、大量生産用途に適した、迅速且つ精度のよい微小寸法を計測する改良された方法を提供することができるという効果を奏する。
また、上記の課題解決手段によれば、本発明は、従来技術と比べてスループットと精度と反応性を明らかに改善することができるという効果も奏する。
本発明の好適な各実施の形態は、プローブ顕微鏡を用いた改良された計測方法に関連するものである。以下の説明の多くはロッキングバランスビームに取り付けたプローブ針先を利用するスタイラスナノプロフィロメータ(SNP)に向けたものであるが、本発明の方法は同じようにいかなる他のタイプのプローブ顕微鏡にも適用される。
本発明の好適な実施の形態は、多くの新規な側面を有する。本発明がいろいろな目的でいろいろな方法において実現されるので、必ずしも全ての側面が全ての実施の形態において存在する必要はない。更に、記載された実施の形態の側面の多くは、別個に特許可能なものでもあり得る。
上記のように、従来のSPMは、一般的に走査線全体を走査し画素と呼ばれる均等に離間した走査線上のデータ点のデータを収集する。本願においては、「データ点」は、X−Y座標のみではなくむしろ特定のX−Y−Z座標に関連して使用される。業界において通常の知識を有する者であれば、下部を切り取られた構造特徴又は縦方向の構造特徴に関して、所定のX−Y座標においていくつかの異なるZ値が存在することがあることを理解する。
好適実施の形態の一つの側面に関連して、本発明は、所望の測定に対して最も関連のあるものにデータ点を制限することによって明らかな利点を引き出す。好適な実施の形態にしたがって適用されるアルゴリズムが使用されて、測定対象となる既知の構造特徴、例えば、製造中に半導体基板上に既知のX−Y座標において形成された、(深さ又は幅若しくは傾斜面のような)空間的な予想輪郭を有する溝の関連する各測定点の位置決めをする。走査線に沿って連続する各データ点をそれぞれ測定して構造特徴の輪郭を描くことに代わって、SPMのプローブ針先は関連する各データ点を直接飛び回ることができる。
好適な実施の形態において、本発明はそれに適用されたアルゴリズムを用いて特定の構造特徴の各関連測定点の位置決めをする。そして、SMPのプローブ針先は直接的に各関連測定点間で移動することができる。本発明のこの実施の形態により、SNPは、例えば光学パターン認識を含む従来技術において周知の方法を用いて構造特徴の大体のX−Y座標に誘導することができる。一度大体の座標に達したときには、2,3の粗位置決めデータ点を用いて、構造特徴のより正確な位置決めを行う。この方法が図6(A)乃至図6(D)に示されているが、それは半導体基板600に形成された溝の断面の略図である。
好適な実施の形態においては、それに適用されたアルゴリズムが構造特徴の予想される位置と寸法を用いて、位置決めデータ点P1乃至P12を選択するが、それらは、例えば、溝610のような予想される構造特徴をラフに位置決めするのに用いられる。この後で、そのアルゴリズムは測定すべき関連位置におけるデータ点の数を選択することが可能となる。例えば、溝601の深さを決定するために、溝のいずれかの側のデータ点Zの数とその溝の基部に沿ったデータ点Z’の数が、測定される。そして、走査線に沿って全ての画素を測定することなく、溝601の深さ(高さZ)が容易に決定される。溝を形成する基板の表面に沿って各データ点を計測し、そして、まっすぐ移動して溝の底の各データ点を計測することは、(側壁の輪郭を描く必要がないことから)非常に高速の分析を可能にする。以下に詳述するように、より迅速な分析は、ドリフト又はクリープが生じる時間が少なくてすむ。
関連するデータ点のみを測定するこの方法は、また、構造特徴の幅のような他の微小寸法(CD)を決定するためにも使用される。そして、溝の幅を決定するために、いくつかの右側壁上のデータ点Sと左側壁のデータ点S’が測定される。一般的に、溝幅のような微小寸法を測定するためには、その幅は規定の深さ602(導電線のような構造特徴の場合には規定の高さ)において測定される。この規定の高さ又は深さは、構造特徴の全高又はその深さの絶対値又はその全体におけるパーセンテージのいずれか一方として規定されている。本発明によれば、構造特徴が一旦ラフに位置決めされると、微小寸法を測定するために、プローブ針先はこの規定の高さ近傍において対向する側壁間を往復ジャンプすることが可能である。
一般に、測定されたデータ点のいくつかは、所望の高さよりも上になり、いくつかはそれよりも下になる。ラフな側壁のより正確な測定を可能にする場合には、ある程度の「分散」(規定の深さよりも上と下にあるデータ点)がしばしば望ましいことがあることを業界で通常の知識を有する者は理解する。更に、業界で公知であるように、正確なAFM計測は、掻き取り法(erosion)又は逆重畳(deconvolution)として知られた数学的操作を介して針先を本来の画像から引くことによって針先の空間配置の効果を考慮すべきであることが度々必要となる。規定の高さよりも若干高くそしてそれよりも若干低い各点の分散は、掻き取り法で訂正された各データ点がその規定の高さのデータを含んでいることがありそうにする。好適な実施の形態において、それに適応したアルゴリズムが規定の高さの上又は下の適切な数のデータ点を測定することを可能にする。データが針先形状のために補正された後に、主に最小自乗法による分析によって、これらのデータ点が使用されて構造特徴の幅を決定する。
例えば、予想される構造特徴の空間形状が傾斜した側壁を有する溝であり、その底部が針先に比べて小さく、そして、第1のデータ点が微小寸法のための規定の高さよりも若干高いところにある場合、アルゴリズムは、好ましくは、次のデータ点を調整して、それが溝中央に若干動くようにする(そのデータ点が以前のデータ点よりも若干低いことが予想されるからである)。空間配置における予測できない変動、又は、データ点を外す可能性のために、各データ点は、以前のもにに比べて必ずしも規定高さにより近くなる必要はない。しかし、従来のSPMと比べて)比較的に少数のデータ点は、好適には、所望の計測時にはゼロで十分である。
本発明のこの実施の形態は、従来技術に比べていくつかの利点を提供する。好ましくは、構造特徴をラフに位置決めするためにはたった20乃至40のデータ点が必要なだけであり、そして、構造特徴の微小寸法を決定するのに別の20乃至40のデータ点が必要であるだけである。上記のように、従来のSPMは一般的に走査線当たり200乃至400のデータ点を使用する。より少ないデータ点が実際に測定されるので、スループットは飛躍的に上がることが可能である。更に、一般的に、より迅速な分析はドリフト又はクリープが生じるための時間を少なくする。側壁のデータ点は、(一方の壁の点の後に他方の壁の点を)交互に測定されることが好ましい。このイベントにおいて、それぞれの側壁の関連する各点を測定するは、走査線全体に沿って操作する従来の方法に比べて10倍乃至100倍程度も速くすることが可能である。このことはドリフト又はクリープの量を大幅に減少し微小寸法の精度と正確性の向上に寄与する。複数の走査線が一部に使用されてシステムドリフとのような精度問題を克服するので、ある種の場合、データ点のより迅速な測定は構造特徴の輪郭を描写するのに必要な走査線の全体数を減らすことも可能にする。
本発明のこの実施の形態はいかなるタイプのプローブ顕微鏡も同じように使用することできるが、本発明のこの側面においては、特に、SNPの使用が最適である。プローブ針先を構造特徴の輪郭に密接に平行移動させるように設計されたカンチレバー式のAFMとは反対に、SNPが各画素間においてプローブ針先を構造特徴から引き離すように設計されているからである。
変位に基づく走査を行うことによって、力のバランスのとれた状態で測定を行う従来技術の精度とスループットに比べて、それらは更に改善される。上記のように、従来のSNPは、針先が試料表面に予め決められた力によって押し付けられた状態でプローブの位置を計測することによって輪郭内の各データ点のデータを収集する。プローブ針先が探針中の構造特徴の表面に当接する点にプローブヘッドが下動したとき、ビームが一時的にアンバランスな状態となる。コンデンサ板間の容量の差が検知されて、それがビームの変位を示す。そして、サーボ回路が二つのコンデンサ板の間に異なる電位差を印加してビームを再びバランスのとれた状態にするようにする。この電位差は基板表面によるプローブ針先に掛かった力に比例する。力のバランスのとれた状態での測定は、一つの画素から他の画素へと針先と試料表面の安定した変形を提供することによって、輪郭のゆがみを最小限にすることを意図したものであった。残念なことに、空間の位置関係が非常に変動することと針先の可撓性が小さいこととセンサの平衡を取ることに困難があることで、いずれにせよ、この力のバランスのとれた状態での測定方法は相当なゆがみに対して脆弱である。
代表的なデータ点において力のバランスのとれた状態での測定を用いた場合の電位差のグラフが図7(A)に示されている。線710は、時間の関数としてプローブ針先に加えられた力を示す。グラフに示すように、0から0.02秒間の力の値は、約0.4Vである。この期間の値は基線を示すが、言い換えれば、針先が試料表面にまで下動しているときの力である。0.02秒の直後にカーブが上がり初め、水平の線712で示された設定された力点に達する。この点は針先が試料表面に接していることを示している。期間714の間針先は試料表面に接し続けている。そして、力の値が徐々に基線に向かって戻るが、このことは針先が試料表面から引き離されたことを示している。
図7(B)は、図7(A)と同じ期間中、線716によって示された圧電アクチュエータの垂直方向の位置を示すグラフである。図7(A)に示された力のデータによって示されているように、期間714はプローブ針先が試料表面上にある期間を示している。期間714の間の垂直方向の位置データは、水平の線715によって示されるように、平均化されて、この特定のデータ点に対し値を提供する。
好適な実施の形態の他の側面において、本発明の変位に基づく測定は、プローブの位置とプローブ針先が試料表面に近づく間のバランスビームの変位を示す信号を同時に測定することによって、試料表面の位置を特定する。衝撃点は、従来技術の力の設定点を用いるよりも、バランス信号における突然の変化によって特定される。迅速な統計分析が使用されて衝撃点のプローブ針先の正確な位置を正確に指摘することができる。よって、接触に対する反応はセンサ帯域によって決定され、力センサの限られた物理的反応から停止される。バランスビームの物理的特性によって決められる柔軟な物理的接触を可能にすることによって、そして、同時にバランスビーム位置の高周波帯域の知識を有することで、この停止は重要な利点を提供する。
図7(C)に関して。線720は、図7(A)と7Bに示されたのと同じ代表的なデータ点の場合の時間の関数としてのビーム変位を示す。本発明によると、ビーム変位データは、Fテストとして公知の統計操作を用いて処理されるが、このテストは二つの母集団を比較してそれらが互いにどの程度異なるかを決定するものである。ここで、サーキュラーバッファを用いて、立ち下がりの基線信号が立ち上がり変位信号に比較され、基線からの変位が明らかになった時点を決定する。線722は、線720のときに用いられたのと同じ時間スケールを用いた統計出力を示す。この統計出力は、基線と信号の間の最も重大な差異がイベント724の時点で発生することを示している。ベント724の時点で発生した線720の鋭いピークは、プローブ針先と試料表面の衝撃点を示している。
図7(D)は、図7(C)の期間と同じ期間中の図7(B)に示された圧電アクチュエータ716の垂直方向の位置を示すグラフである。図7(D)に示されているように、(プローブ位置を示す)線716と(変位信号の統計的分析によって決められた)イベント時点724の交点は、データ点の値を提供するために用いられるが、それはグラフ上でレポートされたz値726として示される。
それとは別に、図7(A)に示された力のデータは、同じ種類の統計操作の対象となり、力カーブについて基線からの変位が何時明らかになるのかを決定する。このような力カーブデータの統計的操作の出力グラフは、図7(C)の線720に示されたピークと同じ様に、衝撃時を示す鋭いピークを示す。しかし、PI回路に変位データを通過することによって力のデータが発生するので、この種の統計分析に力のデータを用いることは、時間が掛かりすぎあまり直接でない。
業界で通常の知識を有する者は、本発明の変位モードの分析を用いるとデータ点を測定するのに必要な時間をあきらかに節約することとなることを認識している。平衡を取る必要がないので、図7(B)と7Dに示された延長されて期間の間においてもプローブ針先を試料表面に接触したままにしておく必要はない。その代わりに、図7(D)の線717に示すように、すぐにもプローブ針先は試料表面から引っ込めるようにすることもできる。
測定時間を減らすことを可能にするのに加えて、本発明の変位モードの分析を用いると、例えば垂直な側壁近くのデータ点に対する場合のような柔軟な接触に対する感度と精度が上がることとなる。上記のように、従来技術の力の平衡を取るシステムは、水平方向の位置が決定されるまでは試料によって針先に加えられた力がある設定点に達することを必要とする。急峻な側壁の輪郭を描写する場合、針先の撓みや滑りのような輪郭の歪み測定の精度を劣化させる。本発明の変位モードの分析はプローブ針先と試料表面の間の最初の接触衝撃を特定するので、後続の針先の撓みや滑りは、深さ又は水平方向の位置測定に影響を与えなるものではない。
本発明の好適実施の形態の他の側面においては、従来技術に見られるようなプローブ針先を完全に垂直方向から試料表面に近づけるよりもむしろ、プローブ針先を試料表面に斜めに近づけるようにすることによって、柔軟な接触に対する感度が更に上げることができる。上記のように、従来のSNPにおいては、プローブ針先は完全に垂直方向から試料表面に近づく。一般的に言って、試料が従来のSNPに搭載されると、(全体として)試料表面は走査器のz軸に垂直となる。針先は特定の画素の上に配置され、そして、試料表面によって停止されるまでゆっくりと下動する。針先は試料表面から垂直方向の構造特徴を明らかにするのに足る距離後退し、そして、決められた距離水平方向に移動し、更に、垂直方向にもう一度試料表面に移動する。
上記のように、残念なことに、従来のSNPが急峻な側壁の輪郭を描写しようとするといくつかの問題が生じる。図8(A)は、急峻な側壁14に向かって垂直方向に下動する代表的な先行技術に係わるプローブ針先20を略式に図示している。プローブ針先20が垂直方向において側壁14に当たった場合、(SNPが測定した)力の垂直方向の成分は滑動が十分な緊張や摩擦を増やすまでは比較的に小さい。一般的にプローブ針先も側方向に若干可撓性を有するので、斜面との接触によってそれに加わる斜めの力は、針先が更に下動した場合には壁の傾きによってそれを曲げてしまうこともある。結果として、最初の接触以後に加えられた垂直方向の力は、力を加えた表面が平坦である場合ほど急激には増加しない。よって、本来の接触点から側壁の十分下の点にまでプローブ針先20が下動するまでは力の設定点は超えられない。このことは重大な測定誤差となる。
この問題に立ち向かうために、本発明のSNPの操作方法は、試料表面への斜めのアプローチを採用することができる。図8(B)は、本発明のこの側面に従って下動するプローブ針先20を略式に図示している。プローブ針先20は、従来技術のように垂直方向に移動するだけではなく、同時に側方向にも移動して、結果的に、側壁14に対して斜めに向かうようにする。好適な実施の形態において、このアプローチ角度は、局部的な表面角度に対して垂直か又はほとんど垂直にすべきである。斜めの軌道に関しては、緊張や摩擦が非常に急激に起こり、垂直方向の力を検出すると共に滑りを阻止するのを容易にする。業界で通常の知識を有する者は、完全に側方向の力がSNPのロッキングバランスビームをアンバランスにすることがあるので、本発明のSNPがそのような力を検出することが難しいことを認識している。結果的に、(90度に近い)あらゆる急峻な側壁に対して、垂直方向の力の成分が存在する試料表面に対して垂直以下である軌跡によってプローブ針先を移動することが好適である。いずれにしても、あらゆる急峻な側壁に対しても、側壁とのかすめ接触を避けるためにも、アプローチ角度は約30乃至60度の角度であることが好ましい。最高に好ましいのは、あらゆる急峻な側壁に対するアプローチ角度は約45度である。
好適な実施の形態においては、適合されたアルゴリズムが用いられて、例えば、予想される空間形状の輪郭を有する溝のような、対象となる既知の構造特徴の各データ点に対する大体の表面角度を予測する。それとは別に、以前のデータ点の測定値は後続のデータ点のためにおおよその表面傾斜を計算するために使用される。
図9は、(例えば、急峻な側壁に向かっての)柔軟な接触に係わる二つの異なるアプローチベクトルに関して、時間の関数としてプローブ針先に加えられた力のグラフである。線902は、完全な垂直方向アプローチベクトルの結果である力の値を示している。線904は、本発明の斜め方向アプローチベクトルの結果である力の値を示している。図9に示されているように、斜めアプローチの軌跡は、針先が側壁に衝突した後で力曲線においてより鋭く上昇している。
本発明の好適実施の形態のこの側面においては、正確な側方位置センサが用いられて、プローブ針先の連続的に変化する側方成分の関係を保持する。望ましくない側方の動きを阻止するために、走査器が十分な側方応答性を有することが好適である。
従来のSNPは完全な垂直側壁又は下側をカットされた構造特徴の輪郭を描くことはできなかった。しかし、内側に窪んだ構造の特徴は今日の進歩したマスクの鍵となるものである。斜めアプローチ軌跡の側方の動き成分は、SNPを用いてこのようなタイプの構造の輪郭を描くことを可能にする。標準の円筒形のプローブ針先は、斜めアプローチ軌跡を用いて垂直方向の側壁の輪郭を描写することができる。内側に窪んだ輪郭は、オーバーハングした庇部分の下のデータ点に届くためには、ある程度の側方移動とブーツ形状のプローブ針先の双方を必要とする。以下に詳述するように、本発明の好適な実施の形態は、非垂直方向(側方)の衝撃を検出するために、垂直接触センサを用いる。ある場合には、このような垂直接触センサは、完全な側方向の衝撃を検出するためにも使用される。このことは、垂直方向の構造と内側が窪んだ構造の輪郭を正確に描くことを可能にする。
本発明の好適実施の形態のある側面においては、側方に掛かる力の検出方法が採用されて予期しない側方接触による針先の損傷を回避する。上記のように、従来のSNPは垂直方向の力だけを検出する。結果的に、針先と試料の損傷を避けるために、針先は試料上の十分な高さにまで上動されて、針先が新たなデータ点に移動できる前にそれが全ての垂直な構造特徴を確実に明瞭にするようにする。測定された各データ点において、試料表面上で相当長い距離針先をゆっくり下動し、更に、次のデータ点に移動する前に、針先を上げて再びその相当長い距離移動して相当大きな時間が費やされていた。もし、針先及び/又は試料の損傷が生じる以前に側方の接触が検出できれば、非常に時間に掛かるこの種の上動は不必要となる。本発明の好適な実施の形態は、内側に窪みを有する構造を含む高い構造特徴が非常に迅速に(従来の3乃至5倍は速い)処理されることを可能にする。測定時間の減少は、また、ドリフトエラーの最小化による精度の向上となる。
本発明の好適実施の形態のある側面において、本発明は、側壁接触を検出するために、適合されたアルゴリズムと側方に掛かる力の検出方法を利用する。図10は、この場合には半導体チップ上の導体1001の断面である、垂直方向の構造特徴の断面を略式に図示している。各データ点1010において、(図示しない)プローブ針先は通路Vに沿って試料表面に下動し、(従来の力バランス方法か又は本発明の変位制御法のいずれかを用いて)接触が検出され、そして、データが収集される。ついで、次のデータ点に向かって側方に移動を始める前に、プローブ針先が通路Vに沿って後退して若干上昇する。次のデータ点に完全に移動するよりもむしろ、プローブ針先は、好適には1乃至5nmであるより小さなサブステップS1からS5で移動する。それぞれのサブステップの後で、プローブ針先は好適には2乃至10nmである距離垂直方向に上下するように調整される。側方のサブステップがプローブ針先を側壁へ当接させる場合、プローブ針先の上下動はプローブ針先が側壁に押し当てられたときの摩擦となる。この摩擦が(従来の力バランス方法か又は本発明の変位制御法のいずれかを用いて)垂直方向の力として記録される。この方法においては、垂直方向の力は側方接触を検出するために使用することもできる。
側方の力が検出された場合、プローブ針先は、通路Vに沿って試料表面に再びアプローチする前に側方向において戻ってより高く上動する。必要に応じてこのことが繰り返されて構造特徴が明らかとなる。側方の力が検出されない場合、プローブ針先は引き続き次のサブステップ又は次のデータ点に移動する。このモードでは、システムが構造特徴の空間配置を動的に調整する。このモードの利点には、構造特徴の高さと空間配置とは独立したパラメータを有することである。上動のための高さと構造特徴の高さの設定は必要とされない。針先と試料の損傷の危険性は非常に減少されるが、一方、針先が試料表面から相当離れて移動する必要がないので、同時に測定速度は改善される。結果的に、線端から線端への移動の時間がより掛からず、微小寸法の測定精度とスループットは改善される。オペレータが予め構造特徴の最大の高さを知ることなく、どのような空間配置であっても安全に分析できることが他の利点である。
図10は、プローブ針先が垂直方向又は側方のいずれかに移動する本発明の静的な側面を図示しているが、業界で通常の知識を有する者は、側方と垂直方向の同時の移動を組み合わせた動的なものも使用できることを認識している。動的側面において、プローブ針先は三角波状に効果的に空間を移動する。静的アプローチは、基本的に、側方のサブステップのサイズによって決められる分解能を有する。側方接触に関しては、一般的に、ある程度の失敗がある。設定されたサブステップの距離よりむしろ、プローブ針先の壁に対する最初の接触によってデータ点が発生されるので「動的アプローチ」を使用すればデータはより正確になる。
本発明の他の側面において、本発明は、下側の切り取られた構造の輪郭を描写するときに針先の損傷を避けるために、適合されたアルゴリズムも用いられる。ブーツ形状の針先が下側の切り取られた構造の輪郭を描写するために使用されたとき、針先が下側の切り取られた構造の庇の下に挟まれることがあり得る。この場合、アルゴリズムは上側の接触と必要に応じた複数のバックアップ側方ステップを認識している。より一般的には、輪郭に従った進行を補償するような方法で針先がいずれかの方向に反応しなければならない。アルゴリズムは、また、間隔を開けて後ろ方向の側方接触テストを行うことによって、構造特徴への下動進行中の側方接触を特定する手段を提供することもできる。このように、おバーハング構造もいずれかの方向でその輪郭を得られる。
好適には、アルゴリズムは、帰還ループを阻止するために、針先と試料表面の相互作用の履歴効果の補償をすることも可能である。例えば、ブーツ形状の針先を用いて下側の切り取られた構造の側壁を描くとき、針先は側方に移動して壁に当接する。上記のように、好適には、プローブ針先は戻って上動し、そして、(予想される構造特徴の空間配置に従って)上がるか又は下がり、次いで再び壁に近づく。しかしある場合、針先を側壁に接触保持する瞬間的な吸引力が存在し、それが最終的に離れたときに、いくつかのステップ針先が側壁から後ろに離れることがある(履歴効果)。プローブ針先が前方に一ステップ移動しても側方接触をしない場合、ノーマルなアルゴリズムは針先を試料表面に対して下げさせるが、それはすぐに同じ側壁を再び上がってくる。このようなタイプの無限ループを避けるために、アルゴリズムは、また、好適には、プローブ針先が既に構造特徴を越えて上がっていることとそれが壁に向かって後ろに移動したときに最初の側方接触が存在しなかったとしても側方接触があるまで針先が前方への移動をし続ける必要があることを理解することが可能である。
ある状況の下では、例えば、下側の切り取られた構造の側壁を描くとき、プローブ針先の完全な側方移動も望ましい。上記の実施の形態と同じような感度で行われるわけではないが、本発明の別の実施の形態においては、完全に水平方向に移動されたプローブ針先は、また、側方の力を検出するためにも使用される。図3に戻って、バランスビーム60の旋回点と同じ平面には針先20は配置されないので、針先に係る完全に側方向の力はバランスビームをロックする傾向がある。針先の移動方向が考慮されている限り、この特性がビーム変位を正確に垂直方向または側方の接触として解釈することを可能にする。従来においては、バランスビームの変位が一般に垂直方向の接触又は力として解釈された。しかし、針先が完全に側方に移動している場合、このような変位は垂直方向の力と言うよりむしろ側方の力を示している。
本発明の好適なシステムは多くの新規な側面を有し、そして、本発明が異なる目的で異なる方法で実施されるので、必ずしも全ての側面があらゆる実施の形態に存在している必要はない。更に、説明された実施の形態の各側面の多くも個別に特許可能なものである。ここに説明された本発明の技術と側面波、それ自身で若しくはいずれかと組み合わせて使用することが可能である。
例えば、図6(A)乃至6Dに戻って、本発明の好適な実施の形態によって、適合アルゴリズムは、位置決めデータ点P1乃至P12を選択するために、構造特徴の予想される位置と寸法を利用している。この位置決めデータ点は、例えば溝601のような予想される構造特徴をラフに探査するために使用されるものである。スループットと精度と(特に側壁に対する)反応性を改善するために、データ点は、上記の変位制御モードを使用して測定されることもある。側方にかかる力の検出は、また、更にスループットを改善し更に構造特徴内の予想できない変動に起因する針先及び/又は試料の損傷を軽減するために、データ点の間の移動のためにも使用される。
構造特徴が探知された後でも、所望の寸法を測定するために、アルゴリズムは測定する関連位置においてデータ点の数を選択することができる。(微小寸法の)溝の幅を決定するために、右の側壁のデータ点Sの数と左の側壁のデータ点S’の数が測定される。一般的に、溝幅のような微小寸法を測定するためには、その幅は規定の深さ602において測定される。構想特徴が一旦ラフに探知されると、プローブ針先は両方の側壁間を規定の高さに近傍で前後に移動し微小寸法測定を行う。再び、変位モードと側方に掛かる力の検出が行われて関連するデータ点を測定する。構造特徴の(微小寸法の)幅を決定するために使用される溝の側壁の各データ点に対して、斜めアプローチ軌跡が行われて急峻な側壁に対する柔軟な接触の感度を上げる。このように、本発明の各側面の組み合わせは、従来技術に比べて、スループットと精度と反応性を明らかに改善することが予想される。
上記のようにこの明細書と図面で本発明の最良の実施の形態を詳細に説明してきたが、特許請求の範囲に記載された発明の精神とその範囲から逸脱しない限りにおいて、ここに記載された実施の形態に対して、様々な変更、代替、修正を加えることができることは理解されるべきである。更に、本願の範囲は、この明細書に記載された方法、機械、製造物、組成物、手段、方法、工程の特定の実施の形態に限定されることを意図するものでもない。業界で通常の知識を有する者は、本発明の開示事項から、ここに記載された実施の形態が本発明に従って行うことのできるものと実質的に同じ機能を発揮し、若しくは、実質的に同じ効果を得る既存の又はこれから開発される方法、機械、製造物、組成物、手段、方法、工程を容易に正しく理解する。従って、特許請求の記載は、その範囲内に、そのような方法、機械、製造物、組成物、手段、方法、工程を含むことを意図するものである。
上述したように、本発明の方法は、プローブ顕微鏡等に利用される。
基板上の構造特徴を描写する代表的なプローブ針先の略式一部断面図である。 従来のプローブ顕微鏡の側面図である。 図2のプローブヘッドの側面図である。 図2のプローブヘッドの端面図である。 傾斜のある側壁を描写するときの図1のプローブ針先の一部断面図である。 本発明に従って各粗位置決めデータ点の位置を示す、基板の構造特徴の断面形状の略式図である。 本発明に従って構造特徴の深さを計算するための各関連データ点の位置を示す、基板の構造特徴の断面形状の略式図である。 本発明の微小寸法の所定の深さを示す、基板の構造特徴の断面形状の略式図である。 本発明に従って微小寸法を計算するための各関連データ点の位置を示す、基板の構造特徴の断面形状の略式図である。 代表的なデータ点において従来の力のバランスのとれた状態での測定を用いた場合の電位差のグラフである。 図7(A)の期間中の圧電アクチュエータの垂直方向の位置を示すグラフである。 図7(A)と図7(B)によって示されたのと同じ代表的なデータ点における、時間関数としてのビーム変位とビーム変位データの統計操作の出力を示すグラフである。 図7(C)の期間中の圧電アクチュエータの垂直方向の位置を示すグラフである。 極端な側壁に向かって従来のプローブ針先が垂直方向に下動する場合を示す略図である。 本発明にしたがってプローブ針先が同じ側壁に向かって斜めに下動する場合を示す略図である。 図8(A)の垂直方向のアプローチ軌跡と図8(B)の斜めアプローチ軌跡を示す、時間の関数としてプローブ針先に加えられた力を表すグラフである。 縦方向の構造特徴の略式断面を示す図であり、側方向の力を検出する方法と最少のz方向の後退動を図示した図である。
符号の説明
10 溝
12 半導体基板表面
14 斜面
20 プローブ針先
30 基板
32 支持面
44 プローブヘッド
601 溝
602 規定の高さ(深さ)

Claims (37)

  1. 予測される空間的な配置関係(topography)と既知のおおよその位置を有する、試料上の構造特徴(feature)の少なくとも一つの寸法を決定する方法であって、
    プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、
    構造特徴を探知するのに足りる、複数の位置決めデータ点の数と位置を決める工程と、
    各位置決めデータ点において、前記試料の高さに関連するデータを分析する工程と、
    各位置決めデータ点における前記試料の高さに関連するデータから前記構造特徴の位置を決定する工程と、
    前記構造特徴の予測される空間的な配置関係とその構造特徴の位置から、前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める工程と、
    各関連するデータ点において、前記試料の高さに関連するデータを分析する工程と、
    各関連するデータ点における前記試料の高さに関連するデータの値から前記構造特徴の前記寸法を決定する工程とからなる方法。
  2. 前記試料上の構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定することには、前記構造特徴の高さ又は深さ若しくは幅若しくは側壁の傾斜を決定することが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  3. 前記試料上の構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定することには、前記構造特徴の側壁の規定の高さ又は深さにおける前記構造特徴の幅を決定することが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  4. 前記関連するデータ点において前記試料の高さに関連するデータを分析する前記工程には、前記構造特徴の第1の側壁のあるデータ点を測定した直後に、前記構造特徴の反対側の側壁の対応するデータ点を測定することを特徴とする前記請求項3に記載の方法。
  5. (a)前記構造特徴の第1の側壁の他のデータ点を測定した直後に、前記構造特徴の反対側の側壁の他の対応するデータ点を測定工程と、
    (b)前記第1の側壁とその反対側の側壁の全ての関連するデータ点の測定を終えるまで、前記工程(a)を繰り返す工程とからなることを特徴とする前記請求項4に記載の方法。
  6. 前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める前記工程には、適合したアルゴリズムを使用して、前記構造特徴の両側の側壁における規定の測定高さ又は深さの近くのデータ点の数を選択し、それぞれの側壁のデータ点が前記規定の高さの若干上から前記高さの若干下の範囲になるようにすることが含まれていることを特徴とする前記請求項3に記載の方法。
  7. 前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める前記工程には、適合したアルゴリズムを使用して、前記構造特徴の予測される位置と寸法から、前記構造特徴を探知するのに足りる、複数の位置決めデータ点の数と位置を決めることが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  8. 前記構造特徴の予測される空間的な配置関係とその構造特徴のおおよその位置から、前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める前記工程には、適合したアルゴリズムを使用して、前記構造特徴の予測される空間的な配置関係位置とその構造特徴のおおよその位置から、前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決めることが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  9. 構造特徴を探知するのに足りる、複数の位置決めデータ点の数と位置を決める前記工程には、一ミクロン当たり5乃至20個のデータ点を有するデータ点間隔を有して、走査線に沿って前記位置決めデータ点を配置することが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  10. 前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める前記工程には、走査線に沿って20乃至40個の関連するデータ点を配置することが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  11. 前記構造特徴の少なくとも一つの寸法を決定するのに足りる、複数の関連するデータ点の数と位置を決める前記工程には、複数の走査線であって一ミクロン当たり5乃至100本の走査線を有するような線間隔を有するもののそれぞれに沿って20乃至40個の関連するデータ点を配置することが含まれていることを特徴とする前記請求項1に記載の方法。
  12. 試料表面から離してプローブ針先を配置する工程と、
    前記試料に向かって前記プローブ針先を移動する工程と、
    前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定する工程と、
    該最初の接触点における前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する工程とからなるプローブ顕微鏡を操作する方法。
  13. 前記プローブ顕微鏡がロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡であることを特徴とする前記請求項12に記載の方法。
  14. 前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定する前記工程には、前記プローブ針先が前記試料に向かって下動するときに前記プローブ針先によって加えられる力の値を測定することと、
    前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、その力の値のデータを統計的に分析することが含まれていることを特徴とする前記請求項13に記載の方法。
  15. 前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、その力の値のデータを統計的に分析することには、基線からのずれが明らかになった時点を決定するために、立ち下がり時の基線の力の値を立ち上がり時の基線の力の値に比較するFテストが含まれていることを特徴とする前記請求項14に記載の方法。
  16. 前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定する前記工程には、
    前記プローブ針先が前記試料に向かって下動しているときのバランスビームの変位を測定することと、
    前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、バランスビームの変位データを統計的に分析することが含まれていることを特徴とする前記請求項13に記載の方法。
  17. 前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、バランスビームの変位データを統計的に分析することには、基線からのずれが明らかになった時点を決定するために、立ち下がり時の基線のバランスビーム変位データを立ち上がり時の基線のバランスビーム変位データに比較するFテストが含まれていることを特徴とする前記請求項14に記載の方法。
  18. プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、
    予測される空間的な配置関係(topography)と既知のおおよその位置を有する、前記試料上の構造特徴の位置から離してプローブ針先を配置する工程と、
    前記位置において前記試料表面に対して45度又はそれ以上のアプローチ角度で前記構造特徴の位置に向かって前記プローブ針先を、所望の位置で前記プローブ針先が試料表面に当接するまで、移動する工程と、
    前記所望の位置で前記プローブ針先が試料に当接したときの前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関連するデータを分析する工程とからなるプローブ顕微鏡を操作する方法。
  19. 更に、前記構造特徴の画像を得るために、複数の位置で全ての工程を繰り返す工程を具備することを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記位置において前記試料表面に対して45度又はそれ以上のアプローチ角度で前記構造特徴の位置に向かって前記プローブ針先を移動する前記工程には、前記位置において前記試料表面に対して実質的に垂直のアプローチ角度で前記構造特徴の位置に向かって前記プローブ針先を移動することが含まれていることを特徴とする前記請求項18に記載の方法。
  21. 前記所望の位置で前記プローブ針先が試料表面に当接したときの前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関連するデータを分析する前記工程には、前記所望の位置で前記プローブ針先が試料に当接したときの前記プローブ針先の垂直方向と側方方向の位置を測定することが含まれていることを特徴とする前記請求項18に記載の方法。
  22. (a)プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、
    (b)試料表面の複数のデータ点の数と位置を決める工程と、
    (c)あるデータ点において前記試料表面に向かって前記プローブ針先を移動する工程と、
    (d)該データ点において前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置に関するデータを分析する工程と、
    (e)前記試料表面から前記プローブ針先を離して移動する工程と、
    (f)複数の不連続サブステップにおいて、次のデータ点に向かって側方にプローブ針先を移動する工程と、
    (g)それぞれのサブステップにおいて、前記プローブ針先を上下に振動する工程と、
    (h)その振動中において、前記プローブ針先が試料表面に押し付けられているか否かを決定する工程と、
    (i)もし、振動中にプローブ針先が試料表面に押し付けられていない場合には、プローブ針先を次のサブステップに移行して、次のデータ点に達するまで、工程(h)と(i)を繰り返す工程と、
    (j)もし、振動中にプローブ針先が試料表面に押し付けられている場合には、前記プローブ針先が試料表面に当接したときの前記プローブ針先の側方方向と垂直方向の位置を決定し、そして、前記プローブ針先を側方前方に移動して次のサブステップに移動するか、又は、前記プローブ針先を次のデータ点に移動する前に、前記プローブ針先を前記試料表面から引き離して移動する工程と、
    (k)次のデータ点において、前記試料表面に前記プローブ針先を移動して、そのデータ点における前記プローブ針先の側方向及び垂直方向の位置を決定する工程と、
    (l)上記工程(e)から(k)までを、全てのデータ点の測定を終えるまで繰り返す工程とからなるプローブ顕微鏡を操作する方法。
  23. 前記プローブ針先が、上下動しながら、側方に連続的に移動することを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  24. 前記不連続サブステップが1乃至5nmであることを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  25. 前記不連続サブステップが十分に小さくて、前記プローブ針先と前記試料表面の間の側方接触による針先と試料を傷付けないようにすることを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  26. 前記プローブ針先を上下に振動する前記工程には、2乃至10nmの距離で前記プローブ針先を上下に振動することが含まれていることを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  27. 前記試料表面から前記プローブ針先を離して移動する前記工程には、前記プローブ針先を前記試料表面上に上道して実質的に前記試料上の前記構造特徴の最大の高さよりも低い位置におくことが含まれていることを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  28. 前記試料表面から前記プローブ針先を離して移動する前記工程には、前記試料表面から10乃至50nm前記プローブ針先を上道することが含まれていることを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  29. 前記プローブ顕微鏡がロッキングバランスビームセンサを具備したプローブ顕微鏡からなることを特徴とする前記請求項22に記載の方法。
  30. 振動中において、前記プローブ針先が試料表面に押し付けられているか否かを決定する工程には、
    前記プローブ針先が上下に振動したときに前記プローブ針先によって加えられる力の値を測定することと、
    前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、前記力の値のデータを統計的に分析することが含まれていることを特徴とする前記請求項29に記載の方法。
  31. 前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、前記力の値のデータを統計的に分析することには、基線からのずれが明らかになった時点を決定するために、立ち下がり時の基線の力の値のデータを立ち上がり時の基線の力の値のデータに比較するFテストが含まれていることを特徴とする前記請求項30に記載の方法。
  32. 振動中において、前記プローブ針先が試料表面に押し付けられているか否かを決定する工程には、
    前記プローブ針先が上下に振動したときのバランスビームの変位を測定することと、
    前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、前記バランスビーム変位データを統計的に分析することが含まれていることを特徴とする前記請求項29に記載の方法。
  33. 前記プローブ針先と前記試料の間の最初の接触点を決定するために、バランスビームの変位データを統計的に分析することには、基線からのずれが明らかになった時点を決定するために、立ち下がり時の基線のバランスビーム変位データを立ち上がり時の基線のバランスビーム変位データに比較するFテストが含まれていることを特徴とする前記請求項32に記載の方法。
  34. 前記プローブ針先を側方前方に移動して次のサブステップに移動するか、又は、前記プローブ針先を次のデータ点に移動する前に、前記プローブ針先を前記試料表面から引き離して移動する前記工程には、
    (a)前記プローブ針先と前記試料表面の間の接触が、前記プローブ針先が上下に振動しているときに前記プローブ針先と前記試料表面の間に最初の接触が生じるような上向きの接触であるか、又は、前記プローブ針先が下に振動しているときに前記プローブ針先と前記試料表面の間に最初の接触が生じるような下向きの接触であるかを決定することと、
    (b)下向きの接触の場合、前記プローブ針先を側方前方に移動して次のサブステップに移動するか、又は、前記プローブ針先を次のデータ点に移動する前に、前記プローブ針先を側方向に戻して前記プローブ針先をより高く上げることと、
    (c)上向きの接触の場合、前記プローブ針先を下げて、前記プローブ針先を側方向に戻して、更に前記プローブ針先を上げて、上げたときに前記プローブ針先が前記試料表面に当接するか否かを決定することと、
    (i)上げたときに前記プローブ針先が前記試料表面に当接している場合には、上記(c)を繰り返すことと、
    (ii)上げたときに前記プローブ針先が前記試料表面に当接していない場合には、前記プローブ針先を側方前方に移動して次のサブステップに移動するか、又は、前記プローブ針先を次のデータ点に移動すること、が含まれていることを特徴とする前記請求項32に記載の方法。
  35. ロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡を操作する方法であって、
    (a)プローブ針先を有するプローブ顕微鏡に試料を搭載する工程と、
    (b)試料表面の複数のデータ点の数と位置を決める工程と、
    (c)あるデータ点において前記試料表面に向かって前記プローブ針先を移動する工程と、
    (d)前記プローブ針先と前記試料表面の間の最初の接触点を決定するために前記プローブ針先が移動するときのバランスビームの変位を測定する工程と、
    (e)前記最初の接触点において前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する工程と、
    (f)前記試料表面から前記プローブ針先を引き上げる工程と、
    (g)前記プローブ針先を上下に振動しながら、次のデータ点に向かって側方にプローブ針先を連続的に移動する工程と、
    (h)前記プローブ針先が前記試料表面に当接する時点を決めるために前記プローブ針先が上下に振動したときのバランスビームの変位を測定する工程と、
    (i)もし、次のデータ点に達するまでに前記プローブ針先が前記試料表面に当接される場合には、前記プローブ針先が前記試料表面に当接した点における前記プローブ針先の垂直方向と水平方向の位置を決定する工程と、
    (j)前記当接が上向きで行われたのか下向きで行われたのかを決定する工程と、
    (k)前記構造特徴の予測される空間的な配置関係と当接方向から、前記試料表面から前記プローブ針先を引き離して移動して次のデータ点に向かって側方の移動を再開するために、前記プローブ針先を移動する適切な方向を決定する工程と、
    (l)上記工程(g)から(k)を、次のデータ点に達するまで繰り返す工程と、
    (m)一旦、前記プローブ針先が次のデータ点の上に配置されると、そのデータ点において、前記試料表面に前記プローブ針先を下動して、前記プローブ針先の側方方向及び垂直方向の位置を決定する工程と、
    (n)上記工程(f)から(m)を、全てのデータ点の測定を終えるまで繰り返す工程とからなる方法。
  36. 前記試料表面から前記プローブ針先を引き離して移動して次のデータ点に向かって側方の移動を再開するために、前記プローブ針先を移動する適切な方向を決定する前記の工程には、適用したアルゴリズムを使用して、前記試料表面から前記プローブ針先を引き離して移動して次のデータ点に向かって側方の移動を再開するために、前記プローブ針先を移動する適切な方向を決定することが含まれていることを特徴とする前記請求項35に記載の方法。
  37. ロッキングバランスビームセンサを装備したプローブ顕微鏡を使用するときの側方方向の力を検出する方法であって、
    前記プローブ針先の上下動を調節しながら前記プローブ針先を側方向に連続的に移動して、前記プローブ針先が前記試料表面に接触した場合、前記プローブ針先が前記試料表面を押し当てたときに前記プローブ針先の上下動の調整が摩擦となる工程と、
    前記プローブ針先が前記試料表面に側方当接する時点を決めるために前記バランスビームの変位を測定する工程とからなる方法。
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