JPH09250653A - 電磁流量調節弁装置 - Google Patents

電磁流量調節弁装置

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Publication number
JPH09250653A
JPH09250653A JP8458896A JP8458896A JPH09250653A JP H09250653 A JPH09250653 A JP H09250653A JP 8458896 A JP8458896 A JP 8458896A JP 8458896 A JP8458896 A JP 8458896A JP H09250653 A JPH09250653 A JP H09250653A
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JP
Japan
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shaft
magnetic pole
electromagnet
drive
coil
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Withdrawn
Application number
JP8458896A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Matsubara
秀樹 松原
Tomohiro Kitamoto
朋宏 北本
Yoshitaka Tanimura
愛隆 谷村
Tsuneo Kamitsubara
常男 上津原
Kenji Iio
謙二 飯尾
Yuichi Ando
祐一 安藤
Munetoshi Futaho
宗俊 二歩
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Mitsubishi Materials Corp
Osaka Gas Co Ltd
Harman Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Osaka Gas Co Ltd
Harman Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小容量の電源によって軸に取付けられた弁
体の高精度の微細な機械的変移動を的確に実施でき、か
つフェイルセーフ機能を有して安全性に優れる電磁流量
調節弁装置を得る。 【解決手段】 ハウジング3内に、電磁力による軸回り
の回転駆動によってその軸線方向に変移する軸4の磁極
面6aが直交するように電磁石磁極片6を固定し、ハウ
ジング3に固定的に取り付けた電磁石鉄心8に磁極片6
を吸着する駆動コイル9とこの駆動コイルよりもアンペ
アターンの小さい保持コイル10を固定し、両コイルの
無通電時における磁極片6と電磁石鉄心8との間に動作
間隙を保持するために軸4の端面と鉄心8との間に付勢
部材12を介装し、鉄心8を付勢部材12よりも小さい
付勢力で軸4の軸線方向に常時付勢する他の付勢部材1
3を設け、軸4の先端部には弁座43に対して変位する
弁体44を設け、さらに上記コイルの制御を行うための
電気制御部41を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機により回転
駆動される駆動軸の機械的な変位によって弁部の変位を
制御し、流体流量を調節する電磁流量調節装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、特開昭59−19465
8号公報、あるいは特開昭62−124378号公報に
開示されている流量制御弁のように、電動装置内の回転
運動を直線運動に変換して出力し、この直線運動により
弁を変位させて流量を調節する構成の流量調節技術が知
られている。これらの技術では、電動機等の原動機によ
り駆動する駆動軸を所要の位置で停止状態するのに、電
磁石を用い、この電磁石への通電のオン操作で固定保持
し、オフ操作により保持状態を釈放する構成の各種電動
制動機構が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電動流
量調節弁装置においては、以下のような問題点があり、
それらの解決が望まれている。先ず従来の電動流量調節
弁装置では、電源が喪失したり、その電気制御回路に故
障が生じる等の事故発生時には、事故発生時の機械的状
態をそのまま持続させる。したがって、例えば、電動弁
装置の場合、電源の喪失や制御回路の故障等の事故に際
して、電動弁の弁体を自動的に閉状態に移行させる、い
わゆるフェイルセーフ機能を発揮できないという問題点
があった。
【0004】また、従来の電動流量調節弁装置において
駆動軸を停止させる際には、原動機部を含む運動部分の
慣性によって、駆動部と制動部の間に衝撃力が発生して
しまい、この結果駆動軸の停止位置の精度の劣化が避け
られず、この衝撃を緩和するには、駆動部に固定した磁
極片の磁極面における制動部分との接触部分の耐久性や
寿命に問題が発生してしまう欠点があった。
【0005】さらに、従来の電動流量調節弁装置におい
ては、電気入力信号と機械的出力のインターロックが不
確実であり、雑音等による誤入力信号による機械的出力
の誤動作が累積されて、制御の信頼性を損う恐れがあ
る。このため、的確な制御を必要とする場合に対応する
には、機械的出力の動作確認のフィードバック信号と電
気入力信号の照合による閉ループ制御を実施する必要が
あり、そのためには複雑で高価な装置を付加しなければ
ならないという問題点があった。
【0006】さらに、電磁石の磁極片と電磁石の磁極面
との間に動作間隙が生じるため、駆動軸は、この動作間
隙長分だけ軸方向に変移自在の構造となることが避けら
れず、よって装置の構成に精密さが要求されて装置全体
の複雑化を招来するという問題点があった。加えて、従
来の電動流量調節弁装置においては、動作間隙の存在
と、電磁石の磁極面の接触部の耐久性の劣化のため、電
磁石コイルの所要アンペアターン、すなわち所要のアン
ペアを実現するためのコイルの巻き数が増大し、装置の
小型軽量化や、乾電池電源等の利用を可能とする省エネ
ルギー特性を発揮することが困難となるという問題点が
あった。
【0007】本発明は、上記従来の電動流量調節弁装置
が有する種々の問題点を有効に解決すべくなされたもの
で、微小容量の電源によって高精度の微細な機械的変移
動を的確に実施でき、かつフェイルセーフ機能を有して
安全性に優れる電磁流量調節弁装置を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】次に、上記課題を解決す
るための手段を、図1および図2に示す模式図に基づい
て説明する。ちなみに、これらの図に示すものは、便宜
上本発明に係る構成を説明するためのものであって、本
発明はこれらの構成に限定されるものではなく、具体的
な適用にあたっては、種々の変形が可能である。図1お
よび図2において、請求項1または2に記載の本発明に
係る電磁流量調節弁装置は、ハウジング3内に回転自在
に設けられるとともに電磁力による軸回りの回転駆動に
よってその軸線方向に変移する軸4を有する駆動部1
と、この駆動部1を電磁的に制動する制動部2と、上記
駆動部1と制動部2とを所定のシーケンスに従って制御
する電気制御部41と、上記軸4の軸線A方向の変位に
よって流体の流量を調節する弁部42とを有してなり、
かつ上記駆動部1が、上記軸4と、該軸4の回転駆動に
よる変移に対して所要の付勢力を作用させる第1のスプ
リング(第1の付勢部材)5と、上記軸4にその磁極面
6aが直交するように固定されている電磁石磁極片6と
から構成され、上記制動部2が、上記ハウジング3に上
記軸4と同軸線上に位置するように支承されたスピンド
ル7に摺動自在に取り付けられた電磁石鉄心8に駆動コ
イル9とこの駆動コイル9よりも巻き数の少ない保持コ
イル10を同軸に巻回してなる電磁石11と、上記両コ
イル9、10の無通電時における上記電磁石磁極片6の
磁極面6aと上記電磁石鉄心8との間に動作間隙を保持
するために上記軸4の端面と上記電磁石鉄心8との間に
介装された第2のスプリング(第2の付勢部材)12
と、上記電磁石鉄心8を上記第2の付勢部材12よりも
小さい付勢力で上記軸4の軸線方向に常時付勢する第3
のスプリング(第3の付勢部材)13と、上記電磁石1
1の回転を阻止する回り止め手段14とから構成されて
いる。
【0009】なお、上記構成において、上記軸4を、電
磁力により軸回りに回転駆動させて、その軸線方向に変
位させる装置は、特に限定するものではないが、図1に
示した多安定電磁石が好適である。ちなみに、この多安
定電磁石の構成は、請求項3に記載の発明のように、ハ
ウジング3内に回転自在に設けられた軸4と、この軸4
に固定され、円周方向に等ピッチ間隔で交互に異極に着
磁された磁極面23a…を有する永久磁石23とを有す
る回転子と、上記ハウジング3内に固定されてコイル2
4a、24bが巻回された少なくとも1対の鉄心と、一
方の鉄心および他方の鉄心からそれぞれ交互に円周方向
に等間隔を隔てて径方向に放射状に延出し、さらに軸4
の軸線と平行に永久磁石23の外周側まで延びて、各内
周面に永久磁石23の凸状磁極面23a…と微小間隙を
介して対向する固定子磁極面25が形成された複数の磁
極片25a、25b、25c、25dとを有する固定子
とを備えてなり、かつ、上記回転子の磁極面23a…
は、その円周方向の磁極境界線が、当該円周方向に対し
て傾斜するように着磁されている構成である。
【0010】上記構成の多安定電磁石を一体的に設けた
場合における本発明に係る電磁流量調節弁装置の動作お
よび効果を、以下に説明する。上記構成の本発明に係る
電磁制動装置にあっては、先ず無通電の状態では、軸4
は、第1のスプリング5の付勢力によって、軸4の回転
摩擦力や軸4に連結した駆動用電動機(多安定電磁石)
のコッキング力に打ち勝って回転し、これにより軸4は
図1中上方に変位して弁体44で弁座43の開口を閉じ
て静止する。
【0011】次いで、多安定電磁石の各コイル24a、
24bに所定の電気信号を印加して、軸4を駆動回転さ
せ、ネジ機構(後述)によって当該軸4をその軸線方向
に変位させて、先端部に固定した弁体44と弁座43と
の離隔距離を調整することにより所要の流体流量を得
る。なお、軸4の回転運動を軸線方向への直線変位に変
換するネジ機構は、上記構成に限定されるものではな
く、例えば電動機軸と軸4とをネジ嵌合で連結する構成
を採用しても良い。
【0012】そして、多安定電磁石に対する軸4の任意
の所要位置に相当する電気信号入力と同時に、制動部2
の電磁石11の少なくとも駆動コイル9に、所定のパル
ス状の通電を実施して電磁石磁極片6を吸引する。そし
て、上記電磁石磁極片6を吸引した後に、上記駆動コイ
ル9の通電を停止することにより、保持コイル10のみ
に通電をして、電磁石固定鉄心8と電磁石磁極片6との
吸着状態を維持し、上記のパルス状電気信号の消失後も
軸4の所要位置を保持する。この際に、上記保持状態へ
の移行は、始めに駆動コイル9のみをオンとし、次にこ
の駆動コイル9をオフとすると同時に保持コイル10を
オンにする手順によってもよいし、あるいは始めに駆動
コイル9と保持コイル10を一緒にオンとし、次にこの
駆動コイル9のみをオフとする手順によってもよい。こ
のような制動部2によれば、駆動コイル9の所要アンペ
アターンに比して保持コイル10の所要アンペアターン
は微小であるので、駆動部1を保持するための消費電力
を大幅に節減することができる。
【0013】次に、必要に応じて流体流量を変更する場
合は、軸4の保持位置を任意の位置に変更する場合は、
保持コイル10の通電を停止すると同時に、駆動用電動
機に所定の電気信号を印加して、軸4を所要位置まで変
位させる。一方、上記操作における軸4の保持状態にお
いて、保持コイル10の通電を停止すると、軸4は上述
したように始動位置に復帰し、この操作における始動位
置復帰の都度、自動的に駆動入力信号と弁部42の開閉
状態とを照合して補正することにより、電気入力信号と
機械的出力のインターロックを確認することができる。
また、軸4の所要位置での保持を持続している時に、停
電あるいは電気制御回路部の故障等の事故が発生する
と、保持コイル10の通電が中断し、軸4は上記スプリ
ング5の付勢力により自動的に始動位置に復帰して、い
わゆるフェイルセーフ機能を発揮することになる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る電磁流量調節
弁装置の一実施形態を、図を参照して説明する。図1〜
図10は、この実施形態の電磁流量調節弁装置を示すも
のであり、このうち図10は、図1のV−軸線で切断し
て360゜展開した状態を示すものであり、上段は平面
図、中段は永久磁石部分の平面図、下段は上段の断面図
をそれぞれ示すものである。これらの図において、符号
3は、本装置のハウジングである。このハウジング3の
下部の中心部分には、上記軸4が回転自在かつその軸線
A方向に移動自在に設けられている。この軸4には、図
5に示すように、円板状の磁石支持具22aが固定さ
れ、この磁石支持具22aの外周に、円周方向に等ピッ
チ間隔で異極に着磁された凸状磁極面23a…を有する
永久磁石23が固定されている。ここで、上記回転子の
凸状磁極面23a…は、図10の中段に示すように、そ
れぞれその円周方向の端面が、当該円周方向に対して所
定の角度θ傾斜する傾斜面23b…によって形成されて
いる。そして、上記永久磁石23と磁極支持具22aお
よび軸4によって回転子が構成されている。
【0015】また、ハウジング3内には、上記永久磁石
23を間に挟んでコイル24a、24bが巻回された1
対の鉄心が固定されている。そして、コイル24a側の
鉄心の軸線方向両端部には、図8および図9に示すよう
に、互いにX−Y方向に90゜をなすように径方向に延
出し、さらに外周端部が図5および図10に示すように
上記永久磁石23の外周側まで延びる磁極片25a、2
5bが形成されている。他方、コイル24b側の鉄心の
軸線方向両端部には、図6および図7に示すように、互
いに90度をなし、かつ上記磁極片25a、25bと4
5゜をなすように径方向に延出し、さらに外周端部が同
様に上記永久磁石23の外周側まで延びる磁極片25
c、25dが形成されており、これら磁極片25a〜2
5dの先端部内周面に、上記永久磁石23の凸状磁極面
23aと微小間隙を介して対向する固定子磁極面25が
形成されている。そして、上記コイル24a、24b、
鉄心および磁極片25a〜25dにより、このステッピ
ングモータの固定子が構成されている。
【0016】ここで、図1に示すように、磁極片25a
〜25dの固定子磁極面25の、上記軸線A方向の長さ
寸法は、永久磁石23の長さよりも大きく形成されてお
り、さらに上記コイル24b側の鉄心と対向する軸24
の外周には、雄ねじ部26が形成され、この雄ねじ部2
6に上記鉄心の内周面に形成された雌ねじ部27が螺合
されている。これにより、永久磁石23が回転すると、
これが固定されている軸4および上記雄雌ねじ部26、
27を介して、軸4がその軸線A方向に直線運動するよ
うになっている。これら雄ねじ部26および雌ねじ部2
7により軸4の回転運動を軸線A方向への直線運動に変
換するネジ機構が構成されている。他方、上記永久磁石
23を間に挟むコイル24a、24bの鉄心の対向面に
は、それぞれ当該位置において、回転子の磁石支持具2
2aに固着された回転止めピン28に当接して上記回転
子の回転を係止するためのストッパ29a、29bが設
けられている。
【0017】さらに、固定子と回転子との間には、スプ
リング力によって上記回転子を軸4が図1において上昇
する方向に回転するように付勢するスプリング(付勢手
段)30が介装されている。なお、このスプリング30
は本発明に係る電磁流量調節弁装置の第1のスプリング
5でもある。ここで、上記スプリング30の付勢力は、
無通電時に上記固定子磁極面25…と永久磁石23の凸
状磁極面23a…との間に作用するコッキング力に抗し
て、上記回転子を回転させ得る大きさのものに設定され
ている。
【0018】また、このステッピングモータの上部に
は、いわゆる電磁制動装置を構成する駆動部1と制動部
2とが内装されている。この電磁制動装置は、前述のよ
うに、駆動部1と、この駆動部1を制動する制動部2と
からなり、上記駆動部1が、ハウジング3内に回転自在
に設けられるとともに電磁力による軸回りの回転駆動に
よってその軸線方向に変移する軸4と、この軸4の回転
駆動による変移に対して所要の付勢力を作用させる第1
のスプリング5と、上記軸4にその磁極面6aが直交す
るように固定されている電磁石磁極片6とから構成さ
れ、上記制動部2が、上記ハウジング3に上記軸4と同
軸線上に位置するように支承されたスピンドル7に摺動
自在に取り付けられた電磁石鉄心8に駆動コイル9とこ
の駆動コイル9よりも巻き数の少ない保持コイル10を
同軸に巻回してなる電磁石11と、上記両コイル9、1
0の無通電時における電磁石磁極片6の磁極面6aと上
記電磁石鉄心8との間に動作間隙Cを保持するために上
記軸4の端面と電磁石鉄心8との間に介装された第2の
スプリング12と、上記電磁石鉄心8を上記第2のスプ
リング12よりも小さい付勢力で上記軸4の軸線方向に
常時付勢する第3のスプリング13と、上記電磁石鉄心
8の外周に形成された切り欠き部に係合して上記電磁石
11の回転を阻止する回り止め具14とから構成されて
いる。
【0019】そして、上記駆動部1および制動部2、そ
してステッピングモータには、図1に示す電気制御部4
1が電気的に接続され、さらに軸4の先端部には、弁部
42の弁座43に接離してこの弁の開閉操作を行なう弁
体44が固定されている。
【0020】次に、以上の構成からなる装置の作用につ
いて説明する。先ず、上記ステッピングモータへの無通
電状態においては、固定子と回転子との間には、磁極片
25a〜25dの固定子磁極面25…と、微小間隙を介
して対向する永久磁石23の凸状磁極面23a…との間
の磁束に起因する磁気吸引力、即ちコッキング力と、軸
4とハウジング3との間に介装されたスプリング30
(第1のスプリング5)の付勢力による回転子への回転
力が作用するが、上記スプリング30の付勢力が上記コ
ッキング力に勝るために、回転子はストッパ29aの位
置まで回転し、これにより雄雌ねじ部26、27を介し
て軸4が上昇して、弁体44が弁座43を塞ぐことによ
り弁42が閉状態に保持される。
【0021】次いで、電気制御部41から、各コイル2
4a、24bに所定の順序で所定極性のパルス状電気信
号を印加すると、各磁極片25a〜25dが交互に異極
に磁化されて、所定の順序で磁界が切り替わることによ
り、回転子の永久磁石23の凸状磁極面23a…との間
で吸引、反発力を発生し、上記回転子は、印加されるパ
ルス状電気信号に応じて上記ストッパ29a、29b間
の範囲内で正または逆方向にステップ的に回転する。す
ると、この回転運動は、上記雄雌ねじ部26、27を介
して軸4の直線変位、すなわち弁体44と弁座43との
離隔寸法に変換され、この結果、印加されているパルス
状電気信号に相当する流体流量に調整される。
【0022】この際に、軸4すなわち弁体44は、電気
制御部41からのパルス状電気信号が印加されている時
間については、当該信号に相当する弁体44の位置を保
持するが、パルス状電気信号の入力が喪失するとともに
上述した無通電状態となり、回転子は、スプリング30
の付勢力によって弁を閉じる方向に回転しようとする。
そこで、パルス状電気信号が印加されて、回転子がその
信号に相当する位置で停止するのと同時に、本発明に係
る電磁流量調節弁装置の駆動コイル9に通電して、第2
のスプリング12の付勢力に抗して磁極片6を吸引し、
軸4すなわち弁体44を当該位置に保持することにより
所要の流体流量を維持する。次いで、上記動作間隙Cを
介して磁極片6を吸引する上記駆動コイル9の所要アン
ペアターンと比較して、吸着後においては動作間隙Cの
磁気抵抗が殆ど無視できる保持コイル10の所要アンペ
アターンが微小となることから、駆動コイル9にパルス
状電気信号を印加するのと同時に、保持コイル10にも
同一磁性の連続通電を実施して、所要の流体流量を維持
するための消費電力を大幅に節減する。
【0023】したがって、上記構成からなる弁の開閉制
御装置によれば、回転子の永久磁石23の凸状磁極面2
3a…の円周方向端面を、円周方向に対して所定の角度
θ傾斜する傾斜面23b…によって形成しているので、
コッキング力を効果的に減少させることができ、かつ通
電時における駆動回転力を増加させることができるとと
もに、1対の鉄心に、一方の鉄心および他方の鉄心から
それぞれ交互に円周方向に等間隔を隔てて径方向に放射
状に延出し、さらに軸4の軸線と平行に永久磁石23の
外周側まで延びて、各内周面に永久磁石23の凸状磁極
面23a…と微小間隙を介して対向する固定子磁極面2
5が形成された複数の磁極片25a、25b、25c、
25dを配設しているので、回転子の永久磁石23の回
転半径をモータ外径とほぼ等しくすることができ、よっ
て従来のものよりも高トルクを得ることができる。
【0024】しかも、回転子の回転運動を、ねじ部2
6、27を介して上記回転子の軸線A方向への直線運動
として変換し、直接出力することができるため、上記ね
じ部26、27のピッチを適宜選択することにより、軸
4の一回転に対する弁体44の変位量を例えば0.1m
mといった微量変位量に変換することができ、よって高
い精度で微細な流体流量の調整を確実に行なうことがで
きる。加えて、無通電時には、自動的に付勢手段30の
付勢力によって回転子をストッパ29a位置に復帰させ
ることができるため、上記ストッパ29a位置を弁の閉
位置に設定することにより、フェールセーフ機構として
機能させることができ、当該装置の安全性を自動的に確
保することができる。
【0025】加えて、ハウジング3内に本発明に係る電
磁流量調節弁装置を設けているので、電気制御部41に
よってコイル24a、24bに対する通電および停止
と、電磁流量調節弁装置の両コイル9、10に対する通
電開始とのタイミングを的確に設定、実施することによ
り、回転子の回転停止時における慣性に起因する衝撃の
発生を防止して、高精度の微細な流体流量の調整を行な
うことが可能である。また、前述のように、電源の喪失
や制御回路の故障等の事故に際して、自動的に弁を閉止
するフェイルセーフ機能を備えている。さらに、弁の閉
止の都度電気入力信号と機械的出力のインターロック関
係を照合して、雑音等による誤動作の累積を防止するこ
とができる。
【0026】
【実施例】上記実施形態に示したものと同一の構成を有
し、かつ図10に示す磁極片25a〜25dの巾寸法W
1が9mmで、間隔Lが4.4mm、永久磁石23の巾
寸法W2が4mmで、凸状磁極面23aの円周方向の巾
寸法W3が18mmで、磁極片25a〜25bの固定子
磁極面25と凸状磁極面23aとの間隙xを1mmとし
たステッピングモータを、ガス燃焼器具に組込んで開閉
弁の開閉駆動用として試作実験を行なったところ、上記
凸状磁極面23aの端部傾斜面23bの傾斜角度θを5
5゜とした場合に、駆動回転力を損わずに、従来数十
(g−cm)であったコッキング力を、5(g−cm)
以下の値まで減少させることができた。
【0027】また、コイル24a、24bおよび本発明
に係る電磁流量調節弁装置の駆動コイル9は、それぞれ
数十ミリ秒の一ワット以下のパルス状通電によって駆動
することができ、かつ保持コイル10については、その
電磁石鉄心8にパアマロイ材を採用することにより、ガ
ス燃焼時における消費電力を数ミリワットの低電力に抑
制することが実証され、この結果単一乾電池2個の電源
によって、流量調整弁付きガス燃焼器具の制御が可能で
あることが確認できた。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電磁
流量調節弁装置によれば、軸の先端に取付けられた弁体
における高精度の微細な機械的変移動を電気的調節によ
って的確に実施できるとともに、フェイルセーフ機能を
有して安全性に優れ、かつ入力信号と出力の簡易な照合
が実施できるので、誤動作の恐れが少ないうえに、乾電
池等の微小容量の電源を利用することが可能になるとい
った優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁流量調節弁装置の構成を説明
する断面図である。
【図2】図1に示した電磁流量調節弁装置本体の上面図
である。
【図3】本発明の一実施形態を構成する電磁制動装置の
縦断面構成図である。
【図4】図1に示した電磁制動装置の横断面構成図であ
る。
【図5】図1のV−V線視断面図である。
【図6】図1のVI−VI線視断面図である。
【図7】図1のVII−VII線視断面図である。
【図8】図1のVIII−VIII線視断面図である。
【図9】図1のIX−IX線視断面図である。
【図10】図1のV−軸線で切断して360゜展開した
状態を示すものであり、上段は平面図、中段は永久磁石
部分の平面図、下段は上段の断面図をそれぞれ示すもの
である。
【符号の説明】
1 駆動部 2 制動部 3 ハウジング 4 軸(駆動軸) 5 第1のスプリング(第1の付勢部材) 6 電磁石磁極片 6a 電磁石磁極片の磁極面 7 スピンドル 8 電磁石鉄心 9 駆動コイル 10 保持コイル 11 電磁石 12 第2のスプリング(第2の付勢部材) 13 第3のスプリング(第3の付勢部材) 14 回り止め具(回り止め手段) 41 電気制御部 42 弁部 43 弁座 44 弁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北本 朋宏 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 谷村 愛隆 大阪府大阪市港区南市岡1丁目1番52号 株式会社ハーマン内 (72)発明者 上津原 常男 埼玉県浦和市白幡3丁目1番9号2−601 (72)発明者 飯尾 謙二 福岡県鞍手郡鞍手町大字小牧西牟田2080番 地1 (72)発明者 安藤 祐一 福岡県直方市大字植木字丁ヶ坪1394番地1 (72)発明者 二歩 宗俊 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三 菱マテリアル株式会社生産技術センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に回転自在に設けられると
    ともに電磁力による軸回りの回転駆動によってその軸線
    方向に変移する軸を有する駆動部と、この駆動部を電磁
    的に制動する制動部と、上記駆動部と制動部とをシーケ
    ンスに従って制御する電気制御部と、上記軸の回転に基
    づいて流体の流量を調節する弁部とを有してなる電磁流
    量調節弁装置であって、 上記駆動部が、上記軸と、該軸の回転駆動による変移に
    対して所要の付勢力を作用させる第1の付勢部材と、上
    記軸にその磁極面が直交するように固定されている電磁
    石磁極片とから構成され、 上記制動部が、上記ハウジングに支承されたスピンドル
    に摺動自在に取り付けられた電磁石鉄心に駆動保持コイ
    ル部を設けてなる電磁石と、上記両コイルの無通電時に
    おける上記電磁石磁極片の磁極面と上記電磁石鉄心との
    間に動作間隙を保持するために上記軸の端面と上記電磁
    石鉄心との間に介装された第2の付勢部材と、上記電磁
    石鉄心を上記第2の付勢部材よりも小さい付勢力で上記
    軸の軸線方向に常時付勢する第3の付勢部材と、上記電
    磁石の回転を阻止する回り止め手段とから構成されてい
    ることを特徴とする電磁流量調節弁装置。
  2. 【請求項2】 上記軸は、該軸の回転運動により、その
    軸線方向に変位動するものであり、かつ上記駆動保持コ
    イル部は、上記電磁石鉄心に巻回された駆動コイルとこ
    の駆動コイルよりもアンペアターンの小さい保持コイル
    とを備えてなることを特徴とする請求項1に記載の電磁
    流量調節弁装置。
  3. 【請求項3】 上記軸を電磁力により軸回りに回転駆動
    させ、該軸をその軸線方向に変位させるための装置とし
    て多安定電磁石が用いられ、該多安定電磁石は、上記軸
    と、この軸に固定され、円周方向に等ピッチ間隔で交互
    に異極に着磁された磁極面を有する永久磁石とを有する
    回転子と、上記ハウジング内に固定されてコイルが巻回
    された少なくとも1対の鉄心と、一方の上記鉄心および
    他方の上記鉄心からそれぞれ交互に円周方向に等間隔を
    隔てて径方向に放射状に延出し、さらに上記軸の軸線と
    平行に上記永久磁石の外周側まで延びて、各内周面に上
    記永久磁石の凸状磁極面と微小間隙を介して対向する固
    定子磁極面が形成された複数の磁極片とを有する固定子
    とを備えてなり、かつ、上記回転子の磁極面は、その円
    周方向の磁極境界線が、当該円周方向に対して傾斜する
    ように着磁されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の電磁流量調節弁装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012058867A1 (zh) * 2010-11-03 2012-05-10 江苏现代电力电容器有限公司 软碰撞的电磁驱动机构
WO2023179797A1 (zh) * 2022-03-25 2023-09-28 浙江盾安人工环境股份有限公司 电磁截止阀

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