JP2008047648A - ロータリーソレノイド - Google Patents

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Kazutoshi Kusaka
和俊 日下
Masanori Suzuki
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Abstract

【課題】通電・無通電に伴う作動音の発生をなくし、比較的簡素な構造で信頼性の高い制御が可能となり、コスト的に有利で省スペース化を実現でき、かつ量産性に優れたロータリーソレノイドを提供する。
【解決手段】コイル体への通電によりコアプレート13、14を所定の方向に磁化してコアプレート13、14とロータリーハブ8の磁極部8A、8Bとの間に反発・吸引力を発生させる。これにより、ロータリーハブ8を駆動軸3と一緒に初期位置S1と作動位置S2との間で往復回動させることができて被駆動部の制御を可能とする。比較的簡素な構造で製作することができ、コスト的に有利で省スペース化を実現できて量産性に優れ、量産形の車両に搭載するロータリーソレノイドとして好適となる。
【選択図】図3

Description

本発明は車両の電装部品で、被駆動部などを作動させるために用いる車載形のロータリーソレノイドに関する。
アクチュエータを用いた回転機構は、自動変速機を搭載した車両(AT車)のシフトレバーロック装置をはじめ、ディスチャージ形前照灯のロー・ハイ位置を配光制御するシェードの遮蔽板、照射方向を上下調節するレベライザー、ならびに照射方向を左右に調整するAFS等に適用されている。
シフトレバーロック装置の施解錠機構や前照灯の遮蔽板等には、プランジャーなどを直線作動する電磁ソレノイド装置が組み込まれ、レベライザーやAFS等の制御には、ステップモータと減速ギアで構成された駆動装置が用いられている。電磁ソレノイド装置の駆動部は、リンク機構を介してロック装置や遮蔽板を駆動するようにしている。
近年では、工業機器の駆動源として永久磁石ローターの中心に出力軸を設け、永久磁石の磁極対向位置に主固定子ヨークの磁極と補助固定子ヨークの磁極を配設したロータリーソレノイドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このロータリーソレノイドは、ゲーム用のパチンコ台に組み込まれてパチンコ台の発射槌にハンマーの駆動源として適用されている。この際、コイルに電流を正逆方向に交互に流し、主固定子ヨークの磁極(N、S)を交互に変換可能に設けている。
コイルへの正逆方向への通電に伴なって生じる吸引・反発方向の電磁力で永久磁石ローターに回転力を加える。これにより、出力軸が回動力を受け、発射槌をスタートストッパーに載置する休止位置とパチンコ玉を発射する作動位置との間で往復回動可能となるように設定している。
特開2004−31766号公報
しかしながら、シフトレバーロック装置や遮蔽板の駆動等に、プランジャーなどを直線作動する電磁ソレノイド装置を適用したものでは、ロック解除時にプランジャーなどの打音が作動音として発生する問題がある。レベライザーやAFS等の制御に、ステップモータを用いたものでは、大がかりになるとともに、リンク機構を介して間接的に駆動するため、複雑な構造となってコスト的に不利で、省スペース化を妨げる不都合がある。
特許文献1のロータリーソレノイドをシフトレバーロック装置、遮蔽板、レベライザーやAFS等の制御に用いた場合、戻りスプリングが要らず小型で高トルク化を実現しているものの、発射槌を休止位置と作動位置との間で回動させるには、コイルに正逆方向に電流を交互に流す必要がある。このため、電流の正逆切替回路が必要となり、部品点数が増し構造が複雑化してコスト的にも不利になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は通電・無通電に伴う作動音の発生をなくしながらも、比較的簡素な構造で信頼性の高い制御が可能となり、コスト的に有利で省スペース化を実現でき、かつ量産性に優れたロータリーソレノイドを提供することにある。
(請求項1について)
駆動軸は、ケーシング内で回転可能に支持されて所定の被駆動部に連結される。ロータリーハブは、駆動軸に取付けられ、境界部を隔てて互いに異なる二極となる着磁部を有する。コアプレートは、ロータリーハブの周りに互いに対向するように配され、先端が着磁部の境界部と第1微小間隙を介して対面する。プレートは、コアプレートと交差するように配置されている。プレートの先端は、ロータリーハブの外周部で着磁部と第2微小間隙を介して対面し、ロータリーハブからの磁気力によりロータリーハブを初期位置に保持する。
コイル体の通電時、コアプレートを磁化し、コアプレートとロータリーハブとの間に発生する反発・吸引力により、ロータリーハブが所定方向の変移力を受けて初期位置から所定の角度だけ回動した作動位置に保持される。コイル体の無通電時、反発・吸引力が消滅し、ロータリーハブをプレートに対する磁気力により作動位置から元の初期位置に回動復帰させる。
コイル体の無通電時、ロータリーハブは、プレートに対する磁気力により初期位置に保持される。コイル体の通電時、ロータリーハブは励磁されて、コアプレートからの反発・吸引力を受けて所定方向に回動して作動位置に保持される。このため、コアプレートやプレートに対するロータリーハブの当接が生じず、打音が作動音として発生することがない。
コイル体を通電により励磁させて、反発・吸引力によりロータリーハブを初期位置から作動位置に回動させる構成のため、作動および停止の制御動作が正確で、その制御に高い信頼性が得られる。
ケーシング内にコイル体、ロータリーハブ、コアプレート、プレートおよび駆動軸を設けるといった比較的簡素な構造で製作することができ、コスト的に有利で省スペース化を実現できて量産性に優れる。コイル体への通電・無通電に伴って、ロータリーハブを初期位置と作動位置との間で往復回動させる構成のため、戻りスプリングや電流の正逆切替回路が要らず、この点からもコスト的に有利で省スペース化の実現に資する。これにより、量産形の車両に搭載するロータリーソレノイドとして好適となる。
(請求項2について)
コアプレートとプレートとは、ロータリーハブの周囲に略90度の角度間隔で二個ずつ配置されている。ロータリーハブのコアプレートに対向する外周部には、欠損部が設けられており、欠損部における第1微小間隙が第2微小間隙よりも大きくなるように設定している。
コイル体の無通電時には、ロータリーハブが自らプレートを着磁することにより、ロータリーハブが磁気力をプレートに及ぼして初期位置に保持されるようになる。欠損部を設けることにより、ロータリーハブがプレートに及ぼす磁気力により自らの長手方向をプレートの長軸方向に揃えようとする傾向が強く働くようになる。このため、ロータリーハブの初期位置を正確に設定することが可能となるとともに、ロータリーハブを初期位置に安定した状態で保持することができる。また、ロータリーハブが作動位置から復帰回動して初期位置に戻る時も同様な効果が得られる。
コイル体の通電時、ロータリーハブが作動位置に略90度だけ回動した場合、欠損部がプレートの先端部に対向する。この時、欠損部とプレートとの距離が大きくなるため、ロータリーハブが磁気力によりプレートから受ける拘束力が小さくなる。この結果、コイル体への少ない通電量で、ロータリーハブを作動位置に保持できて消費電力の節約に資する。コイル体への通電状態を維持して、ロータリーハブを作動位置に保持する関係から、コイル体への通電量を抑制して消費電力を少なくすることは重要なことである。
(請求項3について)
コアプレートは、ロータリーハブと所定方向に芯ずれした状態に配置されている。
これにより、コイル体の通電時、ロータリーハブの磁極部が作動位置でプレートに対して傾斜した状態で均衡・安定する。すなわち、ロータリーハブの磁極部がプレートやコアプレートと等方配置となる中立位置まで回動しないので、作動位置でロータリーハブの回動を止めるストッパーが不要になる。これに伴い、ストッパーの当接に起因する打音が発生しない。
(請求項4について)
駆動軸には、プレートに代わってリングがロータリーハブを軸方向に囲み駆動軸の回転を許容するように貫通している。
この場合、ロータリーハブが回動して作動位置に到る際、プレートに及ぼす磁気力を回動抑止力として受ける。このため、作動位置への回動時、ロータリーハブの磁極部が、リングやコアプレートと等方配置となる中立位置までは回動しなくなる。これにより、ロータリーハブを作動位置で当接させるストッパーを設けたり、コアプレートを芯ずれさせる必要もなくなる。しかも、復帰回動時のリングに対するロータリーハブの磁気力を戻り力として効果的に働かせることができる。
(請求項5について)
リングの開口端部には、半円弧状の辺部がロータリーハブを囲むように延出形成されている。このため、復帰回動時、ロータリーハブが辺部に及ぼす磁気力により自らの戻り回動を助長することになる。
コイル体の無通電時、ロータリーハブは、プレートに対する磁気力により初期位置に保持される。ロータリーハブは、コイル体の通電に伴ってコアプレートからの反発・吸引力を受けて回動して作動位置に保持される。これにより、ロータリーハブを駆動軸と一緒に初期位置と作動位置との間で往復回動させることができて被駆動部の制御を可能とする。比較的簡素な構造で製作することができ、コスト的に有利で省スペース化を実現できて量産性に優れ、量産形の車両に搭載するロータリーソレノイドとして好適となる。
図1は本発明の実施例1を示す。本発明におけるロータリーソレノイド1は、自動変速機を搭載した車両(AT車)のシフトレバーロック装置をはじめ、ディスチャージ形前照灯のロー・ハイ位置を配光制御するシェードの遮蔽板、照射方向を上下に調節するレベライザー、ならびに照射方向を左右に調整するAFS等などの被駆動部に連結して作動させるために用いられる。
ロータリーソレノイド1は、外殻として箱型のケーシング2を有している。このケーシング2は、磁性体からなり、図1の(b)に示すように、左右の保護板部2a、2b、上下の保護板部2c、2dならびに前後の蓋板部2e、2f(図2参照)を矩形状に組み合わせて構成されている。
前後の蓋板部2e、2fには、図2の(a)、(b)に示すように、駆動軸3が架け渡され、ケーシング2内に前後に配設された軸受部4、5により回転可能に支持されている。駆動軸3の中央部には、鍔付きスリーブ6、7により、円盤状のロータリーハブ8が嵌着・挟持されている。ロータリーハブ8は、例えば互いに異なる二極(S、N)を磁極部8A、8Bとして着磁している(図3参照)。
左右の保護板部2a、2bの内面側には、コイル体9a、10aを有する一対のボビン9、10がロータリーハブ8を左右に挟むようにして設けられている。コイル体9a、10aには、先端が第1微小間隙G1を介してロータリーハブ8の外周部に指向するコアプレート13、14が延出状態に設けられている{図3の(a)参照}。コイル体9a、10aは、図1の(a)に示す接続端子15、16を介して車載バッテリーなどの電源(図示せず)に接続されるものである。
上下の保護板部2c、2dには、先端が第2微小間隙G2を介してロータリーハブ8の磁極部8A、8Bに指向する凸板状のプレート11、12が延出状態に設けられている。保護板部2c、2dは、左右の保護板部2a、2bに接触し、コイル体9a、10aからの磁束の伝達を受けられるようにしている。
コイル体9a、10aへの無通電時、ロータリーハブ8が磁気力により磁極部8A、8Bをプレート11、12に向けた初期位置S1に保持されている{図3の(a)参照}。
初期位置S1において、コアプレート13、14に対向するロータリーハブ8の外周部は、磁極部8A、8Bの境界部8Pに対応し、切欠きにより径方向に対向する平坦部8a、8bを欠損部として形成している。これにより、平坦部8a、8bにおける第1微小間隙G1を第2微小間隙G2よりも大きくしている。
コイル体9a、10aの無通電時には、ロータリーハブ8が自らプレート11、12を着磁することにより、ロータリーハブ8が磁気力をプレート11、12に及ぼして初期位置S1に保持されるようになる。平坦部8a、8bを設けることにより、ロータリーハブ8がプレート11、12に及ぼす磁気力により自らの長手方向をプレート11、12の長軸方向に揃えようとする傾向が強く働くようになる。
このため、ロータリーハブ8の初期位置S1を正確に設定することが可能となるとともに、ロータリーハブ8を初期位置S1に安定した状態で保持することができる。また、ロータリーハブ8が作動位置S2から復帰回動して初期位置S1に戻る時も同様な効果が得られる。
コイル体9a、10aの通電時、ロータリーハブ8が作動位置S2に、例えば90度だけ回動した場合、平坦部8a、8bがプレート11、12の先端部に対向する。この時、平坦部8a、8bとプレート11、12との距離が大きくなるため、ロータリーハブ8が磁気力によりプレート11、12から受ける拘束力が小さくなる。この結果、コイル体9a、10aへの少ない通電量で、ロータリーハブ8を作動位置S2に保持できて消費電力の節約に資する。コイル体9a、10aへの通電状態を維持して、ロータリーハブ8を作動位置S2に保持する関係から、コイル体9a、10aへの通電量を抑制して消費電力を少なくすることは重要なことである。
図3の(a)に示すように、ロータリーハブ8が初期位置S1にある時、コイル体9a、10aに通電すると、磁束を受けてコアプレート13、14が励磁される。これにより、同図に示すように、コアプレート13、14が磁束を発生してロータリーハブ8に対して反発・吸引力を働かせる。すなわち、コアプレート13は、ロータリーハブ8の磁極部8Aに対して反発力として、磁極部8Bに対して吸引力として作用する。コアプレート14は、ロータリーハブ8の磁極部8Aに対して吸引力として、磁極部8Bに対して反発力として作用する。
この反発・吸引力が、プレート11、12とロータリーハブ8の磁極部8A、8Bとの間で働く磁気力よりも大きくなると、ロータリーハブ8がコアプレート13、14から反発・吸引力を変移力として受け、駆動軸3と一緒に矢印Wで示す方向に回動し始める。図3の(b)に示すように、ロータリーハブ8が駆動軸3と一緒に所定の円周角(例えば、コアプレート13から80度)だけ回動した作動位置S2で停止し、それ以上の回動変位が規制される。この回動規制は、駆動軸3の外周部に形成した突部3aをストッパー17に当接させることにより行われる。
ここで、コイル体9a、10aへの通電に伴い、ロータリーハブ8がコアプレート13、14から受ける反発・吸引力は、ロータリーハブ8の回動角によって大小変化する矢印W方向の回動推進力と考えられる。
一方、ロータリーハブ8が作動位置S2への回動過程で、磁気力によりプレート11、12から受ける抵抗力は、ロータリーハブ8の回動角によって大小変化する反矢印W方向の回動抑止力と考えられる。
ロータリーハブ8が初期位置S1から作動位置S2へ回動する際、その回動角が90度に到る手前で、前述の回動推進力と回動抑止力とが均衡する値が存在すると予想される。すなわち、ロータリーハブ8は、回動角が90度に到る手前で、コアプレート13、14およびプレート11、12に対して力学的に均衡・安定して作動位置S2に保持されると考えられる。
これにより、ロータリーハブ8は、作動位置S2に所定の回動角で停止して保持されるので、平坦部8a、8bの有無にかかわらず、ストッパー17や突部3aは、付随的な支援部材として必要に応じて設けるようにしてもよい。
コイル体9a、10aへの通電に伴い、ロータリーハブ8が駆動軸3と一緒に矢印W方向に回動するので、シフトレバーロック装置、ディスチャージ形前照灯のロー・ハイ位置を配光制御するシェードの遮蔽板や照射方向を上下調節するレベライザー、あるいはAFS等の被駆動部等の作動が制御される。
コイル体9a、10aへの無通電時、ロータリーハブ8に対するコアプレート13、14の反発・吸引力が消滅する。このため、プレート11、12に対してロータリーハブ8の磁極部8A、8Bが磁気力を働かせるようになる。これにより、図3の(b)に矢印Uで示す方向に、ロータリーハブ8を駆動軸3と一緒に作動位置S2から初期位置S1に逆回動させて被駆動部を元の状態に復帰させる。
上記構成では、コイル体9a、10aの無通電時、ロータリーハブ8は、プレート11、12に対する磁気力により初期位置S1に保持される。ロータリーハブ8は、コイル体9a、10aの通電に伴ってコアプレート13、14からの反発・吸引力を受けて矢印W方向に回動して作動位置S2に保持される。このため、コアプレート13、14やプレート11、12に対するロータリーハブ8の当接が生じず、打音が作動音として発生することがない。
コイル体9a、10aを通電により励磁させて、反発・吸引力によりロータリーハブ8を初期位置S1から作動位置S2に回動させる構成のため、作動および停止の制御動作が正確で、その制御に高い信頼性が得られる。
プレート11、12、コアプレート13、14、ロータリーハブ8およびコイル体9a、10aは、ケーシング2内に収容されて保護されているので、ケーシング2の内部に対する塵埃や水滴などの異物の侵入が防がれて異物侵入による故障の虞を低減させることが可能となる。
コイル体9a、10aに対する通電量によっては、コアプレート13、14がロータリーハブ8に対して発生する反発・吸引力を大きく設定することができるので、ロータリーハブ8に高いトルクを与えることができる。
ケーシング2内にコイル体9a、10a、ロータリーハブ8、プレート11、12、コアプレート13、14および駆動軸3を設けるといった比較的簡素な構造で製作することができ、コスト的に有利で省スペース化を実現できて量産性に優れる。コイル体9a、10aへの通電・無通電に伴って、ロータリーハブ8を初期位置S1と作動位置S2との間で回動させる構成のため、戻りスプリングや電流の正逆切替回路が要らず、この点からもコスト的に有利で省スペース化の実現に資する。このため、量産形の車両に搭載するロータリーソレノイド1として好適となる。
図4は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、ロータリーハブ8とコアプレート13、14とを所定方向に芯ずれした状態に配置したことである。すなわち、コアプレート13、14の中心13a、14aは、ロータリーハブ8の中心Oから作動位置S2への反回動方向に偏心量Eだけ芯ずれしている{図4の(a)に示す矢印W参照}。
この場合、コイル体9a、10aへの通電に伴い、ロータリーハブ8が図4の(b)に示す作動位置S2に回動した際、ロータリーハブ8の磁極部8A、8Bがプレート11、12に対して傾斜した状態で均衡・安定する。すなわち、ロータリーハブ8の磁極部8A、8Bは、プレート11、12やコアプレート13、14に対して等方配置となる中立位置まで回動しないので、作動位置S2でロータリーハブ8の回動を止めるストッパーが不要になる。これに伴い、ストッパーの当接に起因する打音が発生しない。
なお、コアプレート13、14の代わりに、プレート11、12をロータリーハブ8に対して芯ずれさせてもよいし、コアプレート13、14およびプレート11、12の双方をロータリーハブ8に対して芯ずれさせてもよい。この場合、コイル体9a、10aの無通電時に、ロータリーハブ8がコアプレート13、14に対して傾斜した状態を初期位置S1とする。
図5は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、図5の(a)、(b)に示すように、ロータリーハブ8を軸方向に囲むように磁性体製のリング18を設けて駆動軸3に回転可能に貫通させたことである。新たに設けたリング18が実施例1のプレート11、12を兼用するので、プレート11、12は不要となる。
実施例3では、コイル体9a、10aの通電時、ロータリーハブ8が回動して作動位置S2に到る際、リング18に及ぼす磁気力を回動抑止力として受ける。このため、コイル体9a、10aの通電時、ロータリーハブ8は、磁極部8A、8Bがリング18やコアプレート13、14に対して等方配置となる中立位置までは回動しなくなる。
これにより、実施例1のストッパー17を設けたり、実施例2の偏心量Eを設定する必要がなくなる。しかも、復帰回動の際にリング18に対するロータリーハブ8の磁気力を戻り力として効果的に働かせることができる。
とりわけ、リング18は広い面積でロータリーハブ8の磁気力を受けるので、回動抑止力が効果的に働き、ロータリーハブ8を作動位置S2に確実に停止させるうえで有利となる。
図6は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例3と異なるところは、ボビン9、10を二重筒状に形成し、リング18の前半部18aおよび後半部18bがボビン9、10の内筒部9b、10b内に嵌め込み、プレート11、12もボビン9、10の窪み部10c、10dに組付け可能にしたことである。
プレート11、12は、リング18の外周部に当接する円弧状部11c、12cを有する偏平板状に形成されている。ボビン9の外表面部には、組立時にプレート11、12の一面側を嵌め込む窪み部9c、9dが設けられ、ボビン10の外表面部にも、プレート11、12の他面側を嵌め込む窪み部10c、10dが形成されている。
また、ボビン10には、駆動軸3の右側部を回転可能に嵌め込む長溝部10eが設けられ、ボビン9には、駆動軸3の左側部を回転可能に嵌め込む長溝部9eが形成されている。
実施例4では、リング18をプレート11、12と一緒にボビン9、10の間に緊密に嵌め込むことにより三者を一体化できるので、組付けの容易性とともに、全体のコンパクト化が図られる。また、ボビン9、10を二重筒状に形成したので、銅線をボビンに巻くことなく、銅線を予め巻回したコイル体をボビン9、10に収容・装着することができる。
図7は本発明の実施例5を示す。実施例5が実施例3と異なるところは、リング18の左右両側の開口端部に、半円弧状をなす辺部18A、18Bを駆動軸3に沿って延出形成したことである。このため、復帰回動時、ロータリーハブ8が辺部18A、18Bに及ぼす磁気力により自らの戻り回動を助長する。
(使用例)
図8は、本発明のロータリーソレノイド1を車両のディスチャージ形前照灯20に適用した例を示す。この場合、ロータリーソレノイド1は、支持部材(図示せず)に設置されており、ディスチャージ形前照灯20の配光調節としてシェードの放電バルブ21をハイ・ロー位置に切り替えるように機能する。ロータリーソレノイド1の駆動軸3は、矩形の遮蔽板23の支軸22に同軸上で連結されている。遮蔽板23は、放電バルブ21の直前であるローの位置で、枢支部23aを介して支軸22に固定されている。
支軸22には、遮蔽板23を回動付勢する捩りコイルスプリング25が巻回されている。捩りコイルスプリング25の一端部25aは、遮蔽板23の内側に当接し、他端部25bは、放電バルブ21の下面部に支持部材からの延出部(図示せず)を介して当接している。これにより、遮蔽板23は、捩りコイルスプリング25によりロー位置の方向に付勢される。
ロータリーソレノイド1のコイル体9a、10a(図1参照)に通電すると、駆動軸3が捩りコイルスプリング25の付勢力に抗して支軸22と一緒に矢印W方向に回動し、ローの位置からハイ位置に切り替わる。
この使用例の場合、駆動軸3と支軸22との連結には、簡素な連結構造を設けることで済むので、直線作動を回転に変換するリンク機構が要らず、コスト的に有利で省スペース化にも寄与する。
なお、ディスチャージ形前照灯20の放電バルブ21は光源の一例であるので、放電バルブ21の代わりに、放電発光部やハロゲンバルブなどの白熱バルブのフィラメントなどの光源を用いてもよい。
コイル体9a、10aへの無通電により、ロータリーハブ8を復帰回動させる際、プレート11、12に対するロータリーハブ8の磁気力が初期位置S1方向への戻り力として働くので、この戻り力で使用例の捩りコイルスプリング25を代用させることができる。このため、捩りコイルスプリング25は、ロータリーハブ8の補助回動力として必要な場合に設けるようにしてもよい。
(変形例)
(a)上記実施例では、平坦部8a、8bを欠損部として設けたが、平坦部8a、8bに代わって窪み部や凹部を設けるようにしてもよく、あるいは不要な場合にはなくてもよい。
(b)第1微小間隙G1および第2微小間隙G2の各幅寸法については、使用状況や適用対象物に応じて所望に設定してもよい。
(c)ロータリーハブ8の作動位置S2への回動角は、プレート11、12、コアプレート13、14やロータリーハブ8の配置、形状、ならびにストッパー17の配置などに応じて調整してもよい。
(d)磁極部8A、8Bの二極(S、N)に対する着磁方向やコアプレート13、14に対する通電方向は、使用状況などに応じて所望に設定してもよい。
(e)リング18の形状については、円筒状に限らず矩形筒状、多角筒状あるいは籠形状であってもよく、要はロータリーハブ8を覆い囲む形状であればよい。ケーシング2の形状も、箱形に限らず円筒形や多角筒形などであってもよい。
本発明のロータリーソレノイドでは、比較的簡素な構造で、自動変速機を搭載した車両(AT車)のシフトレバーロック装置をはじめ、ディスチャージ形前照灯のロー・ハイ位置を配光制御するシェードの遮蔽板、照射方向を上下調節するレベライザー、ならびに照射方向を左右に調整するAFS等に適用される。このため、コスト的に有利で省スペース化を実現できて量産性に優れる。量産形の車両に搭載するロータリーソレノイドとして好適となり、車両関連事業の需要を喚起して部品の流通を介して機械産業に貢献することができる。
(a)はロータリーソレノイドの側面図、(b)はロータリーソレノイドの横断面図である(実施例1)。 (a)は図1(b)のM1−M1線に沿う横断面図、(b)は図1(b)のM2−M2線に沿う縦断面図である(実施例1)。 (a)、(b)はロータリーハブが回動する態様を説明する模式図である(実施例1)。 (a)、(b)はロータリーハブが回動する態様を説明する模式図である(実施例2)。 (a)はロータリーソレノイドの横断面図、(b)はコアプレートとリングとの拡大分解斜視図である(実施例3)。 ボビンとリングとの拡大分解斜視図である(実施例4)。 コアプレートとリングとの拡大分解斜視図である(実施例5)。 ロータリーソレノイドをディスチャージ形前照灯に適用した使用例の斜視図である。
符号の説明
1 ロータリーソレノイド
2 ケーシング
3 駆動軸
8 ロータリーハブ
8a、8b 平坦部(欠損部)
8A、8B 磁極部
8P 磁極部の境界部
9、10 ボビン
9a、10a コイル体
11、12 プレート
13、14 コアプレート
17 ストッパー
18 リング
18A、18B リングの辺部
23 シェードの遮蔽板(被駆動部)
G1 第1微小間隙
G2 第2微小間隙
S1 初期位置
S2 作動位置

Claims (5)

  1. ケーシング内で回転可能に支持されて所定の被駆動部に連結される駆動軸と、
    前記駆動軸に取付けられ、境界部を隔てて互いに異なる二極の着磁部を有するロータリーハブと、
    前記ロータリーハブの周りに互いに対向するように配され、先端が前記着磁部の前記境界部と第1微小間隙を介して対面するコアプレートと、
    前記コアプレートと交差するように配置され、先端が前記ロータリーハブの外周部で前記着磁部と第2微小間隙を介して対面し、前記ロータリーハブからの磁気力により前記ロータリーハブを初期位置に保持するプレートと、
    通電時に前記コアプレートを磁化し、前記コアプレートと前記ロータリーハブとの間に発生する反発・吸引力により、前記ロータリーハブが所定方向の変移力を受けて前記初期位置から所定の角度だけ回動した作動位置に保持され、無通電時に前記反発・吸引力が消滅し、前記ロータリーハブを前記プレートに対する前記磁気力により前記作動位置から元の初期位置に回動復帰させるコイル体とを備えたロータリーソレノイド。
  2. 前記コアプレートと前記プレートとは、前記ロータリーハブの周囲に略90度の角度間隔で二個ずつ配置され、前記ロータリーハブの前記コアプレートに対向する外周部には、欠損部が設けられており、前記欠損部における前記第1微小間隙が前記第2微小間隙よりも大きくなるように設定したことを特徴とする請求項1に記載のロータリーソレノイド。
  3. 前記コアプレートは、前記ロータリーハブと所定方向に芯ずれした状態に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリーソレノイド。
  4. 前記駆動軸には、前記プレートに代わってリングが前記ロータリーハブを軸方向に囲み前記駆動軸の回転を許容するように貫通していることを特徴とする請求項1に記載のロータリーソレノイド。
  5. 前記リングの開口端部には、半円弧状の辺部がロータリーハブを囲むように延出形成されていることを特徴とする請求項4に記載のロータリーソレノイド。
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