JP3577994B2 - アクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定のストロークを往復動する可動子を備え、レバーやバルブ等を動作させるアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のアクチュエータとしては、エンコーダ付きのモータを駆動源として減速歯車機構を介して可動子を移動させるものがある。モータを正方向または逆方向に回転させることにより可動子を往復動させるとともに、エンコーダを介してモータの回転数を制御することによって、可動子のストローク量を変えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のアクチュエータは、エンコーダ付きで、かつ正方向、逆方向に回転可能なモータを必要とするために高価になるとともに、減速歯車機構を必要とするために構造も複雑になるという問題があった。
【0004】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その第1の目的は安価にしたことにある。また、第2の目的は構造を簡素化したことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明に係るアクチュエータは、励磁巻線が巻回された鉄心と、この鉄心の端面に対向し鉄心の延在方向と直交する方向に揺動するように支持された永久磁石とからなり、この永久磁石の揺動中心を前記鉄心の延在方向の中心線を含む面上に設けるとともに、永久磁石の揺動方向の両端側にN極、S極を設け、前記永久磁石の揺動方向の幅に対して鉄心の幅を大きくしたものである。
したがって、励磁巻線に通電し鉄心の端面がN極に磁化されると、このN極は鉄心の端面の両端において磁気抵抗が最小になる。このため、永久磁石のS極が着磁された一方端側が鉄心の端面の一方端のN極に吸引され、永久磁石のN極が着磁された他方端側が鉄心の端面の他方端のN極と反発し合い、永久磁石は鉄心の一方端側に揺動する。また、励磁巻線に逆方向の通電を行うと、鉄心の端面がS極に磁化されるので、永久磁石は鉄心の他方側に揺動する。さらに、励磁巻線への通電量を変えることにより、鉄心の端面の両端による吸引力および反発力が変わるので、可動子の揺動量が変わる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係るアクチュエータを示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は要部を拡大して示す詳細図、(e)は同じく励磁巻線に電流を通電する回路図、図2ないし図5は動作を説明する図である。
同図において、全体を符号1で示すものはアクチュエータであって、励磁巻線2によって励磁される磁性材によって角柱状に形成された鉄心3と、可動子としての永久磁石5とによって概ね構成されている。この永久磁石5は、鉄心3の上端に対向するように枢軸4を揺動中心として図中矢印A−B方向に揺動自在に支持されている。
【0007】
6は合成樹脂によって角筒状に形成されたコイルボビンであって、中心には嵌挿孔6aが形成され、上下端に一対の鍔6b,6bが一体に形成されている。このコイルボビン6の胴部には上述した励磁巻線2が巻回され、嵌挿孔6aには、鉄心3が圧入によって嵌合し固定されている。永久磁石5は左右の端部5a,5bにN極とS極がそれぞれ形成されるように着磁され、この永久磁石5は背面部中央に取り付けられたレバー7を介して枢軸4に揺動自在に支持されている。
【0008】
この枢軸4は上述した鉄心3の延在方向の中心線G−Gと直交する線G′−G′上に位置付けられている。換言すれば、枢軸4は中心線G−Gを含む面上に位置付けられている。鉄心3の下端には、永久磁石5の矢印A−Bで示す揺動方向にこの鉄心3を挟むように一体に形成された一対のヨーク8,8が設けられている。そして、本発明の特徴は、鉄心3の永久磁石5の揺動方向の幅Lが、永久磁石5の幅lよりも大きく形成されている点にある。同図(e)において、9は励磁巻線3に電流を通電する直流電源であって、この直流電源9による電流の方向は、連動動作する一対のスイッチ10a,10bを切り替えることにより、正方向と逆方向に通電されるように構成されている。11は可変抵抗器であって、この可変抵抗器11を操作することにより、励磁巻線3への通電量が可変できるように構成されている。
【0009】
次に、このような構成のアクチュエータにおける永久磁石の動作を説明する。図1において、励磁巻線2に通電がなされていない状態、すなわち無通電状態においては、鉄心3は励磁巻線2によって励磁されることはない。したがって、鉄心3の永久磁石5に対向する上端部の左右端3a,3bは、永久磁石5のN極とS極とによってS極とN極とにそれぞれ磁化される。このため、永久磁石5と鉄心3の上端部とは吸引し合い、永久磁石5は鉄心3の上端部の中央に対向した状態、すなわち枢軸4を揺動中心として揺動していない中立位置に保持される。
【0010】
次に、図2に示すように、励磁巻線2に小さな電流を通電すると、この励磁巻線2によって、鉄心3の上端部がS極に、一対のヨーク8,8の上端部がN極になるようにそれぞれ励磁される。S極が形成された鉄心3の上端部は、鉄心3と共に磁束を形成するヨーク8に近接する両端3a,3bにおいて最も磁気抵抗が小さくなる。したがって、鉄心3の上端部がS極となるように励磁されることにより、これと対向する永久磁石5のN極側となる左端部5aが、鉄心3の上端部の左端3aに吸引される。同時に、永久磁石5のS極側となる右端部5bが、鉄心3の上端部の右端3bと反発し合う。このため、永久磁石5は枢軸4を回動中心として図中矢印A方向に回動する。このとき、鉄心3の左端3aに発生する吸引力および鉄心3の右端3bに発生する反発力は、永久磁石5との距離の2乗に反比例するので、励磁巻線2に通電する電流が小さい図2の場合には、吸引力および反発力が充分でなく、永久磁石5の移動量は小さく、レバー6は角度αだけ回動する。(以下、この永久磁石5が同図に示すように傾動した状態を第1の姿勢という)
【0011】
さらに、励磁巻線2に大きな電流を通電すると、鉄心3の上端部の左端3aのS極による吸引力と、鉄心3の上端部の右端3bのS極による反発力が増加するので、図3に示すように、永久磁石5の移動量は大きくなり、レバー6は角度βだけ回動する。(以下、この永久磁石5が同図に示すように傾動した状態を第2の姿勢という)
【0012】
次に、図4に示すように、励磁巻線2に逆方向の小さな電流を通電すると、この励磁巻線2によって、鉄心3の上端部がN極となるように励磁され、一対のヨーク8,8の上端部がS極となるように励磁される。鉄心3の上端部にS極となるように励磁されることにより、これと対向する永久磁石5のS極側となる右端部5bが、鉄心3の上端部の右端部3bに吸引される。同時に、永久磁石5のN極側となる左端部5aが、鉄心3の上端部の左端3aと反発し合う。このため、永久磁石5は枢軸4を回動中心として図中矢印B方向に回動する。励磁巻線2に通電する電流が小さい図4の場合には、吸引力および反発力が充分でなく、永久磁石5の移動量は小さく、レバー6は角度αだけ回動する。(以下、この永久磁石5が同図に示すように傾動した状態を第3の姿勢という)
【0013】
さらに、励磁巻線2に大きな電流を通電すると、鉄心3の上端部の右端3bのN極による吸引力と、鉄心3の上端部の左端3aのN極による反発力とが増加するので、図5に示すように、永久磁石5の移動量は大きくなり、レバー6は角度βだけ回動する。(以下、この永久磁石5が同図に示すように傾動した状態を第4の姿勢という)
【0014】
励磁巻線2への通電を解除すると、励磁巻線2による鉄心5への励磁が消磁され、鉄心3の上端部の左右端3a,3bには、永久磁石5の左右端5a,5bのN極とS極とによってS極とN極とがそれぞれ磁化されるので、永久磁石5の左端部5aが鉄心3の上端部の右端部3aに吸引される。したがって、永久磁石5は枢軸4を回動中心として図中矢印A方向に回動し、図1に示すように、永久磁石5が鉄心3の上端部の中央に対向した状態の中立位置に保持される。
【0015】
このように、鉄心3が1個であるにもかかわらず、励磁巻線2を無通電状態としたり、励磁巻線2への通電方向を変えたり、通電量を変えることにより、可動子としての永久磁石5の移動方向と移動量を自在に変えることができ、永久磁石5を中立位置、第1ないし第4の姿勢に位置付けることができる。したがって、従来のように高価なモータを必要としないので安価となる。また、主に、励磁巻線2、鉄心3および永久磁石5によって構成されているので、部品点数が削減されて構造が簡素化されるとともに、小型化を図ることができる。
【0016】
なお、本実施の形態においては、レバー6を鉄心3の延在方向と直交する方向に設け、永久磁石5を水平方向に揺動させるようにしたが、永久磁石5の枢軸4を鉄心3の上方に設け、永久磁石5を鉄心3の上方に吊り下げるようにして支持してもよい。すなわち、枢軸4が鉄心3の延在する方向の中心線G−Gを含む面上にあればよい。また、鉄心3に一体形成したヨーク8,8を設けたが、所定の磁束が得られるならば、必ずしもヨーク8,8を設ける必要はない。また、アクチュエータとして説明したが、励磁巻線2への通電を継続して第1ないし第4の姿勢を保持することによって、各種レバーの切替や接点の開閉を行う電磁石装置としても使用できる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、1個の鉄心と1個の永久磁石とによって構成されていることにより、部品点数が削減されて装置が簡素化されるとともに、装置の小型化が図れ、かつ安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアクチュエータを示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)は要部を拡大して示す詳細図、(e)は励磁巻線に電流を通電する回路図である。
【図2】本発明に係るアクチュエータに小さな電流を通電したときの動作を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図3】本発明に係るアクチュエータに大きな電流を通電したときの動作を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図4】本発明に係るアクチュエータに逆方向に電流を通電したときの動作を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図5】本発明に係るアクチュエータに逆方向に大きな電流を通電したときの動作を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
1…アクチュエータ、2…励磁巻線、3…鉄心、4…枢軸、5…永久磁石、6…コイルボビン、7…レバー、8…ヨーク、9…直流電源、11…可変抵抗器。
Claims (1)
- 励磁巻線が巻回された鉄心と、
この鉄心の端面に対向し鉄心の延在方向と直交する方向に揺動するように支持された永久磁石とからなり、
この永久磁石の揺動中心を前記鉄心の延在方向の中心線を含む面上に設けるとともに、永久磁石の揺動方向の両端側にN極、S極を設け、
前記永久磁石の揺動方向の幅に対して鉄心の幅を大きくしたことを特徴とするアクチュエータ。
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1999
- 1999-05-24 JP JP14291299A patent/JP3577994B2/ja not_active Expired - Fee Related
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