JPH09250580A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH09250580A
JPH09250580A JP8085815A JP8581596A JPH09250580A JP H09250580 A JPH09250580 A JP H09250580A JP 8085815 A JP8085815 A JP 8085815A JP 8581596 A JP8581596 A JP 8581596A JP H09250580 A JPH09250580 A JP H09250580A
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push rod
caliper
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Kinzo Kobayashi
金蔵 小林
Shinichi Nakayama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組付け時にシリンダ内が傷付くのを防止し、
組付け時の作業性を向上させるようにする。 【解決手段】 ばね受39を、ばね受部40と、ばね受
部40から鍔部37側に延び延長端側が径方向に弾性変
形可能となった各長尺アーム41,各短尺アーム42と
から構成し、各長尺アーム41の延長端側に設けたT型
突起41Aを、プッシュロッド36に一体形成された鍔
部37の各係合凹部38に係合させ、かつ、各短尺アー
ム42の延長端側に設けた各係合爪42Aを、キャリパ
31の小径穴部35に形成した環状溝35Bに係合させ
る。これにより、プッシュロッド36と、圧縮ばね18
と、ばね受39とからなるサブアッシィ体をキャリパ3
1の外部に組立てた後、このサブアッシィ体をシリンダ
穴32内に容易に組付けることができ、その作業性を大
幅に向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両の各車
輪等に設けられ、通常のサービスブレーキとしても、ま
た駐車ブレーキとしても使用できるようになったディス
クブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等に搭載されるブレーキ
装置として、車輪と共に回転するディスクに摩擦パッド
を圧接することにより、当該車輪に制動力を付与するよ
うにしたディスクブレーキは知られている。
【0003】そこで、この種の従来技術によるディスク
ブレーキを図11に示す。
【0004】図において、1は取付ブラケット2に摺動
可能に支持されたキャリパで、該キャリパ1にはディス
ク3を跨ぐようにインナ脚部1Aとアウタ脚部1Bとが
設けられ、該アウタ脚部1Bには二又状の爪部1Cが設
けられている。また、インナ脚部1Aにはブレーキ液の
供給口1Dと連通するシリンダ穴4と、該シリンダ穴4
の最深部位に位置して該シリンダ穴4と連通し、後述の
プッシュロッド13を保持するようになったシリンダ穴
4よりも小径の保持室5と、該保持室5と挿通穴6を介
して連通するカム室7とが設けられている。そして、保
持室5には後述の止め輪16,20を嵌着するための環
状の取付け溝5A,5Bがそれぞれ設けられ、該保持室
5の底部には後述のキープレート15を廻り止めするた
めの凹部5Cが設けられている。
【0005】8はシリンダ穴4内に摺動可能に挿嵌され
た中空のピストンで、該ピストン8はマスタシリンダ9
からのブレーキ液が供給口1Dを介してシリンダ穴4内
に供給されるとき、該シリンダ穴4内を摺動変位してア
ウタ脚部1Bの爪部1Cとの間で摩擦パッド10,10
をディスク3に押圧し、該ディスク3に制動作用を与え
るようになっている。また、該ピストン8には後述のナ
ット11や該ナット11の回転制御装置12およびばね
受19等を収容するための中ぐり8Aが施されている。
【0006】11はピストン8の中ぐり8A内に回転可
能に配設されたナットで、該ナット11は後述するプッ
シュロッド13の多条ねじ13Aに螺合し、ピストン8
がブレーキ液の液圧によってシリンダ穴4内を摺動する
とき、該ピストン8およびプッシュロッド13に対して
相対回転し、後述の回転制御装置12によって該ピスト
ン8の摺動に追従して軸方向に移動するようになってい
る。そして、該ナット11はブレーキ操作が解除され、
シリンダ穴4内からブレーキ液が排出されるとき回転制
御装置12を介してピストン8の戻り位置を規制し、自
動的にディスク3と摩擦パッド10との間の隙間を調整
するようになっている。
【0007】また、該ナット11は手動ブレーキの操作
によってプッシュロッド13が押動されるときに、該プ
ッシュロッド13の多条ねじ13Aによってピストン8
に押付けられ、該ピストン8やプッシュロッド13に対
して相対回転することなく該ピストン8を軸方向に摺動
変位させるようになっている。
【0008】12は該ナット11とピストン8との間に
配設された回転制御装置で、該回転制御装置12はピス
トン8が液圧によって摺動されるときには該ピストン8
とナット11との相対回転を許し、該ナット11をプッ
シュロッド13の多条ねじ13Aに沿って回転させる一
方、プッシュロッド13が軸方向に押動されるときには
ナット11とピストン8とを摩擦接触させ、該ナット1
1の相対回転を規制するようになっている。
【0009】13は基端側がキャリパ1の挿通穴6内に
摺動可能に挿通されたプッシュロッドで、該プッシュロ
ッド13は先端側におねじ部となる約10mm程度のリー
ドを有する多条ねじ13Aが設けられ、該多条ねじ13
Aはナット11に螺合している。また、該プッシュロッ
ド13の基端には後述のカム22との間にロッド14が
配設され、該カム22が時計方向に回転されるときにプ
ッシュロッド13はロッド14を介して軸方向に押動さ
れる。
【0010】さらに、プッシュロッド13の基端側には
両面取りが施され、この両面取りにキープレート15が
係合している。そして、該キープレート15には保持室
5の凹部5Cに嵌合する突起15Aが突設され、プッシ
ュロッド13の回転を規制するようになっている。16
は保持室5の取付け溝5Bに嵌着され、該キープレート
15をキャリパ1に対して位置決めしている止め輪であ
る。
【0011】17はプッシュロッド13の中間部に固定
されたリテーナ、18は該リテーナ17を介してプッシ
ュロッド13を非制動側に、例えば10〜30kg程度の
ばね荷重で付勢している圧縮ばねをそれぞれ示してい
る。
【0012】19はプッシュロッド13の先端側外周に
挿嵌され、シリンダ穴4の底部側でキャリパ1に取付け
られたばね受で、該ばね受19はリテーナ17との間で
圧縮ばね18を縮装状態に保持している。
【0013】20はばね受19の他端側をキャリパ1の
保持室5内に固定するための止め輪で、該止め輪20は
保持室5の取付け溝5Aに嵌着され、ばね受19をキャ
リパ1に対して位置決めするようになっている。21は
プッシュロッド13の基端側に装着されたシール部材
で、該シール部材21はシリンダ穴4内のブレーキ液が
プッシュロッド13と挿通穴6との間からカム室7へと
漏洩するのを防止している。
【0014】22はカム室7内に回動可能に装着された
カムで、該カム22はワイヤ23を介してブレーキハン
ドル24に連結され、該ブレーキハンドル24を操作す
るときにカム22は時計方向に回転される。そして、該
カム22はロッド14を介してプッシュロッド13を軸
方向に押動し、ナット11を介してピストン8を摺動変
位させつつ、各摩擦パッド10をディスク3に押圧する
ことにより、駐車ブレーキとして作用させるようになっ
ている。25はキャリパ1に固定されたガイドで、該ガ
イド25はワイヤ23をカム22の回動用レバー(図示
せず)へと摺動可能に案内している。
【0015】このように構成されるディスクブレーキで
は、車両の走行中はブレーキペダル26を踏込むことに
より、マスタシリンダ9からのブレーキ液がシリンダ穴
4内に供給され、このブレーキ液の液圧によってピスト
ン8が摺動変位し、各摩擦パッド10をディスク3に押
圧して制動作用が与えられる。
【0016】一方、車両の停止中に駐車ブレーキとして
使用する場合には、ブレーキハンドル24の操作により
ワイヤ23を介してカム22が時計方向に回転され、こ
れによってロッド14を介してプッシュロッド13が軸
方向に押動され、ナット11を介してピストン8が摺動
することにより、各摩擦パッド10をディスク3に押圧
して制動作用が与えられる。
【0017】ところで、上述した従来技術では、プッシ
ュロッド13を非制動側に付勢するための圧縮ばね18
を、プッシュロッド13の中間部に固定されたリテーナ
17と、止め輪20を介して保持室5内に固定されたば
ね受19との間で保持する構成となっている。
【0018】このため、上述の如きディスクブレーキを
組付ける際には、挿通穴6内に基端側が挿通されたプッ
シュロッド13の先端側から圧縮ばね18およびばね受
19を挿通した後、保持室5の取付溝5Aに止め輪20
を嵌着することにより、ばね受19を保持室5内に抜止
め状態に保持すべく、圧縮ばね18のばね荷重に抗し
て、シリンダ穴4の最深部近傍に設けられた取付溝5A
に止め輪20を嵌着しなければならず、その組付け作業
に非常な手間と熟練とを要し、作業性が悪いという問題
がある。
【0019】これに対し、例えば特開平6−30006
3号公報には、キャリパのシリンダ穴内に組付けられる
プッシュロッド,圧縮ばね,ばね受等の各部品を予めサ
ブアッセンブリとして組立てておき、このプッシュロッ
ド,圧縮ばね,ばね受等からなる組立体(サブアッシィ
体)をキャリパのシリンダ穴内に組付けることにより、
プッシュロッド,圧縮ばね,ばね受等を個々にシリンダ
穴内に組付ける場合に比して、その組付け作業の作業性
を向上できるようにしたディスクブレーキ(以下、他の
従来技術という)が提案されている。
【0020】ここで、他の従来技術によるディスクブレ
ーキでは、プッシュロッドとしてのアジャストボルト
と、圧縮ばねとしてのアジャストスプリングと、ばね受
としてのスプリングガイドと、アジャストボルトとスプ
リングガイドとの間に介在するスリーブピストン等とか
らサブアッシィ体を構成している。そして、スプリング
ガイドに設けた径方向内側に突出する内爪を、スリーブ
ピストンの外周側に形成された外溝に係合させることに
より、アジャストボルト,スリーブピストン,スプリン
グガイド,アジャストスプリング等からなるサブアッシ
ィ体が組立てられ、スプリングガイドに設けた径方向外
側に突出する外爪を、シリンダ穴の内周側に形成した内
溝に係合させることにより、当該サブアッシィ体をキャ
リパのシリンダ穴内に組付ける構成となっている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如き他
の従来技術によるディスクブレーキでは、プッシュロッ
ドとしてのアジャストボルトとばね受としてのスプリン
グガイドとの間に、シリンダ穴内に挿嵌されるスリーブ
ピストンが介在し、かつ、該スリーブピストンの外周側
にスプリングガイドが嵌合する構成となっているため、
シリンダ穴径が増大し、キャリパの大型化を招くという
問題がある。
【0022】また、シリンダ穴の内溝に係合するスプリ
ングガイドの外爪は、サブアッシィ体をシリンダ穴内に
挿嵌する際にシリンダ穴の内周面に摺接するから、これ
により、シリンダのピストン摺動面が傷つく虞れがあ
る。
【0023】さらに、スプリングガイドの外爪は、該ス
プリングガイドの円筒部分に形成された切込み舌片を外
周側に引起こすことにより、それ自体が弾性をもって形
成され、この外爪がシリンダ穴の内溝内で拡径すること
により、該内溝に係合してスプリングガイドをシリンダ
穴に対して抜止めする構成となっている。
【0024】このため、他の従来技術では、前記サブア
ッシィ体をシリンダ穴内に一旦組付けた後には、このサ
ブアッシィ体をシリンダ穴から取外すのが難しく、この
サブアッシィ体を構成する各部品のいずれかが損傷,破
損した場合に、このサブアッシィ体のみを交換しようと
しても、スプリングガイドの外爪によってシリンダ穴が
損傷し、キャリパ自体を再使用することが困難になると
いう問題がある。
【0025】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、部品点数を削減でき、組付け時の作業性
を大幅に向上させることができる上に、組付け作業時等
にシリンダ穴を傷付ける等の不具合を解消できるように
したディスクブレーキを提供することを目的としてい
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、シリンダ穴を有するキャリパと、該
キャリパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ、摩擦パ
ッドをディスクに押圧するピストンと、該ピストン内に
設けられたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナット
を介して前記ピストンを摺動変位させるべく、先端側が
該ナットに螺合するおねじ部となり、基端側が前記シリ
ンダ穴の底部側に挿嵌されたプッシュロッドと、該プッ
シュロッドの外周側に挿嵌され、前記シリンダ穴の底部
側で前記キャリパに取付けられるばね受と、該ばね受と
前記プッシュロッドとの間に配設され、前記プッシュロ
ッドを非制動側に向けて常時付勢するばねとからなるデ
ィスクブレーキに適用される。
【0027】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記プッシュロッドの基端側には、前記ばねの
一端側を受承すべく径方向外向きに突出し外周側に複数
の係合凹部が形成された鍔部を設け、前記ばね受は、前
記ばねの他端側を受承すべく前記プッシュロッドの外周
側に挿通される環状のばね受部と、該ばね受部の外周側
から前記プッシュロッドの鍔部側に向けて延び該ばね受
部の周方向に離間した複数のアーム部と、前記鍔部と前
記ばね受部との間で前記ばねを縮装状態に保持すべく、
該各アーム部の延長端側から周方向に突出し前記鍔部の
各係合凹部に係合する係合突起とを備える構成としたこ
とにある。
【0028】上記構成によれば、ばね受を構成する各ア
ーム部の延長端側に設けられた係合突起が、プッシュロ
ッドの鍔部に形成された複数の係合凹部に係合すること
により、ばね受がプッシュロッドに固定され、該プッシ
ュロッドの鍔部とばね受のばね受部との間でばねが縮装
状態に保持される。これにより、プッシュロッド,ばね
受,ばねの3部品からなるサブアッシィ体を、キャリパ
(シリンダ穴)の外部で予め組立てておくことができ
る。
【0029】また、請求項2の発明が採用する構成の特
徴は、前記キャリパには、シリンダ穴の底部側に位置し
て前記ばね受を抜止め状態に係止させるための係止部を
設け、前記ばね受は、前記ばねの他端側を受承すべく前
記プッシュロッドの外周側に挿通される環状のばね受部
と、該ばね受部の外周側から前記キャリパの係止部側に
向けて延び該ばね受部の周方向に離間した複数のアーム
部と、該各アーム部の延長端側に形成され、該各アーム
部を前記ばね受部の径方向に弾性変形させることによ
り、前記キャリパの係止部に係止する係止爪とを備える
構成としたことにある。
【0030】上記構成によれば、ばね受を構成する各ア
ーム部に設けられた係止爪が、シリンダ穴の底部側に位
置してキャリパ内に設けられた係止部に係止されること
により、ばね受がシリンダ穴内に抜止め状態に組付けら
れる。このとき、各アーム部は、係止爪を係止部に係止
させるべくばね受部の径方向に弾性変形するから、ばね
受をシリンダ穴に組付ける際に、係止爪によってシリン
ダ穴内が傷付くのを防止できる。また、ばね受をシリン
ダ穴内に組付けた後にも、各アーム部を径方向内側に変
形させることにより、係止爪と係止部との係止状態を解
除することができるから、組付けられたばね受をシリン
ダ穴から容易に取外すことができる。
【0031】さらに、請求項3の発明は採用する構成の
特徴は、前記プッシュロッドの基端側には、前記ばねの
一端側を受承すべく径方向外向きに突出し外周側に複数
の係合凹部が形成された鍔部を設け、かつ、前記キャリ
パには、シリンダ穴の底部側に位置して前記ばね受を抜
止め状態に係止させるための係止部を設け、前記ばね受
は、前記ばねの他端側を受承すべく前記プッシュロッド
の外周側に挿通される環状のばね受部と、該ばね受部の
外周側から前記プッシュロッドの鍔部側に向けて延び該
ばね受部の周方向に離間した複数の第1アーム部と、前
記ばね受部の外周側から前記キャリパの係止部側に向け
て延び該ばね受部の周方向に離間した複数の第2アーム
部と、前記鍔部と前記ばね受部との間で前記ばねを縮装
状態に保持すべく、該各第1アーム部の延長端側から周
方向に突出し前記鍔部の各係合凹部に係合する係合突起
と、前記各第2アーム部の延長端側に形成され、該各第
2アーム部を前記ばね受部の径方向に弾性変形させるこ
とにより、前記キャリパの係止部に係止する係止爪とか
ら構成したことにある。
【0032】上記構成によれば、ばね受の各第1アーム
部に設けられた係合突起が、プッシュロッドの鍔部に形
成された複数の係合部に係合することにより、プッシュ
ロッドの鍔部とばね受のばね受部との間でばねが縮装状
態に保持され、プッシュロッド,ばね受,ばねの3部品
からなるサブアッシィ体を、キャリパのシリンダ穴外部
で予め組立てることができる。そして、当該サブアッシ
ィ体を構成するばね受の各第2アーム部に設けられた係
止爪が、シリンダ穴の底部側に位置してキャリパ内に設
けられた係止部に係止されることにより、プッシュロッ
ド,ばね受,ばねからなるサブアッシィ体を容易にキャ
リパのシリンダ穴内に組付けることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(実施
例)について図1ないし図10に基づいて説明する。な
お、実施例では、上述した従来技術と同一の構成要素に
は同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0034】図中、31は従来技術によるキャリパ1に
代えて本実施例に適用されるキャリパを示し、該キャリ
パ31は従来技術のキャリパ1とほぼ同様に、インナ脚
部31Aとアウタ脚部31Bとからなり、該アウタ脚部
31Bには二又状の爪部31Cが形成され、インナ脚部
31A内には、ブレーキ液の供給口(図示せず)と連通
するシリンダ穴32と、該シリンダ穴32と挿通穴33
等を介して連通し、カム22を収容したカム室34とが
形成されている。然るに、該キャリパ31ではシリンダ
穴32の底部側に位置して挿通穴33との間に、該シリ
ンダ穴32よりも小径の小径穴部35が形成され、該小
径穴部35には後述するプッシュロッド36の鍔部37
が摺動可能に挿嵌されている。
【0035】ここで、図2中に示すように、小径穴部3
5の周面における径方向で対向する2箇所には軸方向に
伸長する一対の案内溝35A,35Aが形成され、該各
案内溝35Aには、プッシュロッド36に設けられた鍔
部37の案内突起37Aが軸方向に摺動可能に係合して
いる。また、シリンダ穴32の近傍となる小径穴部35
の周面には、図3に示すように全周にわたって係止部と
しての環状溝35Bが形成され、該環状溝35Bには、
後述するばね受39に設けられた各係止爪42Aが係合
するようになっている。
【0036】36は手動ブレーキの操作時にナット11
を軸方向に押動してピストン8を摺動させるプッシュロ
ッドを示し、該プッシュロッド36は図4ないし図6に
示すように、先端側にナット11と螺合するおねじ部と
しての多条ねじ36Aが形成され、基端側に挿通穴33
内に摺動可能に挿嵌される摺動軸部36Bが設けられて
いる。また、多条ねじ36Aと摺動軸部36Bとの間に
位置する基端側には後述する大径の鍔部37が形成され
ている。そして、プッシュロッド36の摺動軸部36B
外周には環状溝36Cが形成され、該環状溝36C内に
はシール部材21が装着されている。また、摺動軸部3
6Bの基端側端面には略円錐形状の凹部36Dが形成さ
れ、該凹部36Dとカム22との間には、該カム22の
回転によりプッシュロッド36を軸方向に摺動させるロ
ッド14が配設されている。
【0037】37は多条ねじ36Aと摺動軸部36Bと
の間に位置してプッシュロッド36の基端側に一体形成
された鍔部を示し、該鍔部37はキャリパ31の小径穴
部35内に摺動可能に挿嵌されている。ここで、鍔部3
7の外周側における互いに180度の角度間隔をもった
2箇所には、小径穴部35の各案内溝35Aに摺動可能
に係合する一対の案内突起37A,37Aが突設され、
該各案内突起37Aは、シリンダ内32内でのプッシュ
ロッド36の回転を規制し、軸方向の摺動のみを許すよ
うになっている。
【0038】また、各案内突起37Aに対して90度の
角度間隔をもった2箇所には、鍔部37の外周側をえぐ
るようにして円弧状凹部37B,37Bが形成されてお
り、該各円弧状凹部37B内には後述する各係合凹部3
8が設けられている。
【0039】38,38は鍔部37の外周側に位置して
各円弧状凹部37B内に形成された2つの係合凹部を示
し、該各係合凹部38は、各円弧状凹部37Bの外周側
に突設された一対の突起38A,38Aの間に設けられ
ている。ここで、各突起38Aは、摺動軸部36B側の
面が鍔部37に対して段違いの平坦面38Bとなり、多
条ねじ36A側の面が鍔部37に対して傾斜した勾配面
38Cとなっている。
【0040】39はプッシュロッド36の先端側に挿嵌
されてシリンダ穴32内に配設され、鍔部37との間で
圧縮ばね18を保持するばね受を示し、該ばね受39は
図7中に示すように、中心部にナット11が挿通される
透孔40Aが形成された環状のばね受部40と、該ばね
受部40の外周側から鍔部37側に向けて延び、互いに
180度の角度間隔をもって配設された第1アーム部と
しての2つの長尺アーム41,41と、該各長尺アーム
41よりも短い軸方向寸法をもってばね受部40の外周
側から鍔部37側に延びた第2アーム部としての4つの
短尺アーム42,42,…とから大略構成されている。
ここで、該ばね受39は、ばね鋼,ベイナイト鋼等の弾
性に優れた鋼板材から一体形成され、各長尺アーム41
および各短尺アーム42のそれぞれの延長端側は径方向
に弾性変形可能となっている。
【0041】41A,41Aは各長尺アーム41の延長
端側に設けられた係合突起としてのT型突起で、該各T
型突起41Aは、各長尺アーム41の延長端から周方向
両側に突出することにより略T字状に形成され、図8に
示すようにプッシュロッド36の鍔部37に形成された
各係合凹部38に係合する構成となっている。また、該
各T型突起41Aは図9に示すように、各長尺アーム4
1の延長端側から径方向外側に反るように折曲げられて
いる。
【0042】42A,42A,…は各短尺アーム42の
延長端側に設けられた係止爪で、該各係止爪42Aは、
各短尺アーム42の延長端における周方向両側部を、径
方向外側に突出するように折曲げて形成され、図10に
示すように、キャリパ31の小径穴部35に形成された
環状溝35Bに係止される構成となっている。
【0043】本実施例によるディスクブレーキは上述の
如き構成を有するもので、その基本的作動については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0044】然るに本実施例では、ばね受39を、ばね
受部40と、該ばね受部40から鍔部37側に延び延長
端側が径方向に弾性変形可能となった各長尺アーム4
1,各短尺アーム42とから構成し、各長尺アーム41
の延長端側に設けたT型突起41Aを、プッシュロッド
36に一体形成された鍔部37の各係合凹部38に係合
させ、かつ、各短尺アーム42の延長端側に設けた各係
止爪42Aを、キャリパ31の小径穴部35に形成した
環状溝35Bに係止させることにより、ディスクブレー
キ組付け時の作業性を向上できる構成になっており、以
下、本実施例によるディスクブレーキの組付け作業につ
いて説明する。
【0045】まず、図7に示すように、プッシュロット
36,圧縮ばね18,ばね受39を用意し、プッシュロ
ッド36の多条ねじ36Aが形成された先端側から、圧
縮ばね18およびばね受39を挿通する。
【0046】次に、プッシュロッド36の鍔部37とば
ね受39のばね受部40との間で圧縮ばね18を圧縮し
つつ、ばね受39の各長尺アーム41に設けられたT型
突起41Aを、鍔部37に設けられた各係合凹部38に
係合させる。このとき、各長尺アーム41の延長端側は
径方向に弾性変形可能となっているから、各T型突起4
1Aは、図9中に二点鎖線で示すように係合凹部38を
構成する各突起38Aの勾配面38Cに沿って拡径し、
各突起38Aを乗り越えた後、実線で示すように縮径方
向に弾性変形することにより、各平坦面38Bに係合し
て軸方向に位置決めされると共に、各突起38Aの間で
周方向に位置決めされる。
【0047】このように、ばね受39の各長尺アーム4
1に設けたT型突起41Aを、鍔部37の各係合凹部3
8に係合させることにより、図8に示す如くの、プッシ
ュロッド36の鍔部37とばね受39のばね受部40と
の間で圧縮ばね18が縮装状態に保持されたサブアッシ
ィ体を容易に組立てることができる。そして、該サブア
ッシィ体は、プッシュロッド36,圧縮ばね18,ばね
受39の3部品からなり、径方向の最大寸法(鍔部37
の各案内突起37A間距離)が、キャリパ31の小径穴
部35の内径寸法よりも小さく、コンパクトに形成され
ている。
【0048】そして、上述のサブアッシィ体をキャリパ
31のシリンダ穴32内に組付ける際には、例えばプッ
シュロッド36の摺動軸部36Bに形成された環状溝3
6Cにシール部材21を嵌着した状態で、該摺動軸部3
6Bをシリンダ穴32から軸方向に挿入し、小径穴部3
5を介して挿通穴33に嵌合させる。このとき、各短尺
アーム42の延長端側は径方向に弾性変形可能となって
いるから、該各短尺アーム42に設けられた各係止爪4
2Aは、小径穴部35の内周面に摺接することにより縮
径しつつ軸方向に移動し、環状溝36Cに達した状態で
拡径方向に弾性変形することにより、図10に示すよう
に環状溝36Cに係合し、軸方向に位置決めされる。
【0049】このようにして、ばね受39の各短尺アー
ム42に設けられた各係止爪42Aが、小径穴部35の
環状溝36Cに係合することにより、プッシュロッド3
6と、圧縮ばね18と、ばね受39とからなるサブアッ
シィ体を、シリンダ穴32内に容易に組付けることがで
きる。
【0050】そして、シリンダ穴32内にプッシュロッ
ド36と、圧縮ばね18と、ばね受39とからなるサブ
アッシィ体を組付けた後、ピストン8、ナット11、回
転制御装置12等を組付けることにより、図1に示す如
くのディスクブレーキが組付けられる。
【0051】上述した如く、本実施例によれば、キャリ
パ31のシリンダ穴32の外部で、プッシュロッド36
と、圧縮ばね18と、ばね受39とからなるサブアッシ
ィ体を組立てた後、当該サブアッシィ体をシリンダ穴3
2内に組付けることができるように構成したから、従来
技術によるディスクブレーキに比して、その組付け作業
を大幅に簡略化でき、作業性を向上することができる。
【0052】また、ばね受39の各長尺アーム41に設
けたT型突起41Aを、プッシュロッド36の鍔部37
に設けた各係合凹部38に係合させることにより、プッ
シュロッド36の鍔部37とばね受39のばね受部40
との間で、圧縮ばね18を縮装状態に保持する構成とし
たから、例えば特開平6−300063号公報に開示さ
れたディスクブレーキの如き、プッシュロッドとばね受
部材との間に介在するスリーブピストン等を不要とする
ことができる。これにより、部品点数を削減できるのみ
ならず、当該スリーブピストンの外周側にばね受部材を
嵌合させることに起因するキャリパの大型化を防止でき
る。
【0053】さらに、プッシュロッド36と、圧縮ばね
18と、ばね受39とからなるサブアッシィ体をシリン
ダ穴32内に組付けるとき、ばね受39の各短尺アーム
42に設けた各係止爪42Aが、シリンダ穴32よりも
小径の小径穴部35の内周面に摺接しつつ該小径穴部3
5に形成された環状溝35Bに係合するように構成した
から、該各係止爪42Aによってシリンダ穴32の内周
面が傷つくのを確実に防止することができる。
【0054】さらにまた、ばね受39の各短尺アーム4
2は、各係止爪42Aが設けられた延長端側が径方向に
弾性変形可能となっているから、プッシュロッド36,
圧縮ばね18,ばね受39からなるサブアッシィ体がシ
リンダ穴32内に組付けられた状態でも、ばね受39の
各短尺アーム42を縮径方向に弾性変形させ、各係止爪
42Aと環状溝35Bとの係止状態を解除することによ
り、当該サブアッシィ体をシリンダ穴32から取外すこ
とができる。従って、例えばサブアッシィ体を構成する
各部品のいずれかが損傷,破損した場合に、シリンダ穴
32等を傷付けることなくサブアッシィ体のみを交換す
ることができる。
【0055】なお、前記実施例では、プッシュロッド3
6の基端側に大径の鍔部37を一体形成した場合を例に
挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、
プッシュロッドとは別体に形成した鍔部材を、プッシュ
ロッドの基端側に固定するように構成してもよい。
【0056】また、前記実施例では、キャリパ32内に
設けた係止部としての環状溝35Bに、ばね受39の各
短尺アーム42に設けた径方向外側に突出した係止爪4
2Aを係止させ、キャリパ32内にばね受39を抜止め
状態に配設した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限
るものではなく、例えばキャリパ32内に配設した止め
輪により、ばね受を抜止め状態に配設するように構成し
てもよい。
【0057】さらに、前記実施例では、プッシュロッド
36の鍔部37に2つの係合凹部38,38を設けると
共に、ばね受39にT型突起41Aを有する2つの長尺
アーム41を設けた場合を例に挙げて説明したが、本発
明はこれに限らず、鍔部37に3つ以上の係合凹部を設
け、ばね受39に3つ以上の長尺アームを設けるように
してもよい。
【0058】さらにまた、前記実施例では、ばね受39
に係止爪42Aを有する4つの短尺アーム42を設けた
場合を例に挙げたが、本発明はこれに限るものではな
く、係止爪を有する短尺アームは少なくとも2つ以上で
あればよい。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ばね受の各アーム部に設けられた係合突起が、プ
ッシュロッドの鍔部に形成された複数の係合凹部に係合
することにより、ばね受部材がプッシュロッドに固定さ
れ、該プッシュロッドの鍔部とばね受との間でばねを縮
装状態に保持するように構成したから、プッシュロッ
ド,ばね受,ばねからなるサブアッシィ体を、キャリパ
のシリンダ穴の外部で組立てることができ、組立て時の
作業性を向上させることができる。しかも、ばね受のア
ーム部に設けた係合突起を、プッシュロッドの鍔部に設
けた係合凹部に係合されることにより、プッシュロッ
ド,ばね受,ばねの3部品からなるサブアッシィ体を構
成できるから、例えばプッシュロッドとばね受との間に
他の部品が介在する場合に比して、部品点数の削減にも
寄与することができる。
【0060】また、請求項2の発明によれば、ばね受の
各アーム部に設けられた係止爪が、シリンダ内の底部側
に位置してキャリパ内に設けられた係止部に係止される
ことにより、ばね受がシリンダ穴内に抜止め状態に組付
けられ、このとき、各アーム部がばね受部の径方向に弾
性変形するように構成したから、ばね受をシリンダ内に
組付ける際に、係止爪によってシリンダ穴内が傷つくの
を確実に防止できる。また、係止爪が形成された各アー
ム部は径方向に弾性変形可能となっているから、各アー
ム部を径方向内側に変形させて係止爪と係止部との係止
状態を解除することにより、ばね受をシリンダ穴から容
易に取外すことができる。
【0061】さらに、請求項3の発明によれば、ばね受
の各第1アーム部に設けられた係合突起が、プッシュロ
ッドの鍔部に形成された複数の係合凹部に係合すること
により、プッシュロッド,ばね受,ばねからなるサブア
ッシィ体を、キャリパのシリンダ穴外部で組立てること
ができる。そして、当該サブアッシィ体を構成するばね
受の各第2アーム部に設けられた係止爪が、シリンダ穴
の底部側に位置してキャリパ内に設けられた係止部に係
止されることにより、プッシュロッド,ばね受,ばねか
らなるサブアッシィ体を容易にキャリパのシリンダ穴内
に組付けることができ、その作業性を大幅に向上するこ
とができる。
【0062】しかも、ばね受の各第1アーム部に設けた
係合突起を、プッシュロッドの鍔部に設けた係合部材に
係合させることにより、プッシュロッド,ばね受,ばね
の3部品からなるサブアッシイ体を構成できるから、例
えばプッシュロッドとばね受との間に介在する他の部品
を不要とすることができ、部品点数を削減することがで
きる。また、ばね受の各第2アーム部に設けた係止爪
が、キャリパ内に設けられた係止部に形成されるとき、
各アーム部がばね受部の径方向に弾性変形するように構
成したから、サブアッシイ体をシリンダ穴内に組付ける
とき、該係止爪によってシリンダ穴が傷つくのを確実に
防止することができる。さらに、係止爪が形成された各
第2アーム部は径方向に弾性変形可能となっているか
ら、該各第2アーム部を径方向内側に変形させて係止爪
と係止部との係止状態を解除することにより、サブアッ
シイ体を容易にキャリパのシリンダ穴から取外すことが
できる。この結果、サブアッシイ体を構成する各部品の
いずれかが損傷,破損した場合に、シリンダ穴等を傷付
けることなくサブアッシイ体のみを交換することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるディスクブレーキを示す
縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向からみた拡大断面図で
ある。
【図3】図1中の矢示III −III 方向からみた拡大断面
図である。
【図4】図1中のプッシュロッドを拡大して示す正面図
である。
【図5】図4中の矢示V−V方向からみた矢示図であ
る。
【図6】図4中の矢示VI−VI方向からみた矢示図であ
る。
【図7】図1中のプッシュロッド,ばね受,圧縮ばねを
示す分解斜視図である。
【図8】プッシュロッド,ばね受,圧縮ばねからなるサ
ブアッシィ体を示す一部破断の正面図である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向からみた拡大断面図で
ある。
【図10】図8中のサブアッシィ体をキャリパのシリン
ダ穴内に組付けた状態を示す一部破断の縦断面図であ
る。
【図11】従来技術によるディスクブレーキを示す縦断
面図である。
【符号の説明】
3 ディスク 8 ピストン 11 ナット 31 キャリパ 32 シリンダ穴 35B 環状溝(係止部) 36 プッシュロッド 36A 多条ねじ(おねじ部) 37 鍔部 38 係合凹部 39 ばね受 40 ばね受部 41 長尺アーム(第1アーム部) 41A T型突起(係合突起) 42 短尺アーム(第2アーム部) 42A 係止爪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ穴を有するキャリパと、該キャ
    リパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ、摩擦パッド
    をディスクに押圧するピストンと、該ピストン内に設け
    られたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナットを介
    して前記ピストンを摺動変位させるべく、先端側が該ナ
    ットに螺合するおねじ部となり、基端側が前記シリンダ
    穴の底部側に挿嵌されたプッシュロッドと、該プッシュ
    ロッドの外周側に挿嵌され、前記シリンダ穴の底部側で
    前記キャリパに取付けられるばね受と、該ばね受と前記
    プッシュロッドとの間に配設され、前記プッシュロッド
    を非制動側に向けて常時付勢するばねとからなるディス
    クブレーキにおいて、 前記プッシュロッドの基端側には、前記ばねの一端側を
    受承すべく径方向外向きに突出し外周側に複数の係合凹
    部が形成された鍔部を設け、前記ばね受は、前記ばねの
    他端側を受承すべく前記プッシュロッドの外周側に挿通
    される環状のばね受部と、該ばね受部の外周側から前記
    プッシュロッドの鍔部側に向けて延び該ばね受部の周方
    向に離間した複数のアーム部と、前記鍔部と前記ばね受
    部との間で前記ばねを縮装状態に保持すべく、該各アー
    ム部の延長端側から周方向に突出し前記鍔部の各係合凹
    部に係合する係合突起とを備える構成としたことを特徴
    とするディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 シリンダ穴を有するキャリパと、該キャ
    リパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ、摩擦パッド
    をディスクに押圧するピストンと、該ピストン内に設け
    られたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナットを介
    して前記ピストンを摺動変位させるべく、先端側が該ナ
    ットに螺合するおねじ部となり、基端側が前記シリンダ
    穴の底部側に挿嵌されたプッシュロッドと、該プッシュ
    ロッドの外周側に挿嵌され、前記シリンダ穴の底部側で
    前記キャリパに取付けられるばね受と、該ばね受と前記
    プッシュロッドとの間に配設され、前記プッシュロッド
    を非制動側に向けて常時付勢するばねとからなるディス
    クブレーキにおいて、 前記キャリパには、シリンダ穴の底部側に位置して前記
    ばね受を抜止め状態に係止させるための係止部を設け、
    前記ばね受は、前記ばねの他端側を受承すべく前記プッ
    シュロッドの外周側に挿通される環状のばね受部と、該
    ばね受部の外周側から前記キャリパの係止部側に向けて
    延び該ばね受部の周方向に離間した複数のアーム部と、
    該各アーム部の延長端側に形成され、該各アーム部を前
    記ばね受部の径方向に弾性変形させることにより、前記
    キャリパの係止部に係止する係止爪とを備える構成とし
    たことを特徴とするディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 シリンダ穴を有するキャリパと、該キャ
    リパのシリンダ穴内に摺動可能に設けられ、摩擦パッド
    をディスクに押圧するピストンと、該ピストン内に設け
    られたナットと、手動ブレーキの操作時に該ナットを介
    して前記ピストンを摺動変位させるべく、先端側が該ナ
    ットに螺合するおねじ部となり、基端側が前記シリンダ
    穴の底部側に挿嵌されたプッシュロッドと、該プッシュ
    ロッドの外周側に挿嵌され、前記シリンダ穴の底部側で
    前記キャリパに取付けられるばね受と、該ばね受と前記
    プッシュロッドとの間に配設され、前記プッシュロッド
    を非制動側に向けて常時付勢するばねとからなるディス
    クブレーキにおいて、 前記プッシュロッドの基端側には、前記ばねの一端側を
    受承すべく径方向外向きに突出し外周側に複数の係合凹
    部が形成された鍔部を設け、かつ、前記キャリパには、
    シリンダ穴の底部側に位置して前記ばね受を抜止め状態
    に係止させるための係止部を設け、前記ばね受は、前記
    ばねの他端側を受承すべく前記プッシュロッドの外周側
    に挿通される環状のばね受部と、該ばね受部の外周側か
    ら前記プッシュロッドの鍔部側に向けて延び該ばね受部
    の周方向に離間した複数の第1アーム部と、前記ばね受
    部の外周側から前記キャリパの係止部側に向けて延び該
    ばね受部の周方向に離間した複数の第2アーム部と、前
    記鍔部と前記ばね受部との間で前記ばねを縮装状態に保
    持すべく、該各第1アーム部の延長端側から周方向に突
    出し前記鍔部の各係合凹部に係合する係合突起と、前記
    各第2アーム部の延長端側に形成され、該各第2アーム
    部を前記ばね受部の径方向に弾性変形させることによ
    り、前記キャリパの係止部に係止する係止爪とから構成
    したことを特徴とするディスクブレーキ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006349189A (ja) * 2002-09-25 2006-12-28 Hitachi Ltd ディスクブレーキ
CN102537351A (zh) * 2011-12-31 2012-07-04 重庆长安汽车股份有限公司 一种塑料离合主缸密封垫
KR101255369B1 (ko) * 2006-07-19 2013-04-17 현대모비스 주식회사 차량의 브레이크 캘리퍼를 이용한 주차 브레이크

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