JPH09250311A - 内燃機関のバルブタイミング変更装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング変更装置

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JPH09250311A
JPH09250311A JP8058057A JP5805796A JPH09250311A JP H09250311 A JPH09250311 A JP H09250311A JP 8058057 A JP8058057 A JP 8058057A JP 5805796 A JP5805796 A JP 5805796A JP H09250311 A JPH09250311 A JP H09250311A
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JP
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pressure
oil
hole
fluid
locking
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JP8058057A
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Takeshi Asakura
健 朝倉
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34479Sealing of phaser devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブタイミングを変更する際における応答
性の低下を防止する。 【解決手段】 位相変更機構11のベーン29を吸気側
カムシャフト12の先端部に固定する。ハウジング28
を吸気側カムシャフト12の外周に設けられたドリブン
ギヤ22に固定する。ベーン29の内部に貫通孔42を
形成する。貫通孔42内に、ロックピン43を配設する
とともに、同ピン43をドリブンギヤ22側に向けて付
勢するスプリング48を配設する。ドリブンギヤ22の
側面にロックピン43が嵌入する係止穴49を形成す
る。貫通孔42の内部に油圧室44を形成する。ベーン
29及びハウジング28の側部を覆うようにしてカバー
38を設け、同カバー38に貫通孔42に開口する空気
孔38aを形成する。係止穴49或いは油圧室44内に
供給される油圧によりロックピン43をカバー38側に
付勢して、同ピン43の先端部を空気孔38の周囲に当
接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の運転中
に同機関の気筒に設けられた吸気・排気バルブの開閉タ
イミングを変更するためのバルブタイミング変更装置に
関するものである
【0002】
【従来の技術】内燃機関の気筒に設けられた吸気・排気
バルブの開閉タイミングを変更するためのバルブタイミ
ング変更装置に関する技術として、特開平1−9250
4号公報には「弁開閉時期制御装置」が開示されてい
る。この弁開閉時期制御装置は、図12に示すように、
カムシャフト101の先端部に設けられた内部ロータ1
02と、同ロータ102に対して回転可能に外嵌された
タイミングプーリ103とを備えている。内部ロータ1
02の外周部には径方向に延びる複数のベーン105が
固定されている。
【0003】又、図13に示すように、タイミングプー
リ103の内周部には複数のオイル溝106が形成され
ており、各ベーン105は同溝106内にそれぞれ配置
されている。更に、各ベーン105の両側には、内部ロ
ータ102に対して回転力を付与するための圧力室10
9が形成されている(図13では各ベーン105の片側
に形成された圧力室109のみを示す)。
【0004】前記各圧力室109は圧力通路120(図
13では一部のみを示す)を介して切換バルブ及びオイ
ルポンプ(いずれも図示しない)に接続されており、各
圧力室109の内部には前記ポンプから加圧された油が
供給されるようになっている。
【0005】又、タイミングプーリ103の内部には径
方向に延びる二つの挿入孔111,112が形成されて
おり、同挿入孔111,112内にはロックピン11
3,114が設けられている。前記挿入孔111,11
2の外周側はそれぞれ閉塞部材121,122によって
閉塞されており、同部材121,122と前記ロックピ
ン113,114との間には、カムシャフト101の軸
心に向けて同ピン113,114を付勢するスプリング
115,116が設けられている。
【0006】更に、内部ロータ102の外周部には各ロ
ックピン113,114の前記軸心側部分が嵌入する係
止穴117,118が形成されている。又、各係止穴1
17,118は前記各圧力室109内と連通されてい
る。従って、オイルポンプから各圧力室内に供給される
油の一部は、前記係止穴117,118内にも供給され
るようになっている。
【0007】上記「弁開閉時期制御装置」では、各係止
穴117,118のいずれかの内部にロックピン11
3,114の一方が嵌入され同ピン113,114が係
止されることによって、内部ロータ102及びタイミン
グプーリ103の相対回転が規制され、バルブの開閉タ
イミングが、早められた状態或いは遅れた状態のいずれ
かの状態に固定される。又、バルブタイミングを変更す
る際には、各係止穴117,118内に供給された油の
圧力によってロックピン113,114の一方を係止穴
117,118から押し出すとともに、前記各圧力室1
09の油圧を各ベーン105に作用させて内部ロータ1
02を回転させることによってバルブ開閉タイミングを
変更することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記「弁開閉時期制御
装置」において、各ロックピン113,114は前記各
挿入孔111,112内において速やかに移動できるこ
とが望ましい。即ち、内部ロータ102を前記圧力室1
09内の油圧によって回転させる際に、ロックピン11
3,114が前記係止穴117,118から押し出され
るタイミングが遅れると、同ピン113,114の外周
壁面と前記係止穴117,118の周縁部とが接触し、
同ピン113,114の外周壁面を損傷してしまうから
である。
【0009】ところが、各挿通孔111,112の内部
において、前記ロックピン113,114と閉塞部材1
20,121との間の空間(以下、この空間を「背圧
室」という)123,124は略密閉状態となっている
ため、各ロックピン113,114が挿通孔111,1
12内にて移動すると、各背圧室123,124におけ
る空気の圧力が変動し、その圧力により前記ロックピン
113,114の移動が阻害されてしまう虞がある。
【0010】そこで、図14に示すように、前記閉塞部
材120,121に空気孔125をそれぞれ形成し、前
記各背圧室123,124と外部との間における空気の
流通を前記空気孔125により許容する構成を採用する
ことが考えられる。かかる構成によれば、空気孔125
を通じて空気が流通するため、背圧室123,124内
における圧力変動が吸収される。従って、前述したよう
な各背圧室123,124の空気の圧力によってロック
ピン113,114の移動が阻害されてしまうことを防
止することができる。
【0011】ここで、各ロックピン113,114の外
周壁面と各挿通孔111,112の内周壁面との間にお
けるクリアランスを小さくした場合、各挿通孔111,
112内におけるロックピン113,114の摺動抵抗
が増加してしまうことが避けられない。即ち、ロックピ
ン113,114の摺動性を確保するためには、同ピン
113,114の外周壁面と、各挿通孔111、112
の内周壁面と間にある程度の大きさを有したクリアラン
スを設ける必要がある。加えて、ロックピン113,1
14及び挿通孔111,112の加工時における形状誤
差を吸収する為にも、前記内外壁面の間にクリアランス
が必要となる。
【0012】しかしながら、前記両壁面間にクリアラン
スが存在すると、前記各係止穴117,118内の油が
そのクリアランスを通過して前記背圧室123,124
内に流入し、更に同室123,124内から前記空気孔
125を通じてから外部に漏出してしまう。このよう
に、空気孔125から係止穴117,118内の油が外
部に漏出すると、前記圧力室109内における油の圧力
が減少してしまい、内部ロータ102を回転させる際の
回転力が低下して、バルブ開閉タイミングを変更する際
の応答性が悪化するという問題が生じる。
【0013】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、内燃機関のバルブタイミング変
更装置において、前述したような流体(例えば、油)の
漏出に起因して、バルブタイミングを変更する際の応答
性が低下してしまうことを防止することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、請求項1記載の発明は、同一の回転軸心回りに相
対回転可能な第1回転体及び第2回転体、及び、内部に
加圧された流体が供給され同流体の圧力により前記両回
転体を相対回転させる圧力室を含む位相変更機構と、前
記圧力室に対して、所定圧力の流体を供給するための流
体供給手段とを備え、前記両回転体の一方を内燃機関の
駆動軸に駆動連結するとともに、他方をカムシャフトに
駆動連結し、前記流体供給手段により圧力室に供給され
る流体の圧力を調整して前記両回転体の相対的な回転位
相を変更することにより、前記駆動軸に対するカムシャ
フトの回転位相を変更し、同シャフトにより開閉駆動さ
れるバルブの開閉タイミングを変更するようにした内燃
機関のバルブタイミング変更装置において、前記第1回
転体に形成された挿通空間内に配置され、受圧面を有す
る可動部材と、前記第2回転体に形成され前記可動部材
を係止可能な係止部と、前記圧力室と連通された流体室
とを有し、前記可動部材を前記係止部にて係止すること
によって前記両回転体の相対回転を規制することが可能
であり、且つ、前記流体室内における流体の圧力を前記
受圧面に作用させ前記可動部材を前記係止部から離間す
る方向へと移動させることにより、前記係止部における
可動部材の係止を解除して前記両回転体の相対回転を許
容する回転規制手段を更に、備え、前記挿通空間の内部
と外部と連通する空気孔の開口周囲を全周にわたってシ
ールするシール面を前記可動部材に形成し、前記受圧面
に流体の圧力が作用した場合に、当該圧力により可動部
材に作用する付勢力を前記シール面にて受けるようにし
たことをその要旨とするものである。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1に記載し
た内燃機関のバルブタイミングにおいて、前記シール面
の面積を前記受圧面の面積よりも小さく設定したことを
その要旨とするものである。
【0016】(作用)上記請求項1及び2に記載した発
明の作用について説明する。内燃機関の駆動軸における
回転駆動力は、同一の回転軸心回りに相対回転する第1
及び第2回転体を介してカムシャフトに伝達される。そ
して、カムシャフトの回転に伴って前記機関のバルブが
開閉駆動される。
【0017】位相回転機構は、流体供給手段から圧力室
に供給された流体の圧力により、第1回転体及び第2回
転体に対して前記回転軸心回りの回転力を与えて両回転
体を相対回転させる。両回転体が相対回転することによ
り内燃機関の駆動軸に対するカムシャフトの回転位相が
変更され、カムシャフトにより開閉駆動されるバルブの
開閉タイミングが変更される。
【0018】回転規制手段は、可動部材が移動して係止
部にて係止されることにより前記両回転体の相対回転を
規制し、バルブの開閉タイミングを所定のタイミングに
固定する。又、前記可動部材の受圧面に、流体室の流体
圧が作用すると、同部材はその流体圧によって生じる付
勢力により移動し前記係止部から離間する。その結果、
係止部における可動部材の係止が解除され、第1回転体
と第2回転体の相対回転が許容され、バルブの開閉タイ
ミングが変更可能となる。
【0019】可動部材が移動する際、回転規制手段の空
気孔を介して、前記挿通空間内と外部との間における空
気の流通が許容される。従って、上記可動部材の移動が
挿通空間内における空気の圧力により妨げられることが
ない。
【0020】更に、可動部材が移動すると、同部材の係
止状態が解除されるとともに、可動部材のシール面は前
記空気孔の開口周囲を全周にわたりシールした状態とな
る。この際、前記シール面には前記流体圧によって可動
部材に作用する付勢力と等しい押圧力が作用する。その
結果、この押圧力により空気孔の開口周囲は確実にシー
ルされ、同孔から外部への流体の漏出が抑制される。
【0021】請求項2記載の発明によれば、上記作用に
加え、前記シール面の面積を前記受圧面の面積よりも小
さく設定したため、前記シール面における面圧は前記受
圧面に作用する流体圧よりも大きくなる。従って、前記
シール面におけるシール性が向上し流体の漏出が更に抑
制される。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を内燃機関としての
多気筒ガソリンエンジンに設けられたバルブタイミング
変更装置として具体化した第1の実施形態について説明
する。
【0023】図1は、位相変更機構(以下、「VVT機
構」という)11が設けられた吸気側カムシャフト1
2、前記VVT機構11に設けられた各油圧室13,1
4(同図では図示しない)、各油圧室13,14に対し
後述する油圧通路P1,P2を通じて流体としての油を
供給するためのオイルポンプ15、前記油圧通路P1,
P2の途中に設けられたオイルコントロールバルブ(以
下、「OCV」という)16、及び前記OCV16をエ
ンジンの運転状態に応じて制御するための電子制御装置
(以下、「ECU」という)17等を示す断面図であ
る。尚、本実施形態において、前記吸気側カムシャフト
12は、本発明におけるカムシャフトに相当するもので
ある。
【0024】吸気側カムシャフト12のジャーナル12
aは、シリンダヘッド18の上端面とベアリングキャッ
プ19によって回転可能に支持されている。吸気側カム
シャフト12の基端側(図1の右側)には、図3に示す
ように、その外周部に一対のカム20が4組形成されて
いる。各カム20には、気筒毎に設けられた吸気バルブ
(図示しない)の上端部が当接されており、同カム20
の回転により吸気バルブが開閉駆動されるようになって
いる。
【0025】吸気側カムシャフト12において、前記シ
リンダヘッド18及びベアリングキャップ19によって
支持された部分より先端側(図1の左側)の部分には拡
径部21が形成されている。この拡径部21の外周には
円環状をなすドリブンギヤ22が回転可能に被嵌されて
いる。ドリブンギヤ22の外周部には複数の外歯22a
が形成されており、この外歯22aは図3に示すよう
に、排気側カムシャフト23に設けられたドライブギヤ
24の外歯24aに噛合されている。排気側カムシャフ
ト23には吸気側カムシャフト12と同様に、一対のカ
ム25が4組形成されている。これらカム25によって
図示しない排気バルブが開閉駆動されるようになってい
る。
【0026】排気側カムシャフト23の端部には、カム
プーリ26が固定されており、同プーリ26にはタイミ
ングベルト27が掛装されている。タイミングベルト2
7は、エンジンのクランクシャフト(図示しない)に取
り付けられたクランクプーリ(図示しない)に掛装され
ている。
【0027】エンジンの運転が開始されると、排気側カ
ムシャフト23には前記カムプーリ26を介してクラン
クシャフトの回転駆動力が伝達されるとともに、その回
転駆動力は前記ドライブギヤ24及びドリブンギヤ22
を介して吸気側カムシャフト12に伝達される。
【0028】図4は図1のIV−IV断面図である(尚、図
1は図4のI −I 断面図に相当する)。図1及び図4に
示すように、VVT機構11は、ハウジング28と、同
ハウジング28内に配置された第1回転体としてのベー
ン29と、吸気側カムシャフト12の軸回り方向におけ
る回転力を付与して前記ベーン29を回転させるための
進角側油圧室13及び遅角側油圧室14等を備えてい
る。
【0029】ハウジング28は、全体が略円板状を呈し
ており、その側面が前記ドリブンギヤ22の先端側側面
(図1の左側面)に当接されるとともに、複数のボルト
30により同ギヤ22に固定されている。従って、ハウ
ジング28とドリブンギヤ22は吸気側カムシャフト1
2を回転軸心として一体回転可能となっている。尚、本
実施形態において、ハウジング28及びドリブンギヤ2
2は第2回転体に相当するものである。
【0030】図4に示すように、前記ベーン29はハウ
ジング28の内部に配設されている。このベーン29
は、同ベーン29の中心に位置した円環状をなす固定部
31と、同固定部31の外周部に形成された4つの受圧
部32とを備えている。各受圧部32は、吸気側カムシ
ャフト12の径方向において放射状に延びており図4に
示すように全体が略十字状を呈している。
【0031】ハウジング28の内部には、吸気側カムシ
ャフト12の周方向において所定間隔を隔てた位置に、
同シャフト12の軸心に向けて突出した4つの突状部3
3が形成されている。これら各突状部33の内周面は前
記固定部31の外周面に摺接されている。各突状部33
の間は溝部34となっており、前記各受圧部32は各溝
部34内に配置されている。
【0032】各受圧部32の外周面はハウジング28の
内周面に摺接されている。又、各受圧部32の外周部に
は、図4及び図9に示すように断面矩形状をなす溝35
が形成されている。この溝35内には図6に示すように
シール部材36が配設され、更に、同シール部材36は
板バネ37によって外周側に向けて付勢されている。そ
の結果、シール部材36によって受圧部32の外周面と
ハウジング28の内周面との間がシールされ、進角側油
圧室13及び遅角側油圧室14間での油の移動が規制さ
れるようになっている。
【0033】前記ハウジング28及びベーン29の先端
側側面を覆うようにして、有底円筒状をなすカバー38
が設けられている。同カバー38の中央部には取付用孔
39が形成され、又、前記固定部31の中央部には中心
孔40が形成されている。これら取付用孔39及び中心
孔40内には取付ボルト84が挿通され、同ボルト84
の一端部はカムシャフト12のボルト孔41内にて螺着
されている。この螺着によりカバー38及びベーン29
は吸気側カムシャフト12の先端部に固定されている。
ベーン29及び吸気側カムシャフト12には図示しない
凹部及び凸部が形成されており、その凹凸の関係によっ
て両者29,12は一体回転するようになっている。
又、カバー38は取付ボルト84の締付力によりベーン
29に固定されている。従って、ベーン29及びカバー
38は吸気側カムシャフト12を回転軸心として一体回
転するようになっている。
【0034】ハウジング28の内部には、カバー38及
び拡径部21の各側面と、各溝部34の内周壁とによっ
て囲まれた4つの空間が形成されている。更にそれぞれ
の空間は、溝部34内に配置された各受圧部32によっ
て更に2つの圧力室に区画されている。そして、吸気側
カムシャフト12の回転方向(図4にて示す)と同方向
側に形成された圧力室は遅角側油圧室14となってお
り、又、前記回転方向と逆方向側に形成された圧力室は
進角側油圧室13となっている。
【0035】前記各油圧室13,14の内部には、各油
圧通路P1,P2を通じて油が供給されるようになって
おり、ベーン29は、各油圧室13,14に供給された
油の油圧の大きさに応じて、吸気側カムシャフト12の
軸回りの双方向に回転可能となっている。
【0036】ここで、ベーン29が吸気側カムシャフト
12の回転方向と同方向(以下、この回転方向を「進角
回転方向」とする)に回転すると、同ベーン29に固定
された吸気側カムシャフト12の回転位相がドリブンギ
ヤ22に対して進められ、吸気バルブの開閉タイミング
が早められる。
【0037】これに対して、ベーン29が吸気側カムシ
ャフト12の回転方向と逆方向(以下、この回転方向を
「遅角回転方向」とする)に回転すると、吸気側カムシ
ャフト12の回転位相がドリブンギヤ22に対して遅
れ、吸気バルブの開閉タイミングが遅れることとなる。
【0038】図6に示すように、受圧部32の一つには
吸気側カムシャフト12の軸方向に延びる断面円形状の
貫通孔42が形成されており、同孔42内にはロックピ
ン43が配設されている。
【0039】より詳細に説明すると、貫通孔42は、そ
の途中に段部42aを有しており、同段部42aより先
端側(図6の左側)の部分が拡径された形状となってい
る。尚、本実施形態において、前記貫通孔42は本発明
における挿通空間に相当し、又、前記ロックピン43は
可動部材に相当する。
【0040】ロックピン43は略有底円筒状を呈してお
り、その先端側の部分には拡径部43aが形成されてい
る。ロックピン43は、その外周側面が貫通孔42の内
周側面に摺接した状態で、吸気側カムシャフト12の軸
方向に移動するようになっている。
【0041】又、ロックピン43の内部には軸方向に延
びる内部穴47が形成されており、同空間47内には付
勢手段に相当するスプリング48が配設されている。ロ
ックピン43は、このスプリング48により吸気側カム
シャフト12の基端側に向けて付勢されている。更に、
前記内部穴47の内周壁面、貫通孔42の内周側面、及
び前記カバー38によって覆われた空間によって背圧室
42bが形成されている。
【0042】図6に示すように、カバー38には、前記
背圧室42bにて開口する空気孔38aが形成されてい
る。この空気孔38aによって背圧室42b内とカバー
38の外部とが連通されており、背圧室42b内と外部
との間における空気の流通が許容されるようになってい
る。
【0043】前記貫通孔42において拡径された部分の
内周側面と、前記ロックピン43の外周側面とによって
囲まれた環状の空間により、ロックピン43の係止状態
を解除するための油圧室44が形成されている。この油
圧室44は、ベーン29の内部に形成された第1圧力油
路45を介して、後述する進角側環状通路46と連通さ
れており、同室44内には進角側環状通路46内の油が
供給可能となっている。
【0044】図8に示すように、前記拡径部43aの基
端面は第1受圧面A1 となっており、同面A1 には前記
進角側油圧室14と同圧の、前記油圧室44内の油圧が
作用する。従って、ロックピン43にはその油圧の大き
さに応じた付勢力により、前記カバー38側に向けて付
勢されるようになっている。尚、油圧室44及び前記係
止穴49の内部は、本発明における流体室に相当するも
のである。
【0045】ドリブンギヤ22の先端側側面において、
ロックピン43の基端面に対向する位置には、同ピン4
3の基端側部分が嵌入可能な係止部としての係止穴49
が形成されている。この係止穴49には、図7に示すよ
うに、前記スプリング48により付勢されたロックピン
43の基端側部分が嵌入可能となっている。そして、同
基端側部分が係止穴49内に嵌入して係止されることに
より、ベーン29とドリブンギヤ22との相対回転が規
制される。その結果、ベーン29はドリブンギヤ22及
びハウジング28と一体的に回転するようになる。尚、
本実施形態において、前記ロックピン43、貫通孔4
2、油圧室44、スプリング48、及び係止穴49によ
って回転規制手段が構成されている。
【0046】前記係止穴49の内部は、図9及び図10
に示すように、前記受圧部32の側部に形成された第2
圧力油路50によって遅角側油圧室14の一つと連通さ
れており、同穴49内には遅角側油圧室14内の油の一
部が供給可能となっている。又、ロックピン49の基端
面は第2受圧面A2 となっており、同受圧面A2 には前
記係止穴49内に供給される油の油圧が作用する。従っ
て、ロックピン43にはその油圧の大きさに応じた付勢
力により、前記カバー38側に向けて付勢されるように
なっている。
【0047】図6及び図7に示すように、前記内部穴4
7において先端側の内周縁部分には面取加工が施される
ことによって傾斜部94が形成されている。又、前記拡
径部43aの先端面は円環形状をなすシール面A3 とな
っている。このシール面A3は、前記空気孔38bの開
口周囲に対して全周にわたり当接可能である。ロックピ
ン43がカバー38側へ移動すると、空気孔38bの開
口周囲はシール面A3によりシールされるようになって
いる。
【0048】又、本実施形態において、このシール面A
3 の面積S3 は前記第1受圧面の面積S1 、及び第2受
圧面A1 の面積S2 よりも小さく設定されている。前記
係止穴49にてロックピン43が係止されると、ベーン
29及びハウジング28の両者は、図4に示すような位
置関係に保持される。即ち、ベーン29はハウジング2
8内部において、吸気側カムシャフト12の回転位相が
同ハウジング28に対して最も遅れた状態となる位置
(以下、このベーン29の位置を「最遅角位置」とい
う)に配置される。
【0049】次に、前記進角側油圧室13に及び遅角側
油圧室14に油を供給するための圧力通路を構成する進
角側、遅角側油圧通路P1,P2、及び前記OCV16
等の構成について説明する。
【0050】図1に示すように、シリンダヘッド18の
内部には進角側ヘッド油路53及び遅角側ヘッド油路5
4が形成されている。各ヘッド油路53,54は前記O
CV16、オイルフィルタ55、オイルポンプ15、及
びオイルストレーナ56を介してオイルパン57に接続
可能となっている。エンジンの運転に伴ってオイルポン
プ15が駆動されると、オイルパン57に貯留されてい
る油は同ポンプ15によって吸引される。そして、油は
前記オイルストレーナ56を介してオイルポンプ15内
に導入されるとともに、同ポンプ15から加圧されて吐
出される。そして、吐出された油はオイルフィルタ55
を介してOCV16によって前記各ヘッド油路53,5
4へと選択的に圧送されるようになっている。
【0051】シリンダヘッド18の上端部及びベアリン
グキャップ19には、前記各ヘッド油路53,54の開
口位置に対応して油溝58,59がそれぞれ形成されて
いる。各油溝58,59によって前記ジャーナル12a
の外周部が囲まれている。
【0052】吸気側カムシャフト12の内部には、その
軸心方向に延びる遅角側シャフト油路60が形成されて
いる。この遅角側シャフト油路60の先端側は前記ボル
ト孔41に通じている。又、前記拡径部21の外周部に
は周方向に延びる周溝61が形成されており、同溝61
と遅角側シャフト油路60の先端側とは連通油路62に
より連通されている。
【0053】ジャーナル12aの内部には吸気側カムシ
ャフト12の径方向に延びる遅角側油孔63が形成され
ている。遅角側シャフト油路60は、この遅角側油孔6
3によって前記一方の油溝59に通じている。従って、
遅角側シャフト油路60内には、油溝59及び遅角側油
孔63を介して遅角側ヘッド油路54の油が供給される
ようになっている。
【0054】吸気側カムシャフト12の内部には、その
軸心方向に対して傾斜した方向に延びる進角側シャフト
油路64が形成されている。又、ジャーナル12aの内
部には吸気側カムシャフト12の径方向に延びる進角側
油孔65が形成されている。前記進角側シャフト油路6
4の基端側は、この進角側油孔65を介して前記他方の
油溝58に通じている。そして、進角側シャフト油路6
4内には、油溝58及び進角側油孔65を介して進角側
ヘッド油路53内の油が供給されるようになっている。
【0055】ドリブンギヤ22の内部には、図4及び図
5に示すように放射状に延びる4つの遅角側供給路66
が形成されている。各遅角側供給油路66の内周側は前
記周溝61に通じており、又、各油路66の外周側は前
述した各遅角側油圧室14に開口している。遅角側シャ
フト油路60から連通油路62を通じて周溝61内に供
給された油は、遅角側供給路66を介して各遅角側油圧
室14内に供給されるようになっている。
【0056】又、前記拡径部21の先端側側面には、図
1に示すように先端側に突出した円筒状の突出部67が
形成されている。ベーン29の基端側側面には前記突出
部67を囲むようにして段部68が形成されている。そ
して、この段部68の内周壁と、前記突出部67及び拡
径部21によって囲まれた空間によって円環状をなす進
角側環状通路46が形成されている。前記進角側シャフ
ト油路64の先端側はこの進角側環状通路46に開口し
ている。
【0057】更に、ベーン29の内部には、図4及び図
5に示すように、放射状に延びる4つの進角側供給油孔
69が形成されており、同油孔69の内周側は前記進角
側環状通路46に通じている。又、各進角側供給油孔6
9の外周側は前述した各進角側油圧室13に開口してい
る。従って、前記進角側シャフト油路64内に供給され
た油は、進角側供給油孔69を介して各進角側油圧室1
3内に供給されるようになっている。
【0058】前述した、進角側ヘッド油路53、油溝5
8、進角側油孔65、進角側シャフト油路64、進角側
環状通路46、及び進角側供給油孔69によって進角側
油圧通路P1が構成され、又、遅角側ヘッド油路54、
油溝59、遅角側油孔63、遅角側シャフト油路60、
連通油路62、周溝61、及び遅角側供給路66によっ
て遅角側油圧通路P2が構成されている。本実施形態で
は、前記OCV16によって前記各油圧通路P1,P2
と、オイルポンプ15及びオイルパン57との連通状態
を切り換えることによってオイルポンプ15から各油圧
室13,14内へ油を供給し、或いは各油圧室13,1
4内から油を排出してオイルパン57に戻すようにして
いる。尚、前記各油圧通路P1,P2、オイルポンプ1
5、OCV16、オイルパン57によって流体供給手段
が構成されている。
【0059】前記OCV16は、その開度がデューティ
制御されることにより、各進角側、遅角側油圧室13,
14に供給される油圧を制御するものである。以下、こ
のOCV16の構成について説明する。
【0060】図1に示すように、OCV16を構成する
ケーシング70は、第1〜第5のポート71〜75を有
している。第1のポート71は進角側ヘッド油路53に
連通され、第2のポート72は遅角側ヘッド油路54に
連通されている。また、第3及び第4のポート73,7
4はオイルパン57に連通され、第5のポート75はオ
イルフィルタ55を介してオイルポンプ15の吐出側に
連通されている。
【0061】ケーシング70の内部には串形のスプール
76が設けられている。このスプール76は円筒状をな
す4つの弁体77を有しており、その軸方向に往復動可
能となっている。また、ケーシング70には、スプール
76を図1に示す第1の作動位置と、図2に示す第2の
作動位置との間で移動させるための電磁ソレノイド78
が設けられている。また、ケーシング70内にはスプリ
ング79が設けられており、このスプリング79により
スプール76は第1の作動位置側へ向けて付勢されてい
る。
【0062】尚、前記OCV16は図1に示すECU1
7によって制御されるようになっている。このECU1
7にはエンジンの運転状態を検出するための回転数セン
サ80及び吸気圧センサ81、更に、吸気側カムシャフ
ト12の回転位相を検出するためのクランク角センサ8
2及びカム角センサ83が接続されており、ECU17
は各センサ80〜83の検出信号に基づいて、エンジン
の運転状態、及び吸気側カムシャフト12の回転位相を
検出するようになっている。そして、ECU17は、吸
気側カムシャフト12における実際の回転位相と、エン
ジンの運転状態に適合する目標回転位相との偏差を判断
し、同偏差が所定値以下となるように前記OCV16及
びVVT機構11を制御する。
【0063】次に、上記のように構成された本実施形態
における作用について説明する。エンジンの運転が停止
している場合には、図7に示すように、ロックピン43
は係止穴49内に嵌入され係止された状態となってい
る。次に、エンジンの運転が開始されると、オイルポン
プ15が駆動されて同ポンプ15から油が吐出される。
吐出された油は、前記OCV16によって選択された前
記各ヘッド油路53,54の一方から、進角側油圧室1
3或いは遅角側油圧室14のいずれかの油圧室13,1
4内に供給される。この際、前記油圧室44、係止穴4
9の内部には、第1圧力油路45、第2圧力油路50を
通じて油が供給される。
【0064】そして、前記油圧室44、係止穴49の内
部にオイルポンプ15から油が供給されると、前記第1
受圧面A1 、第2受圧面A2 には、油圧室44、係止穴
49内の油圧が作用する。その結果、ロックピン43は
その油圧によりスプリング79の付勢力に抗して前記カ
バー38側へ移動する。この際、前記背圧室42bの容
積が減少し同室42b内の空気は前記空気孔38aを通
じて外部に排出される。従って、背圧室42b内におけ
る空気の圧力変化は抑制されるため、ロックピン43の
移動が妨げられることがない。そして、前記ロックピン
43の移動により、図6に示すようにロックピン43の
係止状態が解除され、ハウジング28に対するベーン2
9の相対回転が可能となる。
【0065】尚、本実施形態では、前記油圧室44或い
は係止穴49の内部の油圧が所定値以上に増加するまで
は、ロックピン43が移動しないように前記スプリング
48の弾性係数が調節されている。従って、エンジンの
運転が開始されてから、所定時間(本実施形態では、約
「3秒」)の間は、ロックピン43によりベーン29と
ハウジング28との相対回転が規制される。
【0066】そして、図2に示すように、スプリング7
9の付勢力に抗してスプール76が第2の作動位置に配
置されると、オイルポンプ15の吐出側と進角側ヘッド
油路53とが連通され、遅角側ヘッド油路54とオイル
パン57とが連通される。従って、各進角側油圧室13
には進角側油圧通路P1を介して油が供給される一方
で、各遅角側油圧室14内の油は遅角側油圧通路P2を
介してオイルパン57に戻される。
【0067】その結果、前記受圧部32は、各遅角側油
圧室14の油圧よりも相対的に増加した各進角側油圧室
13内の油圧により付勢されるため、ベーン29はハウ
ジング28に対して、図5の矢印にて示す方向に回転す
る。このようにベーン29がハウジング28に対して回
転することにより、吸気側カムシャフト12の回転位相
がドリブンギヤ22よりも進む結果、吸気バルブの開閉
タイミングが早められる。
【0068】又、この際、前記油圧室44内には、第1
圧力油路45及び進角側環状通路46等を通じてオイル
ポンプ15から吐出された油が供給される。そして、前
記第1受圧面A1 には油圧室44内における油圧が作用
するとともに、ロックピン43にはその油圧によって付
勢力が生じる(以下、これを「付勢力F1 」とする)。
その結果、ロックピン43はその付勢力F1 によりカバ
ー38側に付勢され、前記スプリング48の付勢力に抗
して係止穴49における係止が解除された状態に保持さ
れる。
【0069】更に、図8に示すように、前記シール面A
3 は、カバー38において前記空気孔38bの開口周囲
に相当する部分に当接する。そして、シール面A3 とカ
バー38との各当接面との間には押圧力(以下、「押圧
力F3 」という)が発生する。尚、本実施形態におい
て、スプリング48からロックピン43に作用する付勢
力は、定常時において前記第1受圧部A1 或いは第2受
圧部A2 に作用する油圧によりロックピン43に作用す
る付勢力と比較して極めて小さい。従って、前記押圧力
F3 は前記付勢力F1 と略等しくなっている。
【0070】これに対して、図1に示すように、スプリ
ング79の付勢力によりスプール76が第1の作動位置
に配置されると、オイルポンプ15の吐出側と遅角側ヘ
ッド油路54とが連通され、進角側ヘッド油路53とオ
イルパン57とが連通される。従って、各遅角側油圧室
14には遅角側油圧通路P2を通じて油が供給される一
方で、各進角側油圧室13の油は進角側油圧通路P1を
介してオイルパン57に戻される。
【0071】その結果、前記受圧部32は各進角側油圧
室13の油圧よりも相対的に増加した各遅角側油圧室1
4内の油圧により付勢されるため、ベーン29はハウジ
ング28に対して、図4の矢印にて示す方向に回転す
る。このようにベーン29がハウジング28に対して回
転することにより、吸気側カムシャフト12の回転位相
がドリブンギヤ22よりも遅れる結果、吸気バルブの開
閉タイミングが遅れるようになる。
【0072】又、この際、前記係止穴49内には、第2
圧力油路50等を通じてオイルポンプ15から吐出され
た油が供給される。そして、前記第2受圧面A2 には係
止穴49内の油圧が作用するとともに、ロックピン43
にはその油圧により付勢力が生じる(以下、これを「付
勢力F2 」とする)。その結果、ロックピン43はその
付勢力によりカバー38側に付勢され、前記スプリング
48の付勢力に抗して係止穴49における係止が解除さ
れた状態に保持される。
【0073】更に、前記シール面A3 はカバー38にお
いて前記空気孔38bの開口周囲に相当する部分に当接
する。そして、シール面A3 における押圧力F3 は前記
付勢力F2 と等しくなっている。
【0074】以上のようにして、吸気側カムシャフト1
2の回転位相が変更され、その回転位相とエンジンの運
転状態に適応する目標回転位相との偏差が所定値以下と
なると、ECU17はOCV16の第1のポート71及
び第2のポート72の両ポート71,72が、前記弁体
77によって閉塞された状態となるように、スプール7
6の位置を制御する(以下、このスプール76の位置を
「中間保持位置」という)。
【0075】このように、スプール76の位置が「中間
保持位置」となると、各油圧室13,14への油の供
給、或いは各油圧室13,14からの油の排出は行われ
なくなる。その結果、ベーン29は各油圧室13,14
における油圧によって両側から保持されるため、同ベー
ン29の回転が規制され、ハウジング28に対するベー
ン29の回転方向における位置が固定される。その結
果、ECU17によってOCV16が制御されて吸気側
カムシャフト12の回転位相が再び変更されるまでは、
現在の吸気バルブの開閉タイミングが保持される。
【0076】又、スプール76の位置が中間保持位置と
なった場合、前記各油圧通路P1,P2はいずれもオイ
ルパン57に通じておらず、進角側油圧室13,遅角側
油圧室14、前記油圧室44、及び係止穴49内におけ
る油圧は高圧に保持されている。従って、前記第1及び
第2受圧面A1 ,A2 の双方に対して油圧が作用し、ロ
ックピン43には前記付勢力F1 及び付勢力F2 が作用
する。その結果、ロックピン43はカバー38側に付勢
されて前記係止穴49における係止が解除された状態を
保持する。更に、前記シール面A3 は、カバー38にお
いて前記空気孔38bの開口周囲に相当する部分に当接
する。そして、シール面A3 における押圧力F3 は前記
付勢力F1 及び付勢力F2 の和と等しくなる。
【0077】以上、説明したように本実施形態における
バルブタイミング変更装置では、OCV16の開度を制
御することにより、吸気バルブの開閉タイミングを連続
的(無段階)に変更するとともに、その開閉タイミング
を保持することができる。
【0078】更に、本実施形態では、エンジンが停止す
ると、前記ロックピン43によってベーン29とハウジ
ング28との相対回転が規制され、ベーン29の回転方
向における位置が前述した「最遅角位置」に固定される
ようになっている。
【0079】より詳細に説明すると、エンジンが停止す
ると、OCV16のスプール76はスプリング79の付
勢力により図1に示す第1の作動位置に移動する。その
結果、各進角側油圧室13は進角側油圧通路P1により
オイルパン57と連通され、又、各遅角側油圧室14は
遅角側油圧通路P2によりオイルポンプ15の吐出側と
連通される。そして、クランクシャフトの回転が停止す
ると、オイルポンプ15からの油の吐出が停止し、更
に、ドリブンギヤ22の回転も停止する。ドリブンギヤ
22の回転が停止する際、ベーン29は、ドリブンギヤ
22に対して前記遅角回転方向に相対的に回転し、その
回転位相が同ギヤ22に対して遅れる。その結果、ベー
ン29の回転方向における位置は図4に示す「最遅角位
置」となる。これは、進角側油圧室13及び遅角側油圧
室14内の油圧が低下するため、各油圧室13,14内
の油圧によりベーン29を保持することができなくなる
ためである。
【0080】更に、オイルポンプ15の駆動が停止する
と、前記油圧室44及び係止穴49内における油圧が低
下する。その結果、前記ロックピン43は、スプリング
48の付勢力によって吸気側カムシャフト12の基端側
に移動し、その基端側部分が図7に示すように係止穴4
9内に嵌入される。
【0081】そして、ロックピン43は係止穴49内に
て係止されることにより、ベーン29とドリブンギヤ2
2との相対回転が規制された状態となる。その結果、吸
気バルブの開閉タイミングはクランクシャフトの回転位
相に対して最も遅れた状態に固定される。そして、本実
施形態では、前述したように、再びエンジンの運転が開
始されて各油圧通路P1,P2内の油圧が所定値以上と
なるまで、吸気バルブの開閉バルブタイミングは最も遅
れた状態に保持される。
【0082】以上説明した本実施形態は以下に示す特徴
を有するものである。 (a)本実施形態では、エンジンの運転が開始される
と、前述したようにロックピン43の係止が解除される
ととともに、前記シール面A3 が空気孔38bの開口周
囲に当接する。この際、シール面A3 にはロックピン4
3に作用する前記各付勢力F1 ,F2 、或いはこれらの
和と等しい押圧力F3 が作用するため、空気孔38bの
開口周囲は確実にシールされる。
【0083】その結果、ロックピン43の外周壁面と、
貫通孔42の内周壁面との間の微少な隙間を通じて、前
記油圧室44或いは係止穴49内の油が前記背圧室42
bに浸入してしまうことがなく、更に、空気孔38bか
ら外部に油が漏出してしまうことがない。そのため、前
記油圧室44と第1圧力油路45等を介して連通された
進角側油圧室13、或いは、係止穴49と第2圧力油路
50を介して連通された遅角側油圧室14における油圧
が低下してしまうことがない。従って、本実施形態によ
れば、バルブタイミング制御における応答性が、空気孔
38bからの油の漏出に起因して悪化してしまうことを
防止することができる。
【0084】(b)本実施形態では、シール面A3 の面
積S3 を前記第1受圧面A1 、第2受圧面A2 の面積S
1 ,S2 よりも小さく設定するようにした。従って、前
記油圧室44内或いは係止穴49に供給される油圧Po
(以下、「供給油圧Po 」という)よりも、前記シール
面A3 における面圧Ps (以下、「シール圧Ps 」とい
う)は常に大きなものとなっている。
【0085】即ち、バルブの開閉タイミングを早める場
合には、オイルポンプ15から前記油圧室44にのみ油
が供給される。そして、この場合、シール面圧Ps は、
(A1 /A3 )・Po となり、これは、前記供給油圧P
o よりも大きい。又、バルブの開閉タイミングを遅らせ
る場合には、オイルポンプ15から前記係止穴49にの
み油が供給される。この場合には、シール面圧Ps は、
(A2 /A3 )・Poとなって前記供給油圧Po よりも
大きくなる。更に、前記OCV16のスプール76の位
置を前記「中間保持位置」として、バルブの開閉タイミ
ングを所定タイミングに保持する場合には、油圧室44
及び係止穴49の双方の内部に油が存在するため、前記
シール面圧Ps は、((A1 +A2 )/A3 )・Po と
なって、前述したバルブの開閉タイミングを変更する場
合と同様に、前記供給油圧Po よりも大きなものとな
る。
【0086】以上のように、本実施形態では、前記シー
ル面圧Ps が常時、オイルポンプ15から供給油圧Po
よりも大きくなり、前記シール面A3 におけるシール性
を更に向上させることができる。
【0087】(c)本実施形態では、前記内部穴47に
おいて先端側の内周縁部分に面取加工が施されて傾斜部
94が形成されている。このように、内部穴47の内周
縁部に傾斜部94を設けることにより、ロックピン43
が貫通孔42内で移動する際に、内部穴47内に配設さ
れたスプリング48と、同穴47の内周縁部とが引掛か
ってしまうことを未然に防止することができ、ロックピ
ン43を貫通孔42内で円滑に移動させることができ
る。
【0088】(d)一般に、本実施形態のように、ロッ
クピン43の形状を段部を有したものとした場合、前記
拡径部43bの外周壁面と貫通孔42の内周壁面との間
のクリアランスC1 、或いはロックピン43において基
端側部分の外周壁面と貫通孔42の内周壁面との間のク
リアランスC2 が加工時における形状誤差等に起因して
増大する傾向がある。従って、クリアランスC1 ,C2
を通じて油圧室44或いは係止穴49内の油が外部に漏
出することが懸念される。
【0089】しかしながら、本実施形態における構成に
よれば、加工誤差等により前記クリアランスC1 ,C2
が増大した場合でも、前記シール面A3 にて油の移動を
確実に規制することができる。従って、ロックピン43
の加工時において、前記クリアランスC1 ,C2 を減少
させるために、加工精度の向上を図るといった処置を行
う必要がない。
【0090】(e)本実施形態では、エンジンの運転が
開始されてから前記進角側油圧通路P1或いは遅角側油
圧通路P2内における油圧が所定値以上に増加するまで
の間、即ち、第1、第2受圧部A1 ,A2 に作用する油
圧力がスプリング48の付勢力を上回るまでの間、前記
ベーン29の位置が「最遅角位置」に固定される。
【0091】通常、エンジンの運転が開始された直後は
各油圧通路P1,P2、各油圧室13,14内部が油で
満たされておらず、各油圧室13,14における油圧が
定常時における油圧よりも低下している。従って、各油
圧室13,14内の油圧によりベーン29の回転を規制
することができない。
【0092】しかしながら、本実施形態によれば、ロッ
クピン43によってベーン29とハウジング28との相
対回転が規制される。従って、各吸気側カムシャフト1
2に生じるトルク変動により、ベーン29が振動してハ
ウジング28と衝突したり、或いはその衝突によって異
音を生じることを回避することができる。
【0093】(第2の実施の形態)次に本発明を具体化
した第2の実施形態について図11を参照して説明す
る。本実施形態は、排気側カムシャフト23に前記VV
T機構11が設けられた構成を採用している点で上記第
1の実施の形態における構成と相違している。
【0094】尚、本実施形態におけるVVT機構11、
及び同機構11内に形成された各進角側及び遅角側油圧
室13,14に対して油を供給するための進角側及び遅
角側油圧通路P1,P2、或いはOCV16等の構成に
ついては上記第1の実施の形態と同様であるため、同様
の構成については同一の符号を付すとともに説明を省略
する。
【0095】図11に示すように、排気側カムシャフト
23の一端部にはカムプーリ26が一体回転可能に固定
されており、同プーリ26の外周にはタイミングベルト
27が掛装されている。排気側カムシャフト23には、
このタイミングベルト27によってクランクシャフトの
回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0096】排気側カムシャフト23の他端部にはVV
T機構11が取り付けられている。同機構11には上記
第1の実施形態にて説明したドリブンギヤ22に換え、
第2回転体としてのドライブギヤ91が設けられてい
る。又、吸気側カムシャフト12の端部には外歯92a
を有したドリブンギヤ92が設けられており、同ギヤ9
2は前記ドライブギヤ91の外歯91aに噛合されてい
る。
【0097】上記構成を備えた本実施形態によれば、ク
ランクシャフトの回転駆動力は排気側カムシャフト23
に伝達されるとともに、同シャフト23からドライブギ
ヤ91及びドリブンギヤ92を介して吸気側カムシャフ
ト12に伝達される。そして、吸気側カムシャフト12
の回転に伴って図示しない吸気バルブが前記カム20に
よって開閉駆動される。尚、本実施形態において、前記
吸気側カムシャフト12は本発明におけるカムシャフト
に相当するものである。
【0098】又、排気側カムシャフト23に対するドラ
イブギヤ91の相対的な回転位相がVVT機構11によ
って変更される。従って、吸気側カムシャフト12の回
転位相が変更され、吸気バルブの開閉タイミングが変更
される。
【0099】本実施形態は、VVT機構11が設けられ
ていない吸気側カムシャフト12のバルブ開閉タイミン
グを変更する構成とした点を除けば、上記第1の実施形
態と同様の構成を有している。従って、本実施形態は、
上記実施形態と同様の作用を奏するものであり、前述し
た特徴(a)〜(e)と同様の特徴を有する。
【0100】以上説明した各実施形態は、以下のように
その構成を変更して実施することができる。 (1)第1の実施形態では、ベーン29及びカバー38
を吸気側カムシャフト12に固定し、更に、ハウジング
28をドリブンギヤ22或いはドライブギヤ91に固定
する構成としたが、以下のような構成とすることもでき
る。即ち、ベーン29をドリブンギヤ22或いはドライ
ブギヤ91に一体回転可能に固定する一方で、ハウジン
グ28及びカバー38をそれぞれ吸気側カムシャフト1
2に一体回転可能に固定する。そして、ハウジング28
に前記貫通孔42に相当する孔を形成して、同孔内にロ
ックピンを配設するとともに、同ロックピンを係止穴4
9にて係止する構成とする。このような構成としても上
記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0101】(2)上記各実施形態において本発明にお
ける係止部を係止穴49によって構成するようにした
が、この係止穴49を省略し、ロックピン43の基端側
端面をドリブンギヤ22の先端側側面に対して前記スプ
リング48の付勢力により押圧することによって、ベー
ン29とハウジング28との相対回転を規制するように
してもよい。又、複数のロックピン43及び係止穴49
によってベーン29とハウジング28との回転を規制す
る構成としてもよい。
【0102】(3)上記各実施形態は、ベーン29の回
転方向において、受圧部の両側に油圧室を設けるように
したが、片側にのみ油圧室を設ける構成に変更すること
ができる。例えば、前記遅角側油圧室14、同室14に
油を供給するための遅角側油圧通路P2、及び前記係止
穴49内に遅角側油圧室14の油を供給するための第2
圧力通路50を省略するとともに、遅角側油圧室14に
該当する空間内に、ベーン29を遅角回転方向に付勢す
るコイルスプリング、板バネ等の弾性部材を配設する。
そして、バルブ開閉タイミングを進める場合には、進角
側油圧室13の油圧力によってベーン29を進角回転方
向に回転させて、図5に示すように突状部33に当接さ
せる。逆に、バルブ開閉タイミングを遅らせる場合に
は、進角側油圧室14内への油の供給を停止して、前記
弾性部材によりベーン29を遅角回転方向に回転させる
とともに、図4に示す「最遅角位置」でロックピン43
を係止穴49内で係止してハウジング28に対するベー
ン29の回転を規制する。
【0103】このような構成とした場合には、図4及び
図5に示すベーン29の位置に対応した二つのタイミン
グに吸気バルブのバルブ開閉タイミングを選択的に変更
することができる。
【0104】(4)上記各実施形態において、ドリブン
ギヤ22或いはドライブギヤ91にをカムプーリに変更
するとともに、同プーリにタイミングベルトが掛装され
た構成にVVT機構11を変更し、同プーリをクランク
シャフトの回転駆動力によって直接回転駆動するように
してもよい。
【0105】(5)上記各実施形態では、ベーン29に
4つの受圧部32が形成される構成を採用したが、同受
圧部32を3つ以下、或いは5つ以上有した構成とする
こともできる。受圧部32の数を上記各実施形態より少
なくした場合には、前記各油圧通路P1,P2の構成を
簡略化することができ、上記実施形態より多くした場合
には、ベーン29に対してより大きな回転トルクを付与
することができる。
【0106】(6)上記各実施形態において、ハウジン
グ28とドリブンギヤ22とは別部材によって構成され
ているが、例えば、両部材28,22を一体に構成する
ことも可能である。同様に、吸気側カムシャフト12
と、ベーン29とを一体に構成するようにしてもよい。
【0107】(7)上記各実施形態において、カムプー
リ26をタイミングスプロケットに変更し、タイミング
ベルト27をタイミングチェーンに変更した構成を有す
るVVT機構11を採用するようにしてもよい。
【0108】(8)上記各実施形態はいずれも吸気バル
ブの開閉タイミングを変更するものであったが、排気バ
ルブの開閉タイミングを変更するようにしてもよい。
又、VVT機構11が吸気側カムシャフト12及び排気
側カムシャフト23の双方に設け、吸気バルブ及び排気
バルブの双方のバルブ開閉タイミングを変更するように
してもよい。
【0109】本発明を具体化した各実施形態について説
明したが、上記各実施形態から把握できる技術的思想に
ついて、その効果と共に以下に記載する。 (イ)請求項1又は2に記載した内燃機関のバルブタイ
ミング変更装置において、回転規制手段は、更に、可動
部材を係止部側に付勢する付勢手段を更に備え、同手段
による付勢力により、流体室に供給される流体の圧力が
所定値以上となるまで可動部材を係止部側に付勢し同係
止部にて係止するようにしたことを特徴とする。
【0110】このような構成によれば、流体室と連通し
た圧力室における流体の圧力が所定値未満であり、その
流体圧により前記両回転体の相対回転位相を適切に変更
することが困難である場合には、可動部材が係止部にて
係止されることにより第1回転体及び第2回転体の相対
回転が規制される。従って、カムシャフトに生じたトル
ク変動等によりバルブの開閉タイミングが変動してしま
うといった不具合を防止することができる。
【0111】(ロ)請求項1又は2に記載した内燃機関
のバルブタイミング変更装置において、第2回転体に形
成される係止部は、可動部材の移動方向に凹設された係
止穴であることを特徴とする。
【0112】このような構成によれば、可動部材が挿通
空間内を移動すると、その一部が係止穴内にて係止され
る。従って、第1回転体及び第2回転体との相対回転を
確実に規制することができる。
【0113】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び2に
記載した発明によれば、空気孔の開口周囲をシール面に
より確実にシールすることができ、同孔から外部へ流体
が漏出することを抑制することができる。その結果、バ
ルブタイミングを変更する際の応答性が空気孔からの流
体の漏出に起因して低下することを防止することができ
る。
【0114】特に、請求項2記載の発明によれば、シー
ル面におけるシール性を向上させることができ、流体の
漏出を更に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸気側カムシャフト、VVT機構等を示す断面
図。
【図2】OCVを示す部分断面図。
【図3】吸気側、排気側カムシャフト等を示す平面図。
【図4】図1のIV−IV断面図。
【図5】ベーン及びハウジング等を示す断面図。
【図6】ロックピン、係止穴等を示す断面図。
【図7】ロックピン、係止穴等を示す断面図。
【図8】ロックピンの形状を示す部分拡大断面図。
【図9】受圧部を拡大して示す拡大断面図。
【図10】図9のX −X 断面図。
【図11】吸気側、排気側カムシャフト等を示す平面
図。
【図12】従来技術における弁開閉時期変更装置を示す
断面図。
【図13】図12のXIII−XIII断面図。
【図14】空気孔を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
11…位相変更機構、12…吸気側カムシャフト(カム
シャフト)、13…進角側油圧室(圧力室)、14…遅
角側油圧室(圧力室)、15…オイルポンプ(流体供給
手段)、16…OCV(流体供給手段)、18…シリン
ダヘッド(内燃機関の一部を構成する)、22…ドリブ
ンギヤ(第2回転体)、28…ハウジング(第2回転
体)、29…ベーン(第1回転体)、38…カバー、3
8b…空気孔、42…貫通孔(挿通空間、回転規制手
段)、43…ロックピン(可動部材、回転規制手段)、
44…油圧室(流体室、回転規制手段)、48…スプリ
ング(回転規制手段)、49…係止穴(係止部、流体
室、回転規制手段)、57…オイルパン(流体供給手
段)、91…ドライブギヤ(第2回転体)、P1…進角
側油圧通路(流体供給手段)、P2…遅角側油圧通路
(流体供給手段)、A1 …第1受圧面(受圧面)、A2
…第2受圧面(受圧面)、A3 …シール面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の回転軸心回りに相対回転可能な第
    1回転体及び第2回転体、及び、内部に加圧された流体
    が供給され同流体の圧力により前記両回転体を相対回転
    させる圧力室を含む位相変更機構と、 前記圧力室に対して、所定圧力の流体を供給するための
    流体供給手段とを備え、 前記両回転体の一方を内燃機関の駆動軸に駆動連結する
    とともに、他方をカムシャフトに駆動連結し、前記流体
    供給手段により圧力室に供給される流体の圧力を調整し
    て前記両回転体の相対的な回転位相を変更することによ
    り、前記駆動軸に対するカムシャフトの回転位相を変更
    し、同シャフトにより開閉駆動されるバルブの開閉タイ
    ミングを変更するようにした内燃機関のバルブタイミン
    グ変更装置において、 前記第1回転体に形成された挿通空間内に配置され、受
    圧面を有する可動部材と、 前記第2回転体に形成され前記可動部材を係止可能な係
    止部と、 前記圧力室と連通された流体室とを有し、前記可動部材
    を前記係止部にて係止することによって前記両回転体の
    相対回転を規制することが可能であり、且つ、前記流体
    室内における流体の圧力を前記受圧面に作用させ前記可
    動部材を前記係止部から離間する方向へと移動させるこ
    とにより、前記係止部における可動部材の係止を解除し
    て前記両回転体の相対回転を許容する回転規制手段を更
    に、備え、 前記挿通空間の内部と外部と連通する空気孔の開口周囲
    を全周にわたってシールするシール面を前記可動部材に
    形成し、前記受圧面に流体の圧力が作用した場合に、当
    該圧力により可動部材に作用する付勢力を前記シール面
    にて受けるようにしたことを特徴とする内燃機関のバル
    ブタイミング変更装置。
  2. 【請求項2】 前記シール面の面積を前記受圧面の面積
    よりも小さく設定したことを特徴とする請求項1記載の
    内燃機関のバルブタイミング変更装置。
JP8058057A 1996-03-14 1996-03-14 内燃機関のバルブタイミング変更装置 Pending JPH09250311A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6173687B1 (en) 1997-11-14 2001-01-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Hydraulic apparatus for adjusting the timing of opening and closing of an engine valve
EP1213449A3 (en) * 1997-07-17 2003-02-12 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Hydraulic valve timing adjusting apparatus
JP2011214563A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Denso Corp バルブタイミング調整装置
JP2014173536A (ja) * 2013-03-11 2014-09-22 Aisin Seiki Co Ltd 弁開閉時期制御装置

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