JP2014173536A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Hiroyuki Kawai
啓之 川合
Shohei Masuda
勝平 増田
Masaki Kobayashi
昌樹 小林
Kazuo Ueda
一生 上田
hideomi Yanaga
英臣 彌永
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Abstract

【課題】ロック部材のロック解除を迅速に行わせる弁開閉時期制御装置を構成する。
【解決手段】エンジンEのクランクシャフト1の回転を受ける受動部12Sを有する駆動側回転体10と、従動側回転体20とを同軸芯上で相対回転自在に備えて弁開閉時期制御装置を構成する。駆動側回転体10に形成された案内溝に沿って移動するロック部材15を、従動側回転体20の凹部27に係脱自在に備えている。案内溝のうち、凹部27と反対側の背部空間GHと外部空間とを連通させる連通部41を受動部12Sの反対側となる壁部13の内側面を含む領域に形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、弁開閉時期制御装置に関し、詳しくは、この弁開閉時期制御装置を構成する駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相をロックするロック部材の作動を円滑化させる技術に関する。
弁開閉時期制御装置として、特許文献1には、クランクシャフトの回転力が伝達される駆動側回転体(文献では外ロータ)と、弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体(文献では内ロータ)とを同軸芯上に配置し、これらの間に形成される流体圧室を、従動側回転体のベーンで仕切ることで進角室及び遅角室を形成した構成が示されている。この構成では、進角室又は遅角室に流体を供給することで駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相を変化させて吸気弁の開閉時期を設定できるように構成されている。
また、この特許文献1では、駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相を内燃機関の始動に適する位相に保持するロック機構を備えている。このロック機構として、駆動側回転体に形成されたスライド室に収容された平盤形状となるロック部材(文献では第1ロック部)を備えると共に、このロック部材の係脱が可能となるように従動側回転体に被係止孔を備えており、ロック部材を被係止孔に係合させるバネを備えている。
特に、この特許文献1では、ロック部材の作動時を円滑に行わせるため、スライド室のうちバネが収容される収容室に大気連通孔を形成している。
特開2002‐155714号公報
特許文献1に記載される構成のロック機構は、作動油の圧力でロック部材が作動してロック解除が行われることになる。また、ロック部材がロック解除方向に作動した場合にはロック部材の背部空間(文献1では収容室)の空気圧が上昇し、ロック部材の背部空間から空気が大気連通孔を介して排出される。
ロック機構のロック解除は迅速に行われることが望ましい。しかしながら、特許文献1に示されるように大気連通孔が駆動側回転体の外周に連通する構成では、外周に付着した油により大気連通孔での空気の排出が妨げられ、ロック部材の迅速な作動が行われないこともあった。
つまり、駆動側回転体はクランクシャフトと同期回転するための外周にスプロケットやタイミングプーリ等の受動部を備えており、エンジンの稼動時には、受動部で飛散した油の一部が駆動側回転体の外周に付着し、大気連通孔での空気の流れを妨げる現象に繋がっていたのである。
本発明の目的は、ロック部材のロック解除を迅速に行わせる弁開閉時期制御装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、内燃機関のクランクシャフトから回転力が伝達される受動部を有する駆動側回転体と、前記駆動側回転体と同軸芯上で、この駆動側回転体に内包されることで前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室を形成し、弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、前記駆動側回転体に形成された案内溝に沿って移動することで、前記従動側回転体に形成された凹部に係合・離脱するロック部材を有するロック機構とを備え、前記駆動側回転体が、この駆動側回転体の回転軸芯に沿う方向での両端部に壁部を有し、前記回転軸芯に沿う方向での一端側の外周に前記受動部が形成され、前記案内溝のうち前記凹部と反対側の背部空間と前記駆動側回転体の外部空間とに連通する連通部が、前記受動部から遠い位置の前記壁部の内側面の少なくとも一部を含む領域に形成されている点にある。
この構成では、背部空間の空気を排出する連通部を受動部から離れた位置に設けられるため、内燃機関の稼動時には受動部から油が飛散する現象は発生しても、飛散した油が当該連通部に付着することや侵入することを抑制し、排気機能が損なわれない。よって、ロック解除が確実に行われる。また、連通部は、受動部から遠い側の内側面に連続する位置に形成されれば良いので、例えば、内側面に垂直な方向に貫通する孔としたり、内側面と接する状態に径方向に駆動側回転体を貫通する孔等として形成できる。このように、内側面に連続する構成として連通部を備えることで、駆動側回転体の外部表面における連通部の開口位置が受動部から離れた位置に規定される。
従って、ロック部材のロック解除を迅速に行わせる弁開閉時期制御装置が構成された。
本発明は、前記受動部がスプロケットで構成され、このスプロケットから遠い位置の前記壁部が、前記駆動側回転体の一方側に設けた開口部を閉じるカバープレートによって形成されており、前記連通部が前記カバープレートに形成されても良い。
このようなカバープレートを備える構成では、カバープレートの何れかの位置に連通部を形成することで、板状のカバープレートに予め連通部を加工しておくことができる。よって、連通部の形成が容易となる。
本発明は、前記連通部が、前記カバープレートを貫通する孔部であっても良い。
このように形成された孔部は駆動側回転体の外周表面に形成されたスプロケットの側に直接開口することがない。よって、油の侵入をより抑制することができる。また、板状部材に孔部を形成する加工は極めて容易であり、弁開閉時期制御装置を効率的に得ることができる。
本発明は、前記連通部が、前記カバープレートの内側面のうち前記駆動側回転体の開口端面に対向する部位において、前記カバープレートの縁部から前記背部空間に亘って設けられた溝部であっても良い。
このように溝部を構成することによっても、駆動側回転体とカバープレートとの間に空間を形成することができる。溝を形成する場合には、当該部位を単に凹み変形させるなど加工がより容易となる。
本発明は、前記溝部が、前記回転軸芯に沿う方向視で前記ロック部材と重なり合う面積を小さくする位置に形成されても良い。
このように、溝部とロック部材との相対的な位置関係を設定することに、ロック部材の作動時には、背部空間の空気から給排される空気をロック部材が阻害する不都合を抑制して、ロック部材の円滑な作動を実現する。その結果、ロック部材のロック解除方向への作動だけではなくロック方向への作動も高速で行わせることが可能となった。
弁開閉時期制御装置の断面図である。 図1のII−II線断面図である。 カバープレートの一部とロータ本体の一部との分解斜視図である。 ロック部材がロック解除状態にある弁開閉時期制御装置の断面図である。 最遅角ロック位相にある弁開閉時期制御装置の断面図である。 別実施形態(a)の連通部を示す弁開閉時期制御装置の断面図である。 別実施形態(b)の連通部を示す弁開閉時期制御装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1及び図2に示すように、内燃機関としてのエンジンEのクランクシャフト1と同期回転する駆動側回転体としての外部ロータ10と、エンジンEの吸気弁2を開閉するカムシャフト3に連結する従動側回転体としての内部ロータ20とを同軸芯上に配置し、外部ロータ10と内部ロータ20との相対回転位相(以下、相対回転位相と称する)の変更により吸気弁2の開閉時期(開閉タイミング)を制御する弁開閉時期制御装置が構成されている。
エンジンEは乗用車等の車両に備えられるものであり、弁開閉時期制御装置は、ECUとして構成されるエンジン制御ユニット5によって制御される。このエンジン制御ユニット5は、エンジンEからのフィードバック情報、あるいは、運転者の操作情報を取得すると共に、電磁式の位相制御弁31と電磁式のロック制御弁32とを操作する(この操作による弁開閉時期制御装置の作動形態は後述する)。位相制御弁31とロック制御弁32とは単一の弁ユニットVに収容され、この弁ユニットVの一部が弁開閉時期制御装置に挿入される形態で備えられている。
〔弁開閉時期制御装置〕
図1〜図5に示すように、弁開閉時期制御装置は、エンジンEのクランクシャフト1と同期回転する外部ロータ10と、エンジンEの燃焼室の吸気バルブを開閉するカムシャフト3に対して連結ボルト23により連結する内部ロータ20とをカムシャフトの回転軸芯Xと同軸芯上に配置すると共に、外部ロータ10と内部ロータ20とを、回転軸芯Xを中心にして相対回転自在に備えている。
外部ロータ10は、円筒状となるロータ本体11を有すると共に、回転軸芯Xに沿う方向でロータ本体11の一方の端部に当接して配置されるリヤブロック12(壁部の一例)と、回転軸芯Xに沿う方向でロータ本体11の他方の端部に当接して配置されるカバープレート13(壁部の一例)とを複数の締結ボルト14により締結した構成を有している。リヤブロック12は、外部ロータ10の一方の開口を閉じる位置に配置され、カバープレート13は外部ロータ10の他方の開口を閉塞する位置に配置されている。また、リヤブロック12の外周には、クランクシャフト1から回転力が伝達される受動部としてのスプロケット12Sが形成され、ロータ本体11には円筒状の内壁面と、回転軸芯Xに近接する方向(径方向内側)に突出する複数の突出部11Tとが一体的に形成されている。
突出部11Tに第1案内溝G1と第2案内溝G2とが回転軸芯Xから放射状となる姿勢で形成され、第1案内溝G1と第2案内溝G2とにプレート状となるロック部材15を出退自在に挿入している。また、ロータ本体11の内部にはロック部材15を回転軸芯Xに接近する方向に付勢するロックスプリング16を備えている。この構成から、第1案内溝G1と、これに挿入されたロック部材15と、ロックスプリング16とで第1ロック機構L1が構成され、第2案内溝G2と、これに挿入されたロック部材15と、ロックスプリング16とで第2ロック機構L2が構成されている。なお、第1案内溝G1と第2案内溝G2とは、これらの上位概念となる案内溝Gの具体構成である。ロック部材15の形状はプレート状に限るものではなく、例えば、ロッド状であっても良い。
第1案内溝G1のうち回転軸芯Xと逆側の端部に連なる領域に第1背部空間GH1が形成され、この第1背部空間GH1に対して前述したロックスプリング16が収容されている。これと同様に、第2案内溝G2のうち回転軸芯Xと逆側の端部に連なる領域に第2背部空間GH2が形成され、この第2背部空間GH2に対して前述したロックスプリング16が収容されている。なお、第1背部空間GH1と第2背部空間GH2とは、これらの上位概念となる背部空間GHの具体構成である。
内部ロータ20は、回転軸芯Xと同軸芯上でシリンダ内面状となる内周面20Sが形成されると共に、外周には外方に突出するように複数のベーン21が嵌め込まれている。この内部ロータ20のうち回転軸芯Xに沿う方向での一方の端部には鍔状部22が形成され、この鍔状部22において回転軸芯Xと同軸芯で穿設された孔部に挿通する連結ボルト23により内部ロータ20がカムシャフト3に連結される。内部ロータ20には図2、図4、図5に示す進角室Caに連通する進角流路24と、遅角室Cbに連通する遅角流路25と、一対のロック解除流路26とが形成されている。
この内部ロータ20の外周径を、外部ロータ10のロータ本体11の複数の突出部11Tの突出端に密接する状態で嵌り込む値に設定し、複数のベーン21の突出端がロータ本体11の円筒状部位の内面に当接するように各々のベーン21の突出量を設定している。このような構成から、内部ロータ20を外部ロータ10に嵌め込むことでロータ本体11の内側表面(円筒状の内壁面及び複数の突出部11T)と内部ロータ20の外周とで取り囲まれる領域に流体圧室Cが形成される。更に、この流体圧室Cをベーン21が仕切る形態となり進角室Caと遅角室Cbとが形成される。
この内部ロータ20の外周には前述した第1ロック機構L1のロック部材15の係合・離脱が可能な第1ロック凹部27と、第2ロック機構L2のロック部材15の係合・離脱が可能な第2ロック凹部28とが形成されている。第1ロック凹部27には一対のロック解除流路26のうちの一方が連通し、第2ロック凹部28には一対のロック解除流路26のうちの他方が連通している。また、進角室Caに連通する進角流路24が第1ロック凹部27に近接する位置に形成され、この進角流路24の開口部位に最遅角ロック凹部29が形成され、この進角流路24と隣接する進角室Caとの間で作動油の流れを可能にする接続流路24Aが内部ロータ20の外周に溝状に形成されている。
図2に示すように、第1ロック機構L1のロック部材15が第1ロック凹部27に嵌り込むと同時に、第2ロック機構L2のロック部材15が第2ロック凹部28に嵌り込む状態が中間ロック位相となる。また、図5に示すように、第1ロック機構L1のロック部材15が最遅角ロック凹部29に嵌り込む状態が最遅角ロック位相となる。
弁開閉時期制御装置は、外部ロータ10のロータ本体11の内部に内部ロータ20を嵌め込み、これらを挟み込む位置にリヤブロック12とカバープレート13とを配置し、締結ボルト14で連結されている。カバープレート13には背部空間GHと弁開閉時期制御装置の外部空間とを結ぶための溝部41が予め形成される。壁部としてのリヤブロック12の内側面と、壁部としてのカバープレート13の内側面とに対しては複数のベーン21と2つのロック部材15とが接触する状態で配置される。
また、外部ロータ10のリヤブロック12と内部ロータ20とに亘って、トーションスプリング17が備えられる。このトーションスプリング17は、例えば、相対回転位相が最遅角にある状態から、少なくとも中間ロック位相に達するまで付勢力を作用させるように備えられる。
このように弁開閉時期制御装置は、外部ロータ10の内部に内部ロータ20を内包する状態となり、前述したように流体圧室Cが形成されると共に、この流体圧室Cをベーン21が仕切ることにより進角室Caと遅角室Cbとが形成され、進角室Caに対して進角流路24が連通し、遅角室Cbに対して遅角流路25が連通する状態に達する。また、第1ロック機構L1のロック部材15と第2ロック機構L2のロック部材15とは、対応する第1ロック凹部27と第2ロック凹部28とに嵌合可能な位置関係に達する。
この弁開閉時期制御装置では、エンジンEのクランクシャフト1に設けた出力スプロケット1Sと、外部ロータ10のスプロケット12Sとに亘ってタイミングチェーン4を巻回している。これにより、外部ロータ10はクランクシャフト1と同期回転する。本実施形態では、受動部として外部ロータ10(駆動側回転体の一例)にスプロケット12Sを形成していたが、これに代えて、外部ロータ10に受動部としてタイミングプーリを形成し、これにタイミングベルトによりクランクシャフト1の回転力を伝える構成を用いて良い。これと同様に、外部ロータ10の外面に受動部としてギヤを形成し、これにギヤトレインによりクランクシャフト1の回転力を伝える構成を用いても良い。また、本発明の弁開閉時期制御装置は、吸気弁2の開閉時期を制御するものに限るのではなく、エンジンEの排気弁の開閉時期を制御するように用いても良く、吸気弁2と排気弁との双方の開閉タイミングを制御するように一対の弁開閉時期制御装置を用いても良い。
〔弁ユニットV〕
弁ユニットVは、ユニットケースに対して位相制御弁31とロック制御弁32とを収容しており、このユニットケースに一体的に形成した流路形成軸部33を内部ロータ20の内周面に挿入する形態で備えられている。この流路形成軸部33の外周には、位相制御弁31のポートと連通する周状の溝状部と、ロック制御弁32のポートと連通する周状の溝状部とが形成され、これらの溝状部を分離するように流路形成軸部33の外周と、内部ロータ20の内周面20Sとの間には複数のリング状のシール34が備えられている。
エンジンEには、オイルパンのオイルを作動油として供給するようにエンジンEで駆動される油圧ポンプPを備えており、この油圧ポンプPからの作動油を位相制御弁31とロック制御弁32とに供給する流路が形成されている。
〔作動形態〕
図1、図2に示すように、弁開閉時期制御装置は、クランクシャフト1からタイミングチェーン4を介して伝えられる駆動力により外部ロータ10が駆動回転方向Sに向けて回転する。また、外部ロータ10に対して内部ロータ20が駆動回転方向Sと同方向へ回転する方向を進角方向Saと称し、この逆方向への回転方向を遅角方向Sbと称する。この弁開閉時期制御装置では、相対回転位相が進角方向Saに変位する際に変位量の増大に伴い吸気圧縮比を高め、相対回転位相が遅角方向Sbに変位する際に変位量の増大に伴い吸気圧縮比を低減するようにクランクシャフト1とカムシャフト3との関係が設定されている。
ベーン21で仕切られた流体圧室Cのうち、作動油が供給されることで相対回転位相を進角方向Saに変位させる空間が進角室Caであり、これとは逆に、作動油が供給されることで相対回転位相を遅角方向Sbに変位させる空間が遅角室Cbである。ベーン21が進角方向Saの移動端(回転軸芯Xを中心にした回動限界)に達した状態での相対回転位相を最進角位相と称し、ベーン21が遅角側の移動端(回転軸芯Xを中心にした回動限界)に達した状態での相対回転位相を最遅角位相と称する。
尚、最遅角位相とは遅角側の移動端に限るものではなく、この移動端の近傍を含む概念であり、前述した最遅角ロック位相を含んでいる。これと同様に、最進角とは進角側の移動端に限るものではなく、この移動端の近傍を含む概念である。
この弁開閉時期制御装置では、図2に示すように、第1ロック機構L1のロック部材15がロックスプリング16の付勢力により第1ロック凹部27に係入すると同時に、第2ロック機構L2のロック部材15がロックスプリング16の付勢力により第2ロック凹部28に係入する状態で、外部ロータ10と内部ロータ20との相対回転が阻止される。この回転位相が中間ロック位相である。この中間ロック位相は放熱状態のエンジンEを始動させる場合に最適の吸気タイミングを設定する相対回転位相である。
また、図5に示すように、第1ロック機構L1のロック部材15だけがロックスプリング16の付勢力により最遅角ロック凹部29に係入する状態で、外部ロータ10と内部ロータ20との相対回転が阻止される。この相対回転位相が最遅角ロック位相であり、相対回転位相が最遅角に近い位相となる。この遅角回転位相は、例えば、アイドルストップ時再始動など、エンジンEが放熱しない状態においてエンジンEを始動させる場合に最適の吸気タイミングを設定させる相対回転位相である。
〔連通部〕
本発明の弁開閉時期制御装置では、第1ロック機構L1と第2ロック機構L2とのロック部材15が、ロック状態からロック解除位置に迅速に移動できるように第1案内溝G1の第1背部空間GH1と、第2案内溝G2の第2背部空間GH2との空気を良好に排出するための連通部としての溝部41を備えている。夫々の溝部41は、図1、図3に示すように、カバープレート13の内側面に形成され、ロック部材15が凹部(第1ロック凹部27・第2ロック凹部28)に係合する際には、溝部41から背部空間GHに空気を吸入し、ロック部材15が凹部(第1ロック凹部27・第2ロック凹部28)から離脱する際(ロック解除時)には、背部空間GHの空気を溝部41から外部に排出する。
2つの溝部41(連通部の一例)は、スプロケット12Sが形成されたリヤブロック12(一方の壁部)から遠い位置のカバープレート13(他方の壁部)の内側面に沿う領域で、外部ロータ10の開口の端面(開口端面)に対向する部位に形成されるものであり、カバープレート13の内側面の少なくとも一部を含む領域に背部空間GHからカバープレート13の開口縁に亘る領域に形成されている。これにより、背部空間GHに連通する溝部41の開口部がカバープレート13の外周部分に露出する位置に形成される。よって、スプロケット12Sから油が飛散することがあっても、2つの溝部41の開口部に油が付着することや侵入することを抑制して空気を良好に排出させるようにしている。
特に、カバープレート13は、ロータ本体11に対して分離自在に構成されるので、連通部として2つの溝部41を形成するにも、分離状態のカバープレート13を切削することや、プレス加工する加工形態となり、加工を容易に行える。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)図6に示すように、カバープレート13(壁部の一例)に対して、回転軸芯Xと平行姿勢でカバープレート13を貫通するように連通部として孔部45を形成することで、この孔部45により案内溝Gの背部空間GHと外部の空間とを連通させて空気の給排を行えるように構成する。孔部45により連通部を形成したものでは、孔部45がスプロケット12Sの方向に直接開口しないので、油の侵入をより抑制して、ロック部材15をロック解除方向に迅速に作動させることが可能となる。特に、カバープレート13に孔部45を形成する加工は極めて容易であり、弁開閉時期制御装置を効率的に製造することも可能となる。
(b)図7に示すように、カバープレート13(壁部の一例)に対し、背部空間GHと弁開閉時期制御装置の外部空間とを結ぶために形成される連通部としての溝部41の位置を、回転軸芯Xに沿う方向視でロック部材15と重なり合う面積を小さくする位置に形成する。この構成では、溝部41とロック部材15とのオフセット量を大きくすることが可能となり、ロック部材15の作動時には、背部空間GHの空気から給排される空気をロック部材15が阻害する不都合を抑制して、ロック部材15のロック解除方向への作動だけではなく、ロック方向への作動も高速で行わせることが可能となる。尚、溝部41における空気の流れを良好にするために回転軸芯Xに沿う方向視での溝部41の幅は広く設定されることが望ましい。
(c)実施形態に示されるようにカバープレート13に溝部41を形成すると共に、前述した別実施形態(a)に示されるようにカバープレート13に孔部45を形成する構成により1つの背部空間GHに対して2つの連通部を形成する。このように2つの連通部を形成することによりロック部材15のロック解除方向への作動を一層迅速に行える。
(d)ロータ本体11のうちカバープレート13に接する部位の一部に溝部を形成することにより、背部空間GHと外部の空間とを連通させる連通部を形成する。また、このようにロータ本体11に連通部を形成すると共に、この連通部と併せて別実施形態(a)のように孔部45を形成しても良い。
(e)ロック部材15の作動方向を回転軸芯Xと平行する方向に設定した弁開閉時期制御装置に対して本発明の溝部41を形成する。この構成の弁開閉時期制御装置では、外部ロータ10(駆動側回転体)に対して回転軸芯Xと平行姿勢で形成したる案内溝Gに出退自在にロック部材15を挿入し、このロック部材15が係入する凹部を内部ロータ20(従動側回転体)に形成してロック機構Lが構成される。この構成では、外部ロータ10に背部空間GHが形成され、この背部空間GHと外部空間とを連通させる溝部41をカバープレート13(壁部の一例)に形成することになる。このように溝部41を形成することにより、ロック部材15のロック解除方向への作動時には背部空間GHから空気を排出してロック部材15のロック解除方向への作動を迅速に行わせることが可能となる。
本発明は、ロック部材により駆動側回転体と従動側回転体との相対回転位相をロックする弁開閉時期制御装置に利用することができる。
1 クランクシャフト
3 カムシャフト
10 駆動側回転体(外部ロータ)
12 壁部(リヤブロック)
13 壁部・カバープレート
12S 受動部・スプロケット
15 ロック部材
20 従動側回転体(内部ロータ)
41 連通部・溝部
45 連通部・孔部
Ca 進角室
Cb 遅角室
G 案内溝
GH 背部空間
L1 ロック機構(第1ロック機構)
L2 ロック機構(第2ロック機構)
X 回転軸芯

Claims (5)

  1. 内燃機関のクランクシャフトから回転力が伝達される受動部を有する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体と同軸芯上で、この駆動側回転体に内包されることで前記駆動側回転体の内側表面との間に進角室及び遅角室を形成し、弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
    前記駆動側回転体に形成された案内溝に沿って移動することで、前記従動側回転体に形成された凹部に係合・離脱するロック部材を有するロック機構とを備え、
    前記駆動側回転体が、この駆動側回転体の回転軸芯に沿う方向での両端部に壁部を有し、前記回転軸芯に沿う方向での一端側の外周に前記受動部が形成され、
    前記案内溝のうち前記凹部と反対側の背部空間と前記駆動側回転体の外部空間とに連通する連通部が、前記受動部から遠い位置の前記壁部の内側面の少なくとも一部を含む領域に形成されている弁開閉時期制御装置。
  2. 前記受動部がスプロケットで構成され、このスプロケットから遠い位置の前記壁部が、前記駆動側回転体の一方側に設けた開口部を閉じるカバープレートによって形成されており、前記連通部が前記カバープレートに形成されている請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記連通部が、前記カバープレートを貫通する孔部である請求項2に記載の弁開閉時期制御装置。
  4. 前記連通部が、前記カバープレートの内側面のうち前記駆動側回転体の開口端面に対向する部位において、前記カバープレートの縁部から前記背部空間に亘って設けられた溝部である請求項2に記載の弁開閉時期制御装置。
  5. 前記溝部が、前記回転軸芯に沿う方向視で前記ロック部材と重なり合う面積を小さくする位置に形成されている請求項4に記載の弁開閉時期制御装置。
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