JPH09249655A - 一酸化窒素合成酵素阻害剤 - Google Patents
一酸化窒素合成酵素阻害剤Info
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- JPH09249655A JPH09249655A JP5276196A JP5276196A JPH09249655A JP H09249655 A JPH09249655 A JP H09249655A JP 5276196 A JP5276196 A JP 5276196A JP 5276196 A JP5276196 A JP 5276196A JP H09249655 A JPH09249655 A JP H09249655A
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- compound
- nitrogen monoxide
- formula
- nos
- monoxide synthase
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- Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式(I):
(式中、R1は水素原子またはC1〜4アルキル基を表
わし、R2はC1〜4アルキル基を表わす。)で示され
る化合物、それらの酸付加塩、それらの水和物。 【効果】 一般式(I)の化合物とそれらの塩は、NO
S阻害作用を有しており、ショック、低血圧、慢性関節
リウマチ、潰瘍性大腸炎、虚血性脳障害、腫瘍、インス
リン依存性糖尿病等の治療及び/又は予防に有用であ
る。
わし、R2はC1〜4アルキル基を表わす。)で示され
る化合物、それらの酸付加塩、それらの水和物。 【効果】 一般式(I)の化合物とそれらの塩は、NO
S阻害作用を有しており、ショック、低血圧、慢性関節
リウマチ、潰瘍性大腸炎、虚血性脳障害、腫瘍、インス
リン依存性糖尿病等の治療及び/又は予防に有用であ
る。
Description
【0001】本発明は一酸化窒素合成酵素阻害剤に関す
る。さらに詳しくは一般式(I):
る。さらに詳しくは一般式(I):
【0002】
【化2】
【0003】(式中、すべての記号は後記と同じ意味を
表す。)で示される化合物、それらの酸付加塩またはそ
れらの水和物に関する。
表す。)で示される化合物、それらの酸付加塩またはそ
れらの水和物に関する。
【0004】
【発明の背景】免疫担当細胞の一つであるマクロファー
ジが多量の硝酸塩を産生するという発見から、一酸化窒
素(NO)が生体内で生成されるということが発見され
た[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 7738-7742 (198
5) ; J. Immunol., 138, 550-565 (1987)]。また、循環
器系分野では血管内皮細胞から放出される弛緩作用を有
する物質が発見され、血管内皮由来弛緩因子(EDR
F)と名付けられた。さらに、このEDRFの本体がN
Oであることがわかった[Nature, 327, 524-526 (198
7)]。
ジが多量の硝酸塩を産生するという発見から、一酸化窒
素(NO)が生体内で生成されるということが発見され
た[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 7738-7742 (198
5) ; J. Immunol., 138, 550-565 (1987)]。また、循環
器系分野では血管内皮細胞から放出される弛緩作用を有
する物質が発見され、血管内皮由来弛緩因子(EDR
F)と名付けられた。さらに、このEDRFの本体がN
Oであることがわかった[Nature, 327, 524-526 (198
7)]。
【0005】このように生体内で産生されることが明ら
かになったNOは、L−アルギニンを基質として一酸化
窒素合成酵素(NOS)により以下の経路によって生成
される。
かになったNOは、L−アルギニンを基質として一酸化
窒素合成酵素(NOS)により以下の経路によって生成
される。
【0006】
【化3】
【0007】NOSには少なくとも非誘導型(血管内皮
型および神経型)および誘導型のアイソザイムが存在す
る。血管内皮型NOSは、主に血管内皮細胞に存在し、
細胞内カルシウム濃度により活性が制御されている。神
経型NOSは、中枢神経細胞、末梢神経細胞、または膵
島β細胞、消化管神経、副腎髄質、腎臓緻密斑等に存在
し、血管内皮型NOSと同様に細胞内カルシウム濃度に
より活性が制御されている。
型および神経型)および誘導型のアイソザイムが存在す
る。血管内皮型NOSは、主に血管内皮細胞に存在し、
細胞内カルシウム濃度により活性が制御されている。神
経型NOSは、中枢神経細胞、末梢神経細胞、または膵
島β細胞、消化管神経、副腎髄質、腎臓緻密斑等に存在
し、血管内皮型NOSと同様に細胞内カルシウム濃度に
より活性が制御されている。
【0008】血管内皮型NOSおよび神経型NOS(co
nstitutive NOS、c-NOSと省略される)は細胞内に恒常
的に存在し、生理的変化による酵素量の変化はほとんど
見られない。誘導型NOS(inducible NOS、i-NOSと省
略される)は、肝実質細胞、好中球、マクロファージ、
平滑筋、線維芽細胞、腎メサンギウム細胞、消化管上
皮、膵島β細胞、血管平滑筋細胞またはグリア細胞等に
存在する。これは通常細胞内で認められず、エンドトキ
シンや各種サイトカイン等による刺激により誘導され
る。
nstitutive NOS、c-NOSと省略される)は細胞内に恒常
的に存在し、生理的変化による酵素量の変化はほとんど
見られない。誘導型NOS(inducible NOS、i-NOSと省
略される)は、肝実質細胞、好中球、マクロファージ、
平滑筋、線維芽細胞、腎メサンギウム細胞、消化管上
皮、膵島β細胞、血管平滑筋細胞またはグリア細胞等に
存在する。これは通常細胞内で認められず、エンドトキ
シンや各種サイトカイン等による刺激により誘導され
る。
【0009】NOSにより生成されるNOの作用は多彩
であり、例えば、血管弛緩作用、血小板凝集抑制作用、
粘着抑制、白血球粘着・遊走抑制、交感神経活動抑制、
エンドトキシンショック、エンドトキシン・サイトカイ
ンによる低血圧、神経細胞間の情報伝達物質としての作
用、虚血性脳細胞障害、抗腫瘍、殺菌作用、自己免疫疾
患、インスリン依存性糖尿病、関節炎、移植後組織障
害、拒絶反応等が挙げられる。
であり、例えば、血管弛緩作用、血小板凝集抑制作用、
粘着抑制、白血球粘着・遊走抑制、交感神経活動抑制、
エンドトキシンショック、エンドトキシン・サイトカイ
ンによる低血圧、神経細胞間の情報伝達物質としての作
用、虚血性脳細胞障害、抗腫瘍、殺菌作用、自己免疫疾
患、インスリン依存性糖尿病、関節炎、移植後組織障
害、拒絶反応等が挙げられる。
【0010】生体内でのNOの生理活性を解析する上
で、NO合成酵素阻害剤は有用であり、またショックや
虚血性疾患等の治療薬として用いられる可能性があるこ
とより、近年種々のNOS阻害剤の開発が現在進められ
ている。例えば、基質競合剤としてアルギニン類似体が
あり、Nω−モノメチル−L−アルギニン(L−NMM
A)、Nω−ニトロ−L−アルギニン(L−NNA)、
Nω−アミノ−L−アルギニン(L−NAA)、Nω−
イミノエチル−オルニチン(L−NIO)等がそれに当
たる。また、コファクター(Cofactor)競合阻害剤とし
てジフェニレンヨードニウム(DPI)、ジ−2−チエ
ニルヨードニウム(DTI)、カルシニューリン等があ
る。また、遺伝子転写誘導阻害するものとしては、コル
チコステロイド、TGFβ、IL−4、IL−10等が
挙げられる。
で、NO合成酵素阻害剤は有用であり、またショックや
虚血性疾患等の治療薬として用いられる可能性があるこ
とより、近年種々のNOS阻害剤の開発が現在進められ
ている。例えば、基質競合剤としてアルギニン類似体が
あり、Nω−モノメチル−L−アルギニン(L−NMM
A)、Nω−ニトロ−L−アルギニン(L−NNA)、
Nω−アミノ−L−アルギニン(L−NAA)、Nω−
イミノエチル−オルニチン(L−NIO)等がそれに当
たる。また、コファクター(Cofactor)競合阻害剤とし
てジフェニレンヨードニウム(DPI)、ジ−2−チエ
ニルヨードニウム(DTI)、カルシニューリン等があ
る。また、遺伝子転写誘導阻害するものとしては、コル
チコステロイド、TGFβ、IL−4、IL−10等が
挙げられる。
【0011】また、バイオケミカル アンド バイオフ
ィジカル リサーチ コミュニケーション(Biochem. B
iophys. Res. Commun. 206, 511-517 (1995))に式
(A)
ィジカル リサーチ コミュニケーション(Biochem. B
iophys. Res. Commun. 206, 511-517 (1995))に式
(A)
【0012】
【化4】
【0013】で示される2−イミノ−6−メチル−1,
3−ペルヒドロチアジンが、一酸化窒素合成酵素阻害剤
である旨の開示がある。
3−ペルヒドロチアジンが、一酸化窒素合成酵素阻害剤
である旨の開示がある。
【0014】
【発明の目的】本発明者等は、一酸化窒素合成酵素(特
に誘導型NOS)を阻害する化合物を見出すべく鋭意研
究を行なった結果、一般式(I)で示される化合物が目
的を達成することを見出し、また非誘導型NOSよりも
誘導型NOSを選択的に阻害する化合物をも見いだし、
本発明を完成した。
に誘導型NOS)を阻害する化合物を見出すべく鋭意研
究を行なった結果、一般式(I)で示される化合物が目
的を達成することを見出し、また非誘導型NOSよりも
誘導型NOSを選択的に阻害する化合物をも見いだし、
本発明を完成した。
【0015】
【発明の開示】本発明は、(1)一般式(I):
【0016】
【化5】
【0017】[式中、R1は水素原子またはC1〜4ア
ルキル基を表わし、R2はC1〜4アルキル基を表わ
す。]で示される化合物、それらの酸付加塩またはそれ
らの水和物、(2)それらの製造方法、及び(3)それ
らを有効成分として含有する一酸化窒素合成酵素阻害剤
に関する。一般式(I)中、R1およびR2が表わすC1
〜4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル基及びそれらの異性体を意味する。
ルキル基を表わし、R2はC1〜4アルキル基を表わ
す。]で示される化合物、それらの酸付加塩またはそれ
らの水和物、(2)それらの製造方法、及び(3)それ
らを有効成分として含有する一酸化窒素合成酵素阻害剤
に関する。一般式(I)中、R1およびR2が表わすC1
〜4アルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル基及びそれらの異性体を意味する。
【0018】一般式(I)
【0019】
【化6】
【0020】(式中、すべての記号は前記と同じ意味を
表わす。)中、R1およびR2はa、bおよびcのどの炭
素から置換されていてもよく、また同じ炭素から2つ置
換していてもよい。一般式(I)で示される化合物は一
般式(Ia)
表わす。)中、R1およびR2はa、bおよびcのどの炭
素から置換されていてもよく、また同じ炭素から2つ置
換していてもよい。一般式(I)で示される化合物は一
般式(Ia)
【0021】
【化7】
【0022】(式中、すべての記号は前記と同じ意味を
表わす。)で示される化合物と等価体である。また、本
発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをす
べて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のもの、分
枝鎖のものが含まれる。また、分枝鎖のアルキル基が存
在する場合等の不斉炭素原子の存在により生ずる異性体
も含まれる。一般式(I)で示される化合物のうち特に
好ましい化合物としては、実施例に記載した化合物、及
び以下に示す化合物があげられる。
表わす。)で示される化合物と等価体である。また、本
発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをす
べて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のもの、分
枝鎖のものが含まれる。また、分枝鎖のアルキル基が存
在する場合等の不斉炭素原子の存在により生ずる異性体
も含まれる。一般式(I)で示される化合物のうち特に
好ましい化合物としては、実施例に記載した化合物、及
び以下に示す化合物があげられる。
【0023】
【表1】
【0024】一般式(I)で示される化合物は、公知の
方法で酸付加塩に変換される。酸付加塩は、毒性のない
水溶性のものが好ましい。適当な酸付加塩としては、塩
酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、
酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ク
エン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンス
ルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン
酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩
のような有機酸塩が挙げられる。一般式(I)で示され
る本発明化合物またはその塩は、公知の方法により、水
和物に変換されることもある。
方法で酸付加塩に変換される。酸付加塩は、毒性のない
水溶性のものが好ましい。適当な酸付加塩としては、塩
酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸
塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、
酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ク
エン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンス
ルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン
酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩
のような有機酸塩が挙げられる。一般式(I)で示され
る本発明化合物またはその塩は、公知の方法により、水
和物に変換されることもある。
【0025】
【本発明化合物の製造方法】一般式(I)で示される本
発明化合物は、一般式(II)
発明化合物は、一般式(II)
【0026】
【化8】
【0027】(式中、すべての記号は前記と同じ意味を
表わす。)で示される化合物をイミノ化することによ
り、製造することができる。イミノ化反応は、例えば、
以下の方法で行なうことができる。 1. 不活性有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等)中、式(II)で示される化合物とアルキル化試
薬(ジアルキル硫酸(ジメチル硫酸、ジエチル硫酸
等)、トリアルキルオキソニウムテトラフルオロボラー
ト(トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート、
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート等)ま
たはハロゲン化アルキル(ヨウ化メチル等))を0〜1
50℃で反応させた後、溶媒を留去し、ついでアルコー
ル系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール
等)とアンモニア(ガスまたは液体)または塩化アンモ
ニウムを加えて、0〜150℃で反応させることにより
行なうことができる。 2. 不活性有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等)中、式(II)で示される化合物と硫化剤(五硫
化リン等)を0〜150℃で反応させた後、溶媒を留去
し、不活性有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等)中、アルキル化試薬(ジアルキル硫酸(ジメチル硫
酸、ジエチル硫酸等)、トリアルキルオキソニウムテト
ラフルオロボラート(トリメチルオキソニウムテトラフ
ルオロボラート、トリエチルオキソニウムテトラフルオ
ロボラート等)またはハロゲン化アルキル(ヨウ化メチ
ル等))と0〜150℃で反応させた後、溶媒を留去
し、ついでアルコール系溶媒(メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等)とアンモニア(ガスまたは液
体)または塩化アンモニウムを加えて、0〜150℃で
反応させることにより行なうことができる。一般式(I
I)で示される化合物は公知の反応を用いることにより
製造することができる。例えば、次の反応工程式1で示
される方法、及び実施例に記載した方法により製造する
ことができる。
表わす。)で示される化合物をイミノ化することによ
り、製造することができる。イミノ化反応は、例えば、
以下の方法で行なうことができる。 1. 不活性有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等)中、式(II)で示される化合物とアルキル化試
薬(ジアルキル硫酸(ジメチル硫酸、ジエチル硫酸
等)、トリアルキルオキソニウムテトラフルオロボラー
ト(トリメチルオキソニウムテトラフルオロボラート、
トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート等)ま
たはハロゲン化アルキル(ヨウ化メチル等))を0〜1
50℃で反応させた後、溶媒を留去し、ついでアルコー
ル系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール
等)とアンモニア(ガスまたは液体)または塩化アンモ
ニウムを加えて、0〜150℃で反応させることにより
行なうことができる。 2. 不活性有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン等)中、式(II)で示される化合物と硫化剤(五硫
化リン等)を0〜150℃で反応させた後、溶媒を留去
し、不活性有機溶媒(ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等)中、アルキル化試薬(ジアルキル硫酸(ジメチル硫
酸、ジエチル硫酸等)、トリアルキルオキソニウムテト
ラフルオロボラート(トリメチルオキソニウムテトラフ
ルオロボラート、トリエチルオキソニウムテトラフルオ
ロボラート等)またはハロゲン化アルキル(ヨウ化メチ
ル等))と0〜150℃で反応させた後、溶媒を留去
し、ついでアルコール系溶媒(メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等)とアンモニア(ガスまたは液
体)または塩化アンモニウムを加えて、0〜150℃で
反応させることにより行なうことができる。一般式(I
I)で示される化合物は公知の反応を用いることにより
製造することができる。例えば、次の反応工程式1で示
される方法、及び実施例に記載した方法により製造する
ことができる。
【0028】反応工程式1中の記号は以下の意味を表わ
すか、または前記と同じ意味を表わす。R3およびR4は
それぞれ独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基
を表わすが、R3およびR4は同時に水素原子を表わさ
ず、Etはエチル基を表わし、AcONaは酢酸ナトリ
ウムを表わし、Xはハロゲン原子を表わす。
すか、または前記と同じ意味を表わす。R3およびR4は
それぞれ独立して、水素原子またはC1〜4アルキル基
を表わすが、R3およびR4は同時に水素原子を表わさ
ず、Etはエチル基を表わし、AcONaは酢酸ナトリ
ウムを表わし、Xはハロゲン原子を表わす。
【0029】
【化9】
【0030】本明細書中の各反応において、反応生成物
は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下におけ
る蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた
高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィ
ー、あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再
結晶等の方法により精製することができる。精製は各反
応毎に行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行な
ってもよい。
は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下におけ
る蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた
高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィ
ー、あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再
結晶等の方法により精製することができる。精製は各反
応毎に行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行な
ってもよい。
【0031】本発明におけるその他の出発物質及び各試
薬は、それ自体公知であるか、または公知の方法により
製造することができる。
薬は、それ自体公知であるか、または公知の方法により
製造することができる。
【0032】
【本発明化合物の薬理活性】一般式(I)で示される本
発明化合物の誘導型NOS(i−NOS)に対する阻害
作用を調べる実験は以下の方法で行なった。 誘導型NOS(i−NOS)の阻害作用 マウスマクロファージ由来の細胞RAW264.7に10ng/mlの
リポポリサッカライド(LPS)を添加して、24時間
後に細胞を超音波で破砕し、15,000rpmの遠心上清を
i−NOSの酵素源とした。
発明化合物の誘導型NOS(i−NOS)に対する阻害
作用を調べる実験は以下の方法で行なった。 誘導型NOS(i−NOS)の阻害作用 マウスマクロファージ由来の細胞RAW264.7に10ng/mlの
リポポリサッカライド(LPS)を添加して、24時間
後に細胞を超音波で破砕し、15,000rpmの遠心上清を
i−NOSの酵素源とした。
【0033】基質として14C 標識 L−アルギニンを用
い、以下のようにしてNOSにより変換されるL−シト
ルリンの生成量から本発明化合物の阻害率を求めた。50
mMHepes(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N’−2−エタンスルホン酸)(pH 7.8)、1mM DTT
(ジチオスレイトール)、1mM NADPH(還元型ニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、 0.1mMテ
トラヒドロビオプテリン(BH4)、 10μM FAD
(フラビンアデニンジヌクレオチド)を含む溶液70μ
lに、1.55mMのL-[U-14C] アルギニン(10μl)、
セルホモジネート(Cell homogenate
s)上清(10μl)、実施例1の化合物(10μl)を添加
し、全量を100μlとした。溶液を37℃で10分間イン
キュベーションした後、Dowex 50WX (Na+型 , 容量250
μl )に供し、100mM Hepesと10mM EDTA(エチ
レンジアミン四酢酸)(500μl;pH5.4)をDow
ex 50WXに通し、未反応のL−アルギニンを除いて、液
体シンチレーションカウンターでNO合成酵素の活性を
測定した。その結果、実施例1化合物のIC50は0.045
μMであった。
い、以下のようにしてNOSにより変換されるL−シト
ルリンの生成量から本発明化合物の阻害率を求めた。50
mMHepes(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N’−2−エタンスルホン酸)(pH 7.8)、1mM DTT
(ジチオスレイトール)、1mM NADPH(還元型ニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、 0.1mMテ
トラヒドロビオプテリン(BH4)、 10μM FAD
(フラビンアデニンジヌクレオチド)を含む溶液70μ
lに、1.55mMのL-[U-14C] アルギニン(10μl)、
セルホモジネート(Cell homogenate
s)上清(10μl)、実施例1の化合物(10μl)を添加
し、全量を100μlとした。溶液を37℃で10分間イン
キュベーションした後、Dowex 50WX (Na+型 , 容量250
μl )に供し、100mM Hepesと10mM EDTA(エチ
レンジアミン四酢酸)(500μl;pH5.4)をDow
ex 50WXに通し、未反応のL−アルギニンを除いて、液
体シンチレーションカウンターでNO合成酵素の活性を
測定した。その結果、実施例1化合物のIC50は0.045
μMであった。
【0034】
【毒性】本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、
医薬品として使用するために十分安全であることが確認
された。
医薬品として使用するために十分安全であることが確認
された。
【0035】
【医薬品への適用】一般式(I)で示される本発明化合
物、それらの酸付加塩またはそれらの水和物は、一酸化
窒素合成酵素を阻害する作用を有しており、敗血症、エ
ンドトキシンショック、心不全、ショック、低血圧、リ
ウマチ性炎症、慢性関節リウマチ、変形性関節炎、潰瘍
性大腸炎、ストレス性胃潰瘍、クローン病、自己免疫疾
患、臓器移植後の組織障害、拒絶反応、虚血再潅流障
害、急性冠微小血管塞栓、ショック性血管塞栓(汎発性
血管内血液凝固症候群(DIC)等)、虚血性脳障害、
動脈硬化、悪性貧血、ファンコニー貧血症、鎌形赤血球
性貧血病、膵炎、ネフローゼ症候群、糸球体腎炎、イン
スリン依存性糖尿病、肝性ポルフィリン症、アルコール
中毒、パーキンソン病、慢性白血病、急性白血病、腫
瘍、骨髄腫、抗癌剤副作用軽減、幼児および成人性呼吸
窮迫症候群、肺気腫、アルツハイマー症、多発性硬化
症、ビタミンE欠乏症、老化、サンバーン、筋ジストロ
フィー、白内障、インフルエンザ感染症、マラリア、A
IDS、放射線障害、火傷、体外受精効率化等の治療お
よび/または予防に有用であることが期待される。
物、それらの酸付加塩またはそれらの水和物は、一酸化
窒素合成酵素を阻害する作用を有しており、敗血症、エ
ンドトキシンショック、心不全、ショック、低血圧、リ
ウマチ性炎症、慢性関節リウマチ、変形性関節炎、潰瘍
性大腸炎、ストレス性胃潰瘍、クローン病、自己免疫疾
患、臓器移植後の組織障害、拒絶反応、虚血再潅流障
害、急性冠微小血管塞栓、ショック性血管塞栓(汎発性
血管内血液凝固症候群(DIC)等)、虚血性脳障害、
動脈硬化、悪性貧血、ファンコニー貧血症、鎌形赤血球
性貧血病、膵炎、ネフローゼ症候群、糸球体腎炎、イン
スリン依存性糖尿病、肝性ポルフィリン症、アルコール
中毒、パーキンソン病、慢性白血病、急性白血病、腫
瘍、骨髄腫、抗癌剤副作用軽減、幼児および成人性呼吸
窮迫症候群、肺気腫、アルツハイマー症、多発性硬化
症、ビタミンE欠乏症、老化、サンバーン、筋ジストロ
フィー、白内障、インフルエンザ感染症、マラリア、A
IDS、放射線障害、火傷、体外受精効率化等の治療お
よび/または予防に有用であることが期待される。
【0036】本発明に含まれる各有効成分およびその塩
を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的
に、経口または非経口で投与される。投与量は、年齢、
体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異
なるが、通常成人一人あたり、1回に1mg〜1000mg
の範囲で、1日1回から数回経口投与されるか、または
1回に100μg〜100mgの範囲で、1日1回から
数回非経口投与(好ましくは静脈内または脳室内投与)
される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件
で変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合
もあるし、また範囲を超えて投与する必要のある場合も
ある。
を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的
に、経口または非経口で投与される。投与量は、年齢、
体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異
なるが、通常成人一人あたり、1回に1mg〜1000mg
の範囲で、1日1回から数回経口投与されるか、または
1回に100μg〜100mgの範囲で、1日1回から
数回非経口投与(好ましくは静脈内または脳室内投与)
される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件
で変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合
もあるし、また範囲を超えて投与する必要のある場合も
ある。
【0037】本発明化合物を投与する際には、経口投与
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などが含まれる。
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などが含まれる。
【0038】このような固体組成物においては、ひとつ
またはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活
性な希釈剤(乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキ
シプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、
ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム等)と混合して用いられる。これらの組成物は、常
法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えば潤滑
剤(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(線維素グ
リコール酸カルシウム等)、溶解補助剤(アルギニン、
グルタミン酸、アスパラギン酸等)や安定化剤(ヒト血
清アルブミン、ラクトース等)を含有していてもよい。
またはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活
性な希釈剤(乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキ
シプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、
ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム等)と混合して用いられる。これらの組成物は、常
法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えば潤滑
剤(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(線維素グ
リコール酸カルシウム等)、溶解補助剤(アルギニン、
グルタミン酸、アスパラギン酸等)や安定化剤(ヒト血
清アルブミン、ラクトース等)を含有していてもよい。
【0039】錠剤または丸剤は、必要により胃溶性また
は腸溶性物質(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラ
ート等)のフィルムで被覆していてもよい。カプセル剤
にはハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
経口投与のための液体組成物としては、溶液剤、乳濁
剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤が含まれる。
は腸溶性物質(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラ
ート等)のフィルムで被覆していてもよい。カプセル剤
にはハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
経口投与のための液体組成物としては、溶液剤、乳濁
剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤が含まれる。
【0040】このような液体組成物においては、一般的
に用いられる不活性な希釈剤(精製水、エタノール等)
が含まれる。これらの組成物は、不活性な希釈剤以外
に、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味料、風味料、
芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。経口投与のため
のその他の組成物としては、1種または2種以上の活性
物質を含み、常法により処方されるスプレー剤が含まれ
る。スプレー剤は、不活性な希釈剤以外に安定化剤(亜
硫酸ナトリウム等)や等張性を与えるための緩衝剤(塩
化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸等)を含
有していてもよい。スプレー剤の製造には、例えば米国
特許第2,868,691 号、同第3,095,355 号明細書記載の方
法を用いることができる。非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤が含まれる。
に用いられる不活性な希釈剤(精製水、エタノール等)
が含まれる。これらの組成物は、不活性な希釈剤以外
に、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味料、風味料、
芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。経口投与のため
のその他の組成物としては、1種または2種以上の活性
物質を含み、常法により処方されるスプレー剤が含まれ
る。スプレー剤は、不活性な希釈剤以外に安定化剤(亜
硫酸ナトリウム等)や等張性を与えるための緩衝剤(塩
化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸等)を含
有していてもよい。スプレー剤の製造には、例えば米国
特許第2,868,691 号、同第3,095,355 号明細書記載の方
法を用いることができる。非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤が含まれる。
【0041】このような注射剤においては、1種または
2種以上の活性物質が少なくとも1種の不活性な水性の
希釈剤(注射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水
性の希釈剤(プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油、エタノール、ポリソルベート80
(登録商標)等)と混合して用いられている。これらの
注射剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安
定化剤(ヒト血清アルブミン、ラクトース等)、溶解補
助剤(アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポ
リビニルピロリドン等)のような補助剤を含有していて
もよい。
2種以上の活性物質が少なくとも1種の不活性な水性の
希釈剤(注射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水
性の希釈剤(プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油、エタノール、ポリソルベート80
(登録商標)等)と混合して用いられている。これらの
注射剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安
定化剤(ヒト血清アルブミン、ラクトース等)、溶解補
助剤(アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポ
リビニルピロリドン等)のような補助剤を含有していて
もよい。
【0042】これらは、通常、バクテリア保留フィルタ
ー等を用いるろ過、殺菌剤の配合または照射によって無
菌化されるか、またはこれらの処理をした後、凍結乾燥
等の方法により固体組成物とし、使用直前に無菌水また
は無菌の注射用希釈剤を加えて使用される。
ー等を用いるろ過、殺菌剤の配合または照射によって無
菌化されるか、またはこれらの処理をした後、凍結乾燥
等の方法により固体組成物とし、使用直前に無菌水また
は無菌の注射用希釈剤を加えて使用される。
【0043】
【実施例】以下、参考例及び実施例によって、本発明を
詳述するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。クロマトグラフィーによる分離の箇所に示されてい
るカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒
を示し、割合は体積比を表わす。参考例1 6,6−ジメチル−1,4−ペルヒドロチアジン−3−
オン
詳述するが、本発明は、これらに限定されるものではな
い。クロマトグラフィーによる分離の箇所に示されてい
るカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒
を示し、割合は体積比を表わす。参考例1 6,6−ジメチル−1,4−ペルヒドロチアジン−3−
オン
【0044】
【化10】
【0045】1−アミノ−2−メチル−2−プロパンチ
オール・塩酸塩(6g)のエタノール(35ml)溶液
に、室温で酢酸ナトリウム・3水和物(28g)および
クロロ酢酸エチル(4.8ml)を加え、3時間還流を行な
った。反応混合液を冷却し、ろ過を行ない、ろ液を濃縮
した。残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、濃縮し、下記の物性値を有する標題化合物
(5.9g)を定量的に得た。 TLC:Rf 0.36(クロロホルム:メタノール=2
0:1);MS(APCI) m/z 146 (M+H)+; NMR(CDCl3):δ 6.80 (1H, brs), 3.36 (2H,
s), 3.34 (2H, s), 1.43 (6H, s)。参考例1(1) 2−エチル−1,4−ペルヒドロチアジン−3−オン
オール・塩酸塩(6g)のエタノール(35ml)溶液
に、室温で酢酸ナトリウム・3水和物(28g)および
クロロ酢酸エチル(4.8ml)を加え、3時間還流を行な
った。反応混合液を冷却し、ろ過を行ない、ろ液を濃縮
した。残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸
エチル溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、濃縮し、下記の物性値を有する標題化合物
(5.9g)を定量的に得た。 TLC:Rf 0.36(クロロホルム:メタノール=2
0:1);MS(APCI) m/z 146 (M+H)+; NMR(CDCl3):δ 6.80 (1H, brs), 3.36 (2H,
s), 3.34 (2H, s), 1.43 (6H, s)。参考例1(1) 2−エチル−1,4−ペルヒドロチアジン−3−オン
【0046】
【化11】
【0047】出発物質に、2−アミノエタンチオール・
塩酸塩および2−ブロモ酪酸エチルを用いて参考例1と
同様の操作を行ない、下記の物性値を有する標題化合物
を得た。 TLC:Rf 0.52(クロロホルム:メタノール=1
4:1);MS(APCI) m/z 146 (M+H)+; NMR(CDCl3):δ 7.20-7.00 (1H, brs), 3.70
-3.50 (2H, m), 3.36 (1H, dd, J=8.3, 4.9Hz), 2.85
(2H, t, J=6.4Hz), 2.15-2.00 (1H, m), 1.88-1.65 (1
H, m), 1.07 (3H, t, J=7.4Hz)。実施例1 6,6−ジメチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチ
アジン・塩酸塩
塩酸塩および2−ブロモ酪酸エチルを用いて参考例1と
同様の操作を行ない、下記の物性値を有する標題化合物
を得た。 TLC:Rf 0.52(クロロホルム:メタノール=1
4:1);MS(APCI) m/z 146 (M+H)+; NMR(CDCl3):δ 7.20-7.00 (1H, brs), 3.70
-3.50 (2H, m), 3.36 (1H, dd, J=8.3, 4.9Hz), 2.85
(2H, t, J=6.4Hz), 2.15-2.00 (1H, m), 1.88-1.65 (1
H, m), 1.07 (3H, t, J=7.4Hz)。実施例1 6,6−ジメチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチ
アジン・塩酸塩
【0048】
【化12】
【0049】参考例1で製造した化合物(2g)のジク
ロロメタン(29ml)溶液に、室温で1.75Mトリエチ
ルオキソニウムテトラフルオロボラート(11.8ml、ジ
クロロメタン溶液)を加え、室温で17時間攪拌した。
反応混合液を濃縮し、無水エタノール(3ml)を加
え、ついでアンモニア飽和エタノール溶液(14ml)
を加えて室温で4.5時間攪拌した。反応混合液を濃縮
し、残留物に1N−水酸化ナトリウム水溶液を加え、エ
ーテルで抽出した。エーテル溶液を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮したところ,純
粋な目的物のフリー体が得られた。ついで4N−塩酸/
酢酸エチル溶液を加えて攪拌後、濃縮した。白色固体を
エーテルで洗浄後、ろ別し、乾燥し、下記の物性値を有
する本発明化合物(1.89g)を収率76%で得た。 TLC:Rf 0.36(クロロホルム:メタノール:酢酸
=10:1:1);MS(EI) m/z 144 (M)+, 70; NMR(d6−DMSO):δ 10.10 (1H, br), 9.55
(1H, br), 9.08 (1H, br), 3.68 (2H, s), 3.30 (2H,
d, J=4.8Hz), 1.31 (6H, s)。実施例1(1) 2−エチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチアジン
・ヨウ化水素酸塩
ロロメタン(29ml)溶液に、室温で1.75Mトリエチ
ルオキソニウムテトラフルオロボラート(11.8ml、ジ
クロロメタン溶液)を加え、室温で17時間攪拌した。
反応混合液を濃縮し、無水エタノール(3ml)を加
え、ついでアンモニア飽和エタノール溶液(14ml)
を加えて室温で4.5時間攪拌した。反応混合液を濃縮
し、残留物に1N−水酸化ナトリウム水溶液を加え、エ
ーテルで抽出した。エーテル溶液を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮したところ,純
粋な目的物のフリー体が得られた。ついで4N−塩酸/
酢酸エチル溶液を加えて攪拌後、濃縮した。白色固体を
エーテルで洗浄後、ろ別し、乾燥し、下記の物性値を有
する本発明化合物(1.89g)を収率76%で得た。 TLC:Rf 0.36(クロロホルム:メタノール:酢酸
=10:1:1);MS(EI) m/z 144 (M)+, 70; NMR(d6−DMSO):δ 10.10 (1H, br), 9.55
(1H, br), 9.08 (1H, br), 3.68 (2H, s), 3.30 (2H,
d, J=4.8Hz), 1.31 (6H, s)。実施例1(1) 2−エチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチアジン
・ヨウ化水素酸塩
【0050】
【化13】
【0051】参考例1(1)で製造した化合物(0.2
g)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に室温で、五
硫化リン(0.3g)を加え、一時間攪拌した。固形物を
ろ去し、テトラヒドロフランで洗浄した。ろ液とテトラ
ヒドロフラン溶液をあわせ、濃縮した。残留物のジクロ
ロメタン(1ml)溶液に、室温でヨウ化メチル(0.1
ml)を加え、4時間攪拌した。反応混合液を濃縮し、
残留物にエタノール(2ml)およびアンモニア飽和エ
タノール溶液(3ml)を加え、室温で1日攪拌した。
反応混合液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)
で精製し、下記の物性値を有する本発明化合物(0.2
g)を収率48%で得た。 TLC:Rf 0.34(クロロホルム:メタノール=5:
1);MS(APCI) m/z 145 (M+H)+; NMR(CDCl3):δ 10.0-7.00 (3H, br), 3.88-
3.80 (1H, m), 3.74-3.69 (2H, m), 3.03-2.87 (2H,
m), 2.28-2.10 (1H, m), 2.00-1.81 (1H, m), 1.18(3H,
t, J=7.2Hz)。 製剤実施例1:錠剤の製造 以下の化合物を常法により混合し、打錠して一錠中に1
00mgの活性成分を含有する錠剤100個を得た。 ・6,6−ジメチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチアジン………10g ・繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤)…………………………200mg ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)………………………………100mg ・微結晶セルロース…………………………………………………………9.7g 製剤実施例2:注射剤の製造 以下の各成分を常法により混合したのち、溶液を常法に
より滅菌し、5mlずつ、アンプルに充填し、常法によ
り凍結乾燥し、1アンプル中、20mgの活性成分を含
有するアンプル100本を得た。 ・6,6−ジメチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチアジン…………2g ・マンニット………………………………………………………………………5g ・蒸留水…………………………………………………………………1000ml
g)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に室温で、五
硫化リン(0.3g)を加え、一時間攪拌した。固形物を
ろ去し、テトラヒドロフランで洗浄した。ろ液とテトラ
ヒドロフラン溶液をあわせ、濃縮した。残留物のジクロ
ロメタン(1ml)溶液に、室温でヨウ化メチル(0.1
ml)を加え、4時間攪拌した。反応混合液を濃縮し、
残留物にエタノール(2ml)およびアンモニア飽和エ
タノール溶液(3ml)を加え、室温で1日攪拌した。
反応混合液を濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1)
で精製し、下記の物性値を有する本発明化合物(0.2
g)を収率48%で得た。 TLC:Rf 0.34(クロロホルム:メタノール=5:
1);MS(APCI) m/z 145 (M+H)+; NMR(CDCl3):δ 10.0-7.00 (3H, br), 3.88-
3.80 (1H, m), 3.74-3.69 (2H, m), 3.03-2.87 (2H,
m), 2.28-2.10 (1H, m), 2.00-1.81 (1H, m), 1.18(3H,
t, J=7.2Hz)。 製剤実施例1:錠剤の製造 以下の化合物を常法により混合し、打錠して一錠中に1
00mgの活性成分を含有する錠剤100個を得た。 ・6,6−ジメチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチアジン………10g ・繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤)…………………………200mg ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)………………………………100mg ・微結晶セルロース…………………………………………………………9.7g 製剤実施例2:注射剤の製造 以下の各成分を常法により混合したのち、溶液を常法に
より滅菌し、5mlずつ、アンプルに充填し、常法によ
り凍結乾燥し、1アンプル中、20mgの活性成分を含
有するアンプル100本を得た。 ・6,6−ジメチル−3−イミノ−1,4−ペルヒドロチアジン…………2g ・マンニット………………………………………………………………………5g ・蒸留水…………………………………………………………………1000ml
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/54 ADD A61K 31/54 ADD ADP ADP ADU ADU AED AED
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、R1は水素原子またはC1〜4アルキル基を表
わし、R2はC1〜4アルキル基を表わす。]で示され
る化合物、それらの酸付加塩またはそれらの水和物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5276196A JPH09249655A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 一酸化窒素合成酵素阻害剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5276196A JPH09249655A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 一酸化窒素合成酵素阻害剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09249655A true JPH09249655A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=12923870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5276196A Pending JPH09249655A (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | 一酸化窒素合成酵素阻害剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09249655A (ja) |
-
1996
- 1996-03-11 JP JP5276196A patent/JPH09249655A/ja active Pending
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