JPH10265461A - 一酸化窒素合成酵素阻害剤 - Google Patents

一酸化窒素合成酵素阻害剤

Info

Publication number
JPH10265461A
JPH10265461A JP6776197A JP6776197A JPH10265461A JP H10265461 A JPH10265461 A JP H10265461A JP 6776197 A JP6776197 A JP 6776197A JP 6776197 A JP6776197 A JP 6776197A JP H10265461 A JPH10265461 A JP H10265461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
chloroform
alkyl
substituted
embedded image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6776197A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyuki Taniguchi
直之 谷口
Kaoru Kobayashi
馨 小林
Atsuko Fujii
敦子 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ono Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Ono Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP6776197A priority Critical patent/JPH10265461A/ja
Publication of JPH10265461A publication Critical patent/JPH10265461A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I): 【化1】 (R1はH、C1〜4アルキル、R2はC1〜8アルキ
ル、水酸基で置換されたC1〜4アルキル、フェニル基
で置換されたC1〜4アルキル、アセチルオキシ基で置
換されたC1〜4アルキル、ハロゲン原子で置換された
C1〜4アルキル、mは1または2を表わす。)で示さ
れる化合物、それらの酸付加塩またはそれらの水和物。 【効果】 本発明化合物とそれらの塩は、NOS阻害作
用を有しており、ショック、低血圧、慢性関節リウマ
チ、潰瘍性大腸炎、虚血性脳障害、腫瘍、インスリン依
存性糖尿病等の治療および/又は予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は一酸化窒素合成酵素阻害剤に関す
る。さらに詳しくは一般式(I):
【0002】
【化2】
【0003】(式中、すべての記号は後記と同じ意味を
表わす。)で示される化合物、それらの酸付加塩または
それらの水和物に関する。
【0004】
【発明の背景】免疫担当細胞の一つであるマクロファー
ジが多量の硝酸塩を産生するという発見から、一酸化窒
素(NO)が生体内で生成されるということが発見され
た[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 7738-7742 (198
5) ; J. Immunol., 138, 550-565 (1987)]。また、循環
器系分野では血管内皮細胞から放出される弛緩作用を有
する物質が発見され、血管内皮由来弛緩因子(EDR
F)と名付けられた。さらに、このEDRFの本体がN
Oであることがわかった[Nature, 327, 524-526 (198
7)]。
【0005】このように生体内で産生されることが明ら
かになったNOは、L−アルギニンを基質として一酸化
窒素合成酵素(NOS)により以下の経路によって生成
される。
【0006】
【化3】
【0007】NOSには少なくとも非誘導型(血管内皮
型および神経型)および誘導型のアイソザイムが存在す
る。血管内皮型NOSは、主に血管内皮細胞に存在し、
細胞内カルシウム濃度により活性が制御されている。神
経型NOSは、中枢神経細胞、末梢神経細胞、または膵
島β細胞、消化管神経、副腎髄質、腎臓緻密斑等に存在
し、血管内皮型NOSと同様に細胞内カルシウム濃度に
より活性が制御されている。
【0008】血管内皮型NOSおよび神経型NOS(co
nstitutive NOS、c-NOSと省略される)は細胞内に恒常
的に存在し、生理的変化による酵素量の変化はほとんど
見られない。誘導型NOS(inducible NOS、i-NOSと省
略される)は、肝実質細胞、好中球、マクロファージ、
平滑筋、線維芽細胞、腎メサンギウム細胞、消化管上
皮、膵島β細胞、血管平滑筋細胞またはグリア細胞等に
存在する。これは通常細胞内で認められず、エンドトキ
シンや各種サイトカイン等による刺激により誘導され
る。
【0009】NOSにより生成されるNOの作用は多彩
であり、例えば、血管弛緩作用、血小板凝集抑制作用、
粘着抑制、白血球粘着・遊走抑制、交感神経活動抑制、
エンドトキシンショック、エンドトキシン・サイトカイ
ンによる低血圧、神経細胞間の情報伝達物質としての作
用、虚血性脳細胞障害、抗腫瘍、殺菌作用、自己免疫疾
患、インスリン依存性糖尿病、関節炎、移植後組織障
害、拒絶反応等が挙げられる。
【0010】生体内でのNOの生理活性を解析する上
で、NO合成酵素阻害剤は有用であり、またショックや
虚血性疾患等の治療薬として用いられる可能性があるこ
とより、近年種々のNOS阻害剤の開発が現在進められ
ている。例えば、基質競合剤としてアルギニン類似体が
あり、Nω−モノメチル−L−アルギニン(L−NMM
A)、Nω−ニトロ−L−アルギニン(L−NNA)、
Nω−アミノ−L−アルギニン(L−NAA)、Nω−
イミノエチル−オルニチン(L−NIO)等がそれに当
たる。また、コファクター(Cofactor)競合阻害剤とし
てジフェニレンヨードニウム(DPI)、ジ−2−チエ
ニルヨードニウム(DTI)、カルシニューリン等があ
る。また、遺伝子転写誘導阻害するものとしては、コル
チコステロイド、TGFβ、IL−4、IL−10等が
挙げられる。
【0011】WO 9635677号明細書に、一般式(A):
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1Aは水素原子、水酸基、低級ア
ルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、アルキルオ
キシ、チオアルコキシ、シクロアルキル、ヘテロサイク
リル、およびアリールから選択され、アリールは低級ア
ルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアル
キル、ヘテロサイクリル、アリール、水酸基、低級アル
コキシ、アリールオキシ、ハロゲン、チオール、低級チ
オアルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ア
ルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ジ
アルキルアミノアルキル、アリールアミノ、アミノアリ
ール、アルキルアミノアリール、アシルアミノ、カルボ
キシ、カルボキシアルキル、CONR10A11A、S
(O)R10A、S(O)210A、SO2NR10A11A、P
O(OR10A)(OR11A)、アミジノ、グアニジノによ
って置換されてもよい;上記の置換基すべては一つまた
はそれ以上の以下に示す基によって置換されてもよい:
ハロゲン、低級アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジ
アルキルアミノ、アミノアルキル、アミノアルキル、カ
ルボキシル、カルボアルコキシ、カルボアリールオキ
シ、カルボアルキルアリールオキシ、水酸基、低級アル
コキシ、S(O)R10A、S(O)210A、アミジノ、
グアニジノ;XAはNR2A、O、S、SO、SO2
(CH2pA、CH=CHを表わし;pAは0から6を
表わし;AAはNR3A、O、S、SO、SO2、(C
2qA、CH=CHを表わし;qAは0から6を表わ
し;BAはNR4A、O、S、SO、SO2、(C
2vA、CH=CHを表わし;vAは0から6を表わ
し;R2Aは水素原子、低級アルキル、アリール、ヘテロ
サイクリルを表わし;R3Aは水素原子、低級アルキル、
アリール、ヘテロサイクリルを表わし;R4Aは水素原
子、低級アルキル、アリール、ヘテロサイクリルを表わ
し;R5A、R6A、R7Aはそれぞれ独立して水素原子、低
級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、ヘテロ
サイクリル、水酸基、低級アルコキシ、チオール、低級
チオアルコキシ、S(O)R9A、S(O)29A、ハロ
ゲン、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルア
ミノ、アミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、ア
リールアミノ、アミノアリール、アルキルアミノアリー
ル、アシルアミノ、カルボキシル、カルボアルコキシ、
カルボアリールオキシ、カルボアリールアルキルオキ
シ、シアノ、アミノカルボニルアルコキシ、アミノカル
ボニルアミノ、アミノカルボニルアミノアルキル、ハロ
アルキル、SO2NR10A11Aから選択され、上記全て
の置換基は一つまたはそれ以上の以下に示す基によって
置換されてもよい:低級アルキル、ハロゲン、アミノ、
アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、
アミノアシル、カルボキシル、カルボアルコキシ、カル
ボアリールオキシ、カルボアルキルアリールオキシ、水
酸基、低級アルコキシ;R5A、R6Aは一緒になってアリ
サイクリック炭化水素、ヘテロサイクリルまたはアロマ
ティック炭化水素を形成してもよく、また前記の任意に
形成された環は一つまたはそれ以上の以下に示す基によ
って置換されてもよい:低級アルキル、低級アルケニ
ル、低級アルキニル、これらはカルボキシル、カルボア
ルコキシ、カルボアリールオキシ、カルボキシアルキル
アリールオキシおよび低級アルコキシによって置換され
てもよい;R8Aは水素原子、水酸基、アルキルオキシを
表わし;R9Aは水素原子、水酸基、アルキルオキシを表
わし;R10Aは水素原子、低級アルキル、アルキルアリ
ール、アリールを表わし;R11Aは水素原子、低級アル
キル、アルキルアリール、アリールを表わし;R10A
11Aは一緒になってアルキレンをとってNを含むヘテ
ロ環を形成してもよい。)で示される化合物およびその
塩、およびそれらの薬剤的に許容なエステルが一酸化窒
素合成酵素阻害剤である旨が開示されている。
【0014】また、 WO9511231号明細書およびWO963317
5号明細書にも同様の化合物が一酸化窒素合成酵素阻害
剤である旨の記載がある。
【0015】
【発明の目的】本発明者等は、鋭意研究を行なった結
果、本発明化合物が一酸化窒素合成酵素(特に誘導型N
OS)を阻害することを見いだし、本発明を完成した。
【0016】
【発明の開示】本発明は、(1)一般式(I):
【0017】
【化5】
【0018】(式中、R1は水素原子またはC1〜4ア
ルキル基を表わし、R2はC1〜8アルキル基、1個の
水酸基で置換されたC1〜4アルキル基、1個のフェニ
ル基で置換されたC1〜4アルキル基、1個のアセチル
オキシ基で置換されたC1〜4アルキル基、または1〜
3個のハロゲン原子で置換されたC1〜4アルキル基を
表わし、mは1または2の整数を表わす。ただし、R1
は4、5、6または7位から置換されるものとする。)
で示される化合物、それらの酸付加塩またはそれらの水
和物、(2)それらの製造方法、および(3)それらを
有効成分として含有する一酸化窒素合成酵素阻害剤に関
する。
【0019】一般式(I)中、R1が表わすC1〜4ア
ルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル基お
よびそれらの異性体を意味する。一般式(I)中、R2
が表わす1個の水酸基で置換されたC1〜4アルキル基
とは、1個の水酸基で置換されたメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル基およびそれらの異性体を意味する。
【0020】一般式(I)中、R2が表わす1個のフェ
ニル基で置換されたC1〜4アルキル基とは、1個のフ
ェニル基で置換されたメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル基およびそれらの異性体を意味する。一般式(I)
中、R2が表わす1個のアセチルオキシ基で置換された
C1〜4アルキル基とは、1個のアセチルオキシ基で置
換されたメチル、エチル、プロピル、ブチル基およびそ
れらの異性体を意味する。
【0021】一般式(I)中、R2が表わす1〜3個の
ハロゲン原子で置換されたC1〜4アルキル基とは、1
〜3個のハロゲン原子で置換されたメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル基およびそれらの異性体を意味する。一
般式(I)中、R2が表わすC1〜8アルキル基とは、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル基およびそれらの異性体を意味
する。
【0022】一般式(I)中、R2の基の置換基によっ
て表わされるハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子およびヨウ素原子である。下記で示される
ように、一般式(I)で示される本発明化合物と一般式
(Ia)で示される化合物は等価の関係である。
【0023】
【化6】
【0024】(式中、全ての記号は前記と同じ意味を表
わす。) また、本発明においては、特に指示しない限り異性体は
これをすべて包含する。例えば、アルキル基には直鎖の
もの、分岐鎖のものが含まれる。また、分岐鎖のアルキ
ル基が存在する場合等の不斉炭素原子の存在により生ず
る異性体も含まれる。本発明化合物は、公知の方法で酸
付加塩に変換される。
【0025】酸付加塩は、毒性のない水溶性のものが好
ましい。適当な酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩のよう
な無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ
酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、安息香
酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベン
ゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン
酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のような有機酸塩
が挙げられる。本発明化合物またはその塩は、公知の方
法により、水和物に変換されることもある。
【0026】
【本発明化合物の製造方法】一般式(I)で示される本
発明化合物は、一般式(II):
【0027】
【化7】
【0028】(式中、すべての記号は前記と同じ意味を
表わす。)で示される化合物を環化反応に付すことによ
り、製造することができる。一般式(II)で示される
化合物から一般式(I)で示される化合物を製造する反
応は、例えば、以下の方法で行なうことができる。一般
式(II)で示される化合物と酸(臭化水素−酢酸溶液
等)を5分〜1時間、反応温度20〜100℃で作用させるこ
とにより行なうことができる。
【0029】一般式(II)で示される化合物は公知の
反応を用いることにより製造することができる。例え
ば、次の反応工程式で示される方法、および実施例に記
載した方法により製造することができる。反応工程式
中、R3はハロゲン原子またはp−トルエンスルホニル
オキシ基を表わし、TBAHはテトラブチルアンモニウ
ムハイドロキシドを表わし、その他の記号は前記と同じ
意味を表わす。
【0030】
【化8】
【0031】反応工程式中、出発物質として用いられた
一般式(III)、(IV)および(VI)で示される
化合物は、それ自体公知であるか、あるいは公知の方法
により容易に製造することができる。本発明におけるそ
の他の出発物質および各試薬は、それ自体公知である
か、または公知の方法により製造することができる。本
明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手
段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカ
ゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマ
トグラフィー、薄層クロマトグラフィー、あるいはカラ
ムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶等の方法によ
り精製することができる。精製は各反応毎に行なっても
よいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
【0032】本発明におけるその他の出発物質および各
試薬は、それ自体公知であるか、または公知の方法によ
り製造することができる。
【0033】
【本発明化合物の薬理活性】本発明化合物の誘導型NO
S(i−NOS)に対する阻害作用を調べる実験は以下
の方法で行なった。 誘導型NOS(i−NOS)の阻害作用 マウスマクロファージ由来の細胞RAW264.7に10ng/mlの
リポポリサッカライド(LPS)を添加して、24時間
後に細胞を超音波で破砕し、15,000rpmの遠心上清を
i−NOSの酵素源とした。
【0034】基質として14C 標識 L−アルギニンを用
い、以下のようにしてNOSにより変換されるL−シト
ルリンの生成量から本発明化合物の阻害率を求めた。50
mMHepes(N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N’−2−エタンスルホン酸)(pH 7.8)、1mM DTT
(ジチオスレイトール)、1mM NADPH(還元型ニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、 0.1mMテ
トラヒドロビオプテリン(BH4)、 10μM FAD
(フラビンアデニンジヌクレオチド)を含む溶液70μ
lに、1.55mMのL-[U-14C] アルギニン(10μl)、
セルホモジネート(Cell homogenate
s)上清(10μl)、本発明化合物(10μl)を添加し、
全量を100μlとした。溶液を37℃で10分間インキュ
ベーションした後、Dowex 50WX (Na+型 , 容量250μl )
に供し、100mM Hepesと10mMEDTA(エチレンジ
アミン四酢酸)(500μl;pH5.4)をDowex 50W
Xに通し、未反応のL−アルギニンを除いて、液体シン
チレーションカウンターでNO合成酵素の活性を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】本発明化合物の血圧に対する作用 1) ラットをエーテル麻酔下で仰臥位に固定し、右頚
動脈および静脈にそれぞれ血圧測定用および薬物投与用
のカニューレを留置した。麻酔より覚醒後、ラットの血
圧を拘束下で測定した。血圧が安定した後、リポポリサ
ッカライド(以下、LPSと略す)を10mg/kgで静脈内投与
した。LPS処置5時間後に実施例1で製造した化合物ある
いはN−ニトロ−L−アルギニンメチルエステル(以
下、L-NAMEと略す)を静脈内投与し、投与後の最大昇圧
活性ならびに活性消失の半減期(最大昇圧の50%値に戻
るのに要する時間)を観察した。実施例1の化合物を1m
g/kgで投与すると1分後に33mmHgの最大昇圧活性を示
し、この活性は投与7分後に約50%(16mmHg)に減少し
た。また、0.3mg/kgでは投与1分後に16mmHgの最大昇圧
活性を示し、投与5分後には6mmHg(最大昇圧活性の50%
値以下)の昇圧活性を示した。これより、実施例1化合
物の活性消失の半減期は4〜6分であった。一方、L-NAME
を3mg/kgで投与すると7分後に14mmHgの最大昇圧作用を
示し、投与後40分において7mmHg(最大昇圧活性の50%
値)の昇圧活性を示した。これより、L-NAMEの活性消失
の半減期は33分であった。
【0037】以上の結果より、本発明化合物はL-NAMEに
比べ昇圧活性の持続時間が短い化合物であることがわか
った。なお、本実験で用いたL-NAMEは一般的に知られて
いるNOS阻害剤である(S.Moncada, R. M. J. Palmer, &
E. A. Higgs : Pharmacol. Review, 43(2), 109-142(1
991)参照)。 2) ラットをエーテル麻酔下で仰臥位に固定し、右頚
動脈および静脈にそれぞれ血圧測定用および薬物投与用
のカニューレを留置した。麻酔より覚醒後、ラットの血
圧を拘束下で測定した。(1)正常固体の血圧に対する
作用;血圧が安定した後、実施例2で製造した化合物
(0.003〜0.1mg/kg/min)を60分間持続投与(0.88ml/h
r)し、血圧に対する作用を観察した。(2)LPS惹起降
圧下の血圧に対する作用;血圧が安定した後、LPS(10m
g/kg)を静脈内投与した。LPS処置5時間後より実施例2
化合物を(1)と同様に投与し、血圧に対する作用を観
察した。(1)、(2)ともに実施例2化合物の投与開
始直前の血圧の値と投与開始60分後の値との差を求めた
(表2)。得られた値より、(1)および(2)におい
て、実施例2化合物が20mmHgの昇圧を惹起する用量(ED
20mmHg)を求めた(表3)。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】表3の結果から、本発明化合物はLPS処置
ラットの血圧を選択的に上昇させることが示された。
【0041】
【毒性】本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、
医薬品として使用するために十分安全であることが確認
された。
【0042】
【医薬品への適用】本発明化合物、それらの酸付加塩ま
たはそれらの水和物は、一酸化窒素合成酵素を阻害する
作用を有しており、敗血症、エンドトキシンショック、
心不全、ショック、結核、低血圧、リウマチ性炎症、慢
性関節リウマチ、変形性関節炎、潰瘍性大腸炎、ストレ
ス性胃潰瘍、クローン病、自己免疫疾患、臓器移植後の
組織障害、拒絶反応、虚血再潅流障害、急性冠微小血管
塞栓、ショック性血管塞栓(汎発性血管内血液凝固症候
群(DIC)等)、虚血性脳障害、動脈硬化、悪性貧
血、ファンコニー貧血症、鎌形赤血球性貧血病、膵炎、
ネフローゼ症候群、レーシュマニア症、糸球体腎炎、イ
ンスリン依存性糖尿病、肝性ポルフィリン症、アルコー
ル中毒、パーキンソン病、慢性白血病、急性白血病、腫
瘍、骨髄腫、抗癌剤副作用軽減、幼児および成人性呼吸
窮迫症候群、肺気腫、アルツハイマー症、多発性硬化
症、ビタミンE欠乏症、老化、サンバーン、筋ジストロ
フィー、白内障、インフルエンザ感染症、マラリア、A
IDS、放射線障害、火傷、体外受精効率化等の治療お
よび/または予防に有用であることが期待される。
【0043】本発明に含まれる各有効成分およびその塩
を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的
に、経口または非経口で投与される。
【0044】投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、
投与方法、処理時間等により異なるが、通常成人一人あ
たり、1回に1mg〜1000mgの範囲で、1日1回から
数回経口投与されるか、または1回に100μg〜10
0mgの範囲で、1日1回から数回非経口投与(好まし
くは静脈内または脳室内投与)される。もちろん、前記
したように投与量は種々の条件で変動するので、上記投
与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を超
えて投与する必要のある場合もある。
【0045】本発明化合物を投与する際には、経口投与
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などが含まれる。
【0046】このような固体組成物においては、ひとつ
またはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活
性な希釈剤(乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキ
シプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、
ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム等)と混合して用いられる。これらの組成物は、常
法に従って、不活性な希釈剤以外の添加物、例えば潤滑
剤(ステアリン酸マグネシウム等)、崩壊剤(線維素グ
リコール酸カルシウム等)、溶解補助剤(アルギニン、
グルタミン酸、アスパラギン酸等)や安定化剤(ヒト血
清アルブミン、ラクトース等)を含有していてもよい。
【0047】錠剤または丸剤は、必要により胃溶性また
は腸溶性物質(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラ
ート等)のフィルムで被覆していてもよい。カプセル剤
にはハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
経口投与のための液体組成物としては、溶液剤、乳濁
剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤が含まれる。
【0048】このような液体組成物においては、一般的
に用いられる不活性な希釈剤(精製水、エタノール等)
が含まれる。これらの組成物は、不活性な希釈剤以外
に、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味料、風味料、
芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。経口投与のため
のその他の組成物としては、1種または2種以上の活性
物質を含み、常法により処方されるスプレー剤が含まれ
る。スプレー剤は、不活性な希釈剤以外に安定化剤(亜
硫酸ナトリウム等)や等張性を与えるための緩衝剤(塩
化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸等)を含
有していてもよい。スプレー剤の製造には、例えば米国
特許第2,868,691 号、同第3,095,355 号明細書記載の方
法を用いることができる。非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤が含まれる。
【0049】このような注射剤においては、1種または
2種以上の活性物質が少なくとも1種の不活性な水性の
希釈剤(注射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水
性の希釈剤(プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油、エタノール、ポリソルベート80
(登録商標)等)と混合して用いられている。これらの
注射剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安
定化剤(ヒト血清アルブミン、ラクトース等)、溶解補
助剤(アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポ
リビニルピロリドン等)のような補助剤を含有していて
もよい。
【0050】これらは、通常、バクテリア保留フィルタ
ー等を用いるろ過、殺菌剤の配合または照射によって無
菌化されるか、またはこれらの処理をした後、凍結乾燥
等の方法により固体組成物とし、使用直前に無菌水また
は無菌の注射用希釈剤を加えて使用される。
【0051】
【実施例】以下、参考例および実施例によって、本発明
を詳述するが、本発明は、これらに限定されるものでは
ない。クロマトグラフィーによる分離の箇所に示されて
いるカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶
媒を示し、割合は体積比を表わす。参考例1 3−シアノ−2−メチル−2−プロペノール
【0052】
【化9】
【0053】シアン化ナトリウム(4.60g)を水(100m
l)に溶解し、室温において2−クロロメチル−2−メ
チルオキシラン(10.0g)を加え10時間攪拌した。反応
混合溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、濃縮した。ついで、残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノ
ール=20:1)で精製し、下記物性値を有する標題化
合物(5.37g)を混合物(シス:トランス=9:1)で
収率59%で得た。 TLC : Rf 0.26(クロロホルム:メタノール=20:
1); NMR (CDCl3) : δ 5.56 (1H, m), 4.20 (2H, m), 2.14
(1H, brs), 2.01 (3H,s)。参考例2 3−シアノ−2−メチルプロパノール
【0054】
【化10】
【0055】参考例1で製造した化合物(3.00g)をエ
タノール(36ml)に溶解し、パラジウム炭素(10%、0.2
7g)を加え、水素気流下、室温で3時間攪拌した。反応
混合溶液をセライト(商品名)でろ過し、ろ液を濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、下記物
性値を有する標題化合物(2.91g)を収率95%で得た。 TLC : Rf 0.39(クロロホルム:メタノール=20:
1); NMR (CDCl3) : δ 3.76 - 3.42 (2H, m), 2.52 (1H, d
d, J=16.6, 5.8Hz), 2.39 (1H, dd, J=16.6, 6.8Hz),
2.07 (1H, m), 1.76 (1H, brs), 1.09 (3H, d, J=6.8H
z)。参考例3 3−メチル−4−(p−トルエンスルホニルオキシ)ブ
チロニトリル
【0056】
【化11】
【0057】参考例2で製造した化合物(2.48g)をピ
リジン(19ml)に溶解し、氷冷下、p−トルエンスルホ
ニルクロリド(6.20g)を加え、アルゴン気流下1時間攪
拌した。反応混合溶液に氷一片を加え、室温で15分間攪
拌後、水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を2N
−塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩
水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
し、下記物性値を有する標題化合物(6.14g)を収率97%
で得た。 TLC : Rf 0.38(クロロホルム); NMR (CDCl3) : δ 7.80 (2H, d, J=8.6Hz), 7.37 (2H,
d, J=8.6Hz), 4.02 (1H, dd, J=10.2, 4.8Hz), 3.86
(1H, dd, J=10.2, 7.4Hz), 2.50 - 2.33 (2H, m),2.47
(3H, s), 2.33 - 2.10 (1H, m), 1.09 (3H, d, J=6.8H
z)。参考例4 N−メチル−N−(3−シアノ−2−メチルプロピル)
ヒドラジン
【0058】
【化12】
【0059】メチルヒドラジン(1.82g)をエタノール
(4ml)に溶解し、室温において、参考例3で製造した
化合物(2.00g)とヨウ化ナトリウム(1.19g)を加え3
時間攪拌した。反応混合溶液を濃縮した。残留物に水を
加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5
0:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(0.
73g)を収率73%で得た。 TLC : Rf 0.57(クロロホルム:メタノール=5:
1); NMR (CDCl3) : δ 2.50 - 2.20 (5H, m), 2.49 (3H,
s), 1.08 (3H, d, J=6.4Hz)。参考例5 N−(4−シアノブチル)−N−プロピルアミン・臭化
水素塩
【0060】
【化13】
【0061】プロピルアミン(7.26g)をエーテル(30m
l)に溶解し、室温において、5−ブロモバレロニトリ
ル(5.00g)を加え、10時間攪拌した。反応混合溶液を
濃縮し、得られた残留物を酢酸エチルで5回共沸した。
得られた黄色固体を酢酸エチルで洗浄し、下記物性値を
有する標題化合物(5.94g)を収率87%で得た。 TLC : Rf 0.67(クロロホルム:メタノール:酢酸=1
0:1:1); NMR (CDCl3) : δ 8.90 (1H, br), 8.48 (1H, br), 3.
10 - 2.90 (4H, m), 2,49 (2H, t, J=7.0Hz), 2.20 -
1.70 (6H, m), 1.04 (3H, t, J=7.0Hz)。参考例6 N−(4−シアノブチル)−N−プロピルヒドラジン
【0062】
【化14】
【0063】参考例5で製造した化合物(5.94g)を1N
−塩酸(20ml)に溶解し、氷冷下、亜硝酸ナトリウム
(7.85g)をゆっくりと加え30分間攪拌した。反応混合
溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および飽和食塩
水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、濃縮し、ニトロソ化体(4.22g)を得た。亜鉛
(6.54g)と水(5ml)の懸濁液に氷冷下、ニトロソ化体
(4.22g)の酢酸(10ml)溶液を加え、室温で10時間攪
拌した。反応混合溶液をろ過後、ろ液を5N−水酸化ナト
リウム水溶液で中和し、クロロホルムで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=50:1)で精製
し、下記物性値を有する標題化合物(2.15g)を収率55%
で得た。 TLC : Rf 0.22(クロロホルム:メタノール=10:
1); NMR (CDCl3) : δ 2.52 - 2.36 (4H, m), 2.43 (2H,
t, J=7.4Hz), 1.78 - 1.66 (4H, m), 1.64 - 1.44 (2H,
m), 0.92 (3H, t, J=7.4Hz)。参考例7 N−ベンジル−N−(3−シアノプロピル)ヒドラジン
【0064】
【化15】
【0065】ベンジルヒドラジン・2塩酸塩(3.0g)の
塩化メチレン(7ml)懸濁液に、室温において4−ブロ
モブチロニトリル(3.0ml)、臭化カリウム水溶液(臭
化カリウム(2.2g)、水(3.5ml))および40%テトラブ
チルアンモニウムハイドロキシド水溶液(30.7ml)を順
次加え、1時間攪拌した。反応混合溶液を塩化メチレン
で抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
した。残留物にエーテルを加え、水で洗浄した。同様に
有機層を乾燥、濃縮後、得られた粗精製物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、
下記物性値を有する標題化合物(1.27g)を収率44%で得
た。 TLC : Rf 0.52(クロロホルム:メタノール=20:
1); NMR (CDCl3) : δ 7.33 (5H, m), 3.70 (2H, s), 2.64
(2H, t, J=6.4Hz), 2.49 (2H, t, J=7.0Hz), 2.33 (2
H, br), 1.98 (2H, m)。参考例8 4−ブロモ−3−メチルブチロニトリル
【0066】
【化16】
【0067】参考例3で製造した化合物(3.3g)のテト
ラヒドロフラン(66ml)溶液に、リチウムブロミド・1
水和物(5.59g)を加えて、6時間還流した。反応混合溶
液を室温に冷却後、水を加えて酢酸エチルで抽出した。
抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム)で精製し、下記物性値を有す
る標題化合物(1.75g)を収率83%で得た。 TLC : Rf 0.64(クロロホルム)。参考例9 N−プロピル−N−(3−シアノ−2−メチルプロピ
ル)ヒドラジン
【0068】
【化17】
【0069】参考例8で製造した化合物(1.64g)の塩
化メチレン(10ml)溶液にプロピルヒドラジン・シュウ
酸塩(830mg)、臭化カリウム(607mg)、水(5ml)お
よび40%テトラブチルアンモニウムハイドロキシド水溶
液(10.6ml)を順次加え、40℃で4時間攪拌した。反応
混合溶液を塩化メチレンで抽出し、抽出液を水、および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール=40:1)で精製
し、下記物性値を有する標題化合物(49mg)を得た。 TLC : Rf 0.54(クロロホルム:メタノール=10:
1)。実施例1 1,5−ジメチル−3−イミノペルヒドロピリダジン・
塩酸塩
【0070】
【化18】
【0071】参考例4で製造した化合物(0.73g)に室
温で臭化水素−酢酸溶液(30%、10ml)を加え、15分間
攪拌した。反応混合溶液を氷冷下飽和炭酸ナトリウム水
溶液にゆっくりと注ぎ、中和後、クロロホルムで抽出し
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=20:1)で精製した。得ら
れた精製物(0.42g)を酢酸エチル(5ml)に溶解し、室
温で4N−塩酸/酢酸エチル溶液(0.83ml)を加え5分間
攪拌した。得られた白色固体をろ過し、下記物性値を有
する本発明化合物(0.55g)を収率58%で得た。 TLC : Rf 0.44(クロロホルム:メタノール=5:
1); NMR (DMSO-d6) : δ 8.20 - 7.00 (2H, br), 3.20 -
3.00 (1H, br), 2.69 (3H, s), 2.70 - 2.40 (2H, m),
2.30 - 2.00 (2H, m), 0.96 (3H, d, J=6Hz)。実施例1(1) 3−イミノ−1−プロピル−1,2−ペルヒドロジアゼ
ピン・メタンスルホン酸塩
【0072】
【化19】
【0073】参考例6で製造した化合物を用いて実施例
1と同様の操作(塩酸塩化の代わりにメタンスルホン酸
塩化を行なった)に付すことにより、下記物性値を有す
る本発明化合物を得た。 TLC : Rf 0.51(クロロホルム:メタノール=5:
1); NMR (CDCl3) : δ 8.80 - 8.30 (2H, br), 8.30 - 8.0
0 (1H, br), 2.93 - 2.70 (9H, m), 1.90 - 1.60 (4H,
br), 1.56 (2H, m), 0.92 (3H, t, J=7Hz)。実施例1(2) 1−ベンジル−3−イミノペルヒドロピリダジン・塩酸
【0074】
【化20】
【0075】参考例7で製造した化合物を用いて実施例
1と同様の操作に付すことにより、下記物性値を有する
本発明化合物を得た。 TLC : Rf 0.55(クロロホルム:メタノール=5:
1); NMR (DMSO-d6) : δ 8.02 (1H, br), 7.37 (5H, m),
4.03 (2H, s), 2.91 (2H,t, J=6.0Hz), 2.59 (2H, t, J
=7.0Hz), 1.83 (2H, m)。実施例1(3) 5−メチル−1−プロピル−3−イミノペルヒドロピリ
ダジン・塩酸塩
【0076】
【化21】
【0077】参考例9で製造した化合物を用いて実施例
1と同様の操作に付すことにより、下記物性値を有する
本発明化合物を得た。 TLC : Rf 0.47(クロロホルム:メタノール:酢酸=1
5:2:1); NMR (DMSO-D6) : δ 3.13 (1H, brd, J=13Hz), 2.82
(2H, m), 2.67-2.46 (2H,m), 2.26 - 2.06 (2H, m), 1.
60 (2H, m), 0.95 (3H, d, J=6.4Hz), 0.89 (3H,t, J=
7.6Hz)。実施例2〜2(1) 参考例3で製造した化合物の代わりに5−バレロニトリ
ルおよび4−ブロモブチロニトリルを用いて、参考例4
→実施例1と同様の操作に付すことにより、次の本発明
化合物を得た。実施例2 3−イミノ−1−メチル−1,2−ペルヒドロジアゼピ
ン・塩酸塩
【0078】
【化22】
【0079】TLC : Rf 0.30(クロロホルム:メタノー
ル:酢酸=20:1:1); NMR (DMSO-d6) : δ 11.15 (1H, br), 9.05 (1H, br),
8.25 (1H, br), 2.80 -2.70 (2H, m), 2.70 - 2.60 (2
H, m), 2.66 (3H, s), 1.75 - 1.50 (4H, m)。実施例2(1) 3−イミノ−1−メチルペルヒドロピリダジン・塩酸塩
【0080】
【化23】
【0081】TLC : 0.3(クロロホルム:メタノール=
5:1); NMR (DMSO-d6) : δ 7.65 (1H, br), 7.40 (1H, br),
7.15 (1H, br), 3.01 (2H, t, J=6.0Hz), 2.68 (3H,
s), 2.49 (2H, t, J=6.8Hz), 1.88 (2H, m)。実施例2(2) 1−(2−アセチルオキシエチル)−5−メチル−3−
イミノペルヒドロピリダジン・塩酸塩および1−(2−
ヒドロキシエチル)−5−メチル−3−イミノペルヒド
ロピリダジン・塩酸塩
【0082】
【化24】
【0083】メチルヒドラジンの代わりに、2−ヒドロ
キシエチルヒドラジンを用いて参考例4→実施例1と同
様の操作に付すことにより、下記物性値を有するアセチ
ルオキシ体およびアルコール体を得た。 アセチルオキシ体 TLC : Rf 0.56(クロロホルム:メタノール=5:
1); NMR (DMSO-d6) : δ 4.19 (2H, m), 3.20 - 3.05 (3H,
m), 2.65 (2H, m), 2.18 (2H, m), 2.04 (3H, s), 0.9
4 (3H, d, J=6.2Hz)。 アルコール体 TLC : Rf 0.26(クロロホルム:メタノール=5:
1); NMR (DMSO-d6) : δ 3.65 (2H, t, J=5.4Hz), 3.20 (1
H, brd, J=14Hz), 2.97(2H, t, J=5.4Hz), 2.74 - 2.48
(3H, m), 2.18 (2H, m), 0.95 (3H, d, J=6.2Hz)。実施例2(3) 1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−5−メチル
−3−イミノペルヒドロピリダジン・臭化水素塩
【0084】
【化25】
【0085】メチルヒドラジンの代わりに、2,2,2
−トリフルオロエチルヒドラジンを用いて参考例4→実
施例1(塩酸塩化は行なわなかった)と同様の操作に付
すことにより、下記物性値を有する本発明化合物を得
た。 TLC : Rf 0.26(クロロホルム:メタノール:酢酸=1
5:2:1); NMR (DMSO-d6) : δ 11.18 (1H, brs), 8.80 (1H, br
s), 8.00 (1H, brs), 3.84 (2H, q, J=10.5Hz), 3.16
(1H, brd, J=13Hz), 2.89 - 2.68 (2H, m), 2.35 -2.15
(2H, m), 0.93 (3H, d, J=6.0Hz)。 実施例3 1−ヘキシル−3−イミノ−1,2−ペルヒドロジアゼ
ピン・塩酸塩
【0086】
【化26】
【0087】5−ブロモバレロニトリルを用いて、参考
例5→参考例6→実施例1と同様の操作に付すことによ
り、下記物性値を有する本発明化合物を得た。 TLC : Rf 0.49(クロロホルム:メタノール:酢酸=2
0:1:1); NMR (CDCl3) : δ 8.62 (2H, br), 3.00 - 2.75 (6H,
m), 1.76 (4H, m), 1.56(2H, m), 1.29 (6H, m), 0.88
(3H, t, J=6.6Hz)。 製剤実施例1:錠剤の製造 以下の化合物を常法により混合し、打錠して一錠中に1
00mgの活性成分を含有する錠剤100個を得た。 ・1,5−ジメチル−3−イミノペルヒドロピリダジン
…………………10g ・繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤)……………
……………200mg ・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)…………………
……………100mg ・微結晶セルロース…………………………………………
………………9.7g
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/50 ADP A61K 31/50 ADP ADU ADU AED AED 31/55 ABN 31/55 ABN C07D 243/02 C07D 243/02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は水素原子またはC1〜4アルキル基を表
    わし、R2はC1〜8アルキル基、1個の水酸基で置換
    されたC1〜4アルキル基、1個のフェニル基で置換さ
    れたC1〜4アルキル基、1個のアセチルオキシ基で置
    換されたC1〜4アルキル基、または1〜3個のハロゲ
    ン原子で置換されたC1〜4アルキル基を表わし、mは
    1または2の整数を表わす。ただし、R1は4、5、6
    または7位から置換されるものとする。)で示される化
    合物、それらの酸付加塩またはそれらの水和物。
JP6776197A 1997-03-21 1997-03-21 一酸化窒素合成酵素阻害剤 Pending JPH10265461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6776197A JPH10265461A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 一酸化窒素合成酵素阻害剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6776197A JPH10265461A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 一酸化窒素合成酵素阻害剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10265461A true JPH10265461A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13354260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6776197A Pending JPH10265461A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 一酸化窒素合成酵素阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10265461A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0605622B1 (en) Oxygen substituted derivatives of nucleophile-nitric oxide adducts as nitric oxide donor prodrugs
EP1477175B1 (en) Fused pyridazine derivative compounds and drugs containing the compounds as the active ingredient
AU2010260249B2 (en) Deuterated isoindoline-1,3-dione derivatives as PDE4 and TNF-alpha inhibitors
JPH09132529A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
CA3136753A1 (en) Substituted 1-oxo-isoindoline-5-carboxamide compounds, compositions thereof, and methods of treatment therewith
EP0870763B1 (en) Condensed piperidine derivatives used as a nitrogen monoxide synthase inhibitors
WO2023028086A1 (en) Combinations of peripheral 5-ht2a receptor antagonists and central 5-ht2a receptor agonists
CN112638866A (zh) 索拉非尼衍生物的共晶体及其制备方法
JPH0841008A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JPH10265461A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JPH09208562A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
KR20240055743A (ko) Mnk 억제제를 사용한 편두통 치료 방법
JPH10182618A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JP3060214B2 (ja) 縮合ピペリジン化合物、その製造方法およびその化合物を有効成分とする薬剤
JPH10120654A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JPH101470A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
CA1328076C (en) Cerebral hyperkinemic composition containing a dihydropyridine derivative
JPH1036351A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JPH11209287A (ja) 一酸化窒素産生阻害剤
JPWO2019044940A1 (ja) 環状アミン誘導体及びその医薬用途
JPH09249655A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JP2007277096A (ja) フェネチルニコチンアミド誘導体含有医薬
EP4208457A1 (en) Azetidinyl tryptamines and methods of treating psychiatric disorders
JPH08310945A (ja) 一酸化窒素合成酵素阻害剤
JPH07188214A (ja) 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品