JPH07188214A - 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品 - Google Patents

4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品

Info

Publication number
JPH07188214A
JPH07188214A JP34733393A JP34733393A JPH07188214A JP H07188214 A JPH07188214 A JP H07188214A JP 34733393 A JP34733393 A JP 34733393A JP 34733393 A JP34733393 A JP 34733393A JP H07188214 A JPH07188214 A JP H07188214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
group
edema
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34733393A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Konishi
由高 小西
Norimoto Kondou
規元 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Ono Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ono Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Ono Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP34733393A priority Critical patent/JPH07188214A/ja
Publication of JPH07188214A publication Critical patent/JPH07188214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 (I)の4−アミノキナゾリン誘導体及びそ
の塩(式中、R1 はHまたはアルキル;R2 はC1〜4
アルキル−エチニル;R3 はイミダゾリルまたはピリジ
ル;Yはアルキレン;AはOR4 −OHまたはSR4
OH(R4 はアルキレン)。 【化1】 【効果】 式(I) の化合物及びその塩はcGMPホスホ
ジエステラーゼ阻害剤及びTXA2 合成酵素阻害剤とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な4−アミノキナ
ゾリン誘導体に関する。更に詳しくは、本発明は、(i)
サイクリックグアノシン−3’,5’−モノリン酸ホ
スホジエステラーゼ阻害活性に加えてトロンボキサンA
2 合成酵素阻害活性を有する一般式(I)
【0002】
【化3】
【0003】(式中、すべての記号は後記と同じ意味を
表わす。)で示される4−アミノキナゾリン誘導体、そ
の薬学的に許容される酸付加塩および薬学的に許容され
る塩、(ii) それらの製造方法、および(iii) それらを
含有するサイクリックグアノシン−3’,5’−モノリ
ン酸ホスホジエステラーゼ阻害剤、並びにトロンボキサ
ンA2 合成酵素阻害剤に関する。
【0004】
【発明の背景】サイクリックグアノシン−3’,5’−
モノリン酸(以下cGMPと略記する。)は、1963年に
ディー・エフ・アッシュマンによってラットの尿中から
発見された。今では、cGMPは人間も含めた多くの動
物の体組織中に広く分布することが知られている。cG
MPはグアノシン三リン酸(GTP)からグアニレート
サイクラーゼの作用により生合成される。cGMPは多
様な生理活性を有することが実験的に確認されている。
例えば、cGMPは心筋や平滑筋の弛緩を引きおこす。
さらに神経シナプスの形成にも関与しており、細胞の分
化の引き金として働き、またリンパ球の分化を誘導す
る。cGMPは、cGMPホスホジエステラーゼ(以下
cGMP−PDEと略記する。)によって、5’−GM
Pに代謝される。従って、cGMP−PDEを阻害する
ことにより、cGMPの代謝の亢進により引き起こされ
る疾患、例えば、高血圧、心不全、心筋梗塞、狭心症、
動脈硬化、心臓浮腫、肺高血圧症、腎不全、腎浮腫、肝
浮腫、ぜん息、気管支炎、痴呆、免疫不全等の予防およ
び/または治療に有用であると考えられる。
【0005】一方で、トロンボキサンA2 (以後TXA
2 と略記する。)は、1975年血小板中にアラキドン酸カ
スケードの構成因子としてエム・ハンベルグにより発見
された。細胞膜から遊離されたアラキドン酸はプロスタ
グランジンG2 、プロスタグランジンH2 を経てTXA
2 へと生合成され、さらにすみやかに非活性体であるT
XB2 に代謝される。TXA2 は血小板凝集作用、平滑
筋、特に血管や気管支を収縮させる。TXA2 合成酵素
は、血小板中のシクロソールから分離精製された。 従
って、TXA2 合成酵素を阻害することによって、TX
2 の生合成が抑制され、そのため、炎症、高血圧、血
栓、動脈硬化、脳卒中、ぜん息、心筋梗塞、狭心症、脳
梗塞等の予防および/または治療に有用であると考えら
れる。
【0006】一般的にほとんどの疾患は、複数の機構の
相互作用によって起こると考えられている。それゆえ、
疾患の治療には、複数の機構のうちの1つだけを阻害す
るだけでは適切とは言えない。疾患が引き起こされる複
数の原因を1つの薬剤で同時に阻害することは有用であ
ると考えられる。とりわけ、cGMP−PDE阻害作用
とTXA2 阻害作用をともに有することは、血小板凝集
によって引き起こされる疾患(例えば、狭心症、心不全
等)、肺高血圧症、各種腎疾患の予防および/または治
療に有用である。
【0007】
【先行技術】cGMP−PDE阻害剤について、多くの
出願がなされているが、本発明化合物に構造的に近い化
合物を開示したものとして、WO93/07124号が
挙げられる。WO93/07124号には、以下の化合
物がcGMP−PDE阻害剤として開示されている。す
なわち、一般式(A)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R5aは、置換されていてもよいヘ
テロアリール基(ピリジル、イミダゾリル等)を表わ
し、R6aは、式
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R17a は、低級アルコキシアルキ
ル基、ヒドロキシアルキル基等を表わし、R18a は、水
素原子、水酸基等を表わし、Yaは、−(CH2 )qa
−(式中、qaは、0〜8の整数を表わす。)で示され
る基を表わし、R1a〜R4aは、同一または相異なる水素
原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シアノ基、アシルアミノ基
等を表わす。)で示される含窒素複素環化合物である
(明細書より、部分的に抜き出して、記載した。)。
【0012】
【本発明の目的】本発明者らは、cGMP−PDE活性
を有し、かつTXA2 合成阻害活性を有する新規な化合
物を見出すべく検討した結果、キナゾリジン環の置換基
としてアルキルエチニル基およびイミダゾールまたはピ
リジンを導入することにより、この2つの目的を同時に
達成することができることを見出し、本発明を完成し
た。先に記述した、WO93/07124号は、その一
般式(I)中、R1a〜R4aまでの置換基の中には、アル
キニル基の開示はない。すなわち、一般式(I)で示さ
れる本発明化合物は、WO93/07124号に記載さ
れた範囲(A)に含まれない新規な化合物である。また
この明細書には、TXA2 活性阻害に関して何等の記述
がなく、この2つの作用を合わせ持つ本発明化合物は、
この先行技術から容易に類推できない新規な化合物であ
る。
【0013】
【発明の構成】本発明は、 (i)一般式(I)
【0014】
【化6】
【0015】[式中、R1 はC1〜4アルキル基を表わ
し;R2 はC1〜4アルキル−エチニル基を表わし;R
3 はイミダゾリルまたはピリジル基を表わし;YはC2
〜6アルキレン基を表わし;Aは(i) −O−R4 −O
H基、(ii) −S−R4 −OH基、(基中、R4 はC2
〜6アルキレンを表わす。)を表わし、
【0016】
【化7】
【0017】は、単結合または二重結合を表わす。]で
示される4−アミノキナゾリンおよび薬学的に許容され
る酸付加塩または塩、(ii)それらの製造方法、およ
び(iii)それらを有効成分として含有するcGMP
阻害剤、並びにTXA2 合成酵素阻害剤に関する。
【0018】一般式(I)中、R1 およびR2 中のC1
〜4アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、
ブチル基およびこれらの異性体が挙げられる。一般式
(I)中、YおよびR4 が表わすC2〜6アルキレン基
としては、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、
ペンタメチレン、ヘキサメチレン基およびこれらの異性
体が挙げられる。
【0019】
【酸付加塩】一般式(I)で示される本発明化合物は、
公知の方法により相当する酸付加塩に変換される。塩は
毒性のない水溶性のものが好ましい。適当な酸付加塩と
しては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝
酸塩のような無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸
塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸
塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、
イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩のよう
な有機酸塩が挙げられる。好ましくは塩酸塩である。
【0020】
【塩】一般式(I)で示される本発明化合物は、公知の
方法により相当する塩に変換される。塩は毒性のない水
溶性のものが好ましい。適当な塩としては、アルカリ金
属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属
(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム
塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアン
モニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチル
アミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェ
ネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチル
アミン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカ
ミン等)の塩が挙げられる。
【0021】
【本発明化合物の製造方法】本発明化合物のうち、一般
式(IA)
【0022】
【化8】
【0023】[式中、R3Aが、式
【0024】
【化9】
【0025】を表わし、その他の記号は、前記と同じ意
味を表わす。]で示される化合物は、一般式(II)
【0026】
【化10】
【0027】[式中、全ての記号は前記と同じ意味を表
わす]で示される化合物とイミダゾールまたはピリジン
を反応させることにより、製造することができる。この
反応は公知であり、例えば、イソプロパノール、フェノ
ール等の溶媒中で、50℃〜還流温度までの温度で、1
〜数時間程度反応させることにより行なわれる。
【0028】一般式(II)で示される化合物は、反応工
程式(A)で示される方法により、製造することができ
る。反応工程式中、各記号は下記の意味を表わすかまた
は前記と同じ意味を表わす。 R50 : C1〜4 アルキル基。
【0029】
【化11】
【0030】本発明化合物のうち、一般式(IB)
【0031】
【化12】
【0032】[式中、R3Bはその環中の炭素原子を介し
て結合しているイミダゾリルまたはピリジル基を表わ
し、その他の記号は前記と同じ意味を表わす。]で示さ
れる化合物は、一般式(III)
【0033】
【化13】
【0034】[式中、全ての記号は前記と同じ意味を表
わす。]で示される化合物と一般式(IV)
【0033】
【化14】
【0034】[式中、全ての記号は前記と同じ意味を表
わす。]で示される化合物を反応させることにより製造
することができる。この反応は公知であり、例えば、低
級アルカノールやテトラヒドロフラン(THF)等の有
機溶媒中で、必要により塩基(トリエチルアミン等)の
存在下、室温から溶媒の還流温度の間で数時間から数日
間反応させることにより行なわれる。
【0035】一般式(III) で示される化合物は、反応工
程式(B)に示される方法により、製造することができ
る。反応工程式中、各記号は前記と同じ意味を表わす。
【0036】
【化15】
【0037】本明細書の各反応において、反応生成物は
通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における
蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高
速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、
あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶
等の方法により精製することができる。精製は各反応ご
とに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なっ
てもよい。一般式(V)、(VI)、(VII) および(XII)
で示される出発物質および一般式(IV)、(IX)および
(XIII)で示される各試薬は、それ自体公知か、または
公知の方法により製造することができる。
【0038】
【薬理活性】一般式(I)で示される本発明化合物、そ
れらの酸付加塩、それらの塩またはそれらの水和物は、
動物、特にヒトにおいてcGMP−PDE阻害活性また
はTXA2 生合成阻害活性を有するため、cGMPの代
謝亢進による疾患、例えば、高血圧、心不全、心筋梗
塞、狭心症、動脈硬化、心臓浮腫、腎不全、腎炎浮腫、
肝臓浮腫、ぜん息、気管支炎、痴呆、免疫不全、および
TXA2 生成亢進による疾患、例えば、炎症、血栓症、
脳卒中、ぜん息、狭心症、脳梗塞等の予防および/また
は治療に有用である。とりわけ、心不全、狭心症、肺高
血圧症、各種腎疾患、心不全に伴う貧尿の予防および/
または治療に有用である。
【0039】本発明化合物のcGMP−PDE阻害は、
以下に示す降圧の実験により確認された。一晩絶食し
た、SD系雄性ラットをウレタン麻酔下にて用いた。血
圧の測定は、左頚動脈に挿入したカニューレを介して行
ない、血圧の安定を確認した後、十二指腸内に挿入した
チューブより 0.5%メチルセルロースに懸濁した試験物
質を投与した。投与前、投与後10、20、30、6
0、90、120分後の平均血圧を記録紙上より読み取
り、投与前値からの変化量を計算する。この結果、実施
例2で示される本発明化合物は、30μモル/Kgi.d.
の投与で、投与後20分の時点で、−12mmHgの有
意な血圧降下作用を示した。
【0040】
【毒性】本発明化合物の毒性は、非常に低いものであ
り、医薬として使用するために十分安全であると判断で
きる。
【0041】
【医薬品への適用】一般式(I)で示される本発明化合
物、その非毒性の塩または酸付加塩を上記の目的で用い
るには、通常、全身的または局所的に、経口または非経
口の形で投与される。投与量は、年令、体重、症状、治
療効果、投与方法、処理時間等により異なる。通常、成
人一人あたり、一回につき、1mgから1,000 mgの範
囲で、一日一回から数回経口投与されるか、または成人
一人あたり、一回につき1mgから100mgの範囲
で、一日一回から数回非経口投与されるか、または、一
日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与され
る。もちろん前記したように、投与量は種々の条件によ
り変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合
もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0042】本発明化合物を投与する際には、経口投与
のための固体組成物、液体組成物およびその他の組成
物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤等として
用いられる。経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセ
ル剤にはハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれ
る。このような固体組成物においては、ひとつまたはそ
れ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈
剤、例えばラクトース、マンニトール、グルコース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デン
プン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マ
グネシウムと混合される。組成物は、常法に従って、不
活性な希釈剤以外の添加物、例えばステアリン酸マグネ
シウムのような潤滑剤、繊維素グルコール酸カルシウム
のような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタ
ミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有
していてもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼ
ラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースフタレートなどの胃溶性あるい
は腸溶性物質のフィルムで被膜してもよいし、また2以
上の層で被膜してもよい。さらにゼラチンのような吸収
されうる物質のカプセルも包含される。
【0043】経口投与のための液体組成物は、薬剤的に
許容される溶液剤、乳濁剤、懸濁剤、シロップ剤、エリ
キシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤
(精製水、エタノール)を含んでいてもよい。この組成
物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助
剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していても
よい。経口投与のためのその他の組成物としては、ひと
つまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方
法により処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物
は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような
安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナト
リウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸を含有し
てもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第
2868691 号および同第3095355 号明細書に詳しく記載さ
れている。
【0044】本発明による非経口投与のための注射剤と
しては、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳
濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例え
ば、注射用蒸留水および生理食塩水が含まれる。非水溶
性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば、プロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、オリーブ油、エタノ
ール、ポリソルベート80等がある。このような組成物
は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤
(例えば、ラクトース)、溶解補助剤(例えば、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでもよ
い。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通すろ
過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。こ
れらはまた無菌の固体組成物を製造し、例えば凍結乾燥
品の使用前に無菌化水または無菌の注射用溶媒に溶解し
て使用することもできる。非経口投与のためのその他の
組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含
み、常法により処方される外用液剤、軟コウ、塗布剤、
坐剤、およびペッサリー等が含まれる。
【0045】
【参考例および実施例】以下、参考例および実施例によ
って本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0046】参考例1
【化16】
【0047】アルゴン雰囲気下、ビス(アセトニトリ
ル)パラジウム(II)クロライド(718mg)の無水
ジメチルホルムアミド(DMF)(270ml)溶液
に、6−イオド−(1H,3H)−キナゾリン−2,4
−ジオン( 8.0g)を室温で加えた。10分撹拌した
後、1−プロピニルトリブチルスタナン(14.0g)を同
温度で加えた。反応混合物を15時間撹拌し、減圧濃縮
した。残留物を塩化メチルに溶解し、生じた固体を濾過
により集め、塩化メチルおよびn−ヘキサンで順次洗浄
し、減圧乾燥し、下記の物性値を有する粗標題化合物
( 5.5g)を得た。 TLC : Rf 0.45(クロロホルム:メタノール=
9:1); NMR(DMSO-d6 ):δ 11.37 (1H, s), 11.25 (1H,
s), 7.79 (1H, s), 7.62(1H, d), 7.13 (1H, d), 2.04
(3H, s) 。
【0048】参考例2
【化17】
【0049】参考例1で合成した化合物(1.3 g)およ
びN,N−ジメチルアニリン(0.41ml)のホスホラス
オキシクロライド(10ml)溶液を130℃で3時間
撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、得られた懸濁液を
ろ過した。得られた固体を水でよく洗浄し、塩化メチレ
ンに溶解し、水および飽和食塩水で順次洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、下記
の物性値を有する標題化合物(160mg)を得た。 形状:白色固体; TLC : Rf 0.62(塩化メチレン); NMR(CDCl3 ):δ 8.17 (1H, s), 7.88 (2H, d),
2.12 (3H, s) 。
【0050】参考例3
【化18】
【0051】2−(2−アミノエトキシ)エタノール
(0.047 ml)およびトリエチルアミン(0.065 ml)
を参考例2で合成した化合物(92mg)の塩化メチレ
ン(1ml)溶液に0℃で加えた。反応混合物を室温ま
で昇温し、2時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(20
ml)で希釈し、希釈液を飽和塩化アンモニウム溶液お
よび飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧濃縮し、下記の物性値を有する粗標題化合物
(115mg)を得た。 TLC : Rf 0.53(酢酸エチル); NMR(CDCl3 ):δ 7.75 (1H, s), 7.66 (2H, d),
6.68-6.53 (1H, br), 3.95-3.65 (8H, m), 2.09 (3H,
s)。
【0052】実施例1
【化19】 参考例3で合成した化合物(110mg)およびイミダ
ゾール(100mg)のイソプロピルアルコール(2m
l)溶液を130℃で2時間撹拌した。反応液を室温ま
で冷却後、酢酸エチルで希釈した。希釈液を水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、下記
の物性値を有する標題化合物(57mg)を得た。 形状:白色固体; TLC : Rf 0.53(クロロホルム:メタノール=
9:1); NMR(DMSO-d6 ):δ 8.88-8.73 (1H, br), 8.59 (1
H, s), 8.43 (1H, d), 7.96 (1H, d), 7.72 (1H, dd),
7.61 (1H, d), 7.09 (1H, s), 4.65-4.55 (1H, br), 3.
88-3.68 (4H, m), 3.55-3.48 (4H, m), 2.10 (3H, s)。
【0053】実施例2
【化20】
【0054】実施例1で合成した化合物(52mg)の
メタノール懸濁液に、メタンスルホン酸(0.021 ml)
を室温で加え、5分撹拌した後、冷水浴で冷却しなが
ら、エーテル(2ml)をゆっくり加えた。生じた結晶
を濾過により集め、エーテルで洗浄後、減圧乾燥し、下
記の物性値を有する標題化合物(54mg)を得た。 形状:淡黄色固体; NMR(DMSO-d6 ):δ 10.0-9.93 (1H, m), 9.15-9.0
5 (1H, br), 8.58-8.49(1H, m), 8.48-8.40 (1H, m),
7.90-7.76 (2H, m), 7.70 (1H, d), 3.95-3.63 (8H,
m), 2.35 (3H, s), 2.13 (3H, s)。
【0055】
【製剤例】以下の各成分を常法により混合した後、打錠
して、それぞれ50mgの活性成分を含有する錠剤10
0錠を得た。 ・実施例2で合成した化合物………………………………………………5.0 g ・繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤)……………………………0.2 g ・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)…………………………………0.1 g ・微結晶セルロース…………………………………………………………4.7 g。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/505 ABX ACB ACD ACV AED C07D 403/04 233

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中、R1 は水素原子またはC1〜4アルキル基を表
    わし;R2 はC1〜4アルキル−エチニル基を表わし;
    3 はイミダゾリルまたはピリジル基を表わし;YはC
    2〜6アルキレン基を表わし;Aは(i) −O−R4
    OH基、 (ii) −S−R4 −OH基、(基中、R4 はC2〜6ア
    ルキレンを表わす。)を表わし、 【化2】 は、単結合または二重結合を表わす。]で示される4−
    アミノキナゾリン誘導体、その薬学的に許容される酸付
    加塩または薬学的に許容される塩。
JP34733393A 1993-12-24 1993-12-24 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品 Pending JPH07188214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34733393A JPH07188214A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34733393A JPH07188214A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07188214A true JPH07188214A (ja) 1995-07-25

Family

ID=18389519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34733393A Pending JPH07188214A (ja) 1993-12-24 1993-12-24 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07188214A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010081881A1 (en) * 2009-01-15 2010-07-22 Universität Leipzig Aurora kinase inhibitors compounds.

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010081881A1 (en) * 2009-01-15 2010-07-22 Universität Leipzig Aurora kinase inhibitors compounds.
EP2241565A1 (en) 2009-01-15 2010-10-20 Universität Leipzig Aurora kinase inhibitors compounds

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2657760B2 (ja) 4−アミノキナゾリン誘導体およびそれを含有する医薬品
KR100837420B1 (ko) 5-히드록시-인돌-3-카르복시산에스테르 유도체 및 이의용도
JPH08269060A (ja) ヘテロ環化合物、その製造方法およびそれを含有する医薬品
JPH0789958A (ja) 4−アミノピリミジン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品
KR20000052738A (ko) 1-페닐피라졸 화합물 및 그 약학적 용도
JP3179599B2 (ja) 縮合ベンゼンオキシ酢酸誘導体およびそれらを有効成分として含有する薬剤
JPH01265100A (ja) 2―置換アデノシン誘導体
JP2691679B2 (ja) オキシム誘導体およびそれを含有する医薬品
JP2707936B2 (ja) β−オキソ−β−ベンゼンプロパンチオアミド誘導体
KR100281867B1 (ko) 3-(비스-치환페닐메틸렌)옥신돌유도체
US5576327A (en) Treatment of heart rhythym disorders by administration of 3-phenylsulfonyl-3, 7-diazabicyclo[3.3.1]nonane compounds
JP3116256B2 (ja) (チオ)ウレア誘導体
JPH07188214A (ja) 4−アミノキナゾリン誘導体、その製造方法およびそれを含有する医薬品
JP2004509106A (ja) ニコチン性アセチルコリン受容体アゴニストとしての(2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−7−イル)メタノール誘導体
WO2006088080A1 (ja) シクロヘプタ[b]ピリジン-3-カルボニルグアニジン誘導体およびそれを含有する医薬品
US4758563A (en) 3-alkoxy-2-aminopropyamines, cardiovascular compositions and use
JPS63297358A (ja) ジアリールアルキル置換アルキルアミン
JPH11302254A (ja) 3,3−ジピリジルアクリル酸アミド誘導体又はその薬学的に許容される塩
FR2516510A1 (fr) Derives de la (trimethoxy-3,4,5-cinnamoyl)-1-aminocarbonylethyl-4-piperazine substituee utilisables en pharmacie et procede pour leur preparation
JPH0662608B2 (ja) カルボスチリル誘導体
CA1328076C (en) Cerebral hyperkinemic composition containing a dihydropyridine derivative
JPH0615553B2 (ja) ジヒドロピリジン−5−ホスホンアミド酸類
JPS6059230B2 (ja) 不整脈抑制性フエネチルピペリジン化合物
JP3000301B2 (ja) 3−(ビス−置換フェニルメチレン)オキシインド−ル誘導体
US6117867A (en) Substituted 6-R-1,3,4-thiadiazine-2-amines, the use thereof as anaesthetizing, cardiovascular and hypometabolic agents, and a pharmaceutical composition containing them