JPH09247581A - 電磁波漏洩防止フィルタ - Google Patents
電磁波漏洩防止フィルタInfo
- Publication number
- JPH09247581A JPH09247581A JP8056151A JP5615196A JPH09247581A JP H09247581 A JPH09247581 A JP H09247581A JP 8056151 A JP8056151 A JP 8056151A JP 5615196 A JP5615196 A JP 5615196A JP H09247581 A JPH09247581 A JP H09247581A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- electromagnetic wave
- image display
- conductive
- display unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)
- Optical Filters (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 PDP前面の電磁波漏洩防止フィルタの導電
メッシュの格子間に電荷が残留しないようにし、残留電
荷の放電による異常音の発生を防止する。 【解決手段】 フィルタ基台11は無色透明で耐衝撃性の
ある合成樹脂にPDPの発光色を補正するための顔料を
混合して形成し、図示しない近赤外線フィルタ層を設
け、1面にAR(反射防止)フィルム21を粘着し、他面
に導電メッシュ12を配設し、AG(ぎらつき防止)フィ
ルム22の表面にAG処理を行い、AG処理層23上にスパ
ッタ等によりITO膜を形成してなる導電膜13を粘着
し、導電膜13側をPDPに対向させてPDPの前面に取
付ける。導電メッシュ12はアースに接続する。
メッシュの格子間に電荷が残留しないようにし、残留電
荷の放電による異常音の発生を防止する。 【解決手段】 フィルタ基台11は無色透明で耐衝撃性の
ある合成樹脂にPDPの発光色を補正するための顔料を
混合して形成し、図示しない近赤外線フィルタ層を設
け、1面にAR(反射防止)フィルム21を粘着し、他面
に導電メッシュ12を配設し、AG(ぎらつき防止)フィ
ルム22の表面にAG処理を行い、AG処理層23上にスパ
ッタ等によりITO膜を形成してなる導電膜13を粘着
し、導電膜13側をPDPに対向させてPDPの前面に取
付ける。導電メッシュ12はアースに接続する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波漏洩防止フィ
ルタに係り、画像表示部からの電磁波を光学フィルタで
遮蔽するものに関する。
ルタに係り、画像表示部からの電磁波を光学フィルタで
遮蔽するものに関する。
【0002】
【従来の技術】映像表示装置に使用されるガス放電表示
パネル、例えば、プラズマディスプレイパネル(PD
P)は、電極間の放電により内部に封入されているガス
の分子を励起し(具体的にはキセノンガスとネオンガス
とを混合し、キセノンガスの分子の励起を助ける)、発
生する紫外線で内部に塗布されている蛍光物質を励起
し、可視光領域の光を発光させ、映像を表示するのであ
るが、この放電等により電磁波が発生し、僅かではある
が外部に電磁波が漏洩する。この電磁波の漏洩防止のた
め、PDPの前面にPDPの発する近赤外線領域の波長
を遮断するために配設される光学フィルタに電磁波漏洩
防止機能を設けている。この機能は、例えば、光学フィ
ルタの基材であるアクリル等の合成樹脂板面に導電体を
網目状に形成したもの(導電メッシュと記す)を配設す
ることにより達成される。導電メッシュは、漏洩を防止
すべき周波数範囲をカバーし、かつ、映像光の妨げにな
らないように導電メッシュの格子の導体幅および導体間
隔を最適に設定し、PDPの筺体に導電メッシュを接続
して電磁波により誘起される電荷を接地すると共に、P
DPの画素の行列とメッシュの導体とが重なって映像光
を妨げることのないようにメッシュの向きを図5に示す
如く斜めに設定する。
パネル、例えば、プラズマディスプレイパネル(PD
P)は、電極間の放電により内部に封入されているガス
の分子を励起し(具体的にはキセノンガスとネオンガス
とを混合し、キセノンガスの分子の励起を助ける)、発
生する紫外線で内部に塗布されている蛍光物質を励起
し、可視光領域の光を発光させ、映像を表示するのであ
るが、この放電等により電磁波が発生し、僅かではある
が外部に電磁波が漏洩する。この電磁波の漏洩防止のた
め、PDPの前面にPDPの発する近赤外線領域の波長
を遮断するために配設される光学フィルタに電磁波漏洩
防止機能を設けている。この機能は、例えば、光学フィ
ルタの基材であるアクリル等の合成樹脂板面に導電体を
網目状に形成したもの(導電メッシュと記す)を配設す
ることにより達成される。導電メッシュは、漏洩を防止
すべき周波数範囲をカバーし、かつ、映像光の妨げにな
らないように導電メッシュの格子の導体幅および導体間
隔を最適に設定し、PDPの筺体に導電メッシュを接続
して電磁波により誘起される電荷を接地すると共に、P
DPの画素の行列とメッシュの導体とが重なって映像光
を妨げることのないようにメッシュの向きを図5に示す
如く斜めに設定する。
【0003】ところで、PDPはライトイレーズ(新た
な映像データを各画素に書込むため一旦全画素のデータ
を一斉に消去する)のための所要の周期で約350Vのパル
スを電極間に印加する。フィルタはPDPの前面に近接
して配設されるため、PDPの前面ガラスとフィルタと
が容量結合した状態となり、上記ライトイレーズのため
のパルス電圧が結合容量を通じてフィルタの導電メッシ
ュに上記所要の周期で電荷が生成される。この電荷は、
接地回路のインピーダンスにより導電メッシュと接地と
の間に瞬時的に電圧(実測によれば最大約140V)が生成
されるが、接地に導通して導電メッシュの電圧は0Vとな
る。一方、この瞬時的な電圧(約140V)は、図6に示す
ように、導電メッシュ12の格子で囲まれた部分41(アク
リル系の粘着剤が存在する)に電荷が帯電し、導電メッ
シュ12の電圧が0Vとなった後もこの電荷が残る。帯電部
分は導電メッシュ12と至近距離にあるため耐電圧を越
え、導電メッシュ12の電圧が0Vに下がると同時にこの電
荷が導電メッシュ12に向かって瞬時に放電(スパーク)
する。この放電は、AC(交流)駆動型のPDPで、例
えば、映像信号がNTSC方式の場合、1フィールドに
6サブフィールドを設けて駆動するようにした場合、導
電メッシュ12の電圧発生の繰り返し(所要)周期は約36
0Hz (60フィールド×6サブフィールド=360Hz )であ
り、放電も約360Hz で繰り返され、スパーク音が異常音
として聞こえる。
な映像データを各画素に書込むため一旦全画素のデータ
を一斉に消去する)のための所要の周期で約350Vのパル
スを電極間に印加する。フィルタはPDPの前面に近接
して配設されるため、PDPの前面ガラスとフィルタと
が容量結合した状態となり、上記ライトイレーズのため
のパルス電圧が結合容量を通じてフィルタの導電メッシ
ュに上記所要の周期で電荷が生成される。この電荷は、
接地回路のインピーダンスにより導電メッシュと接地と
の間に瞬時的に電圧(実測によれば最大約140V)が生成
されるが、接地に導通して導電メッシュの電圧は0Vとな
る。一方、この瞬時的な電圧(約140V)は、図6に示す
ように、導電メッシュ12の格子で囲まれた部分41(アク
リル系の粘着剤が存在する)に電荷が帯電し、導電メッ
シュ12の電圧が0Vとなった後もこの電荷が残る。帯電部
分は導電メッシュ12と至近距離にあるため耐電圧を越
え、導電メッシュ12の電圧が0Vに下がると同時にこの電
荷が導電メッシュ12に向かって瞬時に放電(スパーク)
する。この放電は、AC(交流)駆動型のPDPで、例
えば、映像信号がNTSC方式の場合、1フィールドに
6サブフィールドを設けて駆動するようにした場合、導
電メッシュ12の電圧発生の繰り返し(所要)周期は約36
0Hz (60フィールド×6サブフィールド=360Hz )であ
り、放電も約360Hz で繰り返され、スパーク音が異常音
として聞こえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み、PDPの電磁波漏洩防止のため光学フィルタに
配設する導電メッシュの格子内に、ライトイレーズのた
めPDPに印加されるパルス電圧により誘起される電荷
の電圧が放電しない電圧になるようにし、異常音の発生
を防止することにある。
に鑑み、PDPの電磁波漏洩防止のため光学フィルタに
配設する導電メッシュの格子内に、ライトイレーズのた
めPDPに印加されるパルス電圧により誘起される電荷
の電圧が放電しない電圧になるようにし、異常音の発生
を防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、PDP(画像表示部)の前面に配設する光
学フィルタに光透過性のある導電メッシュを配設し、導
電メッシュ上に透明な導電膜を導電メッシュに対し絶縁
状態にして設け、導電膜側をPDPに対向させてPDP
の前面に取付けるようにした電磁波漏洩防止フィルタを
提供するものである。
決するため、PDP(画像表示部)の前面に配設する光
学フィルタに光透過性のある導電メッシュを配設し、導
電メッシュ上に透明な導電膜を導電メッシュに対し絶縁
状態にして設け、導電膜側をPDPに対向させてPDP
の前面に取付けるようにした電磁波漏洩防止フィルタを
提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による電磁波漏洩防止フィ
ルタでは、無色透明で耐衝撃性を有するアクリルあるい
はポリカーボネート等の合成樹脂にPDPの発光色を補
正するための顔料を適宜に混合し、PDPの発する近赤
外領域の線スペクトルを吸収するための近赤外線吸収層
を設けてフィルタ基台とし、外面側に外光反射防止処理
層すなわちAR(Anti-Reflection )コート層(ARフ
ィルム)を設けて外光の反射を防止し、内面側(PDP
側)に導電メッシュを配設してPDPより放射される電
磁波の外部への漏洩を防止し、導電メッシュ上にAG
(Anti-Glare)処理、すなわち防眩処理したフィルムを
粘着して画面のぎらつきを防止し、その上にスパッタに
よりフィルム上にITO(Indium Tin Oxide)膜を形成
した透明な導電フィルムを粘着し、あるいは、前記導電
メッシュ上に絶縁性を有する粘着剤により上記導電フィ
ルムを粘着し、その上にAG処理フィルムを粘着し、電
磁波漏洩防止フィルタを構成する。導電メッシュはPD
Pの筺体に接続し、PDPからの電磁波を導電メッシュ
で電流に変換し、アースに導通する。
ルタでは、無色透明で耐衝撃性を有するアクリルあるい
はポリカーボネート等の合成樹脂にPDPの発光色を補
正するための顔料を適宜に混合し、PDPの発する近赤
外領域の線スペクトルを吸収するための近赤外線吸収層
を設けてフィルタ基台とし、外面側に外光反射防止処理
層すなわちAR(Anti-Reflection )コート層(ARフ
ィルム)を設けて外光の反射を防止し、内面側(PDP
側)に導電メッシュを配設してPDPより放射される電
磁波の外部への漏洩を防止し、導電メッシュ上にAG
(Anti-Glare)処理、すなわち防眩処理したフィルムを
粘着して画面のぎらつきを防止し、その上にスパッタに
よりフィルム上にITO(Indium Tin Oxide)膜を形成
した透明な導電フィルムを粘着し、あるいは、前記導電
メッシュ上に絶縁性を有する粘着剤により上記導電フィ
ルムを粘着し、その上にAG処理フィルムを粘着し、電
磁波漏洩防止フィルタを構成する。導電メッシュはPD
Pの筺体に接続し、PDPからの電磁波を導電メッシュ
で電流に変換し、アースに導通する。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明による電磁波漏
洩防止フィルタの実施例を詳細に説明する。図1は本発
明による電磁波漏洩防止フィルタを取付けた状態の一例
の概要図、図2は本発明による電磁波漏洩防止フィルタ
の構成を示す側断面図、図3は本発明による電磁波漏洩
防止フィルタの一実施例の要部側断面図、図4は他の実
施例の要部側断面図、図5は導電メッシュの説明図、図
6は導電メッシュの拡大図である。
洩防止フィルタの実施例を詳細に説明する。図1は本発
明による電磁波漏洩防止フィルタを取付けた状態の一例
の概要図、図2は本発明による電磁波漏洩防止フィルタ
の構成を示す側断面図、図3は本発明による電磁波漏洩
防止フィルタの一実施例の要部側断面図、図4は他の実
施例の要部側断面図、図5は導電メッシュの説明図、図
6は導電メッシュの拡大図である。
【0008】図1において、1はPDP、2は電磁波漏
洩防止フィルタ(以降、フィルタと略す)、3は筺体前
部、4は筺体後部である。フィルタ2の周縁部に取付金
具7を当接し、この取付金具7をネジ6で筺体前部3の
取付ボス5に締付け、フィルタ2を筺体前部3に取付け
る。PDP1は、取付ボス8を介してネジ9により筺体
後部4に固定し、筺体後部4を筺体前部3に取付けるこ
とにより、PDP1の周縁部を取付金具7に当接させ、
取付金具7をフィルタ2に強く接触させ、フィルタの周
縁部に導出されている後述する導電メッシュと密に接触
するようにする。取付ボス5、筺体前部3の内面、筺体
後部4の内面および取付ボス8等は表面に導電処理加工
を行い、これにより、導電メッシュをPDP1の背面の
金属部(アース)に接続し、PDPより放射される電磁
波により導電メッシュ12に誘起される電荷をアースに導
通する。
洩防止フィルタ(以降、フィルタと略す)、3は筺体前
部、4は筺体後部である。フィルタ2の周縁部に取付金
具7を当接し、この取付金具7をネジ6で筺体前部3の
取付ボス5に締付け、フィルタ2を筺体前部3に取付け
る。PDP1は、取付ボス8を介してネジ9により筺体
後部4に固定し、筺体後部4を筺体前部3に取付けるこ
とにより、PDP1の周縁部を取付金具7に当接させ、
取付金具7をフィルタ2に強く接触させ、フィルタの周
縁部に導出されている後述する導電メッシュと密に接触
するようにする。取付ボス5、筺体前部3の内面、筺体
後部4の内面および取付ボス8等は表面に導電処理加工
を行い、これにより、導電メッシュをPDP1の背面の
金属部(アース)に接続し、PDPより放射される電磁
波により導電メッシュ12に誘起される電荷をアースに導
通する。
【0009】図2において、11はフィルタ基台、12はフ
ィルタ基台11の1面に配設した導電メッシュ、13は透明
な導電膜、14は導電膜13を導電メッシュ12上に粘着する
絶縁性粘着剤である。フィルタ基台11は、無色透明で耐
衝撃性を有する合成樹脂、例えば、アクリルあるいはポ
リカーボネートに、PDPの発光色を補正するための赤
色成分を吸収する選択吸収フィルタ用の顔料を混合し、
青色発光用の蛍光物質が青色の他に僅かに発光する赤色
成分を吸収するようにする。これに、図示しない近赤外
線吸収フィルタ層を設け、PDPより放出される近赤外
領域(800nm 〜1000nm)の線スペクトルを吸収し、周辺
に設置される赤外線リモートコントロール装置あるいは
光通信機器の動作に支障を生じないようにする。
ィルタ基台11の1面に配設した導電メッシュ、13は透明
な導電膜、14は導電膜13を導電メッシュ12上に粘着する
絶縁性粘着剤である。フィルタ基台11は、無色透明で耐
衝撃性を有する合成樹脂、例えば、アクリルあるいはポ
リカーボネートに、PDPの発光色を補正するための赤
色成分を吸収する選択吸収フィルタ用の顔料を混合し、
青色発光用の蛍光物質が青色の他に僅かに発光する赤色
成分を吸収するようにする。これに、図示しない近赤外
線吸収フィルタ層を設け、PDPより放出される近赤外
領域(800nm 〜1000nm)の線スペクトルを吸収し、周辺
に設置される赤外線リモートコントロール装置あるいは
光通信機器の動作に支障を生じないようにする。
【0010】導電メッシュ12は、例えば、フィルタ基台
11の表面に所要の処理を行い、銅等の金属を所要の厚み
(例えば、0.1 μm )に無電解メッキし、その上にニッ
ケル等の金属を所要の厚み(例えば、100 Å)に無電解
メッキし、その上にフォトレジストし、紫外線を照射し
てメッシュ導体部以外のレジストを除去し、エッチング
により導電メッシュを生成する。そして、可視光線をよ
く透過し、かつ、30MHz 〜130MHzの周波数範囲の電磁波
を遮蔽するように、PDPの画面サイズおよび画素のピ
ッチ等を勘案し、例えば、図6に示すように導体幅(15
μm )および導体間隔(127 μm )に設定し、上記周波
数範囲の電磁波を遮蔽するようにし、図5に示すように
メッシュの向きを斜め45°に傾斜させ、PDP1の画素
の行・列(縦横)にメッシュが重なって映像の邪魔にな
らないようにする。なお、導電メッシュ12は、合成樹脂
のメッシュ織物に高導電率の金属である銅または銅ニッ
ケル等を無電解メッキして金属織布とし、フィルタ基台
11に粘着する、あるいはフィルタ基台11を2枚に分割し
て層間に挟持するようにしてもよい。金属織布はメッシ
ュの細さ(すなわち導体幅)に限界があるので小口径の
PDPには不向きであるが、40〜50型等の大口径の場合
に有効である。あるいは、上述のようにメッシュではな
く、銀あるいは金等の金属をスパッタして光を透過する
薄膜を形成するか、または、フィルタ基台をガラス材で
構成し、酸化錫等の金属を真空蒸着して光を透過する薄
膜を形成するようにしてもよい。
11の表面に所要の処理を行い、銅等の金属を所要の厚み
(例えば、0.1 μm )に無電解メッキし、その上にニッ
ケル等の金属を所要の厚み(例えば、100 Å)に無電解
メッキし、その上にフォトレジストし、紫外線を照射し
てメッシュ導体部以外のレジストを除去し、エッチング
により導電メッシュを生成する。そして、可視光線をよ
く透過し、かつ、30MHz 〜130MHzの周波数範囲の電磁波
を遮蔽するように、PDPの画面サイズおよび画素のピ
ッチ等を勘案し、例えば、図6に示すように導体幅(15
μm )および導体間隔(127 μm )に設定し、上記周波
数範囲の電磁波を遮蔽するようにし、図5に示すように
メッシュの向きを斜め45°に傾斜させ、PDP1の画素
の行・列(縦横)にメッシュが重なって映像の邪魔にな
らないようにする。なお、導電メッシュ12は、合成樹脂
のメッシュ織物に高導電率の金属である銅または銅ニッ
ケル等を無電解メッキして金属織布とし、フィルタ基台
11に粘着する、あるいはフィルタ基台11を2枚に分割し
て層間に挟持するようにしてもよい。金属織布はメッシ
ュの細さ(すなわち導体幅)に限界があるので小口径の
PDPには不向きであるが、40〜50型等の大口径の場合
に有効である。あるいは、上述のようにメッシュではな
く、銀あるいは金等の金属をスパッタして光を透過する
薄膜を形成するか、または、フィルタ基台をガラス材で
構成し、酸化錫等の金属を真空蒸着して光を透過する薄
膜を形成するようにしてもよい。
【0011】導電膜13は、例えば、透明なフィルムにイ
ンジウムと錫の合金をスパッタリングし、透明なITO
膜を生成する。ITO膜は表面抵抗約800 オーム/平方
cmである。この導電膜13側をPDP側にして図1に示す
ようにPDP1の前面に取付け、導電メッシュ12の導出
部分に取付金具7を当接させて導通をとり、取付金具7
を介して導電メッシュ12をアースに接続する。
ンジウムと錫の合金をスパッタリングし、透明なITO
膜を生成する。ITO膜は表面抵抗約800 オーム/平方
cmである。この導電膜13側をPDP側にして図1に示す
ようにPDP1の前面に取付け、導電メッシュ12の導出
部分に取付金具7を当接させて導通をとり、取付金具7
を介して導電メッシュ12をアースに接続する。
【0012】図3は、前記フィルタ基台11の外面側(図
の下方)にARフィルム21を粘着し、内面側に、表面に
AG処理層23を形成したAGフィルム22を粘着剤14で粘
着し、その上に前記導電膜13を粘着した例である。AR
フィルム21は、例えば、透明なフィルムの表面に屈折率
の異なる材料からなる膜を複数枚重ねて蒸着する、ある
いはフッ素樹脂を塗布して膜を形成し、入射した光を複
雑に屈折させて前方に戻りにくくし、外光の反射による
映像のコントラストの低下を防止する。また、AG処理
層23は、AGフィルム22の表面に微細な凹凸を形成し、
照明器具等からの光を乱反射させ、ぎらつきを防止する
と共にPDPの映像と重なって画面が見にくくならない
ようにする。
の下方)にARフィルム21を粘着し、内面側に、表面に
AG処理層23を形成したAGフィルム22を粘着剤14で粘
着し、その上に前記導電膜13を粘着した例である。AR
フィルム21は、例えば、透明なフィルムの表面に屈折率
の異なる材料からなる膜を複数枚重ねて蒸着する、ある
いはフッ素樹脂を塗布して膜を形成し、入射した光を複
雑に屈折させて前方に戻りにくくし、外光の反射による
映像のコントラストの低下を防止する。また、AG処理
層23は、AGフィルム22の表面に微細な凹凸を形成し、
照明器具等からの光を乱反射させ、ぎらつきを防止する
と共にPDPの映像と重なって画面が見にくくならない
ようにする。
【0013】図4は、前記導電膜13をAGフィルム22の
内側(フィルタ基台11側)に粘着し、導電膜13側を絶縁
性粘着剤14により導電メッシュ12上に粘着した例であ
る。このようにAGフィルム22をPDP側に配設するこ
とにより、PDP1の前面にフィルタ2を接触させて配
設する場合にAGフィルム22の表面の凹凸によりPDP
1の表面にフィルタ2が密着されず、ニュートンリング
(明暗の同心円)の発生を抑えることができる。
内側(フィルタ基台11側)に粘着し、導電膜13側を絶縁
性粘着剤14により導電メッシュ12上に粘着した例であ
る。このようにAGフィルム22をPDP側に配設するこ
とにより、PDP1の前面にフィルタ2を接触させて配
設する場合にAGフィルム22の表面の凹凸によりPDP
1の表面にフィルタ2が密着されず、ニュートンリング
(明暗の同心円)の発生を抑えることができる。
【0014】導電膜13がない場合、前述した如く、PD
P1のライトイレーズにより導電メッシュ12に約140Vの
電荷が誘起され、導電メッシュ12の格子で囲まれた部分
41(アクリル系の粘着剤が存在する)にこの電荷が帯電
され、導電メッシュ12の電荷が取付金具7を介してアー
スに流れ0Vとなった後も、光学フィルタ2は高絶縁体の
ため図6に示すようにこの電荷が残り、0Vとなった導電
メッシュ12に向かって放電するが、PDP1と導電メッ
シュ12との間に導電膜13を配設することによりPDP1
と導電メッシュ12との間に電極を介挿した状態となり、
上記約140VはPDP1〜導電膜13間の容量と導電膜13〜
導電メッシュ12間の容量とで分圧(容量比に反比例した
電圧比)され、導電メッシュ12に誘起される電荷は上記
約140Vより低い値、すなわち、放電不可の電圧に低下
し、上記放電は行われず、異常音は生じないものとな
る。
P1のライトイレーズにより導電メッシュ12に約140Vの
電荷が誘起され、導電メッシュ12の格子で囲まれた部分
41(アクリル系の粘着剤が存在する)にこの電荷が帯電
され、導電メッシュ12の電荷が取付金具7を介してアー
スに流れ0Vとなった後も、光学フィルタ2は高絶縁体の
ため図6に示すようにこの電荷が残り、0Vとなった導電
メッシュ12に向かって放電するが、PDP1と導電メッ
シュ12との間に導電膜13を配設することによりPDP1
と導電メッシュ12との間に電極を介挿した状態となり、
上記約140VはPDP1〜導電膜13間の容量と導電膜13〜
導電メッシュ12間の容量とで分圧(容量比に反比例した
電圧比)され、導電メッシュ12に誘起される電荷は上記
約140Vより低い値、すなわち、放電不可の電圧に低下
し、上記放電は行われず、異常音は生じないものとな
る。
【0015】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による電
磁波漏洩防止フィルタによれば、PDPの電磁波漏洩防
止のため光学フィルタに設ける導電メッシュとPDPと
の間に導電膜を設けたので、ライトイレーズのためPD
Pに印加されるパルス電圧により導電メッシュに誘起さ
れる電荷の電圧はPDP〜導電膜間の容量と導電膜〜導
電メッシュ間の容量とで分圧され、誘起電圧の低下によ
り導電メッシュの格子間に帯電する電荷も低い電圧とな
り、従って放電は行われず、異常音を発生しないものと
なる。
磁波漏洩防止フィルタによれば、PDPの電磁波漏洩防
止のため光学フィルタに設ける導電メッシュとPDPと
の間に導電膜を設けたので、ライトイレーズのためPD
Pに印加されるパルス電圧により導電メッシュに誘起さ
れる電荷の電圧はPDP〜導電膜間の容量と導電膜〜導
電メッシュ間の容量とで分圧され、誘起電圧の低下によ
り導電メッシュの格子間に帯電する電荷も低い電圧とな
り、従って放電は行われず、異常音を発生しないものと
なる。
【図1】本発明による電磁波漏洩防止フィルタを取付け
た状態の概要図である。
た状態の概要図である。
【図2】本発明による電磁波漏洩防止フィルタの構成を
示す側断面図である。
示す側断面図である。
【図3】本発明による電磁波漏洩防止フィルタの一実施
例の要部側断面図である。
例の要部側断面図である。
【図4】本発明による電磁波漏洩防止フィルタの他の実
施例の要部側断面図である。
施例の要部側断面図である。
【図5】本発明による電磁波漏洩防止フィルタの導電メ
ッシュの説明図である。
ッシュの説明図である。
【図6】本発明による電磁波漏洩防止フィルタの導電メ
ッシュの部分拡大図である。
ッシュの部分拡大図である。
1 PDP 2 電磁波漏洩防止フィルタ 7 取付金具 11 フィルタ基台 12 導電メッシュ 13 導電膜(ITO膜) 14 粘着剤 21 ARフィルム 22 AGフィルム 23 AG処理層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 5/66 101 H05K 9/00 V H05K 9/00 G02B 1/10 Z (72)発明者 刀祢 正士 東京都中央区日本橋人形町2−31−11 日 清紡績株式会社内 (72)発明者 長谷川 靖 東京都中央区日本橋人形町2−31−11 日 清紡績株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 画像表示部の前面に配設する光学フィル
タに光透過性のある導電メッシュを配設し、導電メッシ
ュ上に透明な導電膜を導電メッシュに対し絶縁状態にし
て設け、導電膜側を画像表示部に対向させて画像表示部
の前面に取付けるようにした電磁波漏洩防止フィルタ。 - 【請求項2】 前記導電膜は、透明なフィルムに透明な
金属薄膜を形成したものでなる請求項1記載の電磁波漏
洩防止フィルタ。 - 【請求項3】 前記導電膜は、透明なフィルムにスパッ
タ等により透明なITO膜を形成したものでなる請求項
1記載の電磁波漏洩防止フィルタ。 - 【請求項4】 前記光学フィルタは、無色透明な合成樹
脂のフィルタ基台に画像表示部の発光色の補正機能、画
像表示部の発する近赤外領域の線スペクトル遮断機能を
設けたものでなり、1面前記導電メッシュを配設し、導
電メッシュ上に絶縁性を有する粘着剤により前記導電膜
を粘着し、導電膜上に防眩機能を有するフィルムを粘着
し、防眩フィルム側を画像表示部に対向させて画像表示
部の前面に取付けるようにした請求項1、請求項2また
は請求項3記載の電磁波漏洩防止フィルタ。 - 【請求項5】 前記光学フィルタは、無色透明な合成樹
脂のフィルタ基台に画像表示部の発光色の補正機能、画
像表示部の発する近赤外領域の線スペクトル遮断機能を
設けたものでなり、1面に前記導電メッシュを配設し、
導電メッシュ上に防眩機能を有するフィルムを粘着し、
防眩フィルム上に前記導電膜を粘着し、導電膜側を画像
表示部に対向させて画像表示部の前面に取付けるように
した請求項1、請求項2または請求項3記載の電磁波漏
洩防止フィルタ。 - 【請求項6】 前記光学フィルタの他面に光反射防止層
を設け、外光の反射を防止するようにした請求項4また
は請求項5記載の電磁波漏洩防止フィルタ。 - 【請求項7】 前記導電メッシュを画像表示部の筺体に
接続し、画像表示部からの電磁波により誘起される電荷
(電圧)を接地するようにした請求項1、請求項2、請
求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載の電磁
波漏洩防止フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05615196A JP3618447B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電磁波漏洩防止フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05615196A JP3618447B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電磁波漏洩防止フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09247581A true JPH09247581A (ja) | 1997-09-19 |
JP3618447B2 JP3618447B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=13019099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05615196A Expired - Fee Related JP3618447B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電磁波漏洩防止フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3618447B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11337702A (ja) * | 1998-05-21 | 1999-12-10 | Kyodo Printing Co Ltd | 電磁波シールド付き光学フィルタ |
JP2000200994A (ja) * | 1999-01-07 | 2000-07-18 | Mitsui Chemicals Inc | 積層体およびそれを用いた電磁波シ―ルド |
JP2000340985A (ja) * | 1999-05-28 | 2000-12-08 | Bridgestone Corp | 電磁波シールド性光透過窓材及びパネル貼合材 |
US7796327B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-09-14 | Fujifilm Corporation | Light transmitting electromagnetic wave shielding film, optical filter and plasma display panel |
US8672492B2 (en) | 2008-06-09 | 2014-03-18 | Sony Corporation | Optical film and method for manufacturing the same, antiglare film, polarizer with optical layer, and display apparatus |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP05615196A patent/JP3618447B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11337702A (ja) * | 1998-05-21 | 1999-12-10 | Kyodo Printing Co Ltd | 電磁波シールド付き光学フィルタ |
JP2000200994A (ja) * | 1999-01-07 | 2000-07-18 | Mitsui Chemicals Inc | 積層体およびそれを用いた電磁波シ―ルド |
JP2000340985A (ja) * | 1999-05-28 | 2000-12-08 | Bridgestone Corp | 電磁波シールド性光透過窓材及びパネル貼合材 |
US7796327B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-09-14 | Fujifilm Corporation | Light transmitting electromagnetic wave shielding film, optical filter and plasma display panel |
US8672492B2 (en) | 2008-06-09 | 2014-03-18 | Sony Corporation | Optical film and method for manufacturing the same, antiglare film, polarizer with optical layer, and display apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3618447B2 (ja) | 2005-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6229085B1 (en) | Electromagnetic wave leakage attenuation filter | |
US7242136B2 (en) | Front filter, and plasma display apparatus having the same | |
JP3674146B2 (ja) | 光学フィルタ装置 | |
CN100474489C (zh) | 带有等离子显示板(pdp)的显示设备 | |
JP2008165207A (ja) | プラズマディスプレイパネル及び電界放出型表示装置 | |
JPH10282896A (ja) | 表示装置 | |
KR101039033B1 (ko) | 디스플레이 장치용 광학 필터 | |
JP3289684B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル、プラズマディスプレイモジュール及びその駆動方法 | |
JP2003066854A (ja) | 光学フィルター及びプラズマディスプレイ装置 | |
JP3541548B2 (ja) | 電磁波漏洩防止フィルタ | |
JPH09247581A (ja) | 電磁波漏洩防止フィルタ | |
JP3541547B2 (ja) | 電磁波漏洩防止フィルタ | |
JP3618448B2 (ja) | 電磁波漏洩防止フィルタ | |
JPH09145918A (ja) | フィルタ装置 | |
WO1998053439A1 (fr) | Filtre optique pour ecran d'affichage | |
JPH1138892A (ja) | 光学樹脂パネル | |
AU743423B2 (en) | Filter for preventing leakage of electromagnetic wave | |
KR100963045B1 (ko) | 디스플레이 장치용 광학 필터 및 이를 포함하는 디스플레이장치 | |
KR100709879B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널의 필름형 필터 | |
JPH09149346A (ja) | 表示器の破損ガラス破片飛散防止装置 | |
WO2013046634A1 (ja) | 光学フィルタおよび表示装置 | |
KR20070101536A (ko) | 필터 조립체와, 이를 채용한 플라즈마 표시장치 | |
KR20080107671A (ko) | 디스플레이 장치 | |
KR100866875B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 장치 | |
KR100747217B1 (ko) | 플라즈마 표시 장치용 필터 및 이를 포함하는 플라즈마표시 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040525 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040702 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041102 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041110 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |