JPH09244237A - 表面エネルギーを増加し得る組成物、およびそれを用いた印刷版用材料 - Google Patents

表面エネルギーを増加し得る組成物、およびそれを用いた印刷版用材料

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JPH09244237A
JPH09244237A JP8052737A JP5273796A JPH09244237A JP H09244237 A JPH09244237 A JP H09244237A JP 8052737 A JP8052737 A JP 8052737A JP 5273796 A JP5273796 A JP 5273796A JP H09244237 A JPH09244237 A JP H09244237A
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JP
Japan
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group
printing plate
dyes
manufactured
silicone
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JP8052737A
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English (en)
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Yasuhiro Tanaka
康裕 田中
Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】画像露光後の現像工程を必要とせず、かつ印刷
時に湿し水を用いない印刷版用材料および印刷版を提供
することを目的とする。 【解決手段】支持体上に有機ポリシロキサン化合物と光
熱変換材料を含む層を形成してなることを特徴とする印
刷版用材料を用いて、画像露光することにより、露光部
の表面エネルギーを増加せしめインキ反発性を著しく低
下させることによりインキ着肉を可能とすることを特徴
とする印刷版の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面エネルギーを
増加し得る組成物、およびそれを用いた印刷版用材料に
関するものであり、さらに詳しくは、色分解画像マスク
を用いてランプ光源の露光による製版、あるいはレーザ
ー光源の走査露光によりデジタル画像データから直接製
版を可能とし、且つ露光後の現像工程を必要とせず、印
刷時に湿し水を用いない表面エネルギーを増加し得る組
成物、およびそれを用いた印刷版用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の平版印刷版は、親水化処理を施し
たアルミニウム板、亜鉛板など基板上に感光剤(通常、
紫外ないし、近紫外光に感光する。)を塗布したものか
らなり、製版方法としては感光性層上にポジフィルムあ
るいはネガフィルムを密着させ、これに高圧水銀ランプ
などのランプ光源で露光する方法がとられている。しか
し、近年、急速に発展してきた印刷情報のデジタル化に
伴い、レーザー光源の走査露光によりデジタル画像デー
タから直接、製版を可能とするレーザー光源を用いたダ
イレクト製版方法が期待されている。
【0003】また、従来の平版印刷版を用いた印刷は、
版面に湿し水と油性インキを交互に供給して、親水性の
非画像部を水で湿らせ、親油性の画像部のみにインキを
着肉させる方法が採られている。
【0004】このため、湿し水を必要としない平版印刷
版材料の開発が求められ、例えば特公昭61−5422
2号公報には、シリコーンゴムのインキ反発性に着目し
た湿し水不要平版印刷版材料が提案されている。この版
材は基板上に感光層、シリコーンゴム層、さらに薄くて
透明なカバーフィルムが積層された構造になっている。
光照射によって両層間の接着力が増大したり減少したり
する現象を利用して未露光部または露光部のシリコーン
ゴム層のみを除去し、露出した感光層をインキ受容部と
するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】湿し水と油性インキの
バランスの上に成り立つ従来の平版印刷では水量調整技
術の難しさが、印刷品質の不安定性につながり、印刷作
業者の経験と勘に頼らざるを得ない面があって合理化或
いは自動化を拒む大きな要因となっている。
【0006】特公昭61−54222号公報の湿し水不
要平版印刷版材料はシリコーンゴム層を除去して印刷版
を形成する現像工程において現像液を用いる必要がある
が、現像液を用いる方法では自動現像機を設置するスペ
ースを必要とするだけでなく、現像液が有機溶剤である
場合には作業環境上または安全衛生上好ましくないとい
う問題がある。
【0007】また、従来の平版印刷版作製方法に加え、
近年、急速に発展してきた、レーザー光源を用いたダイ
レクト製版方法では、上述のような課題を解決する要求
が高く求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
点を考慮して、上記目的を達成するために鋭意検討した
結果、本発明に至ったものである。すなわち、本発明
は、第一に有機ポリシロキサン化合物と、該有機ポリシ
ロキサン化合物中に分散された光熱変換材料からなるこ
とを特徴とする、光の作用により表面エネルギーを増加
し得る組成物であり、第二に該組成物を用いた印刷版用
組成物であり、第三に該印刷版用組成物を支持体上に層
形成してなることを特徴とする印刷版用材料であり、第
四に該印刷版用材料に画像露光して露光部の表面エネル
ギーを増加させ印刷インキの受容部とすることを特徴と
する印刷版の製造方法であり、第五に該印刷版の製造方
法で得られた印刷版である。
【0009】
【発明の実施形態】以下、詳細にわたって本発明を説明
する。本発明に用いられる有機ポリシロキサン化合物の
例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン、両末端ハイドロジェンメチルポ
リシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキ
ル変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、カ
ルボキシル変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロ
キサン、エポキシ・ポリエーテル変性ポリシロキサン、
アルコール変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリ
シロキサン、高級脂肪酸変性ポリシロキサン、ビニル基
含有ポリシロキサン、アルキル・ポリエーテル変性ポリ
シロキサン、アルキル・アラルキル・ポリエーテル変性
ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、メルカプ
ト変性ポリシロキサン、クロロアルキル変性ポリシロキ
サン、(メタ)アクリロイル変性ポリシロキサンなどが
挙げられる。
【0010】具体的には、ジメチルポリシロキサンとし
て、東芝シリコーン社製のTSF451、XS69−A
1753、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のS
H200、BY16−140など、メチルハイドロジェ
ンポリシロキサンとして、東芝シリコーン社製のTSF
484、TSF483、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製のSH1107、BY16−805など、両末
端ヒドロキシジメチルポリシロキサンとして、東芝シリ
コーン社製のYF3800、YF3905、YF305
7、YF3807、YF3802、YF3897、東レ
・ダウコーニング・シリコーン社製のBY16−80
1、BY16−817、BY16−873、PRX41
3など、両末端ハイドロジェンジメチルポリシロキサン
として、チッソ社製のサイラプレーンFM1111、F
M1121、FM1125、東芝シリコーン社製のXF
40−A2606、XF40−A0153など、メチル
フェニルポリシロキサンとして、東芝シリコーン社製の
TSF431、TSF433、TSF434、TSF4
37、TSF4300、YF3804、東レ・ダウコー
ニング・シリコーン社製のSH510、SH550、S
H710など、アルキル変性ポリシロキサンとして、東
芝シリコーン社製のTSF4421、TSF4422、
TSF4420、XF42−A3160、XF42−A
3161、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のS
H203、SH230、SF8416、BX16−81
1F、BY16−846など、アミノ変性ポリシロキサ
ンとして、東芝シリコーン社製のTSF4700、TS
F4701、TSF4702、TSF4703、TSF
4704、TSF4705、TSF4706、XF42
−A2645、XF42−A2646、東レ・ダウコー
ニング・シリコーン社製のSF8417、BY16−8
28、BY16−849、BY16−850、BX16
−859、BX16−860、BX16−853、BX
16−853B、チッソ社製のサイラプレーンFM33
11、FM3321、FM3325などが挙げられる。
【0011】カルボキシル変性ポリシロキサンとして、
東芝シリコーン社製のTSF4700、TSF477
1、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSF84
18など、エポキシ変性ポリシロキサンとして、東芝シ
リコーン社製のTSF4731、YF3965、XF4
2−A4439、TSF4730、TSF4732、X
F42−A4438、XF42−A5041、TSL9
906、TSL9946、TSL9986、XF42−
A2262、XF42−A2263、東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製のSF8411、SF8413、
BY16−839、BX16−861、BX16−86
2、SF8421EG、BY16−845、BX16−
863、BX16−864、BX16−865、BX1
6−866、BY16−855、BY16−855B、
チッソ社製のサイラプレーンFM0511、FM052
1、FM0525、FM5511、FM5521、FM
5525など、エポキシ・ポリエーテル変性ポリシロキ
サンとして、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製の
SF8421など、アルコール変性ポリシロキサンとし
て、東芝シリコーン社製のTSF4750、TSF47
51、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のSF8
428、SH3771、SH3746、BY11−95
4、BY16−036、BY16−027、BY16−
038、BX16−018、BY16−848、BX1
6−848B、BX16−001、BX16−002、
BX16−003、BX16−004、BY16−00
5、BX16−009、BX16−010、BX16−
011、BX16−012、SF8427、チッソ社製
のサイラプレーンFM4411、FM4421、FM4
425、FM0411、FM0421、FM0425な
どが挙げられる。
【0012】ポリエーテル変性ポリシロキサンとして、
東芝シリコーン社製のTSF4440、TSF442
5、TSF4426、TSF4452、TSF446
0、TSF4441、TSF4453、TSF448
0、TSF4450、東レ・ダウコーニング・シリコー
ン社製のSH3749、BX16−033、SH374
8、BX16−034、BX16−035、SF840
0、SF8410、SF8419など、高級脂肪酸変性
ポリシロキサンとして、東芝シリコーン社製のTSF4
10、TSF411など、高級アルコールエステル変性
ポリシロキサンとして、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製のSF8422など、ビニル基含有ポリシロキ
サンとして、東芝シリコーン社製のXF40−A198
7、TSL9646、TSL9686、東レ・ダウコー
ニング・シリコーン社製のBX16−867、BX16
−868、チッソ社製のサイラプレーンFM2231、
FM2241、FM2242、FP2231、FP22
41、FP2242など、アルキル・ポリエーテル変性
ポリシロキサンとして、東芝シリコーン社製のTSF4
450など、アルキル・アラルキル・ポリエーテル変性
ポリシロキサンとして、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製のSF8419など、フッ素変性ポリシロキサ
ンとして、東芝シリコーン社製のFQF501、東レ・
ダウコーニング・シリコーン社製のFS1265など、
メルカプト変性ポリシロキサンとして、東レ・ダウコー
ニング・シリコーン社製のBX16−838A、BX1
6−838など、クロロアルキル変性ポリシロキサンと
して、東芝シリコーン社製のTSL9236、TSL9
276、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のBX
16−835など、(メタ)アクリロイル変性ポリシロ
キサンとして、チッソ社製のサイラプレーンFM071
1、FM0721、FM0725などが挙げられる。
【0013】これら有機ポリシロキサン化合物は2種類
以上の混合物として用いることが可能で、また、シロキ
サン結合を含有しない高分子化合物との混合物として用
いてもかまわない。シロキサン結合を含有しない高分子
化合物の例として、ビニルモノマーの単一重合体または
2成分以上の共重合体が挙げられる。具体的には、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、ドデシル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、
2−エチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2−エチ
ルヘキシル、2−メチルペンチル、シクロヘキシル、ア
ダマンチル、イソボルニル、ジシクロペンタニル、テト
ラヒドロフルフリールなどの鎖状、分枝状及び環状アル
キルの(メタ)アクリル酸エステルモノマーの、2−ヒ
ドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロ
キシブチルなどの水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルモノマー、グリシジル(メタ)アクリレートなど
のエポキシ基を含有する(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマー、N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジエ
チルアミノエチル、t−ブチルアミノエチルなどのアミ
ノ基を含有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタ
ル酸などのカルボキシル基を含有するビニルモノマー、
エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレートな
どのリン酸基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマ
ー、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、
スチレン、N−ビニルカルバゾール、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニルなど、シロキサン結合を含有しない高分
子化合物として、これら各種モノマーの単一重合体もし
くは共重合体が挙げられる。また、さらにビニルブチラ
ール、ビニルアセタール、ビニルホルマールなどが挙げ
られる。
【0014】さらに、本発明に用いられる有機ポリシロ
キサン化合物の内、好ましくはシリコーンゴムが挙げら
れる。これは先に述べたジメチルポリシロキサン化合物
の中でも、特に線状のジメチルポリシロキサン化合物な
どを架橋して得られるものである。有機ポリシロキサン
化合物は、分子量が通常千ないし数十万のものであり、
常温では液体または固体状のものである。
【0015】本発明のシリコーンゴムはその架橋の方法
により縮合型シリコーンゴムと付加型シリコーンゴムに
分けられる。縮合型シリコーンゴムは、以下に示す有機
ポリシロキサン化合物とシリコーン架橋剤との縮合反応
によって得られる。
【0016】縮合型シリコーンゴムに用いられる有機ポ
リシロキサン化合物は、下記一般式(1)で表される繰
り返し単位を有するものである。一般式(1)
【0017】
【化1】
【0018】〔式中、R1 は、それぞれ独立した水素原
子、置換基を有しても良いアルキル基、置換基を有して
も良いアリール基、置換基を有しても良いアルケニル
基、置換基を有しても良いアリールアルキル基を表し、
nは2以上の整数を表す。〕
【0019】上記一般式(1)で表される有機ポリシロ
キサン化合物の置換基R1 において、置換基を有しても
良いアルキル基としては、具体的にはフッ素、塩素、臭
素、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、シアノ
基、ニトロ基で置換されていても良いC1 〜C18の直鎖
状、分岐鎖状、環状アルキル基を指し、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタ
デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、4−デシルシクロヘキシル基、フルオロメチル
基、クロロメチル基、ブロモメチル基、トリフルオロメ
チル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、ヒ
ドロキシメチル基、カルボキシメチル基、メルカプトメ
チル基、シアノメチル基、ニトロメチル基、トリフルオ
ロプロピル基等が挙げられる。
【0020】置換基を有しても良いアルケニル基として
は、具体的にはフッ素、塩素、臭素、水酸基、カルボキ
シル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基で置換され
ていても良いC2 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環状アル
ケニル基、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニ
ル基、1−オクテニル基、1−オクタデセニル基、イソ
プロペニル基、1−シクロヘキセニル基、トリフルオロ
エテニル基、1−クロロエテニル基、2,2−ジブロモ
エテニル基、4−ヒドロキシ−1−ブテニル基、1−カ
ルボキシエテニル基、5−メルカプト−1−ヘキセニル
基、1−シアノエテニル基、3−ニトロ−1−プロペニ
ル基等が挙げられる。
【0021】置換基を有してもよいアリール基として
は、具体的にはフッ素、塩素、臭素、水酸基、カルボキ
シル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基で置換され
ていても良いC6 〜C18の単環、縮合多環アリール基、
フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−ア
ンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、
5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニ
ル基、1−アセナフチル基、9−フルオレニル基、o−
トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシ
リル基、2,5−キシリル基、メシチル基、p−クメニ
ル基、p−ドデシルフェニル基、p−シクロヘキシルフ
ェニル基、4−ビフェニル基、o−フルオロフェニル
基、m−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p
−ヒドロキシフェニル基、m−カルボキシフェニル基、
o−メルカプトフェニル基、p−シアノフェニル基、m
−ニトロフェニル基等が挙げられる。
【0022】さらに、置換基を有しても良いアリールア
ルキル基としては、具体的にはフッ素、塩素、臭素、水
酸基、カルボキシル基、メルカプト基、シアノ基、ニト
ロ基で置換されていても良いC7 〜C18の単環、縮合多
環アリールアルキル基としては、ベンジル基、p−トリ
ルメチル基、2−ナフチルメチル基、9−アンスリルメ
チル基、4−(9−アンスリル)ブチル基、o−フルオ
ロベンジル基、m−クロロベンジル基、p−ブロモベン
ジル基、p−ヒドロキシベンジル基、m−カルボキシベ
ンジル基、o−メルカプトベンジル基、p−シアノベン
ジル基、m−ニトロベンジル基等が挙げられる。
【0023】次に、縮合型シリコーンゴムに用いられ
る、シリコーン架橋剤としては、下記一般式(2)で表
される官能基を少なくとも一つ以上有する化合物が挙げ
られる。 一般式(2)
【0024】
【化2】
【0025】〔式中、R2 は置換基を有しても良いアル
キル基である〕
【0026】上記一般式(2)で表されるシリコーン架
橋剤の置換基R2 おいて、置換基を有しても良いアルキ
ル基としては、具体的には塩素、臭素、水酸基、カルボ
キシル基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基で置換さ
れていても良いC1 〜C18の直鎖状、分岐鎖状、環状ア
ルキル基を指し、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロ
ピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−デシル
シクロヘキシル基、フルオロメチル基、クロロメチル
基、ブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロ
ロメチル基、トリブロモメチル基、ヒドロキシメチル
基、カルボキシメチル基、メルカプトメチル基、シアノ
メチル基、ニトロメチル基、トリフルオロプロピル基等
が挙げられる。
【0027】このようなシリコーン架橋剤の例として
は、ケトオキシムシラン、アルコキシシラン、アミノシ
ラン、アミドシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、テトラアセトキシシラン、メチルトリアセト
キシシラン、アセトキシシラン、エチルトリアセトキシ
シラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチルジア
セトキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、ビニル
トリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
メチルトリス(アセトンオキシム)シラン、メチルトリ
(N−メチル、N−アセチルアミノ)シラン、ビニルト
リ(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリ
(メチルエチルケトオキシム)シランまたはそのオリゴ
マーなどを挙げることができる。
【0028】これらの架橋剤は、いずれも有機ポリシロ
キサン化合物100重量部に対して0.5〜30重量部
の範囲で用いるのが好ましい。
【0029】さらに、架橋反応によって縮合型シリコー
ンゴムを得るために、上記の成分の他に、チタン、錫、
亜鉛、コバルト、鉛、カルシウム、マンガンなどの金属
の有機カルボン酸塩またはエステル、例えばジプロポキ
シチタニウムビスアセチルアセトナート、ラウリル酸ジ
ブチルスズ、スズ( )オクトエート、ナフテン酸コバ
ルトなど、あるいは塩化白金酸、ナフテン酸のような触
媒が添加されてもよい。
【0030】一方、付加型シリコーンゴムとは、不飽和
基を有する有機ポリシロキサン化合物、例えばビニル基
(−CH=CH2 )等に架橋剤中の水系基が付加して架
橋するようなものを言う。
【0031】具体的にはビニル基含有ポリシロキサン化
合物、水素化ポリシロキサン化合物等に白金系触媒(例
えば塩化白金酸)を混合させたものが挙げられる。この
ような不飽和基を有するポリシロキサン化合物は、前記
一般式(1)同様の主鎖を有するものである。
【0032】本発明に用いられるシリコーンゴムにおい
て、縮合型シリコーンゴムの具体例としては、例えば東
レ・ダウコーニーング・シリコーン社製のPRX30
5、SE5060、SE5070、SE5004、SH
237、SE9140、SE1980クリヤー、SE1
980ホワイト、SE1980グレー、SE1980ブ
ラック、信越化学工業社製のKE42、KE41、KE
42S、KE420、FE123、KE45、KE4
4、KE441、KE445、KE45S、E452
5、KE40RTV、KE402、KE4560、KE
4576、KE4588、KE348、KE347、K
E3475、KE3490、KE3491、KE349
2、KE3493、KE3494、KE4898、KE
4897、KE4896、KE4895、KE489
0、KE4866、KE4805、KE1830、KE
1842、KE119、KE1091、KE1092、
KE1223、KE108、KE66、KE67、KE
68、KE10、KE12、KE17、KE20、KE
30、KE112、KE24、KE113、KE140
0、KE1402、KE116など、東芝シリコーン社
製のYSR3022、TSE3503、TSE350
4、TSE350、TSE3502、XE12−24
6、TSE3508、XE12−A4001、YE30
85、TSE387、TSE388、TSE3886、
TSE389、YE5505、YE5942、TSE3
97、TSE399、TSE3663、TSE322
3、TSE325など、ダウコーニングアジア社製のシ
ラスコンRTV8600などが挙げられる。
【0033】また、付加型シリコーンゴムの具体例とし
ては、例えば東レ・ダウコーニーング・シリコーン社製
のSRX625B、SD8001、BY25−809、
DY38−008、DY38−034、DY38−03
8、DY38−039、DY38−047など、信越化
学工業社製のKE1204、KE1205、KE120
6、KE1223、KE103、KE106、KE10
9、KE104Gel、KE1052、KE110Ge
l、KE1212、KE1800、KE521、KE1
300、KE1600、KE1225など、東芝シリコ
ーン社製のTSE322、TSE322−B、TSE3
212、TSE3221、TSE325、TSE325
−B、TSE3250、TSE3251、TSE325
1−C、TSE3252、TSE3253、TSE32
6、TSE3331、TSE3033、TSE332
0、TSE3360、XE14−237、TSE331
5、YR3286、YR3340、TSE3280−
G、TSM6281、TSE3562、TSE345
3、TSE3453T、TSE3455T、TSE34
50、YE5626、TSE3466、TSE3402
など、ダウコーニングアジア社製のシラスコンRTV7
500、シラスコンRTV4161、シラスコンRTV
4168などが挙げられる。
【0034】本発明のシリコーンゴムには、縮合型およ
び付加型シリコーンゴムのいずれかあるいは、これらの
混合物を用いることが可能である。また、一つの有機ポ
リシロキサン化合物の中に水酸基と不飽和基等を有する
縮合かつ付加型のものを使用することが可能である。
【0035】また、シリコーンゴムの強度を向上させ、
印刷作業中に生じる摩擦力に耐えるシリコーンゴムを得
るためには、例えばシリカ、炭酸カルシウム、酸化チタ
ンなどの充填剤(フィラー)を混合することもできる。
予めフィラーの混合されたシリコーンゴムは、シリコー
ンゴムストック、あるいはシリコーンゴムディスパージ
ョンとして市販されており、コーティングによりシリコ
ーンゴム膜を得ることが好ましい場合には、RTV(Ro
om Temperature Vulcanizing Rubber 、室温硬化型ゴ
ム)あるいはLTV(Low Temperature Vulcanizing Ru
bber、加熱硬化型ゴム)シリコーンゴムのディスパージ
ョンが好んで用いられる。
【0036】次に、本発明で用いられる光熱変換材料と
しては、紫外から近赤外にわたる波長領域において光の
波長を有効に吸収し効率良く熱エネルギーに変換できる
色素が好ましく用いられる。
【0037】光熱変換材料の具体例としては、例えば、
カーボンブラック、カルコン系色素やジベンザルアセト
ン系色素などに代表される不飽和ケトン類、ベンジルや
カンファーキノンなどの代表される1,2−ジケトン系
色素、ベンゾイン系色素、フルオレン系色素、ナフトキ
ノン系色素、アントラキノン系色素、キサンテン系色
素、チオキサンテン系色素、キサントン系色素、チオキ
サントン系色素、キノンイミン系色素、クマリン系色
素、ケトクマリン系色素、チオケトクマリン系色素、シ
アニン系色素、ケトシアニン系色素、メロシアニン系色
素、オキソノール系色素、スチリル系色素、アクリジン
系色素、アジン系色素、チアジン系色素、オキサジン系
色素、インドリン系色素、アズレン系色素、アズレニウ
ム系色素、スクワリリウム系色素、ポルフィリン系色
素、テトラベンゾポルフィリン系色素、テトラナフトポ
リフィリン系色素、トリアリールメタン系色素、テトラ
アザポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ナフ
タロシアニン系色素、テトラアザポルフィラジン系色
素、テトラピラジノポルフィラジン系色素、テトラキノ
キサリロポルフィラジン系色素、テトラフィリン系色
素、アヌレン系色素、ピリリウム系色素、チオピリリウ
ム系色素、ピラン系色素、スピロピラン系色素、スピロ
オキサジン系色素、チオスピロピラン系色素、ローダミ
ン系色素、トリスアゾ系色素、ジチオール金属錯体系色
素、有機ルテニウム錯体などが挙げられ、その他には、
さらに大河原信ら編、「系色素ハンドブック」(198
6年、講談社)、大河原信ら編、「機能性系色素の化
学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、
「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載
の色素、米国特許3,652,275、米国特許4,1
62,162、米国特許4,268,667、米国特許
4,351,893、米国特許4,454,218、米
国特許4,535,052、特開平2−85858、特
開平2−216154、特開平5−27436に記載の
不飽和ケトン系色素など、露光する光の波長に吸収があ
る化合物が挙げられる。これらの色素は、必要に応じて
任意の比率で2種以上の混合物として用いてもよい。ま
た、これらの色素のうち、キサンテン系色素、チオキサ
ンテン系色素あるいはオキソノール系色素のごときアニ
オン性染料の場合は、アリールジアゾニウムカチオン、
ジアリールヨードニウムカチオン、トリアリールスルホ
ニウムカチオン、ジアルキルフェナシルスルホニウムカ
チオン、ジアルキルフェナシルスルホキソニウムカチオ
ン、アルキルアリールフェナシルスルホニウムカチオ
ン、アルキルアリールフェナシルスルホキソニウムカチ
オン、ジアリールフェナシルスルホニウムカチオンある
いはジアリールフェナシルスルホキソニウムカチオンな
どのオニウムカチオンがイオン結合した化合物であって
も良く、また、一方、シアニン系色素、アズレニウム系
色素、ピリリウム系色素あるいはチオピリリウム系色素
のごときカチオン性染料の場合は、トリアリールアルキ
ルホウ素アニオンなどのホウ酸アニオンがイオン結合し
た化合物でも良い。これら光熱変換材料の内、特に、カ
ーボンブラックは紫外から近赤外まで幅広い吸収波長を
有し、かつ吸光係数が高く光熱変換効率が高い点で好ま
しく用いられる。
【0038】本発明における印刷板用組成物中に使用さ
れる光熱変換材料は、有機ポリシロキサン化合物の1〜
30重量%が適当であり、さらに好ましくは5〜20重
量%である。
【0039】次に、本発明の印刷版用材料について詳細
を説明する。本発明に用いられる支持体は、通常の平版
印刷機に装着できる柔軟性を有し、印刷時にかかる荷重
に耐えうる寸度的に安定したものであれば層構成を含
め、いかなる材質のものも制限されない。
【0040】支持体の具体例としては、例えばコート紙
などの紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、
二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酢酸・酪酸セル
ロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリサルフォン、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルアルコールセロファン、ポリアミド、ポ
リイミドなどのプラスチックフィルム、アルミニウム
板、亜鉛、銅、鋼等の金属板、クロム、亜鉛、銅、ニッ
ケル、アルミニウムおよび鉄等がメッキまたは蒸着され
た金属板、あるいはシート状フォーム、柔軟性ゴム状シ
ート、柔軟性プラッスチックまたはゴムを塗被した不織
布および織布、およびこれらの材料の複合体などであ
る。支持体には塗膜との接着性を高めたり、耐久性を向
上するなどの目的で、あらかじめ含浸またはコーティン
グ処理を施しておくことも可能である。特に、アルミニ
ウム板、またはアルミニウム箔と他の複合材料が好まし
く、耐刷性の点から、アルミニウム板が好ましい。支持
体の厚みとしては50〜300μmにすることが好まし
く、100〜200μmの範囲がより好ましく用いられ
る。
【0041】シリコーンゴムの接着性、あるいは、保存
性の点から、支持体、特にアルミニウム板、またはアル
ミニウム箔と他の複合材料は公知の方法で表面処理して
使用される。
【0042】例えば、アルミニウム板の表面を砂目立て
した後、ケイ酸塩で処理する方法(米国特許第2,71
4,066号)、有機酸塩で処理する方法(米国特許第
2,714,066号)、ホスホン酸およびそれらの誘
導体で処理する方法(米国特許第3,220,832
号)、ヘキサフルオロジルコン酸カリウムで処理する方
法(米国特許第2,946,683号)、陽極酸化する
方法および陽極酸化後、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液
で処理する方法(米国特許第3,181,461号)等
がある。アルミニウム板の表面を砂目立てする方法は、
表面を脱脂した後、ブラシ研磨法、ボール研磨法、化学
研磨法、電解エッチング法が用いれ、好ましくは、深く
て均質な砂目の得られる電解エッチング法で砂目立てさ
れる。陽極酸化処理は例えばリン酸、クロム酸、ホウ
酸、硫酸等の無機塩もしくはシュウ酸等の有機酸の単
独、あるいはこれらの酸二種以上を混合した水溶液中
で、好ましくは硫酸水溶液中でアルミニウム板を陽極と
して電流を通じることによって行われる。陽極酸化被膜
量は、5〜60mg/dm2 が好ましく、さらに好まし
くは5〜30mg/dm2 である。アルミニウム板、ま
たはアルミニウム箔の表面を砂目立てした後、陽極酸化
処理し、さらにケイ酸塩で処理するのが特に好ましく、
ケイ酸処理は、例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液、濃度
0.1〜3%、温度80〜95℃で10秒から2分間浸
漬して行われ、好ましくはその後に40〜95℃の水に
10秒〜2分間浸漬して処理される。
【0043】本発明の印刷版用組成物は、有機ポリシロ
キサン化合物と光熱変換材料を任意の割合で適当な溶媒
中に分散させ、得られた溶液を支持体上に層形成して印
刷版用材料として使用することが可能である。層の厚み
としては、0.5μm〜100μmが好ましく、1μm
〜50μmの範囲がより好ましく用いられる。
【0044】必要に応じ該シリコーンゴム層上にラミネ
ーター等を用いて保護フィルムを設けることができる。
【0045】保護フィルムとしては、露光しようとする
光の波長に吸収がなく、そのものが単一或いは複数層か
らなっていてもなんら差し支えはないが、シリコーンゴ
ム層に接触する面は、フィッシュアイが少なく且つシリ
コーンゴム層との剥離性が良く、不必要な可塑剤が析出
してこないようなものが好ましい。更に、保護フィルム
としての剛性の確保を目的としてシリコーンゴム層と直
に接触しない面に別の剛性の強い材料を裏打ちしても構
わない。この時の裏打ちする材料としては特に制限を設
けるものではない。
【0046】保護フィルムに用いられるものとして、例
えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネートなど、あ
るいはこれらを貼り合わせて複数層にしたものが挙げら
れる。
【0047】次に、本発明の印刷版用材料を使用するに
際しての、印刷版の製造方法について説明する。
【0048】本発明の印刷版は、従来の技術で述べた従
来の平版印刷版作製方法によって、あるいは、レーザー
光源を用いたダイレクト製版方法によって製造すること
ができる。特に、レーザー光源を用いたダイレクト製版
方法によって作製した印刷版用材料に、画像データを出
力できる紫外線、可視線もしくは近赤外線レーザー描画
装置(例えば、He−Cdレーザー、窒素ガスレーザ
ー、Arイオンレーザー、He−Neレーザー、クリプ
トンレーザー、半導体レーザー、Nd−YAGレーザ
ー、あるいはエキシマレーザーなどを搭載し、ガルバノ
ミラー方式、ポリゴンミラー方式、内面円筒露光方式ま
たは外面円筒露光方式などのレーザー描画方式)を用い
て画像露光を行い、印刷版を作製する。
【0049】
【作用】本発明で使用の印刷版用材料は、その材料表面
のインキ反発性により印刷インキは着肉せず、一方、光
を照射した部分には、印刷インキが着肉し、印刷を可能
とする。これは光により光熱変換材料が発熱して表面近
傍の有機ポリシロキサン化合物が化学変化し、該印刷版
用材料の表面エネルギーが増加することで、インキ反発
性が著しく低下することにより印刷インキが着肉するも
のと考えられる。
【0050】[実施例1]有機ポリシロキサン化合物と
してエポキシ基とポリアルキレングリコール基を有する
ジメチルポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリ
コーン社製、商品名SF8421)を100重量部、光
熱変換材料として2,6−ビス(4−メトキシフェニ
ル)−4−(4−ブトキシフェニル)チアピリリウムテ
トラフルオロボレートを10重量部、溶媒としてトルエ
ンを400重量部からなる溶液を調整した。
【0051】この溶液を、アルミニウム板上にスピンコ
ーティング法を用いて塗布し、200℃のオーブン中で
10分間乾燥し、印刷版用材料を作製した。乾燥後の膜
厚は5μmであった。
【0052】この印刷版用材料に、レーザー走査露光機
(LK3001・ジェネラルスキャニング社製、アルゴ
ンイオンレーザー( Lexel95(488nm光を使
用)・レクセルレーザー社製) )を用いて、200mJ
/cm2 のエネルギーを走査露光し印刷版を作製した。
得られた印刷版は毎葉印刷機(Lithrone26・
小森コーポレーション社製)、および水なし用毎葉イン
キ(アクアレススーパーFC・マゼンタ・東洋インキ社
製)を用いて、アート紙(特菱アート・三菱製紙社製)
に印刷を行ったところ、マゼンタ色の地汚れのない良好
な印刷物が得られた。
【0053】また、上記の印刷版の非照射部分および照
射部分の表面エネルギーの差を検証するため、水(蒸留
水)に対す接触角を接触角測定装置(FACE CON
TACT−ANGLEMETERCA−A型・協和界面
科学社製)を用いてを測定したところ、非照射部分では
115゜を有しているたが、照射部分は完全濡れ(≒0
゜)状態に変化したことを確認した。
【0054】[実施例2]実施例1において有機ポリシ
ロキサン化合物としてエポキシ基とポリアルキレングリ
コール基を有するジメチルポリシロキサン(東レ・ダウ
コーニング・シリコーン社製、商品名SF8421)に
換え、シリコーンゴム(ダウコーニング・アジア社製、
商品名シラスコンRTV4168)を用い、他は同様の
操作を行ったところ、マゼンタ色の地汚れのない良好な
印刷物が得られた。
【0055】[実施例3]実施例1において、光熱変換
材料として2,6―ビス(4―メトキシフェニル)―4
―(4―ブトキシフェニル)チアピリリウムヘキサフル
オロボレートに換え、カーボンブラック(MA77・三
菱カーボン社製)を用い、他は同様の操作を行ったとこ
ろ、マゼンタ色の地汚れのない良好な印刷物が得られ
た。
【0056】[実施例4]実施例1において、有機ポリ
シロキサン化合物としてエポキシ基とポリアルキレング
リコール基を有するジメチルポリシロキサン(東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン社製、商品名SF8421)
に換え、シリコーンゴム(ダウコーニング・アジア社
製、商品名シラスコンRTV4168)を、光熱変換材
料として2,6−ビス(4−メトキシフェニル)−4−
(4−ブトキシフェニル)チアピリリウムヘキサフルオ
ロボレートに換え、カーボンブラック(MA77・三菱
カーボン社製)を用い、他は同様の操作を行ったとこ
ろ、マゼンタ色の地汚れのない良好な印刷物が得られ
た。
【0057】[実施例5]実施例4において、アルゴン
イオンレーザー(Lexel95(488nm光を使
用)・レクセルレーザー社製)に換え、半導体レーザー
( LT090MD(780nm光を使用)・シャープ社
製)を用い、他は同様の操作を行ったところ、マゼンタ
色の地汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0058】[実施例6]実施例4において、アルゴン
イオンレーザー(Lexel95(488nm光を使
用)・レクセルレーザー社製)に換え、エキシマレーザ
ー( L4500(248nm光を使用)・浜松ホトニク
ス社製)を用い、他は同様の操作を行ったところ、マゼ
ンタ色の地汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0059】[実施例7]実施例4において、レーザー
走査露光機(LK3001・ジェネラルスキャニング社
製、アルゴンイオンレーザー( Lexel95(488
nm光を使用)・レクセルレーザー社製) )に換え、1
00Wの超高圧水銀ランプ(USH−102D・ウシオ
電機社製)を用いて、該印刷版用材料に色分解画像マス
クを密着して10分間露光を行い、他は同様の操作を行
ったところ、マゼンタ色の地汚れのない良好な印刷物が
得られた。
【0060】
【発明の効果】本発明における有機ポリシロキサン化合
物と、該有機ポリシロキサン化合物中に分散された光熱
変換材料からなる、表面エネルギーを増加し得る組成
物、およびそれを用いた印刷版用材料の使用により、画
像露光後の現像工程を必要とせず、かつ印刷時に湿し水
を用いない印刷版を提供することが可能となる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体状の有機ポリシロキサン化合物と、該
    有機ポリシロキサン化合物中に分散された光熱変換材料
    からなることを特徴とする、光の作用により表面エネル
    ギーを増加し得る組成物。
  2. 【請求項2】有機ポリシロキサン化合物がシリコーンゴ
    ムであることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】光熱変換材料が、紫外から近赤外に渡る波
    長領域において吸収を有する色素から選択される少なく
    とも一種であることを特徴とする請求項1記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】光熱変換材料がカーボンブラックであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】請求項1から請求項4記載の組成物からな
    ることを特徴とする印刷版用組成物。
  6. 【請求項6】請求項5記載の組成物を支持体上に層形成
    してなることを特徴とする印刷版用材料。
  7. 【請求項7】請求項6の印刷版用材料に画像露光して、
    露光部の表面エネルギーを増加させ印刷インキ受容部と
    することを特徴とする印刷版の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7の印刷版の製造方法で得られた印
    刷版。 【0000】
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