JPH0924288A - 粗大物破砕装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上部破砕ローラの一方の強度を増し、かつ破
砕物の供給に際してこれの跳ね揚げを防止する 【構成】 平行な対をなす上部破砕ローラ３，４と、そ
の下方に配備される下部破砕ローラ５とよりなり、それ
ぞれスクリュー状の破砕刃を有し、供給される粗大物を
対をなす上部破砕ローラ３，４により破砕し、ついで下
部破砕ローラ５と何れか一方の上部破砕ローラとにより
再度破砕し、下方に排出する粗大物破砕装置１におい
て、対をなす上部破砕ローラ３，４の一方の破砕ローラ
４を他方の上部破砕ローラ３より大径とする。また下部
破砕ローラ５は大径の上部破砕ローラ４に対設し、この
大径の上部破砕ローラ４は他方の上部破砕ローラ３とに
よる粗大物の破砕を行う。さらに下部破砕ローラ５と共
に再度の破砕を行う。 【効果】 一方の上部破砕ローラを大径としたから、他
方の小径の上部破砕ローラ及び下部破砕ローラとによる
それぞれの破砕に対し充分な強度を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は廃材、粗大ゴミ、産業廃
棄物等の粗大物を破砕する粗大物破砕装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記粗大物破砕装置の一例を図６以下に
示す。この粗大物破砕装置５０は、筐体５１内に対をな
す上部破砕ローラ５２、５３と、その下方に配備される
下部破砕ローラ５４とを備える。上部破砕ローラ５２、
５３は、略々同一径とし、平行に筐体５１内に回動可能
に収納し、それぞれスクリュー状でそのねじれ方向を左
右逆とした破砕刃５２ａ、５２ｂ、５３ａ、５３ｂを備
える。下部破砕ローラ５４は、左右の単位破砕刃５４
ａ、５４ｂとから構成し、それぞれの単位破砕刃５４
ａ、５４ｂはそれぞれリード角の小さい主破砕刃５５
ａ、５５ｂと、リード角の粗い副破砕刃５６ａ、５６ｂ
との交差型破砕刃とした例を示す。図中、５８は固定ナ
イフ、５９は補助ナイフを、また６０、６１、６２はそ
れぞれ各破砕ローラ駆動機構を示す。

【０００３】これにより粗大物Ｗの破砕に際しては、上
部両破砕ローラ５２、５３を供給される粗大物に対し、
これを噛込み方向に回転することによりぞれぞれの破砕
刃は内方への付勢力Ｓ１、Ｓ２、Ｓ３、Ｓ４により粗大
物を内方へ移行し、この際、付勢力Ｓ１、Ｓ２の送り方
向は、それぞれ付勢力Ｓ３、Ｓ４の送り速度より大とし
たことにより、破砕刃５２ａ、５２ｂが５３ａ、５３ｂ
を追い越し、破砕作用を行い、破砕された粗大物は下方
に排出され、ついで下部破砕ローラ５４と一方の上部破
砕ローラ例えば５３とにより再度破砕し、下部破砕ロー
ラ５４より突出した破砕物は該下部破砕ローラ５４と固
定ナイフ５８とによりさらに細かく破砕され、破砕刃５
５ａ、５５ｂ内の微小破砕物のみ下方に排出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記構成において、一
方の上部破砕ローラ５３は、他方の上部破砕ローラ５２
と共に下部破砕ローラ５４との両方の破砕ローラとによ
り破砕作用を行うもので、従って他方の上部破砕ローラ
５２よりは負荷が大となり、他方の破砕ローラ５２より
強度が要求される。また各破砕ローラが同径のときは、
図７に示す如く破砕物の送り出し角度α２は１２０°と
なり、粗大物の追加、排出を容易とするためには、この
角度を１８０°に近づけることが好ましい。

【０００５】さらに又、破砕すべき粗大物の供給に際し
ては通常上部破砕ローラ５２、５３に対して垂直方向で
はなく、若干の角度を付して供給される。このため粗大
物が大径のときは、往々にして跳ね揚げて噛込みが困難
となり、作業に支障をきたすと共に、上部破砕ローラ５
３は上部破砕ローラ５２、下部破砕ローラ５４の両ロー
ラと破砕作用をなすため、摩耗、損傷が他ローラに比し
て大きい等の問題がある。本発明はかゝる点に鑑み上部
破砕ローラの一方の強度を増し、かつ破砕物の供給に際
してこれの跳ね揚げを防止することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の粗大物破砕装置は、平行な対をなす上部破砕
ローラと、その下方に配備される下部破砕ローラとより
なり、それぞれスクリュー状の破砕刃を有し、供給され
る粗大物を対をなす上部破砕ローラにより破砕し、つい
で下部破砕ローラと何れか一方の上部破砕ローラとによ
り再度破砕し、下方に排出する粗大物破砕装置におい
て、対をなす上部破砕ローラの一方の破砕ローラを他方
の上部破砕ローラより大径とし、下部破砕ローラは大径
の上部破砕ローラに対設し、該大径の上部破砕ローラは
他方の上部破砕ローラとによる粗大物の破砕を行うと共
に、下部破砕ローラと共に再度の破砕を行うことを要旨
とするものである。

【０００７】また第２の発明は、上記対をなす大径の破
砕ローラと、小径の上部破砕ローラとの接点における共
通の接線は垂直線より小径の上部破砕ローラ側に傾斜す
るようそれぞれの中心位置を設定し、該小径上部破砕ロ
ーラ側を粗大物供給側としたことを要旨とするものであ
る。

【０００８】

【作 用】一方の上部破砕ローラを大径とすることに
より、強度を増すことが出来る。従って該大径とした破
砕ローラに対し、他方の上部破砕ローラと、下部破砕ロ
ーラとを対設し、上下に於いて破砕操作を行うに際し充
分な強度を得ることが出来る。また両上部破砕ローラの
共通接線を小径の上部破砕ローラ側に傾斜し、該小径の
破砕ローラ側を粗大物供給側とすることにより、供給さ
れる粗大物を確実に噛込み把持することができる。

【０００９】

【実 施 例】図１乃至図５は本発明の実施例を示す。
この粗大物破砕装置１は、上下を開放した筐体２内に平
行な対をなす上部破砕ローラ３、４と、その下方に位置
する下部破砕ローラ５とを備える。一方の上部破砕ロー
ラ４は、他方の上部破砕ローラ３より大径（例えば１．
５倍）とし、それぞれの破砕ローラ３、４は左右それぞ
れ送り方向を逆方向としたねじれを有するスクリュウ状
の破砕刃３ａ、３ｂ並びに４ａ、４ｂを備える。但し破
砕ローラ３、４を粗大物噛込み方向の内向きに回転した
とき、それぞれの破砕刃３ａ、３ｂ並びに４ａ、４ｂの
ねじれは、粗大物を内方への付勢力Ｓ１、Ｓ２並びにＳ
３、Ｓ４に形成され、従来機と同様の破砕作用を行う。

【００１０】なお、図例は一方の小径の破砕ローラ３側
の捩じれ角度を大とし、他方の大径の破砕ローラ４側の
ねじれ角度を小とした例を示したが、これに限るもので
はなく、同一ねじれ角度、または逆に小径の破砕ローラ
側のねじれ角度を小としてもよい。

【００１１】下部破砕ローラ５は、従来例と同様に左右
の単位破砕刃５Ａ、５Ｂとから構成し、それぞれの単位
破砕刃５Ａ、５Ｂはそれぞれリード角の小さい主破砕刃
５ａ、５ｂとリード角の粗い副破砕刃５ｃ、５ｄとの桝
目を具備する交差型破砕刃とした例を示す。なお、この
下部破砕ローラ５は、前記大径の上部破砕ローラ４と噛
合わせ、破砕するように設けられる。また、下部破砕ロ
ーラ５は、小径の上部破砕ローラ３と略々同一の径（大
径の上部破砕ローラ３に対し小径）とする。

【００１２】なお、上記対をなす上部破砕ローラ３、４
は、その接点Ｐにおける共通の接線Ａは、垂直線Ｘに対
し角度βを以て小径の破砕ローラ側（粗大物Ｗの供給
側）に傾斜して設けるようにそれぞれの中心位置を設定
することが好ましい。なお、図中６は固定ナイフ、７は
補助ナイフ、１０、１１、１２は各破砕ローラ３、４、
５の駆動機構を示す。

【００１３】上記構成において、粗大物Ｗを図１に示す
如く、小径の破砕ローラ３側から供給するときは、粗大
物Ｗの先端は大径の破砕ローラ４により支承されて飛び
跳ねは阻止され、噛込みを確実に行うことができる。ま
た、上部破砕ローラ４を大径としたことにより、他方の
上部破砕ローラ３及び下部破砕ローラ５との間に形成さ
れる破砕物の排出通路、即ち図において、破砕ローラ
３、４の接点Ｐにおける共通の接線Ａと、破砕ローラ
４、５の接点Ｑにおける共通の接線Ｂとのなす角度α１
は、１２０°以上とすることができる（破砕ローラ３の
径を破砕ローラ４の径の１．５倍とすれば約１３２°と
なる）。

【００１４】

【発明の効果】以上の如く本発明によるときは、一方の
上部破砕ローラを他方の上部破砕ローラより大径とした
から、該大径の上部破砕ローラに対し他方の小径の上部
破砕ローラと共に下部破砕ローラを対設し、それぞれの
破砕ローラにより粗大物を破砕しても充分な強度を保持
することが出来る。またこの際、対をなす上部破砕ロー
ラそれぞれの中心位置の設定に際し、一方を大径とした
ことにより、両ローラの接点における共通の接線を垂直
線より小径の破砕ローラ側に傾斜するよう設定すること
は容易であり、これにより該小径の破砕ローラ側より粗
大物を供給するときは、大径の破砕ローラは粗大物の支
承を確実として飛び跳ねを防止せしめ、破砕を容易に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２におけるＹ−Ｙ線に沿う本発明の粗大物破
砕装置断面図である。

【図２】本発明の粗大物破砕装置の平面図である。

【図３】小径の上部破砕ローラの平面図である。

【図４】大径の上部破砕ローラの平面図である。

【図５】下部破砕ローラの平面図である。

【図６】従来例の粗大物破砕装置の平面図である。

【図７】図６におけるＺ−Ｚ線に沿う断面図である。

【図８】従来例の下部破砕ローラの平面図である。

【符号の説明】

１ 粗大物破砕装置 ３ 上部破砕ローラ ３ａ 破砕刃 ３ｂ 破砕刃 ４ 上部破砕ローラ ４ａ 破砕刃 ４ｂ 破砕刃 ５ 下部破砕ローラ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 平行な対をなす上部破砕ローラと、その
   下方に配備される下部破砕ローラとよりなり、それぞれ
   スクリュー状の破砕刃を有し、供給される粗大物を対を
   なす上部破砕ローラにより破砕し、ついで下部破砕ロー
   ラと何れか一方の上部破砕ローラとにより再度破砕し、
   下方に排出する粗大物破砕装置において、対をなす上部
   破砕ローラの一方の破砕ローラを他方の上部破砕ローラ
   より大径とし、下部破砕ローラは大径の上部破砕ローラ
   に対設し、該大径の上部破砕ローラは他方の上部破砕ロ
   ーラとによる粗大物の破砕を行うと共に、下部破砕ロー
   ラと共に再度の破砕を行うことを特徴とする粗大物破砕
   装置。
2. 【請求項２】 対をなす大径の破砕ローラと、小径の上
   部破砕ローラとの接点における共通の接線は垂直線より
   小径の上部破砕ローラ側に傾斜するようそれぞれの中心
   位置を設定し、該小径上部破砕ローラ側を粗大物供給側
   としたことを特徴とする請求項１記載の粗大物破砕装
   置。