JPH0924274A - 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム - Google Patents

排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム

Info

Publication number
JPH0924274A
JPH0924274A JP8063003A JP6300396A JPH0924274A JP H0924274 A JPH0924274 A JP H0924274A JP 8063003 A JP8063003 A JP 8063003A JP 6300396 A JP6300396 A JP 6300396A JP H0924274 A JPH0924274 A JP H0924274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
catalyst
composite oxide
oxide
gas purifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8063003A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Ishikawa
敬郎 石川
Sachiko Maekawa
幸子 前川
Daigoro Kamoto
大五郎 嘉本
Tomoji Oishi
知司 大石
Ken Takahashi
高橋  研
Akira Kato
加藤  明
Shinichi Ichikawa
伸一 市川
Yuichi Kitahara
雄一 北原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8063003A priority Critical patent/JPH0924274A/ja
Publication of JPH0924274A publication Critical patent/JPH0924274A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】酸素過剰の排ガス中においても窒素酸化物を低
温で除去でき、かつ耐熱性に優れた触媒を提供すること
にある。 【解決手段】炭化水素,酸素,NOxを含む排ガスの浄
化触媒にあり、特にモル比1:1のアルミナとジルコニ
アからなる複合酸化物又は、この複合酸化物に担持させ
たAg又はPt・Rhとからなり、複合酸化物中に酸点
と塩基点を隣接して有し、この触媒を用いてリーンバー
ン燃焼での排ガスを浄化するシステムにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は過剰の酸素が存在す
る雰囲気中で、少量添加した炭化水素または排ガス中に
残存した炭化水素類を還元剤として、排ガス中の窒素酸
化物を還元除去する触媒とその浄化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車,燃焼設備等において進め
られている低燃費化及び排出炭酸ガスの低減化に伴い燃
料を希薄燃焼させることが必要になってきた。このため
特に自動車からの排ガス浄化は従来の三元触媒を用いる
ことが困難となった。
【0003】このような酸素過剰の排ガス中で窒素酸化
物を還元除去するために、近年遷移金属をイオン交換し
たゼオライト触媒が有効であることが多数報告されてい
る。しかし、ゼオライトは耐熱性に問題があり、たいて
いの場合600℃以上の温度にさらされるとその活性が
著しく低下してしまう。そこで、シリカ−アルミナ比を
シリカリッチにすること、あるいはアルカリ土類金属ま
たは希土類元素を添加することにより低温活性を失うこ
となくゼオライトの耐熱性を改善できるという報告が多
数ある。例えば特開平4−219146 号にはシリカ−アルミ
ナモル比を15以上にして、Ba,Srを添加して耐熱
性を有し低温活性に優れる触媒を提供している。
【0004】一方、アルミナなどの酸化物を用い耐熱性
に優れた触媒も多数報告されているが、一般に酸化物を
用いた場合は反応温度が高くまた活性が低いが、種種の
金属を添加して低温高活性な触媒が提供されている。特
開平4−358525 号にはコバルトアルミネートのような金
属アルミネートが有効であることが示されている。ま
た、特開平4−284824 号はPt,Srを添加して300
〜500℃で活性を有した触媒を提供している。また、
特開平4−354536 号にはアルミナにアルカリ土類金属と
Agを添加した触媒が報告されている。
【0005】また、特開平5−261287 号にはBa,La
およびPtからなり、NOを吸蔵する効果を用い、さら
に、特開平5−133260 号には酸素濃度をリッチ側とリー
ン側に強制的に変動させることで高い浄化率を得ること
ができる触媒とシステムを提供している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、ゼオライト系触媒は耐熱性に問題を残しており、ア
ルカリ土類金属を添加したものについても800℃以上
の温度で長時間さらされると活性の劣化が認められる。
また、アルミナを主体とした触媒は耐熱性に優れるが、
活性が低く400〜500℃で50%程度でありその反
応温度域も狭いという問題がある。また、Ba,Laお
よびPtからなりNOを吸蔵する効果を用いる場合は、
酸素濃度をリッチ側とリーン側に強制的に変動させなけ
ればならないという問題がある。
【0007】本発明の目的は特に酸素過剰の排ガス中で
窒素酸化物を除去するために耐熱性に優れ、かつ低温活
性を有する排ガス浄化触媒とその浄化システムを提供す
るにある。本発明の他の目的は酸素濃度をリッチ側とリ
ーン側に強制的に変動させるシステムを用いなくても簡
単なシステムで高いNO浄化率を有する触媒とそのシス
テムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の排ガス浄化触媒
は、炭化水素,酸素,NOxを含む排ガスを酸化物触媒
に接触させることにより排ガス浄化を行うシステムに用
いる排ガス浄化触媒であって、酸化物が酸点と塩基点を
有することを特徴とする。そして、酸化物触媒において
酸点と塩基点が隣接している。また、この排ガス浄化触
媒は、NH3 昇温脱離法によりNH3の脱離温度を測定
した場合、250℃以下の温度でNH3の脱離が生じ、
酸強度比即ち(150〜250℃の強度面積)/(25
0〜350℃の強度面積)が0.35以上,好ましくは
1.0以上であり、CO2 昇温脱離法によりCO2の脱離
温度を測定した場合、200〜400℃でCO2の脱離
が生じ、塩基強度比即ち、(300〜500℃の強度面
積)/(600〜800℃の強度面積)が0.2以上,
好ましくは0.4以上となる。以下に本発明による各種
組成の排ガス浄化触媒を挙げる。
【0009】本発明の排ガス浄化触媒は、Alの酸化物
とZr,Mg,Zn,Caの各酸化物のうちの少なくと
も一種かとからなる複合酸化物であることを特徴とす
る。そしてZr,Mg,Zn,Caの各酸化物のうちの
少なくとも一種がAlの酸化物に対して10〜80モル
%、より20〜70モル%、特に20〜60モル%を含
有させることが好ましい。また、触媒中ではAl元素と
Zr,Mg,Zn,Caの元素が酸素を介して結合して
いる。
【0010】本発明の排ガス浄化触媒は、前述の複合酸
化物に担持させたAg及びCoのうち少なくとも一種と
からなり、複合酸化物に対して2〜8重量%含有させる
ものが良い。また、Agの粒子は径が10〜20nmで
あり、Ag粒子が0.3 以下の標準偏差で粒子径分布を
有するものが好ましい。
【0011】本発明の排ガス浄化触媒は、複合酸化物に
Sn,W及びCuの各酸化物のうちの少なくとも一種を
含浸させて添加したものである。Sn,W及びCuの各
酸化物のうちの少なくとも一種の添加量は複合酸化物に
対して1.0 〜20モル%が好ましい。
【0012】本発明の排ガス浄化触媒は、アルカリ金属
を含浸させて添加したものである。そしてアルカリ金属
はLi,Na,Kの各酸化物の少なくとも一種で、その
添加量は複合酸化物に対し1.0 〜8モル%とするのが
良い。
【0013】また、本発明の排ガス浄化触媒は、Mnの
酸化物を含浸させて添加したものである。Mnの添加量
は複合酸化物に対して20〜80モル%が好ましい。そ
して添加したMnが4価で酸化物又は複合酸化物を形成
する。
【0014】さらに本発明の排ガス浄化触媒は、希土類
元素の酸化物を含浸させて添加したものである。希土類
の酸化物の添加量が複合酸化物に対して1.0 〜5モル
%が好ましい。
【0015】本発明の排ガス浄化触媒は、Sn,W,C
uのうち少なくとも一種を複合酸化物に含浸させて添加
したものである。Sn,W,Cuの各酸化物の添加量は
複合酸化物に対して1.0 〜20モル%であることが好
ましい。
【0016】本発明の排ガス浄化触媒は、アルカリ金属
の酸化物を含浸させて添加したものである。アルカリ金
属の酸化物はLi,Na,Kの酸化物の少なくとも一種
で、その添加量は複合酸化物に対し1.0 〜8モル%で
あることが好ましい。
【0017】また、本発明の排ガス浄化触媒は、Mnの
酸化物を含浸させて添加したものである。Mnの酸化物
の添加量は複合酸化物に対し20〜80モル%であるこ
とが好ましい。添加したMnが4価であり、酸化物又は
複合酸化物を形成する。
【0018】さらに本発明の排ガス浄化触媒は、希土類
元素の酸化物を含浸させて添加したものである。希土類
の酸化物はCe,Nd及びLaの各酸化物のうちの少な
くとも一種で、その添加量は複合酸化物に対して1.0
〜5モル%であることが好ましい。
【0019】本発明の排ガス浄化触媒は、アルミナとジ
ルコニアとからなる複合酸化物が特に好ましい。本発明
のアルミナ−ジルコニウム複合酸化物排ガス浄化触媒
は、X線回折を測定すると正方晶ZrO2 のピークが現
れ、またAl27−NMRを測定すると6配位および4配
位のAlの鋭いピークが現れるものである。
【0020】本発明の排ガス浄化触媒は、Ce,Sm及
びCaの各酸化物のうちの少なくとも一種を含み、特に
アルミナとジルコニアからなる複合酸化物に含み、C
e,Sm及びCaの各酸化物の少なくとも一種の含有量
がアルミナとジルコニアの合計量の1.0 〜2モル%と
することがよい。
【0021】本発明の排ガス浄化触媒は、前述の複合酸
化物に担持させたPt,Rh,Ir,Pdのうち少なく
とも一種とからなることを特徴とする。Pt,Rh,I
r及びPdのうちの少なくとも一種は複合酸化物に対し
て1〜5重量%含有させるのが良い。Pt,Ir及びP
dの一種がRhの2〜5倍含有することが好ましい。ま
たPt,Rh,Ir,Pdの粒子径が2〜10nmで、
Pt,Rh,Ir,Pd粒子が0.3 以下の標準偏差で
粒子径分布を有することが好ましい。なおこの粒子径及
び粒子径分布の標準偏差については前述と同様である。
【0022】また、本発明の排ガス浄化システムは、上
記7〜15のいずれかの排ガス浄化触媒をハニカム状担
体にコートして構成し、一部で酸素過剰の空燃費で走行
する自動車の排ガス浄化に用いることを特徴とする。そ
してこの種の触媒層を複数用いる場合は、エンジンから
排気ガスを直列又は分流し、複数の排気管にそれぞれ設
置するのが良い。
【0023】また、本発明の別の排ガス浄化システム
は、上記いずれかの排ガス浄化触媒をハニカムまたは板
状担体表面に触媒層を備えたもので、炭化水素,アルコ
ール等の含酸素化合物のうち少なくとも一種を添加した
排ガスを触媒層に接触させて浄化することを特徴とす
る。
【0024】本発明の各排ガス浄化触媒は、炭化水素,
酸素,NOxを含む排ガスを酸化物触媒に接触させるこ
とにより排ガス浄化を行うシステムに用いる。炭化水
素,酸素,NOxを含む排ガス浄化は、NOxと炭化水
素の反応と酸素と炭化水素の反応のうちNOxと炭化水
素の反応の選択性を向上することにより達成される。本
発明の排ガス浄化触媒は、触媒である酸化物が酸点と塩
基点を有している。NOの電子配置は反結合性軌道に電
子を1つ有するという特徴がある。従って、NOの活性
化には酸点よりもむしろ塩基点の方が有利である。ま
た、炭化水素は酸点で活性化されるため、触媒には酸点
と塩基点が必要である。本発明における酸点及び塩基点
は図1に示すように互いに隣接している。酸点は金属元
素が結晶体の格子をなす位置にあり、塩基点は格子点の
内部に酸素原子が存在することによって形成されるもの
である。そして、これらが互いに隣接することにより、
NOと炭化水素が隣接した状態で活性化されるため、容
易に中間体を形成し、NOと炭化水素の反応選択性を向
上することができる。
【0025】また、NOxとしてはNOの他NO2 等が
ある。NO2 等についてはNOに比べ炭化水素との反応
選択性が高いためNO2等は容易に除去することができ
る。したがって、NOを活性化し、NOと炭化水素との
反応選択性を高めることにより、結果としてNOx浄化
率が高くなる。このようにして、吸収と異なり触媒反応
によりNOxを浄化しているため故意に還元雰囲気にさ
らす必要はない。
【0026】また、触媒の酸点及び塩基点の強度は、強
すぎると触媒表面から吸着主が脱離しないために活性点
が再生されず、また、弱すぎると吸着主を活性化できな
い。従って、適当な酸塩基点の強度が要求される。本発
明の排ガス浄化触媒は、酸点の強度はNH3昇温脱離法
によりNH3の脱離温度を測定した場合、250℃以下
の温度でNH3の脱離が生じる程度の酸強度を有し、塩
基強度はCO2昇温脱離法によりCO2の脱離温度を測定
した場合、200〜400℃にCO2の脱離が生じる程
度の強度を有する。
【0027】本発明の排ガス浄化触媒は、酸化物がAl
酸化物とZr,Mg,Zn,Caの各酸化物のうちの少
なくとも一種とからなる酸化物で、これらを組み合わせ
複合酸化物を形成させることにより酸点と塩基点を有す
る酸化物を得ることができる。触媒の作成は溶液反応を
利用して作成するゾルゲル法を用いることができる。こ
の手法は溶液中において化学反応を利用して酸化物を複
合化することができるため、酸点と塩基点が隣接した触
媒を容易に合成することができる。また、AlとZr,
Mg,Zn,Caの各酸化物のうちの一種又は二種以上
の元素が酸素を介して結合することにより、酸点と塩基
点を隣接させることができる。さらに、Zr,Mg,Z
n,Caの各酸化物の一種以上の添加量はAlの酸化物
に対し20〜80モル%であれば酸塩基点の強度が適当
な状態となり、その量も多くなる。これ以外の組成比で
は、複合化できず単体として存在する部分が多くなり、
結果として排ガス浄化の性能を得ることができない。
【0028】本発明の排ガス浄化触媒は、Ag,Coの
うち少なくとも一種、あるいはPt,Rh,Ir,Pd
のうち少なくとも一種を複合酸化物に担持させることに
より反応温度を低温化できる。また、Pt,Rh,I
r,Pdのうち少なくとも一種を添加する場合は、Rh
がNOxとの反応に最も有効であるため、Rhを必須と
しこれにPt,Ir,Pdのうち少なくとも一種を添加
し、Rhに対してPt,Ir,Pdを2〜5倍添加する
ことで、炭化水素とNOxの反応選択性を高くすること
ができる。Ag,Coの添加量は複合酸化物に対して2
〜8重量%で、Pt,Rh,Ir,Pdの添加量が複合
酸化物に対して1〜5重量%とする。
【0029】Ag,Coの添加量が2重量%未満では触
媒の反応温度が高く、その添加量が8%を超えると炭化
水素とNOxの反応選択性が低くなる。また、Pt,R
h,Ir,Pdの添加量が1重量%未満では反応温度が
高くなり、Pt,Rh,Ir,Pdの添加量が5重量%
を超えると炭化水素とNOxの反応選択性が低くなる。
【0030】また、Agの粒子径は10〜20nmであ
り、Pt,Rh,Ir,Pdの粒子径は2〜10nmで
ある。Agの粒子径が10nm未満では反応温度が高く
なり、Agの粒子径が20nmを超えると、炭化水素と
NOxの反応選択性が低くなる。Pt,Rh,Ir,P
dの粒子径が2nm未満では反応温度が高くなり、P
t,Rh,Ir,Pdの粒子径が10nmを超えると炭
化水素とNOxの反応選択性が低くなる。
【0031】Ag,Pt,Rh,Ir,Pd粒子は0.
3 以下の標準偏差で粒子径分布を有することが好まし
く、0.3 以上の標準偏差で粒子径分布を持つ場合は炭
化水素とNOxの反応選択性が低くなる。
【0032】本発明の排ガス浄化触媒は、Ag,Coの
うち少なくともいずれか一種を添加してなる排ガス浄化
触媒、あるいはPt,Rh,Ir,Pdのうち少なくと
もいずれか一種を添加してなる触媒に、Sn,W,Cu
の各酸化物のうち少なくとも一種を添加することで、有
効な反応温度域を広げることができる。Sn,W,Cu
を添加することにより温度に対する炭化水素の燃焼反応
が緩やかになり、結果としてNOxの還元反応が広い温
度域で生じる。また、Sn,W,Cuの添加量が20モ
ル%を超えると炭化水素とNOxの反応選択性が低くな
り、また、1モル%未満では効果がないため、複合酸化
物触媒に対して1.0 〜20モル%とする。
【0033】本発明の排ガス浄化触媒は、Ag,Coの
うち少なくとも一種を添加してなる排ガス浄化触媒、あ
るいはPt,Rh,Ir,Pdのうち少なくとも一種を
添加してなる触媒に、アルカリ金属(Li,Na,K)
を添加することで、酸塩基点の強度及び量を調節し炭化
水素とNOxの反応選択性を高くすることができる。ア
ルカリ金属の添加量は8モル%を超えると、炭化水素と
NOxの反応選択性が低くなり、1.0%未満では効果
がないため、酸化物触媒に対し1.0〜8モル%とす
る。
【0034】また、本発明の排ガス浄化触媒は、Ag,
Coのうち少なくとも一種を添加してなる排ガス浄化触
媒、あるいはPt,Rh,Ir,Pdのうち少なくとも
一種を添加してなる触媒に、Mnの酸化物を添加するこ
とにより、NOx吸着効果を加味し、NOx浄化率を高
くすることができる。Mn酸化物の添加量が複合酸化物
に対し20モル%未満ではNOx吸着効果が小さく、8
0モル%を超えると炭化水素とNOxの反応選択性が低
くなる。また、添加したMnが4価で酸化物又は複合酸
化物を形成させることにより、NOx吸着効果を加味
し、NOx浄化率を高くすることができる。これはMn
の構造によりNOxの吸着特性が変化することによる。
NOの吸着量は通常少ないが、NOをNO2 の形に変化
させると吸着量が著しく多くなる。Mnの原子価が4で
あるMnO2 はNOの酸化特性に優れており、容易にN
2 を生成できる。ただし、MnO2 は炭化水素の燃焼
についても活性であるために添加量が多すぎると、NO
xと炭化水素の反応選択性が悪くなる。従って、Mnの
添加量が酸化物触媒に対し20〜80モル%で、添加し
たMnが4価で酸化物又は複合酸化物を形成させること
が好ましい。
【0035】さらに本発明の排ガス浄化触媒は、Ag,
Coのうち少なくとも一種を添加してなる排ガス浄化触
媒、あるいはPt,Rh,Ir,Pdのうち少なくとも
一種を添加してなる触媒に、希土類(Ce,Nd,L
a)の酸化物を添加することにより、触媒の耐熱性を向
上することができる。希土類の添加量が酸化物触媒に対
して5モル%を超えると炭化水素とNOxの反応選択性
が低くなり、1.0 モル%未満で効果がないため、希土
類の添加量が複合酸化物に対して1.0 〜5モル%とす
る。
【0036】アルミナとジルコニアの複合酸化物に添加
するCe,SmまたはCaは、ジルコニアと反応しやす
く、それによる酸塩基強度の調節に有効であり、その添
加量は酸塩基強度の点から酸化物にして複合酸化物に対
して1〜2モル%が適当である。
【0037】本発明の排ガス浄化システムは、少なくと
も一部で酸素過剰の空燃費で走行するシステムを有する
自動車の排ガス浄化システムに用いることができる。
【0038】Pt,Rh,Ir,Pdのうち少なくとも
一種を添加してなる排ガス浄化触媒をハニカム状担体に
コートなる排ガス浄化触媒を用いる場合は、排ガスの空
間速度を小さくし浄化率を高くするために、ハニカム型
触媒の体積を1.3〜4.0lとし、触媒層より後部で排
ガスの排気管が少なくとも2つ以上に分離しているかあ
るいは排気管が少なくとも2つ以上に分離し、かつそれ
ぞれに触媒層を設置する。また、この触媒は反応温度が
低いために自動車の床下に設置することが好ましい。
【0039】本発明の排ガス浄化システムは、NOxの
還元剤が炭化水素以外にアルコール,COを用いること
ができるために、排ガス浄化触媒をハニカムまたは板状
担体にコートしてなる触媒を用いて、炭化水素,アルコ
ール,COのうち少なくとも一種を排ガス中に添加して
排ガスを該触媒に接触させるシステムに用いることがで
きる。
【0040】
【発明の実施の形態】
(実施例1)アルミニウムイソプロポキシド(AlOO
H)を80℃の熱水に加え、これに硝酸ジルコニルを添
加し、80℃で数時間撹拌し反応させゲルを作製した。
得られたゲルを乾燥後、700℃で5時間熱処理してア
ルミナ−ジルコニア触媒を得た。アルミナ−ジルコニア
触媒の組成はアルミナに対するジルコニアのモル分率
を、0,5,10,20,50,80,100%とした
ものを作製した。
【0041】図2,図3に作製したアルミナ−ジルコニ
ア触媒の酸強度と塩基強度を各々NH3昇温脱離法およ
びCO2昇温脱離法(TPD)により測定した結果を示
した。NH3昇温脱離およびCO2昇温脱離の測定は以下
のように行った。石英製の反応管中央部に触媒0.5g
を充填し、500℃He気流中で2時間前処理した後冷
却し、150℃でNH3あるいはCO2ガスを飽和するま
で吸着させた。その後Heガス100ml/minで10℃
/minの昇温速度で脱離させ脱離ガスをガスクロ用熱伝
導度検出器を用いて脱離温度を測定した。表1は酸強度
比及び塩基強度比を示すものである。
【0042】
【表1】
【0043】アルミナ−ジルコニア触媒は、いずれの組
成においてもNH3およびCO2の脱離が観察される。従
って、アルミナ−ジルコニア触媒は酸点と塩基点を有し
ていることがわかる。また、アルミナにジルコニアを添
加することにより、NH3 およびCO2 の脱離温度が低
くなることがわかる。即ち、アルミナとこのアルミナに
対して20モル%のジルコニアとからなる複合酸化物に
おいてNH3 脱離温度領域のピーク値が180〜250
℃の低温側によっており(図2)、また、アルミナとこ
のアルミナの50モル%に当たるジルコニアとからなる
複合酸化物において、CO2 の脱離温度領域も620〜
500℃の低温側によっている(図3参照)。脱離温度
の低下は酸及び塩基の強度の低下に対応するため、ジル
コニアを50モル%程度まで添加することにより酸及び
塩基の強度が低下することがわかる。図4はZrO2
と酸強度比及び塩基強度比との関係を示す線図である。
図に示すようにAl23主成分に対し塩基強度比が0.
2 以上であれば酸強度比が1.0以上であり、ZrO2
主成分に対して塩基強度比0.2以上では酸強度比が0.
35 以上、又は酸強度比1.0以上では塩基強度比が
0.9以上となる。
【0044】図5には各触媒のNO還元活性試験の結果
を示した。なお、実験は以下に示した組成の反応ガス
(A)を用いて空間速度(SV)を20000として反
応温度に対するNO転化率を測定した。
【0045】反応ガス(A) NO=1000ppm O2=10% C36=1000ppm キャリアガス:N2 図5には参考のためにアルミナとジルコニアそれぞれ単
独についての結果も示した。図5からわかるように、ア
ルミナにジルコニアを添加することにより反応温度域が
550〜610℃に低温化し、さらにNO転化率も40
から70%に向上することがわかる。ただし、ジルコニ
ア単独では35%程度の浄化率しか得ることができな
い。
【0046】さらに、図2,図3のNH3 昇温脱離法お
よびCO2 昇温脱離法により測定した結果を用いて酸強
度比及び塩基強度比を以下のように定義した。
【0047】酸強度比=(150〜250℃の強度面積)/
(250〜350℃の強度面積) 塩基強度比=(300〜500℃の強度面積)/(600〜800℃
の強度面積) このように求めた酸及び塩基強度比を表1に示した。こ
れらの値と触媒の浄化率との関係を見ると、酸及び塩基
強度比が大きいほど高い浄化率を有していることがわか
る。
【0048】表2は図5よりNO浄化率が最も高い点と
その反応温度とを求めたものである。Al23に対しZ
rO2 量を5〜80モル%とすることにより、60%以
上の浄化率が得られ、特に7〜70モル%で65%以上
の浄化率が得られる。浄化率がピークでの反応温度はZ
rO2 量が多くなるほど低くなり、40モル%で535
℃,60モル%で530℃,80モル%で525℃とな
る。
【0049】以上のように、アルミナ−ジルコニア触媒
のような強度の弱い酸点と塩基点を有した触媒を使用す
ることにより、特に590℃以下の低温で65%以上の
高い浄化率を得ることができた。
【0050】
【表2】
【0051】本実施例で作製したアルミナ−ジルコニア
触媒のX線回折および27Al−NMR(核磁気共鳴)を測
定した結果を図6,図7に示す。図6に示すX線回折で
はアルミナ−ジルコニア複合酸化物に起因すると考えら
れるブロ−ドなピークが観察されアモルファスと考えら
れる。また、図7に示す27Al−NMRではアルミナ単
独の場合と異なり、アルミナ−ジルコニアは鋭いピーク
が観察された。このようなNMRの結果はAl周辺の結
合形式に変化が生じていることを示している。すなわ
ち、アルミナにジルコニアを添加することによりZr−
O−Alなる結合が生じているものと推定される。ま
た、この触媒を800℃で処理すると正方晶ジルコニア
が観察された。正方晶ジルコニアを800℃程度の温度
で得るためには、Ce,Y,Ca等の添加を要し、Al
の添加では通常生成しない。本発明の触媒はゾルゲル法
を使用することにより通常得ることのできないアルミナ
−ジルコニア複合酸化物を得ることができた。従って、
アルミナ−ジルコニア触媒の構造は図1のようになって
おり、酸点と塩基点が隣接した構造を有している。ま
た、Zr−O−Alのような結合が生成しなくともアル
ミナ及びジルコニアの微粒子が均一に分散し、互いの粒
子が接触し、粒子表面で接触することにより隣接した状
態を有している場合でも同様である。このように実施例
1で示した低温で高い浄化率を有する触媒は特徴的な構
造を有しており、その構造は、酸性を有する酸化物と塩
基性を有する酸化物を複合化することにより得られるこ
とがわかった。
【0052】(実施例2)アルミナ−ジルコニア以外の
成分について実施例1同様の活性試験を行った。なお、
触媒はMg,Ti,Si,Ca,Al,Zr,Zn,S
rそれぞれの酸化物を組み合わせて組成比をモル比で
1:1として作製した。図7,図8に各触媒の活性試験
結果を示した。結果として45〜80%の高いNO浄化
率と420〜500℃の低温化を示したものは、図8に
示すようにAl23−ZnO,Al2O3−CaO,Al2
3−MgOであった。これらの触媒についてNH3および
CO2昇温脱離を測定して見ると、実施例1で観察され
たような比較的強度の弱い酸塩基点が存在していること
がわかった。一方、Al23−ZnO,Al23−Ca
O,Al23−MgO以外NO浄化率の低い触媒、即ち
図9に示すAl23−TiO2,Al23−SrO,SiO
2−ZrO2等はNH3およびCO2昇温脱離を測定した場
合、酸点のみあるいは塩基点のみ存在するか、または酸
塩基点の強度が強いという結果が得られた。それぞれの
触媒について実施例1同様に酸及び塩基強度比を求めた
結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】表3は活性試験の結果から高浄化率触媒と
低浄化率触媒に区別して示してある。高浄化率触媒即
ち、Al23−ZnO,Al23−CaO,Al23
MgOは酸強度比が0.35以上である1.0以上で、塩
基強度比は0.2 以上であった。これに対して低浄化率
触媒は酸及び塩基強度比いずれかが小さく両方共大きな
値を持たないことがわかる。Al23−SrO,MgO
−CaO,SiO2−ZrO2 は酸強度比は1.0以上で
あるが、塩基強度比が0.2以下より小さいものであっ
た。また、Al23−TiO2,Al23−SiO2は塩
基強度比が0.2以上であるが、酸強度比が0.1 以下で
あった。このように、アルミナ−ジルコニア以外の触媒
でも、Al23−ZnO,Al23−CaO,Al23
−MgOのように酸点と塩基点を有し、それぞれの強度
が弱いもので、酸強度比が0.35以上で、塩基強度比が
0.2 以上、好ましくは前者が1.0以上又は前者が0.
35以上、後者が0.4 以上であればNOx還元触媒と
して有効であることが分った。
【0055】表4はNO浄化率が最も高いときのNO浄
化率とその反応温度を示すものである。本発明のNO浄
化率は47%以上で、その反応温度は500℃以下の低
いものであった。
【0056】
【表4】
【0057】(実施例3)実施例1で作製したアルミナ
−ジルコニア触媒(モル比1:1)にAgを含浸させて
アルミナ−ジルコニア複合酸化物にAgを担持させたA
g添加アルミナ−ジルコニア触媒を調製した。なお、A
gの添加量はアルミナ−ジルコニア触媒に対し0.5,
1.0,2.0,5.0,8.0,10 重量%のものを作
製した。
【0058】図10は各触媒のNO還元活性試験の結果
を示す線である。試験方法は以下に示した組成の反応ガ
ス(A)で、SVは20000で行った。
【0059】Agを2〜10重量%添加することによ
り、反応温度が低温化した。図10には参考のためにア
ルミナにAgを添加した触媒の結果も示した。アルミナ
とアルミナ−ジルコニアを比較すると、Agを添加した
場合でも反応温度に差が観察されており、アルミナ−ジ
ルコニア触媒の酸塩基特性(酸塩基の強度が適切であ
り、酸点と塩基点が隣接する構造)がNOの還元反応に
有効であることがわかった。NO浄化率は45〜70
%、反応温度は340〜520℃の低温化ができた。ま
た、Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒の耐熱性を調べ
るために、Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒を850
℃,50時間処理したものについて活性試験を行った。
図11に示したように、Ag添加アルミナ−ジルコニア
触媒は850℃,50時間処理後においても、浄化率の
低下は見られず、Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒は
耐熱性に優れていることがわかった。
【0060】表5は同じくガス入口温度とNO浄化率と
をAg量について示すものである。Ag量が多くなるに
従って反応温度は低くなり、0.5% の510℃より1
%につき約18℃以上の反応温度の低下が得られる。反
応温度(℃)は−18.3×Ag量+517によって求
められる値以下となる。370〜500℃で50%以上
のNO浄化率が得られる。
【0061】
【表5】
【0062】次に、反応ガス(A)に水を10%添加し
てAg添加アルミナ−ジルコニアのジルコニア添加量を
変化させた触媒の活性試験を行い、水の影響を調べた。
図12に水を添加したときのNO浄化率の減少率を示
す。この減少率は反応ガス入り口温度400〜600℃
における平均値を示す。図示のように、2%Ag/Al
23にジルコニアを添加して、アルミナ−ジルコニア複
合酸化物中のジルコニアの割合を10,20,50モル
%と増した2%Ag/(Al23−10モル%Zr
2),2%Ag/(Al23−20モル%ZrO2),
2%Ag/(Al23−50モル%ZrO2 )の各触媒
では、ジルコニアを添加することにより、耐水性が向上
することがわかった。
【0063】これまでは還元剤に炭化水素を用いて触媒
性能を評価してきたが、他の還元剤を用いた場合の触媒
特性を評価した。用いた還元剤は含酸素化合物を代表し
てエタノールを用いた。なお、測定は2%Ag/(Al
23−50モル%ZrO2)触媒を用いて、反応ガス
(A)中のC36の代わりにエタノールをC36と等濃
度添加して行った。その結果、300℃で75%のNO
浄化率を得た。
【0064】また、Co添加についても同様な実験を行
ったところ同様の性能が得られた。このように、Ag,
Coを添加することにより、炭化水素以外の還元剤を用
いてもNOを除去することができた。
【0065】Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒は、三
元触媒としての機能がないために、Pt,Rhからなる
三元触媒をAg添加アルミナ−ジルコニア触媒の後に設
置しなければならない。そこで、Ag添加アルミナ−ジ
ルコニア触媒とPt,Rhからなる三元触媒を積層さ
せ、ストイキ(酸素濃度0.5% )のガスとリーン(酸
素濃度10%)のガスを20min サイクルで交互に触媒
層に導入し、活性試験を行った。なお、それぞれの反応
ガスの組成は、リーンガスは以下に示した反応ガス
(B)を用い、ストイキガスは反応ガス(C)を用いて
SV60000で行った。
【0066】(実施例4)実施例1で作製したアルミナ
−ジルコニア触媒(モル比1:1)にPt,Rhを含浸
させて、アルミナ−ジルコニア複合酸化物にPt,Rh
を添加した貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒を調製
した。なお、貴金属の添加量はアルミナ−ジルコニア触
媒に対し0.5,1.0,2.0,5.0,8.0 重量%の
ものを作製した。
【0067】図13に各触媒のNO還元活性試験の結果
を示した線図である。試験は反応ガス(B)を用いてS
Vを60000として行った。
【0068】反応ガス(B) NO=600ppm O2=10% C36=600ppm CO2=10% CO=200ppm H2O=10% 貴金属を2〜8重量%該複合酸化物に担持させることに
より、反応ピーク温度が220〜250℃と低温化し
た。自動車の排ガス温度は200〜450℃であること
から、貴金属を添加した触媒は自動車用触媒として有効
であるといえる。表6は同じくガス入口温度とNO浄化
率を示すものである。NO浄化率のピーク値(%)は反
応温度(℃)×(−1.47)+375によって求められ
る値以上のものが得られる。
【0069】
【表6】
【0070】図13には参考のためにアルミナに貴金属
を添加した触媒の結果も示す。アルミナとアルミナ−ジ
ルコニアを比較すると、貴金属を添加した場合でも反応
温度に差が観察されており、アルミナ−ジルコニア触媒
の酸塩基特性がNOの還元反応に有効であるといえる。
ただし貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒は反応温度
が200〜300℃であることから、触媒を床下で排ガ
ス出口近くに設置しなければならない。このような条件
から貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒には700
℃,50時間処理に相当する耐熱性があれば十分であ
る。そこで、貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒およ
びPt−Rh添加アルミナ触媒を700℃,50時間処
理したものについて活性試験を行った。
【0071】その結果は図14に示したように、Pt−
Rh添加アルミナ触媒は20%程度浄化率が低下する
が、貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒は700℃,
50時間処理後においても、浄化率の低下はほとんど見
られず、貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒は耐熱性
に優れていることがわかった。従って、触媒を床下で排
ガス出口近くに設置することができる。また、貴金属添
加アルミナ−ジルコニア触媒は、NOx,炭化水素,C
Oの三種類のガス成分を同時に除去する三元触媒として
の機能を有するため、Pt,Rhからなる三元触媒を貴
金属添加アルミナ−ジルコニア触媒の後に設置する必要
がない。従って、貴金属添加アルミナ−ジルコニア触媒
の量を多くすることができる。そこで、貴金属添加アル
ミナ−ジルコニア触媒の量を倍にして、ストイキ(酸素
濃度0.5% )のガスとリーン(酸素濃度10%)のガ
スを20min サイクルで交互に触媒層に導入し、活性試
験を行った。なお、それぞれの反応ガスの組成は、リー
ンガスは以下に示した反応ガス(B)を用い、ストイキ
ガスは反応ガス(C)を用いてSV60000で行っ
た。その結果、広範囲な酸素濃度の排ガスで平均60%
の浄化率を得ることができた。
【0072】反応ガス(B) NO=600ppm O2=10% C36=600ppm CO2=10% CO=200ppm H2O=10% 反応ガス(C) NO=1000ppm O2=0.5% C36=1000ppm CO2=10% CO=5.0% H2O=10% H2=6ppm また、Ptの代わりにPd,Irを添加したアルミナ−
ジルコニア触媒についても同様な実験を行ったところ、
PdはPtに比べ浄化率は多少低くなるが、Irは同等
の性能が得られた。このように貴金属を添加することに
より自動車触媒としては、酸素濃度に依存することなく
NOxを除去することができた。
【0073】(実施例5)実施例4で作製した1.6%
Pt0.6%Rh添加アルミナ−ジルコニア触媒(モル
比1:1)にSn,W,Cu,アルカリ金属(Na,L
i,K),Mn,希土類元素(Ce,Nd,La)を含
浸させて触媒を調製した。なお、各添加物の添加量はア
ルミナ−ジルコニア触媒に対し1.0,5.0,10,2
0,50モル%のものを作製した。図15〜図17に各
触媒のNO還元活性試験の結果を示した。なお、実験は
反応ガス(B)を用いて、SVを60000として反応
温度に対するNO浄化率を測定した。
【0074】図15にSn,W,Cu,Na,K,Li
を5%添加した触媒の結果を1例として示した。Sn,
W,Cu,Na,K,Liを添加することにより、反応
温度域が250〜600℃幅広くなり、浄化率も40%
以上になることがわかった。また、添加量を変化させた
実験より添加量は1〜5%のものが最も有効であった。
50%添加すると極端な転化率の低下が生じた。このこ
とから添加量の限界は20モル%程度であることがわか
った。
【0075】図16にCe,La,Ndの酸化物を5モ
ル%添加した結果を示した。Ce,La,Ndを添加す
ることにより、反応のピーク温度が低温化するととも
に、耐熱性が向上した。また、添加量を変化させた実験
より添加量は1〜5モル%のものが最も有効であった。
50モル%添加すると極端な転化率の低下が生じた。こ
のことから添加量の限界は20モル%程度であることが
わかった。
【0076】Mnを添加することにより反応温度域が幅
広くなるとともに、酸素濃度0.5%のストイキガスと
10%のリーンガスを20min サイクルで交互に触媒層
に導入した場合、図17に見られるように酸素濃度を
0.5 %から10%に切り替えるとき応答速度が遅くな
ることでNO浄化率の平均値が向上した。また、添加量
はアルミナ−ジルコニアに対して20〜80モル%のと
きその効果があることがわかった。
【0077】本実施例における以上の結果は、上記Pt
−Rhの代わりにAgを担持させたアルミナ−ジルコニ
ア触媒についても同様な結果が得られた。従って、貴金
属添加アルミナ−ジルコニア触媒にSn,W,Cu,ア
ルカリ金属(Li,Na,K),Mn,希土類元素(C
e,Nd,La)を添加することも有効である。さら
に、NO浄化率はアルミナ−ジルコニア触媒には劣る
が、Al23−ZnO,Al23−CaO,Al23
MgO,ZrO2−CaO,MgO−ZrO2の各触媒に
ついても、Sn,W,Cu,アルカリ金属(Li,N
a,K),Mn,希土類元素(Ce,Nd,La)を含
浸させた効果は同様であった。
【0078】(実施例6)アルミニウムイソプロポキシ
ドを80℃の熱水に加え、これに硝酸セリウムまたは硝
酸サマリウムあるいは炭酸カルシウムを添加し、さらに
ジルコニルを添加し80℃で数時間撹拌し反応させゲル
を作製した。得られたゲルを乾燥後、850℃で5時間熱
処理してCe,Sm,Ca添加アルミナ−ジルコニア触
媒を得た。これらにPt,Rhを含浸して700℃,5
時間熱処理して1.6%Pt0.3%Rh/M−Al23
−ZrO2 触媒を調製した。各触媒について実施例4と
同様に反応ガス(B)を用いてSVを60000として
活性試験を行った結果を図18に示した。
【0079】各触媒とも反応温度が250〜400℃で
平均60%のNO転化率を示した。また、酸素濃度を
0.5% として活性試験を行ったところ、250℃以上
の温度で100%NOを除去することができた。また、
酸素濃度0.5% で試験した後、酸素濃度10%に切り
替えて試験したところ、250〜400℃で平均70%
のNO転化率を示し浄化率を向上することができた。こ
のように添加剤をゲル化前に添加することにより、添加
剤をアルミナ−ジルコニア上に高分散させることがで
き、その結果として高いNO浄化率を得ることができ
た。また、Sn,W,Cu,Li等の添加剤について
も、同様にゲル化前に添加することにより浄化率を向上
することができた。ただし、Ca,Sm,Ceについて
はジルコニアと反応しやすく、さらに、Ca,Sm,C
eが適度な塩基性を有することから、酸−塩基強度の調
整がより有効となり、特に効果があった。
【0080】そこで次に1.6%Pt0.3%Rh/Ce
−Al23−ZrO2 触媒について酸素濃度を0.5 %
と10%に適時切り替えて300℃定常反応を行った。
その結果を図19に示した。このような試験は実際の自
動車走行時の酸素濃度変化を考慮したものであるがリー
ン定常時で60分反応後においてもほとんどNO浄化率
に変化が見られない。従って、この触媒を用いることで
リーンバーンエンジン搭載車の排ガスを故意にガス組成
を変化させなくとも、60%以上の浄化率を維持できる
といえる。
【0081】(実施例7)1.6%Pt0.3%Rh/C
e−Al23−ZrO2 触媒の耐熱性を評価するために
600,700,850℃で50時間処理したものにつ
いて実施例4と同様に反応ガス(B)を用いてSVを6
0000として活性試験を行った。図20にその結果を
示した。また、参考のために850℃で50時間処理し
た1.6%Pt0.3%Rh/Al23触媒と1.6%P
t0.3%Rh/Al23−ZrO2触媒の結果も示し
た。1.6%Pt0.3%Rh/Ce−Al23−ZrO
2 触媒はほとんど浄化率に変化がない。また、ジルコニ
アを添加し、さらにCeを添加することでアルミナより
耐熱性が向上することがわかる。このように複合酸化物
化するとともに、Ce,Sm,Caを添加することによ
り耐熱性を向上することができた。
【0082】(実施例8)図21はNO浄化率がピーク
を示すときのガス入口温度との関係を示す線図である。
本発明に係る触媒は黒丸印のものであり、NO浄化率
(%)yが0.09×ガス入口温度(℃)x−0.14 に
よって求められる値以上のNO浄化率と反応温度が得ら
れる。特に、本発明に関するものはこの直線によって求
められる値の10%以上高いものが得られる。また、本
発明に係るAl23−ZrO2 にAgを担持した触媒は
NO浄化率(%)yが0.22 ×ガス入口温度(℃)x
−31によって求められる値以上のNO浄化率が得られ
る。従って、金属を担持しない触媒においては特に40
0℃以上でNO浄化率が36%以上で、排ガス温度1℃
当りのNO浄化率が0.09% 以上,Agを担持したも
のについてはガス入口温度370℃以上でNO浄化率が
50%以上で、排ガス温度1℃当りのNO浄化率が0.
22% 以上が得られる。
【0083】本実施例における複合酸化物からなる触媒
はA直線より上にあり、NOx浄化率が400℃で35
%以上,500℃で45%以上及び600℃で55%以
上有するものである。
【0084】また、複合酸化物にPt・Rhの金属触媒
を担持したものは、NOx浄化率が200〜250℃
で、55%以上又は前記金属触媒の複合酸化物に対する
比率1%当り30%以上有するものである。
【0085】更に、複合酸化物にAgの金属触媒が担持
したものはB直線に示すようにNOx浄化率が350℃で
40%以上,400℃で50%以上及び500℃で75
%以上有するものである。
【0086】(実施例9)実施例6で示した1.6%P
t0.3%Rh/Ce−Al23−ZrO2 触媒を10
μm以下の粒子系にて500g作製し、これにアルミナ
ゾル300g,エチレングリコ−ルと水を加え、ハニカ
ムコーティング溶液を作製した。次に、コージェライト
製楕円柱状の1.7l ハニカムをコーティング溶液に浸
し、引き上げた後、エアーブローして余分な液を取り除
き、150℃で乾燥した。この操作を数回繰り返した後
500℃で20分間処理して1.7l ハニカムを2個作
製した。
【0087】この触媒を専用のケーシングに詰め込み、
3000ccのリーンバーンエンジン搭載の自動車床下に
取り付けた。なお、触媒は2個使用しており、これら触
媒の配置は図22に示すように排気ガス流に対して直列
に配置した場合と、図23に示すように並列に配置した
場合について、触媒の性能評価を行うと共に、触媒の配
置構成についても検討した。触媒を自動車の床下に取り
付けた後、触媒をエージングするために30分間空燃比
14.3〜14.8で60km/hの速度で走行した。
【0088】次に図示のように、触媒の入口と出口それ
ぞれに付けたサンプリング管とそれに接続するケミルネ
ッセンス方式のNOxメータを用いて、触媒層前後のN
Ox濃度を測定し、空燃比21.0 で60km/h定常走
行時のNOx浄化率を求めた。それと共に触媒入口と出
口それぞれに熱電対をセットし、各位置の温度を測定し
た。その結果を表7に示す。
【0089】
【表7】
【0090】その結果は、触媒2個を用いた場合に直列
に配置するより並列に配置する方がNOx浄化率が高く
なっている。これは触媒の温度に差が生じているためで
あり、直列の場合は後段の触媒層の入口温度が高くな
り、後段の触媒の浄化率が低くなるためである。例え
ば、走行10分後、並列配置の触媒層のNOx浄化率が
64%であるのに対し、直列配置の触媒層のそれは50
%であった。触媒層入口温度は並列配置の触媒層、直列
配置の触媒層では同じ230℃であるが、触媒総出口温
度は、並列配置の触媒層では270℃であり、これは直
列配置の触媒層の310℃より低い。このことから触媒
の配置としては並列の方が有効であることがわかった。
特に図22の直列配置に対してはエンジン側に複合酸化
物層の触媒を用い、その後流側に金属触媒を担持したも
のを用いることにより前者で350〜550℃,後者で
200〜300℃での浄化を効率よく行うことができ
る。
【0091】また、アルミナ−ジルコニア触媒の作製は
ゾルゲル法を用いてゲルを作製し、これを乾燥し粉末と
した触媒をハニカムにコーティングしたが、ゾルゲル法
で作製しているためにゲル化前即ち流動性のあるうちに
直接ハニカムにコーティングすることも可能である。さ
らに、ハニカムコーティングの際にバインダーとしてア
ルミナゾルを用いているが、このバインダーに作製した
アルミナ−ジルコニアゾルのような複合酸化物のゾルを
用いることにより、さらに高浄化率化することができ
る。また、NOx濃度が小さく触媒の性能も比較的低い
のもで対応が可能な例えば1000ccクラスの排ガス浄
化触媒やリーン域の少ない自動車の場合は、バインダー
としてアルミナ−ジルコニアゾルのような複合酸化物の
ゾルを用いて三元触媒とともにハニカムにコーティング
することで、燃焼空燃比で25以上のリーンバーン対応
の自動車用の触媒を提供できる。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、炭化水素,酸素,NO
xを含む排ガスを浄化するために、排ガス浄化処理触媒
を、酸点と塩基点を隣接して有する複合酸化物で構成し
たので、NOxと炭化水素が隣接した状態で活性化さ
れ、容易に中間体を形成し、NOxと炭化水素の反応選択
性を向上することができ、触媒反応により酸素過剰の排
ガス中においても窒素酸化物を低温で除去でき、かつ耐
熱性に優れた触媒を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミナ−ジルコニア触媒の構造を原理的に説
明する図である。
【図2】NH3TPD測定結果。
【図3】CO2TPD測定結果。
【図4】酸強度比及び塩基強度比とZrO2 量との関係
を示す線図。
【図5】アルミナ−ジルコニア触媒の活性試験結果。
【図6】アルミナ−ジルコニア触媒のXRD測定結果。
【図7】アルミナ−ジルコニア触媒の27Al−NMR測
定結果。
【図8】アルミナ−ジルコニア触媒以外の複合酸化物触
媒の活性試験結果−1。
【図9】アルミナ−ジルコニア触媒以外の複合酸化物触
媒の活性試験結果−2。
【図10】Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒の活性試
験結果。
【図11】Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒の耐熱性
試験結果。
【図12】Ag添加アルミナ−ジルコニア触媒の耐水性
試験結果。
【図13】Pt−Rh添加アルミナ−ジルコニア触媒の
活性試験結果。
【図14】Pt−Rh添加アルミナ−ジルコニア触媒の
耐熱性試験結果。
【図15】Pt−Rh添加アルミナ−ジルコニア触媒へ
の添加剤の効果。
【図16】希土類添加Pt−Rh/アルミナ−ジルコニ
ア触媒の活性試験結果。
【図17】Mn添加Pt−Rh/アルミナ−ジルコニア
触媒の活性試験結果。
【図18】Ca,Ce,Sm添加Pt−Rh/アルミナ
−ジルコニア触媒の活性。
【図19】Ce添加Pt−Rh/アルミナ−ジルコニア
触媒の活性試験結果。
【図20】Ce添加Pt−Rh/アルミナ−ジルコニア
触媒の耐熱性試験結果。
【図21】NO浄化率とガス入口温度との関係を示す線
図。
【図22】自動車の床下に直列配置した触媒と測定機器
を示す図である。
【図23】自動車の床下に並列配置した触媒と測定機器
を示す図である。
【符号の説明】
1…触媒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/04 B01J 23/10 A 23/06 23/14 A 23/10 23/30 A 23/14 23/34 A 23/30 23/38 A 23/34 23/40 A 23/38 23/46 311A 23/40 23/50 A 23/46 311 23/58 A 23/50 23/60 A 23/63 23/62 A 23/58 23/66 A 23/60 23/68 A 23/62 23/72 A 23/652 23/76 A 23/656 23/78 A 23/66 23/80 A 23/68 23/85 A 23/72 23/89 A 23/75 B01D 53/36 ZAB 23/76 102H 23/78 102B 23/80 B01J 23/56 301A 23/835 23/64 103A 23/889 104A 23/85 23/74 311A 23/89 23/82 A 23/84 311A (72)発明者 大石 知司 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 研 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 加藤 明 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 市川 伸一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 北原 雄一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸点と塩基点を有する複合酸化物からなる
    ことを特徴とする排ガス浄化触媒。
  2. 【請求項2】NH3 昇温脱離法によるNH3 の脱離温度
    が250℃以下であり、150〜250℃での強度面積
    が250〜350℃の強度面積に対し0.35 以上及び
    CO2 昇温脱離法によるCO2の脱離温度が200〜4
    00℃であり、300〜500℃での強度面積が600
    〜800℃での強度面積に対し0.2 以上であることを
    特徴とする請求項1記載の排ガス浄化触媒。
  3. 【請求項3】Alの酸化物とZr,Mg,Zn及びCa
    の各酸化物のうち少なくとも一種とを有する複合酸化物
    からなり、該複合酸化物は酸点と塩基点とを有すること
    を特徴とする排ガス浄化触媒。
  4. 【請求項4】Alの酸化物と、Zr,Mg,Zn及びC
    aの各酸化物のうち少なくとも一種がAlの酸化物に対
    しモル比で20〜80%含有する複合酸化物からなるこ
    とを特徴とする排ガス浄化触媒。
  5. 【請求項5】前記複合酸化物はSn,W及びCuのうち
    少なくとも一種を有することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の排ガス浄化触媒。
  6. 【請求項6】前記Sn,W及びCuの各酸化物の少なく
    とも一種が前記複合酸化物に対して1.0 〜20モル%
    を含有することを特徴とする請求項5記載の排ガス浄化
    触媒。
  7. 【請求項7】前記複合酸化物はアルカリ金属の酸化物を
    有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の排ガス浄化触媒。
  8. 【請求項8】前記アルカリ金属の酸化物は、Li,Na
    及びKの各酸化物の少なくとも一種で、前記複合酸化物
    に対し1.0 〜8モル%含有することを特徴とする請求
    項7記載の排ガス浄化触媒。
  9. 【請求項9】前記複合酸化物はMnの酸化物を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の排ガス
    浄化触媒。
  10. 【請求項10】前記Mnの酸化物が前記複合酸化物に対
    し20〜80モル%であることを特徴とする請求項9記
    載の排ガス浄化触媒。
  11. 【請求項11】前記Mnは4価の酸化物を形成すること
    を特徴とする請求項9又は10記載の排ガス浄化触媒。
  12. 【請求項12】前記複合酸化物は希土類元素の酸化物を
    有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記
    載の排ガス浄化触媒。
  13. 【請求項13】前記希土類の酸化物は、Ce,Sm,N
    d及びLaの各酸化物の少なくとも一種で、前記複合酸
    化物に対して1.0 〜5モル%含有することを特徴とす
    る請求項12記載の排ガス浄化触媒。
  14. 【請求項14】前記複合酸化物にAg,Coのうち少な
    くとも一種を担持させたことを特徴とする請求項1〜1
    3のいずれかに記載の排ガス浄化触媒。
  15. 【請求項15】前記Ag及びCoのうち少なくとも一種
    が前記複合酸化物に対して2〜8重量%含有することを
    特徴とする請求項14記載の排ガス浄化触媒。
  16. 【請求項16】前記Ag又はCoの粒子径が10〜20
    nmであることを特徴とする請求項14又は15記載の
    排ガス浄化触媒。
  17. 【請求項17】前記Agの粒子が0.3 以下の標準偏差
    で粒子径分布を有することを特徴とする請求項16記載
    の排ガス浄化触媒。
  18. 【請求項18】前記複合酸化物に担持させたPt,R
    h,Ir及びPdのうち少なくとも一種を有することを
    特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の排ガス浄
    化触媒。
  19. 【請求項19】前記Pt,Rh,Ir及びPdの少なく
    とも一種が前記複合酸化物に対して0.1 〜5重量%含
    有することを特徴とする請求項18記載の排ガス浄化触
    媒。
  20. 【請求項20】該複合酸化物に担持させたRhと、該複
    合酸化物に担持させたPt,Ir及びPdの少なくとも
    一種を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれ
    かに記載の排ガス浄化触媒。
  21. 【請求項21】前記RhとPt,Ir及びPdのうち少
    なくとも一種の総量が前記複合酸化物に対して1〜5重
    量%でかつPt,Ir及びPdのうち少なくとも一種が
    Rhの2〜5倍含有することを特徴とする請求項20に
    記載の排ガス浄化触媒。
  22. 【請求項22】前記Pt,Rh,Ir,Pdの各粒子径
    が2〜10nmであることを特徴とする請求項21記載
    の排ガス浄化触媒。
  23. 【請求項23】前記Pt,Rh,Ir,Pdの各粒子が
    0.3 以下の標準偏差で粒子径分布を有することを特徴
    とする請求項22記載の排ガス浄化触媒。
  24. 【請求項24】複合酸化物からなり、NOx浄化率が4
    00℃で35%以上,500℃で45%以上及び600
    ℃で55%以上であることを特徴とする排ガス浄化触
    媒。
  25. 【請求項25】複合酸化物に金属触媒が担持されてな
    り、NOx浄化率が200〜250℃で、55%以上又
    は前記金属触媒の複合酸化物に対する比率1%当り30
    %以上であることを特徴とする排ガス浄化触媒。
  26. 【請求項26】複合酸化物に金属触媒が担持されてな
    り、NOx浄化率が350℃で40%以上,400℃で
    50%以上及び500℃で75%以上であることを特徴
    とする排ガス浄化触媒。
  27. 【請求項27】一部で酸素過剰の空燃費で運転する内燃
    機関の排ガスを触媒によって浄化する排ガス浄化システ
    ムにおいて、前記内燃機関から出た排ガスを複合酸化物
    からなる触媒にて浄化した後、前記複合酸化物に担持さ
    れた金属触媒にて浄化させることを特徴とする排ガス浄
    化システム。
  28. 【請求項28】一部で酸素過剰の空燃費で走行する自動
    車の排ガスを触媒によって浄化する自動車排ガス浄化シ
    ステムにおいて、前記触媒はハニカム状又は板状担体に
    コートしてなる触媒層を備え、該触媒層は請求項1〜1
    3及び24のいずれかに記載の複合酸化物又は請求項1
    4〜23,25及び26のいずれかに記載の複合酸化物
    に担持された金属触媒からなることを特徴とする自動車
    排ガス浄化システム。
  29. 【請求項29】前記排ガスを直列又は分流させた複数の
    排気管に前記触媒がそれぞれ設置されていることを特徴
    とする請求項28に記載の自動車排ガス浄化システム。
  30. 【請求項30】前記排ガス中に炭化水素及びアルコール
    の少なくとも1つの含酸素化合物を添加して前記触媒層
    に接触させることを特徴とする請求項28又は29に記
    載の自動車排ガス浄化システム。
JP8063003A 1995-05-09 1996-03-19 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム Pending JPH0924274A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8063003A JPH0924274A (ja) 1995-05-09 1996-03-19 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11052695 1995-05-09
JP7-110526 1995-05-09
JP8063003A JPH0924274A (ja) 1995-05-09 1996-03-19 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0924274A true JPH0924274A (ja) 1997-01-28

Family

ID=26404082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8063003A Pending JPH0924274A (ja) 1995-05-09 1996-03-19 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0924274A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005039759A1 (ja) * 2003-10-24 2005-05-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 排気ガス浄化用触媒
US7081431B2 (en) 2000-09-08 2006-07-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha NOx absorbent and absorption reduction-type NOx purifying catalyst
US7220702B2 (en) 2001-02-19 2007-05-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purification catalyst
JP2008296111A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Toyota Motor Corp 排ガス浄化触媒の製造法および排ガス浄化触媒
JP2012217934A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Toyota Motor Corp 排ガス浄化用触媒
JP2013184125A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Toyota Motor Corp 排ガス浄化用触媒
WO2021142046A1 (en) * 2020-01-10 2021-07-15 Basf Corporation Acidic support for no x storage/release
KR20210096515A (ko) * 2020-01-28 2021-08-05 경국현 계단형 나선 날개를 포함하는 이중 유동층 반응기 시스템

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7081431B2 (en) 2000-09-08 2006-07-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha NOx absorbent and absorption reduction-type NOx purifying catalyst
US7220702B2 (en) 2001-02-19 2007-05-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purification catalyst
US7229947B2 (en) 2001-02-19 2007-06-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Catalyst for hydrogen generation and catalyst for purifying of exhaust gas
WO2005039759A1 (ja) * 2003-10-24 2005-05-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 排気ガス浄化用触媒
JP2008296111A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Toyota Motor Corp 排ガス浄化触媒の製造法および排ガス浄化触媒
JP2012217934A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Toyota Motor Corp 排ガス浄化用触媒
US8828900B2 (en) 2011-04-08 2014-09-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas purification catalyst
JP2013184125A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Toyota Motor Corp 排ガス浄化用触媒
WO2021142046A1 (en) * 2020-01-10 2021-07-15 Basf Corporation Acidic support for no x storage/release
KR20210096515A (ko) * 2020-01-28 2021-08-05 경국현 계단형 나선 날개를 포함하는 이중 유동층 반응기 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4098835B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP4092441B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
EP1008378B1 (en) Exhaust gas purifying catalyst
EP0993861B1 (en) Catalyst for purifying exhaust gas from lean-burn engine
CN104024592A (zh) 混合相氧化物催化剂
JP2003200049A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3374569B2 (ja) 排ガス浄化触媒および浄化方法
JPH0924274A (ja) 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化システム
JP3704701B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3227074B2 (ja) リーンバーンとストイキ対応内燃機関の排気ガス浄化用触媒及び排気ガス浄化方法
JP2000042368A (ja) 排気ガス浄化方法
JPH07213910A (ja) 排ガス浄化用吸着触媒
JPH1147596A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP3493879B2 (ja) 排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法
JPH1190226A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JP2010051886A (ja) 排気ガス浄化用触媒
JPH10165819A (ja) 排気ガス浄化用触媒及びその使用方法
JPH10192713A (ja) 排気ガス浄化用触媒及びその使用方法
JP3741297B2 (ja) 排ガス浄化用触媒
JP2849585B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒及び排気ガス浄化方法
JPH0871424A (ja) 排ガス浄化用触媒
JPH06210174A (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JP2002239346A (ja) 排気ガス浄化装置および製造方法
JP3477982B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒及び排気ガス浄化方法
JP3477974B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒