JPH09242314A - 防振材 - Google Patents

防振材

Info

Publication number
JPH09242314A
JPH09242314A JP7945996A JP7945996A JPH09242314A JP H09242314 A JPH09242314 A JP H09242314A JP 7945996 A JP7945996 A JP 7945996A JP 7945996 A JP7945996 A JP 7945996A JP H09242314 A JPH09242314 A JP H09242314A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
foam
proof
holes
sections
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7945996A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Yamazaki
浩 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ISHIKAWAJIMA BOUON KOGYO KK
JSP Corp
Original Assignee
ISHIKAWAJIMA BOUON KOGYO KK
JSP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ISHIKAWAJIMA BOUON KOGYO KK, JSP Corp filed Critical ISHIKAWAJIMA BOUON KOGYO KK
Priority to JP7945996A priority Critical patent/JPH09242314A/ja
Publication of JPH09242314A publication Critical patent/JPH09242314A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の防振材は、厚みと防振効果の関係にお
いて使用環境の条件と合致しなかったり、或いは防振効
果維持のために労力や費用がかかっていたり、また或い
は防振材そのものが高価である等、いずれかの点で不満
足なものであった。 【解決手段】 複数の防振ゴム2が所定の間隔を設けて
配置され、間隔部分には合成樹脂発泡体3と板材4又は
網材とが積層されて配置されており、防振ゴム2と合成
樹脂発泡体3と板材4又は網材とが一体的に構成されて
なる防振材1を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防振材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、防振材としては押出ポリスチ
レン系樹脂発泡体を単独で用いた振動遮断材が知られて
いるが、この防振材は発泡体の厚みを厚くしなければ充
分な防振効果が得られないため、防振材を設置する空間
の大きさに制限がある場合には必要な防振効果が得られ
ない場合があった。また一定の大きさの建築物において
必要な防振効果を得るためには居住空間を狭くするとい
う不都合な事態を招いていた。
【0003】また、空気バネや防振ゴムを用いた除振装
置としての防振材も知られているが、空気バネを用いた
装置は高価でしかも空気圧力の調整、制御や装置メンテ
ナンスにも多大な費用と労力を要するという欠点があ
り、防振ゴムを用いた装置は振動を低い振動数に減衰す
ることができないという欠点があった。
【0004】また、防振床構造としては浮床の構造が知
られている。しかしながら従来の浮床構造は、床スラブ
上に防振ゴムなどを所定間隔を設けて敷設し、該間隔を
保持して防振ゴムの上方にコンクリートを打設してなる
ものであり、このようにするため、防振ゴムの上に架台
を組み、さらにその上にコンクリート層の芯となる鉄筋
や金網等を敷設して、架台の上ににコンクリートを打設
しなければならず、特に架台を組み立てるために膨大な
手間と時間を要するため、施工に多大な労力とコストが
必要となるという欠点があった。
【0005】この欠点を解消するため、床スラブ上に防
振ゴムを所定間隔で敷設し、該間隔部分にグラスウール
(又はロックウール)等からなるボードを敷設し、防振
ゴムとボードの上にコンクリートを打設してなる構造が
提案された。しかしこの構造において、グラスウールや
ロックウールは水分を吸収したり長期に亘るクリープに
よって厚みの減少が生じ、その結果、必要な防振効果を
維持できないという欠点があった。
【0006】特公平2−29827号公報の発明は上記
の防振床構造を更に改良したものである。この発明の防
振床構造は、コンクリートの基礎床への流出や、ボード
がコンクリートの水分を吸収することを防止するために
防振ゴムとボードの上にプラスチックシートを敷設して
おり、更に、ボードがコンクリートの荷重で多少厚みが
減少してもボードの上面と防振ゴムの上面との間に段差
ができないように、予めボードの上面を防振ゴムの上面
よりも高くしている。しかしながら、コンクリート打設
を最終的に平坦な表面に仕上げるためには、ボードの上
面を防振ゴムの上面よりも高くしただけでは不充分であ
り、コンクリートを薄く打設した後、一旦養生してボー
ドの厚み減少による段差発生を防止しておき、更にその
上にコンクリートを打設して完全に仕上げるという、2
段階にわたるコンクリートの打設が必要であり、施工工
程が煩雑でコストが高価なものとなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
防振材は、厚みと防振効果の関係において使用環境の条
件と合致しなかったり、或いは防振効果維持のために労
力や費用がかかっていたり、また或いは防振材そのもの
の価格が高価である等、少なくともいずれかの点で満足
できるものではなかった。また従来の防振床構造は、長
期に亘る防振効果持続性の点で劣っていたり、或いは施
工に膨大な手間と費用がかかるものである等の問題があ
った。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みなされたもので
あって、上記従来の欠点を解消し、比較的薄い厚みのも
のでも充分な防振効果を発揮し、且つ防振効果維持のた
めの労力や費用を必要とせずしかも価格も安価である防
振材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)複数の
防振ゴムが所定の間隔部分を設けて配置され、間隔部分
には合成樹脂発泡体と板材又は網材とが積層されて配置
されていることを特徴とする防振材、(2)防振ゴムに
おいて、該ゴムを2分割する厚み方向垂直断面が凸形を
なすように側面に段部が形成されており、該段部を境に
片側部分が合成樹脂発泡体で、他方の片側部分が板材
で、それぞれ囲繞されていることを特徴とする上記
(1)記載の防振材、(3)板材外周に囲まれた部分と
合成樹脂発泡体外周に囲まれた部分とが同一又は略同一
の平面形状であり且つ同一又は略同一の面積であって、
板材と合成樹脂発泡体とが相互に外周をズラして積層さ
れていることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の
防振材、(4)合成樹脂発泡体がポリオレフィン系樹脂
を基材とすることを特徴とする上記(1)〜(3)のい
ずれかに記載の防振材を要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明を詳細
に説明する。図1は本発明の防振材の一例を示す平面
図、図2は図1の防振材の底面図、図3は図1の防振材
の正面図、図4は図1の防振材の背面図、図5は図1の
防振材の左側面図、図6は図1の防振材の右側面図、図
7は図2のA−A線断面図、図8は図2のB−B線断面
図、図9は図2のC−C線断面図、図10は図7のa、
a部拡大図、図11は図2のb、b部拡大図である。
【0011】図中、1は本発明の防振材、2は防振ゴ
ム、3は合成樹脂発泡体、4は板材、21は防振ゴムの
段部、32は凹陥部、33は凹条をそれぞれ表わす。
【0012】本発明の防振材1は、例えば図1〜図11
に示すように、複数の防振ゴム2が所定の間隔部分を設
けて規則的に配置され、間隔部分には合成樹脂発泡体3
と板材4とが積層されて配置されている。
【0013】防振ゴム2は、その2分割厚み方向垂直断
面が凸形をなすように、側面に段部21が形成されてお
り、前記段部21の肩部21aの高さ位置を境に底面側
が合成樹脂発泡体3で、上面側が板材4で、それぞれ囲
繞されている。尚、上記段部21は防振ゴム全体に亘っ
て肩部21aを形成することが板材4を充分支えること
ができるため好ましい。防振ゴム2の厚みは、防振材1
の厚みと等しい。また、肩部21aより上面側部分の厚
みは板材4の厚みと等しい。また肩部21aより底面側
部分の厚みは発泡体3の厚みと等しい。
【0014】板材4の外周41に囲まれた部分と合成樹
脂発泡体3の外周31に囲まれた部分とは同一又は略同
一の平面形状であり且つ同一又は略同一の面積であっ
て、板材4と合成樹脂発泡体3とが相互にそれらの外周
41と31とを、外周41(31)の縦横の線に沿う方
向にズラして積層されている。
【0015】発泡体3の、板材4との積層面とは反対側
の面には、肉盗みの複数の凹陥部32が形成されてい
る。該凹陥部32は平面視略正方形であって、各凹陥部
32は一定の間隔を隔てて相互に規則正しく配列されて
おり、相互に隣り合う凹陥部32間には、該隣合う凹陥
部32同士を連結する凹条33が設けられている。
【0016】また凹条33は、発泡体3の外周31に最
も近い位置に設けられている凹陥部32から発泡体3の
外周に向かって、各凹陥部32と外周とを連結するよう
にも設けられている。
【0017】防振ゴム2の材質としては従来公知のもの
を用いることができる。
【0018】防振ゴム2は、必ずしも規則的に配置され
ている必要はなく不規則に配置されていてもよい。しか
し、前記した如く規則的に配置されているのが好まし
い。防振ゴム2を規則的に配置させると、防振材1の上
面にコンクリートを打設して防振床構造を構成した場
合、コンクリート層の荷重が防振材1に均等に分散され
るため、防振材1の局部的な変形や破損を防止すること
ができ、耐久性に優れたものとなる。
【0019】防振ゴム2が配置される間隔は、減衰しよ
うとする対象振動数によって異なるが、一般に100〜
500mm、好ましくは150〜350mmである。
【0020】また、防振ゴム2は、その2分割厚み方向
垂直断面が凸形をなすように側面に段部21が形成され
ているものに限られず、柱状でも或いは板状でもよい。
防振ゴム2の平面形状は円形でも方形でも或いは多角形
や不定形でもよく任意であり、その直径(或いは多角形
や不定形の場合は最大径の長さ)は、やはり対象振動数
によるが、一般には30〜100mm、好ましくは40
〜70mmである。また厚みも対象振動数により異なる
が、一般には30〜200mm、好ましくは40〜10
0mm、更に好ましくは50〜70mmである。
【0021】また、防振ゴム2は、例えば図18に示す
ように、一部を木、合成樹脂、低発泡合成樹脂、無機材
料等の充填材50によって代用しても構わない。
【0022】また防振ゴム2は必ずしも、段部21の肩
部21aの高さ位置を境として底面側が合成樹脂発泡体
3で、底面とは反対側が板材4で、それぞれ囲繞された
ように構成されている必要はなく、例えば図12
(a)、(b)に示すように構成されていてもよい。
【0023】しかし、前記したように、防振ゴム2が、
その2分割厚み方向垂直断面が凸形をなすように側面に
段部21が形成されており、前記段部21の肩部21a
の高さ位置を境として、防振材1の底面に相当する側の
部分が合成樹脂発泡体3で、防振材1の上面に相当する
側の部分が板材4で、それぞれ囲繞されたように構成す
るのが好ましい。このように構成されていると、図17
に示すように、防振材1の上面にコンクリートを打設し
て防振床構造を構成した場合、板材4がコンクリート層
9の荷重に耐えられずに湾曲したり発泡体3から剥離す
るような不具合の発生を完全に防止することができる。
【0024】防振材1を本発明の如く構成することによ
って、板材4の湾曲や発泡体3からの剥離を防止できる
理由について以下に説明する。本発明の如き防振材構成
の場合、コンクリート層9の荷重は、板材4を介して発
泡体3にかかる分と、防振ゴム2の端面22にかかる分
とに分散される。
【0025】これに対して、板材4が発泡体3と防振ゴ
ム2の双方に対して積層されている構成の場合は、コン
クリート層9の荷重は、板材4を介して発泡体4にかか
る分と、板材4を介して防振ゴム2の端面にかかる分と
に分散される。
【0026】圧縮荷重に対する変形量は、発泡体3の方
が防振ゴム2よりも通常、大きいので、防振ゴム2の配
置間隔やコンクリート層9の厚みが大きい場合、コンク
リート層9の荷重が大きくそれが発泡体3に対して大き
な比率でかかるため、後者においては、例えば図13に
示すように、発泡体3が防振ゴム2より多く圧縮され、
それに伴い、板材4が防振ゴム2との積層面10を支点
として撓み、板材4が湾曲したり、或いは板材4が湾曲
することにより板材4と発泡体3との積層面11が剥離
したり、また或いは板材4と防振ゴム2との積層面10
が剥離することも考えられる。
【0027】しかし、本発明に係る前者においては、板
材4が発泡体3と防振ゴム2の双方に対して積層されて
いる場合と比較して、コンクリート層9の荷重が防振ゴ
ム2の端面22にかかる分だけ分散されるので、上記し
た如き問題を引き起こす危険が小さくなる。更に、防振
ゴム2が、その2分割厚み方向垂直縦断面が凸形をなす
ように側面に段部21が形成されており、前記段部21
の肩部21aの高さ位置を境として底面側が合成樹脂発
泡体3で、上面側が板材4で、それぞれ囲繞されたよう
に構成されていれば、発泡体3に加わるコンクリート層
9の荷重を防振ゴムや板材に程良く分散させることを可
能にし、上記問題を引き起こす危険を完全に防止でき
る。
【0028】防振ゴム2従ってまた防振材1の厚みは、
発泡体3と板材4の厚みによって決まるが、この場合の
防振ゴム2は、図10に示すように、一般的には、全体
厚みtとしては30〜200mm、好ましくは40〜1
00mmであり、図中、肩部21aより下側部分の厚み
1 は27〜160mm、好ましくは35〜80mm、
肩部21aより上側部分の厚みt2 は3〜40mm、好
ましくは5〜20mmである。また、段部の幅w3 は3
〜20mm、好ましくは5〜15mmである。
【0029】合成樹脂発泡体3としては、押出発泡体又
は発泡粒子成型体等を用いることができる。発泡体は、
密度の異なる多層構造であってもよい。発泡体3を構成
する基材樹脂としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プ
ロピレンランダム共重合体、ブテン−プロピレンランダ
ム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体、
ブテン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ブテンランダム共重合体、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン系樹脂、その他、ポリスチレン、ハイイ
ンパクトポリスチレン、スチレン系共重合体樹脂、フェ
ノール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等
を用いることができる。これら上記の基材樹脂は、架橋
されたものであっても或いは無架橋のものであってもい
ずれでもよい。また、発泡体3の密度は、好ましくは
0.09〜0.03g/cm3 である。
【0030】合成樹脂発泡体の中でも特にポリオレフィ
ン系樹脂発泡体は、ポリオレフィン系樹脂を基材樹脂と
する発泡体であるので、耐水性が高く、また繰り返し圧
縮永久歪が小さい。更に、グラスウールと比較して圧縮
強度が高く、また厚み、形状を変えることにより振動数
のコントロールが容易であるという点で、グラスウール
と比較しても、また防振ゴムと比較しても、いずれにお
いても優れている。
【0031】発泡体3の厚みは、一般的に、27〜16
0mm、好ましくは35〜80mmである。
【0032】板材4としては、木製板、鉄板、合成樹脂
板、合成樹脂発泡板等を用いることができるが、発泡体
3の密度よりも小さく0.5〜0.06g/cm3 の密
度を有する合成樹脂発泡板、特にポリスチレン系樹脂、
ポリカーボネート樹脂等からなる硬質の合成樹脂発泡体
が好ましい。合成樹脂発泡板は防振効果を発揮するの
で、発泡体3の他にも、この板材4が発泡板であると更
なる防振効果が期待できる。また、後述するような防振
床構造を構築した場合、板材4の上に打設されるコンク
リート層の、防振材1にかかる荷重を均一化することに
も作用し、その結果、防振材1の局部的な厚みの減少を
生ぜしめないので好ましい。
【0033】板材4の厚みは、一般的には3〜40m
m、好ましくは5〜20mmである。また板材4及び発
泡体3の大きさは縦400〜2000mm、横600〜
4000mmであることが好ましい。
【0034】尚、本発明における防振材の性能は、以下
の諸元により決定される。条件1として、防振しようと
する対象振動数fr(Hz)と減衰量Δ(dB)及び荷
重条件W(kg)、条件2として、合成樹脂発泡体の弾
性率E1 (kg/cm2 )と厚みtp (cm)と受圧面
積A1 (cm2 )及び防振ゴムの弾性率E2(kg/c
2 )と厚みtr (cm)と受圧面積A2 (cm2 )と
があり、条件1と条件2との関係は次の数式に示す通り
である。
【0035】
【数1】
【0036】故に、E1 、E2 、tp 、tr 、A1 、A
2 を適宜調整することにより、対象振動数の減衰量が制
御される。よって、本発明防振材は、固有振動数
(f0 )を任意に、好ましくは10〜50Hzに選択す
ることができる。
【0037】本発明においては、防振材1は、板材4の
外周に囲まれた部分とポリオレフィン系樹脂発泡体3の
外周に囲まれた部分とは、必ずしも同一又は略同一の平
面形状であり且つ同一又は略同一の面積である必要はな
く、また、板材4と発泡体3とが相互に外周をズラして
積層されている必要もない。
【0038】しかし、前記したように、板材4の外周4
1に囲まれた部分と発泡体3の外周31に囲まれた部分
とは同一又は略同一の平面形状であり且つ同一又は略同
一の面積であって、板材4と発泡体3とが相互にそれぞ
れの外周41と31とをズラして積層されていれば、板
材4と発泡体3との間に段差部5が形成させられ、図1
4、図15(図14のD−D線拡大断面図である)に示
すように複数の防振材1a、1b・・・1nを相互にそ
の面に沿う方向に並べて用いる際、例えば防振材1aの
段差部5aを、防振材1aの四周において隣接する防振
材1b、1c、1d、1eのそれぞれの段差部5b、5
c、5d、5eに係合させることにより、たとえ各防振
材の連接箇所において各防振材間に隙間6が生じていて
も、該隙間6は防振材1a・・・1nから構成される防
振材の層7の厚み方向に向けてクランク状に屈折してお
り、層7の厚み方向に真っ直ぐに縦断する隙間がある場
合と比較して、層7の片側で発生した振動が層7の反対
側へ直に伝わることがなく、クランク状の隙間6を通る
際に減衰させられるので、防振効果を損なうことがない
ので好ましい。
【0039】また、板材上面にコンクリートを打設した
際に上記隙間6にコンクリートが入り込み防振効果を損
なう虞れもない。
【0040】また、防振材1が上記のように構成されて
いると、複数の防振材を連接することにより大面積の防
振施工箇所にも自在に対応することができる。従ってま
た、防振効果をあまり損なうことなく、1個の防振材の
大きさを小さいものとすることも可能となり運搬に便利
なものとなる利点がある。複数の防振材を連接するに
は、各防振材の段差部を相互に係合させて防振材を相互
にその面に沿う方向に密接させて並べていくだけでよ
く、簡便な作業で連接することができる。
【0041】本発明においては、板材4と発泡体3と
を、その外周41と31とをズラして積層して構成する
場合においては、板材4(発泡体3)の面に沿う回転方
向にズラしてもよいが、外周41(31)の縦横の線に
沿う方向にズラしたものとした方が製造が容易であり、
また防振材1全体の外周が不定型とならずに略方形とな
るため、ストックするのに比較的置き場所をとらずまた
載置固定にも格別の方法に依らずに済むので好ましい。
外周41(31)の縦横の線に沿う方向にズラす場合の
ズラし幅w1 、w2 は、5〜150mm、好ましくは1
0〜70mmである。w1 とw2 とは等しくても異なっ
ていてもよい。
【0042】また、本発明においては、発泡体3の裏面
には必ずしも凹陥部32が形成されている必要はなく、
また、隣合う凹陥部32同士を連結する断面半円形の凹
条33や、発泡体3の外周31に向かって凹陥部32と
外周31とを連結する断面半円形の凹条33が設けられ
ている必要もない。
【0043】しかし、凹陥部32が形成されていると、
防振材は軽量性、防振性に富んだものとなるので好まし
い。また凹陥部32同士や凹陥部32と外周31を連結
する凹条33が設けられていると、防振性、施工性にお
いて更に優れているばかりでなく、上面又は下面から振
動が防振材へ加わった時に凹陥部内の空気が凹条を通り
外部へ抜ける通気路となり(図19参照)、その結果、
防振性、防音性において更に優れた効果を発揮するもの
となるので好ましい。
【0044】凹陥部32が設けられる場合、その形状と
しては平面視略正方形に限られず、如何なる形状でもよ
い。また発泡体3より小さく発泡体3を貫通しない限り
その大きさ、深さも任意である。また、その配列の態様
としては、不規則な配列態様であってもよい。しかし、
規則正しく配列され、角柱、角錐台形状、円柱、円錐台
形状で上面又は下面の一辺の長さ(円の場合はその直
径)が30〜100mmのものが防振性に優れており、
好ましい。
【0045】また、凹条33が設けられる場合、その形
状としては断面半円形に限られず、如何なる断面形状で
もよく、また発泡体3より小さく、発泡体3の基礎物性
を損なわない限り大きさ、深さも任意である。
【0046】本発明においては、防振材は、複数の防振
ゴムが所定の間隔部分を設けて配置され、間隔部分には
合成樹脂発泡体に板材が積層されて配置されていればよ
い。
【0047】本発明の防振材は、例えば次のようにして
製造することができる。防振材1が防振ゴム2の下部が
発泡体3で囲繞され、上部が板材4で囲繞された構成を
有するものである場合は、例えば図16に示すように、
所定位置に所定大きさ(径がa)の貫通孔34が設けら
れた厚みt2 の発泡体3を用意し、該発泡体3と同一平
面形状、同一面積であって、該発泡体3の外周31に対
して外周41をズラして重ね合わせた時に発泡体3の上
記貫通孔34と重なる位置となるような位置に貫通孔3
4の径aよりも小さい(径b)の貫通孔42が設けられ
た厚みt1 の板材4を用意し、発泡体3に板材4を、貫
通孔34と42の位置が一致するようにして、接着剤に
よる接着、熱融着等の方法で積層する。次いで、肩部2
1aより下部の厚みt2 の部分の径がaであり、上部の
厚みt1 の部分の径がbである防振ゴム2を、肩部21
aより上部を貫通孔42に挿通し、肩部21aより下部
を貫通孔34に挿通するようにして、発泡体3と板材4
との積層体に嵌着する。
【0048】発泡体3の貫通孔34、及び板材4の貫通
孔42は、発泡体や板材製造時に同時に形成してもよい
し、或いは発泡体や板材製造後に、切削等の後加工によ
り形成してもよい。また、発泡体3の凹陥部32及び凹
条33も貫通孔34と同様の方法により、発泡体製造
時、或いは製造後に形成することができる。
【0049】防振ゴム2は、発泡体3と板材4とを積層
する以前の、発泡体3又は板材4に嵌着してもよい。
【0050】以上、本発明の防振材の実施形態として発
泡体3と板材4とを積層するものについて説明してきた
が、別の実施形態として、発泡体3と網材を積層するも
のも採用される。発泡体に網材を積層する場合、本発明
の請求項2及び3による構成の作用効果以外は、板材を
積層する場合と同様の作用効果が期待できる。又、特に
網材を採用することにより、網材上にコンクリートが打
設され、コンクリート層が設けられてなる構造の場合、
コンクリート層とのアンカー効果により接着性が向上
し、特に壁面等の垂直面に、防振材を使用する場合はコ
ンクリート層の剥離防止において優れた効果を発揮する
ことができる。
【0051】本発明で使用される網材としては、天然繊
維、合成樹脂を基材とするものが挙げられ、特に、ポリ
エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂からなるも
のが好ましい。上記合成樹脂を基材とする網材として
は、非発泡樹脂からなるものや、発泡体からなるものを
使用することができる。尚、発泡合成樹脂を基材とする
網材の発泡倍率は1.5〜10倍のものが好ましい。更
に、網目を構成する線状の幅は、2〜20mmの、土
木、建築資材として使用される網材が好ましい。
【0052】また、合成樹脂発泡体と網材との積層方法
は、合成樹脂発泡体と板材との積層方法と同様の方法を
採用することが可能であり、更に、発泡体にオンライン
で連続的に積層することもできる。
【0053】本発明の防振材は、住宅の床、機器の基礎
床、スタジオ等に用いられる床用の防振材;住宅、ビ
ル、スタジオ等に用いられる防振壁面;精密機器等の振
動を嫌うもの等の基台等として用いられる除振用の防振
材;鉄道、地下鉄等の振動遮断の目的で用いられる振動
遮断材;工事車両、機械の振動吸収用等として用いられ
る仮設防振材等の用途に用いることができ、防振性、遮
音性に優れたものである。
【0054】次に、防振床構造について説明する。図1
7は防振床構造の一例を示す縦断面図である。同図に示
すように、防振床構造は、基礎床8上に前記した防振材
1を、板材4側を上面として敷設し、更に板材4の上に
コンクリート層9を設けてなる構造である。
【0055】基礎床8及びコンクリート層9は、いずれ
も従来の防振床構造における基礎床及びコンクリート層
を適用することができる。
【0056】基礎床8上に敷設した防振材1の上にコン
クリートを打設する方法としては、従来この種の防振床
の構築に採用される方法等を適用することができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防振材
は、複数の防振ゴムが所定の間隔部分を設けて配置さ
れ、間隔部分には合成樹脂発泡体と板材又は網材とが積
層されて配置されており、発泡体と防振ゴムと、板材又
は網材とを一体化した構成であるので、工場生産が可能
であり、そのため安定した品質を実現することができる
と共に軽量性に優れ、施工現場での取り付け、施工が簡
単に行なえる利点を有する。また、全体をゴムのみで構
成した防振材や空気バネを用いた防振構造体と比較して
安価であって、ゴムのみで構成された防振材と比較する
と低振動数の振動に対する防振効果において優れてい
る。更に、発泡体と防振ゴムとの組み合わせ比率を選択
することにより、要求される振動減衰量と振動数に対
し、自由に対応することができるという利点を有する。
更に、合成樹脂発泡体としてポリオレフィン系樹脂発泡
体を選択した場合は、耐水性に優れているため、水分の
多い地中等に埋設して用いる場合にも好適であると共
に、圧縮回復性にも優れているため、住宅用防振材とし
ても好適である。
【0058】また、上記の防振材において、防振ゴム
が、その2分割厚み方向垂直断面が凸形をなすように側
面に段部が形成されており、該段部を境に片側部分が合
成樹脂発泡体で、他方の片側部分が板材で、それぞれ囲
繞されている場合は、防振材の上面にコンクリートを打
設して防振床構造を構成した場合、板材がコンクリート
層の荷重に耐えられずに湾曲したり発泡体から剥離する
ような不具合を完全に防止することができる。
【0059】また、上記の防振材において、板材外周に
囲まれた部分と合成樹脂発泡体外周に囲まれた部分とが
同一又は略同一の平面形状であり且つ同一又は略同一の
面積であって、板材と合成樹脂発泡体とが相互に外周を
ズラして積層されている場合は、複数の防振材を相互に
その面に沿う方向に並べて用いる際、たとえ各防振材の
連接箇所において各防振材間に隙間が生じていても、防
振効果を損なうことがない。また、複数の防振材を連接
することにより大面積の防振施工箇所にも自在に対応す
ることができる。従ってまた、防振効果をあまり損なう
ことなく、1個の防振材の大きさを小さいものとするこ
とも可能となり、運搬に便利とすることができる。ま
た、複数の防振材を連接するのは簡便な作業で行なえる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防振材の一例を示す平面図である。
【図2】図1の防振材の底面図である。
【図3】図1の防振材の正面図である。
【図4】図1の防振材の背面図である。
【図5】図1の防振材の左側面図である。
【図6】図1の防振材の右側面図である。
【図7】図2のA−A線断面図である。
【図8】図2のB−B線断面図である。
【図9】図2のC−C線断面図である。
【図10】図7のa、a部拡大図である。
【図11】図2のb、b部拡大図である。
【図12】本発明の防振材の別の態様を示す垂直断面図
である。
【図13】本発明以外の防振材を用いた場合に考えられ
る不具合について説明するための説明図である。
【図14】本発明の防振材を複数連接した状態を表わす
図である。
【図15】図14のD−D線断面拡大図である。
【図16】本発明の防振材の製造方法について説明する
ための説明図である。
【図17】防振床構造の例を示す垂直断面略図である。
【図18】防振ゴムの別の態様を示す厚み方向垂直断面
図である。
【図19】本発明の防振材の凹条の効果を説明するため
の説明図である。
【符号の説明】
1 防振材 2 防振ゴム 21 段部 21a 肩部 3 合成樹脂発泡体 31 外周 32 凹陥部 33 凹条 34 貫通孔 4 板材 41 外周 42 貫通孔 5 段差部 6 隙間 7 複数の防振材を並列させた層 8 基礎床 9 コンクリート層 50 充填材 51 ゴム 52 空気抜多孔質体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の防振ゴムが所定の間隔部分を設け
    て配置され、間隔部分には合成樹脂発泡体と板材又は網
    材とが積層されて配置されていることを特徴とする防振
    材。
  2. 【請求項2】 防振ゴムにおいて、該ゴムを2分割する
    厚み方向垂直断面が凸形をなすように側面に段部が形成
    されており、該段部を境に片側部分が合成樹脂発泡体
    で、他方の片側部分が板材で、それぞれ囲繞されている
    ことを特徴とする請求項1記載の防振材。
  3. 【請求項3】 板材外周に囲まれた部分と合成樹脂発泡
    体外周に囲まれた部分とが同一又は略同一の平面形状で
    あり且つ同一又は略同一の面積であって、板材と合成樹
    脂発泡体とが相互に外周をズラして積層されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の防振材。
  4. 【請求項4】 合成樹脂発泡体がポリオレフィン系樹脂
    を基材とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の防振材。
JP7945996A 1996-03-07 1996-03-07 防振材 Pending JPH09242314A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7945996A JPH09242314A (ja) 1996-03-07 1996-03-07 防振材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7945996A JPH09242314A (ja) 1996-03-07 1996-03-07 防振材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09242314A true JPH09242314A (ja) 1997-09-16

Family

ID=13690475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7945996A Pending JPH09242314A (ja) 1996-03-07 1996-03-07 防振材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09242314A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013036211A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Jsp Corp 防振床構造および防振材
JP2016044394A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社イノアックコーポレーション 浮床構造用防振材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013036211A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Jsp Corp 防振床構造および防振材
JP2016044394A (ja) * 2014-08-19 2016-04-04 株式会社イノアックコーポレーション 浮床構造用防振材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102342880B1 (ko) 층간소음 방지를 위한 바닥시공방법
KR100763434B1 (ko) 층간 소음방지 바닥재
KR102295294B1 (ko) 복층건물의 층간소음 방지를 위한 바닥시공구조
KR20090082721A (ko) 층간소음 방지재 및 그 제조방법
KR100684686B1 (ko) 층간차음재
KR101492508B1 (ko) 건축물의 층간 소음 차단 구조
KR200385010Y1 (ko) 층간차음재
JP4413344B2 (ja) 防音床構造
JP3914033B2 (ja) 建築物の防振断熱床構造
JPH09242314A (ja) 防振材
KR102361506B1 (ko) 층간 차음용 단독 패널 제조방법
KR101428590B1 (ko) 바닥충격음 전달방지용 차음재 및 그의 설치방법
KR101428760B1 (ko) 층간소음 바닥재
FI89398C (fi) Foerfarande foer foerbaettring av ljudisoleringsfoermaogan hos en haolrumsfoersedd byggnadsplatta samt byggnadsplattekombination med god ljudisoleringsfoermaoga
KR200423540Y1 (ko) 건축물의 층간소음 저감재
KR101936881B1 (ko) 바닥슬래브의 충격음 저감을 위한 바닥슬래브 절연장치
KR100718700B1 (ko) 건축물의 층간소음 저감재
KR200378497Y1 (ko) 콘크리트 바닥 방음재
JP3835999B2 (ja) 防振床施工用組合せ型枠
KR100629309B1 (ko) 액체용기에 의한 진동소음 방지구조
KR200315770Y1 (ko) 건물의 바닥충격 방음판넬
KR102334371B1 (ko) 층간소음 차단구조의 시공방법
JP2006052590A (ja) 型枠兼用断熱パネルとそれを用いた断熱コンクリート躯体構造およびその施工方法
KR102553305B1 (ko) 저주파 공진 제어용 통기성 바닥 구조
KR101089693B1 (ko) 소음저감용 구조물 및 그 시공방법