JPH09241036A - 層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形成法 - Google Patents
層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形成法Info
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- JPH09241036A JPH09241036A JP8049760A JP4976096A JPH09241036A JP H09241036 A JPH09241036 A JP H09241036A JP 8049760 A JP8049760 A JP 8049760A JP 4976096 A JP4976096 A JP 4976096A JP H09241036 A JPH09241036 A JP H09241036A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 層状構造を有する複合酸化物の薄膜を、均一
な膜厚で均質に形成する方法を提供する。 【解決手段】 アミン又はアンモニウム塩を用いて層状
複合酸化物の層を剥離して微粒子を作る工程と、前記微
粒子を用いて基板上に薄膜を形成する工程とにより、層
状複合酸化物の薄膜を形成する。
な膜厚で均質に形成する方法を提供する。 【解決手段】 アミン又はアンモニウム塩を用いて層状
複合酸化物の層を剥離して微粒子を作る工程と、前記微
粒子を用いて基板上に薄膜を形成する工程とにより、層
状複合酸化物の薄膜を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層状構造を有する複合
酸化物、例えば、触媒機能や電気的又は光学的機能を有
する複合酸化物の薄膜を形成する技術に関する。
酸化物、例えば、触媒機能や電気的又は光学的機能を有
する複合酸化物の薄膜を形成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、材料としての層状複合酸化物は元
素及びその組み合わせにより、様々な物性をもつことが
できる。その応用分野は広く、例えば圧電性、焦電性あ
るいは強誘電性を利用した電子機能材料を初め、超伝導
材料、イオン伝導性材料、磁性材料、光学機能材料、そ
の他熱的、機械的特性を利用した材料など多彩である。
また、近年、素子の小型化に伴いこれらの機能材料の形
状はバルクから薄膜へと変わりつつある。現在、薄膜の
形成方法(成膜方法)としては、出発原料の状態により
分類すると、気相から形成する方法としては、真空蒸
着、化学的蒸着、スパッタリング等があり、液相からの
方法としては電気メッキ、無電解メッキ等があり、固相
からの方法としては熔射や固相反応を用いた方法等があ
る。
素及びその組み合わせにより、様々な物性をもつことが
できる。その応用分野は広く、例えば圧電性、焦電性あ
るいは強誘電性を利用した電子機能材料を初め、超伝導
材料、イオン伝導性材料、磁性材料、光学機能材料、そ
の他熱的、機械的特性を利用した材料など多彩である。
また、近年、素子の小型化に伴いこれらの機能材料の形
状はバルクから薄膜へと変わりつつある。現在、薄膜の
形成方法(成膜方法)としては、出発原料の状態により
分類すると、気相から形成する方法としては、真空蒸
着、化学的蒸着、スパッタリング等があり、液相からの
方法としては電気メッキ、無電解メッキ等があり、固相
からの方法としては熔射や固相反応を用いた方法等があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は成膜の手段としては優れているが、例えば、以
下のような問題がある。真空蒸着法は、1×10-6Torr程
度の高真空下で、成膜する原料を加熱蒸発させ、その蒸
発粒子を基板上に堆積させて膜を形成する方法であり、
高真空を得るための排気設備を必要とする。化学的蒸着
法は、化合物気体の反応を基本としたものであり、成膜
する原料として、気体又は液体若しくは固体を気化した
ものを反応室へ供給して、気相中又は基板表面上で分
解、結合などの化学反応を起こさせて薄膜を形成する方
法であり、加熱装置や断熱設備を必要とする。スパッタ
リング法は、高周波電力によりイオン化した気体分子を
ターゲット(原料)に衝突させ、そのイオンの運動量に
相当する衝撃力によりターゲット表面から原料物質を跳
ね飛ばして基板上に堆積させる方法である。スパッタリ
ング法は、このように原料を融かす必要がないので、高
融点の金属、酸化物、窒化物等を原料とすることもでき
るが、かなりの高真空を必要とし、しかも装置自体は大
がかりなものとなる。電気メッキ法は、電解液として導
電性の液体を用いるので成膜可能な物質が限定されてし
まう。無電解メッキ法は、比較的簡便な成膜法であるが
膜厚の制御が困難である。溶射法は、高温プラズズマに
より原料の粉末を溶かし、溶融状態の原料を基板上に吹
き付けて成膜するので、原料の熱分解が起こる可能性が
あり、稼働にかなりのコストがかかり、なお且つ非常に
大きな装置が必要になる。以上のように、これらの方法
では大がかりな装置が必要であったり、コストがかかる
などの問題点があった。また、これらは、成膜原理ある
いは装置上の制約により作製可能な層状複合酸化物の種
類もある程度限られてしまうという問題点があった。本
発明は、上記問題点を解決し、大がかりな装置を使わな
くとも低コストで簡便に層状複合酸化物の薄膜を形成す
る方法を提供することを目的とする。
の方法は成膜の手段としては優れているが、例えば、以
下のような問題がある。真空蒸着法は、1×10-6Torr程
度の高真空下で、成膜する原料を加熱蒸発させ、その蒸
発粒子を基板上に堆積させて膜を形成する方法であり、
高真空を得るための排気設備を必要とする。化学的蒸着
法は、化合物気体の反応を基本としたものであり、成膜
する原料として、気体又は液体若しくは固体を気化した
ものを反応室へ供給して、気相中又は基板表面上で分
解、結合などの化学反応を起こさせて薄膜を形成する方
法であり、加熱装置や断熱設備を必要とする。スパッタ
リング法は、高周波電力によりイオン化した気体分子を
ターゲット(原料)に衝突させ、そのイオンの運動量に
相当する衝撃力によりターゲット表面から原料物質を跳
ね飛ばして基板上に堆積させる方法である。スパッタリ
ング法は、このように原料を融かす必要がないので、高
融点の金属、酸化物、窒化物等を原料とすることもでき
るが、かなりの高真空を必要とし、しかも装置自体は大
がかりなものとなる。電気メッキ法は、電解液として導
電性の液体を用いるので成膜可能な物質が限定されてし
まう。無電解メッキ法は、比較的簡便な成膜法であるが
膜厚の制御が困難である。溶射法は、高温プラズズマに
より原料の粉末を溶かし、溶融状態の原料を基板上に吹
き付けて成膜するので、原料の熱分解が起こる可能性が
あり、稼働にかなりのコストがかかり、なお且つ非常に
大きな装置が必要になる。以上のように、これらの方法
では大がかりな装置が必要であったり、コストがかかる
などの問題点があった。また、これらは、成膜原理ある
いは装置上の制約により作製可能な層状複合酸化物の種
類もある程度限られてしまうという問題点があった。本
発明は、上記問題点を解決し、大がかりな装置を使わな
くとも低コストで簡便に層状複合酸化物の薄膜を形成す
る方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、層状構造
を有する物質の層を剥離して微粒子を作製し、これを基
板上に成膜することにより、層状複合酸化物の薄膜を簡
単に作製できることを見い出した。そこで、「アミン又
はアンモニウム塩を用いて層状複合酸化物の層を剥離し
て微粒子を作る工程と、前記微粒子を用いて基板上に薄
膜を形成する工程とから成る層状複合酸化物微粒子を用
いた薄膜形成法(請求項1)」を提供する。
を有する物質の層を剥離して微粒子を作製し、これを基
板上に成膜することにより、層状複合酸化物の薄膜を簡
単に作製できることを見い出した。そこで、「アミン又
はアンモニウム塩を用いて層状複合酸化物の層を剥離し
て微粒子を作る工程と、前記微粒子を用いて基板上に薄
膜を形成する工程とから成る層状複合酸化物微粒子を用
いた薄膜形成法(請求項1)」を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】層状構造を有する物質の層の剥離
方法としては、Journal of American Chemi-cal Societ
y,116,p8817-8818,(1994) に示された方法がある。この
方法によれば層の剥離は以下のようなステップを踏んで
起こる。まず、層状構造を有する物質を酸性溶液中に入
れて層間イオンをプロトン交換した後、エチルアミン等
のアミンと反応させる。すると、プロトン交換体の層間
に外部から熱等を作用させることなく、アミンを混合す
るだけでこれをインターカレートすることができる。プ
ロトン交換体の層間にアミンがインターカレートされる
と、層間の結合力が弱まり、層の剥離が起こる。この結
果、剥離した層は一枚又は数枚の層が重なったものとし
て得られる。本発明者らは先に、種々の固相法で得られ
る層状複合酸化物の層を剥離する方法として前記方法が
有効であり、以下に述べる長所を見出した。
方法としては、Journal of American Chemi-cal Societ
y,116,p8817-8818,(1994) に示された方法がある。この
方法によれば層の剥離は以下のようなステップを踏んで
起こる。まず、層状構造を有する物質を酸性溶液中に入
れて層間イオンをプロトン交換した後、エチルアミン等
のアミンと反応させる。すると、プロトン交換体の層間
に外部から熱等を作用させることなく、アミンを混合す
るだけでこれをインターカレートすることができる。プ
ロトン交換体の層間にアミンがインターカレートされる
と、層間の結合力が弱まり、層の剥離が起こる。この結
果、剥離した層は一枚又は数枚の層が重なったものとし
て得られる。本発明者らは先に、種々の固相法で得られ
る層状複合酸化物の層を剥離する方法として前記方法が
有効であり、以下に述べる長所を見出した。
【0006】先ず、成膜するための材料となる層状複合
酸化物を固相法により合成する。得られた層状複合酸化
物は多角形の粒状であり、これを層間で剥離するため
に、層間イオンをプロトンと交換し、プロトン交換体に
アミンを作用させる。その剥離された薄片状の微粒子の
状態を詳細に観察すると、剥離前の粒子と比べて、面方
向(2次元方向)のサイズは変わらないが、厚み方向に
ついては数原子オーダーのサイズになっている。すなわ
ち、元の粒子を層間で輪切りにしたような薄い微粒子が
得られ、元の粒子に比べてサイズが小さくなっている。
また、剥離後の微粒子は元の粒子と同一組成であった。
従って、剥離した微粒子を基板上に成膜すれば、元の層
状複合酸化物と同組成の薄膜を得ることができる。
酸化物を固相法により合成する。得られた層状複合酸化
物は多角形の粒状であり、これを層間で剥離するため
に、層間イオンをプロトンと交換し、プロトン交換体に
アミンを作用させる。その剥離された薄片状の微粒子の
状態を詳細に観察すると、剥離前の粒子と比べて、面方
向(2次元方向)のサイズは変わらないが、厚み方向に
ついては数原子オーダーのサイズになっている。すなわ
ち、元の粒子を層間で輪切りにしたような薄い微粒子が
得られ、元の粒子に比べてサイズが小さくなっている。
また、剥離後の微粒子は元の粒子と同一組成であった。
従って、剥離した微粒子を基板上に成膜すれば、元の層
状複合酸化物と同組成の薄膜を得ることができる。
【0007】層間にインターカレートするアミンまたは
アンモニウム塩のうち、特にアミンとしては、鎖状が長
くなると溶媒に対する溶解性が落ちるためにエチルアミ
ンが好ましく、アンモニウム塩としては反応性が高い4
級アンモニウム塩のテトラブチルアンモニウム塩が好ま
しい。なお、本発明の剥離プロセスは、層状構造を有す
る物質であれば、固相法はもちろん、液相法や気相法で
作製した粒子に対しても適用できる。また、CVD法、
噴霧熱分解法、ゾルゲル法あるいは共沈法で微粒子を作
製する技術に比して、操作に時間を要さず、操作手順も
簡単であり、しかも大がかりな装置を必要としない利点
もある。次に、基板上に、剥離した複合酸化物微粒子を
用いて薄膜形成を行った。この複合酸化物微粒子は溶液
中に分散し、白濁した溶液となっている。これを基板上
に成膜するには、前記溶液を回転による遠心力で飛散さ
せて基板上に成膜するスピンコーティング法、前記溶液
中に基板を浸して引き上げるディッピング法、あるいは
単に基板に前記溶液をスプレーする方法等がある。これ
らの方法を用いた塗布は、基板の材質、基板表面の状態
(ヌレ性)に左右されるため、複合酸化物微粒子の種
類、所望の膜厚により基板表面の粗さ等を選定する。基
板へ塗布した後の乾燥工程は自然乾燥でも熱処理を施し
ても一向に構わない。本発明の複合酸化物微粒子は、上
述のように一枚の層又は数枚の層であり、元の複合酸化
物と同一組成であるため、層間剥離の際に層厚を制御す
ることにより、同一の組成でかつ同一層数の成膜が可能
となる。さらに、本発明の複合酸化物微粒子を用いて、
スピンコーティングやディッピングを行うと、複合酸化
物微粒子は偏平な形状をなしているために、その長軸が
基板の表面と平行になるように配列する。従って、均質
な薄膜を形成することができる。
アンモニウム塩のうち、特にアミンとしては、鎖状が長
くなると溶媒に対する溶解性が落ちるためにエチルアミ
ンが好ましく、アンモニウム塩としては反応性が高い4
級アンモニウム塩のテトラブチルアンモニウム塩が好ま
しい。なお、本発明の剥離プロセスは、層状構造を有す
る物質であれば、固相法はもちろん、液相法や気相法で
作製した粒子に対しても適用できる。また、CVD法、
噴霧熱分解法、ゾルゲル法あるいは共沈法で微粒子を作
製する技術に比して、操作に時間を要さず、操作手順も
簡単であり、しかも大がかりな装置を必要としない利点
もある。次に、基板上に、剥離した複合酸化物微粒子を
用いて薄膜形成を行った。この複合酸化物微粒子は溶液
中に分散し、白濁した溶液となっている。これを基板上
に成膜するには、前記溶液を回転による遠心力で飛散さ
せて基板上に成膜するスピンコーティング法、前記溶液
中に基板を浸して引き上げるディッピング法、あるいは
単に基板に前記溶液をスプレーする方法等がある。これ
らの方法を用いた塗布は、基板の材質、基板表面の状態
(ヌレ性)に左右されるため、複合酸化物微粒子の種
類、所望の膜厚により基板表面の粗さ等を選定する。基
板へ塗布した後の乾燥工程は自然乾燥でも熱処理を施し
ても一向に構わない。本発明の複合酸化物微粒子は、上
述のように一枚の層又は数枚の層であり、元の複合酸化
物と同一組成であるため、層間剥離の際に層厚を制御す
ることにより、同一の組成でかつ同一層数の成膜が可能
となる。さらに、本発明の複合酸化物微粒子を用いて、
スピンコーティングやディッピングを行うと、複合酸化
物微粒子は偏平な形状をなしているために、その長軸が
基板の表面と平行になるように配列する。従って、均質
な薄膜を形成することができる。
【0008】また、この方法は他の薄膜製造技術に比し
て操作手順も簡単であり、かつ短時間で作製が可能であ
り、しかも大がかりな装置を必要とせず、コストも安い
利点がある。以下に実施例により本発明についてさらに
詳細に説明するが、これに限られたものではない。
て操作手順も簡単であり、かつ短時間で作製が可能であ
り、しかも大がかりな装置を必要とせず、コストも安い
利点がある。以下に実施例により本発明についてさらに
詳細に説明するが、これに限られたものではない。
【0009】
【実施例】成膜原料の元となる層状複合酸化物K4 Nb
6 O17の合成を固相法により行った。まず、K2 CO3
を 10.3g、Nb2 O5 を 29.7gそれぞれ秤量し、白金ル
ツボに入れ空気中で1300℃で溶融して作製した。得られ
た試料をXRD測定により同定した。XRD測定の結果
より、層状構造を有する複合酸化物K4 Nb6 O17の合
成を確認した。
6 O17の合成を固相法により行った。まず、K2 CO3
を 10.3g、Nb2 O5 を 29.7gそれぞれ秤量し、白金ル
ツボに入れ空気中で1300℃で溶融して作製した。得られ
た試料をXRD測定により同定した。XRD測定の結果
より、層状構造を有する複合酸化物K4 Nb6 O17の合
成を確認した。
【0010】次に、層の剥離は以下の工程で行った。 (1)前記試料5g を5N硝酸中で3日間撹拌し、層間
のカリウムをプロトンと交換して、プロトン交換体を得
る。 (2)このプロトン交換体1.5gを純水 150mlに懸濁さ
せ、この中にエチルアミン30mlを加え、90℃で3日間撹
拌することにより、層間にエチルアミンをインターカレ
ートする。これにより、剥離された複合酸化物微粒子が
懸濁した溶液が得られた。 上記操作で作製した溶液を石英ガラス基板上にスピンコ
ートし、空気中で風乾することにより薄膜を形成した。
この薄膜をXRDにて同定した。その結果、複合酸化物
微粒子をスピンコートして形成した薄膜は剥離前と同一
組成であり、剥離の処理によっても層状構造には変化は
見られなかった。また、形成された薄膜の膜厚を測定し
た結果、0.18μm の厚さの膜が均一に形成されていた。
のカリウムをプロトンと交換して、プロトン交換体を得
る。 (2)このプロトン交換体1.5gを純水 150mlに懸濁さ
せ、この中にエチルアミン30mlを加え、90℃で3日間撹
拌することにより、層間にエチルアミンをインターカレ
ートする。これにより、剥離された複合酸化物微粒子が
懸濁した溶液が得られた。 上記操作で作製した溶液を石英ガラス基板上にスピンコ
ートし、空気中で風乾することにより薄膜を形成した。
この薄膜をXRDにて同定した。その結果、複合酸化物
微粒子をスピンコートして形成した薄膜は剥離前と同一
組成であり、剥離の処理によっても層状構造には変化は
見られなかった。また、形成された薄膜の膜厚を測定し
た結果、0.18μm の厚さの膜が均一に形成されていた。
【0011】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、層状構造
を有する物質の層を剥離し、その懸濁溶液を用いて基板
上に成膜することにより、層状複合酸化物の薄膜を容易
に形成することができる。また、本発明は、層状構造を
有する物質であれば、どのような方法で作製した物質に
対しても適用できるため、幅広い種類の層状複合酸化物
の薄膜を形成できるので、薄膜を必要とする様々な応用
分野に適用できる。さらに、層状複合酸化物を層間で剥
離する際に、層厚を制御することにより、厚さが均一で
均質な薄膜の形成が可能となる。
を有する物質の層を剥離し、その懸濁溶液を用いて基板
上に成膜することにより、層状複合酸化物の薄膜を容易
に形成することができる。また、本発明は、層状構造を
有する物質であれば、どのような方法で作製した物質に
対しても適用できるため、幅広い種類の層状複合酸化物
の薄膜を形成できるので、薄膜を必要とする様々な応用
分野に適用できる。さらに、層状複合酸化物を層間で剥
離する際に、層厚を制御することにより、厚さが均一で
均質な薄膜の形成が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 アミン又はアンモニウム塩を用いて層状
複合酸化物の層を剥離して微粒子を作る工程と、前記微
粒子を用いて基板上に薄膜を形成する工程とから成るこ
とを特徴とする、層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形
成法。 - 【請求項2】 前記層状複合酸化物が、層状ペロブスカ
イト化合物若しくはK4 Nb6 O17であることを特徴と
する、請求項1に記載の層状複合酸化物微粒子を用いた
薄膜形成法。 - 【請求項3】 前記アミンがエチルアミンであることを
特徴とする、請求項1に記載の層状複合酸化物微粒子を
用いた薄膜形成法。 - 【請求項4】 前記アンモニウム塩がテトラブチルアン
モニウム塩であることを特徴とする、請求項1に記載の
層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8049760A JPH09241036A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8049760A JPH09241036A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形成法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241036A true JPH09241036A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12840148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8049760A Pending JPH09241036A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 層状複合酸化物微粒子を用いた薄膜形成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09241036A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009142325A1 (ja) * | 2008-05-23 | 2009-11-26 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 誘電体膜と誘電体素子及びその製造方法 |
JP2009292680A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | National Institute For Materials Science | 光触媒ナノシート、光触媒材料、および、それらの製造方法 |
JP2011184273A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-22 | National Institute For Materials Science | 薄片状ペロブスカイト酸化物粒子を配合した有機溶媒分散体及びその製造方法並びにそれを用いたペロブスカイト酸化物薄膜及びその製造方法 |
CN112309946A (zh) * | 2019-07-29 | 2021-02-02 | 复旦大学 | 一种剥离铁电单晶薄膜的方法 |
-
1996
- 1996-03-07 JP JP8049760A patent/JPH09241036A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009142325A1 (ja) * | 2008-05-23 | 2009-11-26 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 誘電体膜と誘電体素子及びその製造方法 |
JP5610348B2 (ja) * | 2008-05-23 | 2014-10-22 | 独立行政法人物質・材料研究機構 | 誘電体膜と誘電体素子及びその製造方法 |
JP2009292680A (ja) * | 2008-06-05 | 2009-12-17 | National Institute For Materials Science | 光触媒ナノシート、光触媒材料、および、それらの製造方法 |
JP2011184273A (ja) * | 2010-03-11 | 2011-09-22 | National Institute For Materials Science | 薄片状ペロブスカイト酸化物粒子を配合した有機溶媒分散体及びその製造方法並びにそれを用いたペロブスカイト酸化物薄膜及びその製造方法 |
CN112309946A (zh) * | 2019-07-29 | 2021-02-02 | 复旦大学 | 一种剥离铁电单晶薄膜的方法 |
CN112309946B (zh) * | 2019-07-29 | 2023-07-04 | 复旦大学 | 一种剥离铁电单晶薄膜的方法 |
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