JPH09240775A - 梱包装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品の上面を保護する天板に、緩衝部材を備
える必要がないようにした梱包装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 緩衝材２を備えたダンボール製の底板１
と、前記緩衝材に載置した製品３の上面を保護するダン
ボール製の天板５とからなる梱包装置であって、前記天
板は、略矩形状の天面5aと、同天面の四辺より鈍角状に
垂下した側面5c，5hと、同四側面の先端を内方に延出し
た下面5d，5iと、同四下面の先端を前記天面に向けて、
前記鈍角部に比して大きい鈍角状で延出した内面5e，5j
と、同四内面の先端と前記天面とに設けた雄雌の係止手
段とからなり、前記係止手段で前記四内面の先端と前記
天面とを係止し、前記製品の上面四辺に前記四内面の長
手方向の略中央部を当接し、同四内面の当接部を前記天
面側に折曲するとともに、前記製品の四側面上部に前記
四内面の下部を当接し、同製品の上面を前記天面との間
に間隙ｃを有して保護するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の室外
機などの製品を梱包する梱包装置に係わり、より詳細に
は、製品の上面を保護する天板の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】空気調和機の室外機などの製品を梱包す
る従来の梱包装置は、例えば図３（Ａ）および図３
（Ｂ）で示すように、発泡スチロール製の緩衝材２を備
えたダンボール製の底板１と、前記緩衝材２に載置した
製品３の上面を発泡スチロール製の緩衝部材４を備えた
ダンボール製の天板５を被着して保護し、同天板５およ
び前記底板１にバンド掛け（図示せず）をして梱包して
なる構成であった。

【０００３】前記構成により、とくに上方から加えられ
る荷重に対して、前記緩衝部材４を備えた前記天板５を
被着したことによって、前記製品３の上面が効果的に保
護されるようになっていた。

【０００４】しかしながら、前記構成においては、前記
天板５が前記緩衝部材４を備えた構成であることから、
コスト的に不利となり、また、製品納入時に梱包装置が
不要となった際、前記緩衝部材４によって前記天板５の
体積が大きくなるため処分するのに不便さが伴うという
問題を有していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みなされたもので、製品の上面を保護する天板
に、緩衝部材を備える必要がないようにした梱包装置を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたものであり、緩衝材を備えたダン
ボール製の底板と、前記緩衝材に載置した製品の上面を
保護するダンボール製の天板とからなる梱包装置であっ
て、前記天板は、略矩形状の天面と、同天面の四辺より
鈍角状に垂下した側面と、同四側面の先端を内方に延出
した下面と、同四下面の先端を前記天面に向けて、前記
鈍角部に比して大きい鈍角状で延出した内面と、同四内
面の先端と前記天面とに設けた雄雌の係止手段とからな
り、前記係止手段により前記四内面の先端と前記天面と
を係止し、前記製品の上面四辺に前記四内面の長手方向
の略中央部を当接し、同四内面の当接部を前記天面側に
折曲するとともに、前記製品の四側面上部に前記四内面
の下部を当接し、同製品の上面を前記天面との間に間隙
を有して保護するようにした構成としている。

【０００７】また、前記係止手段が、前記四内面の各先
端に突設した複数の係止片と、同係止片に対応して前記
天面に設けた係止孔とからなり、同係止孔に前記係止片
を挿入して前記四内面の先端と前記天面とを係止するよ
うにした構成としている。

【０００８】また、前記製品の四側面上部に前記四内面
の下部を当接した際、前記四側面がほぼ垂直状になるよ
うにした構成としている。

【０００９】また、前記四側面と、前記四下面と、前記
四内面と、前記係止片とを、前記天面と一体的に形成し
た構成としている。

【００１０】更に、前記天面側に折曲する前記四内面の
当接部に、ミシン目を設けた構成としている。

【００１１】

【発明の実施の形態】以上のように構成したので、製品
の上面を、天板との間に間隙を有して保護できるように
した構造となり、これによって、前記天板に緩衝部材を
備える必要がないようにした梱包装置となる。

【００１２】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明による実施例を
詳細に説明する。図１（Ａ）乃至図１（Ｄ）と、図２と
において、１は梱包装置のダンボール製からなる底板、
２は同底板１に備えられた発泡スチロール製からなる緩
衝材、３は同緩衝材２に載置される空気調和機の室外機
などの製品、５は同製品３の上面を保護するためのダン
ボール製からなる天板である。なお、前記天板５は、後
述するとおり、従来技術において説明した緩衝部材４を
備える必要がないようにした構成となっているため、図
において「４」は欠番となっている。

【００１３】ここで、前記天板５について詳細に説明す
ると、同天板５は、後述する係止片に対応する係止孔5b
を備えた略矩形状の天面5aと、同天面5aの四辺より折り
目ａおよび折り目ｂによって鈍角状に垂下した前後の側
面5cおよび左右の側面5hと、同四側面5cおよび5hの先端
を折り目ａおよび折り目ｂによって内方に延出した前後
の下面5dおよび左右の下面5iと、同四下面5dおよび5iの
先端を折り目ａおよび折り目ｂによって前記天面5aに向
けて、前記鈍角部に比して大きい鈍角状で延出した前後
の内面5eおよび左右の内面5jと、同四内面5eおよび5jの
先端に突設した複数の前後の係止片5fおよび左右の係止
片5kと前記係止孔5bとからなる雄雌の係止手段とからな
る構成となっている。

【００１４】前記構成により、前記係止手段によって前
記四内面5eおよび5jの先端部と前記天面5aとを係止し、
前記製品３の上面四辺に前記四内面5eおよび5jの長手方
向の略中央部に設けたミシン目5gおよび5mを当接し、同
ミシン目5gおよび5mを前記天面5a側に折曲するととも
に、前記製品３の四側面上部に前記四内面5eおよび5jの
下部を当接し、同製品３の上面を前記天面5aとの間に間
隙ｃを有して保護するようにしている。

【００１５】前記構成で、前記係止手段を前記係止片5f
および5kと、前記係止孔5bとからなる構成にしたことに
よって、前記四内面5eおよび5jの先端部と前記天面5aと
を容易に且つ強固に係止できるようにした構造となって
いる。

【００１６】また、前記構成で、前記製品３の四側面上
部に前記四内面5eおよび5jの下部を当接した際、前記四
側面5cおよび5hがほぼ垂直状になるようにしており、こ
れによって、前記天板５で前記製品３の上部を正確に保
護した状態で、同天板５および前記底板１に容易にバン
ド掛け（図示せず）ができるようになる。

【００１７】また、前記構成で、前記四側面5cおよび5h
と、前記四下面5dおよび5iと、前記四内面5eおよび5j
と、前記係止片5fおよび5kとを、ダンボール製により前
記天面5aと一体的に形成したことによって、寸法形状が
精度よく仕上げられると共にコスト的に有利な構造にし
ている。

【００１８】また、前記構成で、前記四内面5eおよび5j
の長手方向の略中央部に前記ミシン目5gおよび5mを設け
たことにより、同ミシン目5gおよび5mを前記製品３の上
面四辺に正確に位置決めして容易に前記天面5a側に折曲
できるようになっている。

【００１９】以上の構成により、図１（Ａ）乃至図１
（Ｄ）と、図２とで示すように、前記係止手段によって
前記四内面5eおよび5jの先端部と前記天面5aとを係止
し、前記製品３の上面四辺に前記四内面5eおよび5jの長
手方向の略中央部に設けたミシン目5gおよび5mを当接
し、同ミシン目5gおよび5mを前記天面5a側に折曲すると
ともに、前記製品３の四側面上部に前記四内面5eおよび
5jの下部を当接し、同製品３の上面を前記天面5aとの間
に間隙ｃを有して保護した状態で、前記天板５および前
記底板１にバンド掛けすることにより、前記天板５に緩
衝部材を備えることなく梱包できるようにした梱包装置
となる。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、空気調和機の室外機などの製品の上面を、天板と
の間に間隙を有して正確に保護できるようにした構造と
なり、これによって、前記天板に緩衝部材を備える必要
がないようにした梱包装置となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による梱包装置の説明図で、（Ａ）は分
解斜視図であり、（Ｂ）は天板で製品の上面を保護する
前の状態を示す要部材断面図であり、（Ｃ）は製品の上
面を保護する状態を示す要部材断面図であり、（Ｄ）は
製品の上面を保護した状態を示す要部材断面図である。

【図２】本発明による梱包装置の天板の展開図である。

【図３】従来例による梱包装置の説明図で、（Ａ）は分
解斜視図であり、（Ｂ）は断面図である。

【符号の説明】

１ 底板 ２ 緩衝材 ３ 空気調和機の室外機などの製品 ５ 天板 5a 天面 5b 係止孔 5c 前後の側面 5d 前後の下面 5e 前後の内面 5f 前後の係止片 5g 前後の内面のミシン目 5h 左右の側面 5i 左右の下面 5j 左右の内面 5k 左右の係止片 5m 左右の内面のミシン目 ａ，ｂ 折り目 ｃ 間隙

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 緩衝材を備えたダンボール製の底板と、
   前記緩衝材に載置した製品の上面を保護するダンボール
   製の天板とからなる梱包装置であって、 前記天板は、略矩形状の天面と、同天面の四辺より鈍角
   状に垂下した側面と、同四側面の先端を内方に延出した
   下面と、同四下面の先端を前記天面に向けて、前記鈍角
   部に比して大きい鈍角状で延出した内面と、同四内面の
   先端と前記天面とに設けた雄雌の係止手段とからなり、 前記係止手段により前記四内面の先端と前記天面とを係
   止し、前記製品の上面四辺に前記四内面の長手方向の略
   中央部を当接し、同四内面の当接部を前記天面側に折曲
   するとともに、前記製品の四側面上部に前記四内面の下
   部を当接し、同製品の上面を前記天面との間に間隙を有
   して保護するようにしたことを特徴とする梱包装置。
2. 【請求項２】 前記係止手段が、前記四内面の各先端に
   突設した複数の係止片と、同係止片に対応して前記天面
   に設けた係止孔とからなり、同係止孔に前記係止片を挿
   入して前記四内面の先端と前記天面とを係止するように
   したことを特徴とする請求項１記載の梱包装置。
3. 【請求項３】 前記製品の四側面上部に前記四内面の下
   部を当接した際、前記四側面がほぼ垂直状になるように
   したことを特徴とする請求項１記載の梱包装置。
4. 【請求項４】 前記四側面と、前記四下面と、前記四内
   面と、前記係止片とを、前記天面と一体的に形成したこ
   とを特徴とする請求項１、請求項２または請求項３記載
   の梱包装置。
5. 【請求項５】 前記天面側に折曲する前記四内面の当接
   部に、ミシン目を設けたことを特徴とする請求項１記載
   の梱包装置。