JPH09240530A - パネル構造物組立治具 - Google Patents

パネル構造物組立治具

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JPH09240530A
JPH09240530A JP8296996A JP8296996A JPH09240530A JP H09240530 A JPH09240530 A JP H09240530A JP 8296996 A JP8296996 A JP 8296996A JP 8296996 A JP8296996 A JP 8296996A JP H09240530 A JPH09240530 A JP H09240530A
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英昭 沼澤
Setsuo Kondo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラック用キャブにおける後壁のようなパネ
ル構造物を組立てることができる、据付けスペースが小
さく、かつパネル部材の搬送コストが低廉な単一の組立
治具を提供する。 【解決手段】 第1パネルを装架して手作業に適した高
位置と穴明けパンチ作業等機械作業に適した低位置とに
選択的に昇降変位し得る昇降台と、同昇降台に隣接して
配設されて第2パネルを装架することができ、かつ上記
昇降変位を妨げない退避位置に移動することができる第
2パネル支持装置を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャブオーバ型ト
ラックのキャブにおける後壁等、パネル構造物の組立治
具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】キャブオーバ型トラックのキャブにおけ
る後壁の組立工程は、図4の斜視図に示されているよう
なキャブ後方の外壁を形成する第1パネル又はアウタパ
ネル10に対して防振用のメルシートや、エンジンに吸
気を取入れる通称シュノーケルと呼ばれている吸気ダク
ト取付用の補強部材等を貼布し或いはスポット溶接によ
り取付ける(ア)工程と、図5の斜視図に示されている
ようなキャブ内壁を形成する第2パネル又はインナパネ
ル12に対して種々の補強材等の小物部品をスポット溶
接により取付ける(イ)工程と、上記各工程により小物
部品等を装着した第1パネル又はアウタパネル10と第
2パネル又はインナパネル12とをスポット溶接により
固着して後壁を製造する(ウ)工程との3つの工程に分
割される。
【0003】上記後壁製造の3つの工程のうち、(ア)
工程と(ウ)工程とは同一の組立治具に集約することが
できるが、(イ)工程は、別工程となるため、2個の治
具が必要となる。キャブオーバー型の中、大型トラック
のキャブにおける後壁は、縦横の寸法が大きく、従って
その組立治具も、例えば縦2.5m、横1.5m前後の
大型の装置となるため、2個の治具のために大きな据付
スペースが必要となり、また第1の治具で作った半製品
を第2の治具に搬送するための運搬コストが増大する不
具合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記キャブ
オーバー型トラックのキャブにおける後壁のような複数
のパネル部材を主要構成部材とし、同パネル部材にはブ
ラケットや補強部材等の小物部品がスポット溶接等によ
り固着されると共に、必要な穴明加工等が施されたの
ち、スポット溶接等により一体的に結合されるパネル構
造物を単一の組立治具によって製造することができ、従
って、組立治具の設置に必要な据付スペースを、少くと
も2組の治具を必要とした従前の構成に較べ大巾に低減
し得ると共に、治具間における搬送コストを著しく節減
することができるようにしたパネル構造物組立治具を提
供することを主たる目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、第1のパネルを略平らな姿勢で支持する
ことができる昇降台、同昇降台を可搬式スポット溶接装
置等の操作に適した高位置と穴明加工等の自動加工作業
を行なう低位置とに選択的に変位させることができる昇
降装置、及び上記昇降台に沿って配設され、同昇降台が
上記高位置にあるときその上に支持された上記第1パネ
ルに隣接する高さの位置で第2のパネルを略平らな姿勢
で支持することができる第2パネル支持装置を具え、同
第2パネル支持装置の少くとも一部が、上記昇降台の昇
降変位時その上に支持された第1パネルに干渉しない退
避位置と上記第2パネルを支持する正規位置とに進退可
能に構成されていることを特徴とするパネル構造物組立
治具を提案するものである。
【0006】上記発明は、上記昇降台上に配設され、そ
の上に支持された第1のパネルを同昇降台に対して固定
する複数の第1クランプ装置と、上記第2パネル支持装
置に配設され上記第2パネルを固定することができる複
数の第2クランプ装置とを有することが好ましい。ま
た、上記第1パネルが、キャブオーバー型トラックのキ
ャブにおける後壁のアウタパネルであり、上記第2パネ
ルが、上記後壁のインナパネルであることが好ましく、
さらに、上記発明は、上記昇降台が低位置にあるときそ
の上に支持された第1パネルの所望位置に穴明けを行な
う作業位置と、穴明け終了後に同第1パネルから離隔し
て昇降台の上昇変位妨げない休止位置とに進退すること
ができる1個以上の自動穴明装置を有することが好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明を、キャブオーバー型
トラックのキャブにおける後壁の組立治具に適用した好
ましい実施形態を、添付図面について具体的に説明す
る。先ず、図1は組立治具全体の正面図、図2は図1に
示した組立治具の左半部分を拡大して示した平面図(図
1に示されているように、上記組立治具は中心線O−O
に関し左右略対称に形成されている)、図3は図1の組
立治具を矢印III方向から視た側面図である。図中
に、総括的に符号14で示された組立治具は、作業場の
床面G上に装架された定盤16を具え、同定盤16に
は、2個並設されたエアシリンダ18からなる昇降装置
によって、上下方向に昇降自在に支持された昇降台20
が設けられている。
【0008】昇降台20は、キャブ後壁を形成する図4
に示されている第1パネル又はアウタパネル10及び図
5に示されている第2パネル又はインナパネル12に夫
々設けられている後方ウイドウとなる長方形の開口1
0′及び12′を囲む四辺形の枠部材22と、同枠部材
22の長辺の略中央部分及び左右の短辺に装架された台
板22a及び22bとを具えている。上記台板22a上
に、アウタパネル10の後方ウインドウ開口10′にお
ける一方の長辺の周縁部を支持すると共に固定すること
ができる2個のクランプ装置24が設けられ、また上記
開口10′の他方の長辺に沿って延びている枠部材22
上には、開口10′の長辺周縁部を支持すると共に固定
することができる2個のクランプ装置26が設けられ、
さらに、後に詳細に説明するように、同クランプ装置2
6を枠部材22上に支持するブラケット28に固着され
た共通の支持板30上に、アウタパネル10の外周縁部
とインナパネル12の外周縁部とを重ね合わせて共締め
固定することができるクランプ装置32が、上記クラン
プ装置26に向い合って配置されている。(なお、図2
の平面図では、中心線O−Oの左側に各1個のクランプ
装置24,26及び32が示されているが、中心線O−
Oの右側にも略対称位置に各1個の同様のクランプ装置
24,26及び32が設けられている。なお、以下説明
する各部材又は装置についても、中心線O−O付近に唯
1個設けられる部材又は装置を除いて、同様である。) さらに、上記台板22aには、アウタパネルの長辺外周
縁部を支持すると共に固定することができるクランプ装
置34が設けられている。
【0009】一方、枠部材22の短辺に装架された台板
22b上には、中心線O−Oに平行な方向に間隔を存し
て一対のエジェクタ36及び38が配設され、これらエ
ジェクタ36及び38は、休止時には上記アウタパネル
10を支持する支持部材又はロケータとして作動する。
また、同台板22b上に、上記アウタパネルの開口1
0′の短辺周縁部を支持すると共に固定することができ
るクランプ装置40、及びアウタパネル10の短辺外周
縁を支持すると共に固定することができるクランプ装置
42が設けられ、さらに、同クランプ装置42のパネル
支持部と協働してアウタパネルの短辺外周縁を支持する
と共に位置決めする位置決め部材又はロケータ44が設
けられている。なお、上記昇降台20上に設けられたク
ランプ装置24,26,34,40及び42を場合によ
り第1クランプ装置と総称する。
【0010】上記昇降台20の枠部材の一方の長辺に沿
い、図1に良く示されているように、定盤16上に一組
の支柱46が立設され、各支柱46の上端部に、インナ
パネル12の外周縁部を支持すると共に固定することが
できるクランプ装置48が設けられ、さらに上記支柱4
6の両側の定盤端部に、一対の支柱50が立設され、各
支柱50の上端に、インナパネル12の外周隅角縁を支
持する位置決め部材又はロケータ52が設けられてい
る。
【0011】また、図1及び図3に良く示されているよ
うに、上記枠部材22の他方の長辺に沿って平行に延在
する支持梁54が設けられている。同支持梁54は、そ
の長手方向両端付近に固着された一組の支持腕56を介
して、定盤16上に固着されたブラケット58に枢支さ
れている。さらに、同支持梁54は、その長手方向略中
央部分を連結リンク60を介して作動レバー62の上端
に枢着され、同作動レバー62は、その中間部分を定盤
16上のブラケット64に枢支されている。上記作動レ
バー62の下端は、定盤16上に配設されたアクチュエ
ータ例えばエアシリンダ装置66の出力部材を構成して
いるピストン軸66′に枢着されている。
【0012】上記エアシリンダ装置66が延伸すると、
図3に実線で示されているように上記支持梁54が昇降
台20に近接した正規作動位置に変位し、また同エアシ
リンダ装置66が収縮すると、ピストン軸66′が図3
において左動することにより、作動レバー62及び連結
リンク60を介して、支持梁54が、図中に一点鎖線で
示されているように、昇降台20から遠ざかるように外
方に変位し、同昇降台20及びその上に支持されたアウ
タパネル10に干渉しない位置に退避する。
【0013】上記支持梁54の長手方向略中央部分に、
同支持梁54が上記正規の作動位置にあるとき、インナ
パネル12の一方の長辺の外周縁部を支持することがで
きる昇降自在の位置決め装置又は可動ロケータ68が設
けられ、さらに同位置決め装置68の両側に、夫々支持
梁54の長手方向に関し略対称的に、上記昇降自在の位
置決め装置68と略同様の位置決め装置70と、インナ
パネル12の一方の長辺の偶角端部外周縁を支持すると
共に固定することができるクランプ装置72とが設けら
れている。これら位置決め装置68及び70、クランプ
装置72は、上述したように支持梁54が昇降台20か
ら遠ざかった休止位置においては、同支持梁と一体に外
方に揺動して退去し、この休止位置においては、勿論、
インナパネル12の外周端部を支持することができず、
また固定することもできない。
【0014】上記インナパネル12又は昇降台20の短
辺の略中央部分外側において定盤16上に支柱74が立
設され、その頂部にインナパネルの外周縁部を支持する
と共に固定することができるクランプ装置76が設けら
れている。またインナパネル12の後方ウインドウ開口
12′、従ってアウタパネル10の同様な開口10′の
内方に位置する定盤16上に、支柱78及び80が立設
され、これら支柱の上端には、夫々上記位置決め装置6
8及び70と協働するクランプ装置82及び84が設け
られている。さらに、インナパネル12の開口12′の
短辺の略中央部に隣接する位置において、定盤16上に
支柱86が立設され、同支柱の上端部にインナパネル開
口12′の短辺の内周縁を位置決めする進退自在の位置
決め装置88が設けられ、また、同インナパネル開口1
2′の長辺に隣接する位置において定盤16上に支柱9
0が立設され、同支柱の上端に、インナパネル開口1
2′の内周縁を支持すると共に固定することができるク
ランプ装置92が設けられている。最後に、アウタパネ
ル10の開口10′の長手方向略中央部分即ち中心線O
−Oに沿い油圧式の穴明けパンチ装置94が定盤16上
に設けられている。
【0015】上記昇降台20が昇降装置18により図1
に実線で示されている高位置に保持されているとき、同
昇降台20上に支持されたアウタパネル10及び同アウ
タパネル10に当接してその上に隣接し積重ねられるイ
ンナパネル12は、作業者によって種々の人力作業又は
手作業が行なわれるのに適した高さに予め設定されてお
り、同昇降台20の長辺の上方には、図示を省略されて
いるホイスト或いはスプリングハンガー等を介して自由
に移動することができ、かつ容易に操作することができ
るように可搬式のスポット溶接装置が吊持されている。
【0016】以上、上述した多数のクランプ装置、アウ
タパネル10及びインナパネル12の支持装置、パンチ
装置等の具体的構造の一例を、図7ないし図25につい
て説明する。先ず、図7は昇降台20上に、ブラケット
96を介して支持された位置決め部材又はロケータ44
の正面図である。位置決め部材又はロケータ44は、鋼
板を成形して作られ、その頂部にアウタパネル10の外
周縁部を支持すると共に位置決めする段状部98が形成
されている。また、図8は定盤16上に立設された支柱
50の上端に装着された位置決め部材又はロケータ52
の正面図である。同位置決め部材又はロケータ52は、
鋼板を成形して作られ、その頂部にインナパネル12の
外周縁部を支持すると共に位置決めする段状部100が
設けられている。
【0017】次に図9は定盤16上に立設された支柱4
6の上端部に配設されたクランプ装置48を示す側面図
である。同クランプ装置48は、インナパネル12の外
周端縁部を支持する位置決め機能を有する鋼板製の固定
側クランプ部材102と、同クランプ部材102に枢軸
104を介して中央の脚部を枢支されたT字状をなす可
動側クランプ部材106と、同可動側クランプ部材10
6の外側端に、出力部材としてのピストン軸108を枢
着されたエアシリンダ装置110とから構成され、同エ
アシリンダ装置110のシリンダ112は枢軸114を
介して上記支柱46に枢支されている。上記エアシリン
ダ装置110の休止時は、上記ピストン軸108がシリ
ンダ110内に縮入することによって、可動側クランプ
部材106が枢軸104の周りを、図中時計方向に廻動
して一点鎖線で示されている後退位置、即ちインナパネ
ル12と干渉しない位置に変位し、また上記ピストン軸
108がシリンダ110から延伸した作動時は、図中に
実線で示されているように、可動側クランプ部材106
の内方端と、上記固定側クランプ部材102と協働して
インナパネル12の外周縁部をクランプして固定する。
なお、同図において、符号116は、インナパネル12
に、例えばスティフナ118のような小物部品を溶接固
着する可搬式スポット溶接装置を示す。
【0018】さらに、上記クランプ装置76は、インナ
パネル12の対応する外周縁部の形状に応じて、固定側
のクランプ部材及び協働する可動側のクランプ部材の形
状は異るが、エアシリンダ装置のピストン軸の縮入及び
延出によって上記可動側クランプ部材を休止位置(アン
クランプ位置)又は作動位置(クランプ位置)に選択的
に廻動されるようにした基本的な構造は、上記クランプ
装置48と実質的な同一であるので、図示説明を省略す
る。また、昇降台20上に装架されてアウタパネル10
の外周縁部を支持すると共にクランプすることができる
クランプ装置34及び42、並びに同アウタパネル10
のウインドウ開口10′の周縁部を支持すると共にクラ
ンプすることができるクランプ装置24,40は、これ
らのクランプ装置が昇降台20上のブラケット上に支持
されていること、また固定側のクランプ部材(アウタパ
ネル10の支持部材を兼ねる)及び協働する可動側のク
ランプ部材のパネル挟持部分の形状が、夫々クランプす
るアウタパネルの対応する形状に応じて異るが、エアリ
ンダ装置のピストン軸の縮入及び延出によって上記可動
側クランプ部材を、休止位置又は作動位置に選択的に廻
動されるようにした基本的な構成は、上記クランプ装置
48と実質的に同一であるので、図示説明は省略する。
【0019】次に、前記クランブ装置26及び32の構
造の一例を、図10の側面図及び図11の平面図を参照
して説明する。図示のように昇降台20上にブラケット
28を介して鋼板製の支持板30が装架され、同支持板
30の上端部分において、枠部材22の内側上方部分
に、アウタパネル10の開口10′の周縁部を支持する
位置決め機能を有する第1の固定側クランプ部材120
が形成されると共に、枠部材22の外側上方部分には、
アウタパネル10の外周縁部を支持する位置決め機能を
有する第2の固定側クランプ部材122が形成されてい
る。また同支持板30の上記第2の固定側クランプ部材
122の下方には、図10に一点鎖線で示されているよ
うに前記支持梁54で昇降台20に隣接した作動位置に
変位したとき、同支持梁54に干渉しないように凹所ま
たは切欠部124が設けられている。
【0020】上記支持板30の第1及び第2固定側クラ
ンプ部材120及び122に隣接する部分に、夫々T字
状をなす第1及び第2の可動側クランプ部材126及び
128が夫々枢軸130及び132によって枢支されて
いる。また、上記第1の可動側クランプ部材126の枠
部材22内方の端部は、エアシリンダ装置134の出力
部材としてのピストン軸136に枢着され、かつシリン
ダ138は枢軸140によって支持板30の下端部分に
枢支されている。さらに、上記第2の可動側クランプ部
材128の枠部材22外方の端部は、エアシリンダ装置
142の出力部材としてのピストン軸144に枢着さ
れ、かつシリンダ146は枢軸148によつて上記支持
板30の外方端に枢着されている。
【0021】図10は、上記エアシリンダ装置134が
延伸した状態を示し、このとき第1の可動側クランプ部
材126が枢軸130の周りを、図中時計方向に廻動し
てその先端のクランプ部と支持板30上の第1の固定側
クランプ部材120とによって、アウタパネル10の開
口10′の周縁部をクランプしている。一方、エアシリ
ンダ装置142は収縮した休止状態にあり、そのピスト
ン軸144に連結された第2の可動側クランプ部材12
8が枢軸132の周りを時計方向に廻動していて、その
先端のクランプ部が、協働する第2の固定側クランプ部
材122から離れている。従って、アウタパネル10の
外周縁部はクランプされていない。(なお、後に説明す
るように、クランプ装置26とクランプ装置32とは別
個に作動する。)
【0022】次に、前記インナパネル12のウインドウ
開口12′の周縁を位置決めする位置決め装置88の構
造を図12について説明する。定盤16上に立設された
支柱86の頂部に、正面形状が略T字状をなす位置決め
部材150の中央脚部が枢軸152により枢支され、同
位置決め部材150の開口12′内方の端部は、エアシ
リンダ装置154の出力部材であるピストン軸156に
枢着されている。また、エアシリンダ装置154のシリ
ンダ158は、枢軸160によって支柱86に枢支され
ている。図12は、エアシリンダ装置154が延伸して
いる作動状態を示し、このとき上記位置決め部材150
の端部150′はインナパネルの開口12′の周縁を位
置決めする位置にある。一方、エアシリンダ装置154
が収縮すると、位置決め部材150が、図中に一点鎖線
で示した後退位置に変位し、前記昇降台20上に支持さ
れたアウタパネル10の上下変位を妨げることがない。
【0023】続いて、前記昇降自在の位置決め装置又は
可動ロケータ68、及びこれと協働するクランプ装置8
2の構造を、図13の平面図及び図14の側面図につい
て説明する。図示のように、上記可動ロケータ68は、
図中に二点鎖線で示されている休止又は後退位置と実線
で示されている作動位置とに選択的に変位せしめられて
いる支持梁54上の支持台162に固定的に装架された
案内台164と、同案内台164に支持されたエアシリ
ンダ装置166と、同エアシリンダ装置166の出力部
材を構成するピストン軸168に固着された摺動台17
0と、同摺動台170の上端に固定されロケートピン1
72を具えた受台174を具えており、上記摺動台17
0は、ピストン軸168に対し平行に配設され上記案内
台164に摺動自在に支持された一対のガイドバー17
6によってピストン軸線方向に案内される。一方、クラ
ンプ装置82は、定盤16上に立設された支柱78の上
端部に、支持梁54に対し略平行に延在して固定された
U字状の支持台178上に枢軸180によって廻動自在
に支持された平面形状がクランク状をなす可動クランプ
部材182と、その自由端部を上記可動クランプ部材1
82の支持梁54から遠い側の一端部に枢着されたピス
トン軸184と枢軸186によって上記支柱78の上方
部分に枢支されたシリンダ188とからなるエアシリン
ダ装置190とを具えている。
【0024】図14は、可動ロケータ68のエアシリン
ダ装置166が延伸した作動状態を示し、このときピス
トン軸168により摺動台170が上昇して受台174
が作動位置に上昇している。そこで、受台174上にロ
ケートピン172を介してスティフナやブラケット等の
小物部品192を装架し、その上にインナパネル12を
載せたのち、クランプ装置82のエアシリンダ装置19
0を延伸させると、可動クランプ部材182が、実線で
示されているように作動位置に廻動し、上記受台174
と可動クランプ部材182の先端クランプ部との間に、
小物部品192及びインナパネル12がクランプされ
る。そこで、可搬式スポット溶接装置116により小物
部品192をインナパネル12に溶着することができ
る。なお、上記エアシリンダ装置146を休止位置に収
縮させることによって摺動台170及び受台174は、
図中に一点鎖線で示す休止位置に下降し、さらに支持梁
54を二点鎖線で示す休止位置に揺動変位させることに
よって、上記摺動台170及び受台174を昇降台22
上にアウタパネル10を装架する際に同アウタパネルに
干渉しない位置に退避させることができる。同様に、上
記エアシリンダ装置190を休止位置に収縮させること
によって、可動クランプ部材が一点鎖線で示す休止位置
に廻動し、昇降台22へのアウタパネル10の装架を妨
げない位置に変位する。
【0025】また、前記位置決め装置70は、上記位置
決め装置又は可動ロケータ68と実質的に同一の構造を
有し、また、クランプ装置84も支柱80の形状が上記
支柱78とは異り、また可動クランプ部材194(図2
参照)の形状が、上記可動クランプ部材182と異る外
は、実質的に上記クランプ装置82と実質的に同一の構
造を有する。
【0026】さらに、前記クランプ装置72の具体的構
造を図15の平面図、図16の正面図及び図17の側面
図について説明する。同クランプ装置72は、支持梁5
4上に、第1の支持台196に装架された上下に摺動可
能な可動受台198と、第2の支持台200を介して支
持梁54上に装架され上記可動受台198と協働する可
動クランプ部202とから構成されている。上記可動受
台198は、上記第1支持台196にボルト等により固
着された案内部材204と、そのシリンダ206を上記
案内部材204に固定されたエアシリンダ装置208
と、同エアシリンダ装置208のピストン軸210に連
結された浅いU字状をなす支持台212と、同支持台2
12に夫々の上端を固着されて上記ピストン軸210に
対し平行に配設された一対のガイドバー214と、上記
支持台212の両脚上端部に固着され夫々ロケートピン
216を具えた受台218とを具えている。同ロケート
ピン216は、図示されていない小物部品を装架するた
めに利用される。
【0027】また、上記可動クランプ部202は、上記
第2支持台200の上端部に枢軸220によって中間の
脚部を枢支されたクランプ部材222と、同クランプ部
材222の昇降台20から遠い側の端部に枢着されたピ
ストン軸224及びシリンダ226からなるエアシリン
ダ装置228とを具えている。図17の実線は上記エア
シリンダ装置228が延伸した作動状態を示し、このと
きクランプ部材222は枢軸220の周りを受台218
側に廻動されて同受台上に装架されたインナパネル12
の外周縁部をクランプしている。また上記エアシリンダ
装置228が収縮した休止状態では、クランプ部材22
2が図中に一点鎖線で示されているように枢軸220の
周りを時計方向に廻動し、インナパネル12と干渉しな
い休止位置に変位する。
【0028】次に、前記クランプ装置92の構造を、図
18の側面図を参照して説明する。同クランプ装置92
は、定盤16上に立設された支柱90の上端部に枢軸2
30によって揺動可能に枢支された支持台232と、そ
のピストン軸234の一端自由端部を上記支持台232
に枢軸され、かつシリンダ236の下端を上記支柱90
に枢着された伸縮自在のエアシリンダ装置238と、上
記支持台232の上端部に枢軸240によって枢支され
た可動クランプ部材242と、その一端自由端部を上記
可動クランプ部材242の昇降台20から遠い側の端部
に枢着されたピストン軸244、及び上記支持台232
に固定されたシリンダ246からなるクランプ制御用の
エアシリンダ装置248と、その一端自由端部に受台2
50を固着したピストン軸252及びブラケット254
を介して上記支持台232に固定されたシリンダ256
からなる受台シフト用のエアシリンダ装置258を具
え、上記受台250には、スティフナ等の小物部品26
0を装架するためのロケートピン262が設けられてい
る。
【0029】図18において実線は、エアシリンダ装置
238が延伸して支持台232が作動位置即ち昇降台2
0に近接した位置に廻動し、かつエアシリンダ装置25
8が延伸して受台250が上方にシフトし、さらにエア
シリンダ装置248が延伸して可動クランプ部材242
がクランプ位置に廻動している状態を示しており、この
とき同可動クランプ部材242のクランプ部と受台25
0との間にインナパネル12の開口12′の周縁部と上
記小物部品260とがクランプされ、スポット溶接装置
116によって同小物部品260がインナパネル12に
溶着される。また、エアシリンダ装置238の収縮によ
り、上記支持台232は枢軸230の周りを昇降台20
から遠ざかり退避する方向に変位し、さらにエアシリン
ダ装置248の収縮により、可動クランプ部材242
は、図中に一点鎖線又は二点鎖線で示したアンクランプ
位置に廻動し、なおまた、上記エアシリンダ装置258
の収縮により、受台250は下方の休止位置に変位す
る。
【0030】図19は前記パンチ装置94の構造を示し
た側面図であり、図20は同パンチ装置94の要部平面
図である。図中符号264は定盤16上に昇降台20の
中心線O−Oに略沿って配設された支持レールであっ
て、同支持レール264上に支持台266が摺動自在に
装架されている。支持台266は連結リンク268を介
してエアシリンダ装置270のピストン軸272に連結
され、同エアシリンダ装置270のシリンダ274はブ
ラケット276を介して定盤16上に枢支されている。
【0031】上記支持台266の頂部に枢軸278を介
して作動レバー280が枢支され同作動レバー280の
一端には、油圧シリンダ装置282のピストン軸284
の上端自由端部が枢着され、同油圧シリンダ装置のシリ
ンダ286はその下端部を上記支持台266に枢支され
ている。また、上記作動レバー280の他端には、枢軸
288を介して滑り子290が枢着され、同滑り子29
0は上記支持台266の上方部分に上下方向に摺動自在
に装架された摺動台292のコ字状をなす摺動溝294
内に挿入されている。上記摺動台292には、その摺動
方向に延在したパンチ296が突設され、一方、上記摺
動台より下方の支持台266上にダイ取付台298が固
着され、同ダイ取付台298上に上記パンチ296と協
動してアウタパネル10の所要位置に所望寸度の穴明け
を行なうダイ300が装架されている。さらに、上記パ
ンチ296の外側には、穴明け終了後に、同パンチがダ
イ300から抜け出すことを積極的に促進するゴム等の
弾性材料で作られたパッド302が装架されている。
【0032】図19はエアシリンダ装置270が延伸
し、連結リンク268を介して支持台266がアウタパ
ネルの開口10′内において昇降台20の枠部材22に
近接する作動位置に前進すると共に、油圧シリンダ装置
282が延伸して作動レバー280が穴明け位置に廻動
し、パンチ296の下端がダイ300内に進入してアウ
タパネル開口10′の周縁部分に穴明けが行なわれてい
る状態を、実線で示している。上記穴明けの終了後、油
圧シリンダ装置282が収縮することによってパンチ2
96がダイ300から抜け出して休止位置に保持され、
その後、エアシリンダ装置270が収縮することによっ
て、支持台266が支持レール264に沿って上記枠部
材22の一方の長辺に近接した位置から後退する。この
後退した休止位置における支持台266及び油圧シリン
ダ装置286の一部が図中に一点鎖線で示されている。
【0033】さらに、前記エジェクタ38の構成を、図
21の平面図、図22の側面図、及び図23の正面図を
参照して説明する。同エジェクタ38は、ブラケット3
04に支持されたシリンダ306及びピストン軸308
を具えたエアシリンダ装置310と、上記ピストン軸3
08に装着されたロケータ312とを具備している。同
ロケータ312は、アウタパネル10を支持する第1の
ロケータ312aと、同第1ロケータ312aに直交す
る第2のロケータ312bとを有し、第2ロケータ31
2bは、アウタパネル10及びインナパネル12の長辺
部の外周縁の位置を定める。上記エジェクタ38は、エ
アシリンダ装置310の収縮時に、上記ロケータ312
がアウタパネル10及びインナパネル12を支持すると
共に位置決めする作用を行なうが、エアシリンダ装置3
10が延伸することにより、上記アウタパネル10及び
インナパネル12の組立体を、取出し易い高位置に持上
げることができるものである。
【0034】なお、前記他方のエジェクタ36も実線的
に上記エジェクタ38と同様な構造を有するが、ロケー
タの形状のみが異なり、単にアウタパネル10の下面に
当接してこれを支持する形状を具えている。また、上記
組立治具において、第2パネル又はインナパネル12を
支持する固定及び可動の位置決め部材又はロケータ5
2,68,70及び88、同インナパネルを支持すると
共にクランプするクランプ装置32,48,72,7
6,82及び84並びに支持梁54等を総括して、第2
パネル支持装置と称する。
【0035】上記構成を有する組立治具の作動態様を、
図6の位置決め装置及びクランプ装置の総括配置図、同
24の圧縮空気及び油圧回路図、及び図25のサイクル
チャートを参照して説明する。先ず、図24の回路図に
おいて、符号314は上述したすべてのエアシリンダ装
置に作動媒体としての圧縮空気を供給する圧縮空気源、
316は第1パネル又はアウタパネル10を支持すると
共に固定することができる上記クランプ装置24,2
6,34,40及び42等のエアシリンダ装置群への圧
縮空気の供給を制御する電磁弁、318は第2パネル又
はインナパネル12を支持すると共に固定することがで
きる上記クランプ装置48,72,82及び84等のエ
アシリンダ装置群への圧縮空気の供給を制御する電磁
弁、320は上記支持梁54を作動位置及び休止位置の
何れかに選択的に駆動するエアシリンダ装置66に圧縮
空気の供給を制御する電磁弁、322は昇降台20を昇
降させるエアシリンダ18への圧縮空気の供給を制御す
る電磁弁である。なお、前記可動ロケータ装置68及び
70のエアシリンダ装置166等、位置決め装置88の
エアシリンダ装置154、穴明けパンチ装置94の進退
用エアシリンダ装置270、エジェクタ36及び38の
エアシリンダ装置310等に対する圧縮空気の供給も、
同様の電磁弁によって制御されるが、図示は省略されて
いる。そして、上記各電磁弁316,318…等の作動
は、作業者が、操作盤324に複数個配設されている押
釦式スイッチ326を操作することによって制御され
る。
【0036】また、上記図24において、符号328は
前記穴明けパンチ用の油圧シリンダ装置282に作動圧
油を供給する油圧ポンプ等の圧油源、330は同圧油源
328から油圧シリンダ装置282への作動圧油の供給
を制御する電磁弁であり、同電磁弁330は、上記操作
盤324の押釦スイッチ326の操作によって制御され
る。(なお、上記押釦スイッチ326の操作によって制
御される、という表現は、或る押釦スイッチ326の操
作によって或る電磁弁が作動し、その電磁弁の作動によ
りエアシリンダ装置等の部材が作動し、その作動を検知
したリミットスイッチにより更に他の部材が作動する場
合を含むことは勿論である。)
【0037】上記組立治具の作動態様は、図25のサイ
クルチャートに示す通りである。上述したように、組立
治具には夫々エアシリンダ装置によって駆動される多数
のクランプ装置、ロケータ装置、昇降装置、摺動装置が
含まれ、これらを各個にチャート中に表示することは、
徒らにチャートの複雑化を招くので、クランプ装置及び
ロケータ装置に関しては、図6の概略配置図に略示した
ローマ字表示を使用して説明する。〔なお、図6におい
てローマ字表示が行なわれていないロケータ44(アウ
タパネル10用)及びロケータ52(インナパネル12
用)は、既に説明したように、エアシリンダ装置を具備
していない固定のロケータであり、また図中小さい丸印
は夫々ロケートピン172,216,262等を示
す。〕
【0038】先ず、最初すべてのクランプ装置a〜dは
休止位置(緩)にあり、位置決め装置88、パンチ用エ
アシリンダ装置270、支持梁用エアシリンダ装置66
等はすべて休止又は後退位置にある。また昇降用エアシ
リンダ18は伸長していて昇降台20は上昇した高位置
にある。そこで、上昇高位置にある昇降台20上に第1
パネル又はアウタパネル10を作業者が人力で装架する
と、同アウタパネル10は、ロケータ44及び多数の第
1クランプ装置24,26,40等の固定側クランプ部
材上に位置決めされて装架される。次に作業者が操作盤
324の予め定められた押釦スイッチ326を操作する
ことによって、上記第1クランプ装置が作動し、夫々の
可動側クランプ部材と上記固定側クランプ部材との間に
アウタパネル10の外周縁部及びそのウインドウ開口1
0′の周縁部とがクランプされる。次に、作業者により
アウタパネル10上の所定位置に防振用のメルシート
(図示せず)が貼布される。(必要に応じ、任意の小物
部品を、追加してアウタパネル10上にスポット溶接装
置116により溶接することができる。)
【0039】次に、予め定められた押釦スイッチ326
を操作することによって、昇降用エアシリンダ18が収
縮し昇降台20がアウタパネル10を支持した状態で下
降する。このとき、支持梁54、支持台232、パンチ
装置94は夫々後退した休止位置にあるので、上記昇降
台20及びその上に装架されたアウタパネル10の下降
変位が妨げられることはない。(以下押釦スイッチ32
6の操作は表にまかせることとし個々の操作についての
説明は省略する。) 昇降台20が下降して低位置に達したのち、パンチ用エ
アシリンダ装置270が伸長して支持台266が作動位
置に進出し、油圧シリンダ装置282が作動してアウタ
パネル10の所要位置に穴明けが行なわれる。
【0040】続いて、位置決め装置88が作動して位置
決め部材150が作動位置に進出し、後に行なわれる第
2パネル又はインナパネル12の装架の準備が行なわれ
る。次に、支持梁54用のエアシリンダ装置66及び支
持台232用のエアシリンダ装置238等が、インナパ
ネル12の装架に適する正規の作動位置に変位する。さ
らに、前記スティフナ、ブラケット等の小物部品をイン
ナパネル12に取付けるために、複数のクランプ装置に
おけるロートピン172,216等を具えた受台17
4,218等が上昇し、作業者が同ロケートピンを利用
して所要の小物部品を位置決めし各受台174,218
等に装架する。
【0041】その後、作業者がインナパネル12を治具
内に装架すると、同インナパネルは位置決め部材52及
び複数のクランプ装架48,76等の固定側クランプ部
材102等、さらに上記受台174,218等により位
置決めされるので、この状態で上記クランプ装置48,
76の各エアシリンダ装置を作動させて可動側クランプ
部材106等を廻動させインナパネル12を固定したの
ち、上記小物部品のスポット溶接が行なわれる。次に、
支持梁54用のエアシリンダ装置66及び支持台232
用のエアシリンダ装置238が夫々休止位置に後退し又
は退避したのち、昇降台用のエアシリンダ18が延伸
し、昇降台20が高位置に上昇してアウタパネル10が
上記インナパネル12の下面に当接する。その後クラン
プ装置32が作動されて、アウタパネル10とインナパ
ネル12とが固定されるので、再び作業者が可搬式のス
ポット溶接装置116を操作して両パネル10,12の
溶接され、パネル構造物としてのキャブ後壁が製造され
る。そこでエジェクタ36及び38のエアシリンダ装置
310が作動されて、完成したキャブ後壁が搬出に便利
な位置まで持ち上げられる。
【0042】上記組立治具によれば、単一の治具によっ
てキャブ後壁の組立を行なうことができるので、通常2
個以上の治具を必要とした従前の技術と較べ、組立ライ
ンの床面積を半減し得ると共に、パネル部材の搬送コス
トを大巾に低減し得る利点がある。さらにまた、上記組
立治具によれば、昇降自在の昇降台20を設けたことに
よって、スポット溶接作業、その他の人為作業を、作業
者の疲労、腰痛の発生等が少ない高位置で行なうことが
でき、一方、穴明け作業等の機械、又は装置による自動
作業が低位置で行なわれるので、治具の構造をコンパク
トに纏めることができる利点がある。また自動穴明けパ
ンチ装置が低位置にあるので、作業者の安全上有益であ
る。なお、上記実施形態では、第2パネル支持装置を構
成する諸部材のうち、第2パネル即ちインナパネル12
の一方の長辺に沿い作動位置と休止位置とに進退する支
持梁54が唯一個設けられている が、パネル構造物の
形状により、第2パネルの両側に夫々進退自在の支持梁
54を配設することができる。また、上記実施形態で
は、穴明けパンチ装置94が1個設けられているが、必
要に応じ複数個のパンチ装置その他の作業装置又は機械
を配設し得ることは明らかである。さらに、上記実施形
態では、多数のクランプ装置及びロケータ等のアクチュ
エータとしてエアシリンダ装置が例示されているが、油
圧シリンダ装置、電磁アクチュエータを代替して使用し
得ることは、自明である。なおまた、本発明は、トラッ
ク用キャブの後壁のみならず、少くとも第1及び第2の
パネルからなる種々のパネル構造物に広く適用すること
ができる。
【0043】
【発明の効果】叙上のように、本発明にかかるパネル構
造物組立治具は、第1のパネルを略平らな姿勢で支持す
ることができる昇降台、同昇降台を可搬式スポット溶接
装置等の操作に適した高位置と穴明加工等の自動加工作
業を行なう低位置とに選択的に変位させることができる
昇降装置、及び上記昇降台に沿って配設され、同昇降台
が上記高位置にあるときその上に支持された上記第1パ
ネルに隣接する高さの位置で第2のパネルを略平らな姿
勢で支持することができる第2パネル支持装置を具え、
同第2パネル支持装置の少くとも一部が、上記昇降台の
昇降変位時その上に支持された第1パネルに干渉しない
退避位置と上記第2パネルを支持する正規位置とに進退
可能に構成されていることを特徴とし、少くとも第1及
び第2のパネル構造物を単一の組立治具によって製造す
ることができるので、治具の据付けに要する床面積を略
半減し得ると共に、パネル部材の搬送コスト及び溶接
機、治具のコストを大巾に低減し得る利点がある。
【0044】また、上記発明において、上記昇降台上に
その上に支持された第1のパネルを同昇降台に対して固
定する複数の第1クランプ装置を設けると共に、上記第
2パネル支持装置に配設され上記第2パネルを固定する
ことができる複数の第2クランプ装置を設け、さらに、
上記昇降台が低位置にあるとき、その上に支持された第
1パネルの所望位置に穴明けを行なう作業位置と、穴明
け終了後に同第1パネルから離隔して昇降台の上昇変位
を妨げない休止位置とに進退することができる1個以上
の自動穴明装置を設けたことによって、作業者の疲労を
軽減し得る構造的にコンパクトな組立治具を提供し得る
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をトラック用キャブにおける後避の組立
治具に適用した好ましい実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の中心線O−Oより左側の部分の拡大平面
図である。
【図3】図1に示した組立治具の部分的側面図である。
【図4】図1の組立治具により組立てられるアウタパネ
ル10の斜視図である。
【図5】図1の組立治具により組立てられるインナパネ
ル12の斜視図である。
【図6】図1に示した治具におけるクランプ装置及び位
置決め装置の概略配置図である。
【図7】図1におけるロケータ44の拡大正面図であ
る。
【図8】図1におけるロケータ52の拡大正面図であ
る。
【図9】図1におけるクランプ装置48の拡大側面図で
ある。
【図10】図2におけるクランプ装置26及び32の拡
大側面図である。
【図11】図10に示したクランプ装置26及び32の
拡大平面図である。
【図12】図2における位置決め装置88の拡大正面図
である。
【図13】図2における位置決め装置68及び協働する
クランプ装置82の拡大平面図である。
【図14】図13に示した位置決め装置68及びクラン
プ装置82の側面図である。
【図15】図2におけるクランプ装置72の拡大平面図
である。
【図16】図15に示したクランプ装置の正面図であ
る。
【図17】図15の矢印XVII方向から視た部分的側
面図である。
【図18】図2におけるクランプ装置92の拡大側面図
である。
【図19】図2における穴明けパンチ装置94の拡大側
面図である。
【図20】図19に示したパンチ装置94の上面図であ
る。
【図21】図2におけるエジェクタ38の拡大平面図で
ある。
【図22】図21に示したエジェクタ38の正面図であ
る。
【図23】図21の矢印XXIII方向から視た側面図
である。
【図24】図1に示した組立治具における圧縮空気及び
油圧回路図である。
【図25】図1に示した組立治具の作動態様を示すサイ
クルチャート図である。
【符号の説明】
10…第1パネル又はアウタパネル、12…第2パネル
又はインナパネル、14…組立治具、16…定盤、18
…エアシリンダ、20…昇降台、22…枠部材、24,
26,34,40及び42…第1クランプ装置、36及
び38…エジェクタ、44及び52…ロケータ、68及
び70…位置決め装置、82及び84…クランプ装置、
88…位置決め装置、92…クランプ装置、94…穴明
けパンチ装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のパネルを略平らな姿勢で支持する
    ことができる昇降台、同昇降台を可搬式スポット溶接装
    置等の操作に適した高位置と穴明加工等の自動加工作業
    を行なう低位置とに選択的に変位させることができる昇
    降装置、及び上記昇降台に沿って配設され、同昇降台が
    上記高位置にあるときその上に支持された上記第1パネ
    ルに隣接する高さの位置で第2のパネルを略平らな姿勢
    で支持することができる第2パネル支持装置を具え、同
    第2パネル支持装置の少くとも一部が、上記昇降台の昇
    降変位時その上に支持された第1パネルに干渉しない退
    避位置と上記第2パネルを支持する正規位置とに進退可
    能に構成されていることを特徴とするパネル構造物組立
    治具。
  2. 【請求項2】 上記昇降台上に配設され、その上に支持
    された第1のパネルを同昇降台に対して固定する複数の
    第1クランプ装置と、上記第2パネル支持装置に配設さ
    れ上記第2パネルを固定することができる複数の第2ク
    ランプ装置とを有する請求項1記載のパネル構造物組立
    治具。
  3. 【請求項3】 上記第1パネルが、キャブオーバ型トラ
    ックのキャブにおける後壁のアウタパネルであり、上記
    第2パネルが、上記後壁のインナパネルであることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のパネル構造物組立
    治具。
  4. 【請求項4】 上記昇降台が低位置にあるときその上に
    支持された第1パネルの所望位置に穴明けを行なう作業
    位置と、穴明け終了後に同第1パネルから離隔して昇降
    台の上昇変位を妨げない休止位置とに進退することがで
    きる1個以上の自動穴明装置を有することを特徴とする
    請求項1記載のパネル構造物組立治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101360066B1 (ko) * 2012-12-12 2014-02-12 기아자동차 주식회사 차량용 패널 지그장치
CN114535999A (zh) * 2022-01-29 2022-05-27 贵州华烽汽车零部件有限公司 空气压缩双极泵阀片装配装置

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