JPH09240458A - 車輌の横滑り状態量検出装置 - Google Patents

車輌の横滑り状態量検出装置

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JPH09240458A
JPH09240458A JP8357921A JP35792196A JPH09240458A JP H09240458 A JPH09240458 A JP H09240458A JP 8357921 A JP8357921 A JP 8357921A JP 35792196 A JP35792196 A JP 35792196A JP H09240458 A JPH09240458 A JP H09240458A
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vehicle
yaw rate
lateral force
estimated
gain
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非線形領域に近い線形領域や非線形領域に於
いても車輌の横滑り状態量を精度よく推定する。 【解決手段】 実ヨーレートγを含む車輌の状態量に基
づき前後輪の横力Fyf、Fyrを推定することにより車体
のスリップ角βh 及びヨーレートγh を推定しヨーレー
トをフィードバックする車輌モデルに基づくオブザーバ
ブロック34を有し、車輌の横滑り状態量として少なく
とも車体のスリップ角βh を演算する車輌の横滑り状態
量検出装置12。車体のスリップ角推定用のフィードバ
ックゲインKb 及び車輌のヨーレート推定用のフィード
バックゲインKg は、車輌の状態量に基づく車輌の基準
ヨーレートγt と実ヨーレートとの偏差に基づき演算さ
れる車輪横力の飽和度合Sa に応じてゲイン変更ブロッ
ク36により変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
旋回時に於ける横滑り状態量を推定により検出する装置
に係り、特に横滑り状態量として車体のスリップ角を推
定により検出する横滑り状態量検出装置に係る。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭62−83247号公報に
記載されている如く、自動車等の車輌の旋回時に於ける
車体のスリップ角の如き運動状態量を検出する装置に於
いて、操舵角及び車速を入力変数とする車輌モデルより
推定される車輌の横滑り角(車体のスリップ角)等と横
加速度、ヨーレート、車速に基づき演算される横滑り角
等とを比較することにより、車輌モデルの前後輪のコー
ナリングパワーを補正する技術が従来より知られてい
る。
【0003】かかる技術によれば、車輌モデルが有する
定常運動特性と過渡運動特性の両者が実際の車輌の特性
に一致するよう補正されるので、車輌モデルの前後輪の
コーナリングパワーの補正が行われない場合に比して車
輌の旋回時に於ける運動状態量の推定精度を向上させる
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、車輌モデルよ
り車体のスリップ角等が推定される場合の推定精度は線
形領域(タイヤ横力の線形領域)に於いては良好である
が、非線形領域に近い線形領域や非線形領域に於いては
推定精度が悪化し、そのため車輌の旋回限界の如き車輌
の挙動限界を判定しスピンの如き旋回挙動を制御するた
めに車輌モデルによる推定値をそのまま使用することは
できない。従って車輌の挙動限界を判定するに当たり横
加速度、ヨーレート等をパラメータとする積分演算によ
り車体のスリップ角を求めることが考えられるが、この
場合には、積分演算により誤差(ドリフト)が蓄積され
易く、また路面のカントが高精度に推定されないことに
起因してスリップ角の推定精度が悪化し易いという問題
がある。
【0005】本発明は、従来の横滑り状態量検出装置に
於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本
発明の主要な課題は、非線形領域に近い線形領域や非線
形領域に於いても車輌の横滑り状態量を精度よく推定す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の如き主要な課題
は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌モデル
に基づくオブザーバを含み、前記オブザーバは実ヨーレ
ートを含む車輌の状態量に基づき前後輪の横力を推定す
ることにより車輌の横滑り状態量として車体のスリップ
角及び車輌のヨーレートを推定し実ヨーレートと推定ヨ
ーレートとの偏差をフィードバックし、前記フィードバ
ックのゲインは前記車体のスリップ角を推定するための
第一のフィードバックゲインと前記車輌のヨーレートを
推定するための第二のフィードバックゲインとを含む車
輌の横滑り状態量検出装置に於いて、車輌の状態量に基
づき車輌の基準ヨーレートを演算し、前記基準ヨーレー
トと前記実ヨーレートとの偏差に基づき車輪横力の飽和
度合を演算する手段と、前記飽和度合に応じて前記第一
及び第二のフィードバックゲインを変更し車輪のスリッ
プ角と車輪横力との間の非線形性を補償するゲイン変更
手段とを有することを特徴とする車輌の横滑り状態量検
出装置によって達成される。
【0007】一般に車輌のヨーレートと車体のスリップ
角との間には密接な関係があり、ヨーレートの変化は車
体のスリップ角の角速度の変化に反映し、逆に車体のス
リップ角の角速度の変化はヨーレートの変化に反映す
る。車輌のヨーレートは直接検出可能であり、また車輌
の状態量に基づき車輌モデルに基づくオブザーバによっ
て推定可能である。従ってオブザーバにより実ヨーレー
トを含む車輌の状態量に基づき前後輪の横力を推定する
ことにより車輌の横滑り状態量として車体のスリップ角
及びヨーレートを推定する場合には、車体のスリップ角
の推定誤差をヨーレートの推定誤差によりチェックする
と共に、実ヨーレートと推定ヨーレートとの偏差をフィ
ードバックしてヨーレートの推定誤差を低減すれば、車
体のスリップ角の推定精度が向上する。
【0008】また車輌の状態量に基づき車輌の基準ヨー
レートを演算し、基準ヨーレートと実ヨーレートとの偏
差に基づき車輪横力の飽和度合を演算し、車体のスリッ
プ角を推定するための第一のフィードバックゲイン及び
車輌のヨーレートを推定するための第二のフィードバッ
クゲインを飽和度合に応じて変更することにより、車輪
のスリップ角と車輪横力との間の非線形性を補償し、こ
れにより高精度に前後輪の横力を推定することが可能に
なる。
【0009】この請求項1の構成によれば、ただ単に実
ヨーレートと推定ヨーレートとの偏差がフィードバック
されることによりオブザーバが最適化されるだけでな
く、車輌の状態量に基づき車輌の基準ヨーレートが演算
され、基準ヨーレートと実ヨーレートとの偏差に基づき
車輪横力の飽和度合が演算され、車体のスリップ角を推
定するための第一のフィードバックゲイン及び車輌のヨ
ーレートを推定するための第二のフィードバックゲイン
が飽和度合に応じて変更されることにより車輪のスリッ
プ角と車輪横力との間の非線形性が補償されるので、車
輌の旋回状況に拘らずフィードバックゲインが一定に設
定される場合に比して高精度に前後輪の横力を推定し、
これにより非線形領域に近い線形領域や非線形領域に於
いても車体のスリップ角及びヨーレートを高精度に推定
して車輌の横滑り状態量を精度よく推定することが可能
になる。
【0010】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於て、前記
ゲイン変更手段は前記飽和度合が車輌の旋回限界に近い
領域にあるときには、前記推定ヨーレートが増加する際
に於ける前記車体の推定スリップ角が前記推定ヨーレー
トとは逆方向に増加するよう前記第二のフィードバック
ゲインを変更するよう構成される(請求項2の構成)。
【0011】一般に車輌がスピンすると車体のスリップ
角及びヨーレートの何れも増加するが、スリップ角はヨ
ーレートとは逆方向に(符号が逆の方向に)増加する。
上述の請求項2の構成によれば、線形領域若しくは線形
に近い非線形領域に於いて推定ヨーレートが増加する際
に於ける推定スリップ角が推定ヨーレートとは逆方向に
増加するよう第二のフィードバックゲインが変更される
ので、実際の車輌の状況と車輌モデルとのずれが大きく
なった場合にも前後輪の横力の推定誤差が小さく抑えら
れ、これにより横滑り状態量が精度よく推定される。
【0012】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於て、前記
ゲイン変更手段は前記飽和度合に基づき判定される車輌
の旋回挙動がアンダステア状態であるときには前輪の横
力の推定誤差を低減するよう前記第一及び第二のフィー
ドバックゲインの少なくとも一方を変更し、車輌の旋回
挙動がオーバステア状態であるときには後輪の横力の推
定誤差を低減するよう前記第一及び第二のフィードバッ
クゲインの少なくとも一方を変更することを特徴とする
車輌の横滑り状態量検出装置よう構成される(請求項3
の構成)。
【0013】後に詳細に説明する如く、フィードバック
ゲインの設定により前輪又は後輪の何れかの横力の推定
誤差を打ち消すことができ、従って前輪が限界であると
推測される場合には前輪の横力の推定誤差を低減するよ
うフィードバックゲインを設定し、後輪が限界であると
推測される場合には後輪の横力の推定誤差を低減するよ
うフィードバックゲインを設定することにより、前後輪
の横力を高精度に推定することが可能になる。また前輪
が限界であることは車輌の旋回挙動がアンダステア状態
であることにより判定することができ、後輪が限界であ
ることは旋回挙動がオーバステア状態であることにより
判定することができる。
【0014】上述の請求項3の構成によれば、飽和度合
に基づき判定される車輌の旋回挙動がアンダステア状態
であるときには前輪の横力の推定誤差を低減するよう第
一及び第二のフィードバックゲインの少なくとも一方が
変更され、旋回挙動がオーバステア状態であるときには
後輪の横力の推定誤差を低減するよう第一及び第二のフ
ィードバックゲインの少なくとも一方が変更されるの
で、車輌の旋回挙動の状況に拘らずフィードバックゲイ
ンが一定である場合に比して前後輪の横力の推定精度が
向上し、これにより車輌の横滑り状態量の推定精度が向
上する。
【0015】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於て、前記
ゲイン変更手段は、それぞれ少なくとも、車輪のスリッ
プ角が小さい範囲について演算される第一のゲイン成分
と、前記推定ヨーレートが増加する際に於ける前記車体
の推定スリップ角が前記推定ヨーレートとは逆方向に増
加するよう演算される第二のゲイン成分と、前記飽和度
合に基づき判定される車輌の旋回挙動がアンダステア状
態であるときには前輪の横力の推定誤差を低減し旋回挙
動がオーバステアであるときには後輪の横力の推定誤差
を低減するよう演算される第三のゲイン成分との重み付
け和として前記第一及び第二のフィードバックゲインを
演算する手段と、前記飽和度合が車輌の旋回限界領域に
あるときには前記第三のゲイン成分の重みを大きく設定
し、前記飽和度合が車輌の旋回限界に近い領域にあると
きには前記第二のゲイン成分の重みを大きく設定し、前
記飽和度合が車輌の安定旋回領域にあるときには前記第
一のゲイン成分の重みを大きく設定する手段とを有する
よう構成される(請求項4の構成)。
【0016】この請求項4の構成によれば、第一及び第
二のフィードバックゲインは少なくとも第一乃至第三の
ゲイン成分の重み付け和として演算され、飽和度合が車
輌の旋回限界領域にあるときには第三のゲイン成分の重
みが大きく設定され、飽和度合が車輌の旋回限界に近い
領域にあるときには第二のゲイン成分の重みが大きく設
定され、飽和度合が車輌の安定旋回領域にあるときには
第一のゲイン成分の重みが大きく設定されるので、車輌
が安定旋回領域の状況にある場合、旋回限界に近い領域
の状況にある場合、旋回限界領域の状況にある場合の何
れの場合にもフィードバックゲインが最適に設定され
る。
【0017】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於て、前記
オブザーバは前記車輌モデルに基づいて第一の前後輪横
力を推定する手段と、車輌の運動に基づいて第二の前後
輪横力を推定する手段と、前記第一の前後輪横力及び前
記第二の前後輪横力の重み付け和として前記前後輪の横
力の推定値を演算する横力推定手段とを有し、前記横力
推定手段は前記飽和度合が車輌の旋回限界領域にあると
きには非旋回限界領域にあるときに比して前記第二の前
後輪横力の重みを高く設定することを特徴とする車輌の
横滑り状態量検出装置よう構成される(請求項5の構
成)。
【0018】一般に車輌が旋回限界領域の状況にあると
きには車輌モデルに基づく第一の前後輪横力の推定精度
は悪いが、車輌の運動に基づく第二の前後輪横力の推定
精度は良好であると考えられる。上述の請求項5の構成
によれば、車輌モデルに基づいて第一の前後輪横力が推
定され、車輌の運動に基づいて第二の前後輪横力が推定
され、第一の前後輪横力及び第二の前後輪横力の重み付
け和として前後輪の横力の推定値が演算され、飽和度合
が車輌の旋回限界領域にあるときには非旋回限界領域に
あるときに比して第二の前後輪横力の重みが高く設定さ
れるので、車輌の旋回限界時にも前後輪の横力が精度よ
く推定される。
【0019】
【課題解決手段の好ましい態様】上述の請求項3の構成
に於いて、飽和度合を演算する手段は少なくとも操舵角
及び車速より車輌の基準ヨーレートを演算し、ゲイン変
更手段は実ヨーレートの大きさが基準ヨーレートの大き
さよりも小さいときに旋回挙動がアンダステアであると
判定し、実ヨーレートの大きさが基準ヨーレートの大き
さよりも大きいときに旋回挙動がオーバステアであると
判定するよう構成される(好ましい態様1)。
【0020】また上述の請求項4又は5の構成に於い
て、飽和度合を演算する手段は少なくとも操舵角及び車
速より車輌の基準ヨーレートを演算し、ゲイン変更手段
は飽和度合が第一の基準値よりも大きいときに車輌の旋
回限界領域にあると判定し、飽和度合が第一の基準値よ
りも小さく第二の基準値よりも大きいときに車輌の旋回
限界に近い領域にあると判定するよう構成される(好ま
しい態様2)。
【0021】更に上述の請求項5の構成に於いて、実ヨ
ーレートの大きさが基準ヨーレートの大きさよりも小さ
いときには前輪の第二の車輪横力の重みを高く設定し、
実ヨーレートの大きさが基準ヨーレートの大きさよりも
大きいときには後輪の第二の車輪横力の重みを高く設定
するよう構成される(好ましい態様3)。
【0022】
【本発明の原理】実施形態の説明に先立ち、本発明に於
ける車体のスリップ角及び車輌のヨーレートの推定原理
について説明する。
【0023】車輌のヨーレートの検出値をγとし、車体
のスリップ角の推定値βh に対するヨーレートの検出値
γと推定値γh との偏差(γ−γh )のフィードバック
ゲインをKb とし、ヨーレートの推定値γh に対するヨ
ーレートの検出値γと推定値γh との偏差(γ−γh )
のフィードバックゲインをKg とし、車輌の重量をmと
し、車速をVとし、左右前輪及び左右後輪の横力をそれ
ぞれFf 及びFr とし、車輌の重心より前輪及び後輪ま
での車輌前後方向の距離をそれぞれLf 及びLr とする
と、車輌のスリップ角の推定値βh の微分値βhd及び車
輌の推定ヨーレートγh の微分値γhdはそれぞれ下記の
数1及び数2の基本方程式により表される。
【0024】
【数1】βhd=(Ff +Fr )/(m*V)−γh −K
b (γ−γh )
【数2】γhd=(Lf *Ff −Lr *Fr )/Iz +K
g (γ−γh )
【0025】また前輪及び後輪のスリップ角をそれぞれ
βf 及びβr とし、前輪及び後輪のコーナリングパワー
をそれぞれCf 及びCr とすると、車輌モデルの線形理
論によれば、前輪及び後輪の横力Ff 及びFr はそれぞ
れ下記の数3及び数4の式により表される。
【0026】
【数3】Ff =Cf *βf
【数4】Fr =Cr *βr
【0027】周知の如く、コーナリングパワーCf 及び
Cr は前輪及び後輪のスリップ角βf 及びβr が比較的
小さい場合にのみ一定であり、スリップ角βf 及びβr
が増大するにつれて漸次減少する。前輪及び後輪のスリ
ップ角βf 及びβr の推定値βfh及びβrhは前輪の舵角
δf (δfr及びδflの平均値であってよい)、後輪の舵
角δr (δrr及びδrlの平均値であってよい)、車体の
スリップ角の推定値βh 、車輌の重心より前輪及び後輪
までの長手方向の距離Lf 及びLr 、ヨーレートの推定
値γh 、車速Vに基づき推定可能であり、それぞれ下記
の数5及び数6の式により表される。
【0028】
【数5】βfh=δf −βh −Lf *γh /V
【数6】βrh=δr −βh +Lr *γh /V
【0029】上記数5及び数6の推定値βfh及びβrhを
それぞれ数3及び数4のβf 及びβr に代入し、数1及
び数2の基本方程式に数3及び数4を代入し、上記基本
方程式を行列形式にて表すと下記の数7の如くになる。
【数7】
【0030】上記数7を下記の数8の如く表現すること
ができる。
【数8】
【0031】数8を更に下記の数9の通り書き直す。
【数9】 Xd =(A−LC)*X+(A−LC)(A−LC)-1(B*δ+γ*K) =(A−LC){X−(A−LC)-1(−B*δ−γ*K)}
【0032】従って(A−LC)-1(−B*δ−γ*
K)をKc とおくと、数9を下記の数10の如く書き直
すことができる。
【数10】
【0033】XがXc に収束するよう数10を解くこと
ができる。この系は二次の系であるので、二つの極p1
及びp2 を有する。従ってβc 及びγc はこれらの極p
1 及びp2 を用いてそれぞれ下記の数11及び数12に
て表される。
【0034】
【数11】
【数12】
【0035】尚上記数11及び数12に於けるβo 及び
γo は下記の数13の如く定義される。
【数13】
【0036】またフィードバックゲインKb 及びKg は
上記二つの極p1 及びp2 を用いてそれぞれ下記の数1
4及び数15の如く表される。尚上記数7に示されてい
る如く、a11、a12、a21、a22は行列Aの成分であ
る。
【0037】
【数14】Kb ={(a11−p1 −p2 )+p1 *p2
}/a21+a12
【数15】Kg =a11+a22−p1 −p2
【0038】車輪のスリップ角βf 及びβr が比較的小
さいときには、フィードバックゲインKb 及びKg は、
その第一のフィードバックゲイン成分Kb1及びKg1とし
て、本願出願人の出願にかかる特願平7−10782号
の明細書に記載されている如く求められ、この場合C1
1、C12、C21、C22を正の定数として極p1 及びp2は
それぞれ下記の数16及び数17にて表される。
【0039】
【数16】p1 =−C11−C12/V
【数17】p2 =−C21−C22/V
【0040】車輌がスピンするほどに車輪のスリップ状
態が進行すると、車体のスリップ角及びヨーレートの何
れも増大するが、スリップ角はヨーレートとは逆の符号
にて増大する。従って数11の関係に於いてヨーレート
γの比例係数が負になるよう、換言すればスリップ角の
推定値がヨーレートの推定値の増大方向とは逆に増大す
るよう設定されれば、実際の車輌の状況と車輌モデルと
のずれが大きくなった場合にも推定誤差が小さく抑えら
れ、これにより車輌のスリップ角の推定精度が向上す
る。またヨーレートの推定値はヨーレートの検出値に収
束しなければならないので、数12に於けるヨーレート
γの比例係数は正でなければならない。従って非線形領
域に於いてはp1 及びp2 は下記の数18及び数19の
条件を満たすよう設定される。
【0041】
【数18】
【数19】
【0042】以上の二つの条件を満たす極p1 及びp2
の値が図15及び図16に於いてハッチングにて示され
た範囲の値として図示されている。特に図15は車輌の
低速走行時について極p1 及びp2 の範囲を示し、図1
6は車輌の高速走行時について極p1 及びp2 の範囲を
示している。極p1 及びp2 の範囲は車速の増大につれ
て図15の範囲より図16の範囲に漸次変化する。
【0043】車輌モデルの非線形理論によれば、前輪及
び後輪の横力Ff 及びFr は図17に示されたグラフに
より表される。前輪及び後輪のスリップ角βf 及びβr
が図17に於いて例えばβm にて示された値の近傍にま
で増大し、前輪及び後輪のスリップ角βf 及びβr とそ
れらの車輪の横力Ff 及びFr との間の比例関係が大き
く失われると、車体のスリップ角の推定は更に修正され
る。
【0044】コーナリングパワーCf 及びCr は時々刻
々変化するが、前輪及び後輪の横力Ff 及びFr を便宜
的に下記の数20及び数21により表現することができ
る。尚下記の数20及び数21に於いて、ΔFf 及びΔ
Fr はコーナリングパワーCp の誤差や路面の摩擦係数
μの推定誤差等を含む推定誤差である。またFf0及びF
r0は定数ではなくそれぞれβfh及びβrhの関数になる
が、βfh及びβrhの現在値βm の近傍のみを考えるとす
ればこれらを定数に近似することができる。
【0045】
【数20】Ff =Cf *βfh+Ff0+ΔFf
【数21】Fr =Cr *βrh+Fr0+ΔFr
【0046】数20及び数21のFf 及びFr を上記数
1及び数2に代入し、その結果を行列形式にて表現すれ
ば下記の数22の如くになる。
【数22】
【0047】数22をラプラス変換すると下記の数23
の如く表される。
【数23】
【0048】タイヤ横力の非線形領域、即ち車輌の限界
領域に於いて推定される横力は大きい誤差を含んでいる
ので、フィードバック係数αが調節されることにより、
前輪のタイヤグリップが飽和状態にあるときにはΔFf
よりβh への伝達関数が0にされ、後輪のタイヤグリッ
プが飽和状態にあるときにはΔFr よりβh への伝達関
数が0にされ、これにより横力の推定誤差による車輌の
スリップ角βの推定誤差が低減される。
【0049】ΔFf よりβh への伝達関数を0にするた
めのフィードバック係数αは下記の数24にて表され、
ΔFr よりβh への伝達関数を0にするためのフィード
バック係数αは下記の数25にて表される。
【0050】
【数24】
【数25】
【0051】また車輌の限界領域に於いては前輪及び後
輪のコーナリングパワーCf 及びCr は何れも小さい値
であるので、これらを0に近似し、定常成分を重視して
s=0とする。従って数24及び数25のフィードバッ
ク係数αは最終的にはそれぞれ下記の数26及び数27
の如くになる。
【0052】
【数26】前輪限界時(アンダステア状態時) α=−(Iz *Kg )/(m*V*Lf )
【数27】後輪限界時(オーバステア状態時) α=(Iz *Kg )/(m*V*Lr )
【0053】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を実施形態について詳細に説明する。
【0054】図1は車輌の旋回挙動制御装置の一部とし
て構成された本発明による車輌の横滑り状態量検出装置
の一つの実施形態を示す概略構成図(A)及びブロック
線図(B)である。
【0055】図1(A)に於いて、旋回挙動制御装置1
0は横滑り状態量検出装置12と制動力制御装置14と
を有し、横滑り状態量検出装置12は後述の如く車輌の
横滑り状態量として車体のスリップ角の推定値βh を演
算すると共に車輌のヨーレートの推定値γh を演算し、
制動力制御装置14は車体のスリップ角の推定値βh等
に基づき車輌の旋回挙動を推定し、旋回挙動がスピンの
如く不安定であるときには制動装置16へ制御信号を出
力し、制動装置16により左前輪18FL又は右前輪18
FR、或いは何れかの前輪と左後輪18RL及び右後輪18
RRの制動力を制御し、これにより車輌の旋回挙動を安定
化させるようになっている。尚車輌の旋回挙動制御自体
は本発明の要旨をなすものではないので、これについて
の詳細な説明を省略する。
【0056】横滑り状態量検出装置12には、車速セン
サ20より車速Vを示す信号が入力され、車輌の重心に
設けられた前後加速度センサ22及び横加速度センサ2
4よりそれぞれ車輌の前後加速度Gx 及び横加速度Gy
を示す信号が入力され、ヨーレートセンサ26より車輌
の実ヨーレートγを示す信号が入力され、更には各輪の
圧力センサ28より各輪の制動圧Pbi(i=fr、fl、r
r、rl)、即ち各輪のホイールシリンダ内の圧力を示す
信号が入力されるようになっている。また横滑り状態量
検出装置12には四輪操舵装置30より前輪の実舵角δ
f 及び後輪の実舵角δr を示す信号が入力されると共
に、エンジン制御装置32より各輪の駆動力Ti (i=
fr、fl、rr、rl)を示す信号が入力されるようになって
いる。
【0057】図1(B)に示されている如く、横滑り状
態量検出装置12は実ヨーレートγ等の車輌の状態量を
入力とし実ヨーレートγとヨーレートの推定値γh との
偏差をフィードバックする車輌モデルに基づくオブザー
バの演算を行い、前後輪の横力を推定することにより車
輌の横滑り状態量として車体のスリップ角の推定値βh
を演算すると共にヨーレートの推定値γh を演算するオ
ブザーバブロック34と、車輌の状態に応じてフィード
バックのゲインを変更するゲイン変更ブロック36とを
有している。
【0058】特にフィードバックのゲインは車体のスリ
ップ角を推定するための第一のフィードバックゲインK
b と車輌のヨーレートを推定するための第二のフィード
バックゲインKg とを含み、ゲイン変更ブロック36は
車輌の状態量に基づき演算される車輌の基準ヨーレート
γt を演算し、実ヨーレートγと基準ヨーレートγtと
の偏差に基づき車輪横力の飽和度合Sa を演算し、飽和
度合に応じて第一及び第二のフィードバックゲインKb
及びKg を変更し、これにより車輪のスリップ角と車輪
横力との間の非線形性を補償するようになっている。
【0059】また図には示されていないが、横滑り状態
量検出装置12及び制動力制御装置14は実際には例え
ば中央処理ユニット(CPU)と、リードオンリメモリ
(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、
入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモン
バスにより互いに接続された一つのマイクロコンピュー
タと駆動回路とよりなっていてよい。
【0060】図示の実施形態の横滑り状態量検出装置1
2は図2に示されたゼネラルフローに従って車体のスリ
ップ角の推定値βh 及び車輌のヨーレートの推定値γh
を演算する。尚図2に示されたルーチンは所定時間毎に
繰り返し実行される。
【0061】まずステップ100に於いては、車速Vを
示す信号等の読込みが行われると共に、図3に示された
ルーチンに従ってタイヤグリップの飽和の程度を示す指
標である飽和度合Sa 及び路面の摩擦係数μの推定誤差
Δμが演算される。ステップ200に於いては、図4に
示されたルーチンに従って車輌モデルに基づき第一のタ
イヤ横力が演算され、また実質的に四輪の制駆動力の差
に依存するヨーモーメントMに基づき第二のタイヤ横力
が演算される。
【0062】ステップ300に於いては、図5に示され
たルーチンに従って路面の摩擦係数μの推定が行われ、
この推定は車輌モデルに基づき演算された第一のタイヤ
横力とヨーモーメントMに基づき演算された第二のタイ
ヤ横力との比較により繰り返し調整される。
【0063】ステップ400に於いては、図6に示され
たルーチンに従ってフィードバックゲインKb 、Kg の
演算が行われ、ステップ500に於いては、図7に示さ
れたルーチンに従ってオブザーバの演算が行われること
により車体のスリップ角の推定値βh 及びヨーレートの
推定値γh が演算される。
【0064】図3に示された飽和度合Sa 及び路面の摩
擦係数μの推定誤差Δμの演算ルーチンに於けるステッ
プ110に於いては、Kh をスタビリティファクタとし
Hをホイールベースとして、車速V、前輪の実舵角δf
及び後輪の実舵角δr に基づき下記の数28に従って目
標ヨーレートγc が演算されると共に、Tt を時定数と
しsをラプラス演算子として下記の数29に従って基準
ヨーレートγt が演算される。尚目標ヨーレートγc は
動的なヨーレートを考慮すべく車輌の横加速度Gy を加
味して演算されてもよい。
【0065】
【数28】γc =V*(δf −δr )/{(1+Kh *
2 )*H}
【数29】γt =γc /(1+Tt *s)
【0066】ステップ120に於いては、下記の数30
に従ってヨーレート偏差Δγが演算される。
【数30】Δγ=(γt −γ)/V
【0067】ステップ130に於いては、ヨーレート偏
差Δγの絶対値に基づき図8に示されたグラフに対応す
るマップより飽和度合Sa が演算される。尚この飽和度
合Sa はタイヤグリップが飽和するまでヨーレート偏差
Δγの絶対値の増大につれて増大する。ステップ140
に於いては、飽和度合Sa に基づき図9に示されたグラ
フに対応するマップより路面の摩擦係数μの推定誤差Δ
μが演算される。尚この推定誤差Δμは飽和度合Sa の
増大につれて減少する。
【0068】図4に示された第一及び第二のタイヤ横力
演算ルーチンのステップ210に於いては、Lf 及びL
r をそれぞれ車輌の重心より前輪及び後輪の車軸までの
車輌前後方向の距離として、車速V、前輪の実舵角δf
及び後輪の実舵角δr 、前のサイクルに於いて演算され
た車体のスリップ角の推定値βh 、前のサイクルに於い
て演算されたヨーレートの推定値γh に基づき、下記の
数31及び数32に従って各輪のスリップ角βi (i=
fr、fl、rr、rl)が演算される。
【0069】
【数31】βfr=βfl=δf −βh −Lf *γh /V
【数32】βrr=βrl=δr −βh +Lr *γh /V
【0070】ステップ220に於いては、Bを各輪のブ
レーキ油圧Pbi(i=fr、fl、rr、rl)と各輪の制動
力、即ち前後力Fxi(i=fr、fl、rr、rl)との間の換
算係数として、各輪のブレーキ油圧Pbi及び駆動力Ti
に基づき下記の数33に従って各輪の前後力Fxiが演算
される。
【数33】Fxi=B*Pbi−Ti
【0071】ステップ230に於いては、予め設定され
た車輌の重量m、車輌の前後加速度Gx 、車輌の横加速
度Gy より各輪の荷重Wi (i=fr、fl、rr、rl)が演
算されると共に、下記の数34に従って各輪の限界横力
Fymaxi が演算される。尚下記の数34に於いて、μは
前のサイクルに於いて演算された路面の摩擦係数の推定
値である。
【数34】Fymaxi ={(μ*Wi )2 −Fxi2 1/2
【0072】ステップ240に於いては、Cpi(i=f
r、fl、rr、rl)を各輪のコーナリングパワーとして、
下記の数35に従って各輪の横力Fyi(i=fr、fl、r
r、rl)が演算される。尚各輪の横力Fyiは傾きがCpi
である直線Lcpに接する曲線を示す図10に示されたグ
ラフに対応するマップより各輪のスリップ角βi に基づ
き演算されてもよい。
【数35】 Fyi=Fymaxi *tanh(Cpi*βi /Fymaxi )
【0073】ステップ250に於いては、それぞれ下記
の数36及び数37に従って前輪及び後輪の第一の横力
推定値Fyf1 及びFyr1 が演算される。
【0074】
【数36】Fyf1 =Fyfl +Fyfr
【数37】Fyr1 =Fyrl +Fyrr
【0075】ステップ260に於いては、Tを車輌のト
レッドとして下記の数38に従って車輪間の制駆動力差
によるヨーモーメントMが演算される。
【数38】 M=(Fxfr −Fxfl +Fxrr −Fxrl )*T/2
【0076】ステップ270に於いては、Iz を車輌の
ヨー慣性モーメントとし、γdif をヨーレートγの微分
値として、それぞれ下記の数39及び数40に従って前
輪及び後輪の第二の横力推定値Fyf2 及びFyr2 が演算
される。
【0077】
【数39】Fyf2 =(Lr *Gy *9.8*m+Iz *
γdif −M)/H
【数40】Fyr2 =(Lf *Gy *9.8*m−Iz *
γdif +M)/H
【0078】図5に示された路面の摩擦係数μ推定ルー
チンのステップ310に於いては、第一の横力推定値に
対する第二の横力推定値の比を前のサイクルに於いて推
定された路面の摩擦係数に対する真の路面の摩擦係数の
比と見なすことにより、前輪及び後輪についての路面の
摩擦係数の推定値μtmpf及びμtmtrがそれぞれ下記の数
41及び数42に従って演算される。尚下記の数41及
び数42に於いてFxfは左右前輪の前後力(Fxfr +F
xfl )であり、Fxrは左右後輪の前後力(Fxrr +Fxr
l )である。
【0079】
【数41】μtmpf=μ*(Fyf2 2 +Fxf2 1/2 ]/
(Fyf1 2 +Fxf2 1/2
【数42】μtmpr=μ*(Fyr2 2 +Fxr2 1/2 ]/
(Fyr1 2 +Fxr2 1/2
【0080】ステップ320に於いては、ステップ31
0に於いて演算された前輪及び後輪についての推定値μ
tmpf及びμtmprのうち大きい方の値が路面の摩擦係数の
推定値μtmp として選択される。尚路面の摩擦係数の推
定値μtmp として二つの推定値μtmpf及びμtmprのうち
大きい方の値が選択されるのは、路面の摩擦係数がその
実際の値よりも低い値に推定されると、車輌の挙動制御
により車体のスリップ角が過大な値に推定され、車輌の
挙動制御が不適切に行われる虞れがあるからである。
【0081】ステップ330に於いては、路面の摩擦係
数の推定値μtmp をフィルタリングするためのフィルタ
時定数Tm が飽和度合Sa の増大につれて減少するよ
う、飽和度合Sa に基づき図11に示されたグラフに対
応するマップよりフィルタ時定数Tm が演算され、ステ
ップ340に於いてはTspをサンプリングタイムとして
下記の数43に従ってフィルタ係数Rが演算される。
【数43】R=Tsp/Tm
【0082】ステップ350に於いては、下記の数44
に従ってフィルタリング処理が行われることにより路面
の摩擦係数の推定値μh が演算され、ステップ360に
於いては、下記の数45に従って摩擦係数の推定値μh
とステップ140に於いて演算された推定誤差Δμとの
和として補正後の路面の摩擦係数の推定値μが演算され
る。
【0083】
【数44】μh =(1−R)*μh +μtmp *R
【数45】μ=μh +Δμ
【0084】図6に示された車体のスリップ角を推定す
るためのフィードバックゲインKb及びヨーレートを推
定するためのフィードバックゲインKg 演算ルーチンに
於いては、重み付け和によりフィードバックゲインKb
及びKg を演算するための第一のフィードバックゲイン
成分Kb1及びKg1、第二のフィードバックゲイン成分K
b2及びKg2、第三のフィードバックゲイン成分Kb3及び
Kg3が演算される。
【0085】まずステップ410に於いては、上記数1
5及び数16に従って演算されるp1 及びp2 に基づ
き、それぞれ数13及び数14に対応する下記の数46
及び数47に従って第一のフィードバックゲイン成分K
b1及びKg1が演算される。
【0086】
【数46】Kb1={(a11−p1 −p2 )+p1 *p2
}/a21+a12
【数47】Kg1=a11+a22−p1 −p2
【0087】ステップ420に於いては、第二のフィー
ドバックゲイン成分Kb2及びKg2を演算するためのパラ
メータp1 及びp2 が演算される。尚パラメータp1 及
びp2 は前述の如く車輌の低速走行時には図15のグラ
フに於いてハッチングにて示された範囲の値に演算さ
れ、高速走行時には図16のグラフに於いてハッチング
にて示された範囲の値に演算される。
【0088】ステップ430に於いては、上述のパラメ
ータp1 及びp2 に基づきそれぞれ下記の数48及び数
49に従って第二のフィードバックゲイン成分Kb2及び
Kg2が演算される。
【0089】
【数48】Kb2={(a11−p1 −p2 )+p1 *p2
}/a21+a12
【数49】Kg2=a11+a22−p1 −p2
【0090】ステップ440に於いては、τを定数とし
て下記の数50及び数51に従って第三のフィードバッ
クゲイン成分Kb3及びKg3が演算される。
【0091】
【数50】Kb3=−(1+α) Δγ*γ>0のとき α=−(Iz *Kg3)/(m*
V*Lf ) Δγ*γ<0のとき α=(Iz *Kg3)/(m*V
*Lr )
【数51】Kg3=1/τ
【0092】ステップ450に於いては、飽和度合Sa
に基づき図12に示されたグラフに対応するマップより
第一乃至第三のフィードバックゲイン成分の重みWg1、
Wg2、Wg3が演算され、ステップ460に於いては、そ
れぞれ下記の数52及び数53に従って第一乃至第三の
フィードバックゲイン成分Kb1及びKg1、Kb2及びKg
2、Kb3及びKg3の重み付け和としてフィードバックゲ
インKb 及びKg が演算される。
【0093】
【数52】Kb =Wg1*Kb1+Wg2*Kb2+Wg3*Kb3
【数53】Kg =Wg1*Kg1+Wg2*Kg2+Wg3*Kg3
【0094】図7に示されたオブザーバ演算ルーチンの
ステップ510に於いては、Δγ*γが正であるか否か
の判別により、前輪が限界状態になり車輌がアンダステ
ア状態になっているか否かの判別が行われ、否定判別が
行われたときには、換言すれば後輪が限界状態になり車
輌がオーバステア状態になっている旨の判別が行われた
ときにはステップ520へ進み、肯定判別が行われたと
きにはステップ540へ進む。
【0095】ステップ520に於いては、図13に示さ
れたグラフに対応するマップより後輪の第二の推定横力
Fyr2 の重みWdrが演算され、ステップ530に於いて
は、それぞれ下記の数54及び数55に従って前輪及び
後輪の横力Fyf及びFfrが演算される。
【0096】
【数54】Fyf=Fyf1
【数55】Fyr=(1−Wdr)*Fyr1 +Wdr*Fyr2
【0097】同様にステップ540に於いては、図14
に示されたグラフに対応するマップより前輪の第二の推
定横力Fyf2 の重みWdfが演算され、ステップ550に
於いては、それぞれ下記の数56及び数57に従って前
輪及び後輪の横力Fyf及びFyrが演算される。
【0098】
【数56】Fyf=(1−Wdf)*Fyr1 +Wdf*Fyf2
【数57】Fyr=Fyr1
【0099】ステップ560に於いては、下記の数58
及び数59に従ってオブザーバの演算が行われることに
より、それぞれ車輌のスリップ角の推定値βh 及び車輌
の推定ヨーレートγh が演算される。
【0100】
【数58】βh =βh +{(Fyf+Fyr)/(m*V)
−γh +Kb (γ−γh )}*Tsp
【数59】γh =γh +{(Lf *Fyf−Lr *Fyr+
M)/Iz +Kg ( γ−γh )}*Tsp
【0101】かくして図示の実施形態に於いては、ステ
ップ100、200及び500によってオブザーバブロ
ック34の機能が達成されることにより、前輪及び後輪
の横力Fyf及びFyrが演算されると共に車体のスリップ
角の推定値βh 及びヨーレートの推定値γh が演算さ
れ、またステップ100〜400によってゲイン変更ブ
ロック36の機能が達成されることにより車輌の状態に
応じてフィードバックのゲインKb 及びKg が設定され
る。
【0102】特にステップ100、即ち図3に示された
飽和度合及び路面の摩擦係数μの推定誤差の演算ルーチ
ンに於けるステップ110及び120に於いて基準ヨー
レートγt と実ヨーレートγとの偏差を示すヨーレート
偏差Δγが演算され、ステップ130に於いてヨーレー
ト偏差Δγの大きさが大きいほど高い値になるよう飽和
度合Sa が演算され、ステップ140に於いて飽和度合
Sa が高いほど小さくなるよう路面の摩擦係数μの推定
誤差Δμが演算される。
【0103】またステップ200、即ち図4に示された
第一及び第二のタイヤ横力演算ルーチンのステップ21
0に於いて各輪のスリップ角βi が演算され、ステップ
220に於いて各輪の前後力Fxiが演算され、ステップ
230に於いて各輪の限界横力Fymaxi が演算され、ス
テップ240に於いて各輪の横力Fyiが演算され、ステ
ップ250に於いて前輪及び後輪の第一の横力推定値F
yf1 及びFyr1 が演算される。またステップ160に於
いて各輪の制駆動力差によるヨーモーメントMが演算さ
れ、ステップ270に於いて前輪及び後輪の第二の横力
推定値Fyf2 及びFyr2 が演算される。
【0104】またステップ300、即ち図5に示された
路面の摩擦係数μ推定ルーチンのステップ310に於い
て路面の摩擦係数の推定値μtmpf及びμtmprが演算さ
れ、ステップ320に於いて二つの推定値のうち大きい
方の値がμtmp として選択され、ステップ330に於い
てフィルタ時定数Tm が演算され、ステップ340に於
いてフィルタ係数Rが演算され、ステップ350に於い
てフィルタ処理が行われることにより、路面の摩擦係数
の推定値μh が演算され、ステップ360に於いて路面
の摩擦係数の推定誤差Δμにて補正された補正後の路面
の摩擦係数の推定値μが演算される。
【0105】またステップ400、即ち図6に示された
フィードバックゲイン演算ルーチンのステップ410に
於いて第一のフィードバックゲイン成分Kb1及びKg1が
演算され、ステップ420及び430に於いて第二のフ
ィードバックゲイン成分Kb2及びKg2が演算され、ステ
ップ440に於いて第三のフィードバックゲイン成分K
b3及びKg3が演算され、ステップ450に於いて飽和度
合Sa に基づき第一乃至第三のフィードバックゲイン成
分の重みWg1、Wg2、Wg3が演算され、ステップ480
に於いて第一乃至第三のフィードバックゲイン成分の重
み付け和としてフィードバックゲインKb 及びKg が演
算される。
【0106】更にステップ500、即ち図7に示された
オブザーバ演算ルーチンのステップ510に於いて車輌
の旋回挙動がアンダステア状態、即ち前輪が限界状態に
あるか否かの判別が行われ、車輌の旋回挙動がオーバス
テア状態、即ち後輪が限界状態にある旨の判別が行われ
たときにはステップ520に於いて飽和度合Sa が高い
ほど大きくなるよう後輪の第二の推定横力の重みWdrが
演算され、ステップ530に於いて前輪及び後輪の横力
Fyf及びFyrが演算される。
【0107】またステップ510に於いて車輌の旋回挙
動がアンダステア状態、即ち前輪が限界状態にある旨の
判別が行われたときにはステップ540に於いて飽和度
合Sa が高いほど大きくなるよう前輪の第二の推定横力
の重みWdfが演算され、ステップ550に於いて前輪及
び後輪の横力Fyf及びFyrが演算される。そしてステッ
プ560に於いてオブザーバの演算が行われることによ
り車体のスリップ角の推定値βh 及びヨーレートの推定
値γh が演算される。
【0108】以上の説明より解る如く、図示の実施形態
によれば、車輌が安定旋回領域にある場合、旋回限界に
近い領域にある場合、旋回限界領域にある場合の何れの
場合にも第一及び第二のフィードバックゲインを最適に
設定することができるので、実際の車輌の状況と車輌モ
デルとのずれが大きくなった場合にも車輪の横力の推定
誤差を小さく抑えることができ、従って車輌の旋回挙動
に拘らずフィードバックゲインが一定である場合に比し
て、車輌が旋回限界領域やこれに近い領域にある場合に
も前後輪の横力を精度よく推定し、これにより横滑り状
態量としての車体のスリップ角及びヨーレートを精度よ
く推定することができる。
【0109】また一般に、実際の路面の摩擦係数が高い
にも拘らず路面の摩擦係数が低いと推定されると、車体
のスリップ角の推定値βh が過大になり、そのため車輌
の旋回挙動が適正に制御されなくなってしまう。逆に車
輌の旋回限界時には実際の路面の摩擦係数が低いにも拘
らず路面の摩擦係数が高いと推定されることは殆どあり
得ないので、車体のスリップ角の推定値βh が過小にな
り車輌の旋回挙動制御が行われなくなることはない。従
ってこの実施形態の如く路面の摩擦係数の推定値μh に
推定誤差評価値Δμを加算することにより摩擦係数を大
きめに補正し、その補正後の値μを路面の摩擦係数とし
てステップ230の演算に使用することにより、前後輪
の横力が誤推定される虞れを低減し、これにより車体の
スリップ角及びヨーレートが誤推定される虞れを低減す
ることができる。
【0110】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0111】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、車体のスリップ角を推定
するための第一のフィードバックゲイン及び車輌のヨー
レートを推定するための第二のフィードバックゲインが
車輪横力の飽和度合に応じて変更されることにより車輪
のスリップ角と車輪横力との間の非線形性が補償される
ので、車輌の旋回状況に拘らずフィードバックゲインが
一定に設定される場合に比して高精度に前後輪の横力を
推定し、これにより非線形領域に近い線形領域や非線形
領域に於いても車体のスリップ角及びヨーレートを高精
度に推定して車輌の横滑り状態量を精度よく推定するこ
とができる。
【0112】また上述の請求項2の構成によれば、車輪
横力の線形領域に近い非線形領域に於いて推定ヨーレー
トが増加する際に於ける推定スリップ角が推定ヨーレー
トとは逆方向に増加するよう第二のフィードバックゲイ
ンが変更されるので、実際の車輌の状況と車輌モデルと
のずれが大きくなった場合にも前後輪の横力の推定誤差
を小さく抑えることができ、これにより横滑り状態量を
精度よく推定することができる。
【0113】また上述の請求項3の構成によれば、車輌
の旋回挙動がアンダステア状態であるときには前輪の横
力の推定誤差を低減するよう第一及び第二のフィードバ
ックゲインの少なくとも一方が変更され、旋回挙動がオ
ーバステア状態であるときには後輪の横力の推定誤差を
低減するよう第一及び第二のフィードバックゲインの少
なくとも一方が変更されるので、車輌の旋回挙動の状況
に拘らずフィードバックゲインが一定である場合に比し
て前後輪の横力の推定精度を向上させることができ、こ
れにより車輌の横滑り状態量の推定精度を向上させるこ
とができる。
【0114】また上述の請求項4の構成によれば、車輌
が安定旋回領域の状況にある場合、旋回限界に近い領域
の状況にある場合、旋回限界領域の状況にある場合の何
れの場合にもフィードバックゲインを最適に設定するこ
とができ、これにより車輌の旋回状況に拘らずオブザー
バを最適化することができる。
【0115】また上述の請求項5の構成によれば、車輌
モデルに基づいて第一の前後輪横力が推定され、車輌の
運動に基づいて第二の前後輪横力が推定され、第一の前
後輪横力及び第二の前後輪横力の重み付け和として前後
輪の横力の推定値が演算され、車輌の旋回限界時には非
旋回限界時に比して第二の前後輪横力の重みが高く設定
されるので、車輌の旋回限界時にも前後輪の横力を精度
よく推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車輌の旋回挙動制御装置の一部として構成され
た本発明による車輌の横滑り状態量検出装置の一つの実
施形態を示す概略構成図(A)及びブロック線図(B)
である。
【図2】実施形態に於ける横滑り状態量演算ルーチンを
示すゼネラルフローチャートである。
【図3】実施形態に於ける飽和度合及び路面の摩擦係数
μの推定誤差の演算ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図4】実施形態に於ける第一及び第二のタイヤ横力演
算ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】実施形態に於ける路面の摩擦係数μの推定ルー
チンを示すフローチャートである。
【図6】実施形態に於けるフィードバックゲインKb 及
びKg の演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】実施形態に於けるオブザーバ演算ルーチンを示
すフローチャートである。
【図8】ヨーレートの偏差Δγの絶対値と飽和度合Sa
との間の関係を示すグラフである。
【図9】飽和度合Sa と路面の摩擦係数μの推定誤差Δ
μとの間の関係を示すグラフである。
【図10】各輪のスリップ角βi と各輪の横力Fyiとの
間の関係を示すグラフである。
【図11】飽和度合Sa と時定数Tm との間の関係を示
すグラフである。
【図12】飽和度合Sa と各ゲインの重みWg1、Wg2、
Wg3との間の関係を示すグラフである。
【図13】飽和度合Sa と重みWdrとの間の関係を示す
グラフである。
【図14】飽和度合Sa と重みWdfとの間の関係を示す
グラフである。
【図15】車輌の低速走行時について第二のフィードバ
ックゲイン演算用パラメータp1及びp2 の適正範囲を
示すグラフである。
【図16】車輌の高速走行時について第二のフィードバ
ックゲイン演算用パラメータb1及びp2 の適正範囲を
示すグラフである。
【図17】前輪及び後輪のスリップ角βf 及びβr と横
力Ff 及びFr との間の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…旋回挙動制御装置 12…横滑り状態量検出装置 14…制動力制御装置 16…制動装置 18FL〜18RR…車輪 34…オブザーバブロック 36…ゲイン変更ブロック

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌モデルに基づくオブザーバを含み、前
    記オブザーバは実ヨーレートを含む車輌の状態量に基づ
    き前後輪の横力を推定することにより車輌の横滑り状態
    量として車体のスリップ角及び車輌のヨーレートを推定
    し実ヨーレートと推定ヨーレートとの偏差をフィードバ
    ックし、前記フィードバックのゲインは前記車体のスリ
    ップ角を推定するための第一のフィードバックゲインと
    前記車輌のヨーレートを推定するための第二のフィード
    バックゲインとを含む車輌の横滑り状態量検出装置に於
    いて、車輌の状態量に基づき車輌の基準ヨーレートを演
    算し、前記基準ヨーレートと前記実ヨーレートとの偏差
    に基づき車輪横力の飽和度合を演算する手段と、前記飽
    和度合に応じて前記第一及び第二のフィードバックゲイ
    ンを変更し車輪のスリップ角と車輪横力との間の非線形
    性を補償するゲイン変更手段とを有することを特徴とす
    る車輌の横滑り状態量検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1の車輌の横滑り状態量検出装置に
    於いて、前記ゲイン変更手段は前記飽和度合が車輌の旋
    回限界に近い領域にあるときには、前記推定ヨーレート
    が増加する際に於ける前記車体の推定スリップ角が前記
    推定ヨーレートとは逆方向に増加するよう前記第二のフ
    ィードバックゲインを変更することを特徴とする車輌の
    横滑り状態量検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1の車輌の横滑り状態量検出装置に
    於いて、前記ゲイン変更手段は前記飽和度合に基づき判
    定される車輌の旋回挙動がアンダステア状態であるとき
    には前輪の横力の推定誤差を低減するよう前記第一及び
    第二のフィードバックゲインの少なくとも一方を変更
    し、車輌の旋回挙動がオーバステア状態であるときには
    後輪の横力の推定誤差を低減するよう前記第一及び第二
    のフィードバックゲインの少なくとも一方を変更するこ
    とを特徴とする車輌の横滑り状態量検出装置。
  4. 【請求項4】請求項1の車輌の横滑り状態量検出装置に
    於いて、前記ゲイン変更手段は、それぞれ少なくとも、
    車輪のスリップ角が小さい範囲について演算される第一
    のゲイン成分と、前記推定ヨーレートが増加する際に於
    ける前記車体の推定スリップ角が前記推定ヨーレートと
    は逆方向に増加するよう演算される第二のゲイン成分
    と、前記飽和度合に基づき判定される車輌の旋回挙動が
    アンダステア状態であるときには前輪の横力の推定誤差
    を低減し旋回挙動がオーバステアであるときには後輪の
    横力の推定誤差を低減するよう演算される第三のゲイン
    成分との重み付け和として前記第一及び第二のフィード
    バックゲインを演算する手段と、前記飽和度合が車輌の
    旋回限界領域にあるときには前記第三のゲイン成分の重
    みを大きく設定し、前記飽和度合が車輌の旋回限界に近
    い領域にあるときには前記第二のゲイン成分の重みを大
    きく設定し、前記飽和度合が車輌の安定旋回領域にある
    ときには前記第一のゲイン成分の重みを大きく設定する
    手段とを有することを特徴とする車輌の横滑り状態量検
    出装置。
  5. 【請求項5】請求項1の車輌の横滑り状態量検出装置に
    於いて、前記オブザーバは前記車輌モデルに基づいて第
    一の前後輪横力を推定する手段と、車輌の運動に基づい
    て第二の前後輪横力を推定する手段と、前記第一の前後
    輪横力及び前記第二の前後輪横力の重み付け和として前
    記前後輪の横力の推定値を演算する横力推定手段とを有
    し、前記横力推定手段は前記飽和度合が車輌の旋回限界
    領域にあるときには非旋回限界領域にあるときに比して
    前記第二の前後輪横力の重みを高く設定することを特徴
    とする車輌の横滑り状態量検出装置。
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