JPH09239201A - 噴霧乾燥機 - Google Patents
噴霧乾燥機Info
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- JPH09239201A JPH09239201A JP4875396A JP4875396A JPH09239201A JP H09239201 A JPH09239201 A JP H09239201A JP 4875396 A JP4875396 A JP 4875396A JP 4875396 A JP4875396 A JP 4875396A JP H09239201 A JPH09239201 A JP H09239201A
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- perforated plate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 粉霧液滴の飛距離が小さく装置の小型化を可
能にするとともに、比重が大きい粉末や少量多種の原料
処理を可能にする。 【解決手段】 多孔板2を備えたノズル3を支持枠5を
介して加振機4に取り付ける。パイプ6によって原料泥
漿をノズル3に圧送し、加振機4によってノズル3を上
下方向に振動させると、液滴がノズル穴8から垂直に滴
下する。ノズル穴8の穴径、ノズル穴の中心間距離、振
動数等を制御することにより、目的の大きさの顆粒を造
ることができる。
能にするとともに、比重が大きい粉末や少量多種の原料
処理を可能にする。 【解決手段】 多孔板2を備えたノズル3を支持枠5を
介して加振機4に取り付ける。パイプ6によって原料泥
漿をノズル3に圧送し、加振機4によってノズル3を上
下方向に振動させると、液滴がノズル穴8から垂直に滴
下する。ノズル穴8の穴径、ノズル穴の中心間距離、振
動数等を制御することにより、目的の大きさの顆粒を造
ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料泥漿を顆粒化
させる噴霧乾燥機に関する。
させる噴霧乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】焼結型コンデンサの製造においては、陽
極となる弁作用金属の線材を植設した弁作用金属粉成形
体を焼結して造ったペレットが用いられる。このペレッ
トの成形にあたっては、タンタルなどの弁作用金属粉に
成形助剤を混合し、篩い通過法などで造粒したものが用
いられる。
極となる弁作用金属の線材を植設した弁作用金属粉成形
体を焼結して造ったペレットが用いられる。このペレッ
トの成形にあたっては、タンタルなどの弁作用金属粉に
成形助剤を混合し、篩い通過法などで造粒したものが用
いられる。
【0003】一方、粉末の造粒、顆粒化技術としては、
噴霧乾燥法がよく知られている。噴霧乾燥法には、原料
泥漿の噴霧法によって分類すると、高圧ノズル法、
二流体ノズル法、回転ディスク法の三種類に大別され
る。高圧ノズル法は、ノズルに泥漿を圧送し、噴霧させ
る方法である。二流体ノズル法は、二重ノズルの一方に
気体を流し、ノズル部に生じる減圧を利用して泥漿をノ
ズルに吸入噴霧させる方法で、回転ディスク法は高速回
転している円板に泥漿を供給し遠心力を利用して泥漿を
液滴化させる方法である。この中、本発明は高圧ノズル
法を採用した噴霧乾燥機の改良に関するものである。
噴霧乾燥法がよく知られている。噴霧乾燥法には、原料
泥漿の噴霧法によって分類すると、高圧ノズル法、
二流体ノズル法、回転ディスク法の三種類に大別され
る。高圧ノズル法は、ノズルに泥漿を圧送し、噴霧させ
る方法である。二流体ノズル法は、二重ノズルの一方に
気体を流し、ノズル部に生じる減圧を利用して泥漿をノ
ズルに吸入噴霧させる方法で、回転ディスク法は高速回
転している円板に泥漿を供給し遠心力を利用して泥漿を
液滴化させる方法である。この中、本発明は高圧ノズル
法を採用した噴霧乾燥機の改良に関するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、篩通過
法等で造粒したものは、流動性が十分でなく、ペレット
の静電容量−電圧特性(CV値)にばらつきが生じると
いう問題があった。特に、最近は一次粉末の製造技術が
向上し、高CV値の粉末が提供されるようになってきて
いるが、これらは造粒性、流動性が悪い。一方、コンデ
ンサとしては静電容量のばらつきが小さい、高性能品に
対する要求が高まっている。
法等で造粒したものは、流動性が十分でなく、ペレット
の静電容量−電圧特性(CV値)にばらつきが生じると
いう問題があった。特に、最近は一次粉末の製造技術が
向上し、高CV値の粉末が提供されるようになってきて
いるが、これらは造粒性、流動性が悪い。一方、コンデ
ンサとしては静電容量のばらつきが小さい、高性能品に
対する要求が高まっている。
【0005】流動性が改善され易い噴霧乾燥法は、比重
が大きい粉末や少量多種の原料処理には適していない。
このため、弁作用金属粉焼結型コンデンサの原料処理に
は従来使われていない。その理由は、粉末の比重が大き
いと噴霧液滴の飛散される距離が大きく、セラミック
ス、食品、医薬品等に用いられる噴霧乾燥機に比べて設
備が数倍大きくなるばかりか、運転経費が嵩むという問
題がある。また、多品種の原料の切替時に洗浄作業が面
倒で、洗浄が完全に行われないと残留原料が混入し易い
等の問題があった。
が大きい粉末や少量多種の原料処理には適していない。
このため、弁作用金属粉焼結型コンデンサの原料処理に
は従来使われていない。その理由は、粉末の比重が大き
いと噴霧液滴の飛散される距離が大きく、セラミック
ス、食品、医薬品等に用いられる噴霧乾燥機に比べて設
備が数倍大きくなるばかりか、運転経費が嵩むという問
題がある。また、多品種の原料の切替時に洗浄作業が面
倒で、洗浄が完全に行われないと残留原料が混入し易い
等の問題があった。
【0006】本発明は、上記した従来の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、噴
霧液滴の飛距離が小さく装置の小型化を可能にするとと
もに、比重が大きい粉末や少量多種の原料処理に適した
噴霧乾燥機を提供することにある。
るためになされたもので、その目的とするところは、噴
霧液滴の飛距離が小さく装置の小型化を可能にするとと
もに、比重が大きい粉末や少量多種の原料処理に適した
噴霧乾燥機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、底面側を多孔板で形成したノズルに原料泥漿
を圧送するとともに、このノズルを加振機によって上下
方向に振動させて原料泥漿を液滴状に滴下させ、落下中
に乾燥させることを特徴とする。また、本発明は、多孔
板の穴径が0.1〜0.9φmmで、穴の中心間距離が
0.5〜5.0mmであることを特徴とする。また、本
発明は、多孔板の底面と穴壁とのなす角度が45°〜1
35°であることを特徴とする。また、本発明は、多孔
板の穴が形成されている底面部が凸面または凹面状で、
その以外の平坦な底面部と接する角度が20°以下であ
ることを特徴とする。さらに、本発明は、ノズルに20
〜500Hzの上下方向の振動を与えることを特徴とす
る。
本発明は、底面側を多孔板で形成したノズルに原料泥漿
を圧送するとともに、このノズルを加振機によって上下
方向に振動させて原料泥漿を液滴状に滴下させ、落下中
に乾燥させることを特徴とする。また、本発明は、多孔
板の穴径が0.1〜0.9φmmで、穴の中心間距離が
0.5〜5.0mmであることを特徴とする。また、本
発明は、多孔板の底面と穴壁とのなす角度が45°〜1
35°であることを特徴とする。また、本発明は、多孔
板の穴が形成されている底面部が凸面または凹面状で、
その以外の平坦な底面部と接する角度が20°以下であ
ることを特徴とする。さらに、本発明は、ノズルに20
〜500Hzの上下方向の振動を与えることを特徴とす
る。
【0008】本発明において、ノズルを上下方向に振動
させると、原料泥漿は所定の大きさの液滴となって多孔
板の穴から垂直に滴下する。したがって、液滴は四方に
広がらない。多孔板の穴径が0.1〜0.9φmm、穴
の中心間距離が0.5〜5.0mmであると、液滴が確
実に滴下し、穴が詰まったり、液滴が落下前に互いに接
触することがない。多孔板の底面と穴壁とのなす角度が
45°〜135°であると、液滴離れがよく、また液滴
の大きさが揃う。多孔板の底面を凹または凸面状に形成
し、その外周縁部と多孔板と接する角度が20°以下で
あると、粒度のばらつきが少ない。ノズルを20〜50
0Hzで上下方向に振動させると、液滴が確実に滴下し
て目詰まりせず、また粒度のばらつきが少ない。
させると、原料泥漿は所定の大きさの液滴となって多孔
板の穴から垂直に滴下する。したがって、液滴は四方に
広がらない。多孔板の穴径が0.1〜0.9φmm、穴
の中心間距離が0.5〜5.0mmであると、液滴が確
実に滴下し、穴が詰まったり、液滴が落下前に互いに接
触することがない。多孔板の底面と穴壁とのなす角度が
45°〜135°であると、液滴離れがよく、また液滴
の大きさが揃う。多孔板の底面を凹または凸面状に形成
し、その外周縁部と多孔板と接する角度が20°以下で
あると、粒度のばらつきが少ない。ノズルを20〜50
0Hzで上下方向に振動させると、液滴が確実に滴下し
て目詰まりせず、また粒度のばらつきが少ない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る噴
霧乾燥機の一実施の形態の一部を破断して示す正面図、
図2は多孔板の要部の拡大断面図である。これらの図に
おいて、噴霧乾燥機1は、底面側を多孔板2で構成した
ノズル3と、ノズル3を上下方向に振動させる加振機4
と、ノズル3を支持し加振機4に連結する支持枠5と、
ノズル3に原料泥漿を圧送するパイプ6等で概ね構成さ
れている。
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る噴
霧乾燥機の一実施の形態の一部を破断して示す正面図、
図2は多孔板の要部の拡大断面図である。これらの図に
おいて、噴霧乾燥機1は、底面側を多孔板2で構成した
ノズル3と、ノズル3を上下方向に振動させる加振機4
と、ノズル3を支持し加振機4に連結する支持枠5と、
ノズル3に原料泥漿を圧送するパイプ6等で概ね構成さ
れている。
【0010】ノズル3は、薄箱型に形成され、支持枠5
の下端部にナット7によって水平に固定されており、加
振機4によって上下方向に振動されると、多孔板2に設
けた多数の微細なノズル穴8から泥漿を垂直に滴下させ
る。そして、この液滴は落下中に熱風によって乾燥され
顆粒となる。顆粒の大きさは、多孔板2の仕様、振動条
件、泥漿の仕様等によって決定される。なお、9はパッ
キングである。
の下端部にナット7によって水平に固定されており、加
振機4によって上下方向に振動されると、多孔板2に設
けた多数の微細なノズル穴8から泥漿を垂直に滴下させ
る。そして、この液滴は落下中に熱風によって乾燥され
顆粒となる。顆粒の大きさは、多孔板2の仕様、振動条
件、泥漿の仕様等によって決定される。なお、9はパッ
キングである。
【0011】このように、ノズル3を上下方向に振動さ
せて液滴を垂直に滴下させると、液滴の切れがよく、ま
た液滴が四方へ広がらないので、比重が大きい液滴でも
胴径が小さい乾燥塔で処理することが可能である。ま
た、乾燥塔の径が小さくなれば、塔の材質として透明な
ガラスで製作することも可能で、処理品種を交換する場
合に洗浄度合いを的確に把握することができる。
せて液滴を垂直に滴下させると、液滴の切れがよく、ま
た液滴が四方へ広がらないので、比重が大きい液滴でも
胴径が小さい乾燥塔で処理することが可能である。ま
た、乾燥塔の径が小さくなれば、塔の材質として透明な
ガラスで製作することも可能で、処理品種を交換する場
合に洗浄度合いを的確に把握することができる。
【0012】ノズル穴8の穴径Dおよび隣接するズル穴
8,8の中心間距離Lについて、種々の多孔板を製作し
て実験を行なった。その結果、穴径Dについては0.1
〜0.9φmmにすることが好ましいことが判った。穴
径Dを0.1φmm未満にすると、振動条件や泥漿仕様
を種々組み合わせても液滴が一定して落下しなかったり
微細な顆粒品しか得られず、所期の目的を達し得ない。
0.9φmmを超えると、顆粒品が大きくなり過ぎた
り、潰れ易い顆粒となり所期の目的にあった顆粒が得ら
れなくなるので、好ましくない。
8,8の中心間距離Lについて、種々の多孔板を製作し
て実験を行なった。その結果、穴径Dについては0.1
〜0.9φmmにすることが好ましいことが判った。穴
径Dを0.1φmm未満にすると、振動条件や泥漿仕様
を種々組み合わせても液滴が一定して落下しなかったり
微細な顆粒品しか得られず、所期の目的を達し得ない。
0.9φmmを超えると、顆粒品が大きくなり過ぎた
り、潰れ易い顆粒となり所期の目的にあった顆粒が得ら
れなくなるので、好ましくない。
【0013】一方、ノズル穴の中心間距離Lについて
は、小さい程、言い換えればノズル穴8の密度が高い程
生産性が高くなるので好ましい。しかし、あまり密度を
高くして中心間距離Lを小さくし過ぎると、液滴が滴下
前に互いに接触したり、未乾燥落下域で乾燥用熱風の乱
れのために影響を受けて接触するため目的を達しなくな
る。このようなことから、隣接するノズル穴8,8の中
心間距離Lは0.5〜5.0mmにすることが好まし
い。
は、小さい程、言い換えればノズル穴8の密度が高い程
生産性が高くなるので好ましい。しかし、あまり密度を
高くして中心間距離Lを小さくし過ぎると、液滴が滴下
前に互いに接触したり、未乾燥落下域で乾燥用熱風の乱
れのために影響を受けて接触するため目的を達しなくな
る。このようなことから、隣接するノズル穴8,8の中
心間距離Lは0.5〜5.0mmにすることが好まし
い。
【0014】液滴が離れる多孔板2の底面2aとノズル
穴8の穴壁とのなす角度θは、ノズル3に振動を与えた
ときの液滴離れ、すなわち液滴の大きさに関係する。更
に多孔板の表面形状、材質、泥漿の種類等によっても影
響を受ける。しかし、種々の実験の結果、角度θを45
°〜135°の範囲に設定すると、液滴離れがよく、ま
た所期の大きさの液滴が得られることが判った。
穴8の穴壁とのなす角度θは、ノズル3に振動を与えた
ときの液滴離れ、すなわち液滴の大きさに関係する。更
に多孔板の表面形状、材質、泥漿の種類等によっても影
響を受ける。しかし、種々の実験の結果、角度θを45
°〜135°の範囲に設定すると、液滴離れがよく、ま
た所期の大きさの液滴が得られることが判った。
【0015】図2に示した多孔板2は、平板状でその底
面2aが重力と垂直な平面になっているが、例えば図3
に示すようにノズル穴8が形成されている底面部を凸面
状(または凹面状)に形成したものであってもよい。そ
の場合、凸面状の底面部10が平坦な底面部11に接す
る角度αは、20°以下であることが好ましい。角度α
が20°を超えると、粒度分布範囲が拡大してばらつき
易く、特に粗粒の割合が多くなるので好ましくない。な
お、凹面状に形成した場合も全く同様な結果が得られ
た。
面2aが重力と垂直な平面になっているが、例えば図3
に示すようにノズル穴8が形成されている底面部を凸面
状(または凹面状)に形成したものであってもよい。そ
の場合、凸面状の底面部10が平坦な底面部11に接す
る角度αは、20°以下であることが好ましい。角度α
が20°を超えると、粒度分布範囲が拡大してばらつき
易く、特に粗粒の割合が多くなるので好ましくない。な
お、凹面状に形成した場合も全く同様な結果が得られ
た。
【0016】ノズル3の振動数も顆粒性に大きく影響
し、振動数が小さ過ぎと多孔板2の底面2aで泥漿が乾
燥して目詰まりを起こす。また、振動数が大き過ぎる
と、顆粒が小さくなり過ぎると同時にノズル穴8内で泥
漿濃度が増大し、ひいては目詰まりを起こす。また、目
詰まりに至らなくても、顆粒品の粒度分布がばらつき、
所期の目的を達成できなくなる。このようなことから、
ノズル3の振動数は、20〜500Hzの範囲とするこ
とが最も適していることが判った。
し、振動数が小さ過ぎと多孔板2の底面2aで泥漿が乾
燥して目詰まりを起こす。また、振動数が大き過ぎる
と、顆粒が小さくなり過ぎると同時にノズル穴8内で泥
漿濃度が増大し、ひいては目詰まりを起こす。また、目
詰まりに至らなくても、顆粒品の粒度分布がばらつき、
所期の目的を達成できなくなる。このようなことから、
ノズル3の振動数は、20〜500Hzの範囲とするこ
とが最も適していることが判った。
【0017】
実施例1 200メッシュ全通のタンタル粉をポリビニールアルコ
ール水溶液中に分散して泥漿化し、これをノズル穴の中
心間距離が5mmのノズル3に圧送し、このノズル3を
50Hzで振動させて噴霧乾燥し顆粒にした。その結果
は、表1に示す通りである。
ール水溶液中に分散して泥漿化し、これをノズル穴の中
心間距離が5mmのノズル3に圧送し、このノズル3を
50Hzで振動させて噴霧乾燥し顆粒にした。その結果
は、表1に示す通りである。
【0018】
【表1】
【0019】表1から明かなように、ノズル穴径Dが
0.05φmmのものでは泥漿濃度に関係なくノズル穴
で固化分離し易くなり、連続噴射が困難になるととも
に、顆粒品も形状が不揃いになる。また、ノズル穴径D
が1.2mmの場合は、噴霧液滴が大きくなり過ぎ、乾
燥不十分になり易い。また、顆粒が大き過ぎると、これ
を使った圧粉成形操作が困難になり、一般的には使用に
適さない。
0.05φmmのものでは泥漿濃度に関係なくノズル穴
で固化分離し易くなり、連続噴射が困難になるととも
に、顆粒品も形状が不揃いになる。また、ノズル穴径D
が1.2mmの場合は、噴霧液滴が大きくなり過ぎ、乾
燥不十分になり易い。また、顆粒が大き過ぎると、これ
を使った圧粉成形操作が困難になり、一般的には使用に
適さない。
【0020】実施例2 200メッシュ全通のタンタル粉200部を、ポリビニ
ールアルコールの7%水溶液80部に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴の中心間距離を規制したノズル3に
圧送し、このノズル3を50Hzで振動させて噴霧乾燥
し顆粒にした。その結果は、表2に示す通りである。
ールアルコールの7%水溶液80部に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴の中心間距離を規制したノズル3に
圧送し、このノズル3を50Hzで振動させて噴霧乾燥
し顆粒にした。その結果は、表2に示す通りである。
【0021】
【表2】
【0022】ノズル穴の中心間距離が短か過ぎると、隣
接する液滴が接触し易く、目的とする顆粒が得られな
い。逆にノズル穴の中心間距離が長過ぎると顆粒を造る
上では問題ないが、熱効率が悪い上、処理能力も低下す
るので好ましくない。
接する液滴が接触し易く、目的とする顆粒が得られな
い。逆にノズル穴の中心間距離が長過ぎると顆粒を造る
上では問題ないが、熱効率が悪い上、処理能力も低下す
るので好ましくない。
【0023】実施例3 200メッシュ全通のタンタル粉200部をアクリルレ
ジンを8%含有するトルエン溶液中に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴の直径が0.5φmm、ノズル穴の
中心間距離が5mmのノズル3に圧送し、このノズル3
を50Hzで振動させて噴霧乾燥し顆粒にした。このと
きの多孔板の底面とノズル穴の穴壁とのなす角度θを表
3に示す。
ジンを8%含有するトルエン溶液中に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴の直径が0.5φmm、ノズル穴の
中心間距離が5mmのノズル3に圧送し、このノズル3
を50Hzで振動させて噴霧乾燥し顆粒にした。このと
きの多孔板の底面とノズル穴の穴壁とのなす角度θを表
3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】角度θが小さい程ノズル穴が詰まり易く、
顆粒品も潰れ易くなる傾向にあり、θ=30°の多孔板
を用いたものでは実用性が認められなかった。逆に、角
度θが135°より大きいと、隣接する液滴が接触し易
く、未乾燥品が混入したり、粗顆粒品ができ易くなり、
目的の顆粒品を得難くなる。したがって、角度θは、工
業的な見地から45°〜135°が好ましいことが判っ
た。
顆粒品も潰れ易くなる傾向にあり、θ=30°の多孔板
を用いたものでは実用性が認められなかった。逆に、角
度θが135°より大きいと、隣接する液滴が接触し易
く、未乾燥品が混入したり、粗顆粒品ができ易くなり、
目的の顆粒品を得難くなる。したがって、角度θは、工
業的な見地から45°〜135°が好ましいことが判っ
た。
【0026】実施例4 200メッシュ全通のタンタル粉200部をポリビニー
ルアルコールの7%水溶液80部中に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴の中心間距離が3mmのノズル3に
圧送し、このノズル3を振動させて噴霧乾燥し顆粒にし
た。多孔板としては、底面の中央部が図3に示したよう
に凸面状(または凹面状)で、外周部が平坦に形成され
たものを用いた。凸面状部(凹面状部)の平坦な底面部
と接する角度αは20°以下が好ましく、それ以上にす
ると、ノズル穴の中心間距離を5mm以上にしても隣接
穴間で液滴が接触し易く、顆粒品の粒度が大きくなると
ともに未乾燥品が混入するため好ましくない。
ルアルコールの7%水溶液80部中に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴の中心間距離が3mmのノズル3に
圧送し、このノズル3を振動させて噴霧乾燥し顆粒にし
た。多孔板としては、底面の中央部が図3に示したよう
に凸面状(または凹面状)で、外周部が平坦に形成され
たものを用いた。凸面状部(凹面状部)の平坦な底面部
と接する角度αは20°以下が好ましく、それ以上にす
ると、ノズル穴の中心間距離を5mm以上にしても隣接
穴間で液滴が接触し易く、顆粒品の粒度が大きくなると
ともに未乾燥品が混入するため好ましくない。
【0027】実施例5 200メッシュ全通のタンタル粉200部をポリビニー
ルアルコール5%の水溶液60部中に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴径が0.5φmm、ノズル穴の中心
間距離が5mmのノズル3に圧送し、このノズル3を振
動させて噴霧乾燥し顆粒にした。このときのノズルの振
動数と顆粒状態は表4に示す通りで、15Hzでは顆粒
品の粒度分布幅が広くなり、繰り返し作業した時のばら
つきも大きい。これは泥漿液滴の大きさがばらつくため
である。また、1000Hzではノズル部で固液が分離
し易くなるため、顆粒化がうまく行われず、微粉が多く
なる。したがって、振動数は、20〜500Hzが好ま
しいことが判った。
ルアルコール5%の水溶液60部中に分散し泥漿化す
る。これをノズル穴径が0.5φmm、ノズル穴の中心
間距離が5mmのノズル3に圧送し、このノズル3を振
動させて噴霧乾燥し顆粒にした。このときのノズルの振
動数と顆粒状態は表4に示す通りで、15Hzでは顆粒
品の粒度分布幅が広くなり、繰り返し作業した時のばら
つきも大きい。これは泥漿液滴の大きさがばらつくため
である。また、1000Hzではノズル部で固液が分離
し易くなるため、顆粒化がうまく行われず、微粉が多く
なる。したがって、振動数は、20〜500Hzが好ま
しいことが判った。
【0028】
【表4】
【0029】なお、本発明においては、タンタル粉を用
いた泥漿の噴霧乾燥について述べたが、バインダーの種
類は限定されるものではない。また、原料粉も、金属
粉、無機物粉、食品、医薬品等の有機物粉の何れにも適
用可能であり、同様な効果が得られる。
いた泥漿の噴霧乾燥について述べたが、バインダーの種
類は限定されるものではない。また、原料粉も、金属
粉、無機物粉、食品、医薬品等の有機物粉の何れにも適
用可能であり、同様な効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る噴霧乾
燥機は、底面側を多孔板で形成したノズルに原料泥漿を
圧送するとともに、このノズルを加振機によって上下方
向に振動させて原料泥漿を液滴状に滴下させ、落下中に
乾燥させるようにしたので、比重の大きい金属粉分散液
を流動性が良好な顆粒とすることができる。そのため、
焼結型コンデンサの原料粉処理に適用すると、CV値の
ばらつきが小さいコンデンサが高歩留りで生産可能にな
る。また、垂直に滴下させることができるので、比重が
大きい液滴でも胴径が小さい乾燥塔で処理することがで
き、装置の小型化を実現することができる。また、乾燥
塔の径を細くすることができれば、塔の材質として透明
なガラスも採用でき、処理品種を交換する場合に洗浄度
合いを把握し易く、異種原料の混入を防止し易くなる。
したがって、特に、少量多品種の処理に適している。
燥機は、底面側を多孔板で形成したノズルに原料泥漿を
圧送するとともに、このノズルを加振機によって上下方
向に振動させて原料泥漿を液滴状に滴下させ、落下中に
乾燥させるようにしたので、比重の大きい金属粉分散液
を流動性が良好な顆粒とすることができる。そのため、
焼結型コンデンサの原料粉処理に適用すると、CV値の
ばらつきが小さいコンデンサが高歩留りで生産可能にな
る。また、垂直に滴下させることができるので、比重が
大きい液滴でも胴径が小さい乾燥塔で処理することがで
き、装置の小型化を実現することができる。また、乾燥
塔の径を細くすることができれば、塔の材質として透明
なガラスも採用でき、処理品種を交換する場合に洗浄度
合いを把握し易く、異種原料の混入を防止し易くなる。
したがって、特に、少量多品種の処理に適している。
【0031】また、本発明は、多孔板の穴径を0.1〜
0.9φmm、隣接する穴の中心間距離を0.5〜5.
0mmとしているので、液滴が落下しなかったり、液滴
が落下前に接触したり、未乾燥落下域で乾燥用熱風の乱
れの影響を受けたりすることがなく、粒度分布が一定な
顆粒を得ることができる。また、本発明は、多孔板の底
面と穴壁とのなす角度を45°〜135°としたので、
液滴離れがよく、液滴の大きさを揃えることができる。
また、本発明は、多孔板の穴が形成されている底面部を
凸面または凹面状とし、その以外の平坦な底面部と接す
る角度を20°以下としたので、粒度のばらつきを少な
くすることができる。さらに、本発明は、ノズルに20
〜500Hzの上下方向の振動を与えるようにしたの
で、目詰まりを起こさず、粒度のばらつきを少なくする
ことができる。
0.9φmm、隣接する穴の中心間距離を0.5〜5.
0mmとしているので、液滴が落下しなかったり、液滴
が落下前に接触したり、未乾燥落下域で乾燥用熱風の乱
れの影響を受けたりすることがなく、粒度分布が一定な
顆粒を得ることができる。また、本発明は、多孔板の底
面と穴壁とのなす角度を45°〜135°としたので、
液滴離れがよく、液滴の大きさを揃えることができる。
また、本発明は、多孔板の穴が形成されている底面部を
凸面または凹面状とし、その以外の平坦な底面部と接す
る角度を20°以下としたので、粒度のばらつきを少な
くすることができる。さらに、本発明は、ノズルに20
〜500Hzの上下方向の振動を与えるようにしたの
で、目詰まりを起こさず、粒度のばらつきを少なくする
ことができる。
【図1】 本発明に係る噴霧乾燥機の一実施の形態の一
部を破断して示す正面図である。
部を破断して示す正面図である。
【図2】 多孔板の要部の拡大断面図である。
【図3】 多孔板の他の実施の形態を示す要部の拡大断
面図である。
面図である。
1…噴霧乾燥機、2…多孔板、2a…底面、3…ノズ
ル、4…加振機、5…支持枠、6…パイプ、8…ノズル
穴。
ル、4…加振機、5…支持枠、6…パイプ、8…ノズル
穴。
Claims (5)
- 【請求項1】 底面側を多孔板で形成したノズルに原料
泥漿を圧送するとともに、このノズルを加振機によって
上下方向に振動させて原料泥漿を液滴状に滴下させ、落
下中に乾燥させることを特徴とする噴霧乾燥機。 - 【請求項2】 請求項1記載の噴霧乾燥機において、多
孔板の穴径が0.1〜0.9φmmで、隣接する穴の中
心間距離が0.5〜5.0mmであることを特徴とする
噴霧乾燥機。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の噴霧乾燥機にお
いて、多孔板の底面と穴壁とのなす角度が45°〜13
5°であることを特徴とする噴霧乾燥機。 - 【請求項4】 請求項1,2または3記載の噴霧乾燥機
において、多孔板の穴が形成されている底面部が凸面ま
たは凹面状で、その以外の平坦な底面部と接する角度が
20°以下であることを特徴とする噴霧乾燥機。 - 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の噴霧乾
燥機において、ノズルに20〜500Hzの上下方向の
振動を与えることを特徴とする噴霧乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4875396A JPH09239201A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 噴霧乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4875396A JPH09239201A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 噴霧乾燥機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09239201A true JPH09239201A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12812053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4875396A Pending JPH09239201A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 噴霧乾燥機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09239201A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009507975A (ja) * | 2005-09-14 | 2009-02-26 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 液体の滴下法 |
JP2016013514A (ja) * | 2014-07-01 | 2016-01-28 | アイメックス株式会社 | 乾燥粉体の生成方法及び装置並びに噴霧装置組立体 |
-
1996
- 1996-03-06 JP JP4875396A patent/JPH09239201A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009507975A (ja) * | 2005-09-14 | 2009-02-26 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 液体の滴下法 |
JP2016013514A (ja) * | 2014-07-01 | 2016-01-28 | アイメックス株式会社 | 乾燥粉体の生成方法及び装置並びに噴霧装置組立体 |
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