JPH09237904A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH09237904A
JPH09237904A JP8042431A JP4243196A JPH09237904A JP H09237904 A JPH09237904 A JP H09237904A JP 8042431 A JP8042431 A JP 8042431A JP 4243196 A JP4243196 A JP 4243196A JP H09237904 A JPH09237904 A JP H09237904A
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layer
semiconductor device
region
defect density
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JP8042431A
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Katsumi Ishikawa
勝美 石川
Katsuaki Saito
克明 斉藤
Shuji Kato
修治 加藤
Tokuo Watanabe
篤雄 渡辺
Naohiro Monma
直弘 門馬
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイオードやサイリスタにおけるオン電圧VT
と逆回復電荷Qr の関係を良好にする。 【解決手段】一方主表面から他方の主表面に向う基板方
向に、プロトンまたはヘリウムイオンを照射することで
格子欠陥をその密度が順次高くなるように形成する。 【効果】導通状態のキャリア濃度分布を、平坦化できる
ので、オン電圧VT の上昇を抑えながら効果的に逆回復
電荷Qr を小さくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオードやサイ
リスタなどの半導体装置及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電力変換装置のように大電力を扱うシス
テムにおいては、高耐圧,大電流容量の半導体素子が用
いられる。高耐圧半導体素子としては、p型及びn型半
導体の複数の積層からなるダイオード,サイリスタ,G
TOサイリスタ,逆導通サイリスタ等といった素子があ
る。
【0003】スイッチング機能を有する半導体装置で
は、導通状態において半導体装置の両端にかかるオン電
圧VT ,導通状態から阻止状態へのスイッチング時に逆
方向に流れる電荷の総量である逆回復電荷Qr の2つの
特性がともに小さいことが望まれている。素子内部のキ
ャリアのライフタイムはこれらの特性を決定する大きな
要因の1つである。オン電圧VT はライフタイムが長い
ほど低く、逆回復電荷Qr は、ライフタイムが短いほど
小さくなり、この2つの特性は互いにトレードオフの関
係にある。
【0004】ライフタイムをコントロールする手段とし
ては金や白金等の重金属の拡散や、γ線照射,電子線照
射やプロトンなどの放射線照射等が知られている。素子
の深さ方向のライフタイムを一様に短くする手段として
は、γ線や電子線照射などが用いられる。これらの技術
としては、特開昭55−11331 号公報や特開昭62−173761
号公報に記載の技術がある。特開昭55−11331 号では、
電子線を照射することによって、素子のライフタイムの
ばらつきを均一化するものである。また、特開昭62−17
3761号では、γ線を照射することによって、素子のター
ンオフタイムを低減するものである。
【0005】一方、ライフタイムを局所的に制御する手
段としては、プロトンあるいはヘリウムイオンを照射す
る方法が挙げられる。ライフタイムを局所的に制御し半
導体装置の特性を向上させる技術としては、特開昭60−
198778号公報に記載のものがある。特開昭60−198778号
では、ターンオフ動作時に逆電圧が印加されるpn接合
を形成する2つの領域のうち、不純物濃度の低い方の領
域において接合の近傍の空乏層が拡がる領域のライフタ
イムを局所的に短くするものである。
【0006】また、ライフタイムの深さ方向の全体制御
と局所制御の組み合わせを用いる手段としては、特開昭
56−101776号公報に記載のものがある。特開昭56−1017
76号では、電子線とα線を組み合わせることにより、オ
ン電圧VT と逆回復電荷Qrの関係を良好にするもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】γ線や電子線を用いた
場合、ライフタイムを一様に短くするため、キャリアの
ライフタイムのばらつきが均一化するという利点があ
る。しかし、ライフタイムを一様に短くした場合の導通
状態のキャリア濃度は、ライフタイム制御前のキャリア
濃度よりも一様に低下している。そのため、ライフタイ
ム制御後の導通状態のキャリア濃度分布が、高い領域と
低い領域が形成される。従って、逆回復電荷Qr を小さ
くするために、基板深さ方向のライフタイムを一様に短
くすると、オン電圧VT は導通状態のキャリア濃度に反
比例する抵抗成分で決まるため、導通状態のキャリア濃
度が低い領域でオン電圧VT の増加を招く。
【0008】一方、特開昭60−198778号のようにライフ
タイムを局所的に短くする方法では、導通状態のキャリ
ア濃度や逆回復期間におけるキャリアの消滅を局所的に
制御できるという利点がある。しかし、空乏層が拡がる
領域のライフタイムを局所的に短くすると漏れ電流の増
加を引き起こし、目的の耐圧を得られない。また、この
ようなライフタイムの局所制御法を用いた場合、ライフ
タイム制御を行わない領域が存在する。そのため、ライ
フタイム未制御領域のライフタイムが異なる場合、素子
間のQr のばらつきが大きくなってしまう。
【0009】また、電子線とα線を組み合わせる方法で
は、2種類の放射線源を照射するためにプロセスが複雑
になる。
【0010】本発明は上記の問題点を考慮してなされた
ものであり、逆回復電荷Qr とオン電圧VT の関係を良
好にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明による半導体装置は、一対の主表面間に少なくとも1
つ以上のpn接合を有している。そして、格子欠陥が、
一方の主表面から他方の主表面に向って格子欠陥密度が
順次高くなるように形成される。
【0012】前記目的を達成する本発明による半導体装
置の製造方法は、プロトンまたはヘリウムイオンを照射
する工程を含む。
【0013】また、前記目的を達成する本発明による半
導体装置は、第1導電型の第1エミッタ層,第2導電型
の第1ベース層,第1導電型の第2ベース層,第2導電
型の第2エミッタ層とがそれぞれ順次隣接して形成され
る。そして、第1エミッタ層の主表面に第1の主電極、
第2エミッタ層の主表面に第2の主電極が形成される。
さらに、格子欠陥が第1の主電極から第2の主電極に向
って格子欠陥密度が順次高くなるように形成される。
【0014】この半導体装置の製造方法は、プロトンま
たはヘリウムイオンを照射する工程を含む。
【0015】本発明によれば、上記のような格子欠陥に
よって導通状態における半導体装置内のキャリア分布を
平坦化できる。従ってオン電圧を上昇させることなく逆
回復電荷を低減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面によ
り詳細に説明する。
【0017】図1に、本発明の第1の実施例であるダイ
オードの断面構造を示す。図2には、本発明の第1の実
施例であるダイオードの不純物濃度分布、及び格子欠陥
分布を示す。ダイオードの不純物濃度分布は、高濃度n
層21,低濃度n層22,p層23で示される構造を持
つ。カソード電極41は、上部中間電極板43を介して
上部電極ポストに、またアノード電極42は、下部中間
電極板44を介して下部電極ポストにより加圧されてい
る。素子端部は、放電及び耐圧低下を防止するためにベ
ベル加工され、パッシベーション膜51により覆われて
いる。本実施例では、前記アノード電極42からカソー
ド電極41に向う基板深さ方向に、プロトンまたはヘリ
ウムイオン照射による格子欠陥領域11を設けている。
この格子欠陥領域11は、図2に示すように、アノード
側からカソード側に向って格子欠陥密度が順次高くなる
ように形成される。
【0018】図3には、図2で示すダイオードの格子欠
陥導入前後の導通状態の電子濃度分布の計算結果を示
す。図2に示す不純物濃度分布を持った半導体装置で
は、高濃度n層21を設けているため、格子欠陥導入前
の導通状態の電子濃度は、カソード電極41側が高くな
っている。そのため、図2に示すような導通状態の電子
濃度に比例する格子欠陥を導入することにより、格子欠
陥導入後の導通状態の電子濃度は、n層22内のアノー
ド電極42側からカソード電極41側に向けて平坦とな
る。そのため、オン電圧VT の上昇を抑え、かつ逆回復
電荷Qr を小さくすることができる。すなわち、オン電
圧と逆回復電荷のトレードオフが改善できる。
【0019】本実施例では、基板深さ方向のライフタイ
ムを連続的に制御しているため、基板深さ方向のライフ
タイムのばらつきが少なくなり、素子間の逆回復電荷Q
r のばらつきが小さくなる。また、本実施例では、定格
電圧を印加したときに、空乏層領域に存在する欠陥量は
少なく、空乏層領域に格子欠陥密度の最大となる位置が
存在しないために、漏れ電流がほとんど増加せずに、所
定の耐圧を得ることができる。
【0020】図4に、図1の実施例であるダイオードの
製造方法を示す。プロトンやヘリウムイオン照射では、
入射エネルギーで決まる特定の領域に格子欠陥を局所的
に作製することができる。例えば、13MeVのプロト
ン照射を行った場合、Siの基板深さ方向の約1100
μmの位置に、格子欠陥密度の極大値が形成される。本
実施例で用いた半導体基板の厚さが1000μmの場
合、13MeVのプロトンを照射することにより、基板
深さ方向の格子欠陥密度は、図4に示すように、アノー
ド電極42からカソード電極41に向けて徐々に高くな
り、格子欠陥密度の極大となる位置は、半導体基板の外
部に形成される。そのため、漏れ電流がほとんど増加し
ない。
【0021】また、図1の実施例では、p層23より
も、高濃度n層21の不純物濃度が高いため、高濃度n
層21側の格子欠陥密度を高くしている。しかし、高濃
度n層21よりも、p層23の不純物濃度が高い場合
は、導通状態の電子濃度分布は、アノード電極42側が
高くなる。この場合は、プロトンやヘリウムイオンをカ
ソード電極41側から照射することにより、導通状態の
電子濃度分布は、n層22内のアノード電極42からカ
ソード電極41に向けてほとんど平坦となり、オン電圧
T と逆回復電荷Qr のトレードオフを改善できる。
【0022】図5に、本発明の第2の実施例であるダイ
オードの断面構造を示す。ここで、図1と同一の部分に
は、同じ符号を用いた。本発明では、定格電圧を印加し
たときに、その印加電圧を保持するために形成される空
乏層領域に対して、この空乏層領域の外側に、プロトン
またはヘリウムイオン照射による格子欠陥密度の極大と
なる領域12を設けている。
【0023】図6には、本実施例の不純物濃度分布と格
子欠陥密度分布を示す。このダイオードの不純物濃度分
布は、p層23が図2と比較して低濃度となっている。
p層23が高濃度となっている場合は、格子欠陥導入前
の導通状態の電子濃度は、図3に示すように、n層22
内のアノード電極42側とカソード電極41側の間で、
二倍程度の差である。これに対し、p層23が低濃度と
なっている場合の格子欠陥導入前の導通状態の電子濃度
は、図7に示すように、n層22内のカソード電極41
側がアノード電極42側に比べて、一桁程度高くなって
いる。図2で示すプロトン照射法では、アノード電極4
2側に対するカソード電極41側の欠陥の割合は、約2
〜3倍である。そのため、図2で示すプロトン照射法の
みでは、n層22内のカソード電極41側からアノード
電極42側にかけて、電子濃度を平坦化することはでき
ない。従って、前記手段の他に、定格電圧を印加したと
きに、その印加電圧を保持するために形成される空乏層
領域に対して、この空乏層領域の外側に、プロトンまた
はヘリウムイオン照射による格子欠陥密度の極大となる
領域12を設ける。このことで、高濃度n層21からの
電子の注入を抑制し、格子欠陥導入後の導通状態の電子
濃度分布は、図7に示すように、n層22内のカソード
電極41側からアノード電極42側にかけて平坦化す
る。従って、オン電圧VT の上昇を抑えながら、効果的
に逆回復電荷Qr を小さくすることができる。
【0024】図8に、図6の実施例であるダイオードの
製造方法を示す。この格子欠陥分布を作製する手段とし
ては、2度のプロトン照射を用いる。まず、極大となる
格子欠陥密度の位置が、半導体基板の外部に形成するよ
うにプロトンを照射する。その後、カソード電極41側
から、照射エネルギーの低い1MeV程度のプロトンを
照射することで、カソード電極表面から10μmの位置
に、格子欠陥密度の極大値となる領域12を形成する。
本製造方法によれば、プロトン照射によって、深さ方向
のライフタイムを連続的に制御することができ、導通状
態の電子濃度分布に比例する格子欠陥を導入することが
できる。そのため、逆回復電荷とオン電圧のトレードオ
フ関係は、非常に良好になる。また、放射線源がプロト
ン照射線源のみでよいので、簡単なプロセスとなる。
【0025】また、図5のダイオードの異なる製造方法
としては、一度のプロトン照射によるものがある。例え
ば、12MeVのプロトンを照射することにより、Si
の基板深さ方向の約950μmの位置に格子欠陥密度の
極大値を形成する。本実施例で用いる半導体基板の厚さ
が1000μmの場合、12MeVのプロトン照射によ
り、基板深さ方向の格子欠陥密度は、アノード電極42
からカソード電極41に向けて徐々に高くなり、極大と
なる格子欠陥密度の位置は、定格電圧を保持するために
形成される空乏層領域の外側の低濃度n層22内に形成
される。そのため、漏れ電流は増加しない。
【0026】図9は、本発明の第3の実施例である光サ
イリスタの断面構造を示す。ここで、図1と同じ部分に
は、同一符号を用いた。図10には、図9の光サイリス
タの不純物濃度分布、及び格子欠陥分布を示す。光サイ
リスタはnエミッタ層31,pベース層32,nベース
層33,pエミッタ層34の4層構造を持つ。カソード
電極41は、上部中間電極板43を介して上部電極ポス
トに、またアノード電極42は、下部中間電極板44を
介して下部電極ポストにより加圧されている。素子端部
は、放電及び耐圧低下を防止するように加工され、パッ
シベーション膜51により覆われている。さらに、光信
号を導入するためのライトガイド52が設けられてい
る。
【0027】本実施例では、前記カソード電極41から
アノード電極42に向う基板深さ方向に、プロトンまた
はヘリウムイオン照射による格子欠陥領域11を設けて
いる。この格子欠陥領域11は、図10に示すように、
格子欠陥密度がカソード側からアノード側に向って順次
高くなるように形成される。図11には、格子欠陥導入
前後の導通状態の正孔濃度分布の計算結果を示す。光サ
イリスタでは、nエミッタ層31とpベース層32をカ
ソード電極41により部分的に短絡しているため、図1
0に示す不純物濃度分布を持ったサイリスタでは、格子
欠陥導入前の導通状態の正孔濃度は、アノード電極42
側が高くなっている。そのため、正孔濃度に比例する格
子欠陥を導入することにより、格子欠陥導入後の導通状
態の正孔濃度は、nベース層33内のアノード電極42
側からカソード電極41側に向けて平坦となる。そのた
め、オン電圧VT の上昇なしに、効果的に逆回復電荷Q
rを小さくすることができる。
【0028】本実施例においても、基板深さ方向のライ
フタイムを連続的に制御しているため、素子間の逆回復
電荷Qr のばらつきが小さくなる。また、定格電圧を印
加したときの空乏層領域に存在する欠陥量は少なく、空
乏層領域に格子欠陥密度の最大となる位置が存在しない
ために、漏れ電流が増加しない。
【0029】図12に、図9の光サイリスタの製造方法
を示す。半導体基板の厚さを1000μmとして、13Me
Vのプロトンを照射することにより、基板深さ方向の格
子欠陥密度は、図12に示すように、カソード電極41
からアノード電極42に向けて、徐々に高くなる。ま
た、最大となる格子欠陥密度の位置は、半導体基板の外
部に形成される。そのため、漏れ電流が増加しない。
【0030】図13に、本発明の第4の実施例である光
サイリスタの断面構造を示す。ここで、図1及び図9と
同一の部分には、同じ符号を用いた。本実施例では、定
格電圧を保持するために形成される空乏層領域の外側
に、プロトンまたはヘリウムイオン照射により格子欠陥
密度の極大となる領域12を設けている。図14には、
図13の光サイリスタの不純物濃度分布と格子欠陥密度
分布を示す。この光サイリスタの不純物濃度分布は、p
エミッタ層34が、第3の実施例である図10と比較し
て高濃度になっている。pエミッタ層34が高濃度とな
っている場合の格子欠陥導入前の導通状態の電子濃度
は、図15に示すように、nベース層33内のアノード
電極42側がカソード電極41側に比べて一桁程度高く
なっている。そのため、図10で示すプロトン照射法の
みでは、nベース層33内のカソード電極41側からア
ノード電極42側にかけて、正孔濃度を平坦化すること
はできない。従って、前記手段の他に、定格電圧を保持
するために形成される空乏層領域の外側に、プロトンま
たはヘリウムイオン照射により格子欠陥密度の極大とな
る領域12を設ける。このことで、pエミッタ層34か
らの電子の注入を抑制し、格子欠陥導入後の導通状態の
正孔濃度分布は、図15に示すように、nベース層33
内のカソード電極41側からアノード電極42側にかけ
て平坦化する。従って、オン電圧VT の上昇を抑えなが
ら、効果的に逆回復電荷Qr を小さくすることができ
る。
【0031】図16に、図13のサイリスタの製造方法
を示す。この格子欠陥分布を作製する手段としては、2
度のプロトン照射を用いる。すなわち、第1の実施例で
述べたように、極大となる格子欠陥密度の位置が、半導
体基板の外部に形成するようにプロトンを照射する。そ
の後、アノード電極42側から、照射エネルギーの低い
1MeV程度のプロトンを照射することで、カソード電
極表面から10μmの位置に、格子欠陥密度の極大値と
なる領域12を形成する。本製造方法によっても、逆回
復電荷とオン電圧のトレードオフ関係は良好になり、か
つ簡単なプロセスとなる。
【0032】また、図13のサイリスタの異なる製造方
法としては、一度のプロトン照射によるものがある。半
導体基板の厚さを1000μmとし、12MeVのプロ
トンを照射することにより、基板深さ方向の格子欠陥密
度は、図14に示すように、カソード電極41からアノ
ード電極42に向けて、徐々に高くなり、極大となる格
子欠陥密度の位置は、定格電圧を印加したときに形成さ
れる空乏層領域の外側のpエミッタ層34内に形成され
る。そのため、漏れ電流が増加しない。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、オ
ン電圧VT の上昇を抑えながら、効果的に逆回復電荷Q
r を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に記載された第1の実施例で
あるダイオードの基板断面図。
【図2】第1の実施例であるダイオードの不純物濃度分
布と格子欠陥分布。
【図3】第1の実施例であるダイオードの導通状態のキ
ャリア濃度分布。
【図4】本発明の請求項3に記載された第1の実施例で
あるダイオードの製造方法。
【図5】本発明の請求項1に記載された第2の実施例で
あるダイオードの製造方法。
【図6】第2の実施例であるダイオードの不純物濃度分
布と格子欠陥分布。
【図7】第2の実施例であるダイオードの導通状態のキ
ャリア濃度分布。
【図8】本発明の請求項3に記載された第2の実施例で
あるダイオードの製造方法。
【図9】本発明の請求項4に記載された第3の実施例で
ある光サイリスタの基板断面図。
【図10】第3の実施例である光サイリスタの不純物濃
度分布と格子欠陥分布。
【図11】第3の実施例である光サイリスタの導通状態
のキャリア濃度分布。
【図12】本発明の請求項6に記載された第3の実施例
である光サイリスタの製造方法。
【図13】本発明の請求項5に記載された第4の実施例
である光サイリスタの基板断面図。
【図14】第4の実施例である光サイリスタの不純物濃
度分布と格子欠陥分布。
【図15】第4の実施例である光サイリスタの導通状態
のキャリア濃度分布。
【図16】本発明の請求項6に記載された第4の実施例
である光サイリスタの製造方法。
【符号の説明】
11…プロトンまたはヘリウムイオン照射による格子欠
陥領域、12…プロトンまたはヘリウムイオン照射によ
る格子欠陥密度が極大となる領域、21…高濃度n層、
22…低濃度n層、23…p層、31…nエミッタ層、
32…pベース層、33…nベース層、34…pエミッ
タ層、41…カソード電極、42…アノード電極、43
…上部中間電極板、44…下部中間電極板、51…パッ
シベーション膜、52…ライトガイド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 31/111 H01L 31/10 F (72)発明者 渡辺 篤雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 門馬 直弘 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の主表面を有し、主表面間に少なくと
    も1つ以上のpn接合を有する半導体装置において、 格子欠陥が、一方の主表面から他方の主表面に向って格
    子欠陥密度が順次高くなるように形成されることを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1の半導体装置において、定格電圧
    を保持するときに形成される空乏層領域の外側に、格子
    欠陥密度の極大値となる位置を有することを特徴とする
    半導体装置。
  3. 【請求項3】前記格子欠陥領域を形成する工程が、プロ
    トンまたはヘリウムイオンの照射を含む工程であること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】第1導電型の第1エミッタ層と、第1エミ
    ッタ層に隣接する第2導電型の第1ベース層と、第1ベ
    ース層に隣接する第1導電型の第2ベース層と、第2ベ
    ース層に隣接する第2導電型の第2エミッタ層とを有
    し、第1エミッタ層に第1の主電極が形成され、第2エ
    ミッタ層に第2の主電極が形成される半導体装置におい
    て、 格子欠陥が、第1の主電極から第2の主電極に向って格
    子欠陥密度が順次高くなるように形成されることを特徴
    とする半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項4の半導体装置において、定格電圧
    を保持するときに前記第2ベース層と前記第2エミッタ
    層との間に形成される空乏層領域の外側に格子欠陥密度
    の極大値となる位置を有することを特徴とする半導体装
    置。
  6. 【請求項6】前記格子欠陥領域を形成する工程が、プロ
    トンまたはヘリウムイオンの照射を含む工程であること
    を特徴とする請求項4または請求項5記載の半導体装置
    の製造方法。
JP8042431A 1995-10-03 1996-02-29 半導体装置及びその製造方法 Pending JPH09237904A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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