JPH09237426A - 光ピックアップヘッド装置 - Google Patents

光ピックアップヘッド装置

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Publication number
JPH09237426A
JPH09237426A JP4354696A JP4354696A JPH09237426A JP H09237426 A JPH09237426 A JP H09237426A JP 4354696 A JP4354696 A JP 4354696A JP 4354696 A JP4354696 A JP 4354696A JP H09237426 A JPH09237426 A JP H09237426A
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JP
Japan
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objective lens
lens support
optical pickup
pickup head
head device
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Pending
Application number
JP4354696A
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English (en)
Inventor
Motoharu Fukuda
元治 福田
Mineharu Uchiyama
峰春 内山
Yasuo Kokubu
保夫 国分
Hideaki Karahara
英彰 唐原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、簡易な構成で高いダンピング効果
を得ることができ、対物レンズに対する光軸倒れや副共
振の発生等を抑制し得る光ピックアップヘッド装置を提
供することを課題としている。 【解決手段】対物レンズを支持する対物レンズ支持体
と、対物レンズ支持体を光学的ディスク状記録媒体に対
してフォーカス方向及びトラッキング方向にそれぞれ移
動可能となるように支持する支持手段と、対物レンズ支
持体に対して、光学的ディスク状記録媒体のフォーカス
方向及びトラッキング方向への駆動力を与える駆動手段
と、対物レンズ支持体と駆動手段との間に介在されるも
のであって、対物レンズ支持体の略重心を通り、かつ光
学的ディスク状記録媒体のフォーカス方向及びトラッキ
ング方向と直交する第3の軸上に配置されるダンピング
手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に対物レンズ
を含む可動部に対してダンピング機構を有する光ピック
アップヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば追記型光ディスク
ドライブ装置等のように、光ディスクを記録媒体とし
て、情報の記録や再生を行なうシステムにあっては、光
ディスクに対してレーザ光を照射するための光ピックア
ップヘッド装置が備えられている。この光ピックアップ
ヘッド装置は、回転駆動される光ディスクの信号記録面
に対向して配置されるもので、光ディスクに対してレー
ザ光を照射することで情報の記録を行なったり、光ディ
スクからの反射光を受けて情報の読み取りを行なってい
る。
【0003】ここで、この光ピックアップヘッド装置に
は、対物レンズを、光ディスク面に対してフォーカス方
向またはトラッキング方向へ、電磁駆動力によって駆動
させるアクチュエータ部が備えられている。これによ
り、光ピックアップヘッド装置に内蔵された半導体レー
ザ素子から発生されるレーザ光が、光ディスクの信号記
録面に対しその記録トラック上を正確に走査するように
なる。
【0004】図10は、このような対物レンズを駆動さ
せるアクチュエータ部を備えた光ピックアップヘッド装
置を示している。すなわち、図中符号11は、略L字状
に形成されたフレームで、その一方側となる底面部11
aが図示しない光ディスクの信号記録面に対向するよう
に図示しないシャーシ等に配置されている。このフレー
ム11には、その他方側となる外ヨーク11bに磁石1
2aが取着されている。また、フレーム11には、その
底面部11aの一端部から外ヨーク11bと同一方向に
延在されたベースブロック13が設けられている。この
ベースブロック13には、その外ヨーク11bと対向す
る側面に磁石12bが取着されている。
【0005】また、フレーム11の底面部11aには、
両磁石12a,12bに対向し、この磁石12a,12
bとそれぞれ磁気的閉路を形成する内ヨーク14a,1
4bが設けられている。これら外ヨーク11b及び内ヨ
ーク14aは、略U字形となるように一体的に形成され
ている。そして、これら内ヨーク14a,14bの間
に、対物レンズ支持体15が配置されている。この対物
レンズ支持体15には、光ディスクに対してレーザ光の
照射及び受光を行なうための対物レンズ15aが露出さ
れている。
【0006】また、この対物レンズ支持体15には、そ
の周囲にフォーカスアクチュエータコイル16が取り巻
いている。そして、このフォーカスアクチュエータコイ
ル16には、上記磁石12a,12bと対向する両側面
部に、トラッキングアクチュエータコイル17a,17
bが設置されている。これらフォーカスアクチュエータ
コイル16及びトラッキングアクチュエータコイル17
a,17bは、それぞれ磁石12a,12bと内ヨーク
14a,14bとが形成する磁路中に介在される。
【0007】このため、フォーカスアクチュエータコイ
ル16及びトラッキングアクチュエータコイル17a,
17bに通電を行なうことにより、対物レンズ支持体1
5を光ディスクの信号記録面と直角をなす方向であるフ
ォーカス方向(図中では矢印Z1−Z2で示す方向)及
び光ディスクの半径方向であるトラッキング方向(図中
では矢印X1−X2で示す方向)に移動させることがで
きる。
【0008】ここで、対物レンズ支持体15は、そのト
ラッキング方向の両端部15b,15cが、それぞれ板
ばね18a,18bを介してベースブロック13に取着
されることにより、フォーカス方向及びトラッキング方
向に移動自在に支持されている。
【0009】これら板ばね18a,18bは、例えば薄
肉状の板体で形成されており、ベースブロック13のト
ラッキング方向に対応する両端部にそれぞれ取着されて
いる。この板ばね18aにおいて、ベースブロック13
の一端部から第1の幅である第1のトラッキングばね部
18a1が延出されている。この第1のトラッキングば
ね部18a1は、その自由端が第1の幅よりも広い第2
の幅を有して略コ字状に形成されており、その開口側が
第3軸Cである図中矢印Y1で示す方向に向いている。
【0010】そして、第1のトラッキングばね部18a
1の自由端は、その両端部である第1の一対のフォーカ
スばね部18a2,18a2が図中矢印X1で示す方向
に略直角に折曲されている。なお、これら第1の一対の
アーム18a2,18a2は、互いに対向する面がフォ
ーカス方向に対応しており、第1のトラッキングばね部
18a1に対して可撓性を有するように形成されてい
る。つまり、第1の一対のフォーカスばね部18a2,
18a2は、そのトラッキング方向に対応する両端部
が、肉薄となるように形成されている。また、第1のト
ラッキングばね部18a1は、そのフォーカス方向に対
応する両端部が肉薄となるように形成されている。
【0011】このため、第1のトラッキングばね部18
a1は、ベースブロック13に対してトラッキング方向
に平行移動可能となっている。また、第1の一対のフォ
ーカスばね部18a2,18a2は、第1のトラッキン
グばね部18a1に対してフォーカス方向に平行移動可
能となっている。
【0012】また、第1の一対のフォーカスばね部18
a2,18a2の自由端側は、そのトラッキング方向に
対応する端部が、一体的に形成された連結部18a3に
よって連結されている。
【0013】一方、板ばね18bにおいて、上記ベース
ブロック13の他端部に対して所定の第1の幅である第
2のトラッキングばね部18b1が延出されている。こ
の第2のトラッキングばね部18b1は、その自由端が
第1の幅よりも広い第2の幅を有して略コ字状に形成さ
れており、その開口側が第3軸Cである図中矢印Y1で
示す方向に向いている。
【0014】そして、第2のトラッキングばね部18b
1の自由端は、その両端部である第2の一対のフォーカ
スばね部18b2,18b2(図中では一方のみ図示)
が図中矢印X2で示す方向に略直角に折曲されている。
なお、これら第2の一対のフォーカスばね部18b2,
18b2は、互いに対向する面がフォーカス方向に対応
しており、第2のトラッキングばね部18b1に対して
可撓性を有するように形成されている。つまり、第2の
一対のフォーカスばね部18b2,18b2は、そのト
ラッキング方向に対応する両端部が肉薄となるように形
成されている。また、第2のトラッキングばね部18b
1は、フォーカス方向に対応する両端部が肉薄となるよ
うに形成されている。
【0015】このため、第2のトラッキングばね部18
b1は、ベースブロック13に対してトラッキング方向
に平行移動可能となっている。また、第2の一対のフォ
ーカスばね部18b2,18b2は、第2のトラッキン
グばね部18b1に対してフォーカス方向に平行移動可
能となっている。
【0016】また、第2の一対のフォーカスばね部18
b2,18b2の自由端側は、そのトラッキング方向に
対応する端部が、一体的に形成された連結部18b3に
よって連結されている。
【0017】そして、上記連結部18a3,18b3の
中央部には、それぞれベースブロック13方向に向かっ
て支持部18a4,18b4(図中では一方の支持部1
8a4のみ図示)が一体的に突出形成されている。これ
ら支持部18a4,18b4は、それぞれ連結部18a
3,18b3との連結部分である第1のトラッキングば
ね部18a5,第2のトラッキングばね部18b5が可
撓性を有するように形成されている。また、第1,第2
のトラッキングばね部18a5,18b5は、そのフォ
ーカス方向に対応する両端部が肉薄となるように形成さ
れている。このため、支持部18a4,18b4は、連
結部18a3,18b3に対してトラッキング方向に平
行移動可能となっている。
【0018】そして、これら支持部18a4,18b4
に対物レンズ支持体15が取着されることにより、対物
レンズ支持体15が板ばね18a,18bに支持され
る。このため、対物レンズ支持体15は、板ばね18
a,18bに支持された状態で、第1,第2のトラッキ
ングばね部18a5,18b5の可撓性によりトラッキ
ング方向に移動可能となっている。
【0019】また、対物レンズ支持体15は、板ばね1
8a,18bに支持された状態で、第1及び第2のフォ
ーカスばね部18a2,18a2及び18b2,18b
2がリンク機構を構成するため、フォーカス方向に移動
可能となっている。
【0020】要するに、板ばね18a,18bに支持さ
れた対物レンズ支持体15をフレーム11に搭載した状
態で、対物レンズ支持体15は、フォーカス方向及びト
ラッキング方向に移動自在となっており、前述したフォ
ーカスアクチュエータコイル16及びトラッキングアク
チュエータコイル17a,17bに通電を行なうことに
より、対物レンズ15aにフォーカス方向及びトラッキ
ング方向の制御を施すことができる。なお、通常状態で
は、対物レンズ支持体15は、板ばね18a,18bの
各フォーカスばね部18a2,18b2及びトラッキン
グばね部18a5,18b5の弾性力により、移動範囲
の略中央位置で安定化されている。
【0021】ところで、上記のような構成となされた従
来の光ピックアップヘッド装置では、高精度な記録・再
生動作を実現するために、板ばね18a,18bを光デ
ィスクの信号記録面に対して光軸が倒れにくい、つま
り、ねじり剛性が高い支持部材で形成することが要求さ
れる。ここで、例えばコンパクトディスクでは、倒れ許
容値が5mrad程度である。このため、板ばね18a,1
8bには、ダンピング(粘性減衰)効果をもたせる必要
がある。この板ばね18a,18bにダンピング効果を
もたせる理由は、サーチなど急峻な動作をさせたとき、
共振を速やかに減衰させるためである。このため、一般
に、粘弾性シート19(図中ではハッチング部分)を板
ばね18a,18bに貼ることが行なわれている。
【0022】しかしながら、上記のような光ピックアッ
プヘッド装置では、板ばね18a,18bのベースブロ
ック13から延出された第1及び第2のトラッキングば
ね部18a1,18b1のそれぞれの自由端によって、
対物レンズ支持体15がフォーカス方向及びトラッキン
グ方向に移動可能に支持されているため、対物レンズ支
持体15の重心と板ばね18a,18bの支持中心との
ずれにより、第1,第2のフォーカスばね部18a2,
18b2及び支持部18a4,18b4からの不要な力
が第1及び第2のトラッキングばね部18a1,18b
1にかかることになる。このため、トラッキングばね部
18a1,18b1が第3軸C(図中では矢印Y1−Y
2で示す方向)の回りにねじれてしまい、これにより対
物レンズ支持体15の光軸が倒れるという問題が生じて
いる。
【0023】また、上記光ピックアップヘッド装置に施
したダンピング対策では、粘弾性シート19のばね成分
に対するアンバランスにより、光軸倒れが発生しやす
い。このアンバランスは、数枚はりつけてある粘弾性シ
ート19の形状のアンバランスや張り付け時の位置ずれ
などが原因で起こるものである。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
光ピックアップヘッド装置では、対物レンズ支持体に対
して効果的なダンピングをもたせることが困難であるた
め、光軸倒れが発生しやすいという問題を有している。
【0025】この発明の目的は、簡易な構成で高いダン
ピング効果を得ることができ、対物レンズに対する光軸
倒れや副共振の発生等を抑制し得る光ピックアップヘッ
ド装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光ピック
アップヘッド装置は、光学的ディスク状記録媒体に対し
て、対物レンズを介してレーザ光を照射することで情報
の記録または再生を行なう光ピックアップヘッド装置を
対象にしている。
【0027】そして、対物レンズを支持する対物レンズ
支持体と、対物レンズ支持体を光学的ディスク状記録媒
体に対してフォーカス方向及びトラッキング方向にそれ
ぞれ移動可能となるように支持する支持手段と、対物レ
ンズ支持体に対して、光学的ディスク状記録媒体のフォ
ーカス方向及びトラッキング方向への駆動力を与える駆
動手段と、対物レンズ支持体と駆動手段との間に介在さ
れるものであって、対物レンズ支持体の略重心を通り、
かつ光学的ディスク状記録媒体のフォーカス方向及びト
ラッキング方向と直交する第3の軸上に配置されるダン
ピング手段とを備えるようにしたものである。
【0028】この構成によれば、対物レンズ支持体を含
む可動部の重心を通る第3軸C上にダンピング手段を設
けることにより、板ばね等の支持手段に対してフォーカ
ス方向の回り及びトラッキング方向の回りの回転モーメ
ントのみが生じることになるので、光軸倒れ及び副共振
の発生を少なくすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明
の一実施の形態を示している。図1において、図10と
同一部分には同一符号を付して説明する。図10と異な
る点は、上記対物レンズ支持体15に開設された内ヨー
ク14a,14bの挿入孔15d,15eの側面に突起
部20,20と、内ヨーク14a,14bの突起部2
0,20と対向する側面に突起部21,21とを設ける
ようにした点である。また、内ヨーク14a,14bに
は、突起部21,21の近傍に案内溝22,22が設け
られている点も異なる。これら突起部20,21は、隙
間をもって対向しており、また、第3軸C(図中では矢
印Y1−Y2で示す方向)上に位置している。なお、こ
の第3軸Cは、対物レンズ支持体15,対物レンズ15
a,フォーカスアクチュエータコイル16及びトラッキ
ングアクチュエータコイル17a,17bを含む可動部
全体の重心を通り、なおかつフォーカス方向(図中では
紙面裏−表方向)とトラッキング方向(図中では矢印X
1−X2で示す方向)とに直交する軸である。
【0030】ここで、図2は、上記対物レンズ支持体1
5の具体的構成を示している。すなわち、対物レンズ支
持体15は、その第3軸(図中では矢印Y1−Y2で示
す方向)Cに対応する両端部に内ヨーク14a,14b
の挿入孔15d,15eを開設している。そして、挿入
孔15d,15eの側面部15d1,15e1に突起部
20,20(図中の場合は一方のみ図示)を設けてい
る。これら突起部20,20は、対物レンズ支持体15
の重心を通る第3軸C上に設けられている。
【0031】また、図3は、上記フレーム11,外ヨー
ク11b,ベースブロック13及び内ヨーク14a,1
4bの具体的構成を示している。すなわち、内ヨーク1
4a,14bには、その側面に突起部21,21(図中
の場合は一方のみ図示)をそれぞれ設けている。これら
突起部21,21は、可動部全体の重心を通る第3軸
(図中では矢印Y1−Y2で示す方向)C上に位置する
ように設けられている。そして、内ヨーク14a,14
bのそれぞれの上部から突起部21,21近傍に達する
ように、内ヨーク14a,14bには、長溝状の案内溝
22,22が形成されている。
【0032】そして、外ヨーク11b,内ヨーク14
a,14bを含むフレーム11に対物レンズ支持体15
が搭載された際に、突起部20,21の隙間には、図4
に示すように、ゲル状ダンピング材である粘性ゲル23
が注入され、以後、硬化される。このとき、粘性ゲル2
3には、2液硬化型のシリコーンゲルなどを用いてい
る。このため、粘性ゲル23は、高い流動性を有し、案
内溝22を通して注入されることにより、毛細管現象で
両突起部20,21の隙間まで導かれる。また、粘性ゲ
ル23は、シリコーンゲルを用いているため、硬化後に
は柔らか目のゴム状を成し、良好なダンピング効果をも
たらす。
【0033】したがって、この実施の形態によれば、対
物レンズ支持体15を含む可動部の重心を通る第3軸C
上に粘性ゲル23を設けることにより、板ばね18a,
18bに対してフォーカス方向(図2中では矢印Z1−
Z2で示す方向)の回り及びトラッキング方向(図2中
では矢印X1−X2で示す方向)の回りの回転モーメン
トのみが生じることになるので、チルトに強く、副共振
の発生の少ないダンピング機構が可能となる。また、対
物レンズ支持体15の挿入孔15d,15e及びヨーク
14a,14bの粘性ゲル23挿入位置に突起部20,
21を設けることにより、突起位置に粘性ゲル23が溜
まりやすく、位置管理が容易となる。さらに、粘性ゲル
23挿入の案内溝22を対物レンズ支持体15,内ヨー
ク14a,14bのうちのいずれか一方に設けることに
より、粘性ゲル23を突起位置に導きやすくなる。
【0034】また、粘性ゲル23の配置位置が重心軸上
であるため、注入量や硬化度にアンバランスがあったと
しても、光軸倒れや副共振は発生しにくくなる。なお、
この実施の形態において、ダンピング材を構成する突起
部20,21を挿入孔15d,15eの側面部15d
1,15e1及び内ヨーク14a,14bに設けている
が、対物レンズ支持体15と磁石12aとの間及び対物
レンズ支持体15と磁石12bとの間に突起部20,2
1を設けて、そこに粘性ゲル23を注入するようにして
も、第3軸C上であれば同様の効果が得られる。また、
この実施の形態では、内ヨーク14a及び対物レンズ支
持体15にそれぞれ突起部20,21を設けているが、
内ヨーク14a,対物レンズ支持体15のうちいずれか
一方のみに突起部20を設けるようにしても同様の効果
が得られることはもちろんのことである。さらに、案内
溝22を対物レンズ支持体15側に設けるようにしても
よい。
【0035】図5は、この発明の第2の実施の形態を示
している。図5において、図1と同一部分には同一符号
を付して説明する。図1と異なる点は、内ヨーク14
a,14bに切欠き溝24,24が形成されている。ま
た、対物レンズ支持体15には、図6に示すように、そ
の挿入孔15d,15eにアーム25,25が設けられ
ている。このアーム25は、例えば挿入孔15dの側面
15d1と側面15d2との間に挟持されており、その
長手部分が対物レンズ支持体15の重心を通る第3軸
(図中では矢印Y1−Y2で示す方向)C上に位置して
いる。
【0036】また、内ヨーク14a,14bには、図7
に示すように、対物レンズ支持体15が外ヨーク11b
及び内ヨーク14a,14bを含むフレーム11に搭載
する際に、アーム25,25が挿入されるような切欠き
溝24,24が形成されている。これらの切欠き溝2
4,24は、アーム25,25を通過させ、かつその内
周に接触させないだけの幅と深さとを有している。
【0037】図8は、上記図5に示す内ヨーク14bを
図5中D軸(図5中では一点鎖線で示す)に沿って切断
した断面を示している。すなわち、切欠き溝24の底部
には、アーム25の外周を囲むように、粘性ゲル23を
注入し、その後に、粘性ゲル23を硬化させている。な
お、切欠き溝24は、対物レンズ支持体15の重心と板
ばね18a,18bを含む可動部の支持中心とが一致す
るように、予め内ヨーク14a,14b上に位置決め形
成されている。
【0038】すなわち、この第2の実施の形態によれ
ば、対物レンズ支持体15の重心軸上にアーム25,2
5を設け、内ヨーク14a,14bに粘性ゲル23を溜
めておくための切欠き溝24,24を形成し、アーム2
5の外周を粘性ゲル23で囲む構成であるため、対物レ
ンズ支持体15の重心と内ヨーク14a,14b,板ば
ね18a,18bを含む可動部の支持中心との一致が得
られ、光軸倒れや副共振の発生を抑制することができ
る。
【0039】また、先の実施の形態と同様に、アーム2
5,25の配置位置が対物レンズ支持体15の重心軸上
であるので、注入量や硬化度等にアンバランスがあった
としても、光軸倒れや副共振が発生されない。
【0040】さらに、この第2の実施の形態では、アー
ム25がフォーカスアクチュエータコイル16の補強の
役目もするため、2次共振の低減にも寄与できる。図9
は、上記第2の実施の形態の変形例を示している。
【0041】すなわち、切欠き溝24の底部には、ゲル
溜め24aが設けられている。また、アーム25には、
その略中央部からゲル溜め24a方向に向かって中央脚
部25aが延在している。なお、この中央脚部25a
は、その先端がゲル溜め24aに達している。このと
き、アーム25は、対物レンズ支持体15の重心を通る
第3軸Cより上側に設けられている。そして、粘性ゲル
23の注入完了時に、中央脚部25aと粘性ゲル23と
の接触部分が略重心、つまり第3軸C上にくるようにし
ている。なお。この粘性ゲル23は、切欠き溝24の底
面24bまで注入されることとなる。要するに、対物レ
ンズ支持体15等の可動部からの力が最もかかる箇所
を、対物レンズ支持体15の重心軸上、つまり第3軸C
上に配置するようにしている。
【0042】すなわち、この第2の実施の形態の変形例
によれば、流動性の高い硬化前の粘性ゲル23を注射針
26で注入する際にも、粘性ゲル23が周囲にこぼれ出
る必要がなくなる。また、この第2の実施の形態の変形
例では、ヨーク14a,14bにゲル溜め24aを設け
ているため、粘性ゲル23の管理が容易となる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
簡易な構成で高いダンピング効果を得ることができ、対
物レンズに対する光軸倒れや副共振の発生等を抑制し得
る光ピックアップヘッド装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る光ピックアップヘッド装置の一
実施の形態を示す平面図。
【図2】同実施の形態における対物レンズ支持体の具体
的構成を示す斜視図。
【図3】同実施の形態における外ヨーク,ベースブロッ
ク及び内ヨークの具体的構成を示す斜視図。
【図4】同実施の形態における対物レンズ支持体と内ヨ
ークとの間に粘性ゲルを注入した様子を説明するために
示す図。
【図5】この発明の第2の実施の形態を示す斜視図。
【図6】同第2の実施の形態における対物レンズ支持体
の具体的構成を示す斜視図。
【図7】同第2の実施の形態における外ヨーク,ベース
ブロック及び内ヨークの具体的構成を示す斜視図。
【図8】同第2の実施の形態における内ヨークの切欠き
溝に粘性ゲルを充填した様子を説明するために示す図。
【図9】同第2の実施の形態の変形例を示す斜視図。
【図10】従来の光ピックアップヘッド装置を示す斜視
図。
【符号の説明】
11…フレーム、 11a…底面部、 11b…外ヨーク、 12a…磁石、 12b…磁石、 13…ベースブロック、 14a…内ヨーク、 14b…内ヨーク、 15…対物レンズ支持体、 15a…対物レンズ、 15d…挿入孔、 15e…挿入孔、 16…フォーカスアクチュエータコイル、 17a…トラッキングアクチュエータコイル、 17b…トラッキングアクチュエータコイル、 18a…板ばね、 18b…板ばね、 19…粘弾性シート、 20…突起部、 21…突起部、 22…案内溝、 23…粘性ゲル、 24…切欠き溝、 25…アーム、 25a…中央脚部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国分 保夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝マルチメディア技術研究所内 (72)発明者 唐原 英彰 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的ディスク状記録媒体に対して、対
    物レンズを介してレーザ光を照射することで情報の記録
    または再生を行なう光ピックアップヘッド装置におい
    て、 前記対物レンズを支持する対物レンズ支持体と、 前記対物レンズ支持体を光学的ディスク状記録媒体に対
    してフォーカス方向及びトラッキング方向にそれぞれ移
    動可能となるように支持する支持手段と、 前記対物レンズ支持体に対して、前記光学的ディスク状
    記録媒体の前記フォーカス方向及び前記トラッキング方
    向への駆動力を与える駆動手段と、 前記対物レンズ支持体と前記駆動手段との間に介在され
    るものであって、前記対物レンズ支持体の略重心を通
    り、かつ前記光学的ディスク状記録媒体の前記フォーカ
    ス方向及び前記トラッキング方向と直交する第3の軸上
    に配置されるダンピング手段とを具備してなることを特
    徴とする光ピックアップヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は、基板に取り付けられた
    磁石,ヨーク及び前記対物レンズ支持体に取り付けられ
    た駆動用コイルよりなる磁気回路より構成され、 前記ダンピング手段は、前記磁石,ヨークのうち少なく
    とも一方と、前記対物レンズ支持体との間に挿入したダ
    ンピング材により構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の光ピックアップヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記ダンピング手段は、前記磁石,前記
    ヨーク,前記対物レンズ支持体のうち少なくとも一方の
    ダンピング材挿入位置に突起部を設け、 前記突起部と、前記突起部と対向する前記磁石,前記ヨ
    ーク,前記対物レンズ支持体のうち少なくとも一方の面
    との間にゲル状ダンピング材を注入されて構成されたも
    のであることを特徴とする請求項1または2記載の光ピ
    ックアップヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲル状ダンピング材は、前記突起部
    と、前記突起部と対向する前記磁石,前記ヨーク,前記
    対物レンズ支持体のうち少なくとも一方の面との間に流
    動性を有する部材が注入され、注入後に硬化されて構成
    されたものであることを特徴とする請求項3記載の光ピ
    ックアップヘッド装置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記ダンピング手段は、前記磁
    石,前記ヨーク,前記対物レンズ支持体のうち少なくと
    も一方に前記ゲル状ダンピング材を挿入するための案内
    溝を設けるようにしたことを特徴とする請求項1または
    2記載の光ピックアップヘッド装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段は、前記基板に取り付けら
    れた前記磁石,前記ヨーク及び前記対物レンズ支持体に
    取り付けられた前記駆動用コイルよりなる磁気回路より
    構成され、 前記ダンピング手段は、 前記磁石,前記ヨークのうち少なくとも一方と前記対物
    レンズ支持体との間に介在されるものであって、前記ヨ
    ークの前記第3の軸上に対応する面に、該ヨークに対す
    る前記対物レンズ支持体の挿入方向に沿って切欠き形成
    されたダンピング材溜め部と、このダンピング材溜め部
    に挿入され、長手方向が前記対物レンズ支持体の略重心
    を通る前記第3の軸上に対応するように前記対物レンズ
    支持体に設けられたアーム部とを具備し、 前記アーム部と前記ダンピング材溜め部との間に前記ゲ
    ル状ダンピング材を設けるようにしたこと特徴とする請
    求項1記載の光ピックアップヘッド装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記アーム部は、略中央部から
    前記挿入方向に延在された中央脚部を形成してなるもの
    であり、 前記アーム部は、前記対物レンズ支持体の略重心を通る
    前記第3の軸上より上側に配置されており、前記中央脚
    部と前記ゲル状ダンピング材との接触部分が前記第3の
    軸上に位置するようにしたことを特徴とする請求項6記
    載の光ピックアップヘッド装置。
JP4354696A 1996-02-29 1996-02-29 光ピックアップヘッド装置 Pending JPH09237426A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100671716B1 (ko) * 2005-06-04 2007-01-19 주식회사 하이소닉 소형 카메라장치
WO2008140186A1 (en) * 2007-05-10 2008-11-20 Hysonic. Co., Ltd. Image photographing device
JP2011112933A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Sanyo Electric Co Ltd レンズ駆動装置およびレンズ駆動装置を搭載したカメラモジュール、携帯電話
JP2016014704A (ja) * 2014-06-30 2016-01-28 日本電産コパル株式会社 レンズ駆動装置

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