JPH06301995A

JPH06301995A - 情報記録及び／又は読取装置

Info

Publication number: JPH06301995A
Application number: JP6065103A
Authority: JP
Inventors: Rosmalen Gerard E Van; エデュアルドファンロスマレンヘラルド
Original assignee: Koninklijke Philips Electronics NV; Philips Electronics NV
Current assignee: Koninklijke Philips NV
Priority date: 1993-04-02
Filing date: 1994-04-01
Publication date: 1994-10-28
Also published as: DE69418925T2; DE69418925D1; US5524004A

Abstract

(57)【要約】【目的】スライドの固定部と可動部との間に機械的制
限手段を設けることにより、スライドの急激のサーチ移
動中にも対物レンズの合焦を行える情報記録及び／又は
読取装置を得る。【要約】情報記録及び／又は読取装置の走査装置は、スライド84
に取り付けた第１部分16、この第１部分16に対して相対
移動可能であり、対物レンズ２を設けた第２部分６、及
び第２部分６を半径方向Ｒ及び合焦方向Ｆに移動させる
アクチュエータ手段を有する走査装置とを備える。更
に、可動の第２部分６の少なくとも半径方向の移動を制
限する機械的制限手段34,35 を設け、スライド84の急激
な移動の加速又は減速時に第２部分６の半径方向移動を
制限し、この制限中に対物レンズの合焦方向の移動を可
能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、放射ビームにより情報
を記録及び／又は読み取るため、フレームと、回転軸線
の周りに回転自在であって、ディスク状情報キャリヤを
支持するターンテーブルと、前記回転軸線に対して少な
くともほぼ半径方向に移動自在のスライドと、前記スラ
イドに取り付けた第１部分、この第１部分に対して相対
移動可能であって、前記回転軸線に少なくともほぼ平行
な光軸を有する対物レンズを設けた第２部分、及び前記
レンズを設けた前記第２部分を半径方向及びこの半径方
向に交差する合焦方向の光軸に沿って移動させるアクチ
ュエータ手段を有する走査装置とを備えた情報記録及び
／又は読取装置に関するものである。

【０００２】更に、本発明は、第１部分、この第１部分
に対して相対移動可能でありかつ光軸を有するレンズを
設けた第２部分、及びレンズを設けた第２部分を前記光
軸に交差する第１軸線並びに前記光軸に一致する第２軸
線に沿って移動させるアクチュエータ手段を備えた走査
装置に関するものである。

【０００３】

【従来の技術】ディスク状情報キャリヤを放射ビームに
よって走査する装置及びこのような装置を使用した光電
走査装置はヨーロッパ特許公開第464,912 号に記載され
ている。この既知の走査装置は、走査すべき表面上に放
射スポットを形成するため、合焦方向に移動自在の、ま
た記録トラックに追従するため合焦方向に交差するトラ
ッキング方向に移動自在の対物レンズを有する。この目
的のため、走査装置は、空隙を有する磁気回路を設けた
固定部と、この固定部に対して相対移動しかつレンズを
担持する可動部と、レンズとともに可動部を駆動するコ
イルとを有する。可動部は、可撓性の機械的懸垂手段に
よって固定部に取り付ける。

【０００４】既知の走査装置はターンテーブル及びスラ
イドを設けた光学式プレーヤに使用する。走査装置を担
持するこのスライドは、トラッキング方向である半径方
向の経路に沿ってターンテーブルに対して相対移動可能
にする。

【０００５】このようなプレーヤは、特に、複数個の同
心状のトラック又はスパイラル情報トラックを形成する
疑似同心状トラックに情報を蓄積したディスク状光学式
情報キャリヤを読み取るのに好適である。情報キャリヤ
をターンテーブルによって回転するとき、情報キャリヤ
における単一のトラックを走査することができる。蓄積
した情報に対するアクセスタイムを短縮するには、トラ
ック上に対物レンズを迅速に移動することが必要であ
る。このことは、半径方向の距離にわたりスライドをジ
ャンプするように移動させることによって達成すること
ができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このことには
相当大きな加速及び減速が伴うため、走査装置の可動部
は固定部に対して押し付けられることになる。このこと
は、スライドの急激な移動中に対物レンズの合焦方向へ
の移動を阻害し、サーチ機能中にトラックカウントにエ
ラーを生ずることにもなる。

【０００７】従って、本発明の目的は、情報キャリヤに
おける情報に対するアクセスタイムを短縮することを信
頼性高く実現することができる上述のタイプの情報記録
及び／又は読取装置及び走査装置を得るにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明情報記録及び／又は読取装置は、前記可動の
第２部分の少なくとも半径方向の移動を制限する機械的
制限手段を設け、前記制限手段によって、制限中に対物
レンズの合焦方向の移動を可能にする構成としたことを
特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明による装置の使用中、走査装置は、放射
ビームを合焦して走査すべき情報キャリヤのトラック上
に放射スポットを形成する。この放射スポットは、記録
及び／又は読み取り中に回転する情報キャリヤのトラッ
クに追従する。このことは、トラッキング制御装置によ
って行い、このトラッキング制御装置はスライドによる
レンズの半径方向の粗い制御、及び走査装置による半径
方向の微調整を生ずる。２個のアドレス間に走査スポッ
トを移動するため、スライドは急激に移動するが、制限
手段により、可動部分が妨害を受けることなく合焦方向
に確実に移動して放射ビームの合焦を可能にする。この
ことによって、スライドの半径方向移動中にトラックの
正確なカウントを行うことができ、短時間のうちに或る
トラックから離れた他のトラックへの正確な走査スポッ
ト移動を保証する。

【００１０】本発明の好適な実施例においては、前記制
限手段は、前記走査装置の第１部分に連結した第１制限
素子と、前記走査装置の第２部分に連結した第２制限素
子とを有する構成とし、前記第１及び第２の制限素子の
双方を少なくともほぼ半径方向には少なくともほぼ高い
剛性を示し、前記双方の制限素子の少なくとも一方は合
焦方向には柔軟性を示す構成とする。走査装置の可動部
の質量を減少するため、第２制限素子はできるだけ小さ
くかつ簡素化し、例えば、フック状止め部として構成す
ると好適である。他方の制限素子は柔軟構造にすること
ができる。

【００１１】本発明による装置の他の好適な実施例にお
いては、合焦方向に柔軟性を示す制限素子を少なくとも
ほぼ半径方向に延在させ、また半径方向及び合焦方向に
交差する方向に指向するヒンジ軸線を有する一体ヒンジ
を設ける。

【００１２】好適には、制限素子は、情報記録及び読み
取り動作中には互いに接触しない構成とする。即ち、制
限素子はこれら動作中には機能しないためである。サー
チ中に生ずる加速は、情報記録及び読み取り動作中には
生じない。

【００１３】本発明による走査装置は、前記可動の第２
部分の前記第１軸線に沿った移動を制限する機械的制限
手段を設け、この機械的制限手段によって、制限中に前
記第２部分の前記第２軸線に沿った移動を可能にする構
成としたことを特徴とする。この走査装置は、本発明に
よる情報記録及び／又は読取装置での使用に好適であ
る。

【００１４】本発明による走査装置の好適な実施例にお
いては、前記制限手段は、前記第１部分に連結した第１
制限素子と、前記第２部分に連結して前記第１制限素子
と連係動作する第２制限素子とを有する構成とし、前記
第１及び第２の制限素子の双方を前記第１軸線で規定さ
れる方向には少なくともほぼ高い剛性を示し、前記双方
の制限素子の少なくとも一方は前記第２軸線で規定され
る方向には柔軟性を示す構成とする。

【００１５】

【実施例】次に、図面につき本発明の好適な実施例を説
明する。

【００１６】図１に示す本発明による光電走査装置の実
施例は、例えば、直径８cm又は１２cmのＣＤの光ディス
クを半径方向に２段トラッキングする構成のデッキを有
する光学式プレーヤに使用することを意図するものであ
る。このようなデッキにおいて、対物レンズは、回転軸
線の周りに回転するディスクに対して半径方向経路に沿
って平行移動することができる。この目的のため、デッ
キは、走査装置を担持する平行移動自在のスライドを有
する構成とすると好適である。回転ディスクの情報トラ
ックには、レーザによって発生し走査装置に伝送される
放射ビームによって機械的接触なしに書き込み及び／又
は読み取ることができる。

【００１７】走査装置は、レンズホルダ４に取り付けま
た光軸2aを有する対物レンズ２を有する。レンズホルダ
４は、走査装置の可動部６の一部をなし、この可動部６
には合焦コイルホルダ８及び２個のトラッキングコイル
ホルダ10a,10b を設ける。コイルホルダ8,10a,10b は互
いにまたレンズホルダ４に対して相互連結する。合焦コ
イルホルダ８は、光軸2aに平行なコイル軸線を有する合
焦コイル12を設ける。トラッキングコイルホルダ10a,10
b の各々には、それぞれトラッキングコイル14a,14b を
設ける。

【００１８】本発明による走査装置には、更に固定部16
を設け、この固定部16には永久磁石18と強磁性部分16ａ
を設ける。矢印Ａの方向に磁化した永久磁石18は、固定
部16の強磁性部分16ａとともに磁気回路を形成し、永久
磁石18と一方の強磁性部分16ａとの間に磁気空隙20を設
ける。本明細書においては、固定部及び可動部はそれぞ
れ第１部分及び第２部分とも称する。固定部16には、更
に、この固定部をスライドに取り付けるための取付プレ
ート16ｂを設ける。

【００１９】第２部分即ち可動部６は第１部分即ち固定
部16に対して可撓性懸垂手段又は支持手段によって移動
可能に取り付け、合焦コイル12及びトラッキングコイル
14a,14b を部分的に空隙20内に突出させる。第２部分、
特に、レンズ２は双頭矢印Ｆに示す合焦方向に、また双
頭矢印Ｒで示すトラッキング方向に第１部分に対して相
対移動することができる。

【００２０】懸垂手段は、２個のフレーム状素子22a,22
b を有し、これら素子は、プラスチックで形成し、それ
ぞれ４個の一体ヒンジ28を設けると好適である。レンズ
２は、素子22a,22b が合焦方向Ｆ及びトラッキング方向
Ｒによって規定される平面に交差する方向に延在するニ
ュートラル位置をとる。素子22a,22b は、それぞれ連結
部分30,32 及び31,33 によって第２部分６及び第１部分
16に取り付ける。ダブルの一体ヒンジ28により合焦方向
Ｆに延びる軸線の周りの運動及びトラッキング方向Ｒに
延びる軸線の周りの運動の双方が可能となる。

【００２１】使用した懸垂手段によって合焦運動及びト
ラッキング運動は平行運動となる。このことの利点は、
走査装置を担持するスライドの外部に発生する衝撃の受
けやすさと、スライド自体に起因する乱れの受けやすさ
との間に満足のいく妥協が得られる点である。

【００２２】本発明による走査装置は、第２部分６のト
ラッキング方向Ｒの移動を制限する機械的制限手段を設
ける。これら制限手段は、固定部16に取り付けた第１制
限素子34と、この第１制限素子34に連係動作するよう可
動部６に取り付けた第２制限素子35とを有する。図示の
実施例では、この第１制限素子34は半径方向Ｒに延在し
てこの方向には高い剛性を示すプラスチック部材として
構成し、第１部分16の取付プレート16ｂに取り付けた固
着端部34ａを有する。素子34は一体ヒンジ34ｂを有し、
このヒンジ34ｂは方向Ｆ、Ｒによって規定される平面に
交差する軸線を有し、素子34は合焦方向Ｆに変位するこ
とができる。制限素子34には、更に、窪み34clを設けた
遊端部分34ｃを設ける。図示の実施例では、第２制限素
子35は、窪み34clに突入するフック状の堅固な突起とし
て構成する。レンズ２のニュートラル位置では、双方の
制限素子34、35は互いに接触しない。素子34、35は、ま
たレンズ２の半径方向Ｒの僅かな移動中にも互いに接触
しない。しかし、可動部の迅速な大きな移動は、フック
状突起35が素子34の窪み34clの互いに平行な境界壁のう
ちの一方に衝合することにより制限される。可動部６
は、制限状態では固定部16に対して好ましくない接触は
生ずることはなく、即ち、合焦運動中にこの固定部16に
対して好ましくない接触を生ずることがない。このこと
は、正常な動作条件では乱れのない合焦が可能となるこ
とを意味する。

【００２３】図２は、本発明による装置の実施例を使用
した光学式プレーヤ、又はより包括的にいうと、放射ビ
ームにより情報を記録及び／又は読取る装置の一部を示
す。この図２の実施例の説明において、図１の実施例の
対応部分には同一の参照符号を付けて説明する。

【００２４】図２に示す装置は、シャシ80を有し、この
シャシ内において、情報トラックを有するディスク状情
報キャリヤ又は光学的ディスク例えば、ＣＤを支持しま
た心決めする電気的駆動ターンテーブル82を、回転軸線
82ａの周りに回転自在に支持する。装置には、更に、タ
ーンテーブル82に対してスライド84を半径方向（矢印Ｒ
で示す方向）に平行移動自在に案内する機械的案内手段
を設ける。案内手段は、シャシ80に取り付けた案内ロッ
ド86及び案内壁88を有し、案内ロッド86は摺動ブッシュ
90と連係動作するようにし、また案内壁88はスライド84
の摺動面92に連係動作するようにする。図示しないがシ
ャシに取り付けた電動モータは、伝動機構を介してスラ
イド84を駆動するために使用する。

【００２５】スライド84は、本発明による走査装置94及
び走査装置94に並置させた半導体レーザを担持する。走
査装置94は、回転軸線82ａに平行な光軸2aを有する対物
レンズ２を設けた可動部６と、コイル軸線12ａを有する
合焦コイル12と、２個のトラッキングコイル14a,14b と
を設ける。懸垂部材22a,22b により可動部６を走査装置
の固定部16に連結し、この固定部をスライド84に連結、
しまたこの固定部は永久磁石18とともに磁気回路を形成
する。走査装置はスライド84に対して、走査装置の長手
方向軸線ｌが回転軸線82ａ及び光軸2aによって画定され
る平面に交差する方向に指向し、対物レベル２が合焦方
向Ｆ及びトラッキング方向Ｒの双方に移動自在となるよ
うに位置決めする。

【００２６】動作にあたり、スライド84は、回転ディス
クの情報トラックに粗く追従するためターンテーブル82
の回転軸線82ａに対して矢印Ｒで示すように半径方向経
路に沿って移動する。情報トラックは、ターンテーブル
上にクランプした光ディスク上で僅かに中心がずれてい
るため、回転中の情報トラックの僅かな半径方向の変動
は許容される。動作中に対物レンズによってディスクに
形成されるスポットの位置と走査されるべきトラック位
置との間に生ずるいかなる変位も、対物レンズ２が矢印
Ｒで示す方向に移動微小な高周波トラッキング移動を行
って走査装置94を有する半径方向トラッキングシステム
によって減少する。

【００２７】図２に示す本発明による装置は、固定部16
に取り付けた第１制限素子34及び可動部６に取り付けた
第２制限素子35を有する。双方の制限素子34、35は半径
方向Ｒには剛性が高く、第１制限素子は合焦方向Ｆに変
位することができる。サーチ動作中、スライド84に加わ
る駆動力は大きく、トラッキングコイル14ａ、14ｂに通
電するときでも、可動部６は固定部16の半径方向移動に
追従することができず、この場合、制限素子34、35は相
互掛合して固定部16に対する可動部６の合成変位を制限
する。この状況において、制限素子34は変位することが
できるため、可動部６は合焦方向Ｆには妨げられること
なく移動して放射ビームを合焦する。

【００２８】図３に示した本発明による装置（以下、光
学式プレーヤとして説明する）は、スライド143 と、ス
ライド143 を案内するフレーム145 とを有する。このフ
レーム145 は、回転軸線147aの周りに回転自在のターン
テーブル147 を支持する。ターンテーブル147 は、光デ
ィスク例えば、ＣＤ及び／又は光磁気ディスクのような
ディスク状情報キャリヤを支持しうるようにする。ター
ンテーブル147 の回転軸線147aは、図示の原点Ｏを有す
る直交座標系Ｘ、Ｙ、ＺのＺ軸に平行とする。ターンテ
ーブル147 は、フレーム145 に取り付けた伝動モータに
よって駆動することができる。スライド143 はターンテ
ーブル147 に対して半径方向即ち、図示の座標系のＸ軸
に平行に移動することができる。この目的のため、スラ
イド143は、フレーム145 の案内ロッド104 に連係動作
する軸受102 を有する。スライド143 は、磁石106,108
に対向配置してスライドに取り付けたアクチュエータコ
イル110 に通電することによって駆動する。このような
スライド駆動装置は、ドイツ国特許公開第3315848 号に
記載されている。スライド143 には本発明による走査装
置100 を担持し、この詳細を図４に示す。

【００２９】図４に示す本発明による走査装置は、固定
の第１部分101 と、この固定の第１部分に対して相対移
動自在の第２部分105 を有する。固定の第１部分101
は、スライド143 の弾性手段に取り付けたベース103 を
有する。この実施例において、ベース103 は２個の部分
を有し、各部分は磁気ヨークとして使用し、それぞれ弾
性手段の２個の板ばね支持素子149,151 の遊端149b,151
b に支持する。スライド143 に一体にした固定端部149
a,151a を有する支持素子149,151 は、Ｚ軸に平行の方
向に弾性を有し、それぞれ開口112 を有する。

【００３０】可動部即ち、第２部分105 は合焦レンズ10
7 を取り付けた中心本体114 を有し、この合焦レンズ10
7 はＺ軸に平行な光軸107aを有する。第２部分105 は、
それぞれＺ軸に平行でＸ軸に交差する２個の互いに平行
なフレーム状支持体153,155を有する懸垂装置によって
ベース103 に支持する。各支持体153,155 は、Ｚ軸に平
行な２個の金属又はプラスチックの板ばね又は板ばね状
の第１素子157,159 を有し、Ｙ軸に平行な軸線の周りに
弾性的に変位することができ、またＺ軸の周りに弾性的
に捩じれることができる。この目的のため、支持体153,
155 の各々には、Ｙ軸に平行な２個の剛性の高い細長プ
ラスチック製の第２素子161,163 を設け、この第２素子
161,163 に、図示の実施例では金属素子とした第１素子
157,159の端部を埋設する。第１素子157 は可動部即ち
第２部分105 に取り付けたプラスチック製の中心部分15
7aを有する。第２素子159 は、スライドに取り付け、カ
プセル化することによって形成した同様の中心部分159a
を有する。

【００３１】本発明による走査装置は、光学的に走査す
るディスク状の情報キャリヤを走査することを意図す
る。このような情報キャリヤ例えば、ＣＤには、情報ト
ラックを有する情報表面を設ける。走査は、光学式プレ
ーヤの光源、特にレーザによって発生する放射ビームに
よって行う。この放射ビームはレンズ107 を通過し、ト
ラッキング制御装置によって、走査中に走査スポットが
情報トラックを正確に追従するのを確実にする。

【００３２】走査装置の可動部即ち第２部分105 は、中
心本体114 を包囲しかつ合焦制御装置に接続した合焦コ
イル113 を有し、このコイルは図示の直交座標系のＸ−
Ｙ平面に平行な平面上に配置する。第２部分105 には、
トラッキング装置に接続した２個のトラッキングコイル
対115a,115b 及び117a,117b を設ける。トラッキングコ
イル115a,115b は中心本体114 の一方の側に配置し、Ｘ
軸に平行なライン119に沿って延在させるとともに、ト
ラッキングコイル117a,117b を中心本体114 の反対側に
配置し、ライン119 に平行なライン121 に沿って延在さ
せる。合焦コイル113 に取り付けたトラッキング115a,1
15b 及び117a,117b は、それぞれ基本的にＹ軸に平行な
コイル軸線123a,123b 及び125a,125b を有する。

【００３３】磁極対127a,127b 及び129a,129b を、それ
ぞれ各トラッキングコイル対115a,115b 及び117a,117b
に対向させて配置し、空隙111 を介してトラッキングコ
イルと連係動作するように配置する。図示の実施例で
は、磁極はＹ軸に平行な磁気軸線を有しかつトラッキン
グコイルに同一の極性の磁極面が対向する永久磁石の形
式とする。磁極127a,127b 及び129a,129b は、座標系の
Ｘ−Ｚ平面に平行にし、また２個の境界平面131,133 に
よって画定される領域内に配置する。磁極対127a,127b
及び129a,129b の各々には、Ｙ方向及びＺ方向に延びて
いるゾーン139 の境界をなす２個の対向面135a,135b 及
び137a,137b を有する。トラッキングコイル115a,115b
及び117a,117b は、特に、可動部105 及びレンズ107 の
Ｘ軸方向に見て少なくとも中心位置において、トラッキ
ングコイル全体が境界平面131,133によって画定される
領域内に存在するよう位置決めする。図４において、レ
ンズは中心位置にある状態を示す。トラッキングコイル
115a,115b 及び117a,117b は、それぞれ磁極に対向させ
て配置し、一方のコイル部分は直接磁極面に対向配置す
る。更に、トラッキングコイルの各々には、ゾーン139,
141 に配置したコイル部分115al,115bl,及び117al,117b
l を有する。

【００３４】トラッキングコイル対115a,115b 及び117
a,117b の各々が、磁極127a,127b 及び129a,129b に直
接対向配置した２個のアクティブコイル部分を有し、ま
たこれらアクティブコイル部分間で磁極の漂遊磁界内に
配置した２個のコイル部分を有するようにした磁極及び
トラッキングコイル形状を使用した結果、可動部105 は
トラッキングコイルに通電したときＸ軸に平行に作用す
る磁気駆動力を受け、レンズ107 を担持する可動部105
を第１軸線に沿って即ち、半径方向又はトラッキング方
向に移動させる。合焦コイル113 に通電することによ
り、可動部105 及び従って、レンズ107 はＺ軸に平行な
合焦方向に移動することができ、放射ビームを合焦す
る。可動部が第２軸線に沿って中心位置に対して相対移
動したレンズの合焦位置では、トラッキングコイルに通
電したときトルクを発生する。しかし、本願発明者は、
これらトルクが互いに対として対向し、特にコンパクト
な構造の結果、大きさが互いに等しい又はほぼ等しく、
トルクは実質的に互いに相殺される。この結果、本発明
による走査装置は、トラッキング中可動部のやっかいな
共振に煩わされることがなくなる。

【００３５】初期的にフラットな環状トラッキングコイ
ル115a,115b 及び117a,117b を図示の実施例に示すよう
に曲げ、コイル部分115al,115bl,及び117al,117bl をそ
れぞれ表面135a,135b 及び137a,137b に対向させる。こ
のことにより、トラッキングコイルに通電するとき強力
な駆動力を発生するため、磁極の漂遊磁界を効率よく使
用することができる。

【００３６】アクセスタイムを短くするためには、図３
及び図４に示す走査装置には、固定部101 に対する可動
部105 のＸ軸に沿う半径方向移動を制限する機械的制限
手段を設ける。この制限手段は、スライド143 に取り付
けた第１制限素子171 と、走査装置の可動部105 に取り
付けた第２制限素子173 とを有する。この第２制限素子
173 は窪み173aを有し、この窪み173a内にクリアランス
を有して第１制限素子171 の拡大端部171aが掛合可能に
する。板ばねの形式の第１制限素子171 は、Ｚ軸に沿う
方向に見て柔軟性を示し、Ｘ軸に沿う方向に見て高い剛
性を示す。スライド143 の迅速な移動中、制限素子173
は端部部分171aに接触し、可動部105 の半径方向の変動
を制限する。このようにして、制限素子171 は柔軟であ
るため、スライド143 の迅速な半径方向移動中にもレン
ズ107 の正確な合焦運動が可能となる。

【００３７】上述したところは、本発明の好適な実施例
を説明したに過ぎず、請求の範囲において種々の変更を
加えることができること勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による走査ユニットの第１実施例の線図
的斜視図である。

【図２】本発明による装置の第１の実施例の線図的斜視
図である。

【図３】本発明による装置の第２の実施例の線図的斜視
図である。

【図４】本発明による走査装置の第２の線図的斜視図で
ある。

【符号の説明】

2 対物レンズ 4 レンズホルダ 6 可動部（第２部分） 8 合焦コイルホルダ 10a,10b トラッキングコイルホルダ 12 合焦コイル 14a,14b トラッキングコイル 16 固定部（第１部分） 16a 強磁性部分 18 永久磁石 20 磁気空隙 16b 取付プレート 22a,22b フレーム状素子 28 一体ヒンジ 30,32,31,33 連結部分 34 第１制限素子 34cl 窪み 35 第２制限素子（フック状突起） 80 シャシ 82 ターンテーブル 84 スライド 86 案内ロッド 88 案内壁 90 摺動ブッシュ 94 走査装置 100 走査装置 101 第１部分 102 軸受 103 ベース 104 案内ロッド 105 第２部分 106,108 磁石 107 合焦レンズ 110 アクチュエータコイル 112 開口 113 合焦コイル 114 中心本体 115a,115b,117a,117b トラッキングコイル 127a,127b,129a,129b 磁極 135a,135b,137a,137b 対向面 143 スライド 145 フレーム 147 ターンテーブル 149,151 板ばね支持素子 153,155 フレーム状支持体 157,159 第１素子 161,163 第２素子 171 第１制限素子 171a 拡大端部 173 第２制限素子 173a 窪み

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】放射ビームにより情報を記録及び／又は読
み取るため、フレームと、回転軸線の周りに回転自在であって、ディスク状情報キ
ャリヤを支持するターンテーブルと、前記回転軸線に対して少なくともほぼ半径方向に移動自
在のスライドと、前記スライドに取り付けた第１部分、この第１部分に対
して相対移動可能であって、前記回転軸線に少なくとも
ほぼ平行な光軸を有する対物レンズを設けた第２部分、
及び前記レンズを設けた前記第２部分を半径方向及びこ
の半径方向に交差する合焦方向の光軸に沿って移動させ
るアクチュエータ手段を有する走査装置とを備えた情報
記録及び／又は読取装置において、前記可動の第２部分の少なくとも半径方向の移動を制限
する機械的制限手段を設け、前記制限手段によって、制
限中に対物レンズの合焦方向の移動を可能にする構成と
したことを特徴とする情報記録及び／又は読取装置。
【請求項２】前記制限手段は、前記走査装置の第１部分
に連結した第１制限素子と、前記走査装置の第２部分に
連結した第２制限素子とを有する構成とし、前記第１及
び第２の制限素子の双方を少なくともほぼ半径方向には
少なくともほぼ高い剛性を示し、前記双方の制限素子の
少なくとも一方は合焦方向には柔軟性を示す構成とした
請求項１記載の情報記録及び／又は読取装置。
【請求項３】前記第１制限素子を合焦方向に柔軟性を示
す構成とした請求項２記載の情報記録及び／又は読取装
置。
【請求項４】合焦方向に柔軟性を示す制限素子を少なく
ともほぼ半径方向に延在させ、また半径方向及び合焦方
向に交差する方向に指向するヒンジ軸線を有する一体ヒ
ンジを設けた請求項２又は３記載の情報記録及び／又は
読取装置。
【請求項５】前記第１及び第２の制限素子は、制限中に
のみ互いに接触する構成とした請求項２乃至４のうちの
いずれか一項に記載の情報記録及び／又は読取装置。
【請求項６】第１部分、この第１部分に対して相対移動
可能でありかつ光軸を有するレンズを設けた第２部分、
及びレンズを設けた第２部分を前記光軸に交差する第１
軸線並びに前記光軸に一致する第２軸線に沿って移動さ
せるアクチュエータ手段を備えた走査装置において、前
記可動の第２部分の前記第１軸線に沿った移動を制限す
る機械的制限手段を設け、この機械的制限手段によっ
て、制限中に前記第２部分の前記第２軸線に沿った移動
を可能にする構成としたことを特徴とする情報記録及び
／又は読取装置。
【請求項７】前記制限手段は、前記第１部分に連結した
第１制限素子と、前記第２部分に連結して前記第１制限
素子と連係動作する第２制限素子とを有する構成とし、
前記第１及び第２の制限素子の双方を前記第１軸線で規
定される方向には少なくともほぼ高い剛性を示し、前記
双方の制限素子の少なくとも一方は前記第２軸線で規定
される方向には柔軟性を示す構成とした請求項６記載の
情報記録及び／又は読取装置。