JPH09235550A - 反強誘電性液晶組成物 - Google Patents
反強誘電性液晶組成物Info
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- JPH09235550A JPH09235550A JP12872896A JP12872896A JPH09235550A JP H09235550 A JPH09235550 A JP H09235550A JP 12872896 A JP12872896 A JP 12872896A JP 12872896 A JP12872896 A JP 12872896A JP H09235550 A JPH09235550 A JP H09235550A
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Abstract
り、高速応答性の反強誘電性液晶組成物を提供する。 【解決手段】 次の構造式(1)〜(7)で表わされる
化合物のうち、少なくとも1種類を含む反強誘電性液晶
組成物。 【化1】 (ここに、R1 は炭素原子数4〜20のアルキル基、R
2 は主に炭化水素基からなり、炭素原子数2〜16であ
り、その一部にエーテル基やカルボニル基のような酸素
原子を含んでいてもよく、R3 は炭素原子数が5〜19
の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、分岐状のアルキ
ル基であるときは、それによってこの化合物が光学活性
体となっていてもよい。
Description
り、特に反強誘電(カイラルスメクチックCA 、以下S
mCA * と略号する)相を出現するようにした液晶組成
物に関し、詳しくは液晶表示素子に使用するのに適した
反強誘電性液晶に関する。
・低消費電力などの特徴を生かして表示素子として幅広
く用いられるようになってきたが、これらの表示装置の
ほとんどは、ネマチック液晶を用いるTN(Twist
ed Nematic)型を一般的に採用している。こ
のTN型の表示方法は、液晶の比誘電率の異方性を駆動
源としているために、その応答速度は遅く、改善の必要
性に迫られていた。
された強誘電性を示すカイラルスメクチックC(SmC
* と略号する)液晶を用いた液晶デバイスは、ネマチッ
ク液晶では達成し得なかった高速応答性・メモリー性を
有しており、これらの特性を生かして、強誘電性液晶デ
ィスプレイへの応用研究が精力的に行われている。しか
し、この表示方法に必要とされる良好な配向性・メモリ
ー性を実際のセルにおいて実現することは困難であり、
外部からのショックに弱い等の問題をかかえており、解
決すべき課題は数多く残されている。
よって、前記のSmC* 相の低温側に三安定状態を示す
反強誘電相(SmCA * 相)が発見された。この反強誘
電性液晶は、隣接する層毎に双極子が反平行に配列した
熱力学的に安定な相を示し、印加電圧に対して明確なし
きい値と二重履歴特性を特徴とする反強誘電相−強誘電
相間の電場誘起相転移を起こす。また、このスイッチン
グ挙動を応用して、新規な表示方法の実現に向けての検
討が始まっている。
特開平1−213390、特開平1−316339、特
開平1−316367、特開平2−28128の各公報
等が既に知られており、更に新しい反強誘電性液晶化合
物が発表されており、次第にその数を増している。とこ
ろで、現在までに製造されている反強誘電性液晶化合物
の多くは実用的な面から考えたとき融点が高く、また反
強誘電相の温度範囲も室温よりはるかに高い、従って、
ただ1種類の反強誘電性液晶化合物を用いて液晶素子を
作製することは困難で、通常は実用的な物性バランスを
図るために、数種以上の反強誘電性液晶化合物を混合し
て使用することが必要となる。
ング特性を液晶ディスプレイに応用する場合、反強誘電
性液晶のみを含んだ組成物を用いて液晶セルを作製する
ことも不可能ではないが、三安定状態を示す温度範囲、
液晶駆動電圧、結晶化温度、配向性などの点で必ずしも
好ましいとは言えない。特に、液晶駆動電圧に関して
は、現状の反強誘電性液晶組成物は駆動電圧が35〜4
5Vと高く、消費電力や駆動ICの耐電圧条件等の制約
から考えて、液晶駆動電圧を低下させる必要がある。ま
た、高コントラストを得るために、高速応答化も必要で
ある。本発明は、このような状況に鑑み、しきい値電圧
を低下させ、低電圧駆動を可能にし、高速応答化された
反強誘電性液晶組成物を提供することを目的とする。
載した反強誘電性液晶組成物及びそれを用いた液晶表示
素子である。この組成物によって液晶の低電圧駆動及び
電場応答の高速化が可能となり、実用性に優れた液晶素
子を得ることができる。
式に示すように、
p−ヒドロキシ安息香酸光学活性アルキルエステル誘導
体(10)とを塩化メチレンなどの有機溶媒中、N−ジ
メチルアミノアミンの存在下、DCCなどの脱水縮合剤
を用いて、エステル化することにより容易に合成するこ
とができる。
式に示すように、
4′−カルボン酸を塩化チオニルなどと反応させて製造
することができる酸塩化物(12)を、ピリジンなどの
塩基の存在下、光学活性2−アルカノール(13)と反
応させることにより製造することができる。
ための原料アルコール即ち式(13)で示される化合物
は、光学活性体として市販されているものもあり、又ラ
セミ体として市販されているものについては、エステル
化して酵素による加水分解を経て分割を行う(J.A.C.S
107 , 7072 (1983), JCS perkin I, 557 (1993), JOC
53 5531 (1988)) 。これによって、入手可能であり、原
料として使用できる。
以下に記す。
(基礎編)等に示される公知の方法により、アルキルフ
ェニルピリミジンカルボン酸を合成した後、アルキルフ
ェニルピリミジンカルボン酸をチオニルクロライドと反
応させて酸クロライドとし、その後、塩基中光学活性ア
ルコールとエステル化反応を行いこれを得ることができ
る。
ニアガスと反応しアミジン化を行う。反応2は、塩基を
用い、マロン酸エトキシエーテルと環化反応を行う。反
応3は、オキシ塩化リンを用いクロル化反応を行う。反
応4は、パラジウム触媒を用いて接触還元条件下、脱ク
ロル化を行う。反応5は、アルカリ加水分解によりカル
ボン酸を得る。反応6は、カルボン酸をチオニルクロラ
イドと加熱撹拌し酸クロライドとする。次いでこれをピ
リジン中、光学活性アルコールとエステル化反応を行い
目的物を得る。
以下に記す。
キルフェノールとを塩基を用い反応を行った後、加水分
解によりカルボン酸を得る。その後、カルボン酸とチオ
ニルクロライドとを反応させ、酸クロライドとし塩基存
在下、光学活性アルコールとエステル化反応を行い、目
的物を得ることができる。
ちいエーテル化反応を行う。反応2は、アルカリ加水分
解により、カルボン酸を得る。反応3は、カルボン酸と
チオニルクロライドとを反応させ、酸クロライドとした
後、塩基中光学活性アルコールとエステル化反応を行
う。
以下に示す。
56446等に記載されている合成法により、光学活性
アルコールエステルをもつアルコキシカルボニルフェニ
ルアセチレンを得る。Cu触媒をもちいて4−アルキル
ブロモベンゼンと反応することにより得ることができ
る。
ンと4−ヨード安息香酸エステルとをCu触媒を用いて
反応を行い目的物を得ることができる。
t3 Nを用いて反応を行う。反応2は、塩基を用いて脱
離反応を行う。反応3は、CuI、パラジウム触媒、E
t3 Nを用いて反応を行う。反応4は、CuI、パラジ
ウム触媒、Et3 Nを用いて反応を行う。
以下に示す。
56445等に記載されている合成法により一般式
(6)で示される化合物を合成し、パラジウム触媒存在
下、水素添加反応を行い目的物を得ることができる。
囲気下、水素添加反応を行う。
以下に示す。 (不斉炭素のある場合)
に記載されているトラン誘導体の合成法に従い1−デシ
ル−4′−(1″−エチルオキシカルボニル)トランを
合成し、水素添加反応を行い1−〔4′−デシルフェニ
ル〕−2−〔4″−(エチルオキシオキシカルボニル)
フェニル〕エタンを得、還元反応にてベンジルアルコー
ル体を得る。水酸基のハロゲン化を行い1−〔4′−デ
シルフェニル〕−2−〔4″−ベンジルヨード〕エタン
を得、ヨード体から誘導される有機金属試薬(グリニヤ
ール試薬)とアルキルトリフラート体をカップリングさ
せ目的物を得ることができる。
添加反応を行う。反応2は、水素化リチウムアルミニウ
ムを用いて還元反応を行う。反応3は、塩化チオニルに
てクロル化を行った後ヨウ化ナトリウムにてヨード化を
行う。反応4は、有機金属試薬(グリニヤール試薬)を
調整し、カップリングを行う。(上記式においてTfO
−はCF3 SO2 −O−を表わす)
等に記載されているトラン誘導体を合成した後、水素添
加反応を行い目的物を得ることができる。
ウ化銅触媒を用いてカップリングを行う。反応2は、パ
ラジウム触媒を用いて水素添加を行う。
の1種又は2種以上の含有量の合計は1〜49wt%が好
ましい。この含有量の合計が49wt%を超えると、反強
誘電相が極端に減少する。一方、この合計が1wt%未満
になると、低電圧駆動特性が乏しくなる。またさらに好
ましくは、この含有量の合計が5〜30wt%である。
剤として、構造式(1)と類似の構造を持つ下記式の化
合物が公知となっている。(例えば、 "Liquid Crystal
& Ordered Fluids vol.1" J.W.Goodby, A.C.Griffin,
J.F.Johnson (1982))
検討した結果、反強誘電性液晶のしきい値電圧降下剤と
して、構造式(1)に示される化合物が効果的であるこ
とを見い出した。
合物で公知となっている例を表1〜5に記す。
以上を組み合わせるに適した反強誘電性液晶化合物は下
記式(8)で示される化合物である。
ルボニルオキシ基のいずれかを表し;A1 ,A2 ,A3
は
Br又はCH3 で置換されていてもよい);RfはCH
3 又はCF3 を表わし;R5 は主に炭素原子数2〜16
の炭化水素基からなり、その一部にエーテル基やカルボ
ニル基などのように酸素原子を含んでいてもよい。)
る。ビフェニルカルボン酸と光学活性ヒドロキシ安息香
酸エステルとをクロロホルム又は、塩化メチレン等の溶
媒に溶かし、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
等の脱水縮合剤とN,N−ジメチル−4−アミノピリジ
ン等の塩基を用いて、反応を行うことにより目的物を得
る事ができる。ビフェニルカルボン酸類の合成法の概略
を芳香環が置換されていないものを例として以下に示
す。
合)
キシ−ブロモベンゼンから調製したグリニヤール試薬と
4−ブロモベンゾニトリルとを反応させる。反応2は常
法通りに加水分解する。
合)
ベンジルと炭酸カリウム等の塩基とをDMF等の溶媒中
で反応を行う。反応2は、常法通りにエステル化を行
う。反応3は、パラジウム触媒存在下で水素化分解し
て、脱ベンジルを行う。
1からNo.4(全てR体)を用いて基準液晶として組成
物Aを作製した。この組成物Aに対し、以下に示す化合
物No.5とNo.6をそれぞれ20wt%添加した(組成物
B,C)。組成物A,B,Cの組成を表6に示す。そし
て液晶組成物A,B,Cをそれぞれラビングによる配向
処理を施した液晶セル(ギャップ:2μm)に注入し、
注入後いったん液晶組成物が等方性液体に変化する温度
にセルを加熱し、その後2℃/min で室温まで冷却して
反強誘電性液晶素子を得た。この素子に1Hz,±40V
の三角波を印加し、直交ニコル下で透過光強度を測定し
たところ、図1に示すようなダブルヒステリシス曲線を
得た。このヒステリシスにおいて、電圧増加時に相対透
過率90%となる液晶駆動電圧をしきい値電圧とし、組
成物A,B,Cについてしきい値電圧を求めて測定温度
に対してプロットしたところ、図2に示す結果が得られ
た。今回作製した化合物No.5とNo.6を添加すること
で、組成物B,Cのしきい値電圧は組成物Aに比べて大
幅に低下することができた。つまりSmCA * 相から電
界誘起SmC* 相へ相転移させるための30℃における
電界強度のしきい値(セルギャップが一定ならば、しき
い値電圧に比例する)は、組成物Aが22.0V/μm
であるのに対して、組成物Bは12.6V/μm、組成
物Cは11.5V/μmと低くなる。これにより、反強
誘電性液晶組成物のしきい値電圧を低下することが可能
となった。
に10wt%添加したときの電界強度のしきい値の温度依
存性を測定した。その結果を図3に示す。同時に第18
回液晶討論会にてチッソ(株)が発表した下記の構造式
で表わされるしきい値電圧低下用添加剤の結果も示し
た。
することにより、電界強度のしきい値はチッソ(株)発
表の添加剤と比較して低くなっており、電界強度のしき
い値の温度依存性が小さい。尚、図3において、Tcは
反強誘電相の上限温度を表す。
製した。 (化合物No.5)4−n−デシル安息香酸0.98g、
(R)−4−ヒドロキシ安息香酸−1−メチルヘキシル
エステル0.88g、N,N−ジメチル−4−アミノピ
リジン0.03gを塩化メチレン26.3gに室温にて
溶解させた後、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.8
8gを加え、室温にて一昼夜撹拌した。反応終了後、析
出した不溶物を濾別し、3%塩酸水溶液、水、飽和食塩
水による洗浄を経た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた。乾燥剤を濾別した後、溶媒留去した。得られた生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー及びエタノ
ールによる再結晶により精製して、目的物1.20gを
得た。1 H−NMRスペクトル (CDCl3 ,ppm):0.8−
0.9(m 6H),1.26−1.65(m 27
H),2.70(t 2H),5.13−5.18(m
1H),7.25−7.32(m 4H),8.09
−8.11(m4H)。 1R スペクトル(KBr法、cm-1):2927,28
58,1742,1718,1606,1504。 比施光度〔α〕D 20 −22.98(C,2.115
in CHCl3)。
ビフェニルカルボン酸2.44g、五塩化リン0.11
g、を塩化チオニル12.2mlに溶解し2.5時間還流
後過剰分の塩化チオニルを留去し酸クロリド2.7gを
得た。これにトルエン30mlを加え、(R)−1−メチ
ルヘキサノール0.8g、ピリジン33.4mlを氷冷下
滴下し、40〜45℃にて3時間撹拌後一夜放置した。
反応終了後、3%塩酸水溶液を滴下し酸性とした後トル
エン抽出した。有機層は、水、3%水酸化ナトリウム水
溶液、水で洗浄し無水硫酸マグネシウムにて乾燥後溶媒
を留去した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー及びエタノールによる再結晶により精製し
て、目的物0.7gを得た。1 H−NMRスペクトル (CDCl3 ,ppm):0.86
−0.88(m,6H),1.27−1.65(m,2
7H),2.65(t,2H),5.14−5.19
(m,1H),7.26(d,2H),7.53(d,
2H),7.64(d,2H),8.08(d,2
H)。 1R スペクトル(KBr法 cm-1):2927,28
56,1715,1610,1496,1486,13
79,1275,1179,1190,1007,83
5,772,703。 比施光度〔α〕D 20 −32.22(C,1.145,
in CHCl3)。
記組成物Aと、以下に示す化合物 No.7〜10を用いて
表7に示す組成物D〜Gを作り、反強誘電性液晶素子を
作り、しきい値電圧を求めて測定電圧に対してプロット
したところ、図4に示す結果が得られた。今回作製した
化合物 No.7〜 No.10を添加することで、組成物D,
E,F,Gのしきい値電圧は組成物Aに比べて大幅に低
下することができた。つまりSmCA *相から電界誘起
SmC* 相へ相転移させるための30℃におけるしきい
値電圧は、組成物Aが44.0Vであるのに対して、組
成物Dは23.5V、組成物Eは27.4V、組成物F
は23.1V、組成物Gは25.1Vと低くなる。これ
により、反強誘電性液晶組成物のしきい値電圧を低下す
ることが可能となった。
記組成物Aと、以下に示す化合物 No.11,12を用い
て表8に示す組成物H,Iを作り、反強誘電性液晶素子
を作り、しきい値電圧を求めて測定電圧に対してプロッ
トしたところ、図5に示す結果が得られた。今回作製し
た化合物 No.11,12を添加することで、組成物H,
Iのしきい値電圧は組成物Aに比べて大幅に低下するこ
とができた。つまりSmCA * 相から電界誘起SmC*
相へ相転移させるための30℃におけるしきい値電圧
は、組成物Aが44.0Vであるのに対して、組成物H
は21.8V、組成物Iは22.9Vと低くなる。これ
により、反強誘電性液晶組成物のしきい値電圧を低下す
ることが可能となった。
て、図6に示したように測定した。組成物A,B,C,
D,E,F,G,H,Iの応答時間は30℃においてそ
れぞれ100μs、50μs、40μs、40μs、4
5μs、40μs、45μs、45μs、40μsであ
り、化合物 No.5〜 No.12を添加することにより電場
応答を高速化することが可能となった。
昭63−8478、特開平2−184670、2173
54(EP)に記載されたものが挙げられるが、いずれ
の文献も反強誘電性液晶組成物には言及していない。
調製した。 (化合物 No.7) ((R)−2−(4−デシル)フェニル−5−ピリミジ
ンカルボン酸1−メチルヘキシルカルボニルエステル)
2−(4−デシル)フェニル−5−ピリミジンカルボン
酸1.56g、チオニルクロライド25mlを還流下にて
4時間反応した後、過剰分のチオニルクロライドを減圧
留去した。得られた酸クロライドをクロロホルムに溶解
し(R)−2−ヘプタノール0.36g、ピリジン8ml
の混合物へ氷冷下滴下し室温にて一昼夜撹拌した。反応
終了後、反応生成物をクロロホルムにて抽出し、有機層
は、水、3N−HClにて洗浄を行った。無水MgSO
4 にて乾燥した後、溶媒を留去した。粗生成物1.81
gを得た。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーによって行い目的物1.23gを得た。
m):0.8〜0.9(m 6H),1.2〜1.7(m
H),2.68(t 2H),5.1〜5.2(m
1H),3.71(d 2H),8.42(d 2
H),9.28(s 2H)。 IRスペクトル(KBr法、cm-1):2854,172
4,1586,1540,1432,1242,78
2。
安息香酸1−メチルヘキシルエステル) (i)4−(4′−デシルフェニルオキシメチル)安息
香酸メチルの合成:4−デシルフェノール2.09g、
4−ブロモメチル安息香酸メチル2.01g、DMF3
5ml、炭酸カリウム2.99gを加え3時間70℃で
反応をした。反応終了後、反応混合物は、クロロホルム
にて抽出し、有機層は、水にて洗浄し、無水MgSO4
にて乾燥した。乾燥剤を濾別した後溶媒を留去した。得
られた粗生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにて精製を行い目的物2.78g得た。
m):0.8〜0.9(m 3H),1.2〜1.3(m
16H),2.3〜2.6(m 2H),3.9(s
3H),5.1(s 2H),6.8(d 2H),
7.1(d 2H),7.4(d 2H),8.0(d
2H)。 IRスペクトル(KBr法、cm-1):2955,291
8,2849,1719,1615,1282,75
8。
メチル)安息香酸の合成 4−〔(4′−デシル)フェニルオキシ〕メチル安息香
酸メチル2.84gエタノール50mlに水酸化ナトリ
ウム1.7gを水80mlに溶かした溶液を滴下し、2時
間還流反応した。反応終了後、塩酸酸性とし析出した結
晶を濾取、さらに水洗を行った。目的物結晶2.37g
を得た。
21,2851,1686,1615,1514,14
29,1295,757。
ルオキシメチル)安息香酸1−メチルヘキシルエステル
(化合物 No.8)の合成:4−(4′−デシルフェニル
オキシメチル)安息香酸1.50g、チオニルクロライ
ド25mlを入れ、1時間還流下反応した後、過剰分のチ
オニルクロライドを減圧留去し、酸クロライドを得た。
得られた酸クロライドのクロロホルム溶液8mlは、
(R)−2−ヘプタノール0.35gピリジン5ml中に
滴下し室温にて一昼夜撹拌した。反応終了後、反応生成
物は、クロロホルムにて抽出した。有機層は、水、3N
−HClにて洗浄し、無水MgSO4 にて乾燥した。乾
燥剤を濾別し溶媒を留去した。得られた粗生成物は、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィー及び2−プロパノー
ルによる再結晶にて精製して、目的物0.36gを得
た。
m):0.86〜0.88(m 6H)、1.2〜1.6
(m 27H)、2.53(t 2H),5.09(s
2H)、5.12〜5.13(m 1H)、6.87
(d 2H)、7.08(d2H)、7.48(d 2
H)、8.03(d 2H)。 IRスペクトル(KBr法、cm-1) :2927,285
6,1718,1614,1512,1464,138
0,1277,1242,757。
オキシカルボニル)トラン)4−デシルエチニルベンゼ
ン1.76g(R)−4−(1−メチルヘキシルオキシ
カルボニル)ヨード安息香酸2.60gをトリエチルア
ミン20mlに溶解し、PdCl2 (PPh)2 0.06
g CuI 0.05g PPh3 0.09gを添加
した。4時間60℃で反応後、室温にて一昼夜撹拌。反
応生成物は、クロロホルム抽出を行った。有機層は、
水、3N−HClにて洗浄後、無水MgSO4 にて乾燥
した後乾燥剤を濾別し溶媒を留去した。得られた粗生成
物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び2−プ
ロパノール再結晶にて精製を行い目的物2.42gを得
た。
m):0.86〜0.89(m 6H)、1.2〜1.6
(m 27H)、2.62(t 2H)、5.13〜
5.17(m 1H)、7.17(d 2H)、7.4
5(d 2H)、7.56(d2H)、8.00(d
2H)。 IRスペクトル(KBr法cm-1):2956,292
2,2849,1713,1604,1277,110
8,767,725。
−(1−メチルヘキシルオキシカルボニル)フェニル〕
エタン) (R)−4−デシル−4′−(1″−メチルヘキシルオ
キシカルボニル)トラン(化合物 No.10)1.00g
をTHF60mlに溶解し、10%Pd/C0.2g加
え、理論量の水素と反応するまで反応した。反応終了
後、パラジウム触媒を濾別しTHFを留去した。得られ
た粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製を行い、目的物1.01gを得た。
m):0.86〜0.89(m 6H)、1.2〜1.6
(m 27H)、2.56(t 2H)、2.88〜
2.90(m 2H)、2.93〜2.96(m 2
H)、5.13〜5.14(m1H)、7.07(s
4H)、7.21(d 2H)、7.93(d 2
H)。 IRスペクトル(KBr法cm-1):2927,285
5,1718,1612,1108,765。
(エチルオキシオキシカルボニル)フェニル〕エタンの
合成:
カルボニル)トラン1.66gをエタノール80mlに溶
解し、10%Pd/Cを0.1g加え理論量の水素と反
応するまで撹拌した。反応終了後、パラジウム触媒を濾
別しエタノールを留去し粗生成物を得た。シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにて精製を行い目的物1.66
gを得た。
):0.8〜2.7(m 24H),2.9(m 4
H),4.0〜4.6(m 2H),7.0〜8.1
(m8H)。 IR−スペクトル(KBrディスクcm-1):2926,
2855,1719,1612,1466,1276,
1107,849。
−〔4″−ヒドロキシメチルフェニル〕エタンの合成:
THF40mlの溶液に、1−〔4′−デシルフェニル〕
−2−〔4″−(エチルオキシオキシカルボニル)フェ
ニル〕エタン1.66gを0℃にて滴下した。滴下終了
後、室温にて6時間撹拌を行った。反応終了後、1N−
塩酸水溶液100mlを加え、30分撹拌を行った。反応
生成物は、酢酸エチルにて抽出を行った。有機層は、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、
溶媒留去を行った。粗生成物は、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにて精製を行い目的物1.39gを得
た。
):0.8〜2.7(m 21H),2.9(m 4
H),4.2〜4.6(m 2H),7.0〜7.3
(m8H)。 IR−スペクトル(KBrディスクcm-1):3371,
2920,2850,1515,1010,815。
−〔4″−クロロメチルフェニル〕エタンの合成:
〔4″−ヒドロキシメチルフェニル〕エタン1.39g
に塩化チオニル14mlを加え還流下1.5時間撹拌後、
過剰分の塩化チオニルを減圧留去した。残渣にヘキサン
を加え有機層を飽和重そう水溶液、飽和食塩水にて洗浄
を行い有機層は、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶
媒留去し粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて精製を行い1.44gを得た。
):0.8〜2.7(m 21H),2.9(m 4
H),4.5(m 2H),7.0〜7.3(m 8
H)。 IR−スペクトル(KBrディスクcm-1):2955,
2916,2849,1515,1463,1272,
1135,1116,828,677,558。
−〔4″−モノヨードメチルフェニル〕エタンの合成:
〔4″−クロロメチルフェニル〕エタン0.54gをア
セトンに溶解し、ヨウ化ナトリウム0.24gと一昼夜
反応した。反応終了後、析出した塩を濾別し溶媒留去を
行い0.56g白色結晶を得た。
m-1):2921,2850,1515,1469,1
272,1143,1104,825,681,55
4。融点:68℃〜74℃。
ル〕−2−〔4″−(3−メチルヘキシル)フェニル〕
エタン(化合物No. 12)の合成:
〔4″−モノヨードメチルフェニル〕エタン0.4gを
THF5mlに溶解させ−30℃にてn−ブチルリチウム
(ヘキサン溶液1.6M)を0.64ml滴下した。滴下
終了後1.5時間かけて10℃まで昇温し再度冷却し−
42℃にて塩化亜鉛0.15g/THF5ml溶液を滴下
した。1.5時間後15℃にてPdCl2 (dppf)
0.02gを加えた。続いて(R)−トリフルオロメタ
ンスルホニルオキシ−2−メチルブタン0.5g/TH
F3ml溶液を滴下し、室温にて一昼夜反応した。反応終
了後反応液を100mlの氷水に加えた後反応生成物をク
ロロホルム抽出した。有機層は、3N−HCl、水、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒留去した。得られた粗生成物は、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて精製を行い、0.06g油状物に
て目的物を得た。
):0.86〜0.89(m 6H),1.26〜
1.60(m 24H),2.57(t 4H),2.
87(s 4H),7.09(s 8H)。 IR−スペクトル(KBrディスクcm-1):2926,
2855,1515,1466,1232,1157,
819。 比旋光度〔α〕D 20:−14.92(C,1.005
in CHCl3 )。
ルフェニル)エタン)
(4″−オクチルフェニル)トラン0.34gをTHF
10mlに溶解し、10%Pd/C 0.05gを添加
し、理論量の水素を消費するまで反応した。反応終了後
パラジウム触媒を濾別し、THFを留去した。得られた
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精
製を行い、目的物0.36g油状物を得た。
):0.86〜0.89(m 6H),1.26〜
1.64(m 28H),2.53〜2.59(m 8
H),7.06(s 8H)。 IRスペクトル(KBrディスク、cm-1):3008,
2926,2855,1514,1464,807。
ルヒステリシス曲線の概要を示すグラフ。
Cの、測定温度に対するしきい値電界変化を示すグラ
フ。
対するしきい値電界変化を示すグラフ。
E,F,Gの、測定温度に対するしきい値電圧変化を示
すグラフ。
の、測定温度に対するしきい値電圧変化を示すグラフ。
すグラフ。
Claims (33)
- 【請求項1】 下記構造式(1)〜(7)で表わされる
化合物のうち、少なくとも1種類を含む反強誘電性液晶
組成物。 【化1】 ただし、R1 は炭素原子数が4〜20のアルキル基。R
2 は主に炭化水素基からなり、炭素原子数は2〜16で
あり、その一部にエーテル基やカルボニル基などのよう
な酸素原子を含んでいてもよく、R3 は炭素原子数が5
〜19の直鎖又は分岐状のアルキル基であり、分岐状の
アルキル基であるときは、それによってこの化合物が光
学活性体となっていてもよい。 - 【請求項2】 請求項1に記載した構造式(1)で表わ
される化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項3】 請求項1に記載された構造式(2)で表
わされる化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項4】 請求項1に記載した構造式(3)で表わ
される化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項5】 請求項1に記載した構造式(4)で表わ
される化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項6】 請求項1に記載した構造式(5)で表わ
される化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項7】 請求項1に記載した構造式(6)で表わ
される化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項8】 請求項1に記載した構造式(7)で表わ
される化合物を含む反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項9】 構造式(1)〜(7)で表わされる化合
物を少なくとも1種類含み、かつ下記構造式(8)で表
される化合物を1種類以上含む反強誘電性液晶組成物。 【化2】 (ここに、R4 はアルキル基、アルコキシ基、アルキル
カルボニルオキシ基のいずれかを表し;A1 ,A2 ,A
3 は 【化3】 を表し(ただし、これらの環に付いた水素原子はF,C
l,Br,CH3 基で置換されていてもよい);Rfは
CH3 またはCF3 を表わし;R5 は主に炭化水素基か
らなり、炭素原子数は2〜16であり、その一部にエー
テル基やカルボニル基などのように酸素原子を含んでい
ても良い。) - 【請求項10】 請求項1に記載の構造式(1)で表さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項11】 請求項1に記載の構造式(2)で表さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項12】 請求項1に記載の構造式(3)で表さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項13】 請求項1に記載の構造式(4)で表さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項14】 請求項1に記載の構造式(5)で表さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項15】 請求項1に記載の構造式(6)で表さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項16】 請求項1に記載の構造式(7)で示さ
れる化合物を少なくとも1種類含み、かつ、請求項9に
記載の構造式(8)で表される化合物を1種類以上含む
反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項17】 請求項1に記載の構造式(1)〜
(7)で表わされる化合物の1種又は2種以上の含有量
が、1〜49wt%であることを特徴とする請求項9の反
強誘電性液晶組成物。 - 【請求項18】 請求項1に記載の構造式(1)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項10の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項19】 請求項1に記載の構造式(2)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項11の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項20】 請求項1に記載の構造式(3)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項12の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項21】 請求項1に記載の構造式(4)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項13の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項22】 請求項1に記載の構造式(5)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項14の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項23】 請求項1に記載の構造式(6)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項15の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項24】 請求項1に記載の構造式(7)で表わ
される化合物の含有量が、1〜49wt%であることを特
徴とする請求項16の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項25】 請求項1に記載の構造式(1)〜
(7)で表わされる化合物の1種又は2種以上の含有量
が、5〜30wt%であることを特徴とする請求項9の反
強誘電性液晶組成物。 - 【請求項26】 請求項1に記載の構造式(1)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項10の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項27】 請求項1に記載の構造式(2)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項11の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項28】 請求項1に記載の構造式(3)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項12の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項29】 請求項1に記載の構造式(4)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項13の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項30】 請求項1に記載の構造式(5)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項14の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項31】 請求項1に記載の構造式(6)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項15の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項32】 請求項1に記載の構造式(7)で表わ
される化合物の含有量が、5〜30wt%であることを特
徴とする請求項16の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項33】 請求項1〜請求項32の組成物のいず
れかを用いた液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12872896A JPH09235550A (ja) | 1995-07-21 | 1996-05-23 | 反強誘電性液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18564895 | 1995-07-21 | ||
JP7-343756 | 1995-07-21 | ||
JP7-185648 | 1995-07-21 | ||
JP34375695 | 1995-12-28 | ||
JP12872896A JPH09235550A (ja) | 1995-07-21 | 1996-05-23 | 反強誘電性液晶組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09235550A true JPH09235550A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=27315803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12872896A Pending JPH09235550A (ja) | 1995-07-21 | 1996-05-23 | 反強誘電性液晶組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09235550A (ja) |
-
1996
- 1996-05-23 JP JP12872896A patent/JPH09235550A/ja active Pending
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