JPH09235147A - 燃焼灰から安定な固化体を製造する方法 - Google Patents
燃焼灰から安定な固化体を製造する方法Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 燃焼灰の水和反応性の変化に影響されず、高
品質で安定した固化体を製造する。 【解決手段】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、季節や地域に
よって異なる雰囲気温度の変化に影響されず、混練物の
温度を適正範囲内とするために、混練水の温度を雰囲気
温度によって1〜80℃の範囲内で変化させて、混練物
の温度を25〜55℃の範囲に維持することを特徴とす
る燃焼灰から安定な固化体を製造する方法から成る。
品質で安定した固化体を製造する。 【解決手段】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、季節や地域に
よって異なる雰囲気温度の変化に影響されず、混練物の
温度を適正範囲内とするために、混練水の温度を雰囲気
温度によって1〜80℃の範囲内で変化させて、混練物
の温度を25〜55℃の範囲に維持することを特徴とす
る燃焼灰から安定な固化体を製造する方法から成る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常圧流動床ボイラ
・加圧流動床ボイラ・噴流床ボイラ等からの燃焼灰(石
炭灰)、ごみ焼却炉からの燃焼灰、下水汚泥焼却炉から
の燃焼灰、パルプ工場等からの汚泥焼却による燃焼灰、
燃焼灰の溶融による飛灰等の燃焼灰を水と混練し、水蒸
気養生を行うことにより固化と有害物の安定な固定とを
行う燃焼灰から安定な固化体を製造する方法に関するも
のである。本発明の方法により製造された固化体を破砕
して粒状固化体とすることにより、この粒状固化体を、
建設資材、水産資材、SO2 、リン等の吸着材等の用途
に有効利用することができる。
・加圧流動床ボイラ・噴流床ボイラ等からの燃焼灰(石
炭灰)、ごみ焼却炉からの燃焼灰、下水汚泥焼却炉から
の燃焼灰、パルプ工場等からの汚泥焼却による燃焼灰、
燃焼灰の溶融による飛灰等の燃焼灰を水と混練し、水蒸
気養生を行うことにより固化と有害物の安定な固定とを
行う燃焼灰から安定な固化体を製造する方法に関するも
のである。本発明の方法により製造された固化体を破砕
して粒状固化体とすることにより、この粒状固化体を、
建設資材、水産資材、SO2 、リン等の吸着材等の用途
に有効利用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼灰の大部分は、水で加湿処理
された後に廃棄処分されている。燃焼灰の利用方法とし
ては、石灰分及び石こう分の組成調整を行った後、混
練、成形、水蒸気処理を行って硬化体とする製造方法が
知られている(例えば特公昭64−1420号公報参
照)。また、石灰分及び石こう分の組成調整を行った
後、硫酸カリウム等の一価のカチオンの塩を添加し、混
練、成形、水蒸気処理を行って硬化体とする製造方法が
知られている(例えば特公昭64−1423号公報参
照)。また、脱硫スラッジとフライアッシュに石灰を混
入して得られるセメント質混合物を常温で固化させた
後、破砕して粒状体とする方法が知られている(例えば
特開平5−330867号公報参照)。
された後に廃棄処分されている。燃焼灰の利用方法とし
ては、石灰分及び石こう分の組成調整を行った後、混
練、成形、水蒸気処理を行って硬化体とする製造方法が
知られている(例えば特公昭64−1420号公報参
照)。また、石灰分及び石こう分の組成調整を行った
後、硫酸カリウム等の一価のカチオンの塩を添加し、混
練、成形、水蒸気処理を行って硬化体とする製造方法が
知られている(例えば特公昭64−1423号公報参
照)。また、脱硫スラッジとフライアッシュに石灰を混
入して得られるセメント質混合物を常温で固化させた
後、破砕して粒状体とする方法が知られている(例えば
特開平5−330867号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化による固化
体の強度や安定性が変化し、所定品質を満足させない場
合が生じる。また、炭種や燃焼条件等の変化によって異
なる燃焼灰のCaO/SiO2 モル比の変化や水和反応
性の変化によって、固化体の強度や安定性が変化し、所
定品質を満足させない場合が生じる。高品質で安定した
品質の固化体を得るためには、季節変化や地域による雰
囲気温度の変化、及び燃焼灰のCaO/SiO2 モル比
の変化や水和反応性の変化に追随できる管理方法又は調
整方法を開発することが望まれる。
季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化による固化
体の強度や安定性が変化し、所定品質を満足させない場
合が生じる。また、炭種や燃焼条件等の変化によって異
なる燃焼灰のCaO/SiO2 モル比の変化や水和反応
性の変化によって、固化体の強度や安定性が変化し、所
定品質を満足させない場合が生じる。高品質で安定した
品質の固化体を得るためには、季節変化や地域による雰
囲気温度の変化、及び燃焼灰のCaO/SiO2 モル比
の変化や水和反応性の変化に追随できる管理方法又は調
整方法を開発することが望まれる。
【0004】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、季節や地域によって異なる雰囲気
温度の変化によらず、混練物の温度を適正範囲内に調節
して高品質で安定した品質の固化体を製造する方法を提
供することにある。また、本発明の他の目的は、炭種や
燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰のCaO/Si
O2 モル比の変化、又は燃焼灰の反応性の変化によら
ず、混練物の温度を適正範囲内に調節して高品質で安定
した品質の固化体を製造する方法を提供することにあ
る。さらに、本発明の他の目的は、固化体の重金属溶出
特性が土壌環境基準を常に満足するようにした燃焼灰か
ら安定な固化体を製造する方法を提供することにある。
で、本発明の目的は、季節や地域によって異なる雰囲気
温度の変化によらず、混練物の温度を適正範囲内に調節
して高品質で安定した品質の固化体を製造する方法を提
供することにある。また、本発明の他の目的は、炭種や
燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰のCaO/Si
O2 モル比の変化、又は燃焼灰の反応性の変化によら
ず、混練物の温度を適正範囲内に調節して高品質で安定
した品質の固化体を製造する方法を提供することにあ
る。さらに、本発明の他の目的は、固化体の重金属溶出
特性が土壌環境基準を常に満足するようにした燃焼灰か
ら安定な固化体を製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の燃焼灰から安定な固化体を製造する方法
は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう源材を加え
てCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行った燃焼灰
に、水を加えながら粒状の混練物とするか、又は水を加
えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混練物としこ
の混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形体とし、つ
いで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を養生して固
化体を製造する方法であって、季節や地域によって異な
る雰囲気温度の変化に影響されず、混練物の温度を適正
範囲内とするために、混練水の温度を雰囲気温度によっ
て1〜80℃の範囲内で変化させて、混練物の温度を2
5〜55℃の範囲(40±15℃)に維持するように構
成される
めに、本発明の燃焼灰から安定な固化体を製造する方法
は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう源材を加え
てCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行った燃焼灰
に、水を加えながら粒状の混練物とするか、又は水を加
えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混練物としこ
の混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形体とし、つ
いで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を養生して固
化体を製造する方法であって、季節や地域によって異な
る雰囲気温度の変化に影響されず、混練物の温度を適正
範囲内とするために、混練水の温度を雰囲気温度によっ
て1〜80℃の範囲内で変化させて、混練物の温度を2
5〜55℃の範囲(40±15℃)に維持するように構
成される
【0006】混練物温度を40±15℃に管理すること
により、本発明の目的を達成することができる。すなわ
ち、冬場、寒冷地では温水又は熱水を用いることで、夏
場、温暖地では冷水又は氷水を用いることで混練物温度
を40±15℃とする。混練物温度が25℃未満では水
和反応が十分進まず、強度の発現、及び有害物の固定能
力が不十分となる。一方、混練物温度が55℃を越える
と急激な水和反応で固化体にクラックが発生し、十分な
強度と安定性の確保が難しくなる。混練水温度を1〜8
0℃の範囲、望ましくは10〜60℃の範囲において、
適切な温度に調節することにより、混練物温度を40±
15℃にすることができる。組成調整用の石灰源材とし
ては石灰石、消石灰、生石灰、高炉スラグ、セメント、
ドロマイト等が用いられ、シリカ源材としては粘土、シ
リカヒューム、ケイ砂、ケイ石、フライアッシュ等が用
いられ、石こう源材としてはII型無水石こう、半水石こ
う、2水石こう等が用いられる。また、混練水とは、燃
焼灰表面を均一に濡らし、安定化反応を進行させるため
に、撹拌機を有する装置を用いて燃焼灰を練るために加
えられる水のことを言う。
により、本発明の目的を達成することができる。すなわ
ち、冬場、寒冷地では温水又は熱水を用いることで、夏
場、温暖地では冷水又は氷水を用いることで混練物温度
を40±15℃とする。混練物温度が25℃未満では水
和反応が十分進まず、強度の発現、及び有害物の固定能
力が不十分となる。一方、混練物温度が55℃を越える
と急激な水和反応で固化体にクラックが発生し、十分な
強度と安定性の確保が難しくなる。混練水温度を1〜8
0℃の範囲、望ましくは10〜60℃の範囲において、
適切な温度に調節することにより、混練物温度を40±
15℃にすることができる。組成調整用の石灰源材とし
ては石灰石、消石灰、生石灰、高炉スラグ、セメント、
ドロマイト等が用いられ、シリカ源材としては粘土、シ
リカヒューム、ケイ砂、ケイ石、フライアッシュ等が用
いられ、石こう源材としてはII型無水石こう、半水石こ
う、2水石こう等が用いられる。また、混練水とは、燃
焼灰表面を均一に濡らし、安定化反応を進行させるため
に、撹拌機を有する装置を用いて燃焼灰を練るために加
えられる水のことを言う。
【0007】また、本発明の燃焼灰から安定な固化体を
製造する方法は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こ
う源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を
行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とする
か、又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状
の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて
成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形
体を養生して固化体を製造する方法であって、炭種や燃
焼条件等の変化によって異なる燃焼灰CaO/SiO2
モル比の変化に影響されず、混練物の温度を適正範囲内
とするために、混練水の温度を燃焼灰のCaO/SiO
2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化させて、混
練物の温度を25〜55℃の範囲に維持することを特徴
としている。燃焼灰のCaO/SiO2 モル比が大きく
なると、水和反応による発熱が大となり、混練物温度が
雰囲気温度によっては55℃を越える。その場合、冷水
又は氷水を用いることによって混練物の温度を40±1
5℃に管理することができ、高品質で安定した品質の固
化体を製造することができる。逆に、燃焼灰のCaO/
SiO2 モル比が小さくなると、水和反応による発熱が
小となり雰囲気温度によっては混練物温度が25℃未満
となる。この場合、温水又は熱水を用いることによって
混練物の温度を40±15℃に管理することができ、高
品質で安定した品質の固化体を製造することができる。
混練水温度を1〜80℃の範囲、望ましくは10〜60
℃の範囲において、適切な温度に調節することにより、
混練物温度を40±15℃にすることができる。
製造する方法は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こ
う源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を
行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とする
か、又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状
の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて
成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形
体を養生して固化体を製造する方法であって、炭種や燃
焼条件等の変化によって異なる燃焼灰CaO/SiO2
モル比の変化に影響されず、混練物の温度を適正範囲内
とするために、混練水の温度を燃焼灰のCaO/SiO
2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化させて、混
練物の温度を25〜55℃の範囲に維持することを特徴
としている。燃焼灰のCaO/SiO2 モル比が大きく
なると、水和反応による発熱が大となり、混練物温度が
雰囲気温度によっては55℃を越える。その場合、冷水
又は氷水を用いることによって混練物の温度を40±1
5℃に管理することができ、高品質で安定した品質の固
化体を製造することができる。逆に、燃焼灰のCaO/
SiO2 モル比が小さくなると、水和反応による発熱が
小となり雰囲気温度によっては混練物温度が25℃未満
となる。この場合、温水又は熱水を用いることによって
混練物の温度を40±15℃に管理することができ、高
品質で安定した品質の固化体を製造することができる。
混練水温度を1〜80℃の範囲、望ましくは10〜60
℃の範囲において、適切な温度に調節することにより、
混練物温度を40±15℃にすることができる。
【0008】また、本発明の燃焼灰から安定な固化体を
製造する方法は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こ
う源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を
行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とする
か、又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状
の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて
成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形
体を養生して固化体を製造する方法であって、炭種や燃
焼条件等の変化によって異なる燃焼灰の反応性の変化に
影響されず、粒状固化体の強度及び安定性を確保するた
めに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によって、混練
水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭酸塩の少
なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%の範囲、
望ましくは0.1〜3重量%の範囲に調整することを特
徴としている。燃焼灰のCaO/SiO2 モル比が小さ
くなると燃焼灰成分の混練水への溶解速度が遅くなり、
高品質の固化体とならない。この場合、混練水に海水又
はKCl、NaCl、MgCl2 等の塩化物、K2 SO
4 、Na2 SO4 、MgSO4等の硫酸塩、炭酸塩を最
大5wt%までの範囲で添加することで、溶解が促進され
高品質の固化体となる。逆に、燃焼灰のCaO/SiO
2 モル比が大きくなるとCaOの水和反応が速くなりす
ぎて、高品質の固化体とならない。この場合、混練水に
海水、塩化物、硫酸塩又は/及び炭酸塩を最大5wt%ま
での範囲で添加することで、CaOの水和反応が制限さ
れ高品質の固化体となる。
製造する方法は、石灰源材、シリカ源材又は/及び石こ
う源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を
行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とする
か、又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状
の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて
成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形
体を養生して固化体を製造する方法であって、炭種や燃
焼条件等の変化によって異なる燃焼灰の反応性の変化に
影響されず、粒状固化体の強度及び安定性を確保するた
めに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によって、混練
水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭酸塩の少
なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%の範囲、
望ましくは0.1〜3重量%の範囲に調整することを特
徴としている。燃焼灰のCaO/SiO2 モル比が小さ
くなると燃焼灰成分の混練水への溶解速度が遅くなり、
高品質の固化体とならない。この場合、混練水に海水又
はKCl、NaCl、MgCl2 等の塩化物、K2 SO
4 、Na2 SO4 、MgSO4等の硫酸塩、炭酸塩を最
大5wt%までの範囲で添加することで、溶解が促進され
高品質の固化体となる。逆に、燃焼灰のCaO/SiO
2 モル比が大きくなるとCaOの水和反応が速くなりす
ぎて、高品質の固化体とならない。この場合、混練水に
海水、塩化物、硫酸塩又は/及び炭酸塩を最大5wt%ま
での範囲で添加することで、CaOの水和反応が制限さ
れ高品質の固化体となる。
【0009】さらに、本発明の方法は、上記の3つの方
法を組み合わせて、すなわち、石灰源材、シリカ源材又
は/及び石こう源材を加えてCaO量及びCaSO4 量
の組成調整を行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混
練物とするか、又は水を加えながら粒状、塊状もしくは
スラリー状の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形
機を用いて成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は
後者の成形体を養生して固化体を製造する方法であっ
て、混練水の温度を、雰囲気温度又は/及び燃焼灰のC
aO/SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変
化させて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持す
るとともに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によっ
て、混練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭
酸塩の少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%
の範囲、望ましくは0.1〜3重量%の範囲に調整する
ことを特徴としている。
法を組み合わせて、すなわち、石灰源材、シリカ源材又
は/及び石こう源材を加えてCaO量及びCaSO4 量
の組成調整を行った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混
練物とするか、又は水を加えながら粒状、塊状もしくは
スラリー状の混練物としこの混練物を型枠もしくは成形
機を用いて成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は
後者の成形体を養生して固化体を製造する方法であっ
て、混練水の温度を、雰囲気温度又は/及び燃焼灰のC
aO/SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変
化させて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持す
るとともに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によっ
て、混練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭
酸塩の少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%
の範囲、望ましくは0.1〜3重量%の範囲に調整する
ことを特徴としている。
【0010】これらの方法において、養生した後の成形
体を破砕して粒状固化体とすることにより、建設資材、
水産資材、SO2 やリン等の吸着材等に有効に利用する
ことができる。また、これらの方法において、燃焼灰中
のCaO量が5〜30重量%、CaSO4 量が1〜20
重量となるように、燃焼時又は/及び燃焼部から排出さ
れた後に石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう源材を
加えて組成調整を行った燃焼灰に、水を加えながら粒状
の混練物とするか、又は水を加えながら粒状、塊状もし
くはスラリー状の混練物としこの混練物を型枠又は成形
機を用いて成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は
後者の成形体を10〜50℃の雰囲気で1〜24時間養
生し、さらに、50〜95℃の常圧水蒸気雰囲気で5〜
24時間養生することが好ましい。
体を破砕して粒状固化体とすることにより、建設資材、
水産資材、SO2 やリン等の吸着材等に有効に利用する
ことができる。また、これらの方法において、燃焼灰中
のCaO量が5〜30重量%、CaSO4 量が1〜20
重量となるように、燃焼時又は/及び燃焼部から排出さ
れた後に石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう源材を
加えて組成調整を行った燃焼灰に、水を加えながら粒状
の混練物とするか、又は水を加えながら粒状、塊状もし
くはスラリー状の混練物としこの混練物を型枠又は成形
機を用いて成形体とし、ついで、前者の粒状混練物又は
後者の成形体を10〜50℃の雰囲気で1〜24時間養
生し、さらに、50〜95℃の常圧水蒸気雰囲気で5〜
24時間養生することが好ましい。
【0011】
【実施例】燃焼灰A(加圧石炭焚流動層ボイラの燃焼
灰)、燃焼灰B(常圧石炭焚流動層ボイラの燃焼灰)、
燃焼灰C(微粉炭焚ボイラの燃焼灰)及び燃焼灰D(ご
みストーカ炉の燃焼灰)に、それぞれ生石灰及び2水石
こうを加えて組成調整した。組成調整後の灰の成分を表
1に示す。
灰)、燃焼灰B(常圧石炭焚流動層ボイラの燃焼灰)、
燃焼灰C(微粉炭焚ボイラの燃焼灰)及び燃焼灰D(ご
みストーカ炉の燃焼灰)に、それぞれ生石灰及び2水石
こうを加えて組成調整した。組成調整後の灰の成分を表
1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】実施例1 雰囲気温度5℃において、灰A100部に50℃の温水
を45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は35
℃であった。この混練物を低圧プレス成形機でブロック
状に成形した後、25℃、相対湿度90%の雰囲気下に
5時間養生し、さらに60℃、常圧飽和水蒸気下に15
時間養生を行い、破砕機を用いて40mm以下の粒状体と
した。この粒状体の圧壊強度は20kg(10mm粒子)
で、修正CBRは105%であった。また、環境庁告示
46号に基づいた溶出試験ではPb、Cd、As、Cr
6+、Seは901ppm 未満でT・Hgは0.0005pp
m 未満で、土壌環境基準値を満足していた。
を45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は35
℃であった。この混練物を低圧プレス成形機でブロック
状に成形した後、25℃、相対湿度90%の雰囲気下に
5時間養生し、さらに60℃、常圧飽和水蒸気下に15
時間養生を行い、破砕機を用いて40mm以下の粒状体と
した。この粒状体の圧壊強度は20kg(10mm粒子)
で、修正CBRは105%であった。また、環境庁告示
46号に基づいた溶出試験ではPb、Cd、As、Cr
6+、Seは901ppm 未満でT・Hgは0.0005pp
m 未満で、土壌環境基準値を満足していた。
【0014】実施例2 雰囲気温度35℃において、灰A100部に5℃の冷水
を45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は40
℃であった。この混練物を低圧プレス成形機でブロック
状に成形した後、35℃相対湿度80%の雰囲気下に5
時間養生し、さらに60℃、常圧飽和水蒸気下に15時
間養生を行い、破砕機を用いて40mm以下の粒状体とし
た。この粒状体の圧壊強度は22kg(10mm粒子)で、
修正CBRは108%であった。また、環境庁告示46
号に基づいた溶出試験ではPb、Cd、As、Cr6+、
Seは0.01ppm 未満で、T・Hgは0.0005pp
m 未満で、土壌環境基準値を満足していた。
を45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は40
℃であった。この混練物を低圧プレス成形機でブロック
状に成形した後、35℃相対湿度80%の雰囲気下に5
時間養生し、さらに60℃、常圧飽和水蒸気下に15時
間養生を行い、破砕機を用いて40mm以下の粒状体とし
た。この粒状体の圧壊強度は22kg(10mm粒子)で、
修正CBRは108%であった。また、環境庁告示46
号に基づいた溶出試験ではPb、Cd、As、Cr6+、
Seは0.01ppm 未満で、T・Hgは0.0005pp
m 未満で、土壌環境基準値を満足していた。
【0015】実施例3 雰囲気温度35℃において、灰B100部にK2 SO4
を3部加えた25℃の水を45部添加し、5分間混練し
た後の混練物の温度は35℃であった。この混練物を実
施例2と同様の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度
は18kg(10mm粒子)で、修正CBRは102%であ
った。また、溶出試験では、土壌環境基準値を満足して
いた。
を3部加えた25℃の水を45部添加し、5分間混練し
た後の混練物の温度は35℃であった。この混練物を実
施例2と同様の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度
は18kg(10mm粒子)で、修正CBRは102%であ
った。また、溶出試験では、土壌環境基準値を満足して
いた。
【0016】実施例4 雰囲気温度20℃において、灰C100部に35℃の温
水を30部添加し、5分間混練した後の混練物温度は3
0℃であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒
状体とした。粒状体の圧壊強度は24kg(10mm粒子)
で、修正CBRは110%であった。また、溶出試験で
は土壌環境基準値を満足していた。
水を30部添加し、5分間混練した後の混練物温度は3
0℃であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒
状体とした。粒状体の圧壊強度は24kg(10mm粒子)
で、修正CBRは110%であった。また、溶出試験で
は土壌環境基準値を満足していた。
【0017】実施例5 雰囲気温度20℃において、灰D100部に40℃の温
水を50部添加し、5分間混練した後の混練物温度は3
5℃であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒
状体とした。粒状体の圧壊強度は11kg(10mm粒子)
で、修正CBRは88%であった。また溶出試験では土
壌環境基準値を満足していた。
水を50部添加し、5分間混練した後の混練物温度は3
5℃であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒
状体とした。粒状体の圧壊強度は11kg(10mm粒子)
で、修正CBRは88%であった。また溶出試験では土
壌環境基準値を満足していた。
【0018】比較例1 雰囲気温度5℃において、灰A100部に15℃の水を
45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は15℃
であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒状体
とした。粒状体の圧壊強度は8kgで、修正CBRは70
%であった。また溶出試験でPbが0.02ppm 、Cr
6+が0.10ppm と土壌環境基準値を越えた。
45部添加し、5分間混練した後の混練物温度は15℃
であった。この混練物を実施例1と同様の方法で粒状体
とした。粒状体の圧壊強度は8kgで、修正CBRは70
%であった。また溶出試験でPbが0.02ppm 、Cr
6+が0.10ppm と土壌環境基準値を越えた。
【0019】比較例2 雰囲気温度35℃において、灰B100部に25℃の水
を45部添加し、5分間混練した後の混練物の温度は3
5℃であった(K2 SO4 は加えなかった)。この混練
物を実施例3と同じ方法で粒状体とした。粒状体の圧壊
強度は15kgで、修正CBRは95%であった。また溶
出試験でPbが0.02ppm 、Cr6+が0.07ppm と
土壌環境基準値を越えた。
を45部添加し、5分間混練した後の混練物の温度は3
5℃であった(K2 SO4 は加えなかった)。この混練
物を実施例3と同じ方法で粒状体とした。粒状体の圧壊
強度は15kgで、修正CBRは95%であった。また溶
出試験でPbが0.02ppm 、Cr6+が0.07ppm と
土壌環境基準値を越えた。
【0020】比較例3 雰囲気温度35℃において、灰A100部に25℃の水
を50部添加し、5分間混練した後の混練物温度は60
℃であった。この混練物を実施例2と同様の方法で粒状
体とした。粒状体の圧壊強度は14kgで、修正CBRは
90%であった。また溶出試験でPbが0.02ppm 、
Cr6+が0.11ppm と土壌環境基準値を越えた。
を50部添加し、5分間混練した後の混練物温度は60
℃であった。この混練物を実施例2と同様の方法で粒状
体とした。粒状体の圧壊強度は14kgで、修正CBRは
90%であった。また溶出試験でPbが0.02ppm 、
Cr6+が0.11ppm と土壌環境基準値を越えた。
【0021】実施例6 雰囲気温度5℃において、灰A100部に50℃の温水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は30℃であった。この粒状の混練物を25℃、相対
湿度90%の雰囲気下に5時間養生し、さらに60℃、
常圧飽和水蒸気下に15時間養生を行い、破砕機を用い
て、40mm以下の粒状体とした。この粒状体の圧壊強度
は17kg(10mm粒子)で、修正CBRは97%であっ
た。また環境庁告示46号に基づいた溶出試験ではP
b、Cd、As、Cr6+、Seは0.01ppm 未満で、
T・Hgは0.0005ppm 未満で、土壌環境基準値を
満足していた。
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は30℃であった。この粒状の混練物を25℃、相対
湿度90%の雰囲気下に5時間養生し、さらに60℃、
常圧飽和水蒸気下に15時間養生を行い、破砕機を用い
て、40mm以下の粒状体とした。この粒状体の圧壊強度
は17kg(10mm粒子)で、修正CBRは97%であっ
た。また環境庁告示46号に基づいた溶出試験ではP
b、Cd、As、Cr6+、Seは0.01ppm 未満で、
T・Hgは0.0005ppm 未満で、土壌環境基準値を
満足していた。
【0022】実施例7 雰囲気温度35℃において、灰A100部に5℃の冷水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は35℃であった。この粒状の混練物を35℃相対湿
度80%の雰囲気下に5時間養生し、さらに60℃、常
圧飽和水蒸気下に15時間養生を行い、破砕機を用いて
40mm以下の粒状体とした。この粒状体の圧壊強度は1
9kg(10mm粒子)で、修正CBRは100%であっ
た。また、環境庁告示46号に基づいた溶出試験ではP
b、Cd、As、Cr6+、Seは0.01ppm 未満で、
T・Hgは0.0005ppm 未満で、土壌環境基準値を
満足していた。
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は35℃であった。この粒状の混練物を35℃相対湿
度80%の雰囲気下に5時間養生し、さらに60℃、常
圧飽和水蒸気下に15時間養生を行い、破砕機を用いて
40mm以下の粒状体とした。この粒状体の圧壊強度は1
9kg(10mm粒子)で、修正CBRは100%であっ
た。また、環境庁告示46号に基づいた溶出試験ではP
b、Cd、As、Cr6+、Seは0.01ppm 未満で、
T・Hgは0.0005ppm 未満で、土壌環境基準値を
満足していた。
【0023】実施例8 雰囲気温度35℃において、灰B100部にK2 SO4
を3部加えた25℃の水を35部添加し、5分間混練し
た後の粒状の混練物の温度は30℃であった。この粒状
の混練物を実施例7と同様の方法で粒状体とした。粒状
体の圧壊強度は14kg(10mm粒子)で、修正CBRは
91%であった。また、溶出試験では土壌環境基準値を
満足していた。
を3部加えた25℃の水を35部添加し、5分間混練し
た後の粒状の混練物の温度は30℃であった。この粒状
の混練物を実施例7と同様の方法で粒状体とした。粒状
体の圧壊強度は14kg(10mm粒子)で、修正CBRは
91%であった。また、溶出試験では土壌環境基準値を
満足していた。
【0024】実施例9 雰囲気温度20℃において、灰C100部に35℃の温
水を22部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温
度は26℃であった。この粒状の混練物を実施例6と同
様の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は20kg
(10mm粒子)で、修正CBRは105%であった。ま
た、溶出試験では土壌環境基準値を満足した。
水を22部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温
度は26℃であった。この粒状の混練物を実施例6と同
様の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は20kg
(10mm粒子)で、修正CBRは105%であった。ま
た、溶出試験では土壌環境基準値を満足した。
【0025】実施例10 雰囲気温度20℃において、灰D100部に40℃の温
水を43部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温
度は29℃であった。この混練物を実施例6と同様の方
法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は8kg(10mm粒
子)で、修正CBRは82%であった。また、溶出試験
では土壌環境基準値を満足していた。
水を43部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温
度は29℃であった。この混練物を実施例6と同様の方
法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は8kg(10mm粒
子)で、修正CBRは82%であった。また、溶出試験
では土壌環境基準値を満足していた。
【0026】比較例4 雰囲気温度5℃において、灰A100部に15℃の水を
35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温度は
12℃であった。この粒状の混練物を実施例6と同様の
方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は5kgで、修正
CBRは58%であった。また、溶出試験で、Pbが
0.02ppm 、Cr6+が0.12ppm と土壌環境基準値
を越えた。
35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温度は
12℃であった。この粒状の混練物を実施例6と同様の
方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は5kgで、修正
CBRは58%であった。また、溶出試験で、Pbが
0.02ppm 、Cr6+が0.12ppm と土壌環境基準値
を越えた。
【0027】比較例5 雰囲気温度35℃において、灰B100部に25℃の水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は30℃であった。K2 SO4 を加えることなく、こ
の粒状の混練物を実施例8と同じ方法で粒状体とした。
粒状体の圧壊強度は10kgで、修正CBRは78%であ
った。また、溶出試験で、Pbが0.03ppm 、Cr6+
が0.08ppm と土壌環境基準値を越えた。
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物の温
度は30℃であった。K2 SO4 を加えることなく、こ
の粒状の混練物を実施例8と同じ方法で粒状体とした。
粒状体の圧壊強度は10kgで、修正CBRは78%であ
った。また、溶出試験で、Pbが0.03ppm 、Cr6+
が0.08ppm と土壌環境基準値を越えた。
【0028】比較例6 雰囲気温度35℃において、灰A100部に25℃の水
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温度
は65℃であった。この粒状の混練物を実施例7と同様
の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は6kgで、修
正CBRは61%であった。また、溶出試験で、Pbが
0.03ppm 、Cr6+が0.14ppm と土壌環境基準値
を越えた。
を35部添加し、5分間混練した後の粒状の混練物温度
は65℃であった。この粒状の混練物を実施例7と同様
の方法で粒状体とした。粒状体の圧壊強度は6kgで、修
正CBRは61%であった。また、溶出試験で、Pbが
0.03ppm 、Cr6+が0.14ppm と土壌環境基準値
を越えた。
【0029】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化に
影響されず、高品質で安定した固化体を製造することが
できる。 (2) 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰
のCaO/SiO2 モル比の変化、又は燃焼灰の水和反
応性の変化に影響されず、高品質で安定した固化体を製
造することができる。 (3) 本発明の方法により製造された固化体は、十分
な強度を有し、かつ溶出試験で土壌環境基準を満足し、
破砕して粒状固化体とすることにより、建設資材、水産
資材、吸着剤等への有効利用を図ることができる。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化に
影響されず、高品質で安定した固化体を製造することが
できる。 (2) 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰
のCaO/SiO2 モル比の変化、又は燃焼灰の水和反
応性の変化に影響されず、高品質で安定した固化体を製
造することができる。 (3) 本発明の方法により製造された固化体は、十分
な強度を有し、かつ溶出試験で土壌環境基準を満足し、
破砕して粒状固化体とすることにより、建設資材、水産
資材、吸着剤等への有効利用を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 友昭 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 長岡 茂徳 千葉県八千代市上高野1780番地 川崎重工 業株式会社八千代工場内
Claims (6)
- 【請求項1】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、 季節や地域によって異なる雰囲気温度の変化に影響され
ず、混練物の温度を適正範囲内とするために、混練水の
温度を雰囲気温度によって1〜80℃の範囲内で変化さ
せて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持するこ
とを特徴とする燃焼灰から安定な固化体を製造する方
法。 - 【請求項2】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰CaO/
SiO2 モル比の変化に影響されず、混練物の温度を適
正範囲内とするために、混練水の温度を燃焼灰のCaO
/SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化さ
せて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持するこ
とを特徴とする燃焼灰から安定な固化体を製造する方
法。 - 【請求項3】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、 炭種や燃焼条件等の変化によって異なる燃焼灰の反応性
の変化に影響されず、粒状固化体の強度及び安定性を確
保するために、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によっ
て、混練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭
酸塩の少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%
の範囲に調整することを特徴とする燃焼灰から安定な固
化体を製造する方法。 - 【請求項4】 石灰源材、シリカ源材又は/及び石こう
源材を加えてCaO量及びCaSO4 量の組成調整を行
った燃焼灰に、水を加えながら粒状の混練物とするか、
又は水を加えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混
練物としこの混練物を型枠もしくは成形機を用いて成形
体とし、ついで、前者の粒状混練物又は後者の成形体を
養生して固化体を製造する方法であって、 混練水の温度を、雰囲気温度又は/及び燃焼灰のCaO
/SiO2 モル比によって1〜80℃の範囲内で変化さ
せて、混練物の温度を25〜55℃の範囲に維持すると
ともに、燃焼灰のCaO/SiO2 モル比によって、混
練水の塩濃度を水、海水、塩化物、硫酸塩及び炭酸塩の
少なくともいずれかを加えて0.01〜5重量%の範囲
に調整することを特徴とする燃焼灰から安定な固化体を
製造する方法。 - 【請求項5】 養生した後の成形体を破砕して粒状固化
体とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃焼灰から安
定な固化体を製造する方法。 - 【請求項6】 燃焼灰中のCaO量が5〜30重量%、
CaSO4 量が1〜20重量となるように、燃焼時又は
/及び燃焼部から排出された後に石灰源材、シリカ源材
又は/及び石こう源材を加えて組成調整を行った燃焼灰
に、水を加えながら粒状の混練物とするか、又は水を加
えながら粒状、塊状もしくはスラリー状の混練物としこ
の混練物を型枠又は成形機を用いて成形体とし、つい
で、前者の粒状混練物又は後者の成形体を10〜50℃
の雰囲気で1〜24時間養生し、さらに、50〜95℃
の常圧水蒸気雰囲気で5〜24時間養生する請求項1〜
5のいずれかに記載の燃焼灰から安定な固化体を製造す
る方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7133196A JP2929522B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 燃焼灰から安定な固化体を製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7133196A JP2929522B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 燃焼灰から安定な固化体を製造する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09235147A true JPH09235147A (ja) | 1997-09-09 |
JP2929522B2 JP2929522B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=13457455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7133196A Expired - Fee Related JP2929522B2 (ja) | 1996-03-01 | 1996-03-01 | 燃焼灰から安定な固化体を製造する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2929522B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1190389A (ja) * | 1997-09-26 | 1999-04-06 | Sanki Eng Co Ltd | 下水汚泥焼却灰固化物の製造方法 |
JP2001327834A (ja) * | 2000-05-25 | 2001-11-27 | Okutama Kogyo Co Ltd | ごみ焼却排ガスの酸性ガス除去剤及びごみ焼却飛灰の処理方法 |
JP2005103464A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Penta Ocean Constr Co Ltd | 製紙スラッジ灰含有造粒物およびその製造方法 |
JP2005138073A (ja) * | 2003-11-10 | 2005-06-02 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 廃棄物の安定化処理固化物 |
JP2005138074A (ja) * | 2003-11-10 | 2005-06-02 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 廃棄物の安定化処理物 |
FR2880624A1 (fr) * | 2005-01-11 | 2006-07-14 | Fabrice Visocekas | Procede pour fabriquer un materiau mineral solide. |
JP2008000707A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Natoo Kenkyusho:Kk | 含リン焼却灰の改質方法ならびに無公害型含リン再資源化資材 |
-
1996
- 1996-03-01 JP JP7133196A patent/JP2929522B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2005138073A (ja) * | 2003-11-10 | 2005-06-02 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 廃棄物の安定化処理固化物 |
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FR2880624A1 (fr) * | 2005-01-11 | 2006-07-14 | Fabrice Visocekas | Procede pour fabriquer un materiau mineral solide. |
WO2006075118A2 (fr) | 2005-01-11 | 2006-07-20 | Minealithe | Procede pour fabriquer un materiau mineral solide |
WO2006075118A3 (fr) * | 2005-01-11 | 2006-10-05 | Fabrice Visocekas | Procede pour fabriquer un materiau mineral solide |
US7867332B2 (en) | 2005-01-11 | 2011-01-11 | Minealithe | Method of producing a solid mineral material |
JP2008000707A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Natoo Kenkyusho:Kk | 含リン焼却灰の改質方法ならびに無公害型含リン再資源化資材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2929522B2 (ja) | 1999-08-03 |
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